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PR業向けERPおすすめ8選を比較|案件別損益・工数管理などPR会社に必要な機能と評判・口コミの見方

PR業向けERP おすすめ8選を比較のサムネイル画像
ERP(統合基幹業務システム)比較表(2026年版)のプレビュー

主要20サービスの料金・機能を無料で一覧比較

ERP(統合基幹業務システム)比較表(2026年版)

PR会社や広報代理店で、案件ごとの採算が締めるまで見えない、変動の大きい外注費や人件費をどの案件に振り分ければよいか分からない、といった悩みを抱えていませんか。広報の仕事は稼働が読みにくく、リテイナー(月額継続)とスポットの案件が入り混じるため、汎用の会計ソフトやExcelの寄せ集めでは案件別の損益を正確につかみきれません。

経営層から管理部門まで、立場を問わず頭を悩ませるテーマです。

案件・プロジェクト単位で売上・外注費・労務費を集計し、原価と損益をリアルタイムに把握するには、どのようなERP(統合基幹業務システム)を選べばよいのでしょうか。実際に使っている企業の評判や口コミも気になるところです。

本記事では、PR業で使える案件型・プロジェクト型のERP8サービスを比較・解説します。案件別損益や工数・稼働管理、外注費の原価配賦といったPR業に特有の選定観点に加え、各サービスの評判・口コミの読み解き方や費用相場まで整理しました。自社の規模や体制に合うシステムを見つけるための検討材料としてご活用ください。

また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

PR業(広報・PR会社、広報代理店)は、クライアントごとの案件を積み重ねて売上を立てる受託型のビジネスです。収益を左右するのは、案件ごとにどれだけの外注費と人の時間がかかったか、という案件単位の採算にあります。本記事では、この案件・プロジェクト単位で売上・原価・損益を管理できるERP(案件型・プロジェクト型ERP)を対象に、PR業に合うサービスを比較します。

本記事が扱うのは、この案件型・プロジェクト型のERPです。会計や販売だけを担う基幹システムや、製造業の生産管理に軸足を置いたシステムは、PR業の案件収支管理という観点では力点が異なります。

PR業という絞り込みを外して、企業規模や提供形態・費用といった観点からERP全般を広く見比べたい場合は、以下の記事をご覧ください。案件型にこだわらず基幹システム全体から候補を探したいときの出発点になります。

PR業向けのERP(案件型・プロジェクト型ERP)とは

ERP(Enterprise Resource Planning、統合基幹業務システム)は、会計・販売・購買・在庫・人事といった基幹業務を1つのデータ基盤に統合し、全社の情報をつないで扱う仕組みです。

このうちPR業に向くのは、案件(プロジェクト)を管理の軸に据えたタイプで、一般に案件型ERP、プロジェクト型ERP、あるいはPSA(Professional Services Automation、専門サービス自動化)と呼ばれます。

案件型ERPは、見積から受注・発注・請求・会計までの流れを案件ごとにひもづけ、1件ごとの売上と原価、そこから生まれる利益を可視化します。広報・PR、広告、制作、コンサルティングのように、人の稼働と外注が原価の大半を占める受託事業で導入が進んでいます。

PR業に案件型・プロジェクト型ERPが必要な理由

ここからは、PR業が抱えがちな案件管理・収支の課題と、案件型ERPで何が変わるのかを整理します。

PR業が抱える案件管理・収支の課題

PR業の収支管理が難しいのは、案件ごとに原価の中身が大きく変わるためです。メディアリレーションズ中心の案件、イベント運営を伴う案件、制作物の外注が多い案件では、かかる人件費も外注費もまったく異なります。会計ソフトは全社の数字をまとめるには向いていても、「この案件はいくら儲かったのか」という単位では集計できません。

その結果、案件の採算は月次決算を締めてから、あるいはプロジェクトが終わってからしか分からず、赤字案件の発見が後手に回ります。担当者の稼働はExcelの工数表や記憶に頼り、外注費の請求書は別管理になりがちで、どの案件にどれだけのコストが乗っているのかが曖昧なまま進みます。受注が増えるほどこの「どんぶり勘定」のリスクは大きくなり、見積・請求の転記作業や二重入力も増えていきます。

