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出金伝票の勘定科目一覧|場面別早見表・摘要の書き方と迷う科目の選び方

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電車代や取引先への手土産、香典、自動販売機での飲み物など、領収書が出ない現金の支払いを出金伝票に書こうとして、勘定科目の欄で手が止まった経験はないでしょうか。出金伝票は科目の選択肢が決まっているわけではないため、「この支出はどの科目で起票すればよいか」で迷いやすい書類です。

そこで本記事では、出金伝票でよく使う勘定科目を、どんな支出で使うか(場面)と摘要の記入例とセットにした早見表としてまず示します。目の前の支出に当てはまる行を見つければ、科目と摘要をそのまま埋められます。

続けて、会議費か接待交際費かのように迷いやすい科目の判断基準、摘要の書き方、領収書がなくても経費にできるのか・保存年数・インボイス制度での扱いまで整理します。最後に、科目選びや伝票起票の手間そのものを減らす方法も紹介します。

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出金伝票でよく使う勘定科目の早見表(支出の場面と摘要の記入例つき)

はじめに、出金伝票で使うことの多い勘定科目を、どんな支出で使うか(場面)と摘要の記入例とあわせて一覧にします。領収書が出ない・もらい忘れた少額の支出で登場しやすい科目を中心にまとめました。

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出金伝票でよく使う勘定科目旅費交通費消耗品費会議費接待交際費福利厚生費通信費新聞図書費租税公課雑費
こんな支出で使う(場面)電車・バスの運賃、タクシー代、コインパーキングの駐車料金、出張時の移動費文房具、コピー用紙、電池、少額の事務用品・備品社内外の打ち合わせで出すお茶・茶菓子、会議時の弁当、来客用の飲み物(自動販売機での購入を含む)取引先との会食、取引先への手土産・中元歳暮、社外への香典・祝儀従業員への慶弔見舞金、歓送迎会の飲食代、全従業員向けの飲み物・常備薬切手・はがき、レターパック、宅配便・郵便の送料業務で使う書籍、業界紙・専門誌、有料のメールマガジン収入印紙、登記事項証明書などの発行手数料、一部の税金どの科目にも当てはまらず、金額が少なく一時的な支出
摘要の記入例○○駅〜××駅 往復 △△社打合せボールペン10本 事務用△△社との打合せ 飲物代(3名分)○○社 ××様ほか2名 会食 △△料亭従業員 ○○さん 結婚祝いレターパックプラス 2通 請求書送付書籍「○○」 業務参考用収入印紙 200円 契約書貼付ごみ処理手数料

勘定科目の名称や区分は一般的な例です。自社で使う勘定科目体系や経理規程が決まっている場合は、そちらに合わせて読み替えてください。

同じ支出でも、相手や金額によって科目が変わるものもあります。たとえば自動販売機で買った飲み物は、来客用なら会議費、従業員向けなら福利厚生費、判断がつかない少額なら雑費で処理することがあります。香典も、取引先など社外へのものは接待交際費、社内の従業員へのものは福利厚生費と分かれます。こうした迷いやすい科目の線引きは、次の章で基準とあわせて整理します。

迷いやすい勘定科目の判断基準

ここでは、早見表だけでは決めきれない「どちらの科目か」を、金額や相手という基準から判断できるように整理します。

出金伝票で迷いやすい勘定科目の判断基準を示した図解。社外の人との飲食は1人あたり1万円以下なら会議費、超えると接待交際費。備品の購入は取得価額10万円未満なら消耗品費、10万円以上なら固定資産。慶弔金や飲食は相手が社内なら福利厚生費、社外なら接待交際費。

会議費と接待交際費(1人あたり1万円が目安)

取引先との飲食は、会議費と接待交際費のどちらにするかで迷いやすい支出です。判断の目安になるのが、1人あたりの飲食費の金額です。社外の人を含む飲食で、参加人数で割った1人あたりの金額が一定額以下であれば、交際費等から除外して会議費などで処理できます。国税庁は、この基準となる金額を次のように定めています。

