注文が増えるほど、注文受付や確認メールの送信、入金確認、出荷指示に追われ、本来の商品企画や販促に手が回らなくなっていませんか。繁忙期に受注処理が滞ったり、担当者の退職で業務が止まったりするリスクを抱えたまま、少人数で運営を続けている通販・EC事業者は少なくありません。
受注処理を外部に任せると決めたとき、次に迷うのは「どこまでを、どんな会社に任せられるのか」です。受注事務だけを切り出したいのか、物流やカスタマーサポートまで含めたいのか、注文はネット中心か電話中心かによって、合う依頼先は変わります。
本記事では、受注代行サービス18社を依頼先のタイプ別に比較・解説します。任せられる業務の範囲や受付チャネル、料金体系の違いに加え、自社の受注件数・チャネル・予算に合う依頼先の選び方を整理しました。候補を絞り込むための判断材料としてご活用ください。
また、記事の後半には、自社に合う依頼先を絞り込める選定診断ツールも用意しています。
目次
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受注代行とは?EC受注処理と通販コールセンターの2系統
受注代行とは、注文を受けてから出荷を指示するまでの受注処理を、外部の専門会社に委託する仕組みです。注文受付・確認メールの送信・入金確認・在庫確認・出荷指示・返品や問い合わせへの対応といった、売上に直結しながらも定型的で件数の多い事務を切り出せます。
受注代行には大きく2つの系統があります。1つは、自社サイトやモールのネット注文を処理するEC受注処理系。もう1つは、電話・FAXなどで入る注文を受け付ける通販コールセンター系です。カタログ通販やテレビ通販のように電話注文が多い事業者と、自社ECやモール販売が中心の事業者とでは、向く依頼先が異なります。
どちらの系統を選ぶかは、自社の注文がネット経由か電話経由か、そして受注事務だけを任せたいのか物流やカスタマーサポートまで含めたいのかで決まります。まずは、実際にどこまでの業務を切り出せるのかを次の章で整理します。
受注代行に任せられる業務の範囲
ここからは、受注代行に切り出せる業務を工程順に見ていきます。会社によって「受注事務だけ」か「物流・CSまで一体」かが分かれるため、自社が任せたい範囲と照らし合わせながら読み進めてください。

注文受付・受注(確認)メールの送信
自社サイトやモールに入った注文データの取り込み、電話・FAX・メールで入った注文の入力、注文内容に不備がある場合の確認連絡までを担います。注文を受けた直後に送る「ご注文ありがとうございます」の確認メールや、発送時の出荷完了メールの送信も、受注処理の一部として代行できます。
受付チャネルは会社ごとに守備範囲が異なります。ネット注文の処理だけに対応する会社もあれば、電話の受電対応まで含めてコールセンターで引き受ける会社もあります。
入金確認・在庫確認
銀行振込やコンビニ決済などの入金消し込み、未入金注文の催促、クレジットカード決済のエラー対応を代行します。受注のたびに在庫を引き当て、欠品や取り寄せが必要な注文を仕分ける在庫確認も、この工程に含まれます。
入金と在庫の確認は、出荷の可否を左右する要の工程です。ここが滞ると発送遅延やキャンセルにつながるため、件数が増える繁忙期ほど外部の処理能力が効いてきます。
出荷指示・発送
倉庫への出荷指示データの作成や送り状の発行までを受注代行の範囲とする会社が多く、ここまでは受注事務として任せられます。一方で、商品の保管・ピッキング・梱包・発送そのもの(物流)まで一体で引き受けるかどうかは、会社によってはっきり分かれます。
自社倉庫で発送を続けたい場合は、出荷指示までを任せる受注事務型が合います。倉庫業務ごと手放したい場合は、物流拠点を持ち受注から発送までワンストップで担う会社を選ぶ必要があります。この線引きは、後述する発送代行・物流代行との違いとも関わります。
返品・交換・問い合わせ対応(カスタマーサポート)
注文後の「届かない」「イメージと違った」といった問い合わせ、返品・交換の受付と処理、キャンセル対応を代行します。電話・メール・チャットのどの窓口まで任せられるかは会社ごとに幅があり、通販コールセンター系は電話の受電対応に強みを持ちます。
顧客と直接やり取りする工程のため、応対品質がそのままブランドの評価につながります。受注事務だけを任せ、顧客対応は自社に残す使い分けもできます。
商品情報管理
新商品の登録、価格やセール情報の更新、複数モールへの商品情報の反映といった、受注の前段にあたる商品マスタの整備を代行する会社もあります。受注処理と合わせて任せると、販売ページと在庫・受注データの食い違いを防ぎやすくなります。
商品情報管理まで対応するかは会社によって異なるため、モール運営や多店舗展開で更新作業が重い場合は、対応可否を事前に確認しておくと安心です。
受注代行の4つの依頼先タイプと使い分け
受注代行の依頼先は、担う範囲と受付チャネル、提供のしかたによって大きく4つのタイプに分けられます。先に挙げた2系統(EC受注処理系・通販コールセンター系)に、EC運営全体の一部として受注も担うタイプと、受注管理システムで効率化するタイプを加えた整理です。自社の注文がネット中心か電話中心か、受注だけか物流まで含めるかで、合うタイプが見えてきます。