案件型ERPで解決できること

案件型ERPを導入すると、売上・外注費・労務費を案件ごとにひもづけて集計できるようになり、案件単位の原価と利益がリアルタイムに見えるようになります。進行中の案件でも着地見込みを早めに把握できるため、赤字になりそうな案件を途中で立て直す判断がしやすくなります。

見積・受注・発注・請求・会計が1つのデータでつながることで、同じ情報を何度も入力し直す手間がなくなり、転記ミスも減ります。担当者ごとの稼働が案件の労務費に自動で反映されれば、これまで感覚で捉えていた「割に合わない案件」を数字で指し示せます。経営者にとっては、どのクライアント・どの案件類型が利益を生んでいるのかが見え、受注方針や人員配置の判断材料になります。

案件型ERPの案件損益の考え方を示す図。案件ごとの売上から、外注費と労務費(工数×単価)を案件にひもづけて集計した案件原価を差し引くと案件損益になり、粗利や利益率をリアルタイムに可視化して赤字案件を早期に発見できることを表す。

PR業向けERPに効く機能

ここからは、PR業の収支管理で特に効く4つの機能を、それぞれ何ができて何に役立つのかという観点で解説します。比較表の機能欄とも対応しているので、各サービスの対応状況と合わせて確認してください。

案件別の損益管理

案件ごとに売上・原価・利益を集計し、粗利や利益率まで見える化する機能です。実行予算を案件の開始時に登録しておけば、予算と実績の差を随時追え、着地見込みの予測にもつながります。PR業では案件数が多く、1件あたりの規模もばらつくため、全社の損益だけでなく案件単位で採算を押さえられるかが、収益性を管理するうえでの土台になります。

工数・稼働管理と外注費・変動労務費の原価配賦

PR業の原価の大半は、担当者の人件費(労務費)と協力会社への外注費です。工数・稼働管理の機能では、担当者が案件ごとに作業時間を記録し、その時間に基準単価を掛けて労務費を案件原価へ振り替えます。1人が複数の案件を掛け持ちする広報の現場では、誰がどの案件に何時間使ったかを案件原価に正しく配賦できるかどうかが、採算の精度を大きく左右します。

外注費も発注のたびに案件へひもづけることで、人件費と外注費を合わせた案件原価が自動で積み上がります。

リテイナーとスポットの収益認識・請求

PR業の契約は、毎月一定額をいただくリテイナー契約と、単発で請け負うスポット案件が混在します。両者は収益の計上時期の考え方が異なります。収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)では、一定の期間にわたって役務を提供する契約と、一時点で提供が完了する契約とで、収益を認識する時期が分かれる考え方が示されています。

継続的な広報支援(リテイナー)と単発の案件とで、計上の扱いが変わり得るということです。

案件型ERPの請求・収益管理機能を使うと、リテイナーの定期請求とスポットの都度請求を同じ仕組みで扱え、請求漏れや計上時期のずれを防ぎやすくなります。

出典・参考資料(1件)

電子承認・操作ログによる内部統制

事業が成長し、上場を視野に入れる段階になると、見積・発注・請求といった取引の承認を誰がいつ行ったかを記録に残し、後から検証できる体制が求められます。金融商品取引法は、上場会社などに対して内部統制報告制度(通称J-SOX)として内部統制報告書の提出を義務づけており、財務報告の信頼性を支える仕組みの一つにシステムの統制が位置づけられています。

ITへの対応とは、組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続を定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のITに対し適時かつ適切に対応することをいう。

出典:「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」(企業会計審議会、令和5年4月7日改訂)|金融庁

財務報告に係る内部統制は、統制環境やモニタリングなどとともに「ITへの対応」を基本的要素の一つに位置づけています。案件型ERPの電子承認ワークフローや操作ログ(証跡)は、承認の流れと記録をシステム上で担保するため、上場準備を進めるPR会社にとって内部統制を整えるうえでの実務的な支えになります。

出典・参考資料(1件)

PR業向けERPのタイプ

PR業で使えるERPは、大きく2つのタイプに分かれます。自社がどちらを軸に検討すべきかを押さえておくと、候補を絞り込みやすくなります。

PR業向けERPの2つのタイプを対比した図。左は案件型・プロジェクト型ERP(特化型)で、案件単位の採算管理に特化し工数配賦やリテイナー請求に対応、少人数から中堅規模向け。右は汎用の統合ERP+プロジェクト管理(汎用型)で、会計・販売・購買まで全社の基幹を1つの基盤に統合し拡張性や内部統制、将来の連結・海外展開を見据える、中堅から上場準備段階向け。

