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年末調整はどこまで外注できる?経理が押さえる委託範囲・費用・税理士の線引き

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給与計算アウトソーシング比較表(2026年版)のプレビュー

主要34サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算アウトソーシング比較表(2026年版)

年末調整の時期になると、申告書の配布から回収、未提出者への督促、内容のチェック、税額の計算まで、短期間に作業が集中します。毎年の税制改正への対応も重なり、特定の担当者に負担が偏りやすい業務です。この負担をまるごと外に出せないかと考えたとき、まず気になるのが「どの作業を委託でき、何が自社に残るのか」でしょう。

この記事では、年末調整の外部委託について、委託できる業務と会社に残る業務の切り分け、費用の決まり方、税理士でないとできない業務の線引き、委託前に確認したい注意点を整理します。そのうえで、年末調整まで対応できる給与計算アウトソーシングの選択肢を比較できる形で紹介します。

自社の状況に合わせて「外注するか・しないか」を判断し、社内で検討を進めるための材料としてご活用ください。

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年末調整はどこまで外注できる?委託できる業務・会社に残る業務の仕分け

ここでは、年末調整の一連の作業のうち、外部に委託できるものと会社側に残るものを整理します。負担の大きい回収・督促・チェックを任せられるのかどうかが、外注を検討するうえで最初の判断材料になります。

年末調整の作業は、大きく分けると、従業員とのやり取りや書類の確認・計算といった「作業部分」と、会社が源泉徴収義務者として自ら行う「会社の義務部分」に分かれます。前者は代行業者に委託でき、後者は外注しても会社に残ります。

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業務申告書の配布・案内申告書の回収・未提出者への督促記載内容のチェック・不備の確認依頼データ入力・年税額の計算源泉徴収票など各種書類の作成事務従業員からの問い合わせ対応年末調整の実施・過不足税額の精算と納付源泉徴収票の交付・税務署への提出給与支払報告書の市区町村への提出
委託できる●●●●●●×××
会社に残る××××××●●●
補足従業員への案内・様式の配布を代行負担の大きい回収・督促を任せられる控除証明書との照合や不備の差し戻しを代行自己の判断を伴わない機械的な計算・入力は代行可能会社の指示に基づく作成事務は委託できる(詳細は後述の税理士業務の線引きを参照)専用窓口・コールセンターを持つサービスもある源泉徴収義務者である会社の義務会社が翌年1月31日までに交付・提出する義務(所得税法)会社が1月31日までに各従業員の住所地市区町村へ提出する義務(地方税法)

※一般的な業務範囲の整理です。実際に委託できる範囲はサービスごとに異なるため、各社にご確認ください。

経理部門にとって年末調整は、給与計算や源泉所得税の納付と地続きの業務です。毎月の源泉徴収で預かった所得税を年末に精算し、その結果を源泉徴収票や給与支払報告書、法定調書合計表といった書類にまとめて税務署や市区町村へ提出するまでが一連の流れになります。

このうち、従業員とのやり取りや書類作成の事務作業は外部に委託できますが、源泉徴収票の交付や各書類の提出といった会社名義で行う手続きは、外注しても会社に残ります。

源泉徴収票の作成と交付、税務署への提出は、給与等の支払をする会社が源泉徴収義務者として負う義務です。給与等の支払をする者は、その年の翌年1月31日までに源泉徴収票2通を作成し、1通を税務署長に提出、もう1通を本人に交付しなければならないと定められています。

出典・参考資料(2件)

年末調整の外部委託にかかる費用の考え方(料金体系と依頼先別の違い)

ここからは、年末調整を外部委託するときの費用がどのように決まるのかを整理します。自社の規模でおよその見当をつけ、社内で予算を検討するための考え方として参考にしてください。

料金は「基本料金+1人あたりの従量課金」で決まることが多い

年末調整の代行費用は、基本料金に従業員1人あたりの単価を積み上げて算出する形が一般的です。基本料金は受託体制の維持やシステム利用に対する固定費で、従量課金は処理する人数に応じて増減します。そのため、同じサービスでも従業員数が多いほど総額は上がり、少人数の場合は最低受注料金が設定されていることもあります。

