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統合セキュリティプラットフォームの費用相場|企業規模別の初期費用・月額とタイプ別の料金目安

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ウイルス対策やファイアウォールを別々に導入してきたものの、テレワークや複数拠点、クラウド利用が広がり、守る範囲が社内ネットワークに収まらなくなっている企業が増えています。複数のセキュリティ機能を1つにまとめた「統合セキュリティプラットフォーム」への切り替えを考えるとき、最初に気になるのが費用です。

ただし、製品ページの多くは「要お問い合わせ」とだけ書かれており、導入前に金額の目安を把握したい担当者が概算を得にくいのが実情です。さらに、「統合セキュリティプラットフォーム」は何をまとめるかによって相場が大きく変わるため、一律の料金表では判断できません。

本記事では、統合型セキュリティの費用を、まず企業規模ごとの概算から確認し、費用の内訳と料金体系、統合する対象(UTM・脆弱性診断・ID管理・クラウド保護)ごとの相場の違い、安さだけで選ぶと生じる隠れコスト、費用を抑える方法まで整理します。自社の予算化と問い合わせ先の絞り込みに使える判断材料としてご活用ください。

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【早見表】企業規模(PC台数)別の費用相場

ここでは、統合セキュリティプラットフォームにかかる費用の目安を、企業規模ごとに確認します。統合セキュリティは1つの製品ですべてを担うより、守りたい対象ごとに必要なタイプ(UTM・脆弱性診断・ID管理など)を組み合わせて使うのが実態で、何をまとめるかで費用が変わります。

下の表は各社が公表する料金をもとにした代表的な目安です。料金を公開している製品が少ないタイプもあるため、代表的なサービスの公表料金を示しています。ネットワークを守るUTM、弱点を調べる脆弱性診断、ログインを束ねるID管理では、課金の単位も相場も異なります。タイプごとの詳しい違いは後の章で解説します。

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対象規模の目安小規模(従業員数十名/〜30台)中規模(30〜100台相当)大規模(100台〜・多拠点)
統合の中心ID管理(IDaaS)・SaaS型の診断が中心クラウド型UTMでネットワークをまとめて保護UTM/次世代ファイアウォールに監視・クラウド保護を組み合わせ
初期費用製品により異なる(公開していない製品が多い)110,000円〜(税込121,000円〜)個別見積りが中心
月額・年額ID管理:1ユーザーあたり月150〜660円程度
Webサイトの脆弱性診断:月50,000円〜
クラウド型UTM:月38,500円〜(税込42,350円〜、100台相当まで)
診断+保険の統合パッケージ:年額900,000〜1,500,000円(100ノード以下)
台数・拠点数・監視オプションに応じて増加。多くの製品は要お問い合わせ(例:監視分析オプション月181,500円)

各社が公表する料金に基づく目安(2026年10月時点)。金額は統合する機能・台数・プランにより変動します。表の数値の出所は下記のとおりです。

出典・参考資料(5件)

表のとおり、同じ「統合セキュリティ」でも、小規模ではID管理やクラウド型の診断を月数百円から数万円で始められる一方、ネットワーク全体をまとめて守るクラウド型UTMは初期費用と月額が別にかかります。自社がまず何を守りたいかによって、必要な予算の桁が変わります。

複数の対象を守りたい場合は、必要なタイプの料金を足し合わせて考えます。たとえば中規模で、ネットワークの出入口(UTM)と社員のログイン(ID管理)の両方を固める場合を考えます。

クラウド型UTMの月38,500円前後に、ID管理を100名で使った月50,000円前後を足すと、月額はおよそ88,000円前後、初期費用は110,000円前後が目安です。

このように必要なタイプを足し合わせて総額を見積もると、見積り依頼の前に予算の当たりを付けやすくなります。

上の表の規模区分は、その規模で典型的に選ばれるタイプの目安です。小規模でもまずネットワークを守りたいならUTMから検討してよく、規模ではなく「まず何を守りたいか」で選べます。

小規模(〜30台)の費用目安

従業員数十名・端末30台程度までの小規模では、まずは社員のログインを安全にまとめるID管理(IDaaS)や、公開しているWebサイトの弱点を調べる脆弱性診断から始めるケースが多く見られます。

