暴排(ぼうはい)とは、「暴力団排除」の略語で、暴力団をはじめとする反社会的勢力を社会や経済の活動から締め出す取り組みを指します。契約書の「暴排条項」、各都道府県の「暴力団排除条例(暴排条例)」など、企業の実務で使われる言葉の多くがこの略語をもとにしています。
新しく取引を始めるとき、役員や株主を登録するとき、人を採用するとき——相手が反社会的勢力とつながっていないかを確かめる場面で、暴排という言葉に出会った担当者は少なくありません。社内規程や取引基本契約に書かれた「暴排条項」を前に、何をどこまでやればよいのか戸惑うこともあります。
この記事では、暴排という言葉の意味を確認したうえで、暴排を支える3つの制度(暴力団対策法・暴力団排除条例・政府の指針)と、事業者が実際にすべきこと(契約書への暴排条項、利益供与の禁止、取引の入口での反社チェック)を整理します。あわせて、入口対策としての反社チェックの進め方と、手作業で行う場合の限界についても解説します。
目次
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暴排とは(暴力団排除の略)
暴排は「暴力団排除」を略した言葉で、読み方は「ぼうはい」です。暴力団などの反社会的勢力を、社会的にも経済的にも活動の場から排除していくことを指し、国・自治体・企業・地域住民が一体となって取り組む点に特徴があります。辞書でも「暴力団排除。社会的・経済的活動の場から暴力団を排除すること」と説明されています。
かつては警察が暴力団を取り締まる「警察対暴力団」の構図が中心でしたが、現在は企業や地域住民も含めた社会全体で関係を断つ「社会対暴力団」へと広がっています。企業にとっての暴排は、取引や契約を通じて反社会的勢力に資金や利益が渡らないようにし、自社が被害を受けたり加担したりしないようにする取り組みとして位置づけられます。
出典・参考資料(1件)
暴排・反社排除・暴対法の言葉の関係を整理する
暴排のまわりには「反社会的勢力」「反社排除」、そして暴対法といった似た言葉が並び、混同しやすいところです。ここでは、それぞれの関係を整理します。結論を先にいえば、暴力団は反社会的勢力の一部で、暴排(暴力団排除)は反社会的勢力の排除という大きな取り組みのなかに含まれます。
「暴対法(暴力団対策法)」は、これらの取り組みを支える法律のひとつです。暴対法・暴力団排除条例・政府指針という制度の違いは、次章の「暴排を支える3つの制度の全体像」でまとめて整理します。
反社会的勢力とは(政府指針の定義)
反社会的勢力は、2007年(平成19年)に政府がまとめた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」のなかで、次のように説明されています。暴力団はこの反社会的勢力の一例として位置づけられています。
暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である「反社会的勢力」をとらえるに際しては、暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等といった属性要件に着目するとともに、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求といった行為要件にも着目することが重要である。
出典:企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針(平成19年6月19日 犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ)|法務省
この定義のポイントは、暴力団という「属性」だけで判断せず、不当な要求などの「行為」にも着目するという2つの視点を示していることです。暴力団かどうかに加えて、暴力的・不当な要求をしてくる相手かどうかもあわせて見る、という考え方が示されています。
近年は暴力団以外にも広がっている
近年は、指定暴力団のような従来型の組織だけでなく、その周辺にいる人や組織も含めて警戒する必要が出てきました。実務の解説では、暴力団に準じる「準暴力団(いわゆる半グレ)」、暴力団と関係を持ちながら活動を支える「共生者」、匿名・流動型の犯罪グループ(トクリュウ)といった分類で語られることがあります。
これらは法令上の正式な用語というより、実務で使われる分類です。相手が指定暴力団そのものでなくても、反社会的勢力と関わりがある相手であれば警戒が必要になる、という点を押さえておくと、次に見る制度の趣旨が理解しやすくなります。
出典・参考資料(1件)
暴排を支える3つの制度の全体像
暴排は、ひとつの法律だけで成り立っているわけではありません。「暴力団対策法」「暴力団排除条例」「政府の指針」という3つが、それぞれ異なる相手に、異なる内容を定めることで支えています。まずは全体像を一覧で確認します。
