日々の記帳は会計ソフトで自社でつけられているものの、毎月の顧問料を払うほど相談することはない、という小規模の会社や個人事業主は少なくありません。決算と申告だけを税理士に任せたいと考えたとき、まず気になるのは「決算のみを頼むといくらかかるのか」という費用です。
ただし、費用の総額だけで判断すると、消費税の申告や修正申告が後から別料金で加わったり、顧問契約なら受けられる節税の提案や税務調査の立会いが対象外だったりと、想定とずれることがあります。自社が決算のみで足りるのかを見極めるには、料金の内訳と、顧問契約との対応範囲の違いを押さえておく必要があります。
この記事では、決算のみを依頼した場合の費用の目安を売上規模・法人/個人別に整理し、顧問契約や自社申告との違い、依頼できる業務の法的な位置づけ、依頼の進め方までを解説します。決算・申告まで任せられる委託先を見比べて、相談先を選ぶための判断材料としてご活用ください。
目次
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税理士に決算のみを頼む費用はいくら?
ここからは、決算のみを依頼したときの費用を、自社の売上規模に当てはめられる形で見ていきます。まず基本となる決算料の目安を示し、そのあとで後から加わりやすい別料金を整理します。
売上規模・法人/個人別の決算料の目安
決算のみ(決算書の作成と税務申告)を税理士に依頼する場合の料金は、売上規模と、法人か個人事業主かで変わります。まず、売上規模別・法人/個人別に料金を公開している税理士事務所の例をみてみましょう。年間売上3,000万円以下の範囲では次のような水準です。月額の顧問料をかけず、年1回の決算料だけで依頼できる体系です。
| 決算料の目安(税理士事務所の公開料金例) | 500万円以下 | 1,000万円以下 | 3,000万円以下 |
|---|---|---|---|
| 法人の決算料 | 12万円 | 15万円 | 18万円 |
| 個人事業主の決算料 | 6万円 | 9万円 | 12万円 |
※上記は税理士事務所が公開している料金表の一例です(田辺税理士事務所の決算料。すべて税抜、2026年10月時点。月額の顧問料は年間売上3,000万円以下の場合0円)。消費税の申告料は含みません。同事務所は現在このコースの受付を一時停止していますが、料金水準の目安として示しています。金額は依頼先により幅があるため、実際の依頼時は複数の事務所・サービスの最新料金を見比べてご確認ください。
決算料だけを切り出した一律料金を掲げるサービスもあります。たとえば法人の決算申告に特化した「法人決算オンライン」は、資本金・年間売上がいずれも1億円以下の法人を対象に、決算申告を税抜79,800円(税込87,780円)の均一料金で提供しています。
ここまでの公開料金を踏まえると、自社で記帳したうえで決算・申告だけを依頼する場合の目安が見えてきます。法人は決算特化の定額サービスで約8万円から、税理士事務所に売上規模別で頼むと12万〜20万円程度、個人事業主で6万〜12万円程度です。
いずれも法人税・所得税の申告が中心の金額で、課税事業者はこれに消費税の申告料が別途加わります。表の売上区分の中間にあたる場合は、上下の区分の間の水準が目安になります。
当初見積もりより高くなりやすい「別料金」
決算料の安さだけで比べると、見積もりより総額が高くなることがあります。基本の決算料に含まれず、別料金になりやすいのは次のような項目です。相談前に自社に当てはまるものがないか確認しておくと、総額の見当がつけやすくなります。

- 消費税の申告:法人税・所得税の申告料とは別建てになることが多く、田辺税理士事務所では別途5万円〜、ミネルバ税理士法人では年額で別建ての料金が設定されています。
- 記帳の修正・仕訳の整理:自社で入力した仕訳に誤りがあると、決算前に修正作業が発生します。法人決算オンラインでは会計ソフトの仕訳修正代行が10件以内で1万円、50件まで3万円、50件以上は5万円〜と、件数に応じた料金が別途かかります。
- 税務調査への対応:申告後に税務調査が入った場合の事前相談・立会いは、基本料金の対象外となることがあります。法人決算オンラインでは税務調査のオンライン事前相談が5万円、当日の立会いは別途相談です。
- 修正申告:申告後に内容を訂正する修正申告の料金は、公表していないサービスも多く、要お問い合わせとなる場合があります。
出典・参考資料(3件)
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顧問契約・決算のみ・自分で、何が違う?
