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経費精算管理とは?経費精算と経費管理の違い・業務の流れから効率化まで解説

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経費精算管理という言葉は、従業員が立て替えた費用の精算から、会社全体の経費の使い方を把握・調整する活動まで、幅広い業務を指して使われます。紙の申請書と押印、Excelへの転記で日々の処理を回していると、「自分がやっているこの作業は、そもそも何と呼ぶ業務なのか」「どこまでが経費精算管理の範囲なのか」が見えにくくなりがちです。

本記事では、経費精算管理とは何かを、「経費精算」と「経費管理」の違いから整理します。あわせて、経費にできる費用の種類、立替から払い戻しまでの業務の流れ、必要書類と領収書の保存期間、電子帳簿保存法・インボイス制度との関わりまで、実務の基礎をまとめました。

後半では、紙やExcelでの手作業がどこで負担になるのかを整理し、その負担を軽くする経費精算システムもあわせて紹介します。自社の経費精算を見直す際の土台としてご活用ください。

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経費精算管理とは?経費精算と経費管理の違い

経費精算管理とは、従業員が業務のために立て替えた費用を会社が精算する手続きと、会社が使う経費を予算と照らして把握・調整する活動を、あわせて指す言葉です。日常では「経費精算」と「経費管理」がほぼ同じ意味で使われることもありますが、実務では次のように役割を分けて捉えると整理しやすくなります。

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経費精算経費管理
意味従業員が業務で立て替えた費用を、会社が後日払い戻す手続き会社が使う経費を予算と照らして把握し、適切な状態に調整する活動
主な範囲申請・承認・精算・仕訳・支払い経費精算に加えて、予算との対比・使途の妥当性チェック・不正防止
主な目的立替費用を正確に払い戻し、会計処理する経費を適正化し、コストと不正をコントロールする

大まかにいえば、経費精算は一件ごとの立替払いを処理する手続きで、経費管理はそれらを束ねて会社全体の経費を予算と照らし、使途の妥当性や不正の有無まで管理する活動です。経費精算管理という場合は、両者をつなぐ一連の業務を指していると考えると分かりやすいでしょう。

経費管理の具体的な中身としては、部門別・費目別の支出を予算と突き合わせ、超過や偏りを早期に把握することが挙げられます。あわせて、私的利用や水増し・重複申請といった不正の兆候をチェックし、削減余地のある費目を次の予算に反映することも経費管理の役割です。日々の経費精算で集まったデータが、この経費管理の土台になります。

本記事では、まず日々の実務に直結する経費精算の側を中心に整理し、後半では経費管理の視点(予算との対比や不正防止)にも効く効率化の方法まで扱います。以降では、まず土台となる「経費とは何か」から順に見ていきます。

経費とは?経費精算の対象になる費用・ならない費用

経費とは、事業を営むために使った費用のうち、税務上の損金(税金の計算で収益から差し引ける費用)に算入できる支出を指す場面で多く使われます。業務との関連性があり、証拠となる書類を残せる支出が対象になり、事業と関係のない支出や税金そのものは対象になりません。代表的な例を整理すると次のとおりです。

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経費にできる費用の例経費にできない費用の例
具体例旅費交通費(電車・バス・タクシー代、出張の宿泊費)、消耗品費(文房具・少額の備品)、通信費、接待交際費、会議費、新聞図書費、荷造運賃 など法人税・住民税などの税金、交通反則金などの罰金、事業と関係のない私的な飲食・買い物、従業員個人が負担すべき支出 など

接待交際費については、税務上の損金算入に金額基準があります。社外の人との飲食費は、参加者一人あたりの金額が10,000円以下であれば交際費等から除かれ、全額を損金に算入できます。これは経費として精算できるかどうかの上限額ではなく、あくまで税務上の損金算入の区分の話である点に注意が必要です。

飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用(専らその法人の役員もしくは従業員またはこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が10,000円以下である費用(注)
(注)令和6年3月31日以前に支出された飲食等に係る費用についての基準金額は、5,000円以下になります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」
出典・参考資料(1件)