ID管理は1ユーザーあたり月150〜660円程度の公開料金があり、人数分の月額で概算を立てられます。SaaS型のWeb脆弱性診断は月50,000円前後から利用でき、月額の利用料を中心に比較的小さく始めやすいのが特徴です。

中規模(30〜100台)の費用目安

端末30〜100台規模になると、社内ネットワークの出入口をまとめて守るUTM(統合脅威管理)の導入が現実的な選択肢になります。拠点に機器を置かないクラウド型UTMには、初期110,000円(税込121,000円)前後・月額38,500円(税込42,350円)前後から、100台相当まで対応する公開料金の例があります。

脆弱性診断とバックアップ、サイバー保険を束ねた統合パッケージでは、100ノード以下で年額900,000〜1,500,000円という水準の例もあります。

大規模(100台〜)の費用目安

100台を超え、拠点も複数にわたる規模では、UTMや次世代ファイアウォールに、監視・運用の代行やクラウド環境の保護を組み合わせる構成が増えます。この層では料金を公開していない製品が多く、台数・拠点数・監視オプションの範囲に応じて個別見積りになるのが一般的です。たとえばクラウド型UTMでも、セキュリティ監視分析を加えると月181,500円といった上位オプションが積み上がります。

総額を左右するのは、まず拠点数と監視の範囲です。拠点が複数になればUTMの契約は拠点数ぶんに増え、監視分析を加えれば前述のオプションが上乗せされるため、月額は中規模の数倍に膨らむこともあります。概算を掴むには、守る対象と台数・拠点数を整理したうえで複数社に見積りを依頼するのが近道です。

自社の規模で必要な予算の桁がつかめたら、次に気になるのは「限られた予算の中で、何を優先して対策するか」です。専任の担当者や潤沢な予算がない企業がまず取り組むべき対策を、優先順位と費用感つきで整理した以下の記事が、着手する順番を決める助けになります。

統合セキュリティプラットフォームの費用の内訳と料金体系

ここからは、提示された金額が「なぜその額になるのか」を分解します。統合セキュリティの費用は、大きく初期費用・ライセンス費用・保守/サポート費用の3つで構成され、導入形態と課金の単位によって総額が変わります。この構造を押さえると、見積りの比較や予算化がしやすくなります。

統合セキュリティプラットフォームの費用を構成する3つの費目を示した図。初期費用(機器・設定)、ライセンス費用(年額更新)、保守・サポート費用(運用・監視)の3つを足し合わせたものが総額で、総額は導入形態(購入・リース・レンタル・クラウド)と課金単位(台数・ユーザー数・拠点数)によって変わることを表している。

初期費用(機器・設定)

初期費用は、機器の購入代金や、導入時の設定・初期構築にかかる費用です。拠点に機器を設置するUTMでは機器代が中心になり、クラウド型UTMでも初期110,000円前後の初期費用がかかる例があります。一方、ID管理(IDaaS)やSaaS型の診断では初期費用を公開していない製品も多く、同じ「統合」でも初期費用のかかり方は製品ごとに分かれます。

月額が安く見えても初期費用が別途かかる場合があるため、総額で比べることが欠かせません。

ライセンス費用(年額更新)

ライセンス費用は、ウイルス対策・不正侵入防御・Webフィルタリングといったセキュリティ機能を使い続けるための費用で、多くは年単位で更新します。UTMでは、機器を買い切っても、これらの機能を最新の脅威に追従させるためのライセンスを毎年支払う形が一般的です。クラウド型やSaaS型では、このライセンス費が月額・年額の利用料に含まれます。

ライセンスを更新しないと、後述のとおり脅威への対応が止まる点に注意が必要です。

保守・サポート費用

保守・サポート費用は、機器の障害対応、設定変更の代行、稼働監視、問い合わせ対応などにかかる費用です。セキュリティ専任の担当者がいない企業では、この運用を外部に任せられるかどうかが実務上の分かれ目になります。クラウド型UTMでは、監視分析や緊急時の設定変更をオプションとして用意している製品もあり、どこまでを自社で担い、どこからをベンダーに任せるかで総額が変わります。

