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ログ管理の導入事例|業種・目的別の課題と効果、失敗事例まで解説

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ログ管理システムの導入や入れ替えを検討するとき、機能一覧よりも先に知りたいのは「他社は実際に何に使い、どんな成果が出ているのか」ではないでしょうか。導入を判断する材料としても、具体的な導入事例があるかどうかは大きな差になります。

ただし、導入事例を探しても、自社に近い業種・規模のケースを横断して見比べるのは意外と手間がかかります。業種や目的ごとに事例を並べ、課題と効果を突き合わせられると、自社に当てはめて考えやすくなります。

本記事では、公開されている導入事例を製品の垣根を越えて集め、「どの企業が・何に困り・どう使い・どんな効果を得たか」を業種・目的別に整理しました。あわせて、ログを取得していなかった・活かせなかったことで被害が広がった失敗事例と、自社の目的に合うログ管理の選び方までをまとめています。自社に当てはめられるケースを見つける検討材料としてご活用ください。

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ログ管理の導入事例|業種別に見る課題と効果

ここからは、各社が公開しているログ管理システムの導入事例を、業種別に整理して紹介します。自社に近い業種・規模のケースから読み進めてください。各事例の効果は、公開されている事例ページに記載された内容をそのまま引用しています。

製品ごとの機能・料金を横並びで比較したい場合は、後半で案内するログ管理システムの比較記事もあわせてご覧ください。

製造・物流業の導入事例

拠点数や端末台数が多い製造・物流業では、全社のPC・サーバーのログを一元管理し、運用の手間を抑えながら証跡を残す使い方が目立ちます。

企業・団体(業種)使用製品課題・ねらい主な効果
山九株式会社(物流)MylogStar多拠点・多数PCのログ管理を一元化したい約12,000台のPCをクラウド基盤で一元管理し、保全性と可用性を両立
ミツカングループ(食品製造)MylogStarPCの利用状況を可視化して無駄をなくしたいアプリケーションの棚卸で約6,000万円のコストダウン
NEXCO中日本(道路)MylogStar仮想・物理が混在する環境で操作ログを取得したい物理PC約6,500クライアントの混在環境で操作ログを一元管理
住友金属鉱山株式会社(製造)EventLog AnalyzerActive Directoryの不審なログオンを監査したいログオンエラー監査を効率化し、ADセキュリティを最適化
JFEテクノリサーチ株式会社(分析・受託試験)Logstorage知的財産データを現場主導で守りたい現場主導のセキュリティ運用を確立(運用の「最後のピース」として導入)

出典・参考資料(3件)

金融・保険業の導入事例

厳格な証跡管理やPCI DSSなどの基準対応が求められる金融・保険業では、仮想デスクトップ環境を含めて操作ログを確実に取得し、監査に備える事例が多く見られます。

企業・団体(業種)使用製品課題・ねらい主な効果
SBI損害保険株式会社(保険)Logstorage仮想デスクトップ環境でも操作ログを確実に残したいVMware Horizon環境で操作ログを取得し、統合ログ管理で証跡を一元管理
琉球銀行(銀行)MylogStar多拠点のシンクライアント環境で操作を管理・制御したい70拠点・約2,000人が利用するシンクライアント環境で操作ログ管理とデバイス制御を実現
株式会社ジャパネットホールディングス(通信販売)Logstorage電話受注システムのカード情報を厳格に管理したい電話受注システムのPCI DSS準拠を達成
レオス・キャピタルワークス株式会社(金融)EventLog AnalyzerIT運用を内製化し運用管理を強化したい統合ログ管理を含む運用管理基盤を整備(ManageEngine製品群を導入)

出典・参考資料(3件)

