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天猫国際(Tmall Global)とは?天猫・タオバオとの違いから出店方法・費用までわかりやすく解説

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越境EC支援比較表(2026年版)

中国向けに自社商品を販売したいと考えて「天猫国際」を調べると、天猫(Tmall)やタオバオ(淘宝)といった似た名前のモールが次々に出てきて、違いがつかめないまま止まってしまうことがあります。天猫国際(Tmall Global)は、中国に法人を持たない海外の事業者でも中国の消費者へ直接販売できる越境ECモールで、天猫やタオバオとは出店できる主体も必要な手続きも異なります。

本記事では、天猫国際とは何か、天猫・タオバオとの違いを整理したうえで、出店形態(店舗タイプ)・出店条件・必要書類、そして保証金や年会費・販売手数料といった費用の全体像を解説します。あわせて、出店のハードルを下げる新しい選択肢や、出店申請から運営までを任せられる越境EC支援サービスも紹介します。

自社で天猫国際に出店すべきか、どのくらいの費用と手間がかかるのか、どこまで外部に任せられるのかを判断する材料としてご活用ください。

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天猫国際(Tmall Global)とは

天猫国際(Tmall Global)は、アリババグループが2014年2月に立ち上げた越境ECモールです。最大の特徴は、海外のブランドメーカーやその代理店が、中国に法人を設立したり中国国内の小売業許可を取得したりしなくても、中国の消費者へ直接販売できる点にあります。商品は海外からの直送、または中国国内に設けられた保税区(輸入品を関税の確定前に保管できる区域)を経由した発送で届けられます。

日本の事業者にとっては、「中国に進出するために現地法人を立てる」という最も重いハードルを越えずに、中国の巨大なオンライン市場へ商品を出せる窓口にあたります。出店の主体は企業に限られ、個人は出店できません。

出典・参考資料(2件)

天猫・タオバオ・天猫国際の違い

天猫国際を理解するには、同じアリババグループが運営する「タオバオ(淘宝)」「天猫(Tmall)」との違いを押さえるのが近道です。3つはいずれもアリババが運営していますが、出店できる主体と、出店に必要な条件が異なります。

タオバオは個人間取引(C2C)を中心としたモールで、個人を含む幅広い出店者が参加します。天猫はタオバオから派生した企業向け(B2C)モールで、アリババの認証を受けたブランドやその直営店だけが出店できます。これに対し天猫国際は、海外の事業者が中国の消費者へ越境販売するためのモールで、中国国内に法人を持たなくても出店できる点が大きく異なります。

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比較項目運営主体取引形態主な出店者中国国内の法人商品の届け方主な対象
タオバオ(淘宝)アリババグループ個人間取引(C2C)が中心個人・事業者不要(個人でも登録可)中国国内から配送中国国内向けの販売
天猫(Tmall)アリババグループ企業による販売(B2C)認証を受けたブランド・その直営店必要(中国国内の企業)中国国内から配送中国国内向けの販売
天猫国際(Tmall Global)アリババグループ企業による越境販売(B2C)海外のブランド・メーカー・代理店不要(海外の企業で可。中国の小売業許可も不要)海外直送または保税区を経由した発送海外事業者から中国消費者への販売

※上記は各モールの位置づけを整理したものです。出店要件の細部は変更される場合があるため、最新の情報は各モールの公式案内でご確認ください。

出典・参考資料(1件)

天猫国際の出店要件(店舗タイプ・出店条件・必要書類)

ここからは、天猫国際に出店する際の要件を整理します。どの店舗タイプで出すかによって、必要になる商標や授権(販売を許可する権利の委譲)、提出書類が変わるため、店舗タイプと出店条件はあわせて把握しておくと準備がスムーズです。

ただし、店舗タイプの区分や必要書類の細かな規定はアリババの公式招商規則で定められており、カテゴリや時期によって変わります。実際の出店時には最新の公式規則で確認することをおすすめします。

天猫国際の出店形態(旗艦店・専売店などの店舗タイプ)

天猫国際の店舗は、取り扱うブランドと販売権の持ち方によっていくつかのタイプに分かれます。自社ブランドを持つメーカーか、複数ブランドを仕入れて売る事業者かによって選ぶタイプが変わり、それぞれ必要な商標・授権が異なります。おおまかには次のように区分されています。