EC受注処理に強いBPO・物流一体型
ネット注文の受注処理(注文受付・確認メール・入金確認・在庫確認・出荷指示・返品対応)を中心に、必要なら物流・発送まで一体で引き受けるタイプです。受注代行の主力で、受注件数の多い通販・ECが受注から出荷までの事務をまるごと手放したい場合に向きます。
自社で倉庫を持つ会社が多く、受注と物流を同じ事業者に任せることで、在庫・出荷・受注データのつなぎ目で起きるミスを減らせます。小ロットや多店舗展開に対応する会社もあり、成長に合わせて任せる範囲を広げやすいのも特徴です。
通販コールセンター・電話受注型
電話・FAX・メールでの注文受付や問い合わせ対応を、コールセンターで代行するタイプです。テレビ・新聞・カタログ通販など電話注文が多い事業者や、注文の取りこぼし(機会損失)を避けたい事業者に向きます。
応答率の高さや24時間・夜間対応、オペレーターの応対品質を強みに掲げる会社が多く、受注とあわせて商品問い合わせやキャンセル・返品の窓口まで任せられます。電話の受電体制を自社で抱えずに済む点が、EC受注処理型との大きな違いです。
EC運営代行の一部として受注も任せられる型
ページ制作・広告運用・在庫管理・カスタマーサポートを含むEC運営全体を継続的に委託でき、受注処理もその一部として一体で任せられるタイプです。受注だけでなく、売上を伸ばす施策まで含めて外部のノウハウに頼りたい事業者に向きます。
運営全体を見渡す視点で受注を設計してもらえる反面、受注事務だけを安く切り出したい場合には範囲が広すぎることもあります。将来的に運営まで委託範囲を広げる可能性があるなら、早い段階から検討する価値があります。
受注管理システム+代行で効率化する型
複数モールの受注を1画面に集約する受注管理システム(一元管理の仕組み)を提供し、確認メールの自動送信や在庫連携で処理を自動化したうえで、足りない人手を代行で補うタイプです。多モール・多店舗で受注が分散し、作業の重複に悩む事業者に向きます。
システムで定型処理を減らしてから人を充てるため、件数が増えても処理コストを抑えやすい設計です。システムの導入・設定が前提になるので、まず自動化で解決できる範囲を見極めてから代行の要否を判断するとよいでしょう。
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
【比較表】受注代行おすすめ18選
ここからは、先ほどの4タイプごとに、各サービスの対応できる受注業務の範囲・受付チャネル・料金体系と費用の目安・物流やCSまでの一体対応を比較表で整理します。自社が任せたい範囲と照らし合わせ、候補を絞り込むのにお使いください。
まずは、受注処理を中心に物流まで一体で任せられるEC受注処理に強いBPO・物流一体型です。
物流・CSまでの一体対応:●=一体対応/△=一部・別料金で対応/×=非対応 | 対応できる受注業務の範囲:○=対応/—=未対応または非公開
| サービス名 | グロップ | スクロール360 | 関通 | エスプールロジスティクス | ウルロジ | SANKYO EC | アプロ総研 受注代行・CS代行 | KSプレミアムスタッフ | FANCAS | ブランジスタソリューション |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応できる受注業務の範囲 | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:— | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:○ 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:○ 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:○ 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:— 返品・交換・CS:○ |
| 受付チャネル | 電話(コールセンター対応)ほか | 電話・メール・チャット | モール(楽天・Amazon等8種) | 電話(CSコールセンター)ほか | モール自動連携(楽天・Yahoo!・Shopify等) | コールセンター・複数モール対応 | 電話・メール・チャット(CS)/モール・OMS | 電話・FAX・EDI・メール/モール・OMS | 電話・FAX・メール・LINE等SNS(CS)/モール・OMS | 電話受電・メール送信(基本は平日10〜18時) |
| 料金体系・費用の目安 | 要見積もり(業務量に応じた個別見積もり) | 受注代行は要見積もり(物流の出荷料金は別。ポストイン399円〜・税抜) | 受注管理代行は要見積もり(物流パッケージ「GAOW」は固定費0円) | 要見積もり(保管料・作業料とも非公開) | 小規模プランは初期・月額固定費0円の従量課金(物流は発送300円〜・ピッキング20円〜の別料金) | 要見積もり(初期・月額とも非公開) | 月額8万円〜(時間制20〜80時間プラン) | 受注1件あたり単価×件数の従量型(単価は要見積もり) | 月額7万円〜・最低契約期間なし | 受注代行費は受注件数別プラン制。0〜1,000件/月で月額35万円〜(税抜)/物流は別メニュー・別料金 |
| 物流・CSまでの一体対応 | ●梱包発送・コールセンターに対応 | ●物流・コールセンターを内製で一体提供 | ●倉庫内物流まで一体(CSは提携先と協力) | ●受注〜物流〜CSを一気通貫 | ●物流・受注・CSを一括代行 | ●受注管理・CSを物流と一体で対応 | △物流は外部倉庫と連携(CSは対応) | △出荷指示・送り状登録に対応(物流自体は非提供) | △在庫管理・WMS連携に対応(CSは対応) | △物流は別メニュー(別料金)/CSは専門チーム |
| 特徴 | 年間BPO案件4,000件以上・取引企業500社以上 | 通販60年超のグループ・誤出荷率0.0016%以下 | 東証グロース上場・月間10万件以上の受注処理・ミス率0.008% | 親会社エスプールが東証プライム上場・リピート通販向け専用体制 | 東証スタンダード上場・月1個〜5,000件規模に対応 | 独自WMSで在庫一元管理・幅広い商材に対応 | 時間制で小規模ECも委託しやすい・OMS/WMS連携 | 多チャネル対応・サブ担当を複数名育成する体制 | 月額7万円〜でスモールスタート・開発チームが改善提案 | 東証スタンダード上場グループ・4拠点・最短2週間で開始 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
続いて、電話・FAXの注文受付や問い合わせ対応をコールセンターで担う通販コールセンター・電話受注型です。
| サービス名 | かんでんCSフォーラム | NTTネクシア | 博報堂コンタクト&ロジスティクス | フューチャー・コミュニケーションズ |
|---|---|---|---|---|
| 対応できる受注業務の範囲 | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:— 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:— 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:○ 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:— 返品・交換・CS:○ |
| 受付チャネル | 電話・メール・チャット・SNS | 電話応対中心(非対面チャネルも) | 電話(注文受付)中心 | 電話・メール・チャット |
| 料金体系・費用の目安 | 要見積もり(業務量ヒアリングで算定) | 要見積もり(問い合わせ制) | 要見積もり(受注〜物流を一括で見積もり) | 要見積もり(問い合わせ制) |
| 物流・CSまでの一体対応 | ×電話受注・CSが主軸(物流は非対応) | ×電話応対・事務代行が中心(物流は対応表記なし) | ●受注〜物流をワンストップで対応 | ×電話受注・CS・BPOが主軸(物流は対応表記なし) |
| 特徴 | 関西電力グループ・数百席〜1席・24時間365日対応 | NTTグループ・25年以上の継続委託企業あり | 電話受付を入り口に受注〜物流まで一体対応・博報堂C&L品質 | 大阪・青森2拠点でBCP対応・24時間365日 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
次に、EC運営代行の一部として受注も任せられる型です。運営全体を委託する中で、受注処理もあわせて任せられます。
| サービス名 | Roseau PensantのEC運用代行 | アートトレーディングのEC運営代行 | いつものEC運営代行 |
|---|---|---|---|
| 対応できる受注業務の範囲 | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ | 注文受付・確認メール:○ 入金確認:— 出荷指示・発送:○ 返品・交換・CS:○ |
| 受付チャネル | モール・自社EC(楽天・Amazon・ZOZOTOWN等) | 楽天・Amazon・Yahoo!・Shopify・MakeShop等 | 楽天・Amazon・Yahoo!・自社EC・TikTok Shop等 |
| 料金体系・費用の目安 | 運用改善5万円〜/月・運用代行10万円〜/月・フルフィルメント5万円〜/月(初期費用は要見積もり) | 要見積もり(委託範囲に応じた個別見積もり) | 要見積もり(初期費用あり・個別見積もり) |
| 物流・CSまでの一体対応 | ●受注・物流・CSまで一気通貫 | ●自社倉庫で受注〜出荷〜CSを内製 | ●受注・物流・CSを内製で一括 |
| 特徴 | ファッション・アパレルに強み・ZOZOTOWN対応 | 自社フルフィルメントセンター保有・Shopifyエキスパート認定 | 東証グロース上場・延べ契約14,000件以上・部分委託も柔軟 |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
最後に、受注管理システムで自動化しつつ不足分を代行で補う受注管理システム+代行で効率化する型です。
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受注代行サービスの個別紹介
比較表で気になったサービスについて、対応できる受注業務の範囲・料金体系・対応モール・向いている企業像をタイプ別に紹介します。それぞれの強みを読み比べ、自社の受注体制に合う依頼先を見極めてください。
EC受注処理に強いBPO・物流一体型
ネット注文の受注処理を軸に、必要なら物流・発送まで一体で引き受ける各社です。受注件数が多く、受注から出荷までの事務をまとめて手放したい事業者はこちらから見ていきましょう。
1. グロップ(株式会社グロップ)