その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が10,000円以下である費用(注)
(注)令和6年3月31日以前に支出された飲食等に係る費用についての基準金額は、5,000円以下になります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm)

ここから、2024年(令和6年)4月1日以後に支出した飲食費は1人あたり10,000円以下、それ以前は5,000円以下が目安と分かります。この金額以下なら会議費など、超えるなら接待交際費と考えると判断しやすくなります。1人あたりの金額は、税込経理なら税込、税抜経理なら税抜で、自社が採用している消費税の経理方式に合わせて判定します。

この1万円の基準は、もともと法人税で交際費等を損金に算入できるかを判断するための線引きです。個人事業主には交際費の損金算入限度という考え方がないため、税額への影響という意味は持ちませんが、社外の人との会食を会議費と接待交際費のどちらで記録するかという科目区分の実務的な目安としては同じように使えます。

法人の場合は、この科目の選択が納税額にも関わります。接待交際費のうち損金に算入できる金額には上限があります。資本金1億円以下の中小法人は、年800万円まで全額か接待飲食費の50%のいずれか有利な方を、それ以外の法人(資本金100億円以下)は接待飲食費の50%を限度に損金算入できます(国税庁 タックスアンサー No.5265)。

1人あたり1万円以下で会議費として処理できる飲食費はこの枠を使わずに済むため、本来は会議費にできる支出を接待交際費で起票すると、損金に算入できる金額が目減りすることがあります。

消耗品費と固定資産(取得価額10万円が目安)

出金伝票で起票するような少額の備品は、多くが消耗品費に収まります。ただし金額が大きい備品は、消耗品費としてその年の経費にできるか、固定資産として数年に分けて経費にするか(減価償却)で扱いが分かれます。目安になるのが取得価額10万円です。国税庁は、少額の資産について次のように説明しています。

使用可能期間が1年未満のものまたは取得価額が10万円未満のものは、その取得に要した金額の全額を業務の用に供した年分の必要経費とします。

出典:国税庁 タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm)

取得価額が10万円未満なら、その全額をその年の経費(消耗品費など)にできます。10万円以上のものは原則として固定資産となり減価償却の対象です。なお、10万円以上20万円未満のものは、一括償却資産として3年間で均等に経費にする方法も選べます。

加えて、青色申告をしている中小企業者等には、取得価額が40万円未満(令和8年3月31日以前に取得した分は30万円未満)の備品を、年間の合計額300万円を限度にその年の経費として一度に計上できる「少額減価償却資産の特例」があります。青色申告をしている個人事業主にも、同様の特例があります。

10万円以上40万円未満の備品を買ったときは、固定資産として数年かけて減価償却するか、この特例で一括して経費にするかを選べます。ただしこの特例には適用期限や対象者の要件があるため、利用するときは最新の条件を確認してください。

出典・参考資料(1件)

福利厚生費と接待交際費(社内向けか社外向けか)

慶弔見舞金や飲食代は、相手が社内か社外かで科目が分かれます。従業員やその家族に対する支出で、全従業員を対象とした社会通念上妥当な範囲であれば福利厚生費です。一方、取引先など社外の相手に対する支出は接待交際費になります。たとえば同じ香典でも、従業員の家族へのものは福利厚生費、取引先へのものは接待交際費と判断します。代表的な支出を社内向け・社外向けで並べると、次のように整理できます。

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社内向け・社外向けで分かれる科目香典・弔慰金祝い金飲食代贈答・手土産
社内(従業員・家族向け)=福利厚生費従業員やその家族への香典従業員の結婚・出産祝い全従業員が対象の歓送迎会・忘年会全従業員向けの記念品
社外(取引先向け)=接待交際費取引先の関係者への香典取引先の開業・就任祝い取引先との会食・接待取引先への中元・歳暮