導入形態別(購入・リース・レンタル・クラウド)の料金のかかり方のちがい

UTMのように機器を伴う製品には、購入・リース・レンタル・クラウド型という導入形態があり、同じ機能でも費用のかかり方が異なります。購入は機器代を初期に一括で負担して資産として扱う形、リースやレンタルは月額に平準化して初期負担を抑える形です。

機器を設置する購入・リース・レンタルの3形態は、料金を公開している製品が少なく、台数や構成に応じた個別見積り(要お問い合わせ)になるのが一般的です。月額の見え方は形態で変わっても、機器代・ライセンス・保守の総額で比べることが欠かせません。

拠点に機器を置かないクラウド型は、初期費用と月額の利用料を公開している例があり、たとえば初期110,000円(税込121,000円)前後・月額38,500円(税込42,350円)前後から始められます。自社の資金繰りや機器更新の手間をどう扱いたいかで、適した形態は変わります。

課金単位(台数・ユーザー数・拠点数・ソース数)でどう変わるか

統合セキュリティの費用は、何を単位に課金されるかで伸び方が決まります。UTMは守る拠点数や対応する端末台数、ID管理は利用するユーザー数、脆弱性診断は診断する対象の数(IPアドレスやノード数)が単位になります。たとえばID管理を1ユーザー月500円で100名が使えば月50,000円、拠点が増えればUTMの契約も拠点ごとに積み上がります。

自社の台数・人数・拠点数を先に数えておくと、提示された単価から総額を見積もりやすくなります。

「統合セキュリティプラットフォーム」はタイプで費用相場が変わる

「統合セキュリティプラットフォーム」という言葉は、守る対象の異なる複数のタイプをまとめて指しています。何を統合するかで課金の単位も相場も変わるため、自社が本当に必要としているタイプを見極めることが、適切な予算化の第一歩になります。

統合セキュリティプラットフォームとは(UTM・脆弱性診断・ID管理・クラウド保護の総称)

統合セキュリティプラットフォームとは、個別に導入しがちな複数のセキュリティ機能を1つの製品・サービスにまとめ、管理の手間を抑えながら守る範囲を広げる仕組みの総称です。

代表的には、社内ネットワークの出入口を守るUTM(統合脅威管理)、Webサイトやサーバーやクラウドのすきまをまとめて点検する脆弱性診断の統合ツール、社員のログインとアクセス権を束ねるID管理(IDaaS)、クラウド環境の設定や資産を守るクラウド保護(CNAPP)があります。それぞれ守る対象が違うため、費用の相場も分けて考える必要があります。

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タイプUTM(ネットワーク統合型)脆弱性診断の統合ツールID管理(IDaaS)クラウド保護(CNAPP)
主に守る対象社内ネットワークの出入口Webサイト・サーバー・クラウドの設定の弱点社員のログインとアクセス権クラウド環境の設定・資産
課金の単位対応台数・帯域・拠点数診断対象数(IP・FQDN)・ノード数利用ユーザー数保護するクラウド資産の量
公開料金の例クラウド型で初期110,000円〜(税込121,000円〜)・月額38,500円〜(税込42,350円〜、100台相当まで)SaaS型のWeb診断は月50,000円〜。診断・バックアップ・保険を束ねた統合パッケージは100ノード以下で年額900,000〜1,500,000円1ユーザーあたり月150〜660円程度公開例が少なく、個別見積り(要お問い合わせ)が中心

各社が公表する料金に基づく目安(2026年10月時点)。公開例が少ないタイプは代表的なサービスの料金を示しています。

料金の出所は以下のとおりです。

出典・参考資料(4件)

UTM(ネットワーク統合型)の費用相場

UTM(統合脅威管理)は、ファイアウォール・ウイルス対策・不正侵入防御・Webフィルタリングなどを1台にまとめ、社内ネットワークの出入口を守る製品です。クラウド型には早見表で示したとおり月額38,500円前後からの公開例がありますが、UTMで費用を左右するのは主に拠点数・台数・帯域です。

UTMは守る拠点ごとに契約が必要なため、多拠点の企業では拠点数ぶんの契約が積み上がります。また契約した台数や帯域を超えると上位プランへの切り替えが必要になり月額が上がるので、導入時は現在の台数・拠点数・回線速度に見合うプランを選ぶことが、過不足のないコスト管理につながります。

