法人カードを申し込もうとして、「連帯保証人が必要」という言葉に手が止まっていませんか。第三者に頼まなければ作れないのか、代表者である自分がどこまで責任を負うのか、見えないまま申込ボタンを押すのは不安なものです。
結論から言えば、第三者の連帯保証人を求める法人カードは今では多くありません。一方で、法人が契約者になる場合は代表者自身が連帯保証人(または連帯債務者)となるのが一般的で、このとき負う責任は「連帯」という言葉のとおり重くなります。要否は契約のかたちと各カード会社の会員規約で決まるため、自分のケースに当てはめて確かめることが大切です。
本記事では、法人カードに連帯保証人が必要かをケース別に整理し、連帯保証人と保証人の違い、代表者が負う債務の範囲とリスク、署名した覚えがないのに保証人にされていた場合の考え方、そして連帯保証人を立てずに作る方法までを解説します。
目次
法人カードに連帯保証人は必要?ケース別の要否(結論)
ここからは、連帯保証人が必要かどうかを契約のかたち別に整理します。多くの法人カードは、代表者個人の情報やカード会社独自の審査で与信を判断するため、家族や知人といった第三者を連帯保証人に立てる必要はありません。ただし「第三者が不要」であることと「誰も保証しない」ことは別です。法人名義で契約する場合は、会社の債務を代表者が連帯して負う形が一般的だからです。
契約のかたち別に見る連帯保証人の要否
自分がどのかたちで契約するかによって、連帯保証人の扱いは変わります。下表はおおまかな傾向で、最終的な要否は各カード会社の会員規約で定められます。
| 契約のかたち別・連帯保証人の要否(一般的な傾向) | 個人事業主が申し込む | 法人(会社)が契約し代表者が使う | 第三者を連帯保証人に立てる |
|---|---|---|---|
| 第三者の連帯保証人 | 原則不要 | 原則不要 | 一部のカード・審査状況で求められる場合がある |
| 本人の保証 | 事業主本人が利用代金の支払義務を負う | 代表者が会社と連帯して債務を負う(連帯保証人・連帯債務者)のが一般的 | 立てた第三者が連帯して債務を負う |
| 備考 | カードによっては申込条件が異なる。会員規約で確認 | 会員規約に代表者の連帯条項が置かれていることが多い | 求められるかはカード・審査次第。会員規約で確認 |
※上記は一般的な傾向です。実際の要否・条件は各カード会社の会員規約・申込条件をご確認ください。
ここで押さえておきたいのは、第三者保証が不要なカードでも、法人契約では代表者が連帯して支払う立場になるのが通常だという点です。実際に、ある一般法人用のカード会員規約では、法人と代表者を併せて「支払責任者」と呼び、代表者が会社と連帯して債務を負うと定めています。
法人会員および代表使用者は、会員によるカード(第3条第2項に定めるカード情報を含む。)の利用代金その他本規約において法人会員または支払責任者が負担するとされる一切の債務について連帯して当該債務を負担するものとし(民法第436条)、法人会員および代表使用者のいずれか一方に対する履行の請求は、請求を受けていない他の者に対しても、その効力を生じるものとします。
出典:JCBカード会員規約(一般法人用)第2条|株式会社FFGカード・株式会社ジェーシービー
規約によっては、代表者の立場が、会社の債務を保証する人として連帯する「連帯保証人」と呼ばれる場合と、会社とともに自らも債務者となる「連帯債務者」と呼ばれる場合があります。いずれも会社と同じ立場で利用代金の全額を負い、後述する催告の抗弁・検索の抗弁が認められない点は共通するため、本記事では両者をまとめて代表者の「連帯」として扱います。
このように、第三者を立てるかどうかとは別に、法人契約では代表者本人が会社の支払いを連帯して引き受けるのが一般的です。では「連帯して負う」とは具体的に何を意味するのか、次に保証人との違いから見ていきます。
連帯保証人と保証人は何が違う?(断れるのか)
連帯保証人と単なる保証人は、名前は似ていても責任の重さが異なります。同じ「保証人」でも、連帯保証人は支払いを求められたときに断る手段がほとんどありません。民法が保証人に認めている3つの権利を、連帯保証人は持たないためです。

催告の抗弁・検索の抗弁を連帯保証人は持たない
通常の保証人には、債権者から支払いを求められたときに「まず主たる債務者(お金を借りた本人)に請求してほしい」と主張できる催告の抗弁(民法第452条)と、本人に返済能力があり差押えが容易だと証明すれば「先に本人の財産から取り立ててほしい」と主張できる検索の抗弁(民法第453条)があります。