公開例は限られますが、後述の比較表では、従量部分が従業員1人あたり月額千円台という水準もみられます。実際の金額は委託する範囲と従業員数で変わるため、目安としてとらえてください。

委託する範囲によっても費用は変わります。問い合わせ対応や源泉徴収票の作成事務まで含めるか、年末調整だけの単発か毎月の給与計算から通年かによって、見積もりの前提が変わります。自社の従業員数と委託したい範囲を先に整理しておくと、各社の見積もりを比べやすくなります。

税理士に依頼する場合と代行業者に依頼する場合の違い

依頼先によっても費用の考え方は変わります。税理士に依頼する場合は、年末調整を含む税務顧問契約の一部として対応することが多く、顧問料や決算料と合わせた料金体系になります。一方、給与計算を専門に請け負う代行業者は、処理する人数や作業量を基準にした料金を設定していることが多く、年末調整の作業部分を切り出して委託しやすい傾向があります。

どちらが自社に合うかは、税務相談まで一括で任せたいか、作業負担の軽減を主目的とするかで分かれます。この線引きについては、次の章で詳しく整理します。

具体的な料金は、委託範囲と従業員数によってサービスごとに異なります。料金を公開しているサービスは多くなく、委託範囲と人数に応じた個別見積もりとしている場合がほとんどです。自社の従業員数と委託したい範囲を同じ条件でそろえ、複数社から見積もりを取って、後半の比較表の料金欄とあわせて見当をつけるのが確実です。

税理士でないとできない業務は?税理士・社労士・代行業者の役割分担

年末調整を外部委託するうえで、知らずに依頼すると事故につながりかねないのが、税理士でないとできない業務の線引きです。ここを正しく理解しておくと、委託先に何を任せられるのかを判断できます。

税理士法(昭和26年〔1951年〕法律第237号)第2条第1項は、税理士が業として行う業務として次の3つを定めています(以下は要旨です)。

  • 税務代理:税務署などへの申告・申請・請求や、調査・処分に関する主張・陳述を、本人に代わって行うこと
  • 税務書類の作成:申告書など、租税に関する法令にもとづき税務署などに提出する書類を作成すること
  • 税務相談:申告や税務書類の作成に関し、課税所得などの計算について相談に応じること
出典・参考資料(1件)

これら3つが税理士の独占業務で、税理士または税理士法人でない者が業として行うことは税理士法第52条で禁じられています。違反した場合は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される場合があります。年末調整の代行をうたうサービスが、この範囲をどう扱っているかは確認しておきたいところです。

ただし、年末調整の作業がすべて税理士の独占業務にあたるわけではありません。国税庁は、税務書類の「作成」について次のように説明しています。

「作成する」とは、申告書等を自己の判断に基づいて作成することをいい、単なる代書は含まれないこととされています。

出典:税理士制度のQ&A 問6-1(注2)|国税庁

このため、委託できるのは「単なる代書」にあたる作業です。申告書の配布・回収・督促、記載内容のチェック、データ入力や税額計算、書類作成の事務など、自己の判断を伴わない作業は税理士業務に含まれず、代行業者に委託できます。

一方で、税務署への提出を代理すること(税務代理)、課税所得の判断を伴う税務相談、自己の判断にもとづく税務書類の作成は、税理士でなければ行えません。

年末調整の作業負担を軽くしたいだけなら代行業者で足りますが、税務判断まで一括で任せたい場合は税理士への依頼が必要になります。

年末調整に付随して、社会保険の算定基礎届や月額変更届などの手続きまで任せたい場合は、社会保険労務士の関わりも必要です。これらの労働・社会保険関係の申請書等の作成・提出代行は、社会保険労務士の独占業務にあたります。担い手ごとの役割を整理すると次のとおりです。

