サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

資産・データを安全に管理したい

社内セキュリティソリューション
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

ネットワーク分離の方法を比較|物理・論理分離とVDI・セキュアブラウザ・Web無害化の違いと選び方

ネットワーク分離の方法を比較のサムネイル画像

標的型攻撃やランサムウェア、内部からの情報漏えいへの備えとして、「社内のネットワークを分けたほうがよい」と社内外から求められる場面が増えています。しかし、いざ検討を始めると、どんな分け方(方式)があり、それぞれ何がどう違うのかを一通り説明できず、立ち止まってしまうことも少なくありません。

ネットワーク分離には、大きく物理分離と論理分離があり、論理分離はさらに仮想デスクトップ(VDI)・セキュアブラウザ・リモートデスクトップ・Web無害化/リモートブラウザ分離(RBI)などに分かれます。方式ごとに、安全性・使い勝手・コスト・運用負担のバランスが異なります。

本記事では、ネットワーク分離の方式を一覧で整理し、方式ごとの仕組み・メリット・デメリット・コストの傾向を比較表で横並びに示します。そのうえで、自社に合う方式の選び方、導入の進め方とよくある失敗、各方式を実現する具体的なサービスまでを解説します。自社でどの方式を検討すべきかの当たりを付ける材料としてご活用ください。

社内セキュリティソリューションの関連サービス資料
PR
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

ネットワーク分離とは?目的とメリット

はじめに、ネットワーク分離の意味と、なぜ対策として求められるのか、分けることで何が守れるのかを短く押さえます。

ネットワーク分離とは

ネットワーク分離とは、インターネットに接続する環境と、機密情報や基幹業務を扱う環境を分け、両者の間の通信を遮断または制御するセキュリティ対策です。インターネット分離・Web分離とも呼ばれます。万が一インターネット側がサイバー攻撃やマルウェア感染の被害を受けても、機密情報を扱う環境への侵入を防ぎ、被害が社内全体に広がることを抑える考え方です。

分け方には、端末や回線そのものを物理的に分ける方法と、1台の端末のなかで論理的に分ける方法があります。方式の種類は後半で詳しく整理します。

なぜネットワーク分離が必要か(脅威と政府ガイドラインの推奨)

ネットワーク分離が重視される背景には、標的型攻撃やランサムウェアの高度化、テレワークの普及による社外からのアクセス増加、取引先を経由して侵入するサプライチェーン型攻撃の広がりがあります。攻撃をすべて未然に防ぐことが難しいなか、被害が起きても広がり方を抑える「多層防御」の考え方が求められるようになりました。

公的なガイドラインでも、ネットワーク分離は多層防御の一手法として位置づけられています。経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」は、経営者が指示すべき重要項目の対策例として、次のように記載しています。

・重要業務を行う端末、ネットワーク、システム又はサービス(クラウドサービスを含む)には、多層防御を実施する。
-必要に応じてスイッチやファイアウォールなどでネットワークセグメントを分離し、別のポリシーで運用する。

出典:サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0(指示5 対策例)|経済産業省・IPA

同ガイドラインの用語の定義でも、多層防御の例として「重要業務を行う端末やネットワークの分離」が挙げられており、分離は多層防御を構成する一手法と整理されています。

また、行政分野では、2015年の年金機構の情報漏えい事案を受けて、総務省が自治体の情報システムをマイナンバー利用事務系・LGWAN(総合行政ネットワーク)接続系・インターネット接続系の3つの領域に分ける「三層の対策」を打ち出しました。

その後、2020年5月の「自治体情報セキュリティ対策の見直しのポイント」では、テレワークなどに対応するため、一部を柔軟化する「新たなモデル(βモデル)」としての見直しが示されています。自治体向けのモデルですが、機密度の異なる領域を分けるという考え方は、民間を含めて広く参照されています。

ただし三層をすべて同じ強さで遮断するわけではありません。マイナンバー利用事務系は、他の領域と完全に遮断する「分離」を維持します。

一方、LGWAN接続系とインターネット接続系の間は「分割」とし、境界をまたぐファイルは無害化通信でやり取りします。このように、守る対象の機密度に応じて遮断の強さを変えている点が特徴です。