  • 旗艦店(フラッグシップストア):自社ブランド、または独占的な販売許可を受けたブランドの商品を扱う公式店。自社で商標を保有しているメーカーに向くタイプです。
  • 専売店:商標権者から授権(販売の許可)を受けて、特定ブランドの商品を扱う店舗です。
  • 専営店:同じ商品大分類の中で、複数のブランドを扱うセレクトショップ型の店舗です(化粧品では3ブランド以上など、カテゴリごとに条件があるとされます)。
  • 卖场型旗艦店(売場型旗艦店):量販店・小売チェーンやB2Cサイトの公式店にあたる区分です。複数ブランドを扱うチェーン事業者などが対象とされます。
  • 銀河専営店:天猫国際側が直営、または旗艦店の商品を代理販売する販売形態とされる区分です。

多くの事業者は旗艦店・専売店・専営店のいずれかに当てはまります。自社ブランドを持つメーカーであれば旗艦店、他社ブランドの販売許可を受けて売るなら専売店、複数ブランドをまとめて扱うなら専営店、というのが基本的な見当のつけ方です。

店舗タイプごとに、必要な商標・授権の書類も変わります。先に挙げた旗艦店のうち自社ブランドを扱う品牌旗艦店(ブランド旗艦店)では、原則として自社ブランドの商標登録証、または商標出願の受理を示す書類が必要で、他社ブランドを独占的に扱う場合は独占授権書を添えます。他社ブランドの販売許可を受けて出す専売店では、商標権者からの授権書が必要です。

ただし各タイプに必要な授権の段階や取扱ブランド数の条件は細かく定められており、上記の区分・条件は運営代行パートナーの公表情報にもとづく目安です。自社がどのタイプに該当するかは、出店前に公式の招商規則や支援会社に確認すると確実です。

天猫国際の出店条件と必要書類

天猫国際に出店できるのは、中国国外で登記された企業で、原則として中国国外で登録された商標(または商標の出願を受理されていること)を持つことが求められます。出店にあたっては、おおむね次のような書類の提出が必要になります。

  • 会社の登記を証明する書類(登記簿謄本など)
  • 事業の許可を示す書類(営業許可に相当するもの)
  • 商標登録証、または商標出願の受理を示す書類
  • 他社ブランドを扱う場合は、商標権者からの授権を示す書類
  • 銀行口座の開設を証明する書類

扱う商品のカテゴリによっては、中国側で追加の許認可や登録(化粧品・健康食品・医薬品などの規制対応)が求められる場合があります。必要書類の正確な一覧と様式は店舗タイプや商品カテゴリ、そして最新の公式規則によって変わるため、準備の前に公式の招商規則を確認するか、出店支援を行う事業者に相談するのが安全です。

出典・参考資料(1件)

天猫国際の出店費用(保証金・年会費・販売手数料)

天猫国際への出店では、公式の出店案内でも「保証金・年会費・各種サービス料をいただく」と示されており、主に次の費目がかかります。費目の構成は公式に案内されていますが、具体的な金額・料率は商品カテゴリや時期によって変わり、公式の招商規則(出店募集ページ)はログインが必要で金額を広く公開していません。

以下の金額は、アリババ公認の運営代行パートナーが公表している出店費用の早見表(2026年5月施行時点)をもとにした目安です。アリババの公式招商規則は金額を広く公開しておらず、下記は支援事業者が公表している資料にもとづく目安のため、正確な金額・料率は出店カテゴリや最新の公式規則で確認してください。円換算は1元=約20円で計算したおおよその金額です(為替で変動します)。

  • 保証金(デポジット):出店時に預け入れ、退店時に原則として返還される費用です。化粧品・食品・健康食品などの品牌旗艦店(ブランド旗艦店)・専売店で5万元(約100万円)、専営店で10万元(約200万円)、医薬は30万元(約600万円)からが目安です。品牌旗艦店・専売店で、申請するブランドの商標が登録前(出願中)の場合は、基礎保証金が10万元(約200万円)に上がります。
  • 年会費:毎年かかる費用で、3万元(約60万円)または6万元(約120万円)が目安です(アパレル・靴・かばんは6万元、服飾雑貨は3万元など、カテゴリで異なります)。一定の要件を満たすと一部または全額が返還される制度もあります。
  • 販売手数料(技術サービス料):成約額に応じて差し引かれる手数料で、商品カテゴリにより異なります。公表資料では化粧品4%、健康食品3%、食品(菓子・酒・コーヒー・茶など)2%、アパレル5%といった料率が示されています。
  • 基礎ソフトウェアサービス費:上記に加えて、成約額に応じた基礎的なシステム利用料が別途かかる場合があります。料率や適用時期はカテゴリや規則改定で変わるため、最新の公式規則で確認してください。