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担い手税理士社会保険労務士給与計算の代行業者(BPO)会社(自社)
担える業務税務代理(税務署への申告・提出の代理)/税務相談/自己の判断に基づく税務書類の作成労働・社会保険関係の申請書等の作成・提出代行(算定基礎届・月額変更届など)申告書の配布・回収・督促/内容チェック/データ入力・税額計算/会社の指示に基づく書類作成の事務/問い合わせ対応年末調整の実施と過不足税額の精算・納付/源泉徴収票の交付・税務署への提出/給与支払報告書の提出
備考税理士の独占業務(税理士法第2条第1項)。資格のない者が業として行うと法第52条違反社会保険労務士の独占業務。年末調整に付随する社会保険手続きを任せる場合に関わる自己の判断を伴わない作業は税理士業務に当たらず委託できる源泉徴収義務者としての義務。外部委託しても会社の最終責任は残る

※一般的な役割分担の整理です。具体的な対応範囲は各サービス・各専門家にご確認ください。

このように、どの業務を誰に任せるかによって委託先の選び方が変わります。税務判断や税務署への提出代理まで必要なら税理士が関与するサービスを、作業負担の軽減が目的なら対応業務範囲の広い代行業者を選ぶことになります。委託先がどの範囲まで対応するのか、税理士や社会保険労務士が関与する体制があるのかは、契約前に確認しておきましょう(詳しくは次の章で解説します)。

出典・参考資料(2件)

失敗しないための委託前の確認ポイントと注意点

委託先を選ぶときは、料金だけでなく、対応できる業務範囲や情報管理の体制、スケジュールを確認しておくと安心です。ここでは、契約前に押さえておきたい確認ポイントを整理します。

税理士資格の有無と対応できる業務範囲を確認する

前章のとおり、税務代理や税務相談まで任せたい場合は税理士の関与が必要です。委託先が税理士・税理士法人か、あるいは税理士と連携しているかを確認しましょう。社会保険の手続きまで含めたい場合は、社会保険労務士が関与しているかも合わせて確認します。自社が任せたい作業をリストにして、どこまで対応できるのかを見積もり時に照らし合わせると、委託後の「これは対応範囲外だった」という行き違いを防げます。

マイナンバー・個人情報の管理体制を確認する

年末調整では、従業員やその扶養親族のマイナンバー(個人番号)を含む情報を扱います。これらを外部に委託する場合、マイナンバー法(正式名称は行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)により、会社には委託先を監督する義務が課されます。

個人番号利用事務等の全部又は一部の委託をする者は、当該委託に係る個人番号利用事務等において取り扱う特定個人情報の安全管理が図られるよう、当該委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。

出典:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 第11条|e-Gov法令検索

個人情報保護委員会のガイドラインは、この「必要かつ適切な監督」に、委託先の適切な選定、安全管理措置を遵守させる委託契約の締結、委託先における取扱状況の把握の3つが含まれるとしています。委託先を選ぶときは、プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの認証、従業者への教育体制、秘密保持や再委託の条件が契約に盛り込まれているかを確認しておきましょう。

出典・参考資料(2件)

繁忙期に間に合う申込時期・スケジュールを確認する

年末調整は11〜12月に作業が集中するため、委託先もこの時期は受託枠が埋まりやすくなります。年末直前でも対応できる場合はありますが、希望するスケジュールで進めるには早めの相談が望ましいといえます。委託範囲のすり合わせや、申告書の様式・データ連携の準備にも時間がかかるため、9月から10月ごろに相談を始めると余裕を持って準備できます。

初めて委託する年は、スケジュールの見通しを委託先と早い段階で共有しておきましょう。

年末調整だけを委託し、給与計算は社内で続けることもできる

毎月の給与計算は社内で続けながら、負担の大きい年末調整だけを外部に委託することも可能です。繁忙期の業務だけを切り出して任せれば、担当者の負担を抑えつつ、通年の運用は自社のペースを保てます。一方で、年末調整には毎月の給与データや控除情報が必要なため、年末調整だけを単発で委託する場合は、社内のデータを委託先に渡す手順の整理が必要になります。