| 制度 | 性質 | 主な対象 | 定めている主な内容 |
|---|---|---|---|
| 暴力団対策法(暴対法) | 法律 | 暴力団員・指定暴力団 | 暴力的要求行為(みかじめ料・用心棒料の要求など)の規制、暴力団・暴力的要求行為の定義 |
| 暴力団排除条例(暴排条例) | 都道府県の条例 | 事業者・住民 | 契約時に暴排条項を定める努力義務、暴力団への利益供与の禁止など |
| 政府の指針(2007年) | 政府の申合せ(法令ではない) | 企業 | 反社会的勢力の定義、「取引を含めた一切の関係遮断」など5つの基本原則 |
この3つの違いを押さえると、暴排の実務が整理しやすくなります。暴対法は暴力団員の「要求する側」の行為を規制する法律です。目的は条文で次のように定められています。
第一条 この法律は、暴力団員の行う暴力的要求行為等について必要な規制を行い、及び暴力団の対立抗争等による市民生活に対する危険を防止するために必要な措置を講ずるとともに、暴力団員の活動による被害の予防等に資するための民間の公益的団体の活動を促進する措置等を講ずることにより、市民生活の安全と平穏の確保を図り、もって国民の自由と権利を保護することを目的とする。
出典:暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第1条|e-Gov法令検索
暴対法では、「暴力団」も次のように定義されています。暴力団かどうかを個人の印象で判断するのではなく、法律上の定義があることを押さえておくと、制度の趣旨が理解しやすくなります。
二 暴力団 その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む。)が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいう。
出典:暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 第2条第2号|e-Gov法令検索
暴対法は、定義を置くだけでなく、暴力団員の不当な行為を実際に止めるための仕組みも備えています。指定暴力団員がみかじめ料や用心棒料を要求する「暴力的要求行為」をしたときは、都道府県の公安委員会がその中止を命じることができます(第11条)。この中止命令に違反した場合は、3年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が科されます。
このように暴対法は、暴力団側の不当な要求そのものを行政の命令で止めることで、みかじめ料などの資金の流れに歯止めをかけています。
一方で、暴力団排除条例は各都道府県が定める条例で、事業者や住民の「関わる側」に向けて役割を定めています。東京都の暴力団排除条例は2011年(平成23年)10月1日に施行され、同じころまでに全国の都道府県で施行されました。事業者が実際にすべきことは、この条例に具体的に書かれています(次章で解説します)。
3つ目の政府指針は2007年にまとめられた政府の申合せで、法令そのものではありません。ただし、反社会的勢力の定義(前章で引用)や、企業が取るべき5つの基本原則を示しており、反社対応の土台として実務で広く参照されています。
政府指針が示す5つの基本原則は、次のとおりです。
- 反社会的勢力による被害を防止するための組織としての対応
- 外部専門機関(警察・暴追センター・弁護士など)との連携
- 取引を含めた一切の関係遮断
- 有事における民事と刑事の両面からの法的対応
- 裏取引や資金提供の禁止
出典・参考資料(3件)
なぜ暴排が必要なのか(放置した場合のリスク)
暴排は、法律や条例で求められているからというだけでなく、放置した場合に自社が負うリスクが大きいために必要とされています。反社会的勢力との関係は、気づかないうちに始まり、いったん取引が始まると関係を断ちにくくなるという特徴があります。
第一に、レピュテーション(評判・信用)へのリスクがあります。反社会的勢力との取引が明らかになれば、取引先や金融機関からの信用を失い、事業の継続そのものが揺らぎます。第二に、行政上の対応のリスクです。後述する暴力団排除条例に違反すると、公安委員会からの勧告や、応じない場合の公表といった行政措置の対象になり得ます。
第三に、経営者としての責任の問題です。2007年の政府指針は、反社会的勢力との関係遮断を、コンプライアンスと企業防衛の両面から企業が取り組むべきものと位置づけています。指針は法令そのものではありませんが、取締役が善管注意義務(会社に損害を与えないよう注意を尽くす義務)を果たしているかを判断する際にも参照されます。
反社対応を怠った結果として会社が損害を被れば、経営判断の妥当性が問われる場面も考えられます。だからこそ、取引が始まる前の「入口」で確認し、関係を持たないようにすることが重要になります。