脆弱性診断の統合ツールの費用相場

脆弱性診断の統合ツールは、Webサイト・サーバー・クラウドの設定といった複数の対象をまとめて点検し、弱点を可視化します。課金は診断する対象の数(IPアドレスやFQDN(完全修飾ドメイン名)、ノード数)が単位で、対象はドメインやIP単位で数えるのが一般的です。公開サイトが1つなら1対象、公開システムが増えればその数だけ対象も増えます。

SaaS型のWebアプリケーション診断には月50,000円(1対象)からという公開例があり、診断・バックアップ・サイバー保険を束ねた統合パッケージでは、100ノード以下で年額900,000〜1,500,000円という水準の例もあります。守りたい対象の数を数えてから見積もると、過不足のないプランを選びやすくなります。

同じ脆弱性診断でも、診断対象の数だけでなく、診断を訪問で行うかリモートで行うかによって人手のかかり方が変わり、費用に差が出ます。脆弱性診断を提供する株式会社SYNCHROは、従来型の訪問診断とリモート診断のコストの違いをこう説明します。

北口氏
株式会社SYNCHRO 取締役CMO
北口氏
独自インタビューより

このようなオフィス内の脆弱性を調べるために、従来はお客様先まで足を運び、中に入って席を借りて調査する必要がありました。専門家が2人で出向いて期間中拘束されるため、どうしてもコストが高くなり、頻繁にはお願いしづらいのが実情です。結果として、年に1回程度の実施が一般的でした。

当社ではKATABAMIの通信経路を使い、リモートでネットワークの内側まで確認することができます。ネットワーク機器や複合機といったオフィス内の脆弱性診断を外から実施できますので、お客様側で場所や立ち会いの工数をご用意いただく必要がなく、コストを抑えて継続的にご提供できるのが大きな特徴です。

ID管理(IDaaS)の費用相場

ID管理(IDaaS)は、社員のログインを一本化し、多要素認証やアクセス制限で不正ログインを防ぐ仕組みです。課金は利用ユーザー数が単位で、1ユーザーあたり月150〜660円程度の公開料金があります。たとえば税抜150円のプランや、税込440〜660円のプランなどがあり、人数分の月額でそのまま概算を立てられます。ユーザー単位の月額課金が中心のため、小規模から段階的に始めやすいのが特徴です。

デバイス証明書などのオプションを加えると、その分が上乗せされます。

クラウド保護(CNAPP)の費用相場

クラウド保護(CNAPP)は、AWSやAzure、Google Cloudなどのクラウド環境の設定ミスや資産のリスクをまとめて可視化する仕組みです。守る対象がクラウド資産の量に応じて変わるため、料金を公開している製品は少なく、要お問い合わせでの個別見積りが中心です。クラウド利用が主体でなければ優先度は高くないことも多く、自社のクラウド活用の度合いを踏まえて要否を判断するとよいでしょう。

安さだけで選ぶと高くつく隠れコストと費用で損しない注意点

月額や初期費用の安さだけで選ぶと、契約後に見積りには表れていなかった費用が発生し、総額では割高になることがあります。ここでは、買ってから気づきやすい費用を整理します。

保守・設定変更でかかるベンダー費用

導入後の設定変更や障害対応をベンダーに依頼すると、保守契約の範囲を超えた作業に追加費用がかかる場合があります。たとえばクラウド型UTMでは、緊急の設定変更を1回あたりの都度料金で提供している製品もあります。セキュリティ専任者がいない企業ほど運用をベンダーに頼りがちなので、どこまでが月額に含まれ、どこからが別料金かを契約前に確認しておくと、想定外の出費を避けられます。

ライセンス切れで更新が止まるリスク

UTMなどのセキュリティ機能は、ライセンスを更新し続けることで最新の脅威に対応します。ライセンスが切れたまま機器を使い続けると、ウイルスや攻撃の情報が更新されず、見かけ上は動いていても守れていない状態になりかねません。更新費用は毎年かかる前提で予算に織り込み、契約更新の時期を管理することが、結果的に費用の無駄をなくすことにつながります。

耐用年数での買い替え・他製品への乗り換えでかかる再コスト

機器を伴うUTMには耐用年数があり、数年ごとに買い替えやメーカーのサポート終了に伴う入れ替えが必要になります。また、導入後に別の製品へ乗り換える場合は、移行の作業費や設定のやり直しが生じます。初期費用の安さだけで選ぶと、数年単位で見たときの総額が想定より膨らむことがあるため、導入から更新・乗り換えまでを含めた期間で費用を比べると、判断を誤りにくくなります。