教育・公共機関の導入事例

多様な機器が混在し、専任のIT担当者が限られがちな教育・公共機関では、ログの一元管理によって検索や障害対応を効率化する事例が中心です。

企業・団体(業種)使用製品課題・ねらい主な効果
国立大学法人 宮崎大学(教育)Logstorage学内に分散するログを一元管理し活用したいログの一元管理と活用で業務スピードを向上し、システム部門の負担を軽減
神戸女学院大学(教育)EventLog AnalyzerLinux・Windows混在環境のログ検索・障害対応を効率化したい両OS対応でログ検索を効率化し、障害対応を迅速化
岡山県立大学(教育)EventLog Analyzer多様な機器のログを自動収集し解析を楽にしたいネットワーク機器・サーバーのログを自動収集・一元管理し、ログ解析の利便性が向上

出典・参考資料(2件)

流通・サービス・システム開発などの導入事例

流通・サービス・システム開発といった業種では、PCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)やISO 27001(ISMS)などの基準対応を目的に、ログの取得・監査レポート作成を効率化した事例が目立ちます。業種は異なりますが、「準拠を省力化する」というねらいが共通します。

企業・団体(業種)使用製品課題・ねらい主な効果
株式会社メリックス(ギフト・化粧品ほか)EventLog AnalyzerPCI DSS準拠のログ管理・監査を効率化したいPCI DSS準拠のログ管理を実現し、ログ監査工数を1/4に削減
株式会社ジィ・シィ企画(システム開発)EventLog AnalyzerPCI DSS対応ツールのコストを抑えたいツールの乗り換えでランニングコストを1/3に圧縮し、効率性も向上
TRA(マーケティングリサーチ)EventLog AnalyzerISO 27001認証の維持を効率化したいコンプライアンスレポートの自動化でISO 27001認証維持を効率化
株式会社ベネフィット・ワン(福利厚生代行)EventLog Analyzerイベントログ・Syslogを統合管理したいイベントログ・Syslogの統合管理で工数を大幅に削減

出典・参考資料(1件)

補足:そもそもログ管理とは

事例を読み解く前提として、ログ管理の基本を簡単に整理します。ログ管理とは、PC・サーバー・ネットワーク機器などに記録される操作や通信の履歴(ログ)を、収集・保管・監視・分析する取り組みです。情報漏えいやシステム障害の原因調査、内部統制、セキュリティ対策に使われます。

ログには、PCの操作ログ、認証ログ、Webのアクセスログ、ファイル操作ログ、印刷ログ、通信ログなど複数の種類があります。「誰が・いつ・どこで・何をしたか」が記録されるため、事故が起きた際の追跡や、平常時の不審な操作の検知に役立ちます。事例でも、取得するログの種類と、その活用目的の組み合わせでさまざまな成果が生まれています。

【目的別】ログ管理の活用シーンと実例

ここからは、ログ管理の代表的な活用シーンを目的別に整理します。自社が解決したい課題に近いシーンから読み、前章の事例と照らし合わせてみてください。

内部不正の抑止・身の潔白の証明

操作ログを取得していることを従業員に周知するだけでも、内部不正への抑止効果が期待できます。一方で、監視の目的を「犯人捜し」ではなく「万一のときに自社の社員が関与していないことを証明するため」と位置づける考え方もあります。

前章のSBI損害保険や琉球銀行のように、仮想デスクトップ環境でも操作ログを確実に取得し、証跡として残す事例は、この「抑止と証明」を支える使い方です。

インシデント追跡・原因究明

情報漏えいやマルウェア感染が起きた際、残されたログから漏えい経路や原因を特定できます。そのためには、過去一定期間のログが検索可能な状態で保存されていることが前提になります。ログを貯めるだけでなく、「どのログのどこを見れば痕跡と判断できるか」という分析の観点をあらかじめ決めておくことで、追跡が速くなります。

たとえば、プロキシのログで不正サイトへの通信有無を、Active Directoryサーバーのログで不審な特権アカウントの利用有無を確認する、といった観点です。住友金属鉱山がActive Directoryのログオンエラー監査にログ管理ツールを活用している事例は、この考え方に沿った使い方といえます。

出典・参考資料(2件)

監査・内部統制への対応

内部監査や外部監査では、ログデータそのものに加えて、集計・分析したレポートの提出を求められることがあります。統合型のログ管理ツールで複数の業務システムからログを収集し、グラフを多用したレポートを自動作成することで、監査対応の工数を抑えられます。

