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予算計画書の書き方|記載項目一覧と記入例・Excelテンプレートの作り方を解説

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予算管理システム比較表(2026年版)のプレビュー

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予算管理システム比較表(2026年版)

来期の予算計画書を作るよう指示されたものの、何の項目を・どの欄に書けばよいのか分からず、白紙の状態で手が止まっていないでしょうか。

予算計画書は、売上や費用、利益の見込みを数値で示し、来期の経営の指針となる社内文書です。決まった法定様式があるわけではないため、何を盛り込むかは作成者の裁量に委ねられており、その自由度の高さが「どう書けばよいか」という迷いにつながります。

本記事では、予算計画書に書く記載項目の一覧と、数値を入れた記入例、Excelテンプレートでの作り方までを、実務の視点から具体的に解説します。あわせて、部門から予算を集めて取りまとめる作業が重くなってきたときの選択肢として、予算の作成・集約から予実管理までを担う予算管理システムについても紹介します。

記載項目と記入例を手元に置けば、締切までに自社の予算計画書を形にできます。具体的な書き方から順に見ていきましょう。

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予算計画書とは

予算計画書とは、来期(または対象期間)の売上・費用・利益の見込みを数値で示し、経営の目標と資源配分の指針をまとめた社内文書です。期の途中では、実績と見比べながら進捗を確認する基準(予算と実績を突き合わせる予実管理)としても使われます。

混同されやすい文書との違いも押さえておきましょう。過去の確定した実績を示す決算書に対し、予算計画書はこれから目指す将来の数値計画を示します。事業の方向性・戦略・市場分析まで含む事業計画書に対しては、予算計画書はそのうち数値計画の部分に焦点を当てた文書という関係にあり、「予算書」とほぼ同じ意味で使われることもあります。

予算計画書と決算書・事業計画書の関係を示した図解。決算書は過去の確定した実績を示す文書、事業計画書は戦略や市場分析まで含む将来の計画全体で、そのうち数値計画の部分に焦点を当てた文書が予算計画書であることを、事業計画書の枠の中に予算計画書を入れ子で配置して示している。

予算計画書を作る目的

予算計画書を作る目的は、限られた経営資源をどこにどれだけ配分するかを事前に決め、組織全体で同じ目標を共有することにあります。各部門が「売上をいくら目指し、そのためにいくらまで使えるか」を把握できれば、日々の判断に一貫した基準が生まれます。

もう一つの目的は、実績と比べる土台をつくることです。計画した数値があってはじめて、期の途中で計画とのズレを把握でき、早めの手を打てます。

予算計画書に書く記載項目一覧

予算計画書に決まった法定様式はありませんが、損益計算書(P/L)の構造に沿って項目を並べると、売上から利益までの流れが追いやすくなります。最低限押さえておきたい記載項目を、区分ごとに整理します。

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売上の計画原価の計画費用の計画利益の計画投資・資金の計画前提条件対象期間
記載する項目売上予算売上原価販売費及び一般管理費売上総利益・営業利益・経常利益設備投資・資金繰り前提となる見通し期間・月次按分
何を書くか製品・サービス別、顧客区分別などに分けた売上見込み。可能なら数量×単価に分解して根拠を持たせる売上に直接ひもづく仕入・材料費・外注費など。売上の増減に連動する費用として見積もる人件費・広告宣伝費・外注費・地代家賃・旅費交通費などの費目別の予算。固定費と変動費を分けて考える売上から原価・販管費を差し引いた各段階の利益。目標とする利益水準を明示する予定する設備投資や採用計画など、損益に表れにくい支出と資金の動き売上成長率・為替・単価改定など、数値の根拠となった前提。後で振り返れるよう明文化する対象となる期(通期)と、年間予算を月ごとに割り振った月次の内訳

特に見落とされやすいのが前提条件の明文化と月次への按分です。前提を書き残しておくと、期の途中で計画と実績がずれたときに「どの前提が崩れたのか」をたどれます。月次に割り振っておけば、季節変動のある事業でも毎月の進捗を正しく評価できます。

予算計画書の記入例(モデル企業の数値入り見本)

記載項目に実際の数字を入れると、予算計画書の全体像がつかめます。ここでは、年商3億円規模のモデル企業(架空)を例に、年間の予算を記入した見本を示します。金額の単位は千円で、300,000は3億円を表します。数値は説明のための仮の値で、実在企業のものではありません。