決算のみで足りるかを判断するには、顧問契約・決算のみの依頼・自社申告の3つで、対応してもらえる範囲と年間の費用、税理士との関わり方がどう違うかを並べて見るのが近道です。
対応範囲・費用・関与頻度の比較
| 依頼方法の比較 | 顧問契約 | 決算のみ依頼 | 自分で申告 |
|---|---|---|---|
| 対応範囲 | 月次の記帳確認・経営相談・節税提案・資金繰りや融資の相談・税務調査対応・決算申告まで一括 | 決算書の作成と税務申告が中心。期中の相談や節税提案は原則対象外 | 記帳から決算・申告まですべて自社 |
| 年間費用の目安 | 月額顧問料(月1.5万〜5万円程度)+決算料。年間で数十万円規模 | 年1回の決算料のみ。法人で約8万〜20万円程度 | 会計ソフト代などのみ(税理士費用はかからない) |
| 税理士との関与 | 毎月〜四半期ごとに継続的 | 決算期の前後に集中(年1回) | なし |
| 税務調査の立会い | 対応 | 別料金または対象外のことがある | 自社で対応 |
※費用は一般的な目安です。実際の金額は売上規模・取引量・依頼範囲により変わります。
決算のみは、1回あたりの単価で見ると割高に感じるかもしれませんが、毎月の顧問料がかからないぶん、年間の総額は抑えやすくなります。決算料は顧問契約でも決算のみでも別途かかるため、同じ会社で比べると、両者の差はまるごと毎月の顧問料の1年分です。
たとえば月額3万円の顧問契約なら、決算料とは別に顧問料だけで年36万円かかり、決算のみにすればこの36万円がかからずに済みます。月々の相談需要が少ない会社ほど、この差は大きくなります。
決算のみだと受けられないもの
費用を抑えられる一方で、顧問契約なら受けられて決算のみでは受けにくい支援もあります。判断の前に、次の点が自社に必要かどうかを確かめておくとよいでしょう。
- 期中の節税提案:節税は決算期の途中で手を打つことで選択肢が広がります。決算が固まってから関与する決算のみでは、打てる対策が限られます。
- 税務調査の立会い:申告後に税務調査が入った場合の立会いは、基本料金の対象外のことが多く、別料金で追加依頼できる依頼先と、スポットの依頼では調査対応を受けていない依頼先があります。調査対応まで見据えるなら、依頼時に可否と料金を確認しておくと安心です。
- 融資・資金繰りの相談:金融機関への提出資料や資金計画の相談は、継続的に関与する顧問契約のほうが受けやすい領域です。
- 月次での経営状況の把握:年1回の関与では、利益や資金繰りの変化に気づくのが決算時になりがちです。月次で数字を確認したい場合は顧問契約が適します。
そもそも決算・申告は税理士しか代行できない
決算のみの依頼先を探すと、税理士事務所のほかに「決算代行」「記帳代行」をうたうサービスも見つかります。ここで押さえておきたいのが、決算書の作成や税務申告の代行は、税理士だけに認められた業務だという点です。税理士法では、税理士の業務を次のように定めています。
税理士は、他人の求めに応じ、租税(…)に関し、次に掲げる事務を行うことを業とする。
出典:税理士法 第2条(税理士の業務)|e-Gov法令検索
- 一 税務代理(…申告、申請、請求若しくは不服申立て(…)につき、又は当該申告等若しくは税務官公署の調査若しくは処分に関し税務官公署に対してする主張若しくは陳述につき、代理し、又は代行すること(…)をいう。)
- 二 税務書類の作成(税務官公署に対する申告等に係る申告書、申請書、請求書、不服申立書その他租税に関する法令の規定に基づき、作成し、かつ、税務官公署に提出する書類…を作成することをいう。)
- 三 税務相談(…)
決算書をもとに法人税や所得税の申告書を作成し、税務署へ提出する行為は、この「税務書類の作成」や「税務代理」にあたります。そして税理士法は、税理士でない者がこれらの業務を行うことを禁じています。
税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
出典:税理士法 第52条(税理士業務の制限)|e-Gov法令検索
この禁止には「報酬を得て」という限定が付いていないため、無償であっても税理士でない者が税務書類の作成や税務代理を行うことはできません。したがって「決算代行」「記帳代行」と名乗るサービスであっても、決算書の作成までは自社や代行会社が行い、税務申告書の作成・提出は提携する税理士が担う、という形をとっているのが通常です。依頼先を選ぶときは、申告まで誰が責任を持って行うのかを確認しておくと安心です。