毎月の給与計算から通年で任せるのか、年末調整だけを依頼するのかは、自社の体制と負担の偏り方を踏まえて選びましょう。

丸投げでも最終責任は会社に残ることを理解しておく

作業を外部に委託しても、源泉徴収票の交付や税務署・市区町村への提出は会社の義務として残ります。前述のとおり、マイナンバーの取り扱いについても会社には委託先を監督する義務があります。委託先に任せきりにするのではなく、進捗の共有や成果物の確認ができる体制を残しておくことが、トラブルを避けるうえで重要です。

委託はあくまで作業の分担であり、年末調整の責任主体は会社であるという前提を社内で共有しておきましょう。

外部委託で解決できること|負担軽減と法改正への対応

ここでは、年末調整を外部委託することで何が解決できるのかを整理します。委託を検討する背景には、作業負担だけでなく、毎年の制度変更への対応という課題もあります。

担当者の負担と繁忙期の残業を減らせる

年末調整は短期間に作業が集中するため、担当者の残業や臨時要員の手配が必要になりがちです。回収・督促・チェックといった時間のかかる作業を委託すれば、繁忙期の人件費や担当者の負担を抑えられます。担当者が1人から2人といった少人数で年末調整を回している企業ほど、特定の時期に業務が偏る課題を解消しやすくなります。

あわせて、年末調整の手順が特定の担当者に属人化している場合も、外部の専門体制に任せることで、その担当者の異動・退職や急な休みで処理が滞るリスクを抑えられます。毎年の手順を社内の一人に依存せず、安定して回せる体制をつくれる点も外部委託の利点です。

専門知識によるミス防止とコンプライアンスの確保

年末調整は控除の判定や税額計算など、正確さが求められる作業です。専門的に処理を請け負う委託先に任せれば、計算ミスや控除の適用漏れを防ぎやすくなります。不備の差し戻しやダブルチェックの仕組みを持つサービスもあり、やり直しのリスクを下げられる点も、社内だけで処理する場合との違いです。

毎年の税制改正への対応を任せられる

年末調整は、毎年の税制改正に応じて計算方法や様式が変わります。令和7年度(2025年度)の税制改正では、所得税の基礎控除や給与所得控除の見直し、特定親族特別控除の創設が行われました。

令和7年度税制改正により、次のとおり、所得税の「基礎控除」や「給与所得控除」に関する見直し、「特定親族特別控除」の創設が行われました。これらの改正は、原則として、令和7年 12 月1日に施行され、令和7年分以後の所得税について適用されます。

出典:令和7年分 年末調整のしかた|国税庁

このうち特定親族特別控除は、生計を一にする19歳以上23歳未満の親族がいる人が、その親族の所得に応じて一定額の控除を受けられる新しい控除です。

この改正では、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられ、扶養親族等の所得要件も見直されました。こうした変更を毎年自社で把握し、計算や様式に反映するのは負担が大きい作業です。外部委託すれば、制度変更への対応を委託先に任せられるため、改正のたびに生じるキャッチアップの手間を減らせます。

出典・参考資料(1件)

年末調整の外部委託(代行)とは|依頼できる相手の種類

年末調整の外部委託とは、年末調整に関わる作業の全部または一部を外部の事業者に任せることを指します。申告書の配布・回収から内容のチェック、データ入力・計算、源泉徴収票など書類の作成事務まで、社内で行っていた作業を委託先に分担してもらう仕組みです。

依頼先によって任せられる業務の範囲は異なり、自社が何を委託したいかによって選ぶ相手が変わります。税理士・社会保険労務士・代行業者それぞれが担える範囲は、前述の役割分担のとおりです。

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年末調整まで対応できる給与計算アウトソーシング6社の比較

年末調整を外部委託するなら、年末調整を含む給与計算アウトソーシングを利用する方法があります。毎月の給与計算から年末調整までを同じ委託先に任せられるため、データの受け渡しがスムーズで、繁忙期の負担も平準化しやすくなります。ここでは、年末調整に対応している給与計算アウトソーシングを紹介します。

毎月の給与計算もあわせて任せたい場合は、年末調整対応かどうかにとどまらず、給与計算アウトソーシング全体を見渡して比べると、委託できる業務範囲や料金、サービスごとの向き・不向きを判断しやすくなります。選び方の基準やサービスごとの違いは、以下の記事で詳しく解説しています。