出典・参考資料(2件)

ネットワーク分離で得られる効果

ネットワーク分離の最大の効果は、被害の封じ込めです。インターネット側で感染や侵入が起きても、機密情報を扱う環境への経路が断たれていれば、被害の拡大を食い止め、重要な業務システムやデータを守れます。万一インシデントが発生しても、影響範囲を分離された領域内に限定でき、復旧や原因調査の負担軽減にもつながります。

一方で、分離は環境を分けるぶん、業務の利便性や運用の手間、コストに影響します。どの方式を選ぶかによってこのバランスが変わるため、まずは方式の全体像を押さえておきましょう。

ネットワーク分離の方法一覧(物理分離・論理分離)

ネットワーク分離の方式は、各社の解説でおおむね共通して、まず「物理分離」と「論理分離」の2つに大きく分けられます。論理分離はさらにいくつかの実現方法に細分されます。全体像は次のとおりです。

ネットワーク分離の方式分類を示した図解。大きく物理分離と論理分離に分かれ、論理分離はさらに仮想デスクトップ(VDI)、セキュアブラウザ、リモートデスクトップ、Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)の4方式に分かれる。RBIはさらに画面転送方式と実行環境分離方式に分かれる。
  • 物理分離:インターネット用と業務用で端末・回線そのものを別々に用意し、物理的に接続しない方式。
  • 論理分離:同じ物理ネットワーク・端末を使いながら、仮想化技術や通信制御で論理的に分ける方式。代表的な実現方法は次のとおりです。
    • 仮想デスクトップ(VDI):サーバ上の仮想デスクトップで業務を行い、端末には画面情報だけを転送する。
    • セキュアブラウザ:端末内の隔離された領域や専用ブラウザのなかだけで業務Webにアクセスする。
    • リモートデスクトップ:遠隔にあるPCやサーバを操作し、画面情報と操作情報だけをやり取りする。
    • Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI):サーバやクラウド側でWebを実行し、無害化した画面や描画データだけを端末に送る。

これらの区分は、公的機関が定めた公式の分類というより、業界で定着した呼称に沿った整理です。そのため細分の呼び方は資料によって揺れることがあります(例:Web無害化を「画面転送方式」と「実行環境分離方式」に分ける、リモートブラウザ分離をRBIと呼ぶ、など)。

ネットワーク分離方式を横並びで比較

以下は、ネットワーク分離の主な方式を、仕組み・メリット・デメリット・コストの傾向・向いている企業で比較した表です。方式ごとの違いを俯瞰し、自社の優先順位(安全性・使い勝手・コストのどれを重視するか)に当たりを付ける手がかりとしてご覧ください。なお、具体的な金額は方式だけでは幅が大きいため、記事後半で紹介する各サービスの料金例もあわせて参考にしてください。

← 横にスクロールできます →
分離方式物理分離論理分離:仮想デスクトップ(VDI)論理分離:セキュアブラウザ論理分離:リモートデスクトップ論理分離:Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)
仕組みインターネット用と業務用で端末・回線を別々に用意し、物理的に接続しないサーバ上の仮想デスクトップで業務し、端末には画面情報のみ転送端末内の隔離領域や専用ブラウザのなかだけで業務Webにアクセスする遠隔のPCやサーバを操作し、画面情報と操作情報だけをやり取りするサーバ・クラウド側でWebを実行し、無害化した画面や描画データのみ端末へ転送
メリット経路を物理的に断つため遮断が最も確実端末にデータを残さず、環境を集中管理できる既存の端末を活かして比較的短期間で導入しやすい既存の環境を大きく変えずに導入しやすい普段どおりの操作感を保ちやすく、エージェントレスの製品もある
デメリット端末が2台必要で使い分けが不便。データ受け渡しに専用の手段が必要通信環境に依存し操作遅延が起きることがある。サーバ・ライセンスの負担Web利用が中心で、対象外のアプリは別途対応が必要な場合がある接続先環境やアクセス制御の管理が不十分だと不正アクセスのリスクWeb経由の脅威への対策が中心。製品によって表示の再現性に差
コストの傾向端末・回線の増設で初期投資・維持費が大きくなりやすい仮想基盤の初期投資が大きい端末・ユーザー単位のライセンスで、VDIより抑えやすい接続元・接続先の構成次第。既存端末を活かせば初期投資は抑えやすいクラウド型は月額課金で初期投資を抑えやすい
向いている企業・用途特に高い機密性や法規制対応が求められる領域すでに仮想基盤がある、環境を一元管理したい既存環境を大きく変えず低コストに始めたい交替制のテレワークや特定端末の遠隔利用使い勝手を保ちつつ短期間で導入したい