統合セキュリティプラットフォームの費用を抑える方法

必要な守りを確保しつつ費用を抑えるには、過剰な仕様を避ける、複数社を比べる、公的な補助制度を使う、という3つの打ち手があります。順に見ていきます。

オーバースペックを避ける

UTMの料金は対応台数や帯域で上がるため、将来の拡大を見込みすぎて大きなプランを選ぶと、使わない性能に費用を払うことになります。現在の端末台数・拠点数・回線速度に見合ったプランを選び、増えたときに上位へ切り替えられるかを確認しておくと、過剰な支出を抑えられます。ID管理や診断でも、必要な機能とユーザー数・対象数を見極めることが、無駄のないプラン選びにつながります。

相見積もりを取る

統合セキュリティは料金を公開していない製品が多く、同じ要件でも見積りに幅が出ます。守りたい対象・台数・運用の範囲をそろえた条件で複数社から見積もると、適正な水準が見えてきます。価格だけでなく、保守・設定変更が月額に含まれるか、障害時の対応体制はどうかまで同じ条件で比べると、総額での比較がしやすくなります。

IT導入補助金(セキュリティ対策推進枠)を活用する

中小企業・小規模事業者がセキュリティ対策のITツールを導入する費用の一部は、国の補助制度で軽減できる場合があります。従来「IT導入補助金」と呼ばれてきた制度は、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)」に名称が変わり、その中に「セキュリティ対策推進枠」が設けられています。補助率・補助額は次のとおりです。

補助率
小規模事業者:2/3以内
中小企業:1/2以内
補助額
5万円~150万円

出典:セキュリティ対策推進枠|デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

ただし、この枠の補助対象は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載され、事務局に登録されたサービスに限られます。一般のUTMやID管理、脆弱性診断の製品がそのまま補助対象になるわけではないため、使いたい製品が対象に含まれるかを事前に確認する必要があります。

交付申請の期間や補助の詳細は年度ごとに変わるため、最新の内容は公式サイトで確認してください。

費用の目安を確認できる統合セキュリティ対策サービス

ここからは、料金の目安を確認しやすい統合型のセキュリティサービスを3つ紹介します。守る対象(ログイン・端末や診断・ネットワーク)がそれぞれ異なるため、自社がまず何を固めたいかに合わせて検討してください。

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サービス名CloudGate UNOKATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージSmartConnect クラウド型UTM
統合のタイプID管理(IDaaS)
SSO・多要素認証・アクセス制限を統合
予防(脆弱性診断)・復旧(バックアップ)・補償(サイバー保険)の統合パッケージUTM(ネットワーク統合型)
FW・IPS・アンチウイルス等を集約
主に守る対象社員のログインとアクセス権社内ネットワークの端末・機器
(サーバー・複合機・PCなど)
社内ネットワークの出入口
(拠点⇔インターネット間)
初期費用要お問い合わせ
(Smart Packはオプション初期費用が無償)
要お問い合わせ110,000円〜
(税込121,000円〜)
月額・年額月額400〜600円/ユーザー
(税込440〜660円)
月額1,250円/台〜
(100ノード以下で年額90万〜150万円)
月額38,500円〜
(税込42,350円〜、100台相当まで)
課金単位利用ユーザー数診断する端末(ノード)数・診断頻度対応台数・帯域
(最低利用期間1年)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見る

ここで紹介したのは、費用の目安を確認しやすい統合型サービスの一例です。社内のセキュリティは、端末・ネットワーク・ID・データ・監視運用など守る対象ごとにタイプが分かれ、代表的なサービスも異なります。以下の記事では、守る対象別のタイプと代表サービス、費用相場を踏まえた選び方まで比較できます。導入を検討される方はこちらもご覧ください。

1. CloudGate UNO(株式会社インターナショナルシステムリサーチ)

CloudGate UNOのウェブサイト

CloudGate UNOは、社員のログインを一本化するシングルサインオンに、多要素認証とアクセス制限を組み合わせたID管理(IDaaS)です。ゼロトラストの考え方にもとづき、利便性とセキュリティを両立させる点を打ち出しています。