岡山市に本社を置く株式会社グロップは、人材派遣とBPO(業務の外部委託)を手がける事業者です。事務局運営・データ入力・コールセンター・梱包発送といった定型事務を幅広く請け負い、受注まわりの事務もこの一環として委託できます。
年間のBPO案件は4,000件以上、取引企業は500社以上と公表しています。東日本・西日本のBPOセンターで受託するオフサイト型で、海外拠点を使ったデータ入力のオフショア対応も行います。
料金表は公開されておらず、費用は業務量に応じた個別見積もりとなります。電話やフォームでの無料相談を入り口に、任せたい業務範囲を相談しながら決める形です。
2. スクロール360(株式会社スクロール360)

スクロール360は、通販事業60年を超えるスクロールグループのノウハウを基盤に、物流(発送)代行・受注代行/コールセンター・EC運営代行を提供する事業者です。受注から出荷までを1社に集約できます。
受注・コールセンター業務を内製で抱え、物流では出荷料金をポストイン399円〜、60サイズ580円〜(税抜)と公開しています。費用感を事前に把握しやすい点が特徴です。
健康食品・化粧品など許認可を要する商材の取り扱いにも対応します。誤出荷率は0.0016%以下と公表しており、受注と物流をまとめて任せたい通販事業者に向きます。
3. 関通(株式会社関通)

関通は、30年以上の物流ノウハウを持つ東証グロース上場の物流専業です。EC物流(発送)代行を主軸に、受注処理・配送振り分け・ギフトや熨斗対応までを担うECサイト受注管理代行を提供します。
年間1,000万個規模の出荷実績を持ち、受注管理代行では月間10万件以上の受注処理に対応します。受注処理のミス率は0.008%と公表し、365日対応の体制を敷いています。
受注管理代行と倉庫内の物流を同じ事業者にまとめて任せられるため、在庫・出荷・受注データのつなぎ目で起きるミスを抑えられます。料金は非公開で、要問い合わせとなります。
4. エスプールロジスティクス(株式会社エスプールロジスティクス)

エスプールロジスティクスは、EC事業者向けのフルフィルメント(物流一括代行)と3PLを主軸とする物流会社です。受注処理はこのフルフィルメントの一工程として提供されます。
業務範囲は、受注処理・CS(問い合わせや返品交換)・入出庫・保管・検品・梱包・出荷・返品返金までを一括で委託できます。リピート通販向けの専用チームや自動梱包機も備えます。
親会社の株式会社エスプールは東証プライム市場に上場しています。料金は保管料・作業料とも非公開で見積もり制のため、受注件数や対応範囲を伝えたうえで確認する形になります。
5. ウルロジ(ディーエムソリューションズ株式会社)