※上記は各方式の一般的な特徴の傾向です。実際の仕組み・費用・対応範囲は製品によって異なるため、個別のサービス情報もあわせてご確認ください。

各分離方式の仕組み・メリット・デメリット・コスト

ここからは、比較表で押さえた各方式について、仕組みと、何が不便になり運用がどう増えるか、コストの傾向を具体的に解説します。

物理分離(端末2台で経路を遮断)

物理分離は、インターネットに接続する端末と、機密情報・基幹業務を扱う端末を別々に用意し、ネットワークそのものを物理的に分ける方式です。業務側の端末はインターネットに接続しないため、マルウェアの侵入経路を物理的に断てる点が最大の強みで、遮断の確実性が最も高い方式といえます。

一方で、従業員は用途ごとに端末を使い分ける必要があり、業務の途中でインターネットを使うには別の端末へ移る手間が生じます。端末の調達・設置・維持管理のコストが増え、2つの環境をまたぐデータの受け渡しには、USBメモリや専用の転送システムといった別の仕組みが必要になります。高い機密性や厳格な法規制への対応が求められる領域で選ばれやすい方式です。

論理分離①仮想デスクトップ(VDI)

仮想デスクトップ(VDI)は、サーバ上に用意した仮想のデスクトップ環境で業務を行い、手元の端末にはその画面情報だけを転送する方式です。実際の処理やデータはサーバ側にあり、端末にはデータが残らないため、紛失・盗難時の漏えいリスクを抑えられます。環境をサーバ側で集中管理できる点も利点です。

課題は、仮想基盤を構築・運用するためのサーバやライセンスの費用がかかり、初期投資が大きくなりやすいことです。また、画面転送の仕組み上、通信環境によっては操作に遅延が生じる場合があります。すでに仮想基盤を持っている、あるいは環境を一元管理したいという企業に向いています。

論理分離②セキュアブラウザ(端末内の隔離領域)

セキュアブラウザは、端末内に設けた隔離領域や、セキュリティを強化した専用ブラウザのなかだけで業務Webやアプリにアクセスさせる方式です。閲覧したファイルやキャッシュが端末に残らない設計の製品が多く、既存の端末を活かして比較的短期間で導入しやすい点が特長です。

一方、保護の対象はWebアクセスが中心となるため、Web以外のアプリケーションを使う業務では、対象範囲や併用する対策を事前に確認しておく必要があります。端末やユーザー単位のライセンス費用が中心で、VDIに比べて費用を抑えやすい傾向があります。既存環境を大きく変えずに、低コストで分離を始めたい企業に適しています。

セキュアブラウザの具体的な製品を比較して選びたい場合は、法人向けの主要製品を方式・料金別に整理した『セキュアブラウザ比較|法人向けおすすめ15選と方式・料金の選び方、VDIとの違いを解説』もあわせてご覧ください。

論理分離③リモートデスクトップ

リモートデスクトップは、遠隔地にあるPCやサーバを手元の端末から操作し、やり取りするのは画面情報と操作情報だけに限る方式です。実データは遠隔側に置かれるため、手元の端末にはデータが残りません。既存の環境を大きく変えずに導入しやすい一方、コストは遠隔側を新たに構築するか既存のPC・サーバを使うかといった構成によって幅があります。

注意点は、接続先の環境やアクセス制御の管理が不十分だと、不正アクセスのリスクが高まることです。誰がどの端末から接続できるかを厳密に管理する運用が欠かせません。交替制のテレワークや、特定の端末を遠隔から利用したい場面で使われます。