ところが、連帯保証人にはこの2つの権利が認められていません。民法第454条が次のように定めているためです。
保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を有しない。
出典:民法第454条(連帯保証の場合の特則)|e-Gov法令検索
「前二条」とは催告の抗弁(452条)と検索の抗弁(453条)です。この規定により連帯保証人は、本人がまだ支払える状態であっても、債権者から直接請求されれば原則として断れず、自分が支払わなければなりません。法人カードの代表者保証がこの連帯保証の形をとるため、「会社に資産があるかどうかにかかわらず代表者個人へ請求が来る」という重さにつながります。
分別の利益がなく、複数人でも各自が全額を負う
保証人が複数いる場合、通常はそれぞれが頭割りした金額だけを負えばよい分別の利益があります。民法第456条が、数人の保証人がいるときは第427条(分割債務の原則)を適用すると定めているためです。たとえば保証人が2人なら、各自の負担は原則として半分ずつになります。
一方、連帯保証人にはこの分別の利益がないと解されています。連帯保証人が複数いても、各自が債務の全額について責任を負うことになります。1人あたりの負担が人数で薄まらない点も、連帯保証人の重さを理解するうえで欠かせません。
出典・参考資料(1件)
連帯保証人になると何を負う?責任の範囲とリスク
連帯保証人(代表者)になると、具体的に何を・いつ・どんな形で負うのでしょうか。ここでは、責任の範囲、債務が現実に請求される場面、そして連帯保証人自身に及ぶリスクの3つに分けて見ていきます。
負う債務の範囲はどこまでか
法人カードの連帯保証では、将来発生する不特定のカード利用代金をまとめて保証する形になります。これは民法上の「個人根保証契約」(法人ではない個人が、一定範囲の不特定の債務を保証する契約)に当たり得ます。この場合、保証人が負う責任には上限となる「極度額」を定めなければなりません。民法第465条の2が次のように定めています。
個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。
出典:民法第465条の2(個人根保証契約の保証人の責任等)|e-Gov法令検索
これにより、代表者が負う責任は無制限ではなく、会員規約で定められた極度額が上限になります。極度額は各カードの会員規約で定められるため、具体的な上限額は申し込むカードの会員規約で確認する必要があります。2020年4月施行の改正民法でこの極度額のルールが導入された点について、法務省も次のように説明しています。
個人(会社などの法人は含まれません)が保証人になる根保証契約については,保証人が支払の責任を負う金額の上限となる「極度額」を定めなければ,保証契約は無効となります。
出典:2020年4月1日から保証に関する民法のルールが大きく変わります|法務省
債務が現実に請求されるのはどんなときか
連帯保証人になっても、会社が毎月の支払いを続けている限り、代表者個人に請求が来るわけではありません。請求が現実化するのは、主に次のような場面です。
- 会社がカード利用代金を滞納した
- 会社と連絡が取れなくなった
- 会社が破産・廃業した、または契約者が死亡・債務整理に入った
滞納が起きると、まずカード会社から督促の連絡が届き、支払いがないまま時間が経つとカードの利用停止や強制解約に進みます。
支払期日を過ぎた分には遅延損害金(延滞金)が加算されます。たとえば70万円の支払いを年率14.6%で90日延滞した場合、延滞金は「70万円×14.6%÷365日×90日=約25,200円」となり、本来の支払額に上乗せされます(14.6%は遅延損害金の一般的な水準の一例で、実際の率は各カードの会員規約で定まります)。
最終的には訴訟や財産の差押えに至ることもあり、連帯保証人である代表者はこれらの請求を断れません。

支払いが難しくなりそうなときは、放置せず早めにカード会社へ相談し、必要に応じて弁護士など専門家に相談することが、被害を小さくする現実的な対応です。
連帯保証人自身に及ぶリスク(信用情報・ほかの審査への影響)
連帯保証人になるリスクは、会社の支払いを肩代わりする可能性にとどまりません。支払いの遅れや肩代わりの事実は、信用情報機関に記録され、代表者個人のその後の審査にも影響し得ます。信用情報機関のCICは、保有する信用情報の内容を次のように説明しています。