これらの線引きは、法人税や所得税の計算にも関わります。金額が大きい支出や頻度の高い支出で判断に迷うときは、顧問税理士に確認すると安心です。

出金伝票の書き方と摘要の記入例

科目が決まったら、出金伝票に必要事項を記入します。ここでは書く項目と、特に迷いやすい摘要の書き方を具体例で確認します。

出金伝票に書く6項目

出金伝票には、一般的に次の6項目を記入します。

  • 日付:伝票を作成した日ではなく、実際に支払った日を記入します。
  • 支払先:支払った相手の氏名や会社名を正式名称で書きます。
  • 勘定科目:支出の内容に応じて、前章までの早見表・判断基準から選びます。
  • 摘要:何のための支出かが第三者にも分かるよう、具体的に書きます。
  • 金額:実際に支払った金額を記入します。
  • 起票者:伝票を作成した人の氏名を記入、または押印し、作成の責任を明確にします。

従業員が立て替えて支払った経費を精算するときも、この6項目で記録できます。日付は立て替えて支払った日、支払先は実際に支払った店や相手の名称、起票者は立て替えた本人または申請者を記入し、摘要に用途を具体的に書いておくと、あとで誰のどの支出かをたどりやすくなります。

摘要の記入例(証憑として通る書き方)

6項目のうち、書き方で差が出やすいのが摘要です。出金伝票は支払先が発行する領収書と違い、自社で作成する社内記録のため、証憑としては領収書より弱い書類です。そのぶん、摘要に支出の内容を具体的に書いて事実を補強しておくと、あとから支出の妥当性を説明しやすくなります。

目安は、相手先・目的・区間や数量を入れることです。ここでは、金額欄に書く金額もあわせて示すので、伝票に起票するときのイメージとして使ってください。早見表の摘要列と同じ要領で、たとえば次のように書きます(金額は一例です)。

  • 電車賃(旅費交通費):摘要「○○駅〜××駅 往復 △△社との打ち合わせ」/金額 680円
  • コインパーキング(旅費交通費):摘要「△△社訪問 ××パーキング 2時間」/金額 600円
  • 会食(接待交際費):摘要「○○株式会社 ××様ほか2名と会食 △△にて」/金額 42,000円(1人あたり1万円を超えるため接待交際費)
  • 手土産(接待交際費):摘要「○○株式会社 訪問時手土産 菓子折」/金額 3,240円
  • 消耗品(消耗品費):摘要「ボールペン10本 事務用」/金額 1,100円
  • 自動販売機の飲み物(会議費・来客用):摘要「来客用 飲み物 3本」/金額 360円
  • 香典・祝い金:取引先など社外なら摘要「○○株式会社 ××様 御香典」、社内の従業員・家族なら摘要「従業員 ○○さん ご尊父 御香典」/金額 10,000円
  • 切手・レターパック(通信費):摘要「レターパックプラス 2通 請求書送付」/金額 1,200円

「交通費」「飲食代」とだけ書くより、こうして区間・相手・目的まで残しておくほうが、支出が業務に必要だったことを示しやすくなります。

記載項目ごとの詳しい書き方や記入例、市販・ダウンロードのテンプレートの使い方、入金伝票・振替伝票との使い分けまで確認したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。

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領収書がなくても経費にできる?保存年数とインボイス制度での扱い

出金伝票を使う場面では、「領収書がないのに経費にして大丈夫か」という不安がつきまといます。ここでは、計上してよいのかという基本の考え方と、保存年数、インボイス制度での扱いを整理します。

領収書がなくても計上してよい場合

経費として認められるかどうかは、その支出が事業に必要なものであり、帳簿に記録して保存しているかで判断されます。領収書があることが経費計上の絶対の条件というわけではありません。電車賃や自動販売機での購入のように領収書が出ない支出や、領収書をもらい忘れた・紛失した支出は、出金伝票に支払いの事実を記録しておくことで、領収書の代わりとなる社内の証憑になります。