1つ目は、PR・広告・制作・コンサルティングなどのプロジェクト型ビジネスに特化した案件型・プロジェクト型ERPです。案件単位で売上・外注費・労務費を集計し、工数・稼働の記録から労務費を案件原価へ配賦する仕組みや、リテイナー請求、IT・広告・コンサル業の商習慣への対応を初めから備えています。案件の採算管理を中心に据えたい企業に向き、少人数から中堅規模まで幅広い製品があります。

2つ目は、会計・販売・購買などの基幹業務を広くカバーする汎用の統合ERPに、プロジェクト管理の機能を組み合わせて使うタイプです。案件の損益管理に加えて全社の業務を1つの基盤に載せられるため、拡張性や内部統制、将来のグループ経営・海外展開まで見据える中堅〜上場準備段階の企業に向きます。導入の範囲が広い分、自社の業務に合わせた設計や構築の比重が大きくなる傾向があります。

どちらのタイプが自社に合うかは、案件の採算管理を優先するか、全社の基幹業務まで一度に統合するかによって変わります。判断に迷う場合は、規模・体制と重視する機能から候補を絞り込める選定診断ツールを以下に用意しましたので、このあとの比較表と合わせて活用してください。

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PR業向けERPの選び方

ここからは、PR業がERPを選ぶときに押さえたい観点を3つに整理します。自社の状況に当てはめながら確認してください。

自社の規模・体制に合っているか

同じPR業でも、数名のブティック型PR会社と、数十名を超える中堅のPR会社とでは、必要な機能も運用に割ける人手も異なります。少人数の会社では、専任の情報システム担当を置かずに運用できる手軽さや、初期費用を抑えてスモールスタートできるかが重要になります。一方、組織が大きくなると、部門別・チーム別の損益管理や、権限ごとに操作範囲を分けられるかが効いてきます。

導入後に使いこなせる体制があるかを含めて、自社の規模に見合った製品を選ぶことが、定着の分かれ目になります。

PR・クリエイティブ業に特化した案件型か、汎用の統合ERPか

案件の採算管理を最優先するなら、PR・広告・制作などのプロジェクト型ビジネスを対象に設計された案件型ERPが、工数配賦やリテイナー請求といった実務にそのまま合います。一方、会計・販売・購買まで含めて全社の基幹を一度に刷新したい、あるいは将来の事業拡大や内部統制まで見据えたいなら、プロジェクト管理機能を備えた汎用の統合ERPが選択肢になります。

まず案件の採算を見える化したいのか、全社の業務基盤から整えたいのか、という優先順位で絞り込むと迷いにくくなります。

収益認識や内部統制の要件を満たせるか

リテイナーとスポットが混在するPR業では、継続契約と単発案件で収益の計上時期が変わり得るため、両方の請求・収益管理を同じ仕組みで扱えるかを確認しましょう。加えて、上場を視野に入れる場合は、見積・発注・請求の承認フローをシステム上で回し、誰がいつ承認したかの記録(操作ログ)を残せるかが要件になります。

成長段階でこうした内部統制の仕組みを後から入れ替えるのは負担が大きいため、将来必要になる要件を見越して選んでおくと、事業の拡大に合わせて使い続けやすくなります。

【比較表】PR業向けERPをPR業に効く機能・費用で比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、PR業で使える主要なERP8サービスを、案件別損益や工数配賦などPR業に効く機能・費用の観点で横並びに整理します。