年会費については、「天猫は年会費を廃止した」という情報を目にすることがあります。これは中国国内向けの天猫(Tmall)が2024年9月にソフトウェアサービス年会費を廃止したもので、越境向けの天猫国際は年会費が維持されています。国内の天猫と天猫国際で扱いが異なる点に注意してください。

出典・参考資料(1件)
出典・参考資料(1件)

保証金はまとまった初期の持ち出しになりますが退店時に返還されるのが原則で、年会費と販売手数料は出店している間ずっとかかります。くわえて、店舗ページの制作・商品登録・広告出稿・運営人件費などの実務コストも必要です。保証金と年会費だけでも初年度は日本円で数百万円規模を見込み、広告・運営費まで含めた資金計画を立てておくと安心です。

ここに挙げた金額・料率はいずれも目安で、カテゴリによる差が大きく制度も改定されます。出店を具体的に検討する段階では、公式の招商規則またはアリババ公認の運営代行パートナーに最新の費用を確認してください。

天猫国際に出店するまでの流れ

天猫国際への出店は、おおむね次のような流れで進みます。審査を伴うため、申請してすぐに販売を開始できるわけではなく、準備から店舗オープンまでには一定の期間を見込んでおく必要があります。

天猫国際に出店するまでの流れを4ステップで示した図。STEP1は事前審査・申請で、会社情報・ブランド・取扱カテゴリをもとに出店資格の事前審査を受ける。STEP2は本審査・書類提出で、登記書類・商標・授権書などを提出し正式な審査を受ける。STEP3はページ作成・商品登録で、店舗ページの制作と中国語の商品登録、決済・物流を設定する。STEP4はオープン・運営開始で、店舗を公開し販売・プロモーション・顧客対応の運営に入る。
  1. 事前審査・申請:会社情報やブランド、取り扱う商品カテゴリなどをもとに、出店資格の事前審査を受けます。
  2. 本審査・書類提出:登記書類や商標、授権書などの必要書類を提出し、正式な審査を受けます。
  3. 店舗ページの作成・商品登録:審査を通過したら、店舗ページのデザイン、商品情報や中国語の説明文の登録、決済・物流の設定を行います。
  4. 店舗オープン・運営開始:店舗を公開し、販売・プロモーション・顧客対応といった日々の運営に入ります。

審査の要件や必要書類は中国語でのやり取りが前提となる部分が多く、商標の準備やカテゴリごとの規制対応に時間がかかることもあります。出店を支援する事業者に依頼した場合、市場調査から店舗オープンまでにおおよそ数か月程度を見込む例もあり、自社だけで進めるか支援を受けるかで必要な体制が変わります。

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天猫国際に日本商材を出す価値(市場規模・独身の日)

費用や手続きの負担を考えると、「それでも天猫国際に出す価値があるのか」が気になるところです。判断材料として、日本商材の人気と市場規模を示す公的な数値を見てみます。

アリババグループは、中国最大のセールイベント「ダブルイレブン(独身の日、11月11日)」の2020年の実績を公表しています。中国向け越境ECにおける国・地域別の流通総額ランキングで、日本が2016年から5年連続で1位を獲得しました。

やや前の数字で順位は年によって変動しますが、日本の化粧品・健康食品・ベビー用品・日用品などが中国の消費者に支持されてきたことがうかがえます。後述のとおり、市場規模自体も拡大を続けています。

出典・参考資料(1件)

市場全体の規模も拡大が続いています。経済産業省の調査によると、2024年に中国の消費者が日本の事業者から購入した越境ECの金額は2兆6,372億円で、前年比8.5%増となりました。日本から中国への越境EC市場は、年々伸びている状況です。

出典・参考資料(1件)

市場が拡大し、日本商材への需要も根強いことは、天猫国際への参入を検討する裏づけになります。検討の焦点は「出す価値があるか」よりも「どうやって負担を抑えて参入するか」に移ります。次に、出店のハードルを下げる選択肢を見ていきます。

天猫国際への出店ハードルを下げる選択肢

天猫国際への参入方法は、一つではありません。自社で直接出店する方法に加えて、近年は出店のハードルを下げる選択肢も登場しています。自社の体制や予算に合わせて、次の3つから選ぶことができます。