費目ごとの判断のポイントも押さえておくと、申請や仕訳で迷いにくくなります。たとえば消耗品費は取得価額10万円未満の物品が目安で、10万円以上のパソコンなどは原則として固定資産に計上し減価償却します。青色申告をする中小企業者等には、取得価額30万円未満のものを年間合計300万円まで一括で経費にできる特例があります。

また、同じ飲食でも目的によって費目が分かれます。取引先の接待は接待交際費、社内や取引先との打ち合わせで出す茶菓・弁当などは会議費として扱うのが一般的で、どちらにあたるかで税務上の扱いも変わります。

出典・参考資料(2件)

経費精算管理の業務の流れ|立替から払い戻しまで

ここからは、経費精算の本体である一連の流れを、登場人物ごとに見ていきます。会社によって細かな運用は異なりますが、立替から払い戻しまでは、おおむね次の5つのステップで進みます。申請する従業員、承認する上司、処理する経理担当者が、それぞれの段階で役割を引き継いでいく形です。

  1. 立替払いと領収書の取得(従業員):業務の費用を自分のお金で支払い、領収書・レシートを受け取る
  2. 経費精算書の作成・申請(従業員):領収書をもとに精算書を作り、上司へ申請する
  3. 内容の承認(上司):業務に必要な支出か、社内規程に沿うかを確認して承認する
  4. 内容の確認と仕訳(経理):領収書と申請を突き合わせ、会計帳簿に仕訳を記録する
  5. 払い戻し(会社→従業員):確認が済んだ金額を従業員へ払い戻す
経費精算の業務フローを立替から払い戻しまで5ステップで示した縦型フロー図。STEP1 立替払いと領収書の取得(従業員)、STEP2 経費精算書の作成・申請(従業員)、STEP3 内容の承認(上司)、STEP4 内容の確認と仕訳(経理)、STEP5 払い戻し(会社から従業員へ)の順に、担当者が役割を引き継ぎながら進む流れを表している。

実費精算と仮払精算の違い

精算の方法には、大きく実費精算と仮払精算があります。実費精算は、従業員がいったん全額を立て替え、後から実際にかかった金額を払い戻す方法です。日常的な交通費や少額の備品購入で多く使われます。

仮払精算は、出張などで高額の支出が見込まれる場合に、会社が概算額を先に従業員へ渡し、後日精算する方法です。従業員の一時的な立替負担を抑えられる一方、渡した金額と実費との差額を精算する手間が生じます。どちらを使うかは、支出の金額や頻度に応じて社内規程で決めておくとよいでしょう。

こうした立替や仮払を会計処理する際は、立替金・仮払金・預り金・小口現金といった似た勘定科目の使い分けに迷う場面が出てきます。それぞれの違いや金額入りの仕訳例まで確認したい方は、以下の記事で整理しています。

経費精算の種類・必要書類・領収書の保存ルール

経費精算は、対象となる費目によっていくつかの種類に分けて運用されることがあります。あわせて、申請に必要な書類と、精算後の領収書・帳簿の保存ルールを押さえておくと、日々の処理で迷いにくくなります。

経費精算の主な種類(費目による分類)

実務でよく分けられるのは、次のような費目です。前述の実費精算・仮払精算が「精算の方法」による区分であるのに対し、こちらは「何に使ったか」という費目による区分です。

  • 小口精算:文房具や少額の備品など、日常的で少額の立替を精算する
  • 交通費精算:電車・バス・タクシーなど、業務移動にかかった交通費を精算する
  • 旅費精算:出張に伴う交通費・宿泊費・日当などをまとめて精算する

申請に必要な書類

経費精算では、支出の事実を証明する書類をそろえて申請します。基本となるのは、経費の内容を記載した経費精算書と、支払いの証拠となる領収書・レシートです。交際費のように相手や目的の記録が求められる費目では、飲食した相手先・参加人数・目的をあわせて記録しておくと、承認や経理確認がスムーズになります。

経費精算書に決まった法定様式はありませんが、一般には申請日・申請者と所属・支出日・支払先・金額(適用税率や消費税額)・支出の内容や目的・勘定科目といった項目を記載するのが一般的です。