ウルロジは、東証スタンダード上場のディーエムソリューションズ株式会社が運営する物流アウトソーシング(3PL)サービスです。在庫管理・ピッキング・梱包・発送に加え、受注代行やカスタマーサポートまで一括で担います。
料金は、小規模事業者向けプランなら初期費用・月額固定費が0円の従量課金から始められます。発送費用は全国一律・資材費込みで300円〜、ピッキングは1件20円〜です。
楽天・Yahoo!ショッピング・Shopifyなどと自動連携し、Amazon FBAへの納品代行にも対応します。月1個の小ロットから月間5,000件規模まで、事業規模に応じたプランを用意しています。
6. SANKYO EC(株式会社三協)

大阪府東大阪市の株式会社三協が展開するSANKYO ECは、入荷・検品・保管・梱包・出荷・返品対応までを担うEC物流アウトソーシングです。独自のWMS(倉庫管理システム)で在庫を一元管理します。
複数モール・複数店舗の在庫を一元管理し、Amazon FBAやZOZOTOWNなどへの納品にも対応します。受注管理・コールセンター代行を物流と一体で引き受けられる点が軸です。
化粧品・アパレル・食品・家電など幅広い商材の取り扱い実績があります。料金は公式サイトに記載がなく、初期費用・月額費用ともに要問い合わせのため、対応範囲とあわせて見積もりを取る形になります。
7. アプロ総研 受注代行・CS代行(株式会社アプロ総研)

受注処理とカスタマーサポート(CS)をまとめて部分委託したい中小ECに向くのが、株式会社アプロ総研の受注代行・CS代行です。注文確認・在庫確認・入金チェック・出荷指示の連携から、メール・チャット・電話でのCSまでを一体で請け負います。
料金は月額8万円〜の時間制プランで、1日1時間(月20時間)から4時間(月80時間)まで稼働量を選べます。必要な分だけ切り出して委託しやすい設計です。
ネクストエンジンなどの受注管理システムや外部倉庫のWMSと連携し、楽天・Amazon・Yahoo!・Shopifyなど複数モールの受注・在庫を一元運用できます。代行業務の対応は原則、月曜から金曜です。
8. KSプレミアムスタッフ(株式会社KSプレミアムスタッフ)

KSプレミアムスタッフは、航空集配ホールディングスグループの一員として、受注代行とカスタマーサポートを一括で請け負う事業者です。ECモール・自社サイト・一元管理システムに加え、電話・FAX・EDIで入る注文まで幅広いチャネルに対応します。
料金は、受注1件あたりの単価×受注件数で決まる従量型です。固定費を件数に連動した変動費に置き換えられるため、受注件数の増減が読みにくい事業者でも使いやすくなります。
備考欄確認・ステータス変更・入金確認・出荷指示・返品対応まで受注業務を幅広く代行します。担当者の欠勤や繁忙期に備え、サブ担当を複数名育成する体制を掲げています。
9. FANCAS(FANCAS合同会社)

受注件数の少ないECでもスモールスタートしやすい料金を掲げるのが、FANCAS合同会社の「EC Backoffice Premium Support」です。受注処理・顧客対応(CS)・在庫まわりを、チーム制でまとめて受託します。
料金は月額7万円〜で、最低契約期間はありません。受注・CS責任者と担当スタッフに開発チームが加わり、業務の効率化やシステム改善の提案まで行う体制です。
決済処理・在庫引当・ギフト対応・返品交換・出荷指示から、電話・LINEなどでのCSまでをカバーします。楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのモールや、ネクストエンジン等の受注システム、FBA・オープンロジなどのWMSと連携します。
10. ブランジスタソリューション(株式会社ブランジスタソリューション)

ブランジスタソリューションは、東証スタンダード上場・株式会社ブランジスタの子会社で、CS・受注処理代行サービスを提供します。札幌・東京・大阪・福岡に拠点を持ち、SV(スーパーバイザー)とコミュニケーターの専門チームで受託します。
料金は受注件数に応じたプラン制で、0〜1,000件/月のベーシックが月額35万円(税抜)からです。1,001〜3,000件は45万円、3,001〜5,000件は50万円で、いずれもディレクション費用を含みます。
対応チャネルは電話受電とメール送信で、対応時間は基本的に平日10時〜18時です。マニュアル作成から業務フロー確立までを担い、最短2週間で開始できます。
通販コールセンター・電話受注型
電話・FAXの注文受付やインバウンドの問い合わせ対応を、コールセンターで担う各社です。電話注文が多い通販や、応答率・24時間対応を重視する事業者に向きます。
11. かんでんCSフォーラム 通販受注代行・コールセンター(株式会社かんでんCSフォーラム)

かんでんCSフォーラムは、関西電力グループのカスタマーサポート部門を母体として2003年に設立されたコールセンター事業者です。電話を中心に通販受注やEC対応をインバウンド業務として代行し、注文受付から問い合わせ・返品・キャンセルの対応までを担います。
大阪(心斎橋・京橋)・福岡中洲・青森の各センターで、数百席規模から1席単位まで規模に応じた席数設計に対応し、稼働は24時間365日です。健康食品・化粧品・酒類などの通販に加え、金融・家電・自治体の委託実績があります。
電話受注だけでなく、メール・チャット・SNSといったノンボイスの顧客対応まで一括で任せられます。料金は業務内容と業務量をヒアリングしたうえでの個別見積もりで、業務委託から人材派遣まで契約形態を選べます。
12. NTTネクシア 通販受注代行・コンタクトセンター/BPO(株式会社NTTネクシア)