以下はご紹介するサービスの比較表です。大企業向けのサービスも含むため、自社の従業員規模に合うかは「対応規模」欄をあわせて確認してください。

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サービス名エコミック 給与計算アウトソーシングfreee人事労務アウトソースエスペイロール(エスネットワークス)StepBase(ステップベース)給与DX(エムザス)ペイロール(給与計算アウトソーシング)
提供形態給与計算特化型システム一体型(BPaaS)給与計算特化型(社労士法人母体)オンライン業務代行(BPO)システム一体型(BPaaS)大企業向けフルスコープBPO
年末調整の対応◎専用クラウド「簡単年調」を提供●年末調整関連業務に対応●標準パッケージに含む●人事・労務/経理で対応●Web化に対応●年末調整補助に対応
月額料金要問い合わせ95,000円/月(50名分込み)
+1人1,900円/月・税抜
要問い合わせ要問い合わせ
(経理プランは月5.5万円〜・税別)
要問い合わせ要問い合わせ
対応規模上限明示なし(中小〜大企業の実績)公式に明記なし中小〜中堅規模の限定なし(中小企業向けと発表)中堅〜大企業(〜4,000名)大企業向け
社会保険手続きの対応公式に記載なし公式に記載なし●別サービスで対応(社労士法人)△給与計算に含む(提出代行は要確認)△手続きデータ管理・問い合わせ対応を含む△提出代行の主体は要確認
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※「年末調整の対応」欄の◎は年末調整に特化した仕組みを持つこと、●は標準的な対応を表します。「社会保険手続きの対応」欄の●は対応、△は一部対応・要確認を表します。上記は2026年10月時点で各社公式サイト等をもとに作成しています。料金・対応範囲は変更される場合があるため、最新情報と詳細は各社へお問い合わせのうえご確認ください。

1. エコミック 給与計算アウトソーシング(株式会社エコミック)

エコミック 給与計算アウトソーシングのウェブサイト

1997年設立・東京証券取引所スタンダード上場の株式会社エコミックが運営する、給与計算に特化したアウトソーシングです。給与・賞与計算、年末調整、住民税徴収額の更新を基本業務とし、毎月550社・14万人の処理実績を公式サイトで掲げています。

年末調整に特化したクラウド「簡単年調」を主力に展開しており、従業員がスマートフォンで控除証明書を撮影・提出し、進捗を可視化できます。委託範囲は企業ごとにカスタマイズできます。

大和ハウス工業の導入事例では、グループ約5万人分の年末調整を集約し、申告内容のチェックに充てていた臨時スタッフ約30名分の配置が不要になったと公式に報告されています。

料金は委託範囲・従業員数に応じた見積もりです。

2. freee人事労務アウトソース(フリー株式会社)

freee人事労務アウトソースのウェブサイト

クラウド人事労務ソフト「freee人事労務」の上で、給与計算や年末調整などの業務をフリー株式会社が代行する、システムと代行が一体になったサービスです。受託業務として月次給与計算・賞与計算・年末調整関連業務・住民税更新・入退社手続きのサポートを公式に掲げています。

委託した情報がソフト上に蓄積され、企業の成長に合わせて外注から内製へ移行できる設計が特徴です。料金は公式の料金ページで、月額95,000円(50名分の利用料金を含む)に、追加1人あたり1,900円(月額・税抜)を加える体系が公開されています。システムを使いながら代行も受けたい企業に向く選択肢です。

出典・参考資料(1件)

3. エスペイロール(社会保険労務士法人エスネットワークス)

エスペイロール(給与計算アウトソーシング)のウェブサイト

社会保険労務士9名が在籍する社会保険労務士法人エスネットワークスが母体の給与計算アウトソーシングです。標準・ビジネス・マネージメントの3つのパッケージが用意され、給与計算だけを任せる形から人事制度の企画支援まで、委託範囲を段階的に選べます。