精算書は用途によって呼び名が変わります。立て替えた分をまとめて精算する立替経費精算書のほか、出張などで概算額を先に受け取る際の仮払経費申請書、仮払い後に実費との差額を精算する仮払経費精算書などが使われます。自社でどの様式を用意するかは、社内規程で決めておくと運用が安定します。

領収書・帳簿書類の保存期間

精算が終わった領収書や帳簿は、一定期間の保存が法律で義務づけられています。法人の場合、帳簿および取引に関して作成・受領した書類(領収書を含む)は、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間の保存が必要です。

法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成または受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。
(注2)「書類」には、例えば棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書などがあります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.5930「帳簿書類等の保存期間」

ただし、青色申告書を提出した事業年度で欠損金額(青色繰越欠損金)が生じた事業年度などでは、保存期間が10年間になります。消費税の仕入税額控除に関わる帳簿・請求書等も原則7年間の保存が必要なため、実務では領収書や関連書類を7年間保存しておくのが目安となります。一方、個人事業主(白色申告)は領収書などの書類が5年、法定帳簿が7年と法人とは扱いが異なります。

出典・参考資料(2件)

紙で受け取った領収書と電子データで届いた領収書を、それぞれ実際にどう保存・整理すればよいのかという具体的な手順は、以下の記事で詳しく解説しています。自社の保存方法を見直す際にあわせてご覧ください。

経費精算管理と電子帳簿保存法・インボイス制度

経費精算管理を語るうえで避けて通れないのが、電子帳簿保存法とインボイス制度です。いずれも領収書や請求書の扱いに直結するため、自社の経費精算が何に対応すべきかを押さえておく必要があります。

電子帳簿保存法(電子取引データの保存義務)

電子帳簿保存法は、国税関係の帳簿書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律で、大きく3つの区分があります。1つ目は会計ソフトなどで作成した帳簿書類の電子保存、2つ目は紙で受け取った書類をスキャンして保存するスキャナ保存、3つ目は電子取引データの保存です。このうち、1つ目と2つ目は任意ですが、3つ目の電子取引データの保存は義務です。

電子取引とは、メールに添付された請求書のPDFや、ECサイトでダウンロードした領収書など、電子データでやりとりした取引を指します。2024年(令和6年)1月から、これらのデータは紙に印刷して保存するのではなく、データのまま一定の要件を満たして保存することが求められています。経費精算で扱う領収書にも電子データで受け取るものが増えているため、実務に直接関わるルールです。

所得税(源泉徴収に係る所得税を除く。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。

出典:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 第7条|e-Gov法令検索

保存にあたっては、モニターや操作説明書などの備付けと検索機能の確保(可視性の確保)、および訂正・削除の防止に関する事務処理規程の整備など(真実性の確保)が求められます。ただし、売上規模が小さい事業者には検索要件が不要になる緩和があるほか、対応が間に合わない場合の猶予措置も設けられています。詳細は国税庁の案内で確認しておくとよいでしょう。

実務で注意したいのは、メールやECサイトで受け取った領収書を印刷し、紙だけを保存する運用は原則として認められなくなっている点です。紙で受け取った領収書はこれまでどおり紙のまま保存できますが、電子で受け取ったデータは、まず要件を満たしてデータのまま保存する形へ見直すのが出発点になります。

出典・参考資料(1件)

インボイス制度(適格請求書等保存方式)

インボイス制度は、2023年(令和5年)10月1日から始まった、消費税の仕入税額控除の方式です。一定の事項が記載された帳簿と適格請求書(インボイス)等の保存が、仕入税額控除を受けるための要件となります。経費精算で立て替えた支出についても、仕入税額控除を受けるには原則として適格請求書等の保存が必要になります。

令和5年10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始しています。適格請求書等保存方式の下では、一定の事項が記載された帳簿及び「適格請求書(インボイス)」等の保存が仕入税額控除の要件となります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.6498「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」

ただし、経費精算で頻出する支出には、インボイスがなくても一定の事項を記載した帳簿の保存だけで仕入税額控除ができる取引があります。税込3万円未満の公共交通機関による移動(電車・バスなど)や、従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費・日当・通勤手当がこれにあたります。