決算の前提となる日々の記帳そのものを負担に感じている場合は、記帳だけを外部に任せる記帳代行という選択肢もあります。記帳代行会社に任せられる業務の範囲や、1仕訳あたりの料金相場、税理士に頼む場合との違いは次の記事で詳しく整理しています。
自社は決算のみで足りる?向いている会社・顧問契約が向いている会社
決算のみで足りるか、顧問契約を結んだほうがよいかは、日々の記帳を自社でこなせているか、相談したい場面がどれだけあるかで分かれます。自社がどちらに近いかを当てはめてみてください。
決算のみが向いている会社
- 会計ソフトで日々の記帳を自社で正確につけられている
- 取引量が少なく、仕訳がおおむね整理できている
- 売上規模が小さく、期中に相談したい場面が多くない
- 当面、融資や大きな設備投資の予定がない
- 消費税の納税義務がない(免税事業者である)
これらに当てはまる場合、毎月の顧問料をかけずに、決算と申告という専門性の高い部分だけを外部に任せるのが費用面で合理的です。税理士との連絡も決算期の前後に集中するため、やり取りの手間も最小限で済みます。
顧問契約が向いている会社
- 売上が拡大しており、期中の節税や資金繰りを相談したい
- 融資や補助金の申請を予定している
- 取引が複雑で、記帳や消費税の扱いに判断を要する
- 消費税の課税事業者で、申告や納税の管理に継続的な支援がほしい
消費税については、基準期間(個人事業主はその年の前々年、法人はその事業年度の前々事業年度)の課税売上高が1,000万円を超えると、原則として課税事業者となり消費税の申告・納税義務が生じます。免税事業者であっても、適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)として登録している場合は課税事業者となるなど例外があるため、自社がどちらに当たるかは国税庁の案内で確認しておくとよいでしょう。
課税事業者になると申告の負担が増えるため、顧問契約での継続的な支援を検討する一つの目安になります。
出典・参考資料(1件)
決算のみを依頼する進め方
決算のみを依頼すると決めたら、いつまでに・どの書類を揃えて相談すればよいかを押さえておくと、やり取りがスムーズになります。
いつまでに相談すべきか
法人税の確定申告と納付の期限は、事業年度終了の日の翌日から2か月以内と定められています(法人税法第74条・第77条)。3月決算の法人なら5月末、12月決算なら翌2月末が期限です。個人事業主の所得税の確定申告は、原則としてその年の翌年2月16日から3月15日までで、申告・納付の期限はいずれも3月15日です。
相談は期限の直前ではなく、決算日を迎えたらできるだけ早く、遅くとも申告期限の2か月前までに始めるのが安心です。税理士の繁忙期(12月〜1月の年末調整、2月〜3月の確定申告シーズン)を避けた6月〜10月ごろは、比較的落ち着いて対応してもらいやすい時期です。
依頼から申告完了までの流れ
依頼先によって細部は異なりますが、相談から申告完了までは次のように進みます。
- 問い合わせ・初回相談で、対応範囲と見積もりを確認する
- 依頼内容に合意して契約する
- 会計データや必要書類を渡す
- 作成された決算書のドラフトを確認し、必要に応じて修正する
- 税務署へ電子申告し、控えを受け取って完了
クラウド会計に対応したサービスでは、データの受け渡しから申告までをオンラインで完結できる場合もあります。
事前に準備すべき書類
相談前に手元の資料を整理しておくと、見積もりが正確になり、着手も早まります。一般的に求められるのは次のような書類です。
- 前期の決算書・申告書の控え
- 当期の総勘定元帳・試算表(会計ソフトのデータ)
- 全銀行口座の通帳(当期分)
- 売上・仕入に関する請求書・領収書などの証憑
- 借入金の返済予定表・契約書(借入がある場合)
- 固定資産台帳(固定資産がある場合)
委託先を見比べるときのチェックポイント
決算のみの料金は依頼先によって幅があるため、2〜3件から相見積もりを取って比べるのがおすすめです。その際、次の点を確認すると自社に合う依頼先を選びやすくなります。
- 料金体系が明確か:基本の決算料に何が含まれ、何が別料金かが示されているか。
- 追加費用の条件を説明してくれるか:消費税申告・仕訳修正・税務調査対応などで追加が発生する条件が事前に分かるか。