お支払状況に関する情報 報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況等
出典:CICが保有する信用情報|株式会社シー・アイ・シー
「異動」の内訳に「保証履行」が含まれている点に注目してください。これは、保証人が本人に代わって支払った事実も記録されることを意味します。
こうした情報はクレジット契約の期間中および契約終了後5年間にわたり保有され、信用力の判断材料として利用されます。そのため、会社の滞納をきっかけに代表者個人の信用情報に傷がつくと、住宅ローンなど他の審査で不利に働く可能性があります(個別の審査結果は各社の判断によるため、影響の有無は一概には言えません)。
出典・参考資料(3件)
本人の承諾なく連帯保証人にされていたら?(署名の有効性)
入社時の書類に紛れて署名させられた、知らないうちに家族が名前を書いていた——こうしたかたちで「連帯保証人になっていた」と後から気づくケースもあります。この場合にまず確認したいのが、保証契約そのものが有効に成立しているかという点です。
民法は、保証契約には書面(または電磁的記録)が必要だと定めています。民法第446条第2項の条文は次のとおりです。
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
出典:民法第446条(保証人の責任等)|e-Gov法令検索
保証は口約束では成立せず、本人の意思にもとづく署名などが書面に残っていることが効力の前提になります。したがって、本人が関与しない形で名前が記載されていた場合、その保証契約の有効性には疑問が生じ得ます。
ただし、実際に有効か無効かは、署名の経緯や証明の可否など個別の事情によって判断が分かれるため、心当たりがある場合は自己判断せず弁護士に相談することをおすすめします。相談の前に、保証について自分が署名した書面が実在するか、署名が自筆か、どのような経緯で記載されたか(契約書の控え・当時のやり取りの記録など)を確認しておくと、相談がスムーズに進みます。
また、事業用の融資では、第三者が保証人になる際に公証人が保証意思を確認する「保証意思宣明公正証書」の作成が必要な場面があります。ただしこの仕組みは金銭の貸渡しなどによる債務(貸金等債務)を対象としたもので、加盟店への立替払いであるカード利用代金には原則として適用されません。
加えて、法人の代表者などはこの公正証書の適用から除外されています。法人カードの連帯保証の有効性を考えるうえでは、公正証書ではなく前述の書面要件(民法第446条第2項)が出発点になります。
代表者を退任・交代するとき連帯保証はどうなる?
代表者を退任すれば連帯保証の責任も自動的に外れる、と考えがちですが、必ずしもそうではありません。会員規約によっては、後任者が引き継ぐまで退任した代表者が債務を負い続ける定めになっています。ある一般法人用のカード会員規約は、次のように規定しています。
代表使用者は、法人等の代表権またはカード使用者の資格を喪失した場合であっても、当該代表使用者とは別の個人が両社の承認を得て代表使用者とならない限り、前項の支払責任者としての一切の債務を継続して負担するものとします。
出典:JCBカード会員規約(一般法人用)第2条|株式会社FFGカード・株式会社ジェーシービー
この規約では、代表権を失っても、別の個人が後任の支払責任者としてカードの発行会社(引用中の「両社」)の承認を得ない限り、退任した代表者が引き続き債務を負う、と定めています。代表者を交代するときは、カードの解約や名義・支払責任者の変更手続き、保証人の切り替えを確実に行わないと、退任後も責任が残り続けるおそれがあります。
手続きの要否や方法はカード会社ごとに異なるため、交代が決まった段階で各社に届け出て、保証関係がどう処理されるかを確認しておくことが大切です。
連帯保証人を立てずに法人カードを作る方法(不要カードの選び方)
ここからは、連帯保証人の負担を避けたい場合の選び方を解説します。第三者保証を立てたくない、あるいは代表者個人の与信に依存したくないという場合、次の3つの観点でカードを選ぶと目的に合うものを見つけやすくなります。
- 第三者保証の要否:第三者の連帯保証人を求めないカードかどうか。会員規約で保証人に関する条項の有無を確認する