さらに、基準期間の課税売上高が1億円以下などの中小事業者には、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスの保存がなくても帳簿の保存だけで仕入税額控除ができる少額特例があります。これは2023年(令和5年)10月1日から2029年(令和11年)9月30日までの期間限定の措置です。日々の少額の経費精算では、この特例が実務の負担軽減につながります。

出典・参考資料(2件)

紙・Excelでの経費精算管理の課題

ここまで見てきた業務を、紙の申請書やExcelだけで回すと、いくつかの負担が生じやすくなります。日々の処理で「時間がかかる」「ミスが起きる」と感じる場面の多くは、次のような課題に根があります。

  • 入力・転記の手間とミス:領収書の内容を手で入力し、Excelから会計システムへ転記する過程で、金額や科目の間違いが起きやすい
  • 承認の停滞:紙の回覧や押印を前提にすると、承認者の不在で申請が滞り、月次の締めが遅れる
  • 規程どおりか確認する負担:交通費の経路や交際費の上限など、社内規程や税務上のルールに沿っているかを一件ずつ目視で確認する必要がある
  • 保存・検索のしにくさ:領収書を紙で保管すると、電子帳簿保存法の要件を満たしにくく、過去の申請を探すのにも時間がかかる

こうした課題は、電子帳簿保存法への対応と重なって、さらに複雑になることもあります。経費精算システムを提供する事業者は、導入前の企業で見られる状況について次のように話しています。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

導入の動機という点では、非生産的な時間の削減ももちろんですが、法令対応での電子帳簿保存法への対応が、依然として最も強い動機になっています。電子帳簿保存法の施行後、事務処理規定などを設けて電子データを原本として保存しているものの、業務フローは変更できておらず、結局紙ベースでの社内処理をおこなっている、というケースは多いです。紙と電子両方の保管を行っていて、二重運用で法令対応を乗り越えたもののそれを維持し続けるのがやはり大変だということで、しっかりシステム化しようという流れが続いています。

これらの課題は、担当者の努力だけで解消するのは難しく、仕組みそのものを見直すことで軽くできます。次章では、その具体的な方法を見ていきます。

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経費精算管理を効率化する方法

経費精算管理を効率化する糸口は、大きく2つあります。1つは社内ルールを明確にすること、もう1つは経費精算システムを導入して手作業を自動化することです。順に見ていきます。

社内ルールを明確にする

効率化の前提となるのが、経費規程の整備です。どの費目を経費として認めるか、上限額はいくらか、申請にどの書類が必要かを明文化し、マニュアルとして共有しておくと、申請者ごとの判断のばらつきや、承認・経理での差し戻しが減ります。ルールがあいまいなままシステムだけを入れても、運用が定着しにくいため、まず規程を固めることが土台になります。

経費精算システムで業務がどう変わるか

経費精算システムは、申請から承認、経理処理、保存までをオンラインで一続きに扱えるツールです。領収書をスマートフォンで撮影するとAIが金額や日付、勘定科目を読み取り、手入力と転記の手間を減らします。交通系ICカードの読み取りや経路検索と連動すれば、交通費の入力も自動化できます。

承認はオンラインで完結するため、承認者が外出中でも処理が進み、月次の締めの遅れを抑えられます。電子帳簿保存法の要件を満たした形で領収書を保存でき、会計ソフトへの仕訳連携まで対応する製品を選べば、経理の確認・記帳の負担も軽くなります。

さらに、申請データが自動で集まることで、部門別・費目別の集計や予算との対比、規程に沿わない申請の検知もしやすくなります。冒頭で触れた経費管理(予算と照らした把握・使途の妥当性チェック・不正防止)の面でも、システム化は土台になります。ここからは、代表的なサービスを紹介します。