NTTグループでコンタクトセンターとBPO(業務の外部委託)を手がけるのがNTTネクシアです。電話応対に事務処理・データ入力などのバックヤード業務を組み合わせて代行し、カタログ通販・定期通販や出版分野の注文受付・顧客対応を担ってきました。
公式サイトに通販・EC受注代行という専用メニューの記載はなく、コンタクトセンター・BPOの枠組みで受注まわりの業務を引き受ける形です。導入企業にはカタログハウス・ユーキャン・講談社・集英社などが挙げられ、25年以上継続して委託している企業も複数あるとしています(委託内容は非公開)。
研修プログラムが世界大会で最優秀賞を得るなど、オペレーターの応対品質を訴求しています。料金は問い合わせ制で、プライバシーマークとセキュリティマークを掲示しています。
13. 博報堂コンタクト&ロジスティクス 受注管理代行(株式会社博報堂コンタクト&ロジスティクス)

博報堂コンタクト&ロジスティクスの受注管理代行は、電話での注文受付を入り口に、受注入力・注文確認メールの送信・発送・返品までを担うサービスです。入荷・検品・在庫管理・梱包・代金回収まで含め、受注から物流までをワンストップで引き受ける点が特徴です。
繁忙期と閑散期の注文の波に合わせて人員体制を調整し、高い応答率で電話注文の取りこぼしを抑える運用を掲げています。在宅オペレーションと複数拠点を組み合わせた体制をとっています。
オペレーターの品質管理には「博報堂C&L品質」と呼ぶ独自基準を設け、登録講師制度やマイスター制度、チーム賞・個人賞といった教育・表彰の仕組みを整えています。料金は問い合わせ制で、受注から物流まで一括で任せたい事業者が対象です。
14. フューチャー・コミュニケーションズ 通販コールセンター・受注代行(株式会社フューチャー・コミュニケーションズ)

大阪と青森の2拠点でコールセンターを運営するフューチャー・コミュニケーションズは、電話・メール・チャットのすべてに対応するマルチセンターです。電話受付からテレアポまでのコールセンター業務を請け負います。
EC・通販のバックオフィスや申込書・Web申込の処理といったBPOと、受注の電話受付を組み合わせて委託できます。稼働は24時間365日で、大阪・青森の2拠点を活かしたBCP対応を掲げています。
機密性や規模に応じて、専用体制のクローズド運営と、複数社で設備を共有するシェアード運営のどちらも選べます。料金は問い合わせ制で、プライバシーマークを掲示しています。
EC運営代行の一部として受注も任せられる型
受注処理だけでなく、ページ制作・広告・在庫・CSを含むEC運営全体を委託でき、受注もその一部として任せられる各社です。運営まで広げて外部のノウハウに頼りたい事業者はこちらを確認してください。
15. Roseau PensantのEC運用代行(株式会社Roseau Pensant)

デジタルマーケティングのコンサルティングを手がける株式会社Roseau Pensantが、EC・SNS運用の専門チームで提供する運用代行サービスです。戦略策定やモール出店支援から、商品登録・受発注処理・物流・カスタマーサポートまでを一貫して引き受けます。
対応先は、楽天市場・Amazon・ZOZOTOWN・Yahoo!ショッピングなどのモールと、Shopify・EC-CUBEで構築した自社ECに及びます。写真や映像の撮影・デザインなどファッション・アパレル領域での経験を強みに掲げ、ZOZOTOWNを含むアパレル系モールの運用に対応します。
料金は、委託する稼働時間に応じて運用改善プラン(月5万円〜)・運用代行プラン(月10万円〜)・フルフィルメントプラン(月5万円〜)に分かれ、商品登録などのスポット対応も選べます。受注処理に加え、アパレルを中心としたモール運営全体を外部の専門チームに任せたい事業者に向きます。
16. アートトレーディングのEC運営代行(アートトレーディング株式会社)

「制作だけでは終わらない」を掲げるアートトレーディング株式会社は、1996年設立のEC支援会社です。ShopifyによるECサイト制作を起点に、戦略立案・日々の運用・物流・カスタマーサポートまでを一社で提供します。
埼玉県所沢市に自社フルフィルメントセンターを持ち、受注処理から出荷、カスタマーサポートまでを内製でカバーできる点が、制作を主体とする運用代行との違いです。Shopifyエキスパート認定を保有し、独自カート・MakeShopのほか、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのモール運営にも対応します。
受注処理はEC運営全体の一部として任せられ、料金は委託範囲に応じた個別見積もりのため要問い合わせです。自社倉庫での出荷まで含めて、制作から運用・物流までを一社にまとめて委託したい事業者に向きます。
17. いつものEC運営代行(株式会社いつも)

株式会社いつもは、EC・D2C支援を本業とする東証グロース上場企業です。戦略立案からサイト構築・運用、広告、フルフィルメントまでを、コンサルティングと実行支援の2軸で担い、受注処理もその一部として引き受けます。
幅広い運営代行から、商品登録やメルマガ配信だけといった部分委託まで、委託範囲を要望に応じて変えられる点が特徴です。受注確認・処理や発注、入荷検品からピッキング・梱包、電話とメールでの一次対応、返品処理まで、受注から物流・CSまでを内製でカバーします。
対応モールは楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopなどに広がり、全サービス累計の契約件数は2026年5月時点で延べ14,000件以上に上ります。料金は委託範囲に応じた個別見積もりで、具体的な金額は要問い合わせです。
受注管理システム+代行で効率化する型
受注管理システムで処理を自動化したうえで、足りない人手を代行で補う各社です。多モール・多店舗で受注が分散し、作業の重複を減らしたい事業者に向きます。
18. ネクストエンジン(NE株式会社)