- 審査方式と個人保証の関係:後払い(与信)型のカードは、代表者個人の信用情報に依存しない独自与信であっても、会社の利用代金を代表者が連帯して負う形を伴うことが多いため、会員規約で代表者保証の条項を確認する(独自与信でも代表者連帯保証が不要と明記するカードもある)。個人保証を確実に避けたいなら、与信審査そのものが不要なチャージ式・保証金(デポジット)型・デビット型を選ぶ(残高や保証金の範囲で使うため、連帯保証という論点が生じない)
- 利用枠の決まり方:与信枠か、入金額・口座残高の範囲内か。設立直後や赤字でも作りたい場合は、与信に依存しない方式が向く
会員規約は各カードの公式サイトで公開されています。全文を表示して「連帯」「保証」といった語を検索すると、第三者保証や代表者連帯の条項があるかを自分で確かめられます。与信審査を避けたい場合は、事前にチャージした残高や預け入れた保証金の範囲で使う方式のカードを選ぶと、審査に通るかを気にせず導入できます。
与信審査そのものを避けられるカードをもう少し詳しく知りたい場合は、プリペイド・デビット・保証金型など審査なしで持てる法人カードを種類別に整理した以下の記事も参考になります。
連帯保証人の負担を抑えられる法人カード
ここで紹介するのは、第三者の連帯保証人を立てずに使える、あるいは与信審査に依存せずに利用できる法人カードです。審査方式や利用枠の決まり方はカードごとに異なるため、まずは下表で全体像を比べてください。
| サービス名 | マネーフォワード ビジネスカード | Wise Business | UPSIDERカード | freeeカード Unlimited | バクラクビジネスカード |
|---|---|---|---|---|---|
| 代表者を含む個人保証 | 規約に保証人条項なし (チャージ利用は保証なし) | 生じない (デビット方式・残高払い) | 保証金プランは生じない (後払いは独自与信) | 不要 (代表者連帯保証不要と公式明記) | 保証金プランは生じない (後払いは独自与信) |
| 審査方式 | 独自与信(登記簿・決算書の提出不要) | 与信審査なし (口座開設時のKYC/KYB) | 独自与信(後払い)/保証金プランは審査なし | 独自与信 (freee会計のデータで審査) | 独自与信(後払い)/保証金プランは審査なし |
| 与信審査なしの方式 | ●チャージ式(プリペイド) | ●デビット(残高払い) | ●保証金プラン(プリペイド) | ×後払いのみ | ●保証金プラン(事前入金) |
| 利用枠の決まり方 | 与信枠/チャージ残高 (入金で上限なく利用可) | 口座残高の範囲内 | 与信枠(最大10億円/月)/保証金額が利用枠 | 与信枠(最大5億円) | 与信枠(柔軟に対応)/保証金の入金額が利用枠 |
| 個人事業主 | ●申込対象 | ●申込対象 | ×法人のみ(公式FAQで利用不可と明記) | ×法人向け | ×法人のみ(公式FAQで利用不可と明記) |
| 年会費 | 無料 (1年間未利用で1,000円税抜) | 無料 (外貨口座の設定手数料3,000円) | 無料 | 無料 | 無料 (リアルカード発行1,540円/枚) |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上表の保証・審査に関する記載は、各カードの会員規約・公式FAQ・公式サイトの公開情報(いずれも2026年10月時点)にもとづきます。カードごとの根拠は以下の個別紹介で示します。保証人条項の有無は会員規約で「連帯」「保証」の語を検索して確認でき、最新の条件は申込前にご確認ください。
1. マネーフォワード ビジネスカード(株式会社マネーフォワード)

法人・個人事業主の双方が使えるVisaのビジネスカードが、マネーフォワード ビジネスカードです。事前にチャージした残高の範囲で使うウォレット(プリペイド)決済と、独自の与信枠を使う後払い決済の2通りの使い方を1枚に備えます。チャージ式だけを使う場合は与信審査が不要で、後払いを使う場合も登記事項証明書・決算書の提出が不要な独自与信ロジックで審査します。
利用規約(2026年7月1日改定版)には連帯保証人・保証人を求める条項が置かれておらず、立替金等は契約者が負担すると定められています。
ただし公式が「保証人不要」と明言しているわけではないため、詳細は利用規約でご確認ください。年会費は1年に1度以上の利用があれば無料で、マネーフォワード クラウド会計などと明細がリアルタイム連携します。個人事業主も申し込める点も、ひとり事業者には使いやすいポイントです。