ただし、証憑力が領収書より弱いことに変わりはありません。前章のとおり摘要を具体的に書き、可能であれば打ち合わせ資料やイベントの案内など、支出を裏づける資料をあわせて残しておくと安心です。

保存年数(法人は7年、個人は5〜7年)

出金伝票も帳簿書類の一つとして保存が必要です。法人の場合、国税庁は保存期間を次のように説明しています。

法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成または受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。

出典:国税庁 タックスアンサー No.5930 帳簿書類等の保存期間(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5930.htm)

個人事業主の場合は、青色申告では帳簿書類を原則7年間(請求書・見積書など一部の書類は5年間)、白色申告では収入金額や必要経費を記載した法定帳簿を7年間、その他の帳簿や書類を5年間保存することとされています。法人・個人とも、出金伝票は帳簿にあたるため、原則として長い側の年数で保存しておくのが確実です。

出典・参考資料(2件)

インボイス制度での扱い(3万円未満の帳簿のみ控除の例外)

出金伝票そのものは、適格請求書(インボイス)として発行できる書類ではありません。インボイス制度では、消費税の仕入税額控除(売上にかかる消費税から仕入れで払った消費税を差し引く仕組み)を受けるために、原則として適格請求書の保存が必要です。そのため、出金伝票だけでは原則として控除の要件を満たしません。

ただし、適格請求書を受け取ることが難しい一定の取引は、帳簿(出金伝票を含む)のみの保存で仕入税額控除が認められる例外があります。国税庁は、帳簿のみの保存で控除できる取引として次のものを挙げています。

適格請求書の交付義務が免除される税込価額3万円未満の公共交通機関による旅客の運送
適格請求書の交付義務が免除される税込価額3万円未満の自動販売機または自動サービス機からの商品の購入等
従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当および通勤手当)

出典:国税庁 タックスアンサー No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6496.htm)

電車賃や自動販売機での少額の購入は、この例外に収まるため、出金伝票への記録で仕入税額控除を受けられます。3万円未満かどうかは、切符1枚ごとではなく1回の取引の税込価額で判定します。帳簿のみの保存で控除できる根拠は消費税法施行令第49条に定められています。3万円未満の公共交通機関や自動販売機について適格請求書の交付義務が免除される根拠は、消費税法第57条の4および同法施行令第70条の9第2項です。

加えて、課税売上高が一定規模以下の事業者には、少額特例もあります。基準期間の課税売上高が1億円以下(または特定期間の課税売上高が5,000万円以下)の事業者が、2023年(令和5年)10月1日から2029年(令和11年)9月30日までの間に行う税込1万円未満の課税仕入れが対象です。

この場合、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。期間が区切られた経過措置のため、利用するときは適用期間を確認してください。

出典・参考資料(1件)

科目の手入力・判定をなくすには(経費精算システムの活用)

ここまで見てきたように、出金伝票では支出ごとに勘定科目を選び、摘要を書き、保存まで管理する必要があります。件数が増えるほど、この作業は経理担当者の負担になります。

経費精算システムを使うと、経費の内容から勘定科目を自動で振り分け、入力したデータをそのまま仕訳として会計ソフトへ連携できます。手書きの出金伝票や科目の手入力を減らし、電子帳簿保存法に対応した形での保存まで一括で行えるのが特徴です。

領収書が出ない電車賃や立替の少額支出も、スマートフォンからの入力や交通系ICカードの読み取りで記録でき、勘定科目の候補も自動で提案されるため、1件ずつ手書きで起票して科目を選ぶ負担を軽くできます。ここでは、こうした機能を備えたサービスを紹介します。