料金はユーザー単位で公開されており、基本プランで1ユーザーあたり月額400円(税込440円)から、上位プランで500〜600円(税込550〜660円)と、人数分の月額で概算を立てやすいのが特徴です。初期費用は要お問い合わせですが、30日間の無料トライアルが用意されています。

端末制限のためのデバイス証明書は1デバイスあたり月額100円(税込110円)から追加できます。社員のログインまわりから統合を始めたい小〜中規模の企業に向いた選択肢です。

ID管理の費用は人数分の月額で概算しやすい一方、導入を予算化する段階では、費用対効果をどう説明して稟議を通すかが論点になります。提供元のインターナショナルシステムリサーチは、導入相談の現場での予算化の実情をこう話します。

平澤氏
株式会社インターナショナルシステムリサーチ 営業本部マーケティング部
平澤氏
独自インタビューより

一番の動機は「ユーザーのパスワード管理の負担解消」ですが、それだけでは予算化が難しいケースも少なくありません。そこで「業務効率化」と「セキュリティリスクの排除」という2つのメリットを提示することで、稟議がスムーズに通るというケースが多いようです。

2. KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ(株式会社SYNCHRO)

KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージのウェブサイト

株式会社SYNCHROが提供するKATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージは、弱点を見つける脆弱性診断に、被害時に備える隔離バックアップとサイバー保険を組み合わせ、予防から復旧・補償までを束ねます。

ホワイトハッカーによる診断で、ネットワークにつながった端末のリスクを洗い出します。料金は診断する端末(ノード)数と頻度で決まり、1台あたり月額1,250円からが公開されています。

100ノード以下では年額900,000〜1,500,000円という目安も示されています。

複合機やサーバーなどネットワーク機器を幅広く点検対象にできるため、何から手を付けるべきか分からない企業が、自社のリスクを把握しながら対策を進めたい場合に向いています。初期費用は要お問い合わせです。

この年額の目安がどのように決まるのかについて、提供元の株式会社SYNCHROは、ノード数と診断頻度の関係、そして価格改定の背景をこう説明します。

北口氏
株式会社SYNCHRO 取締役CMO
北口氏
独自インタビューより

料金は、診断する端末台数(当社では「ノード数」と呼んでいます)と、診断頻度によって変動します。標準は毎月診断ですが、2ヶ月に1回など頻度を減らす場合は、その分お値段も調整する形にしています。

100ノード以下の場合は、年額90万円から150万円に価格改定しました。100ノードのお客様が今もっとも多いのですが、アフターフォローに必要なコストを踏まえての改定です。ノード数が増えると、当社のホワイトハッカーによる攻撃テストのコストも増えますので、そこを考慮した設定になっています。

3. SmartConnect Network & Security クラウド型UTM(NTTスマートコネクト株式会社)

SmartConnect Network & Security クラウド型UTMのウェブサイト

拠点にUTM機器を設置せず、データセンターに集約してネットワークの出入口を守るクラウド型のサービスが、NTTスマートコネクト株式会社のSmartConnect Network & Security クラウド型UTMです。

初期費用110,000円(税込121,000円)から、月額38,500円(税込42,350円)からと料金が公開されており、標準プランでサーバー・デバイス100台相当までに対応します。最低利用期間は1年です。

長期のログ保管や、セキュリティ監視分析、緊急時の設定変更などはオプションで追加できます。拠点に機器を置きたくない、情報システムの運用に手を割きにくいという中規模の企業が、ネットワーク全体をまとめて守りたい場合に検討しやすいサービスです。

まとめ

統合セキュリティプラットフォームの費用は、何を統合するかによって相場が変わります。社員のログインを束ねるID管理は1ユーザー月数百円から、ネットワークをまとめて守るクラウド型UTMは初期10万円台・月額4万円前後から、診断と保険を束ねたパッケージは100ノード以下で年額90万〜150万円が公開料金の目安です。

費用は初期費用・ライセンス・保守の3つで構成され、課金の単位(台数・ユーザー数・拠点数)で総額が決まります。

安さだけで選ぶと、保守の追加費用やライセンス切れ、買い替えで総額が膨らむことがあります。オーバースペックを避け、同じ条件で相見積もりを取り、補助制度の対象になるかを確認しながら、自社の規模と守りたい対象に合ったサービスを選びましょう。具体的な料金や機能は、各サービスの資料で確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 統合セキュリティプラットフォームとは何ですか?