2. Wise Business(ワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社)

Wise Businessは、複数通貨を1つのアカウントで保有・受取・両替・送金できる法人向けアカウントで、法人デビットカードを発行できます。カードの決済はアカウントに保有する残高から直接引き落とされるデビット方式のため、与信枠や後払いがなく、連帯保証人という論点自体が生じません。申込時に確認されるのは、与信審査ではなく口座開設時の本人確認・事業確認(KYC/KYB)です。
海外取引の多い事業者に向いており、両替時には上乗せのない為替レート(仲値)が適用されます。法人アカウントの1枚目のカードは発行手数料無料で、年会費もかかりません。後払いの与信枠やポイント還元を求める用途には向きませんが、「審査を気にせず、残高の範囲で法人カードを使いたい」というニーズには合致します。
3. UPSIDERカード(株式会社UPSIDER)

UPSIDERカードは、支払い方式を2つから選べる法人向けクレジットカードです。独自の与信モデルで審査する後払いプランと、与信審査なしで使える保証金プラン(プリペイド型)が用意されています。保証金プランは銀行口座の連携が不要で、預け入れた保証金の金額がそのまま利用限度額になる仕組みのため、設立直後や赤字の企業でも導入しやすい設計です。
公式サイトは「前払いでご利用頂く場合、与信審査に関わらずご利用いただくことが可能です」と案内しています。
年会費・発行手数料は無料です。対象は法人のみで、公式FAQで個人事業主は利用できないと明記されているため、個人事業主の方は前述のマネーフォワード ビジネスカードやWise Businessなどを検討するとよいでしょう。
4. freeeカード Unlimited(フリー株式会社)

クラウド会計ソフト「freee会計」との連携を軸にした法人カードが、freeeカード Unlimitedです。freee会計に同期した銀行口座・会計データを独自の与信モデルで分析して限度額を決めるため、代表者個人の信用情報に依存しない審査が特徴です。
公式サービスページでは、同じfreeeブランドの他の提携カードが代表者連帯保証を必須としているのに対し、Unlimitedは代表者連帯保証が不要であると明記されています。
年会費は無料で、カードごとに利用上限や利用停止をWeb上で管理できる統制機能を備えます。会計データにもとづく独自与信で創業期の法人にも高めの利用枠を提示できる点が強みのため、freee会計をすでに使っている事業者と相性がよいカードです。
5. バクラクビジネスカード(株式会社LayerX)

株式会社LayerXが提供するバクラクビジネスカードも、後払いプランと保証金プランを選べる法人カードです。通常の後払いプランは独自与信モデルで審査しますが、保証金プランを選べば与信審査なしで発行・利用できます。
保証金プランは、利用したい枠に相当する金額を先に入金し、入金額分の利用可能枠を毎月付与してもらう仕組みで、公式FAQも「保証金プランをご利用の場合、与信審査に関わらずご利用いただくことが可能です」と案内しています。2024年には代表者のみの小規模法人も保証金プランの対象に加わりました。
年会費は無料です。こちらも対象は法人のみで、公式FAQで個人事業主は利用できないと明記されています。経費精算や請求書処理などのバクラクシリーズと合わせて使うと、支出管理を一本化しやすくなります。
ここで取り上げたのは、連帯保証人の負担を抑えやすいカードの一部です。年会費・還元率・会計連携まで含めて法人カード全体を見比べたうえで選びたい場合は、以下の比較記事もあわせてご覧ください。
まとめ
法人カードで第三者の連帯保証人を求められることは今では多くありませんが、法人契約では代表者自身が会社と連帯して債務を負うのが一般的です。連帯保証人は催告の抗弁・検索の抗弁・分別の利益を持たず、会社に資産があっても請求を断れません。負う責任の上限は会員規約の極度額で定まり、滞納が起きれば延滞金や信用情報への記録、差押えのリスクが代表者個人に及びます。
負担を避けたい場合は、第三者保証を求めないカードや、与信審査に依存しないチャージ式・保証金型・デビット型のカードを選ぶ方法があります。要否や条件は最終的に各カードの会員規約で決まるため、申込前に規約を確認し、自社の契約のかたちに合ったカードを選びましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 法人カードの連帯保証人とは何ですか?