以下はご紹介する経費精算システムの比較表です。

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サービス名Bill One(ビルワン)経費弥生経費 Nextマネーフォワード クラウド経費
運営会社Sansan株式会社弥生株式会社株式会社マネーフォワード
初期費用あり(金額非公表)0円
初期設定・運用開始パックは任意で10万円
0円
月額費用の目安要問い合わせ
初期費用+年額費用の構成。経費精算の件数に応じて個別設定
月2,800円〜
単体版エキスパートエントリー(10ID)。会計セット版は追加1名400円/月〜
月2,480円〜
ひとり法人プランの年払い月額(ビジネスは月6,480円〜、6名以降+500円/名)
AI-OCR(領収書読み取り)●Sansanのデータ化技術(規定条件下で精度99.9%)●領収書撮影でAIが取引先・科目を提案●AI-OCR+2,300超のサービスとデータ連携
交通系IC・経路検索△「交通系モバイルアプリ連携」のみ公表。IC種別・経路検索の詳細は非公表●IC9種を読み取り・NAVITIME経路検索・定期区間の自動控除(電車のみ)●IC約11種を読み取り・経路検索・定期区間の自動控除
電子帳簿保存法対応●対応済み●アップロード時に形式・要件を自動チェック△コーポレートプラン以上(+200円/名・月〜)で利用可
インボイス制度対応●適格請求書かどうかを自動判定公式明記なし
経費精算機能としての対応は公式で確認できず
●適格請求書発行事業者番号の読み取りに対応
会計ソフト連携●CSV出力で既存の会計ソフトを継続利用●弥生会計 Nextと自動連携(他社会計はCSV)●クラウド会計とAPI自動連携(他社会計はCSV・API)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

※機能・料金は各社公式情報(2026年9月時点、税抜)にもとづきます。料金の目安は代表的なプランの月額で、実際の費用はプラン・ID数・契約内容により異なります。「公式明記なし」は経費精算機能としての記載を公式で確認できなかった項目です。最新の内容は各社の資料・公式ページでご確認ください。

1. Bill One(ビルワン)経費(Sansan株式会社)

Bill One経費のウェブサイト

Bill One経費は、名刺管理やインボイス管理で知られるSansan株式会社が提供する経費精算サービスです。専用の法人カード「Bill One カード」と組み合わせることで、そもそも従業員が立て替える場面自体を減らし、カードの利用データから経費データを自動で作成できる点に特徴があります。

適格請求書かどうかの判定や電子帳簿保存法への対応、CSVでの仕訳データ出力、ETCカードの利用明細取り込みにも対応します。SSO(シングルサインオン)や2要素認証といったセキュリティ機能も備えており、立替や現金精算そのものをなくして経費業務を簡素化したい会社に向いています。

2. 弥生経費 Next(弥生株式会社)

弥生経費 Nextのウェブサイト

会計ソフトで広く使われる弥生株式会社が提供するのが、クラウド経費精算ソフトの弥生経費 Nextです。経費の申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結でき、領収書を撮影するとAIが内容を読み取ります。交通系ICカードの読み取りによる交通費精算にも対応します。

領収書のアップロード時に電子帳簿保存法の要件を自動でチェックし、重複した領収書をAIが検知する機能も備えます。弥生会計 Nextなどの弥生シリーズと組み合わせれば、経費の仕訳から会計処理までをつなげられます。単体で導入できるプランは月額2,800円(税抜、10ID)から用意されており、会計ソフトとあわせて経理業務を整えたい会社が候補に入れやすいサービスです。

3. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

入力そのものの自動化を軸にするのが、株式会社マネーフォワードのマネーフォワード クラウド経費です。領収書を読み取るAI-OCRに加え、クレジットカード・交通系ICカード・各種金融機関・旅行予約サイトとのデータ連携によって、経費の入力を自動化します。

会計ソフト・給与計算・法人カードといった周辺サービスも同社が展開しているため、経費精算の承認後に会計へデータを連携し、月次決算まで一続きで進められます。料金は年払いで月額2,480円(税抜)からで、電子帳簿保存法への対応機能は上位のプランで利用できます。データ連携で入力の手間を減らしたい会社に向いています。

紙での経費精算からシステムへ切り替えると業務がどう変わるかについて、同社は次のような導入事例を挙げています。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