論理分離④Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)

Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)は、Webサイトの読み込み・実行をサーバやクラウド側の隔離環境で行い、端末には無害化した結果だけを送る方式です。端末側では攻撃コードを直接実行しないため、Web経由の脅威を遮断しつつ、利用者は普段に近い操作感を保ったまま分離できる点が特長です。使い勝手とセキュリティを両立しやすい方式です。

RBIの仕組みや他の分離方式との違い、限界をより詳しく知りたい場合は『リモートブラウザ分離(RBI)とは?仕組み・分離方式の違い・メリットと限界をわかりやすく解説』で解説しています。実現方法として、さらに次の2つに分けて説明されることがあります。

画面転送方式

画面転送方式は、隔離環境で表示したWebコンテンツを画像データとして端末に転送する方式です。端末には画像だけが届くため、攻撃コードが端末に到達しません。一方で、画像を転送する仕組み上、通信量が増えたり、スクロールなどの表示が重く感じられたりすることがあります。

実行環境分離方式(HTMLレンダリング型)

実行環境分離方式は、Webページにアクセスする実行環境だけを切り離し、サーバ側で処理・無害化した描画データをHTMLとして端末のブラウザに表示する方式です。既存のブラウザをそのまま使えるため導入の負担を抑えやすい一方、元のサイトとレイアウトや表示が一部異なる場合があります。製品によって無害化の方式や表示の再現性に差があるため、導入前に実際の表示を確認しておくと安心です。

自社に合うネットワーク分離方式の選び方

方式を選ぶときは、次の観点のバランスで考えると、自社に合う方向性が見えてきます。いずれか一つだけで決めるのではなく、守りたい対象と現場の業務を踏まえて優先順位を付けることが大切です。

  • 求めるセキュリティレベル:遮断の確実性を最優先するなら物理分離やVDIが候補になります。扱う情報の機密度に見合った強さを選びます。
  • 業務の利便性:端末を使い分ける手間や操作感を重視するなら、1台で完結する論理分離(セキュアブラウザ・RBI)が扱いやすい傾向です。
  • コストと運用負担:初期投資を抑えたい、専任の運用担当が限られる場合は、既存端末を活かせる方式やクラウド型が候補になります。
  • 既存環境への影響:すでに仮想基盤があるならVDI、既存の端末・ブラウザをそのまま使いたいならセキュアブラウザやRBIというように、現状の構成との相性で絞り込めます。

リモートデスクトップは、交替制のテレワークや特定の端末を遠隔から使う場面で、既存のPC・サーバを活かして分離したいときの選択肢になります。

加えて、どの方式を採っても、ネットワーク分離だけですべての攻撃を防げるわけではありません。端末のマルウェア対策やアクセス管理など、ほかの対策と組み合わせた多層防御として位置づけることが前提になります。

ネットワーク分離とゼロトラスト・SASEの関係

近年は、社内と社外を境界で分ける考え方に加えて、アクセスのたびに利用者や端末を検証する「ゼロトラスト」の考え方が広がっています。ネットワーク分離とゼロトラストは対立するものではなく、前述のサイバーセキュリティ経営ガイドラインでも、多層防御の対策例としてネットワークセグメントの分離とゼロトラストモデルに基づく対策が並べて示されています。

ネットワーク分離は「守るべき領域を分けて被害の広がりを抑える」手段であり、ゼロトラストは「分けたうえで、アクセスのたびに検証する」より広い考え方として捉えると整理しやすくなります。

クラウド利用やテレワークが前提となるなかで、通信とセキュリティ機能をクラウドで統合するSASEのような枠組みと組み合わせて検討されることも増えています。自社がどの段階にあるかを踏まえ、分離から着手してゼロトラストへ発展させる進め方も選択肢になります。

出典・参考資料(1件)

ネットワーク分離の進め方(手順)とよくある失敗・注意点

方式の方向性が見えたら、実際の導入は段階を踏んで進めます。あわせて、現場で起こりがちな失敗も押さえておきましょう。

導入の進め方(手順)