前章の宮崎大学のように、学内に分散していたログを一元管理して活用し、業務や運用の効率化につなげた事例も、監査・内部統制への備えとして参考になります。

出典・参考資料(1件)

障害調査・運用の効率化

複数拠点のIT機器を少人数で管理する現場では、ログの一元管理と監視の自動化が運用負荷を大きく左右します。ある製造業のIT担当者は、全国の拠点を含むすべてのIT機器を本社の情報システム担当5名で管理するにあたり、一元管理とアラートの細かな調整によって「アラートメールが届いたときだけ確認するレベルまで業務を効率化できた」と述べています。

障害発生時の原因調査も、ログが集約されていれば短時間で切り分けられます。前章の神戸女学院大学・岡山県立大学のように、複数OS・多様な機器のログ検索を効率化して障害対応を速めた事例もこのシーンに当たります。どのログを見るべきかが整理されていれば、担当者が入れ替わっても調査の質を保てます。

出典・参考資料(1件)

PCI DSS・ISMSなど基準への準拠

クレジットカード業界のセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)や、情報セキュリティマネジメントの国際規格であるISO 27001(ISMS)では、ログの取得・保管・監視が求められます。これらの準拠を目的に、監査レポートの自動作成やログの常時監視を導入する事例が多く見られます。

メリックスはPCI DSS準拠に求められるログ管理を実現しつつ監査工数を1/4に削減し、TRAはISO 27001認証維持の効率化を実現したと紹介されています。ジャパネットホールディングスのように、電話受注システムのPCI DSS準拠をログ管理で達成した事例もあります。

出典・参考資料(2件)

事例から見るログ管理の効果(数値まとめ)

ここまでの事例で示された効果のうち、定量的に公開されているものをまとめます。数値はいずれも各社の公開事例ページに記載された表記のまま引用しています。効果はおおむね「管理の一元化」と「コスト・工数の削減」の2系統に整理でき、拠点・端末が多い組織ほど一元化の、監査・準拠の負担が重い組織ほど工数削減の効果が出やすい傾向です。

企業・団体効果の種類公開されている効果
山九株式会社管理の一元化約12,000台のPCを一元管理
ミツカングループコスト削減アプリケーションの棚卸で約6,000万円のコストダウン
NEXCO中日本管理の一元化物理PC約6,500クライアントの混在環境で操作ログを一元管理
琉球銀行管理範囲70拠点・約2,000人のシンクライアント環境で操作ログ管理とデバイス制御
株式会社メリックス工数削減ログ監査工数を1/4に削減
株式会社ジィ・シィ企画コスト削減ランニングコストを1/3に圧縮

数値が公開されていない事例でも、「障害対応の迅速化」「監査対応の効率化」「証跡の一元管理」といった定性的な効果は共通しています。導入を検討する際は、自社が最も重視する効果(コスト・工数・証跡の確実性)を軸に、近い業種の事例を参照すると判断しやすくなります。

出典・参考資料(2件)

ログを取得・活用できず被害が広がった失敗・インシデントの事例

ログ管理の価値は、うまくいった事例だけでなく、ログを取得していなかった・活かせなかったことで被害が広がった事例からも読み取れます。ここでは、公的機関や被害組織が公表している調査・報告書をもとに整理します。

警察庁が公表した調査では、ランサムウェア被害を受けた企業・団体のログの保全状況について、有効回答59件のうちログが「全て保全」されていたのは16件(約27%)にとどまりました。残る約7割(43件)は、一部もしくは全てのログが利用できなかったか、そもそも取得していなかったという結果です。

(ランサムウェア被害におけるログの保全状況/有効回答59件)全て保全:16/一部利用不可:32/利用不可:3/ログ取得無:8

出典:令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁サイバー企画課(資料編P39)

ログが使用できなくなっていた原因(有効回答28件)は、暗号化が9件、犯人による削除が8件、保存期間の経過が7件などでした。攻撃者に消されるだけでなく、「保存期間が短く、調べたい時期のログがすでに残っていなかった」というケースも一定数あることがわかります。ログを取得していても、保存設計が不十分だと追跡に使えないことを示しています。