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売上高売上原価売上総利益販売費及び一般管理費 人件費 広告宣伝費 外注費 地代家賃 その他経費営業利益経常利益
年間予算(千円)300,00090,000210,000190,000120,00025,00018,00012,00015,00020,00018,000
算出の考え方主力サービスの契約数×平均単価を基準に、前期実績へ成長率を反映売上高に対して原価率30%を想定(外注費・サーバー費など)売上高−売上原価下記の費目別予算の合計現員の給与に加え、期中の採用計画分を上乗せ獲得目標から逆算した販促投資開発・制作の外部委託分オフィス賃料(固定費)通信費・旅費交通費・消耗品費など売上総利益−販売費及び一般管理費営業利益から支払利息などの営業外収支を調整

記入のポイントは、売上を数量×単価などに分解して根拠を持たせることです。総額だけを置くと、計画が達成できなかったときに原因を切り分けられません。費用は固定費(人件費・地代家賃など)と変動費(原価・一部の外注費など)に分けて考えると、売上が変動したときの利益の動きを見通しやすくなります。

前提条件の欄には、各数値の根拠を1行ずつ書き残します。たとえば「主力サービスの契約数を前期比+8%、平均単価は据え置き」といった形で、売上成長率や採用計画、費用の配分方針など、数字そのものではなくその数字を置いた理由を記録しておきます。

この記入例はサービス業を想定した一例で、勘定科目の構成や原価率・費目の比重は業種によって変わります。仕入や材料費が中心の物販・製造業では売上原価の比率が高くなり、人員が主なコストになるサービス業では販管費のなかで人件費の比重が大きくなります。自社の過去の損益計算書を見て、科目の並びと各費目の水準を実態に合わせて調整しておくと、記入の負担を抑えられます。

年間予算を月次に割り振る考え方(四半期の例)

年間予算は、季節性や施策のタイミングに合わせて各月へ割り振ると、毎月の進捗を実績と比べられる月次の予算計画書になります。売上高と人件費を四半期ごとに割り振った例を示します(単位:千円)。

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売上高人件費
第1四半期66,00030,000
第2四半期72,00030,000
第3四半期78,00030,000
第4四半期84,00030,000
通年300,000120,000

売上高は事業の立ち上がりに合わせて後半に厚く配分し、人件費のように毎月ほぼ一定の固定費は均等に割り振ります。実務では四半期をさらに12カ月へ分けると、月単位での予実の比較ができるようになります。

予算計画書の作り方・書き方の手順

記載項目と記入例をもとに、実際に予算計画書を組み立てる手順を解説します。全体の流れは、全社の目標設定から始めて部門別に落とし込み、最後に全社で調整して確定させる順序で進みます。

予算計画書を作る手順を示した5ステップの縦フロー図。全社の目標を定める、部門別に予算を分割する、全社で合算して調整する、行動計画を紐づける、経営層のレビューを経て確定する、の順に上から下へ矢印でつないでいる。
  1. 全社の目標を定める:まず経営目標として、全社の利益目標と売上目標を決めます。ここが部門別予算の出発点になります。
  2. 部門別に予算を分割する:全社目標を部門ごとの予算へ分け、各部門が売上とコストの計画を立てます。過去の損益計算書を参照すると、実現可能性のある数字になります。
  3. 全社で合算して調整する:部門から集まった予算を合算し、全社目標との差を確認します。届かない場合は、施策の見直しや資源配分の調整で差を埋めます。
  4. 行動計画を紐づける:予算を達成するための行動計画(いつ・誰が・何をするか)を予算と結びつけ、数字に裏付けを持たせます。
  5. 経営層のレビューを経て確定する:経営層が全体の整合と妥当性を確認し、予算計画書として確定させます。

トップダウンとボトムアップの使い分け

予算の立て方には、経営目標を先に決めて各部門へ割り振るトップダウン方式と、現場の積み上げを集約するボトムアップ方式があります。トップダウンは全社目標との整合を取りやすい一方で、現場の納得感が得られにくい面があります。

ボトムアップは現場の実感を反映できますが、各部門が達成しやすい保守的な数字を積みがちです。実務では、全社目標をトップダウンで示したうえで部門がボトムアップで積み上げ、両者の差を調整する折衷型が取られることが多く、目標の整合と現場の納得を両立しやすくなります。