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サービス名クラウドERP ZACReforma PSAMA-EYESプロカンRobotERP ツバイソジョブマネOracle NetSuiteOdoo(マルウェブ)
タイプ案件型・プロジェクト型案件型・プロジェクト型案件型・プロジェクト型案件型・プロジェクト型案件型PSA+統合ERP案件型(業務管理ツール)汎用統合ERP+PSA汎用統合ERP(OSS)
対象規模・体制中堅〜上場企業(目安50名〜)〜50名目安(成長企業・部門導入)中小〜大企業(SaaS〜一括で選択)中小〜中堅(目安10ID〜)中堅・成長企業個人事業主〜30名程度・部門単位中堅〜大企業・上場準備・海外展開中小企業中心(スモールスタート可)
案件別損益・原価管理◎個別原価計算を自動化●実行予算で案件別原価を自動計算●部門・案件・顧客別に可視化●予算・実績・原価をリアルタイム●多次元のリアルタイム損益管理●案件別採算を円グラフで把握●プロジェクト会計(アドオン)△プロジェクトアプリで管理(支援範囲は要確認)
工数・稼働の労務費配賦●直課+間接費を再配賦●労務費配賦計算(工数登録前提)●基準単価×工数で配賦●工数×労務単価で原価換算●PSAで原価・工数/リソース管理●作業時間から原価を計算●タイムシートを会計へ転記△タイムシート機能あり(支援範囲は要確認)
リテイナー・スポット請求●定期案件機能で継続請求△見積〜請求に対応(継続請求は要確認)△販売管理で請求(継続請求は要確認)△見積〜請求に対応(継続請求は要確認)●サブスク・前受金管理に対応△見積〜請求を連続作成(継続請求は要確認)●収益認識(ASC606/IFRS15)対応△請求に対応(継続請求は要確認)
内部統制(電子承認・ログ)●電子承認+操作ログ自動保存●電子稟議+SOC1取得●操作ログ+権限管理(ISO27001)●権限・操作ログ(J-SOX対応を案内)●ワークフロー・権限+内部統制整備支援△ワークフローあり(操作ログ等は要確認)◎GRC・監査証跡・職務分掌△ワークフローあり(内部統制は要確認)
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS/SaaS+/一括)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド/オンプレミス
料金目安(初期/月額)初期10万円+保守6万円〜/月/月額ライセンスは要問い合わせ初期0円/月額3万円(税抜)〜要問い合わせ初期10万円〜/月額2万円〜(税別)要問い合わせ初期無料/月額1,000円〜(税別)要問い合わせOdoo本体 月22ドル〜/ユーザー(公式料金)/導入支援は個別見積もり
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式資料を見る公式資料を見る

表は、主に案件単位の採算管理を担う案件型・プロジェクト型ERP(上の6製品)と、会計・販売まで含めて全社の基幹を統合する汎用統合ERP(下の2製品)の順に並べています。

案件の損益と工数配賦をまず押さえたいなら上段から、全社の業務基盤の統合や上場準備の内部統制まで見据えるなら下段から候補を絞ると、自社に合うタイプを見極めやすくなります。

「△」や「要確認」のセルは公開情報だけでは可否を確定できない項目のため、気になる製品は資料請求で確かめてください。

PR業におすすめのERP8選

ここからは、PR業で使える8サービスを、案件型・プロジェクト型に強いタイプと、プロジェクト管理を備えた汎用の統合ERPのタイプに分けて、それぞれの特徴を紹介します。

PR・クリエイティブ業に強い案件型・プロジェクト型ERP

案件単位の採算管理を中核に据え、工数配賦やリテイナー請求など受託型ビジネスの実務に合わせて作られたサービスです。案件の損益を早く正確に押さえたいPR会社に向きます。

1. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

東証プライム市場に上場する株式会社オロが開発・提供する、案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に向けた統合型クラウドERPです。契約1,000社突破を伝えるオロのニュースリリース(2024年8月)では、導入企業を業種別に見ると広告・PR・制作業が最多の約40%を占めており、PR会社の案件収支管理に使われてきた実績があります。

出典・参考資料(1件)

売上に外注費・仕入費・労務費・経費を案件ごとに紐付け、案件別の利益をリアルタイムに可視化します。工数管理で登録した作業時間は、直接作業は指定案件に直課し、間接作業は部門配下の案件へ再配賦する形で労務費に振り替わるため、複数案件を掛け持ちする広報担当者の人件費も案件原価へ反映できます。

見積から受注・売上・請求・債権管理までを一連のワークフローで処理でき、保守契約などの月次売上を自動生成する定期案件機能はリテイナー契約の請求に活用できます。電子承認ワークフローと操作ログの自動保存により内部統制にも対応します。費用は初期設定費用10万円と保守費用6万円〜/月で、機能(モジュール)×ライセンス数の月額料金は製品資料での開示となります。

2. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSAの公式サイト

同じ株式会社オロが提供するReforma PSAは、上位製品であるZACの機能のうち、案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化したクラウドERPです。従業員50名以下を目安とし、これから人数が増えていく企業や部門単位での導入に向きます。