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サービス名Bill One経費弥生経費 Nextマネーフォワード クラウド経費
勘定科目の自動振り分け●費用タイプに科目を連動●AIが科目を提案●条件で借方科目を自動振り分け
仕訳の会計連携●仕訳をCSV・OpenAPIで出力●弥生会計 Next等へ自動連携(他社はCSV)●クラウド会計へAPI連携(他社はCSV・API)
電子帳簿保存法対応●●申請時に対応形式を自動チェック●スキャナ保存はコーポレート以上
インボイス対応●適格請求書を自動判定△登録番号確認は弥生証憑Next側●登録番号を国税庁APIで判定
初期費用要お問い合わせ0円(会計セット版)
単体版は要お問い合わせ
0円
料金要お問い合わせ(処理件数に応じた個別見積もり)会計セット版: 月4,200円〜(税抜、経費3名分込み・追加1名400円/月)
単体版: 年252,000円〜(税抜、30ID〜)
月2,480円〜(年払い・税抜、1名〜)
実際に使った人数で課金
無料トライアル公式サイトに記載なしあり(会計セット版・最大2か月)あり(1か月)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

1. Bill One経費(Sansan株式会社)

Bill One経費のウェブサイト

Bill One経費は、名刺管理・インボイス管理サービスを手がけるSansan株式会社が提供するクラウド経費精算サービスです。費用タイプに勘定科目を連動させてワンクリックで仕訳まで作成できるため、科目の手入力を抑えられます。適格請求書・適格簡易請求書の要件を自動で判定する機能も備えます。

領収書はSansanのデータ化技術(OCR・AI・入力オペレーターの組み合わせ)で読み取り、カードの利用明細と自動で突合します。専用のBill Oneビジネスカードを社員に配り、経費をカードで支払わせることで立替払いそのものをなくす設計も特徴です。

料金は初期費用と年額費用の2本立てで、経費精算の処理件数に応じた個別見積もりとなります。詳細は資料請求や問い合わせでご確認ください。

2. 弥生経費 Next(弥生株式会社)

弥生経費 Nextのウェブサイト

会計ソフトを提供する弥生株式会社の弥生経費 Nextは、経費の申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結できるクラウド経費精算ソフトです。領収書をスマホで撮影するとAIが取引先名や勘定科目を提案し、重複した領収書の検知にも対応します。

交通費は交通系ICカードの読み取りやNAVITIMEと連携した経路検索から入力でき、電車の定期区間は自動で控除されます。領収書をアップロードした際に電子帳簿保存法に対応した形式かを自動でチェックする点も特徴です。弥生会計 Nextと組み合わせれば承認済みの経費データが仕訳として自動連携され、経費精算ソフト単体のプランでも導入できます。

3. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

マネーフォワード クラウド経費は、株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の経費精算システムです。領収書のスマホ撮影によるOCR入力、交通系ICカードの読み取りや経路検索による交通費入力、コーポレートカード連携、多段階の承認ワークフローまでを一つの画面で扱えます。

設定した条件にもとづいて経費の勘定科目(借方科目)を自動で振り分け、仕訳データを会計ソフトへ連携できます。マネーフォワード クラウド会計とのAPI連携に加え、勘定奉行・弥生会計・PCA会計など他社の会計ソフトともCSV・API連携で接続でき、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応します。

料金は使った人数に応じて課金するアクティブユーザー課金で、初期費用は無料、1か月の無料トライアルも用意されています。

手作業で処理していた経費精算をシステムに切り替えると、現場の業務時間がどの程度変わるのか。同社は導入企業の事例を次のように説明します。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

紙ベースの煩雑な経費精算フローが店舗と本社双方の業務時間を圧迫していて、毎月60店舗中50店舗で申請の差し戻しが発生している企業がいらっしゃいました。しかし、クラウドの導入後は、月初の作業時間が最大60時間から約6時間へ削減されたとのお声をいただいています。電子帳簿保存法への対応とセットで導入していただくことで、紙でのレシート・領収書管理自体が店舗で不要になり、現場と経理担当者の双方で迅速な効果を感じていただいています。

ここで紹介したサービスのほかにも経費精算システムは数多くあります。以下の記事では主要な経費精算システムを料金・機能・使いやすさから比較し、自社に合うサービスの選び方もあわせて解説しています。導入を検討される方はご覧ください。