天猫国際への3つの参入方法を整理した図。自社で直接出店する方法は保証金・年会費・販売手数料を負担し店舗運営や中国語対応・通関・物流・顧客対応まで自社で担い自由度が高い。天猫国際コマースはYahoo!ショッピング出店中の法人ストアが使い慣れたツールのまま出品でき煩雑な運用はTmallジャパンが代行する。越境EC支援サービスは出店申請から運営・中国語対応・通関・物流まで支援会社へ委託できる。

1. 自社で直接出店する

これまで説明してきた、天猫国際に直接出店する方法です。保証金・年会費・販売手数料を負担し、店舗運営・中国語対応・通関・物流・顧客対応を自社で担います。自社で管理できる自由度は高い一方で、中国語での審査対応や日々の運営を自社でまかなえる体制が求められます。

2. 天猫国際コマース(Yahoo!ショッピング経由)を使う

LINEヤフー株式会社は2025年11月11日、Tmallジャパン株式会社と連携した新サービス「天猫国際コマース」の提供を開始したと発表しました。Yahoo!ショッピングに出店している法人ストアが、使い慣れた出品ツールのまま越境ECモール「天猫国際」に出品・販売できるサービスです。越境EC特有の煩雑な運用はTmallジャパンが代行し、配送までを一貫してサポートするとしています。

システム提供元のEC一元管理サービスの解説では、初期費用・月額固定費が無料で、サービス手数料は販売価格の6.0%とされています。ただし利用条件や費用の詳細は提供元へ問い合わせて確認するのが確実です。

すでにYahoo!ショッピングに出店している事業者にとっては、保証金や年会費を負担して自社で直接出店する場合と比べ、着手のハードルが低い選択肢になります。このサービスはYahoo!ショッピングの出店ストアが対象のため、まだ出店していない場合は、まず同モールへの出店が前提になります。

出典・参考資料(2件)

3. 越境EC支援サービス(運営代行)に任せる

出店申請から店舗運営、中国語での顧客対応、通関・物流までを、天猫国際の出店・運営を専門に支援する事業者へ委託する方法です。自社に中国向けのノウハウや人員がなくても参入でき、出店後の運営まで任せられます。費用は支援範囲によって変わりますが、中国市場に合わせた店舗運営やプロモーションのノウハウを活用できる点が強みです。次の章で、具体的な支援サービスを紹介します。

天猫国際の出店・運営を任せられる越境EC支援サービス

ここからは、天猫国際への出店・運営を支援する事業者を紹介します。いずれも天猫国際での出店支援や運営代行を公式に掲げている事業者で、出店申請・店舗構築・中国語での顧客対応・通関・物流・プロモーションまで、自社だけでは負担の大きい実務を任せられます。まず各社の特徴を一覧で比較し、続けて個別に解説します。

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サービス名エフカフェトランスコスモスSIパートナーズ
対応モール天猫国際(主軸)
JD国際・小紅書・抖音
天猫国際・JD worldwide
Lazada ほか複数モール
天猫国際(専用ページあり)
タオバオ・Lazada・Shopee ほか
対応地域中国(上海に現地法人)日本・中華圏・韓国
ASEAN・北米・中南米など
中国・東南アジア中心
(欧米も併記)
支援範囲出店申請・店舗構築
商品登録・中国語コピー
運営代行・現地CS
物流設計・広告運用
ECサイト構築・運用
受注管理・問い合わせ対応
国際物流(ワンストップ)
出店先選定・ページ制作(撮影・翻訳)
運営代行・多言語CS・決済代行
NMPA等の申請代行
料金モデル市場調査20万円〜
初期費用250万円〜
月額は個別見積り
要お問い合わせ要お問い合わせ
実績・特徴天猫国際の運営代行が専門
越境EC支援100社以上・累計流通総額150億円以上(自社発表)
アリババ公式TP5つ星(2020年Q1評価)
東証プライム上場の大手BPO
中国で20年・EC運用実績50社超(自社サイト記載)
まんだらけの天猫国際旗艦店を運営代行(2024年)
中国・東南アジアの越境EC支援に特化
年間150社以上の海外展開を支援(自社発表)
JETRO越境EC支援事業パートナー認定(2024年)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

1. エフカフェ(株式会社エフカフェ)