初期費用は0円、月額は最低30,000円(税抜)からで、販売管理6,000円・購買管理2,000円・勤怠管理300円・経費管理300円といった機能別ライセンスを利用人数分だけ積み上げる料金体系です。導入期間は1〜2か月程度が目安とされ、ZAC(3〜6か月程度)より短期間・低コストで始められます。

実行予算を登録しておけば案件別の原価が自動計算され、仕掛中でも案件別損益を把握できます。従業員がプロジェクトと作業内容ごとに入力した工数は労務費配賦・共通費配賦の計算に用いられ、広報案件ごとの労務費を積み上げられます。見積・発注・請求の帳票発行とワークフロー申請・承認にも対応します。

3. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

MA-EYESは、株式会社ビーブレイクシステムズが提供するプロジェクト型ビジネス向けのクラウドERPです。日々の工数登録から人件費・外注費・経費を案件原価へ反映し、部門別・案件別・顧客別といった複数の切り口で損益を可視化します。IT・システム開発などに向く「V ver.」と、広告業界に特化した「A ver.」の2つのラインナップがあります。

工数は勤怠と連動して入力でき、マスタに設定した基準時間単価(個人別またはジョブグレード別)を作業時間に掛けて労務費を算出し、案件原価へ反映します。原価の集計単位は標準のプロジェクト単位のほか製品やジョブにも設定でき、配賦基準には工数・人数・売上高・人件費比率に加えて面積や机の数といった非システム情報も指定できます。

セキュリティ面では、2025年3月にISO/IEC 27001(JIS Q 27001:2023)とクラウドセキュリティ認証を取得しています。料金は提供形態(SaaS/SaaS+/一括)や利用人数・機能によって変わるため要問い合わせで、30日間の無料トライアルが用意されています。

4. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカンの公式サイト

広告・PR代理店やデザイン・Web制作などの受託業を対応業種に挙げるクラウド型のプロジェクト収支管理システムで、株式会社PROCANが提供しています。案件ごとに予算・実績・工数原価・外注費・経費を集約し、収支をリアルタイムに可視化します。業種別に「プロカンIT」「プロカン制作」「プロカン建設工事」の3ラインナップを展開しています。

社内人員の工数は「工数×労務単価」で人件費に換算し、外注費などの社外コストと合わせて案件ごとの粗利を可視化します。Googleカレンダーと連携して工数入力を支援する機能もあります。見積・請求・発注・納品・完了報告・経費精算などの帳票とデジタル稟議・承認フローを1つの入力データから処理でき、弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードとの会計ソフト連携に対応します。

費用は初期費用100,000円(税込110,000円)から、月額20,000円(税込22,000円)からで、利用するID数や機能に応じて変動します。権限管理・操作ログ機能を備え、J-SOX対応を含む内部統制への対応を公式サイトで案内しています。

5. RobotERP ツバイソ(ツバイソ株式会社)

RobotERP ツバイソの公式サイト

会計・債権債務・固定資産・人事給与を扱うERPを中核に、案件管理を担うPSAや在庫管理のIMAなど5つのクラウドサービスで構成されるクラウド型の基幹システムです。提供元はツバイソ株式会社で、各サービスはREST APIで相互に連携し、単独導入から始めて必要に応じて組み合わせを広げられます。

PR会社の案件収支管理に関わるのはPSA(プロフェッショナル・サービス・オートメーション)で、顧客・案件に紐付けて見積から受注・納品・請求までの売上プロセスと、発注・検収・原価までの調達プロセスを一元管理します。案件別の予算管理と実績・予測利益の測定、原価計算、工数・リソース管理に対応し、サブスクリプション・前受金管理も備えるため継続契約の収益管理にも使えます。

部門別・プロジェクト別・サービスライン別のリアルタイムな多次元損益管理に対応し、公認会計士を中心とする導入支援チームが業務プロセスや内部統制の整備を支援すると案内しています。料金は公式サイトで金額が公開されておらず、資料請求・問い合わせによる個別見積もりとなります。無料トライアルが用意されています。

6. ジョブマネ(株式会社サウスエージェンシー)