まず、現状のネットワーク構成を把握し、どの端末がどこに接続しているかを整理することから始めます。次に、守るべき情報資産を洗い出し、どの情報をどの領域で扱うかを決めていきます。そのうえで業務フローとデータの流れを確認し、分離した場合に業務が滞らないかを見極めてから、方式を選定するのが基本的な流れです。

方式が決まったら、運用体制を整え、小さな範囲から段階的に導入していくとよいでしょう。最初から全社一斉の完全分離を目指すのではなく、優先度の高い領域から始めて、運用しながら評価・改善を重ねるのが現実的です。既存のセキュリティ対策との整合や、エンドポイント対策・アクセス管理まで含めて設計することも欠かせません。

ネットワーク分離の導入の進め方を示した5ステップの図解。STEP1 現状のネットワーク構成を把握、STEP2 守るべき情報資産の洗い出し、STEP3 業務フローとデータの流れの確認、STEP4 分離方式の選定、STEP5 運用体制を整え小さな範囲から段階的に導入。

よくある失敗と注意点

よくある失敗の一つが、構成図の上では分かれているのに、実際にはどこかでつながってしまっているケースです。検証や一時対応のためにつないだ経路がそのまま残り、分離したつもりが機能していないことがあります。導入後も、実際の通信経路が設計どおりかを定期的に点検することが欠かせません。

もう一つは、分離を徹底しすぎて運用が回らなくなるケースです。必要なデータの受け渡しまで過度に制限すると、現場が非公式な手段で回避してしまい、かえってリスクが高まります。守るべき対象を見極め、必要な範囲で線を引くこと、そして利便性とのバランスを取ることが、分離を長く機能させるポイントです。

ネットワーク分離を実現するサービス

ここで取り上げるのは、既存の端末を活かして導入しやすい論理分離(Web無害化・RBI、端末内隔離、セキュアブラウザ)の製品です。物理分離や仮想デスクトップ(VDI)は専用の基盤を要するため、導入を検討する場合は記事末尾の社内セキュリティ全体の比較もあわせてご覧ください。自社が検討する方式に近いものから、詳細をご確認ください。

← 横にスクロールできます →
サービス名Menlo SecurityCACHATTO SecureContainerSoliton SecureBrowser
方式Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)
クラウド型・エージェントレス
端末内隔離(データレスクライアント)
PCインストール型
セキュアブラウザ(VPN内蔵)
ゲートウェイ経由
初期費用要問い合わせ
(国内パートナー経由)
要問い合わせ10〜40万円
(クラウド版・税別・構成による)
利用料金要問い合わせ基本利用料 120,000円/年
+ユーザーライセンス 96,000円/10ユーザー/年
(いずれも税別)
月額 9,000〜39,000円
(クラウド版・税別・30ユーザー込み)
オンプレミスは要問い合わせ
対応OSエージェントレス
(端末側ブラウザで表示)
WindowsWindows / Mac
iOS / Android
端末にデータを残さない●表示情報のみ転送・CDR●サインアウト時に領域内を削除●ファイル・キャッシュを自動消去
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

※料金は2026年10月時点の各社公式情報によります。最新の料金・プランは各社公式サイトでご確認ください。

1. Menlo Security(Web分離・無害化)

Menlo Securityのウェブサイト

Menlo Securityは、Web無害化・リモートブラウザ分離(RBI)の代表的なクラウド型ソリューションの一つです。独自の分離基盤でWebコンテンツを端末から切り離した使い捨ての仮想コンテナ内で実行し、安全なレンダリング情報だけを端末へ送ります。

特許技術のAdaptive Clientless Rendering(ACR)により、端末へのエージェントのインストールが不要な点が特徴です。悪意の有無を判定するブラックリスト方式ではなく、アクセス先を一律に無害化する設計で、ファイルは端末にダウンロードされる前に自動で無害化(CDR)されます。