標準パッケージに年末調整が含まれ、各種申告書・源泉徴収票・扶養控除申告書・法定調書合計表の資料・市区町村総括表の作成に対応します。社会保険の算定基礎届や月額変更届といった手続き代行も、同じ法人の別サービスとして受けられる点が、社会保険労務士法人を母体とする強みです。料金は相談・見積もりが無料で、パッケージごとに個別見積もりとなります。

4. StepBase(パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社)

StepBase(ステップベース)のウェブサイト

パーソルグループのパーソルビジネスプロセスデザイン株式会社が運営するオンライン業務代行サービスです。経理・人事労務・採用などを同じ窓口で委託でき、人事・労務のメニューで給与計算・勤怠管理・年末調整・入退社手続きに対応しています。

業務を切り出して月単位で任せられるため、繁忙期の年末調整だけを委託したい企業にも向きます。申込から最短24時間で利用を開始できる点も特徴です。

料金は委託内容に応じた見積もりで、公式の料金ページで契約期間や単位が案内されています。社会保険の申請書等の提出代行まで自社で担うかは公式サイトに明記がないため、提出代行まで任せたい場合は契約前に確認するとよいでしょう。

5. 給与DX(株式会社エムザス)

給与DX(エムザス)のウェブサイト

株式会社エムザスが提供する、給与業務の外部委託とデジタル化を同時に進めるアウトソーシングです。給与BPOとシステムの提供を約20年にわたり本業とし、4,000名規模まで対応できる処理体制を掲げています。

kintoneアプリ「EMクラウド」でデータを共有しながら業務を進める形で、委託範囲には社会保険(手続きデータの管理・従業員からの問い合わせ対応)・住民税更新・年末調整(Web化を含む)が含まれます。委託と同時に業務のデジタル化も進めたい、中堅から大企業に向く選択肢です。料金は要問い合わせです。

6. ペイロール(株式会社ペイロール)

ペイロール(給与計算アウトソーシング)のウェブサイト

1989年設立の株式会社ペイロールが運営する給与計算BPOです。279社・123万人超の受託実績を掲げ、主に大企業向けにフルスコープのアウトソーシングを展開しています。

給与・賞与計算に加え、年末調整補助・地方税特別徴収補助・マイナンバー管理・身上変更手続き・従業員向けコールセンターまで幅広く請け負います。既存の人事・勤怠システムとはコネクタ連携・API連携・個別開発の3方式で接続でき、大規模で複雑な体制にも対応しやすい点が特徴です。公式に大企業向けと位置づけられた選択肢で、料金は委託範囲・人数に応じた個別見積もりとなります。

まとめ

年末調整の外部委託では、申告書の配布・回収・督促、内容のチェック、データ入力・計算、書類作成の事務といった作業部分を代行業者に任せられます。一方、年末調整の実施と過不足税額の精算・納付、源泉徴収票の交付や各書類の提出は、源泉徴収義務者である会社に残ります。

税務署への提出の代理や税務相談、自己の判断に基づく税務書類の作成は税理士の独占業務ですが、自己の判断を伴わない作業は代行業者に委託できます。費用は基本料金と1人あたりの従量課金で決まることが多く、委託範囲と従業員数で変わります。

委託先を選ぶときは、対応できる業務範囲、マイナンバーを含む情報管理の体制、繁忙期に間に合うスケジュールを確認し、丸投げでも最終責任は会社に残る点を踏まえて体制を整えましょう。

自社の従業員数と任せたい業務を整理したうえで、年末調整に対応した給与計算アウトソーシングの資料を取り寄せ、委託範囲と費用を比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 年末調整の外部委託(代行)とは何ですか?