ジョブマネの公式サイト

個人事業主から従業員30名程度の中小企業や部門単位での利用を想定したクラウド型の業務管理ツールで、株式会社サウスエージェンシーが提供しています。スケジュール・ワークフロー・掲示板などのグループウェア機能と、案件管理・工数管理・原価管理・見積/請求といった基幹業務機能を1つのサービスにまとめています。

案件ごとに仕入・外注費・作業工数・売上・経費を紐づけて採算を可視化でき、入力した作業時間をもとに原価を計算して円グラフで把握できます。見積書を作成すると納品書・受領書・請求書まで連続して作成でき、帳票の重複入力を避けられます。会計機能は持たず会計ソフト連携を前提とする構成で、在庫管理機能はありません。

費用は初期費用が無料で、グループウェアプランが1〜100人で月額1,000円(税別)、案件・工数・請求などを使うビジネスプランが1人あたり月額3,000円(税別)です。1ユーザーから利用でき、30日間・全機能の無料トライアルがあります。

汎用の統合ERP+プロジェクト管理

会計・販売・購買などの基幹業務を広くカバーしつつ、プロジェクト管理の機能で案件損益も扱えるサービスです。案件の採算管理だけでなく、全社の業務基盤まで一度に整えたい中堅〜上場準備段階の企業に向きます。

7. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuite の公式サイト

Oracle NetSuite は、会計・財務管理を中核に、販売・購買・在庫・調達までをクラウド上の単一基盤へ統合したERPです。日本オラクル株式会社が提供し、プロジェクト管理(SuiteProjects)やCRMなどを契約期間中にモジュールとして追加できます。自社サーバーの構築・保守は不要で、ブラウザから利用します。

PR業の案件損益にかかわるのが、追加モジュールのプロジェクト管理・プロジェクト会計です。タイム・アンド・マテリアルや固定価格など複数タイプの案件を扱い、予算・見積り・完了率・実績コストを案件ごとに監視できます。タイムシートに記録した作業時間は総勘定元帳へ転記され、案件の会計処理に反映されます。

職務分掌や監査証跡、ノーコードで組める承認ワークフローなど、内部統制を支える仕組みを業務データと同じ基盤に持ちます。複数子会社・多通貨の連結にも対応するため、上場準備やM&A後のグループ統合を見据える成長段階のPR会社に向く構成です。料金は金額非公開で、年間ライセンス料(コア・プラットフォーム+オプションモジュール+ユーザー数)と初期導入費用をもとに個別見積もりとなります。

業務データと内部統制を同じ基盤に載せることが、現場の運用にどのような違いを生むのか。単体の内部統制ツールを別に持つ場合との違いについて、日本オラクル株式会社の福宮氏は次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

これは単体のGRC製品と比べたときに、現場で一番効いてくる部分だと思っています。統制のためのツールを別で持っていると、業務システム側のデータをエクスポートして、突き合わせて、チェックして、という作業がどうしても発生します。ここがかなり労働集約的で、ミスも起きやすいんです。
NetSuiteの場合は、取引が発生したその瞬間のデータがそのまま統制の対象になります。ワークフローによる承認や、不正につながりかねない操作の検知も、業務の流れの中で自動的に回っていきます。あとから人手で照合する作業そのものを減らせるので、内部監査や経理の方の負担を大きく軽くできるという声をよくいただきます。

8. Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)

Odoo導入・開発・業務統合支援(マルウェブ)の公式サイト

株式会社マルウェブは、オープンソースERP「Odoo(オドゥー)」の導入・開発・業務統合を支援する事業者です。Odooは販売・会計・在庫・CRMなど80以上のアプリを必要な分だけ追加して連携させるクラウドERPで、マルウェブが要件定義からカスタマイズ開発、データ移行、運用定着までを一貫して支援します。

マルウェブが対応アプリとして挙げるのは会計・販売・在庫・CRM・プロジェクト・ウェブサイトの6つで、プロジェクトアプリで案件を管理できます。Odoo本体には計画工数と実績工数を比べるタイムシート機能もありますが、工数を含めた案件損益の管理まで支援に含むかは、資料請求や相談で確認してください。

Odoo本体のライセンスは利用するアプリ数によらずユーザー数で決まり、Odoo公式の料金ではスタンダードが1ユーザー月22ドル、カスタムが33ドル(初回ユーザーへの12か月割引適用後)です。マルウェブの導入支援費用は要件により変わるため個別見積もりとなります。日本本社とベトナムの開発体制で、海外製ERPを日本の商習慣に合わせて調整できる点を強みに掲げています。