国内では日立ソリューションズやNRIセキュアテクノロジーズなどのパートナーが提供・サポートを行っています。

2. CACHATTO SecureContainer(e-Janネットワークス株式会社)

CACHATTO SecureContainerのウェブサイト

CACHATTO SecureContainerは、e-Janネットワークス株式会社が提供する端末内隔離型のデータレスクライアントです。PC上に暗号化された隔離領域(セキュアコンテナ領域)をつくり、その領域内でのみ業務を行わせることで、端末からの情報漏えいを防ぎます。サインアウトやシャットダウン時に領域内のデータが削除される仕組みで、PC本体にデータを残しません。

独自のVPN「CACHATTO Private Connect」と組み合わせることで、VDIやDaaS(クラウド経由で仮想デスクトップを提供する仕組み)を用意しなくてもクラウドやオンプレミスへ安全にアクセスできます。手元のPCのリソースで処理するためオフラインでの業務にも対応します。

会社支給の専用機向けの「セキュアコンテナ AD」と、私物PCでの利用(BYOD)を想定した「セキュアコンテナ Switch」の2つのバリエーションがあります。

料金は基本利用料120,000円/年(税別)に、ユーザーライセンス96,000円/10ユーザー/年(税別)などを加える体系です(2026年6月時点)。公式サイトでは、VDI/DaaSと比べてコストが最大1/10になるとうたっています。

3. Soliton SecureBrowser(株式会社ソリトンシステムズ)

Soliton SecureBrowserのウェブサイト

株式会社ソリトンシステムズのSoliton SecureBrowserは、VPN機能を内蔵したセキュアブラウザです。Webアクセス時には専用ゲートウェイ「Soliton SecureGateway」を必ず経由させ、社内のセキュリティポリシーの適用とアクセス経路の一本化を行います。

デジタル証明書による端末認証で、許可された端末だけが社内やクラウドのWebアプリを利用できます。閲覧したファイルやキャッシュは自動で消去され、端末にデータを残しません。

対応OSはWindows・Mac・iOS・Androidと幅広く、クラウド版は初期費用10〜40万円、月額9,000〜39,000円(いずれも税別・30ユーザー込み)が公式に示されています。別途VPN製品を用意せず、ブラウザとゲートウェイでセキュアアクセスを完結できる点が特長です。

ここまで見てきたように、ネットワーク分離は多層防御を構成する対策の一つです。端末やアクセスの管理など、守る対象ごとに社内セキュリティのソリューションを幅広く比較・検討したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

ネットワーク分離は、インターネット側と機密情報を扱う側を分け、被害の広がりを抑える多層防御の一手法です。方式は大きく物理分離と論理分離に分かれ、論理分離はさらにVDI・セキュアブラウザ・リモートデスクトップ・Web無害化/RBIに分かれます。

遮断の確実性を最優先するなら物理分離やVDI、既存環境を活かして使い勝手とコストを両立したいならセキュアブラウザやRBIというように、守る対象と現場の業務に応じて選ぶことが大切です。

導入は現状把握から段階的に進め、分離したつもりで経路が残っていないか、運用が回らないほど締めすぎていないかに注意します。各方式を実現する具体的なサービスの資料をまとめて取り寄せ、自社の環境・予算に合う選択肢を比較してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. ネットワーク分離とは何ですか?

A. ネットワーク分離とは、インターネットに接続する環境と、機密情報や基幹業務を扱う環境を分け、両者の間の通信を遮断または制御するセキュリティ対策です。

万が一インターネット側がサイバー攻撃やマルウェア感染の被害を受けても、機密情報を扱う環境への侵入を防ぎ、被害が社内全体に広がることを抑える考え方です。インターネット分離・Web分離とも呼ばれ、分け方は端末や回線を物理的に分ける「物理分離」と、仮想化技術や通信制御で論理的に分ける「論理分離」に大きく分かれます。

Q. ネットワーク分離は物理的に分けないと意味がありませんか?

A. ネットワーク分離は、物理的に分けなくても、仮想化技術や通信制御を使う論理分離で十分な効果を得られる場合が多くあります。

物理分離は端末や回線を別々に用意するため遮断の確実性は最も高い一方、端末の使い分けの手間やコストの負担が大きくなります。扱う情報の機密度がそこまで高くない場合は、仮想デスクトップ(VDI)・セキュアブラウザ・Web無害化/リモートブラウザ分離(RBI)などの論理分離を使えば、1台の端末を使いながら現実的に分離できます。守る対象の機密度に見合った方式を選ぶことが大切です。