エフカフェ 中国越境EC運営代行・出店支援サービスの公式サイト

株式会社エフカフェは、天猫国際を主軸に、JD国際・小紅書(RED)・抖音(Douyin)にも対応する中国向け越境ECの出店・運営代行を手がける事業者です。2010年に上海現地法人を設け、店舗運営や中国語でのカスタマーサポートを現地スタッフが担当し、日本側は日本人ディレクターが窓口となって出店申請から日々の運営までを日本語で対応します。

アリババの運営代行パートナー(TP:Tmall Partner)認定制度では、2020年第1四半期の評価で最高ランクの5つ星を獲得したと公式に発表しています。越境EC事業では100社以上の支援実績と累計150億円以上の流通総額を公表しています(同社サービスページ記載)。

2025年にはヘアケアメーカーのホーユー株式会社の天猫国際旗艦店の運営支援を開始し、同年9月の発表で立ち上げ初月比の10倍以上の水準に達したとしています。

費用は、市場調査が20万円から、初期費用が250万円からで、月額の運営代行費は支援範囲に応じた個別見積りです。出店から販売開始までの目安はおおよそ3〜6か月としています。中国市場での運営ノウハウを現地体制とあわせて活用したい事業者に向く選択肢です。

2. トランスコスモス(トランスコスモス株式会社)

トランスコスモス 越境EC支援サービスの公式サイト

コンタクトセンター・BPO事業を主力とする東証プライム上場企業のトランスコスモス株式会社は、「ECワンストップサービス」の一環として越境EC支援を提供しています。ECサイトの構築・運用から受注管理、問い合わせ対応、国際物流までを1社でカバーできる体制が特徴で、天猫国際をはじめとする複数の海外モールへの出店を支援しています。

公式サイトでは、中国で20年にわたりサービスを提供し、50社を超えるEC運用実績があるとしています。天猫国際の事例としては、2024年4月に、まんだらけの天猫国際旗艦店向けに日本と中国のECサイトの在庫を連動させるシステムを自社開発したと発表しています。店舗運営・受注管理・問い合わせ対応・国際物流を一括で担当し、リユースホビー分野での天猫国際出店は業界初としています。

料金は公開されておらず、個別の問い合わせ対応です。構築から物流・顧客対応までを大手BPOの体制でまとめて任せたい事業者に向いています。

3. SIパートナーズ(株式会社SIパートナーズ)

SIパートナーズ 中国・東南アジア越境EC支援の公式サイト

中国・東南アジアを中心に越境EC支援を手がけるのが、株式会社SIパートナーズです。天猫国際の専用ページを設けており、店舗の開設先選定、ページ作成(撮影・デザイン・翻訳)、多言語でのカスタマーサポート、海外通貨から日本円への入金管理を含む決済代行、プロモーションまでを運営代行として提供しています。

化粧品・健康食品などの販売に必要な中国当局への申請(NMPA:中国国家薬品監督管理局への登録・届出)の代行にも対応するとしています。

同社のサイトによれば、自治体・官庁から大手・中小企業まで、年間150社以上の海外展開(主に越境EC・貿易)を支援しているとしています。JETRO(日本貿易振興機構)の越境EC支援事業パートナーとしての認定(2024年6月)や、東京都中小企業振興公社の越境ECプロモーション支援事業など、公的機関と連携した実績も公表しています。現地法人や海外スタッフを持たなくても展開できる伴走型の支援を掲げています。

料金は公開されておらず、支援内容に応じた問い合わせ対応です。中国だけでなく東南アジアも視野に入れつつ、申請代行まで含めて相談したい事業者に向いています。

ここで紹介した3社は天猫国際の支援を得意とする事業者ですが、越境EC支援サービスには、サイト構築に強い会社や特定のモール・地域に特化した会社など、支援範囲や得意分野の異なるタイプがあります。天猫国際にこだわらず支援先を幅広く比べたい場合は、以下の記事で各タイプの違いや費用相場、選び方を解説しています。

まとめ

天猫国際(Tmall Global)は、中国に法人を持たない日本の事業者でも中国の消費者へ直接販売できる越境ECモールで、個人間取引のタオバオや中国国内向けの天猫とは、出店できる主体も必要な手続きも異なります。出店には店舗タイプに応じた商標・授権や書類の準備が必要で、費用は保証金・年会費・販売手数料などで構成されます。

費用の金額はカテゴリや時期で変わるため、具体的な検討段階では公式の招商規則や支援会社で最新の情報を確認することが欠かせません。

中国向け越境ECの市場は拡大が続き、日本商材への需要も根強く残っています。自社で直接出店するほか、Yahoo!ショッピング経由の天猫国際コマースや、出店・運営をまとめて任せられる越境EC支援サービスを使えば、参入のハードルを下げられます。自社の体制と予算に合った方法を選び、まずは各サービスの資料で支援範囲や費用感を比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 天猫国際(Tmall Global)とは何ですか?