全社の基幹を一度に統合するか、使う業務を絞って段階的に広げるか。この進め方をどう判断しているかについて、株式会社マルウェブの若林氏は次のように述べています。

株式会社マルウェブ
若林氏
独自インタビューより

判断の軸は大きく2点です。一つは、お客様が今どの業務をどのように運用していて、Odooのアプリで言えばどの領域を使うことになるのか。もう一つは、予算と優先順位です。この2点は要件定義とフィット&ギャップ分析の段階でお伝えしながら整理していきます。

PR業向けERPの費用相場

PR業向けERPの費用は、初期費用と月額利用料で構成されるのが一般的です。月額料金は、利用するユーザー数や機能モジュールの範囲によって変わる課金体系が多く、少人数で必要な機能から始められる製品もあれば、全社の基幹をまとめて導入する製品もあります。

おおまかな目安として、案件型・プロジェクト型のERPは初期費用0〜10万円程度・月額3万円前後から導入できる製品が中心です。数名規模向けの案件・工数管理ツールなら1ユーザーあたり月1,000〜3,000円程度から始められるものもあります。会計・販売まで含む汎用の統合ERPは、利用範囲や構築規模に応じた個別見積もり(要問い合わせ)が一般的です。

料金を公開していない製品が多いのは、導入する業務の範囲や利用人数が決まらないと総額が定まらないためです。モジュール単位でライセンスを積み上げる製品や、構築・カスタマイズの比重が大きい製品では、見積もりを取る前に「どの業務まで載せるか」「何人で使うか」を決めておくと、各社の金額を比較しやすくなります。

初期費用・月額だけでなく、データ移行や設定・教育にかかる費用も含めた総額(TCO)で見比べることが、導入後の想定外の出費を防ぐ勘所です。製品ごとの費用の目安は、前述の比較表で確認してください。

評判・口コミの見方と、PR業での事例の探し方

ERPを選ぶとき、実際の利用者の評判・口コミは判断材料になりますが、読み方にはコツがあります。ここでは口コミを見るときの観点と、PR・クリエイティブ業での活用の実際を整理します。

第一に、口コミの件数と投稿者の属性を確認しましょう。レビュー件数が少ない製品の評価は、一部の利用者の印象に偏っている可能性があります。投稿者の業種・企業規模・職種が自社に近いほど、参考になる度合いが高まります。第二に、総合評価だけでなく、機能・使いやすさ・サポート・価格といった項目別の評価を分けて見るのがおすすめです。自社が重視する項目で評価が高いかを確かめることが大切です。

第三に、口コミサイトが独自に付けた満足度ランキングや受賞といった順位は、評価基準や集計方法が外からは見えにくいため、順位そのものを決め手にせず、個々の評価の中身を読むことをおすすめします。

PR・クリエイティブ業での活用と事例の探し方

案件型・プロジェクト型のERPは、広報・PR、広告、制作といったクリエイティブ業での導入が多く、案件単位の収支管理を軸に使われています。自社に近い規模・業態の活用イメージを具体的につかむには、各サービスの公式サイトに掲載された導入事例や、資料請求で受け取れる事例集を確認するのが近道です。

同業の企業がどの課題をどう解決したかは、公式の導入事例に実名や数値とともに載っていることが多く、比較検討の判断材料になります。

各サービスの利用者評価はレビューサイトでも確認できますが、集計基準の見えにくい順位よりも、個々の評価の中身を読む方が参考になります。気になるサービスがあれば、資料を取り寄せて機能と費用を具体的に確認したうえで、公式の導入事例や同業の活用例とあわせて検討を進めてください。

まとめ

PR業は案件ごとの採算が収益を左右する受託型のビジネスであり、案件単位で売上・外注費・労務費を集計して損益を見える化できる案件型・プロジェクト型ERPが、収支管理の土台になります。

選ぶときは、自社の規模・体制に合うか、案件型に特化した製品か全社を統合する汎用ERPか、リテイナー請求や内部統制の要件を満たせるかという観点で絞り込み、評判・口コミは件数と項目別の評価を自社の状況に照らして読み解くことが、失敗しない選定につながります。

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よくある質問(FAQ)