出典・参考資料(2件)
こうした信用への打撃が、具体的にどのような形で企業活動に及ぶのかについて、弁護士の阿部由羅氏は次のように指摘しています。

金融機関から受けている融資の一括返済を求められたり、取引先に契約を打ち切られたりするなど、企業活動に深刻な影響が生じることは避けられません。上場を検討している場合は、その道がほぼ閉ざされてしまいます。
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事業者が暴排のためにすべき3つのこと
ここからは、事業者が暴排のために実際にすべきことを、暴力団排除条例をもとに3つに整理して解説します。東京都の条例を例にとりますが、各都道府県の条例もおおむね同じ考え方で定められています。自社の所在地の条例は、各都道府県警のウェブサイトで条文を確認できます。
1. 契約書に暴排条項を入れる(努力義務)
1つ目は、契約書に暴排条項(反社条項)を入れることです。東京都暴力団排除条例の第18条は、事業者が契約を書面で結ぶときに、相手が暴力団関係者だと判明した場合に契約を解除できる特約などを定めるよう求めています。条文は次のようになっています。
第18条 事業者は、その行う事業に係る契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認める場合には、当該事業に係る契約の相手方、代理又は媒介をする者その他の関係者が暴力団関係者でないことを確認するよう努めるものとする。
2 事業者は、その行う事業に係る契約を書面により締結する場合には、次に掲げる内容の特約を契約書その他の書面に定めるよう努めるものとする。
一 当該事業に係る契約の相手方又は代理若しくは媒介をする者が暴力団関係者であることが判明した場合には、当該事業者は催告することなく当該事業に係る契約を解除することができること。
出典:東京都暴力団排除条例 第18条|警視庁
ここで注意したいのは、条文の末尾が「努めるものとする」となっている点です。これは法的な義務ではなく、努力義務を定めたものです。暴排条項を入れていなくても条例違反で罰せられるわけではありません。それでも契約書に暴排条項を入れることが重要なのは、万一の際に相手との関係を「契約にもとづいて」解除できるようにしておくためです。
暴排条項に盛り込む内容のイメージ
実際の暴排条項は、おおむね次の3つの要素で構成されます。文言は取引の内容によって調整しますが、一般的には次のような文言がそれぞれに置かれます(下記はあくまで一般的な例です)。
- 表明・確約:相手に、反社会的勢力に該当せず密接な関係もないことを表明・確約してもらう。例「甲および乙は、自己(自己の役員を含む)が暴力団その他の反社会的勢力に該当せず、これらと密接な交際その他の関係を有しないことを表明し、確約する。」
- 無催告解除:相手が反社会的勢力だと判明した場合に、催告なしで契約を解除できるようにする。例「甲または乙は、相手方が前項に違反すると認めたときは、催告を要することなく、直ちに本契約を解除することができる。」
- 損害賠償(違約金):解除で生じた損害を相手に賠償請求できるようにする。例「前項により本契約を解除した場合、解除した当事者は、相手方に対し、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。」
暴排条項を定めること自体は努力義務ですが、催告なしの解除などを実際に効かせるためには、契約書にこうした特約を具体的に書き込んでおくことが重要だと実務では指摘されています。契約書のひな形は、都道府県の暴力団追放運動推進センター(暴追センター)などが公開しているものも参考になります。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:東京都暴力団排除条例 第18条|警視庁
2. 暴力団への利益供与をしない
2つ目は、暴力団に利益を提供しないことです。東京都暴力団排除条例の第24条は、暴力団の活動を助長したり運営に資したりすることを知りながら利益を提供することを、はっきりと禁止しています。第18条の「努めるものとする」(努力義務)とは異なり、こちらは「してはならない」という禁止規定です。
3 事業者は、第1項に定めるもののほか、その行う事業に関し、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなることの情を知って、規制対象者又は規制対象者が指定した者に対して、利益供与をしてはならない。ただし、法令上の義務又は情を知らないでした契約に係る債務の履行としてする場合その他正当な理由がある場合には、この限りでない。
出典:東京都暴力団排除条例 第24条第3項|警視庁
この利益供与の禁止に違反した場合は、まず公安委員会からの勧告の対象になり、勧告に従わないときは事業者名などが公表されることがあります。