まとめ

出金伝票の勘定科目は、まず早見表で目の前の支出に当てはまる科目と摘要を確認します。会議費か接待交際費か(1人あたり1万円)、消耗品費か固定資産か(取得価額10万円)、福利厚生費か接待交際費か(社内か社外か)のように迷う支出は、基準にあてはめて判断します。摘要は相手先・目的・区間や数量まで具体的に書くことで、証憑力の弱い出金伝票を補えます。

領収書がなくても、事業に必要な支出を帳簿に記録・保存していれば経費にできます。帳簿書類は法人で原則7年、個人で5〜7年保存し、電車賃や自動販売機での少額の購入は出金伝票への記録で仕入税額控除も受けられます。科目選びや伝票起票を毎回手作業で行う負担が大きいなら、勘定科目の自動振り分けと仕訳連携ができる経費精算システムの導入も検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 出金伝票は確定申告のときに提出する必要がありますか?

A. 出金伝票は、確定申告のときに税務署へ提出する必要はありません。確定申告では帳簿や領収書、出金伝票そのものを提出するのではなく、手元で保存しておくのが原則です。作成した出金伝票は、ほかの帳簿書類とあわせて定められた期間保存し、税務調査などで求められたときに提示できるようにしておきます。

出典・参考資料(1件)

Q. 出金伝票はクレジットカードなど現金以外の支払いにも使えますか?

A. 出金伝票は、クレジットカードや銀行振込など現金以外の支払いには原則として使いません。出金伝票は現金での支払いを記録するための伝票だからです。カード払いはカードの利用明細、振込は振込の控えがそれぞれ支払いの証憑になり、これらは現金の動きを伴わないため、一般的には振替伝票で処理します。

Q. 出金伝票に書いた勘定科目を間違えたときはどう修正すればよいですか?

A. 出金伝票の勘定科目を間違えたときは、気づいた時点で正しい科目に訂正します。まだ帳簿に反映していなければ、伝票を正しい科目に書き直すか、起票し直せば足ります。すでに記帳している場合は、振替伝票で誤った科目から正しい科目へ振り替える仕訳を切って修正します。決算や確定申告が終わったあとで、間違いが納税額に影響するとわかったときは、修正申告や更正の請求が必要になることもあります。

Q. 電車やバスの交通費は1枚の出金伝票にまとめて書いてよいですか?

A. 出金伝票は、日付・区間・金額が分かる形で明細を残せば、複数の移動を1枚にまとめて記載しても問題ありません。たとえば1日分の電車・バス代を、区間と目的ごとに行を分けて1枚に書く方法です。ただし、何にいくら使ったかをあとから追えるよう、「○○駅〜××駅」のように区間と目的は省略しないでください。消費税の税率が異なる支出(軽減税率8%と標準税率10%)が混ざる場合は、税率ごとに分けて記載します。

Q. 金額が少ない支出は、出金伝票の勘定科目を雑費にまとめてもよいですか?

A. 出金伝票の勘定科目は、金額が少なくても、該当する科目があればその本来の科目で計上するのが原則です。消耗品費や旅費交通費など内容に合った科目があるのに雑費でまとめてしまうと、何に使った支出かが分かりにくくなります。雑費は、どの科目にも当てはまらず金額も小さい一時的な支出に限って使い、金額が大きくなったり同じ内容が繰り返し発生したりする場合は、専用の科目を立てて管理します。

Q. 出金伝票は手書きではなくExcelや会計ソフトで作成してもよいですか?

A. 出金伝票は、手書き・Excel・会計ソフトや経費精算システムのいずれで作成しても問題ありません。出金伝票の様式は法令で定められていないため、日付・支払先・勘定科目・摘要・金額・起票者といった必要項目がそろっていれば、作成方法は自由です。市販の伝票用紙やテンプレートを使っても構いません。ただし、電子で作成・保存する場合は、電子帳簿保存法が定める保存要件を満たす必要がある点に注意してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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