A. 統合セキュリティプラットフォームとは、ウイルス対策・ファイアウォール・不正侵入防御などの複数のセキュリティ機能を1つの製品・サービスにまとめた仕組みの総称です。

代表的には、社内ネットワークの出入口を守るUTM、Webやクラウドの弱点を点検する脆弱性診断、社員のログインを束ねるID管理(IDaaS)、クラウド環境を守るクラウド保護(CNAPP)があり、何を統合するかによって費用相場が大きく変わります。

Q. 統合セキュリティプラットフォームの費用はいくらですか?

A. 統合セキュリティプラットフォームの費用は何を統合するかと企業規模で変わり、公開料金の目安はID管理(IDaaS)なら1ユーザーあたり月150〜660円程度、クラウド型UTMなら初期110,000円(税込121,000円)前後・月額38,500円(税込42,350円)前後から、診断と保険を束ねたパッケージなら100ノード以下で年額900,000〜1,500,000円です。

100台を超える大規模や多拠点の構成は料金非公開の製品が多く、台数・拠点数・監視オプションに応じた個別見積りになるのが一般的です。

Q. 統合セキュリティの中心であるUTMとファイアウォールの違いは何ですか?

A. UTMとファイアウォールの違いは、ファイアウォールが通信の出入口を通す・通さないで制御する単一機能なのに対し、UTMはそのファイアウォールにウイルス対策・不正侵入防御・Webフィルタリングなどを1台に束ねた多機能型である点です。UTMは複数機能を使い続けるためのライセンス費が毎年かかる一方、個別に機能を導入するより管理の手間と総額を抑えやすいのが特徴です。

Q. 小規模企業でも統合セキュリティプラットフォームは必要ですか?

A. 小規模企業でも統合セキュリティプラットフォームは有効で、テレワークやクラウド利用で守る範囲が社内ネットワークに収まらなくなっているため、規模にかかわらず検討する価値があります。ただし最初から大型のUTMを導入する必要はなく、社員のログインを束ねるID管理(1ユーザー月150〜660円程度)や公開サイトの脆弱性診断(月50,000円前後)など、必要な範囲から低コストで段階的に始められます。

Q. UTMのライセンスが切れた後も機器を使い続けられますか?

A. UTMのライセンスが切れた後も機器自体は物理的に動きますが、ウイルスや攻撃の最新情報が更新されなくなり、見かけ上は稼働していても実質的に守れない状態になります。ライセンスは最新の脅威に追従させるための費用で、毎年更新する前提で予算に織り込み、更新時期を管理しておくことが費用の無駄をなくすことにつながります。

Q. 統合セキュリティプラットフォームの保守費用は何をカバーしますか?

A. 統合セキュリティプラットフォームの保守・サポート費用は、機器の障害対応・設定変更の代行・稼働監視・問い合わせ対応などをカバーします。どこまでを月額に含め、どこからをオプションや都度料金とするかは製品ごとに異なるため、契約前に範囲を確認しておくと、導入後の想定外の出費を避けられます。

Q. 統合セキュリティプラットフォームを別の製品へ乗り換えると費用はどのくらいかかりますか?

A. 統合セキュリティプラットフォームを別の製品へ乗り換える場合は、新しい製品の初期費用に加えて、移行の作業費や設定のやり直しの費用がかかります。機器を伴うUTMには耐用年数があり、数年ごとの買い替えやメーカーのサポート終了に伴う入れ替えも発生するため、導入から更新・乗り換えまでを含めた期間で総額を比べると判断を誤りにくくなります。

Q. 統合セキュリティプラットフォームの費用はデジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)の対象になりますか?

A. 統合セキュリティ対策のITツールは、「デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)」のセキュリティ対策推進枠で、補助率2/3以内(小規模事業者)または1/2以内(中小企業)・補助額5万〜150万円の補助を受けられる場合があります。

ただし補助対象は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載され、事務局に登録されたサービスに限られるため、使いたい製品が対象に含まれるかを事前に確認する必要があります。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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