複数モールの受注・在庫・出荷指示を1画面で管理するEC一元管理システム「ネクストエンジン」を提供するNE株式会社が、同システムとあわせて受注処理・カスタマー代行を手がけています。受注・在庫・出荷指示などの定型処理をシステムで自動化し、不足する人手だけを代行で補えるのがこの型の使い方です。
ネクストエンジンは楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・自社ECなど複数モールの注文を集約し、受注件数に応じた従量課金で利用できます。多店舗展開で受注データが分散し、モールごとに同じ作業を繰り返している事業者に向く設計です。
受注処理・カスタマー代行は、ECコンサルティングの独立したメニューとして用意され、受注・問い合わせ対応だけを切り出して委託できます。システムでの効率化から着手し、繁忙期など人手が足りない工程だけを任せる進め方も選べます。料金は公開されていないため、対応範囲とあわせて問い合わせで確認が必要です。
受注代行の料金体系と費用の目安
受注代行の費用は、料金体系と自社の受注件数の組み合わせで決まります。ここでは体系ごとの特徴と、本記事で取り上げた各社の公開料金から見た目安を整理します。各社の実額や対応範囲は前掲の比較表・個別紹介で確認してください。
料金体系の種類(従量課金・成果報酬・月額固定・ハイブリッド)
受注代行の料金体系は、主に4つに分かれます。従量課金型は、処理した受注1件あたりで課金する方式で、件数の増減に費用が連動します。成果報酬型は、受注や売上などの成果に応じて課金する方式です。
月額固定型は、一定件数までを定額で任せる方式で、毎月安定して注文がある事業者に向きます。これらを組み合わせ、固定費に一定件数を含めつつ超過分を従量で加算するハイブリッド型もあります。件数が読みにくい立ち上げ期は従量課金型、件数が安定している事業者は月額固定型が合いやすい傾向です。本記事で取り上げた各社でも、従量課金・月額固定・ハイブリッドが料金体系の中心です。
費用相場の目安(本記事掲載各社の公開料金から)
公的統計として受注代行の標準価格が示されているわけではないため、ここでは本記事で取り上げた各社の公開料金を横断して見た目安を示します。月額固定型は、小規模向けプランで月7万円台から、受注件数が増えるプランで月35万〜50万円程度(税抜)まで幅があります。従量課金型は単価を公開していない会社が多く、受注件数と対応範囲に応じて見積もりで決まります。
物流・発送まで一体で任せる場合は、受注処理の費用に保管料や出荷作業料が加わります。実際の金額は受注件数・対応範囲・チャネルによって大きく変わるため、相場は当たりをつける参考にとどめ、候補各社の見積もりで確かめてください。
受注件数から費用を試算する考え方
費用の見当をつけるには、月間の受注件数を軸に体系を当てはめるのが近道です。月数百件で件数に波があるうちは、処理した分だけ支払う従量課金型や、月7万〜8万円台から始められる小規模向けの月額プランのほうが無駄が出にくくなります。
月1,000件規模になると、一定件数までを定額で任せる月額固定型やハイブリッド型のほうが1件あたりは割安になりやすくなります。月1,000件までを月35万円程度(税抜)の定額で任せられるプランもあり、同じ件数でも体系によって総額が変わります。自社の件数を各社の料金表に当てはめ、複数社で見積もりを比べるのが確実です。
初期費用・オプションで見落としやすい項目
月額や単価だけで比べると、初期費用やオプション料で総額が想定を上回ることがあります。業務設計・マニュアル作成の初期費用、システム連携の設定費、繁忙期の増員や24時間対応の追加料金は、見積もり時に内訳を確認しておきたい項目です。
最低契約期間や最低利用件数が設定されている場合もあります。スポット利用や小ロットでの依頼を考えているなら、条件が自社の使い方に合うかを事前に確かめておくと安心です。最低契約期間のないプランや少量から対応する従量課金型を選べば小規模でも始めやすく、具体的な対応社は前掲の比較表・診断で確認できます。
気になる依頼先が見つかったら、各社の料金表や資料を取り寄せ、料金体系と対応範囲をじっくり見比べてみてください。
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受注代行の選び方
ここからは、候補を絞り込む5つの観点を解説します。料金の安さだけで決めると、任せたい業務が範囲外だったり応対品質が合わなかったりしやすいため、次の順で確かめていきましょう。
任せたい受注業務の範囲と対応範囲が合っているか
最初に確認したいのは、自社が切り出したい工程と、依頼先が対応する範囲が一致しているかです。受注事務だけ任せたいのに物流一体型しか選べなければ割高になり、逆に倉庫ごと手放したいのに出荷指示までの会社では受け皿が足りません。
注文受付・確認メール・入金確認・在庫確認・出荷指示・返品CS・商品情報管理のうち、どこを任せ、どこを自社に残すかを先に決めておくと、対応範囲のずれを見抜けます。将来的に範囲を広げる見込みがあるなら、拡張できる会社かもあわせて見ておきましょう。
自社の受付チャネル(電話・メール・FAX・モール)に対応しているか
注文がどのチャネルから入るかで、合う依頼先の系統が変わります。電話注文が多いなら受電体制を持つ通販コールセンター型、ネット注文が中心ならEC受注処理型が基本の選択になります。
楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなど複数モールで販売している場合は、利用中のモールやカートシステムに対応し、受注データを取り込めるかが要になります。自社の注文の入り口を書き出し、そのすべてをカバーできる会社かを確認してください。
個人情報・セキュリティの体制は整っているか(認証・NDA)