Q. 小規模な企業でもネットワーク分離は必要ですか?

A. ネットワーク分離は、小規模な企業でも、基本的な分離から取り組む価値があります。

標的型攻撃やランサムウェアは企業規模を問わず狙われるため、全社的な大掛かりな仕組みでなくても、機密情報を扱う端末だけを切り分けるといった範囲から始められます。まずは守るべき情報の所在を整理し、優先度の高いところから無理のない範囲で分けることが有効です。

Q. ネットワーク分離をすると業務が不便になりませんか?

A. ネットワーク分離は、方式の選び方と線引き次第で、業務への支障を抑えられます。

物理分離は端末の使い分けが生じますが、セキュアブラウザやWeb無害化(RBI)など1台で完結する論理分離は、普段に近い操作感を保ちやすい方式です。ただし、分離を徹底しすぎると必要なデータの受け渡しまで滞り、現場が非公式な手段で回避してかえってリスクが高まります。守る対象を見極め、必要な範囲で線を引くことが、分離を長く機能させるポイントです。

Q. ネットワーク分離とゼロトラストはどちらを優先すべきですか?

A. ネットワーク分離とゼロトラストはどちらかを選ぶものではなく、ゼロトラストはネットワーク分離を含むより広い考え方です。

ネットワーク分離は「守るべき領域を分けて被害の広がりを抑える」手段であり、ゼロトラストは「分けたうえで、アクセスのたびに利用者や端末を検証する」上位の枠組みです。サイバーセキュリティ経営ガイドラインでも、多層防御の対策例としてネットワークセグメントの分離とゼロトラストモデルに基づく対策が並べて示されています。

まず分離から着手し、クラウド利用やテレワークの広がりに合わせてゼロトラストやSASEへ発展させる進め方が現実的です。

Q. ネットワーク分離の導入にはどれくらいのコストがかかりますか?

A. ネットワーク分離のコストは、選ぶ方式によって大きく異なり、物理分離やVDIは初期投資が大きく、セキュアブラウザやクラウド型のWeb無害化は比較的抑えやすい傾向です。

物理分離は端末・回線の増設費が、VDIはサーバやライセンスを含む仮想基盤の構築費がかさみます。一方、既存端末を活かすセキュアブラウザはユーザー単位のライセンスが中心、クラウド型のRBIは月額課金で初期投資を抑えやすく、小さく始めやすい方式です。実際の費用は製品ごとに異なるため、候補となる製品の個別資料で確認することをおすすめします。

Q. ネットワーク分離の導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

A. ネットワーク分離の導入期間は、選ぶ方式と対象範囲によって幅があり、既存環境を活かすセキュアブラウザやクラウド型のWeb無害化は短期間で始めやすく、物理分離やVDIは準備に時間がかかる傾向です。

クラウド型のサービスは契約後に比較的早く利用を開始できる一方、物理分離やVDIは機器の調達・基盤構築・動作検証を伴うため、相応の準備期間がかかります。いずれの方式でも、優先度の高い領域から小さく始め、段階的に広げると立ち上げの負担を抑えられます。

Q. ネットワーク分離の設計は自社だけで行うべきですか?

A. ネットワーク分離は、すべてを自社だけで設計する必要はなく、現実的な範囲から外部の専門家やベンダーに相談するのが安全です。

通信経路の設計や方式の選定には専門的な知識が必要で、「構成図の上では分かれているのに実際はつながっていた」といった失敗も起こりがちです。自社で分離の方針や守るべき資産を整理したうえで、方式選定や構築は製品ベンダーや導入支援会社に相談すると、過不足のない分離を実現しやすくなります。

ネットワーク分離・社内セキュリティの資料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、Web分離・端末分離・ブラウザ分離など、ネットワーク分離に使えるソリューションの最新資料を無料で一括請求できます。方式や機能を比べながら、自社に合う製品を効率的に検討できます。

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

関連記事

新着記事

社内セキュリティソリューション
おすすめの診断サービス