出典・参考資料(1件)

医療機関の事例:VPN機器経由の侵入と長期の診療停止

大阪急性期・総合医療センターでは、2022年10月31日にサイバー攻撃による大規模システム障害が発生しました。公式の調査報告書によると、給食事業者が運営する給食システムに、情報基盤構築事業者がリモート保守用に設置したVPN機器の脆弱性を突いて侵入されたとされています。

基幹システムサーバーの再稼働に43日間、部門システムを含めた全体の診療システムの復旧には73日間を要しました。被害額は、調査・復旧費用で数億円以上、診療制限に伴う逸失利益として十数億円以上を見込むとされています。原因調査の面では、ファイアウォールを最新版に更新したことでログが消失し、不審なログは確認されなかったと報告されています。

出典・参考資料(1件)

重要インフラの事例:港湾システムの停止

2023年7月4日には、名古屋港の5つのコンテナターミナルなどで運用されている名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)が大規模なサイバー攻撃を受けて停止しました。この影響で、約3日間にわたりコンテナの搬入・搬出が止まりました。国土交通省の委員会による中間取りまとめでは、保守用VPNを通じて物理サーバーにランサムウェアが侵入したとみられる一方、他の経路の可能性も精査すべきとされています。

同資料は主な問題点として、保守作業に利用する外部接続部分のセキュリティ対策の見落とし、サーバー・ネットワーク機器の脆弱性対策の不十分さに加えて、「バックアップの取得対象と保存期間が不十分であったこと」を挙げています。ここでも、記録やバックアップの保存設計が復旧と調査の成否を左右したことがうかがえます。

出典・参考資料(1件)

失敗事例に共通する「ログが活用できない理由」

これらの事例から、ログが活用できなくなる要因は次の3つに整理できます。いずれも、平常時のログ管理の設計で防げる余地があります。

  • ログが点在している:各システムにログが分散し、集約されていないと、調査のたびに収集へ時間がかかります。拠点が多い組織ほど負荷が増します。
  • ログが消失している:攻撃者による削除・暗号化のほか、保存期間の経過でも消えます。安全な場所に集約・保管していないと、攻撃後に遡って調べられません。
  • ログが分析できる状態にない:システムごとに形式が異なり可読性が低いと、意味を読み取るだけでも手間がかかります。

ログの保存期間については、JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が参考値として1年分の保存を推奨しています。同センターの資料では、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が1年以上を推奨していることも紹介されています。直近3か月をすぐにアクセスできる形で保持し、それ以前をオフラインで保管するといった運用も示されています。

これらの被害は、侵入そのものはVPN機器の脆弱性やバックアップ設計の不備が主因で、ログ管理システムを入れれば侵入を防げるわけではありません。ログ管理が効くのは、不審な通信・操作の早期発見と、攻撃後に「いつ・何が起きたか」を追跡できる状態を保つ点です。保存設計を見直し、消えない・たどれるログ基盤を整えておくことが、被害把握と復旧の速さにつながります。

出典・参考資料(1件)

事例の課題を解決するログ管理サービス

ここまでの事例と失敗例を踏まえ、自社の目的に合うログ管理の選び方と、課題別に検討したい具体的なサービスを紹介します。

自社の目的で選ぶ:ログ管理の製品タイプと勘所

ログ管理と一口にいっても、記録する対象と得意な用途によっていくつかのタイプに分かれます。自社が「何を・何のために記録したいか」で選ぶと、事例の成果を再現しやすくなります。

  • 統合ログ管理・SIEM型:サーバーやネットワーク機器のイベントログを横断して収集・相関分析する。監査対応や全社の証跡一元管理に向きます。
  • クライアント操作ログ型:PCの操作(ファイル・USB・印刷・Web閲覧など)を記録する。内部不正の抑止・証明や、テレワークの労務可視化に向きます。
  • ネットワーク通信記録(NDR)型:ネットワークを流れる通信そのものを保存する。インシデント後に通信を遡って調べるフォレンジックに向きます。