Q. 案件型・プロジェクト型ERPとは何ですか?

A. 案件型・プロジェクト型ERPとは、案件(プロジェクト)を管理の軸に据え、1件ごとの売上・原価・利益を集計して可視化するERPです。PSA(専門サービス自動化)とも呼ばれ、会計・販売・購買などの基幹業務を案件ごとにひもづけて扱います。広報・PR、広告、制作、コンサルティングのように、人の稼働と外注が原価の大半を占める受託型のビジネスで導入が進んでいます。

Q. 案件型・プロジェクト型ERPは会計ソフトと何が違うのですか?

A. 最も大きな違いは、会計ソフトが全社の数字をまとめるのに対し、案件型ERPは「どの案件がいくら儲かったか」を案件単位で集計できる点です。会計ソフトは仕訳や決算には強いものの、案件ごとの売上・外注費・労務費を束ねて採算を見ることは苦手です。案件型ERPは見積から受注・発注・請求・会計までを案件にひもづけるため、進行中の案件でも損益をリアルタイムに把握でき、赤字案件を早期に見つけられます。

Q. 少人数のPR会社でも案件型ERPを導入できますか?

A. 少人数のPR会社でも導入できます。1ユーザーや数名から使え、初期費用を抑えてスモールスタートできる製品があります。従業員50名以下を目安とする製品や、1ユーザーあたり月額数千円から始められる製品があり、専任の情報システム担当がいなくても運用しやすい設計のものを選べば負担を抑えられます。まず案件の採算管理から始め、人数や業務の広がりに合わせて機能を足していく進め方が現実的です。

Q. PR業向けERPではリテイナーとスポットの請求をどう扱えますか?

A. 多くの案件型ERPは、毎月定額のリテイナー請求と単発のスポット請求を同じ仕組みで扱えます。月次の売上を自動生成する定期請求機能を使えばリテイナー契約の請求漏れを防ぎやすく、スポット案件は都度請求で処理できます。継続契約と単発案件では収益の計上時期の考え方が変わり得るため、両方の請求・収益管理にまとめて対応できるかを、資料や見積もりの段階で確認しておくと安心です。

Q. PR業向けERPは既存の会計システムと連携できますか?

A. 連携できるかは製品のタイプによって異なります。案件型ERPのなかには、弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードといった会計ソフトとの連携に対応し、案件の実績を会計へ引き渡せる製品があります。一方、会計機能そのものを内包する統合ERPでは、案件管理から会計までを1つの基盤で完結できます。

いまの会計システムを使い続けたいのか、会計ごと刷新したいのかで、連携型か統合型かを選ぶと判断しやすくなります。

Q. PR業向けERPの導入費用の目安はどのくらいですか?

A. 月額は数万円程度から始められる製品が多く、全社の基幹をまとめて統合するタイプは個別見積もりとなるのが一般的です。案件型・プロジェクト型の製品には初期費用0円・月額数万円から使えるものがあり、利用人数や機能モジュールの範囲に応じて金額が変わります。料金を公開していない製品が多いのは、導入する業務の範囲や人数が決まらないと総額が定まらないためです。

初期費用・月額に加えて、データ移行や設定・教育まで含めた総額(TCO)で見比べることをおすすめします。

Q. PR業向けERPの評判・口コミはどう見ればよいですか?

A. 口コミは件数と投稿者の属性、そして項目別の評価に分けて読むのが基本です。レビュー件数が少ない評価は一部の利用者の印象に偏っている可能性があるため、投稿者の業種・企業規模・職種が自社に近いかを確認しましょう。総合評価だけでなく、機能・使いやすさ・サポート・価格といった項目別に、自社が重視する点の評価を見るのがおすすめです。

口コミサイトが独自に付けた満足度ランキングや受賞順位は集計方法が外から見えにくいため、順位そのものより個々の評価の中身を読む方が参考になります。

Q. PR業がERP選びで最低限確認すべき機能は何ですか?

A. 案件別の損益管理と、工数・稼働から労務費を案件原価へ配賦できる機能の2つです。PR業は人の稼働と外注費が原価の大半を占めるため、案件ごとに売上・外注費・労務費を集計して採算を見える化できることが土台になります。これに加えて、リテイナーとスポットの請求に対応できるか、上場を見据えるなら電子承認・操作ログで内部統制を担保できるかを、自社の段階に合わせて確認するとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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