予算計画書づくりでよくある失敗・つまずき

予算計画書は、作り方そのものより運用の前提でつまずくことが少なくありません。代表的な失敗を知っておくと、避けやすくなります。

一つ目は、売上を楽観的に見積もりすぎることです。達成の見込みが薄い数字を置くと、期中で早々に計画と実績が乖離し、予算が基準として機能しなくなります。過去の実績や確度の高い案件を起点に、根拠のある数字を積むことが大切です。

二つ目は、部門ごとの都合で数字が引っ張られることです。各部門が達成しやすい予算を積み上げると、全社では目標に届かないちぐはぐな計画になります。全社目標との整合を取る調整の工程を省かないことが重要です。

三つ目は、前提条件を書き残さないことです。どんな見通しに基づいて数字を置いたかを明文化しておかないと、計画と実績がずれたときに原因をたどれません。また、予算計画書に載せていない費用は後から計上の根拠を示しにくくなるため、想定される支出は計画の段階で漏れなく盛り込んでおくのが安全です。

Excelテンプレートで予算計画書を作る方法

予算計画書をはじめて作る場合は、Excelで作るのが手軽です。表計算ソフトが公式に配布している無料の予算テンプレートや、書式配布サイトの雛形を使えば、記載項目の枠が用意された状態から記入を始められます。先ほどの記入例の表は、そのまま行の構成(売上高・売上原価・販管費の費目・各利益)として使えます。

自作する場合のレイアウトは、行に勘定科目、列に月(4月〜翌3月)と通年合計を置いた表が基本です。表の下部か別シートに前提条件の記入欄を設け、売上原価を売上高に連動させる、各費目を合計して利益を自動計算する、といった計算式を組んでおくと、前提を変えたときの再計算が楽になります。月の列を用意しておけば、そのまま月次の予実管理にも使えます。

Excelの限界と予算管理システムへの切り替え判断

Excelは手軽ですが、組織が大きくなると運用が重くなります。部門や拠点が増えてそれぞれが別ファイルで予算を作ると、取りまとめる側はファイルを集めて貼り合わせ、書式の違いを直す作業に追われます。計算式が壊れても気づきにくく、担当者しか保守できない属人化も起こりがちです。

こうしたExcelの限界に直面し、システム化を検討し始める企業には、いくつかの典型的なパターンがあります。予算管理システムを提供する株式会社Scale Cloudの広瀬氏は、Excelやスプレッドシートで予算を管理している企業からの相談の傾向を次のように説明しています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

相談内容のパターンとしては、まずExcelやスプレッドシートで管理している企業が大きく二つに分かれます。一つは、PLだけを管理していて、その作業が煩雑だからシステム化して効率化したいというケースです。(中略)もう一つは、PLの効率化だけでなく、KPIも統合管理したいというケースです。(中略)最近では、すでに何かしらのシステムを使っている企業からのリプレースのご相談も増えています。既存システムではPLの管理しかできない、あるいは思ったほど効率化できないという不満から、効率化と高度化の両方の視点で乗り換えを検討されるケースです。

こうした相談の先で実際に予算管理システムを導入した企業が、導入前にどのような課題を抱え、導入後に何を改善できたのかは、業種・規模別の事例を見るとイメージしやすくなります。自社に近いケースから切り替えの効果を確かめたい場合は、次の記事が参考になります。

切り替えを検討する目安は、部門横断での予算の収集・集約に毎月まとまった時間がかかっている、予算の修正履歴やバージョンの管理が追えなくなっている、承認の流れを人手で回しているといった状態です。こうした段階に入ったら、予算の入力・集約・承認を一元化できる予算管理システムが選択肢になります。まずは、作った予算をどう運用していくか(予実管理)を押さえたうえで、具体的なサービスを見ていきましょう。

作った予算計画書をどう運用するか(予実管理・差異分析・見直し)

予算計画書は作成した時点が出発点で、価値は運用で生まれます。期が始まったら、実績を予算と突き合わせて進捗を確認する予実管理を行います。

運用の中心は差異分析です。月次や四半期で予算と実績の差を確認し、差が生じた要因を売上・費用の項目ごとに切り分けます。要因が分かれば、販促の強化や費用の抑制といった打ち手につなげられます。