A. 天猫国際(Tmall Global)は、アリババグループが2014年に立ち上げた、中国に法人を持たない海外の事業者でも中国の消費者へ直接販売できる越境ECモールです。商品は海外からの直送や保税区を経由した発送で届けられ、出店にあたって中国国内の小売業許可を取得する必要はありません。

Q. 天猫国際は天猫・タオバオと何が違いますか?

A. 天猫国際は海外の事業者が中国の消費者へ越境販売するモールで、中国国内に法人を持たなくても出店できる点が、中国国内企業向けの天猫(Tmall)や個人間取引が中心のタオバオ(淘宝)と大きく異なります。

タオバオは個人を含む幅広い出店者によるC2Cが中心、天猫はアリババの認証を受けたブランドやその直営店によるB2C、天猫国際は海外のブランド・メーカー・代理店による越境B2Cという位置づけです。いずれもアリババグループが運営しています。

Q. 天猫国際とアリババはどういう関係ですか?

A. 天猫国際は、アリババグループが運営する越境ECモールの一つです。中国国内向けのタオバオ(淘宝)や天猫(Tmall)と同じくアリババが運営しており、天猫国際は2014年に、海外の事業者が中国の消費者へ越境販売するための市場として立ち上げられました。

Q. 個人事業主でも天猫国際に出店できますか?

A. 天猫国際の出店主体は企業に限られ、個人としての出店はできません。出店できるのは中国国外で登記された企業(法人)で、原則として商標(登録済み、または出願を受理されたもの)を保有していることが求められます。個人事業主として検討している場合は、まず法人・商標などの出店要件を満たせるかを確認する必要があります。

Q. 天猫国際の出店費用はいくらかかりますか?

A. 天猫国際の出店費用は、保証金・年会費・販売手数料などで構成されます。目安としては、保証金が数万〜十数万元規模(医薬など一部のカテゴリはさらに高額とされます)、年会費がカテゴリにより3万元または6万元程度です。販売手数料は商品カテゴリによっておおむね2〜5%で、このほか、成約額に応じた基礎的なシステム利用料が別途かかる場合があります。

ただし具体的な金額・料率はカテゴリや時期によって変わり、公式の招商規則は金額を広く公開していないため、正確な費用は公式規則やアリババ公認の運営代行パートナーで確認してください。

Q. 中国語ができなくても天猫国際に出店・運営できますか?

A. 天猫国際の出店審査や日々の運営は中国語でのやり取りが前提となる部分が多いため、自社に中国語対応の体制がない場合は、越境EC支援サービス(運営代行)や天猫国際コマースの活用が現実的な選択肢になります。支援会社に依頼すれば、出店申請から中国語での顧客対応、通関・物流までを任せられます。自社でどこまで対応できるかを見極めたうえで、不足する部分を外部に委託するかを判断するとよいでしょう。

Q. 天猫国際コマースは従来の天猫国際と何が違いますか?

A. 天猫国際コマースは、Yahoo!ショッピングに出店している法人ストアが、使い慣れた出品ツールのまま天猫国際へ出品・販売できるサービスです。2025年11月にLINEヤフーがTmallジャパンと連携して提供を開始しました。保証金や年会費を負担して自社で直接出店する従来の方法に比べ、着手のハードルが低い点が特徴です。

システム提供元の解説では初期費用・月額固定費が無料でサービス手数料は販売価格の6.0%とされていますが、利用条件や費用の詳細は提供元への確認が必要です。

Q. 天猫国際の商品は日本から買えますか?

A. 天猫国際は中国の消費者に向けて販売する越境ECモールのため、日本の消費者が商品を購入するためのモールではありません。本記事で解説しているのは、日本の事業者が天猫国際に「出店して中国の消費者へ売る」側の情報です。日本国内で商品を購入したい場合は、国内のECモールなど別のサービスが対象になります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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