一方、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金といった刑事罰が定められているのは、暴力団事務所の開設・運営や、特別強化地域でのみかじめ料・用心棒料のやり取りなど、別の条文に当たる行為です。利益供与そのものは、まず勧告・公表という行政上の対応で担保されている点を押さえておきましょう。
みかじめ料や用心棒料のように、暴力団側が営業者に金品の提供を要求する行為は、暴力団対策法でも「暴力的要求行為」として規制されています。要求する暴力団側を規制するのが暴対法、求めに応じて提供する事業者側を規制するのが暴排条例、という関係です。
出典・参考資料(1件)
3. 取引の入口で反社チェックをする
3つ目は、取引や契約を始める前の「入口」で、相手が反社会的勢力と関わりがないかを確認すること(反社チェック)です。前述の第18条も、契約の相手が暴力団関係者でないことを確認するよう求めています。政府指針が示す「取引を含めた一切の関係遮断」という原則も、まず関係を持たないことを重視しています。
いったん取引が始まってから関係を断とうとすると、契約上のトラブルや相手からの不当な要求に発展しかねません。だからこそ、取引を始める前の段階で相手を確認し、疑わしい場合は取引に進まないという「入口対策」が、暴排の実務では特に重視されています。具体的な進め方は、次の章で解説します。
反社チェックの進め方と手作業の限界
ここからは、入口対策の中心となる反社チェックの進め方と、手作業で行う場合の限界、それを補う手段について解説します。
反社チェックは、おおむね次の流れで進むのが一般的です。まず、新規取引の開始時・役員や株主の登録時・採用時など、確認が必要な場面を社内で定めておきます。次に、相手の会社名や代表者名などをもとに、新聞・インターネット記事・官報・行政処分情報・制裁リストといった公開情報と照合し、反社会的勢力との関わりを示す情報がないかを確認します。最後に、いつ・誰が・何を確認したのかを記録として残しておきます。
専用のツールを導入しない場合でも、まずは公的機関が公表する情報(警察庁・都道府県警・官報など)の確認や、暴力団追放運動推進センターへの相談・ひな形の活用から始められます。事業の規模に応じて、できる範囲の確認から取り組むことが大切です。
もっとも、相手の会社名や代表者名を調べるだけでは、確認として十分とは限りません。阿部氏は、反社会的勢力がフロント企業やトクリュウを隠れ蓑にして素性を隠す実態を踏まえ、調べるべき範囲について次のように指摘します。

インターネット検索や新聞記事のデータベースなどを利用して、相手方の会社名や代表者名を検索しても、背後にいる反社会的勢力の存在は判明しません。相手方の実質的支配者まで遡って徹底的に反社チェックを行い、少しでも疑わしい要素があれば取引中止を検討するといった厳密な取り組みが求められます。
この一連の作業を担当者が手作業で行う場合、いくつかの壁にぶつかります。
- 同姓同名の切り分けが難しい:検索で同じ名前の別人の記事が混ざり、本当に該当するのかの判断に時間がかかる
- 見落としが起きやすい:新聞・ネット・官報・制裁リストなど複数の情報源を横断して調べるため、確認漏れが生じやすい
- 証跡が残りにくい:いつ・誰が・何を確認したのかの記録が属人的になり、監査や上場審査で示しにくい
- 定期的な再確認が回らない:取引開始後に相手にネガティブな情報が出ても、気づく仕組みがない
こうした手作業の限界を補うのが、反社チェックツールです。複数の情報源をまとめて照合し、AIで不要な情報(ノイズ)を除いたうえで、確認の証跡を自動で残せるものが多く、取引開始後のモニタリングにも対応します。ここでは、入口対策として使われる代表的なツールを紹介します。各ツールの料金やデータソースの幅、機能は、以下の比較表でまとめて確認できます。
| サービス名 | RiskAnalyze(リスクアナライズ) | RISK EYES(リスクアイズ) | RoboRoboコンプライアンスチェック |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 月額・検索料金 | 月額27,500円〜 (ライトプラン/年間600検索) | 月額最低15,000円(税別) +300円/検索〜 | 従量プラン月額0円〜/1件250円〜(税抜) ※料金詳細は要問い合わせ |
| 無料トライアル | あり | あり | あり(10件まで) |
| データソース(照合先) | 国内約1,000媒体+官報 海外240超の国・地域 PEPs・制裁情報 | WEB・新聞・ブログ/掲示板 独自反社DB(2015年〜) 制裁リスト(米日+WATCH LIST) | ネット・新聞・海外DB(約190か国) SP RISK SEARCH(反社約60万件) 官報破産者情報 |