期の途中で前提が大きく変わったときは、着地見込み(フォーキャスト)を立て直し、必要に応じて予算を見直します。こうした予実管理や差異分析、着地見込みの更新を部門横断で回すのは、予算管理システムが得意とする領域です。システムを使うと、会計データの取り込みから予算との突合、差異の可視化までを一元化でき、集計の手間を抑えて分析に時間を割けます。

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予算管理システムで予算づくり・予実管理を効率化する

Excelでの予算の収集・集約や、作成後の予実管理に限界を感じたら、予算管理システムの導入が効率化の選択肢になります。これらのサービスは、部門からの予算の収集、入力と承認のワークフロー、月次での予実の突合といった、予算計画書づくりで手間のかかる作業を肩代わりします。ここでは代表的な2サービスを紹介します。

まずは、ここで紹介するサービスの比較表をご覧ください。

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サービス名DIGGLE(ディグル)Scale Cloud(スケールクラウド)
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
月額費用要問い合わせ
(Standard / Enterpriseの2プラン、いずれも見積制)
月額15万円〜
(詳細は要問い合わせ)
予算策定の特徴画面から直接入力。予算IDを付けて事業部と経営企画が非同期で連携し、申請・承認時は変更箇所を差分表示KPIを積み上げて売上予算を作成。複数パターンでのシミュレーションに対応
予実管理・着地見込み対応
会計データの取り込みと予実突合を自動化。着地見込みは明細レベルで管理し、スナップショットでバージョン保存
対応
予算と実績の対比、着地見込み(フォーキャスト)の更新。KPIとPLを結びつけて管理
会計システム連携freee会計・マネーフォワード クラウド会計・勘定奉行クラウド・弥生 ほか
(API/CSV)
勘定奉行クラウド・freee・Salesforce(API)・Googleスプレッドシート・CSV明細連携
強み・向いている企業予実管理に特化。部門横断で予算を集約し、予実管理まで一気通貫で効率化したい企業向け財務数値(PL/BS/CF)と非財務のKPIを関連づけて管理。KPIと予算の達成度を結びつけたい企業向け
導入実績・第三者評価富士キメラ総研調査で予実管理ソフトウェア(SaaS/PaaS)ベンダーシェア1位(2024年度実績)導入事例で予実管理の工数が6分の1、他社からの乗り換えで40%の工数削減などを公表
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約

DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLE(ディグル)のウェブサイト

DIGGLEは、予算・実績・見込みをクラウド上で一元管理する、予実管理に特化したサービスです。ディグル株式会社が提供し、会計システムからのデータ取り込みと予実の突合を自動化することで、Excel中心の予実管理に起こりがちな集計の手間や属人化の解消を狙います。

予算策定では、画面からの直接入力に加え、予算にIDを付けて管理し、事業部と経営企画が非同期でやり取りしながら予算を固められます。申請・承認の際には変更箇所が差分としてハイライトされ、予算や見込みのバージョンをスナップショットとして保存できる点も、取りまとめの負担を抑えるのに役立ちます。会計システムはfreee会計やマネーフォワード クラウド会計、勘定奉行クラウドなどとAPIやCSVで連携します。

富士キメラ総研の調査では、予実管理ソフトウェア(SaaS/PaaS区分)のベンダーシェア1位(2024年度実績)との実績があります。部門横断で予算を集め、予実管理まで一気通貫で効率化したい企業に向いています。

Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloud(スケールクラウド)のウェブサイト

株式会社Scale Cloudが手がけるScale Cloudは、財務数値(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)と事業のKPI(非財務指標)を関連づけて一元管理する経営管理クラウドです。各KPIの数値をもとに損益計算書をシミュレーションでき、複数パターンでの予算作成や着地見込みの更新をしやすい設計が特徴です。

予算策定では、KPIを積み上げて売上予算を組み立てる方式を取り、経営用・管理部用・事業部用など複数の視点に合わせたダッシュボードを作成できます。勘定奉行クラウドやfreee、Googleスプレッドシートとの連携に対応し、親会社と子会社の数字をそろえてグループ全体を比較・把握する用途にも使えます。

運営元の株式会社Scale Cloudは、公認会計士である代表のコンサルティング知見を背景にサービスを設計している点を公式に掲げています。

KPIと財務数値を結びつけて予算の達成度を高めたい企業や、複数パターンのシミュレーションで予算を検討したい企業に適しています。

出典・参考資料(2件)
  • 出典:ソフトウェアビジネス新市場 2025年版(予実管理ソフトウェア、SaaS/PaaS、ベンダーシェア、金額ベース、2024年度実績)|株式会社富士キメラ総研(ディグル株式会社プレスリリース)
  • 出典:導入事例|株式会社Scale Cloud(scalecloud.jp)