受注代行では、氏名・住所・連絡先・決済情報といった顧客の個人データを外部に預けます。委託する側である自社には、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)により、委託先を監督する義務が課されています。
個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
出典:個人情報の保護に関する法律 第25条(委託先の監督)|e-Gov法令検索
このため依頼先を選ぶときは、適切な監督が及ぶ体制かを見極める必要があります。具体的には、プライバシーマーク(JIS Q 15001に準拠した個人情報保護体制を評価する認証)やISMS(国際規格ISO/IEC 27001、国内規格はJIS Q 27001)の取得状況、秘密保持契約(NDA)の締結、アクセス権限の管理方針を確認します。
認証やNDAは、委託先の監督を実際に果たすための具体的な手がかりになります。
出典・参考資料(2件)
実績と応対品質は十分か
自社と近い業種・商材・受注規模での実績があるかは、受け入れのスムーズさを左右します。扱う商品の特性(温度管理・ギフト対応・定期購入など)に慣れた会社なら、立ち上げ時のすり合わせが少なく済みます。
顧客対応まで任せる場合は、応対品質の管理方法も確認したい点です。品質基準や教育体制、受注ミスの発生率やその対策をどう示しているかを見ると、丸投げしても品質が保てるかを判断できます。
料金体系が自社の受注件数に合っているか
同じ業務でも、料金体系と自社の件数の組み合わせで総額は変わります。件数に波があるうちは従量課金型、安定して多いなら月額固定型やハイブリッド型が割安になりやすい、という前章の考え方を自社の件数に当てはめてみてください。
そのうえで、初期費用・最低契約期間・オプション料まで含めた総額で比べることが大切です。月額の安さだけで選ぶと、後からの追加費用で逆転することがあります。
受注代行を利用するメリット
受注代行を導入すると、日々の処理負担が軽くなるだけでなく、運営体制そのものが安定します。主な効果を4つの観点で整理します。
受注処理にかかる工数を削減できる。注文受付から出荷指示までの定型作業を切り出すことで、担当者が入力や確認に追われる時間を減らせます。繁忙期に人を増やさなくても、件数の増加を外部の処理能力で吸収できます。
受注業務が属人化から解放され、安定して回る。特定の担当者の経験に頼った運用は、退職や休職で止まるリスクを抱えます。外部の体制に移すことで、担当者が不在でも受注が滞らない状態をつくれます。
商品企画や販促などのコア業務に集中できる。手離れしにくい事務作業を任せられれば、売上を伸ばす施策に人と時間を振り向けられます。少人数の運営ほど、この配分の効果は大きくなります。
受注1件あたりや月額でコストを把握しやすくなる。自社で処理すると人件費に埋もれて見えにくい受注コストが、料金として明示されます。件数と費用の関係が見えることで、採算の管理や価格設定の判断もしやすくなります。
受注代行のデメリットと依頼時の注意点
一方で、外部に任せることで生じる課題もあります。あらかじめ対策とセットで押さえておくと、委託後のつまずきを防げます。
受注業務のノウハウが社内に蓄積されにくい。処理を任せきりにすると、自社で業務の全体像を把握する人がいなくなります。業務フローやマニュアルを自社でも保管し、定期的な報告で処理状況を把握しておくことで、いざという時に自社へ戻せる状態を保てます。
顧客の生の声を把握しにくくなる。問い合わせや返品対応を外部に任せると、商品改善のヒントになる声が届きにくくなります。問い合わせ内容の共有やレポートの頻度を契約時に取り決めておくと、顧客接点からの学びを失わずに済みます。
顧客情報を外部に預けるため情報漏洩のリスクがある。前章のとおり、委託する自社には委託先を監督する義務があります(個人情報保護法第25条)。認証取得状況やNDA、アクセス権限の管理方針を確認し、監督が実際に及ぶ体制の会社を選ぶことがリスクを抑える前提になります。
依頼先によって品質にばらつきがある。同じ受注代行でも、応対品質や処理精度は会社ごとに差があります。実績や品質基準を確認し、可能であれば小さい範囲やトライアルから始めて、自社の基準に合うかを見極めてから本格委託に移すと安全です。
受注代行と発送代行・物流代行・EC運用代行の違い
受注代行を調べていると、発送代行・物流代行・EC運用代行といった近い言葉に出会います。任せる範囲が重なる部分もあるため、どこを切り出したいのかを整理すると、探すべきサービスがはっきりします。
受注代行は注文後の受注事務(受付・確認メール・入金確認・出荷指示など)が中心です。発送代行は商品の梱包・発送という出荷作業、物流代行(EC物流代行)は保管・在庫管理・梱包・発送を含む物流全体、EC運用代行はページ制作・広告・在庫・受注・CSを含む運営全体を指します。
| 項目 | 主に任せる範囲 | 受注処理との関係 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 受注代行 | 注文受付・確認メール・入金確認・在庫確認・出荷指示などの受注事務 | 受注処理そのものが対象 | 受注事務の人手不足・属人化を解消したい |
| 発送代行 | 商品の梱包・発送(出荷作業) | 受注後の出荷工程を担う(受注事務は含まないことが多い) | 出荷作業だけを外部に出したい |
| 物流代行(EC物流代行) | 保管・在庫管理・梱包・発送を含む物流全体 | 受注と連携しつつ物流を担う(受注一体型もある) | 倉庫業務ごと手放したい |
| EC運用代行 | ページ制作・広告・在庫・受注・CSを含む運営全体 | 受注処理を運営全体の一部として含められる | 運営全体を外部のノウハウに任せたい |
受注と物流の両方を切り出したい場合は、物流一体型の受注代行を選ぶか、受注代行と物流代行を連携させる形になります。運営全体まで広げたいならEC運用代行が候補です。自社がどの範囲を手放したいかを起点に、適した言葉のサービスを探してください。