選ぶ際は、記録したいログの種類に加えて、保存期間を十分に確保できるか、既存の仮想環境・拠点構成に対応できるか、監査レポートを自動作成できるかを確認すると、前章の失敗(点在・消失・分析不能)を避けやすくなります。

前章の事例で多く登場した統合ログ管理・SIEM型は製品の選択肢が多いため、機能・料金の横並び比較は後述の比較記事に譲ります。ここではカタログで資料を一括請求できる、操作ログ型・通信記録型の代表として2製品を紹介します。

複数の製品を機能・料金で横並びに比較したい場合は、下記のスポット比較をご覧ください。

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サービス名Network BlackboxEye"247" Work Smart Cloud
記録するログネットワークを流れる全パケット(通信そのもの)PCの操作ログ(ファイル・USB・印刷・Web閲覧など)
主な用途インシデント後に通信を遡って調べるフォレンジック・脅威検知内部不正の抑止・証明/労務可視化・IT資産管理
提供形態ミラーリング方式で導入クラウド(SaaS)
初期費用要お問い合わせ無料
月額費用要お問い合わせ400〜1,100円/台(台数に応じた従量制、税別)
無料トライアル公表なし(デモ申請あり)14日間
提供企業株式会社クワッドマイナージャパン株式会社フーバーブレイン
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る

上のスポット比較で挙げた2製品のほかにも、統合ログ管理・SIEM型を含めてログ管理システムは数多くあります。タイプ別の選び方や料金・機能を横並びで見比べて自社に合う製品を絞り込みたい場合は、以下の記事が参考になります。

1. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackbox 公式サイト

Network Blackboxは、ネットワークを流れる全パケットを収集・保存し、脅威の検知から事後のフォレンジックまでを担うNDR(Network Detection and Response)製品です。イベントログだけでなく通信そのものを保存する点が特徴です。

そのため、インシデント発生後に「どの通信がいつ行われ、どんなファイルが転送されたか」を遡って調べる用途に強みがあります。前章の失敗事例で課題となった「ログが消えて調査できない」状況への備えとして検討できるタイプです。

パケットを欠損なく収集するSPC技術や、保存したパケットを高速に検索するPSA技術、メール・ファイル送受信などの活動を分類・復元するDCS技術を備えます。EDR(端末での脅威検知・対応)やSIEMと連携し、検知済みの脅威の裏取りや影響範囲の確認に使えます。提供元は韓国Quad Miners社の日本法人で、国内では総代理店のフーバーブレインが資本参加しています。料金は要お問い合わせです。

出典・参考資料(1件)

2. Eye“247” Work Smart Cloud(株式会社フーバーブレイン)

Eye“247” Work Smart Cloud 公式サイト

PCの操作ログを記録・可視化したい場合に向くのが、クラウド型のEye“247” Work Smart Cloudです。1分間隔でPCの操作内容を記録し、URLアクセス・ファイル操作・印刷・USB使用・クリップボード操作などのログを取得します。利用禁止ソフトの起動制御や外部メディアの制限もでき、内部不正の抑止・証明やテレワークの労務可視化に使えます。

PCの稼働時間と勤怠打刻の乖離をチェックする機能や、クライアント端末の情報を40項目以上自動取得するIT資産管理機能も備えます。初期費用は無料で、月額は契約台数に応じた1台あたりの従量制(100台以上で1台あたり月額400円から、税別)です。14日間の無料トライアルがあり、導入実績は3,000社以上とされています。

出典・参考資料(1件)

ログ管理は、端末・ネットワーク・ID・データの保護や監視運用など、社内セキュリティ対策の一部です。ログ管理に限らず、守る対象ごとに自社の課題へ合うソリューションを見渡して比較検討したい場合は、以下の記事をご覧ください。

まとめ

ログ管理の導入事例を業種・目的別に見ると、内部不正の抑止・証明、インシデントの追跡、監査対応、運用効率化、基準準拠と、幅広い課題を解決していることがわかります。一方で、ログを取得していない・保存設計が不十分だと、いざというときに追跡できず被害が広がる失敗も現実に起きています。

自社に近い業種・規模の事例を起点に、記録したいログの種類と保存期間、監査や仮想環境への対応を確認して製品タイプを選ぶと、事例の成果を再現しやすくなります。複数サービスの資料を取り寄せ、自社の課題に沿って比較してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. ログ管理とは何ですか?