| AIによるノイズ除去・要約 | ●判定済みDB+AI調査レポート | ●AI記事判定でノイズ除去 | ●AI要約+注目度3段階判定 |
| 一括検索(CSV/Excel) | ●CSVで1,000件を約1分 | ●Excel取込・差分検索に対応 | ●Excelをドラッグ&ドロップ |
| 証跡の保存 | ●クラウドに7年間自動保存 | ●承認・否認を記録(PDF保存) | ●承認・否認・保留をPDF/CSV/Excel出力 |
| 取引開始後のモニタリング | ●取引先管理でリスク監視を自動化 | ●日次監視・自動通知(リスクアラート) | △一括再チェックで対応 |
| API連携 | ●無料(Salesforce・kintone連携) | ●追加費用なし(CRM/SFA連携) | ●オプション(20,000〜70,000円) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る |
※ 料金・機能は2026年10月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式資料でご確認ください。
1. RiskAnalyze(リスクアナライズ)(KYCコンサルティング株式会社)

RiskAnalyze(リスクアナライズ)は、KYCコンサルティング株式会社が提供する、AIを活用したWEBサービス型の反社・コンプライアンスチェックツールです。個人名・企業名を入力すると、反社会的勢力とのつながり・逮捕歴・行政処分・訴訟歴・風評などを調べ、判定済みの調査レポートを1件あたり最短0.4秒で表示します。
判定済みデータベースの参照で処理が速く、CSVによる一括検索では1,000件を約1分で処理できます。国内約1,000媒体+官報、海外240以上の国・地域やPEPs(重要な公的地位にある人物)・制裁情報まで照合でき、無料のAPI連携で取引先登録時の自動チェックにも組み込めます。証跡はクラウドに7年間自動保存されます。料金は初期費用無料、月額27,500円(ライトプラン)からです。
出典・参考資料(1件)
2. RISK EYES(リスクアイズ)(ソーシャルワイヤー株式会社)

ソーシャルワイヤー株式会社が運営するRISK EYES(リスクアイズ)は、WEBニュースや新聞記事などの公開情報を使って取引先・従業員をスクリーニングする、反社チェックに特化したツールです。法人名・人名と「逮捕」などのネガティブワードを組み合わせて検索し、反社会的勢力との関係の疑い・犯罪への関与・不祥事の有無という3つの観点で確認します。
2015年以降の反社報道を独自に集めたデータベースや懸念度のラベリングでノイズを抑え、公式の機能一覧では、生成AIの記事判定(機能面)で記事確認の工数を最大92%削減できるとしています。差分検索・日次監視のリスクアラート・承認ワークフローも備え、米日やダウ・ジョーンズ社の制裁リストにも対応します。料金は初期費用無料、最低月額15,000円(税別)+1検索300円の従量制です。
出典・参考資料(1件)
導入によって確認作業の工数がどの程度変わるのか、ソーシャルワイヤー株式会社の杉山氏は具体的な事例を挙げて説明します。

導入事例では、広報支援会社で検索業務を約93%削減、オンラインマッチングサービスを運営する企業で反社チェック業務を約95%削減、採用管理システムを提供する企業で従来比約85%の工数削減を実現しています。採用管理システムを提供する企業では、日次20~30件の確認に100~150分かかっていた業務が大幅に短縮されました。
3. RoboRoboコンプライアンスチェック(オープン株式会社)

RoboRoboコンプライアンスチェックは、オープン株式会社が提供するクラウド型の反社・コンプライアンスチェックサービスです。取引先や採用候補者について、インターネット記事検索・新聞記事データベース検索・海外情報データベース検索を組み合わせて調べ、生成AIによる記事の要約・解析や、注目度を高・中・低の3段階で自動判別する機能を備えます。
Excelのドラッグ&ドロップで取引先を一括登録し、1クリックで検索できます。海外約190か国のデータベースや、反社情報約60万件を収録するSP RISK SEARCH、官報の破産者情報と連携した多層的な調査が1画面で完結し、承認・否認・保留の証跡はPDF等で出力できます。SBI証券が上場企業向けの要件の観点で監修しています。料金は初期費用無料で、取引先10件まで無料で試せます。
出典・参考資料(1件)
このサービスの開発は、提供元グループ自身が抱えていた反社チェックの負担が出発点だったといいます。オープン株式会社の関根氏は、開発のきっかけを次のように話します。