A. 法人カードの連帯保証人とは、カード会員(契約者)が利用代金を支払わないときに、契約者と同じ立場でその支払いを肩代わりする義務を負う人のことです。法人名義の契約では、会社の債務を代表者自身が連帯して負うのが一般的で、通常の保証人と違い「まず本人に請求してほしい」と主張できる権利(催告の抗弁・検索の抗弁)を持たない点が特徴です。
Q. 法人カードに連帯保証人は必要ですか?
A. 法人カードで第三者(家族・知人)の連帯保証人を求めるカードは今では多くありませんが、法人(会社)名義で契約する場合は代表者自身が連帯保証人(または連帯債務者)になるのが一般的です。
個人事業主が自分で申し込む場合も第三者保証は原則不要で、事業主本人が支払義務を負います。最終的な要否は各カード会社の会員規約で定まるため、申込前に規約を確認してください(本文「法人カードに連帯保証人は必要?ケース別の要否」で場合分けを解説しています)。
Q. 個人事業主でも法人カードに連帯保証人は必要ですか?
A. 個人事業主が法人カードを申し込む場合、第三者の連帯保証人は原則として不要で、事業主本人が利用代金の支払義務を負います。ただしカードによって申込条件は異なり、審査状況などで第三者保証を求められる可能性がゼロとは言い切れないため、気になる場合は会員規約で保証人に関する条項の有無を確認しておくと安心です。
Q. 法人カードの連帯保証人の責任は極度額までですか?いくらまで負いますか?
A. 法人カードの代表者連帯保証は個人根保証契約に当たり得るため、負う責任には会員規約で定めた「極度額」という上限があり、無制限ではありません。民法第465条の2は、極度額を定めなければ個人根保証契約は効力を生じないと定めています。極度額は利用可能額と同程度に設定されることが多いものの、具体的な金額はカードごとに異なるため、申し込むカードの会員規約で確認してください。
Q. 法人カードの代表者を退任したら連帯保証はどうなりますか?
A. 法人カードの代表者を退任しても、連帯保証の責任が自動的に外れるとは限りません。会員規約によっては、別の個人が後任の支払責任者として両社の承認を得るまで、退任した代表者が債務を負い続ける定めになっています。代表者を交代するときは、カードの解約や名義・支払責任者の変更、保証人の切り替え手続きを各カード会社に届け出て、保証関係がどう処理されるかを確認しておくことが大切です。
Q. 本人の承諾なく法人カードの連帯保証人にされていた場合はどうすればよいですか?
A. 保証契約は書面でしなければ効力を生じないと民法第446条第2項が定めているため、本人が関与しない形で名前が記載されていた場合、その保証契約の有効性には疑問が生じ得ます。ただし実際に有効か無効かは、署名の経緯や証明の可否など個別の事情によって判断が分かれます。心当たりがある場合は自己判断せず、弁護士に相談することをおすすめします。
出典・参考資料(1件)
Q. 連帯保証人なしで法人カードは作れますか?
A. 連帯保証人を立てずに作れる法人カードはあります。第三者の連帯保証人を求めないカードを選ぶほか、与信審査そのものが不要なチャージ式(プリペイド)・保証金(デポジット)型・デビット型のカードを選べば、代表者個人の信用情報に依存せず導入できます。
会員規約で保証人条項の有無を確認し、審査を避けたい場合は残高や保証金の範囲内で使う方式を選ぶとよいでしょう(本文「連帯保証人の負担を抑えられる法人カード」で具体的なカードを比較しています)。
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松嶋真倫
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