A. ログ管理とは、PC・サーバー・ネットワーク機器などに記録される操作や通信の履歴(ログ)を、収集・保管・監視・分析する取り組みです。「誰が・いつ・どこで・何をしたか」を残すことで、情報漏えいやシステム障害の原因調査、内部不正の抑止、監査・内部統制への対応、セキュリティ対策に活用します。

ログには操作ログ・認証ログ・アクセスログ・通信ログなど複数の種類があり、取得するログの種類と活用目的の組み合わせで得られる成果が変わります。

Q. ログ管理の導入事例は、自社に近いものをどう探せばよいですか?

A. ログ管理の事例は、まず自社に近い「業種・規模」で絞り、次に「解決したい目的(監査対応・内部不正の抑止・インシデント追跡・運用効率化・PCI DSS/ISMS準拠)」から逆引きして探すと、自社に当てはめやすくなります。

ベンダー各社の事例ページは1製品に閉じているため、本記事のように業種・目的別に横断整理された事例から「課題→活用内容→効果」を突き合わせると、稟議や社内説明の材料にしやすくなります。

Q. ログ管理を導入すると、どのくらいの効果が見込めますか?

A. ログ管理の効果は、管理の一元化・コスト削減・監査工数の削減・証跡の確実な取得といった形で現れます。公開事例では「約12,000台のPCを一元管理」「アプリケーションの棚卸で約6,000万円のコストダウン」「ログ監査工数を1/4に削減」「ランニングコストを1/3に圧縮」などが報告されています。

効果の大きさは拠点数・端末台数や導入前の運用状況によって変わります。数値は近い業種・規模の事例を目安にし、自社が最も重視する効果(コスト・工数・証跡の確実性)を軸に比較すると判断しやすくなります。

Q. ログ管理システムは、どのタイプを選べばよいですか?

A. ログ管理システムは、「何を・何のために記録したいか」で、統合ログ管理・SIEM型/クライアント操作ログ型/ネットワーク通信記録(NDR)型のいずれかを選ぶのが基本です。監査対応や全社の証跡一元管理なら統合ログ管理・SIEM型が向きます。

内部不正の抑止・証明やテレワークの労務可視化ならクライアント操作ログ型、インシデント後に通信を遡って調べるフォレンジックならネットワーク通信記録型が選択肢になります。

あわせて、保存期間を十分に確保できるか、既存の仮想環境・拠点構成に対応できるか、監査レポートを自動作成できるかを確認すると、ログの点在・消失・分析不能といった失敗を避けやすくなります。

Q. ログの保存期間はどのくらいが目安ですか?

A. ログの保存期間は、JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が参考値として1年分の保存を推奨しています。同センターの資料では、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が1年以上を推奨していることも紹介されています。直近3か月をすぐにアクセスできる形で保持し、それ以前をオフラインで保管する運用が示されています。

警察庁の調査では、ランサムウェア被害でログが使えなくなった原因に「保存期間の経過」も挙がっています。取得していても保存設計が不十分だと、調べたい時期のログがすでに残っていないことがあります。

出典・参考資料(1件)

Q. ログ管理で失敗しないための運用のポイントは何ですか?

A. ログ管理で失敗を避ける鍵は、ログを「点在させない(集約する)」「消失させない(安全な場所に十分な期間保管する)」「分析できる状態にしておく(形式をそろえ可読性を確保する)」の3点を平常時から設計しておくことです。実際のインシデントでは、ログが各システムに分散して調査に時間がかかった例や、攻撃者による削除・暗号化や保存期間の経過でログが消えて追跡できなかった例が報告されています。

この3点を満たす製品タイプと保存設計を選んでおくことが、いざというときの追跡可能性につながります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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