受注代行ではなく、その先の工程を手放したいとわかった場合は、下記の比較記事が依頼先選びの出発点になります。出荷作業だけを外に出すなら発送代行、保管・在庫管理まで含む物流全体なら物流代行、受注処理を含む運営全体を任せたいならEC運用代行が、それぞれの候補です。
まとめ:自社の受注件数・チャネル・予算に合う依頼先を選ぶ
受注代行選びは、依頼先のタイプ・任せる範囲・料金体系の3つを自社の状況に当てはめると見通しが立ちます。ネット注文が中心で受注から出荷まで任せたいならEC受注処理に強いBPO・物流一体型、電話注文が多いなら通販コールセンター・電話受注型が基本の起点です。
運営全体まで広げたいならEC運営代行の一部として受注を任せる型、多モールで作業の重複を減らしたいなら受注管理システム+代行型が合います。料金は、件数に波があるうちは従量課金型、安定して多いなら月額固定型やハイブリッド型を軸に、初期費用やオプションまで含めた総額で比べましょう。
候補が固まったら、対応範囲や料金を各社の資料でまとめて確認し、自社の受注件数・チャネル・予算に当てはめて絞り込むのが近道です。タイプや任せたい範囲が定まっていない段階なら、選定診断ツールもあわせてご活用ください。
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受注代行に関するよくある質問(FAQ)
Q. 受注代行とは何ですか?
A. 受注代行とは、注文受付・確認メールの送信・入金確認・在庫確認・出荷指示・返品対応といった受注処理を、外部の専門会社に委託する仕組みです。売上に直結しながらも定型的で件数の多い事務を切り出せます。注文を処理するEC受注処理系と、電話・FAXの注文を受ける通販コールセンター系の2系統があり、受注事務だけを任せるか物流・カスタマーサポートまで含めるかも会社によって選べます。
Q. 受注代行の料金相場はどのくらいですか?
A. 受注代行の費用は、料金体系(従量課金・成果報酬・月額固定・ハイブリッド)と自社の受注件数の組み合わせで決まります。本記事で取り上げた各社の公開料金を横断すると、月額固定型は月7万円台から数十万円程度が目安で、従量課金型は単価を非公開とする会社が多く、受注件数と対応範囲に応じて見積もりで決まります。
公的な標準価格はないため相場は当たりをつける参考にとどめ、物流まで一体で任せる場合は保管料や出荷作業料が加わる点も踏まえて、複数社の見積もりで確かめてください。
Q. 受注代行は小規模なECや個人事業主でも依頼できますか?
A. 受注代行は、小規模なECや個人事業主でも依頼できます。件数が少なく波があるうちは、処理した分だけ支払う従量課金型や、最低契約期間を設けないプランを持つ会社が向きます。本記事でも、月額7万円台から最低契約期間なしで始められる会社や、月1個の小ロットから使える会社を取り上げています。ただし最低利用件数を設ける会社もあるため、申し込み前に条件が自社の規模に合うかを確認しましょう。
Q. 受注代行は繁忙期だけのスポット利用もできますか?
A. 繁忙期だけのスポット利用に対応する受注代行会社もあります。件数が増える時期だけ外部の処理能力を借りれば、人を増やさずに注文の増加を吸収できます。ただしスポット対応では受注1件あたりの単価が上がる場合や、最低契約期間・最低利用件数を設けている会社もあるため、利用したい期間と条件が自社の使い方に合うかを事前に確認してください。
Q. 受注代行と発送代行は何が違いますか?
A. 受注代行は注文後の受注事務(受付・確認メール・入金確認・出荷指示など)が中心で、発送代行は商品の梱包・発送という出荷作業を担う点が違います。受注と発送の両方を切り出したい場合は、物流まで一体で引き受ける受注代行を選ぶか、受注代行と発送代行(物流代行)を連携させる形になります。自社がどの工程を手放したいかを起点に、適した言葉のサービスを探すとずれを防げます。
Q. 受注代行に顧客の個人情報を預けても大丈夫ですか?
A. 受注代行に個人情報を預けること自体は問題ありませんが、委託する側の自社に委託先を監督する義務がある点に注意が必要です。個人情報保護法第25条は、個人データの取扱いを委託する場合に、委託先に対する必要かつ適切な監督を求めています。
そのため、プライバシーマークやISMS(ISO/IEC 27001)の取得状況、秘密保持契約(NDA)の締結、アクセス権限の管理方針を確認し、監督が実際に及ぶ体制の会社を選ぶことが、情報漏洩のリスクを抑える前提になります。
Q. 受注代行に任せると応対品質や受注ミスは増えませんか?
A. 品質管理の体制が整った会社を選べば、受注代行に任せても応対品質や処理精度は保てます。むしろ専門のチームに任せることで、繁忙期の遅延や入力ミスをかえって減らせる場合もあります。見極めるには、受注ミスの発生率や品質基準・教育体制をどう公表しているか、自社と近い業種・商材・受注規模での実績があるかを確認します。
不安があれば、小さい範囲やトライアルから始めて自社の基準に合うかを見てから、本格委託に移すと安全です。
Q. 受注代行は依頼してからどのくらいで利用を開始できますか?
A. 利用を開始できるまでの期間は会社や委託範囲によって異なり、早い会社では最短2週間程度から始められます。業務フローの整理やマニュアル作成、受注管理システムとの連携設定に時間を要するため、繁忙期から逆算して余裕をもって相談するのが安全です。任せる範囲が広いほど準備期間も長くなる傾向があるので、希望の開始時期を伝えたうえでスケジュールを確認しましょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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