開発の背景としては、親会社であるオープングループ(旧RPAホールディングス)が2018年に上場した際、当時は効率的な反社チェックツールが市場にほとんど存在しなかったことがあります。年間で約500時間もの工数を反社チェックに費やしており、この業務を効率化するサービスがあれば多くの企業に喜ばれるだろうと考えたのが出発点です。
ここで取り上げた3サービスは代表例で、反社チェックツールはほかにも多数あります。料金やデータソースの幅、判定精度を比べて自社に合うものを選びたい方は、主要16サービスを比較した次の記事が参考になります。
反社チェックツールおすすめ16選を比較|料金・データソース・精度で失敗しない選び方
取引先や株主、採用候補の反社チェックを、担当者が新聞記事やインターネットを手作業で検索して進めていませんか。1件ずつ調べる方法は時間がかかるうえ、調べ漏れ(見落とし)と、同姓同名による誤判定(過検知)の両方が起きやすく、調査の質が担当者の経…
まとめ
暴排とは「暴力団排除」の略で、暴力団をはじめとする反社会的勢力を社会・経済の活動から締め出す取り組みを指します。暴排は、暴力団員の要求行為を規制する暴力団対策法、事業者の役割を定める暴力団排除条例、反社会的勢力の定義と関係遮断の原則を示す政府指針という3つの制度に支えられています。
事業者がすべきことは、契約書に暴排条項を入れること(努力義務)、暴力団への利益供与をしないこと(禁止)、そして取引の入口で反社チェックを行うことの3つです。なかでも入口での確認は、いったん始まった関係を断ちにくいという反社対応の特性から、特に重視されています。
手作業での確認には同姓同名の切り分けや見落とし、証跡管理といった限界があり、反社チェックツールを活用することで、確認の精度と効率、記録の残しやすさを高められます。各ツールの資料は、以下からまとめて請求できます。
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よくある質問(FAQ)
Q. 暴排とは何の略ですか?
暴排とは、「暴力団排除」を略した言葉で、読み方は「ぼうはい」です。暴力団をはじめとする反社会的勢力を、社会的にも経済的にも活動の場から締め出す取り組み全般を指します。契約書の「暴排条項」や、各都道府県の「暴力団排除条例(暴排条例)」など、企業の実務で使われる言葉の多くがこの略語をもとにしています。
Q. 反社会的勢力と暴力団は何が違いますか?
反社会的勢力と暴力団の関係は、暴力団が「反社会的勢力」という大きな枠の一部にあたる、というものです。反社会的勢力には、暴力団のほかにも、暴力団に準じる準暴力団(いわゆる半グレ)、暴力団を支える共生者、匿名・流動型の犯罪グループ(トクリュウ)などが含まれると実務では整理されています。相手が暴力団そのものでなくても、反社会的勢力と関わりがあれば警戒が必要になります。
Q. 暴排条項を定めるのは努力義務ですか、法的義務ですか?
暴排条項を契約書に定めることは、東京都暴力団排除条例では「努めるものとする」と書かれた努力義務です(第18条)。一方で、暴力団への利益供与は同条例の第24条で「してはならない」とされた禁止規定であり、両者は性質が異なります。努力義務だからといって暴排条項を省くと、いざというときに契約を解除する根拠を欠くため、契約書への明記が実務では重要とされています。
Q. 暴排条項を入れていないと罰則はありますか?
暴排条項を入れていないこと自体には、罰則はありません。暴排条項の導入は努力義務であり、入れていなくても条例違反で罰せられるわけではありません。ただし、暴力団への利益供与(禁止規定)に違反した場合は、公安委員会からの勧告や事業者名の公表といった行政上の対応の対象になります。懲役・罰金といった刑事罰は、暴力団事務所の開設・運営や特別強化地域での行為に限られます。
Q. 個人事業主や小さな会社も暴排の対象になりますか?
個人事業主や小規模な会社も、暴排の対象になります。暴力団排除条例は、会社の規模や法人・個人の別を問わず「事業者」を広く対象としているためです。契約書への暴排条項、暴力団への利益供与をしないこと、取引の入口での反社チェックは、事業の大小にかかわらず当てはまります。取引件数が少ない事業者ほど一件あたりの影響が大きいため、入口での確認は規模を問わず重要です。
Q. 反社チェックは取引を始めた後も必要ですか?
反社チェックは、取引を始める「入口」での確認が最も重要ですが、取引開始後の継続的な確認も望まれます。取引を始めた時点では問題がなくても、その後に相手へネガティブな情報が出ることがあり、手作業ではこうした変化に気づきにくいためです。取引先を定期的に見直したり、反社チェックツールのモニタリング機能で自動的に監視したりすることで、関係が始まった後のリスクにも対応できます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