紙ベースの煩雑な経費精算フローが店舗と本社双方の業務時間を圧迫していて、毎月60店舗中50店舗で申請の差し戻しが発生している企業がいらっしゃいました。しかし、クラウドの導入後は、月初の作業時間が最大60時間から約6時間へ削減されたとのお声をいただいています。電子帳簿保存法への対応とセットで導入していただくことで、紙でのレシート・領収書管理自体が店舗で不要になり、現場と経理担当者の双方で迅速な効果を感じていただいています。

ここで取り上げた3サービス以外にも、経費精算システムは数多くあります。以下の記事では、料金や機能、使いやすさ、導入方法まで含めて主要なサービスを比較・解説しているので、自社に合うシステムを検討される方はあわせてご覧ください。

まとめ

経費精算管理とは、従業員の立替費用を精算する手続きと、会社全体の経費を予算と照らして管理する活動を、あわせて指す言葉です。何が経費になるか、立替から払い戻しまで誰が何をするか、領収書や帳簿をどれくらい保存するか、電子帳簿保存法やインボイス制度がどう関わるかを押さえておくと、日々の処理で迷いにくくなります。

そして、この業務の多くは紙やExcelでの手作業が負担になりやすく、経費精算システムを使えば入力・承認・保存の手間をまとめて軽くできます。自社の課題に合うサービスを見つける際は、複数の資料をまとめて取り寄せ、機能や料金を見比べると違いを把握しやすくなります。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経費精算管理とは何ですか?

A. 経費精算管理とは、従業員が業務で立て替えた費用を会社が精算する手続き(経費精算)と、会社の経費を予算と照らして把握・調整する活動(経費管理)を、あわせて指す言葉です。経費精算は一件ごとの立替払いを処理する手続き、経費管理はそれらを束ねて会社全体の経費を管理する活動を指し、経費精算管理は申請・承認・精算から経費の適正化までをつなぐ一連の業務を指すと整理すると分かりやすくなります。

Q. 経費精算はレシートだけでも申請できますか?

A. 宛名のないレシートでも、日付・金額・支払先・但し書きなど必要な情報が読み取れれば、経費精算の証拠書類として使えるのが一般的です。ただし、高額の支出や、社内規程で宛名入りの領収書を求めている場合は、レシートだけでは認められないこともあります。どちらを原則とするかは会社ごとに異なるため、自社の経費規程を確認しておくと、申請時の差し戻しを防げます。

Q. 紙で受け取った領収書は、スキャンして保存すれば原本を破棄してよいですか?

A. 電子帳簿保存法の「スキャナ保存」の要件を満たして電子データ化すれば、紙で受け取った領収書の原本を破棄することも可能です。スキャナ保存は任意の制度で、解像度やタイムスタンプの付与、検索機能の確保といった要件が定められています。

一方、メールに添付されたPDFやECサイトでダウンロードした領収書など、最初から電子でやりとりした「電子取引」のデータは、紙に印刷して保存するのではなくデータのまま保存することが義務づけられています(2024年〈令和6年〉1月〜)。要件の詳細は国税庁の案内で確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 接待交際費の「一人あたり1万円」は税込・税抜どちらで判定しますか?

A. 社外の飲食費が交際費等から除かれる「一人あたり1万円以下」の判定は、その会社が採用している経理方式(税抜経理か税込経理か)に応じた金額で行います。税抜経理なら税抜金額、税込経理なら税込金額で、飲食に参加した人数で割った一人あたりの金額を計算します。

この基準は飲食費を交際費等(原則として損金不算入)から除いて損金に算入できるかという税務上の区分の話で、経費として精算できるかどうかの上限額ではありません(2024年〈令和6年〉3月31日以前に支出した飲食費は5,000円以下が基準です)。

出典・参考資料(1件)

Q. 経費精算はいつまでに申請すればよいですか?

A. 経費精算の申請期限は法律で一律に定められておらず、多くの会社が就業規則や経費規程で「支出から○ヶ月以内」といった期限を設けています。月次決算を円滑に締めるため、当月または翌月の締め日までに申請を求める運用が一般的です。申請が遅れると立替金の払い戻しや会計処理が滞るため、自社の規程で期限を確認しておきましょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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