ここで取り上げたのは代表的な2サービスです。予算管理システムは提供形態や料金、得意とする領域がサービスごとに異なるため、タイプ別の選び方や料金・機能まで含めて全体を見比べたい場合は、次のまとめ記事が役立ちます。

まとめ

予算計画書は、売上・原価・販管費・利益という損益計算書の構造に沿って記載項目を並べ、前提条件と月次の内訳を添えると、根拠のある計画になります。売上は数量×単価に分解し、費用は固定費と変動費を分けて見積もると、計画と実績を比べたときに原因を切り分けやすくなります。

はじめはExcelのテンプレートで十分ですが、部門横断での収集・集約や、作成後の予実管理が重くなってきたら、予算の作成・集約・承認から予実管理までを一元化できる予算管理システムが効率化の選択肢になります。自社の規模と運用の状況に合わせて、まずは資料で各サービスを比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 予算計画書とは何ですか?

A. 予算計画書とは、来期(対象期間)の売上・費用・利益の見込みを数値で示し、経営の目標と資源配分の指針をまとめた社内文書です。過去の確定した実績を示す決算書とは異なり、これから目指す将来の数値計画を示します。戦略や市場分析まで幅広く含む事業計画書に対し、予算計画書はそのうち数値計画の部分に焦点を当てた文書で、「予算書」とほぼ同じ意味で使われることもあります。

Q. 予算計画書に決まった様式やフォーマットはありますか?

A. 予算計画書に法律で定められた様式はなく、何を盛り込むかは作成者の裁量に委ねられています。実務では損益計算書(P/L)の構造に沿って、売上高・売上原価・販管費の費目・各段階の利益を並べ、前提条件と月次の内訳を添える形が一般的です。決まった型がないぶん、売上・原価・販管費・利益といった必要な項目を漏れなく押さえることが、実用的な予算計画書を作るうえで重要になります。

Q. 予算計画書の前提条件には何を書けばよいですか?

A. 前提条件には、売上成長率・販売数量や単価の見通し・為替・単価改定・採用計画など、各数値の根拠とした想定を書き残します。前提を明文化しておくと、期の途中で計画と実績がずれたときに「どの前提が崩れたのか」をたどれ、予算の見直しや次期の精度向上につなげられます。数字そのものだけでなく、その数字を置いた理由を残しておくことが、後から振り返れる予算計画書の条件です。

Q. 部門から集めた予算が全社目標に届かないときはどうすればよいですか?

A. 各部門の積み上げが全社目標に届かない場合は、数字を無理に書き換えるのではなく、施策の見直しや資源配分の調整で差を埋める調整工程を設けます。全社目標をトップダウンで示したうえで各部門がボトムアップで積み上げ、両者の差を話し合って埋める折衷型が、目標との整合と現場の納得を両立しやすい方法です。この調整を省くと、部門ごとに達成しやすい保守的な数字が並び、全社ではちぐはぐな計画になりがちです。

Q. 予算計画書はExcelで作れば十分ですか?いつ予算管理システムに切り替えるべきですか?

A. 予算計画書ははじめのうちはExcelのテンプレートで十分に作成でき、システム化が必要になるのは部門横断での収集・集約や予実管理が重くなってきた段階です。部門や拠点が増えて毎月のファイル集約に時間がかかる、修正履歴やバージョンが追えない、承認を人手で回しているといった状態が、予算管理システムを検討する目安になります。

システムを使うと予算の入力・集約・承認と予実管理を一元化でき、集計の手間を抑えて分析に時間を割けます。

Q. 予算計画書はどのくらいの頻度で見直せばよいですか?

A. 予算計画書は月次または四半期ごとに実績と突き合わせて進捗を確認し、前提が大きく変わったときに見直すのが基本です。毎月・四半期で予算と実績の差異を分析し、差が生じた要因を売上・費用の項目ごとに切り分けて打ち手につなげます。市場環境や事業の前提が当初の想定から外れた場合は、着地見込み(フォーキャスト)を立て直し、必要に応じて予算そのものを修正しても問題ありません。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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