A. 年末調整の外部委託(代行)とは、申告書の配布・回収から内容のチェック、データ入力・計算、書類作成の事務までを外部の事業者に任せる仕組みです。依頼先には税務相談まで対応する税理士・税理士法人、社会保険の手続きも扱える社会保険労務士法人、給与計算を専門に請け負う代行業者(BPO)があり、任せられる業務の範囲はそれぞれ異なります。

年末調整だけを単発で委託することも、毎月の給与計算から通年で任せることもできます。

Q. 年末調整を外部委託すると、会社に残る業務は何ですか?

A. 外部委託しても、年末調整の実施と過不足税額の精算・納付、源泉徴収票の交付、税務署や市区町村への各種書類の提出は、源泉徴収義務者である会社の義務として残ります。外部に任せられるのは、申告書の配布・回収・督促、記載内容のチェック、データ入力・計算、会社の指示に基づく書類作成の事務といった作業部分です。

丸投げしても年末調整の最終責任は会社にあるため、進捗や成果物を確認できる体制は社内に残しておきましょう。

Q. 年末調整の代行は税理士でないとできないのですか?

A. 年末調整の作業がすべて税理士の独占業務にあたるわけではなく、自己の判断を伴わない申告書の回収・チェック、データ入力・税額計算などの作業は、給与計算の代行業者にも委託できます。一方で、税務署への提出を代理すること(税務代理)、課税所得の判断を伴う税務相談、自己の判断に基づく税務書類の作成は、税理士法第2条第1項が定める税理士の独占業務にあたり、税理士でなければ行えません。

作業負担の軽減が目的なら代行業者で足りますが、税務判断まで一括で任せたい場合は税理士への依頼が必要です。

出典・参考資料(2件)

Q. 年末調整の外部委託にかかる費用はどのように決まりますか?

A. 年末調整の代行費用は、受託体制やシステム利用に対する「基本料金」と、従業員1人あたりの「従量課金」を積み上げて決まることが多いです。そのため従業員数が多いほど総額は上がり、少人数の場合は最低受注料金が設定されていることもあります。

委託する範囲(問い合わせ対応まで含めるか、年末調整だけか通年か)や依頼先(税理士か代行業者か)によっても前提が変わるため、自社の従業員数と委託したい範囲を先に整理してから各社の見積もりを比べると判断しやすくなります。

Q. 年末調整の外部委託は、いつまでに申し込めば繁忙期に間に合いますか?

A. 年末直前でも対応できる場合はありますが、希望するスケジュールで進めるには、9月から10月ごろに相談を始めると余裕を持って準備できます。年末調整は11〜12月に作業が集中し、委託先もこの時期は受託枠が埋まりやすくなります。委託範囲のすり合わせや、申告書の様式・データ連携の準備にも時間がかかるため、初めて委託する年ほど、早い段階でスケジュールを委託先と共有しておくとよいでしょう。

Q. 年末調整で扱うマイナンバーや個人情報は、安全に管理されますか?

A. 多くの代行業者は情報管理体制の整備やアクセス権限の設定、データの暗号化などで個人情報の保護に取り組んでいますが、委託する会社の側にも、委託先を監督する義務がマイナンバー法で課されています。契約前には、プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの認証の取得状況、従業者への教育体制、秘密保持や再委託の条件が契約に盛り込まれているかを確認しておきましょう。

出典・参考資料(2件)

Q. 年末調整だけを外部委託し、毎月の給与計算は社内で続けることはできますか?

A. 年末調整だけを委託し、毎月の給与計算は社内で続けることは可能です。負担の大きい繁忙期の業務だけを切り出して任せれば、通年の運用は自社のペースを保ちつつ、担当者の負担を抑えられます。ただし、年末調整には毎月の給与データや控除情報が必要なため、年末調整だけを単発で委託する場合は、社内のデータを委託先に渡す手順を整理しておく必要があります。

Q. 年末調整の外部委託は、税理士と代行業者のどちらに依頼すべきですか?

A. 税務相談や税務署への提出代理まで任せたいなら税理士、作業負担の軽減が主目的なら対応業務範囲の広い代行業者が向いています。税理士は年末調整を含む税務顧問契約の一部として対応することが多く、課税所得の判断を伴う相談にも応じられます。代行業者は処理する人数や作業量を基準にした料金で、年末調整の作業部分を切り出して委託しやすいのが特徴です。

社会保険の算定基礎届や月額変更届などの手続きまで含めたい場合は、社会保険労務士が関与するサービスを選ぶとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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