- 利用中の会計ソフトに対応しているか:freee会計・マネーフォワード クラウド・弥生会計など、自社のデータをそのまま渡せるか。
- 申告までの対応が速いか:期限に余裕を持って申告まで完了できる体制か。
決算・申告まで任せられる委託先という選択肢
決算のみの依頼先は、地域の税理士事務所だけではありません。クラウド会計に対応し、決算申告を定額で請け負うサービスや、自社で記帳したうえで決算・申告を任せられる税理士法人など、オンラインで依頼できる委託先も広がっています。ここでは、決算・申告まで対応する委託先を、料金や対応範囲の違いがわかる形で紹介します。
決算だけを安く頼みたい場合は、決算申告に特化した定額サービスや、自社で記帳したうえで決算・申告を任せる税理士法人が候補になります。記帳から月次決算までまとめて任せたい場合は、月額制で経理全体を請け負うサービスが向いています。個人事業主の決算・申告は、個人に対応している委託先が対象です。
決算のみにこだわらず、記帳や月次決算も含めて経理全体を任せられる委託先を広く比べたい場合は、経理アウトソーシングのおすすめサービスを委託できる業務範囲・料金・提供タイプ別に比較した次の記事が参考になります。
| 委託先 | Tenbook(テンブック) | 法人決算オンライン | 税務会計サポート(ミネルバ税理士法人) |
|---|---|---|---|
| 決算・申告まで対応 | ● | ● | ● |
| 記帳代行も依頼可 | ● | ×(記帳は自社) | ● |
| 料金の目安 | 月額29,500円〜(税別) 決算料は月額料金に内包 | 79,800円(税抜) 決算申告の均一料金 | 月額記帳チェック料+決算・申告料(年額) 決算・申告料 個人8万〜12万円/法人9万円〜(初年度) |
| 対応会計ソフト | 自社「10book」を無料提供 | freee会計/マネーフォワード クラウド/弥生会計 | freee会計/マネーフォワード クラウド/弥生会計/キーパー財務 |
| 対象 | 法人(売上5億円以下が目安) | 法人のみ(資本金・売上1億円以下) | 法人・個人事業主 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※料金・対応範囲は2026年10月時点の各社公式サイトの公表情報に基づく概要です。Tenbook は税別、法人決算オンラインは税抜(税込87,780円)。ミネルバ税理士法人は税抜・税込の表記が公式になく、金額は売上規模や契約内容により変わります。最新の料金・条件は各社の公式情報でご確認ください。
Tenbook(シンアカウンティングサービス株式会社)

記帳から決算書の作成、法人税・消費税の申告書作成までを月額定額で一括して引き受けるクラウド型の経理代行サービスです。期中の取引入力・決算書作成・税務相談・申告書作成がプランに含まれ、決算料は別立てではなく月額料金の中でまかなう体系になっています。
料金は免税事業者で月額29,500円、課税事業者で月額43,500円(いずれも税別、年額払いも選択可)で、初期費用はかかりません。想定規模の目安は売上5億円以下です。決算だけでなく日々の記帳や月次の確認もまとめて任せたい、経理業務全体の負担を減らしたい会社に向いています。利用中の会計ソフトのデータを引き継ぎながら、記帳から申告まで一貫して依頼できる点が特徴です。
法人決算オンライン(辰巳英城税理士事務所)

顧問契約を結ばず、法人の決算申告だけを定額で依頼できる決算代行サービスです。料金は税抜79,800円(税込87,780円)の均一で、申込時に金額が確定し、基本の決算申告書作成の範囲では追加料金がかからないことを掲げています。対象は資本金・年間売上がいずれも1億円以下の株式会社・合同会社・有限会社で、個人事業主は対象外です。
freee会計・マネーフォワード クラウド・弥生会計に対応し、データの受け渡しから電子申告までをオンラインで完結できます。申告書には担当税理士が署名し、税務代理権限証書を添付する形です。申告完了までのスピードは、約2割が10日以内、約半数が20日以内という実績が示されています。
記帳は自社で済ませていて、法人の決算・申告だけを手早く安く任せたい場合に候補となります。ただし、仕訳の修正代行や税務調査の事前相談などは別料金です。
税務会計サポート(ミネルバ税理士法人)

自社で記帳したうえで、そのチェックと決算・申告を任せられる「記帳チェックプラン」を用意している税理士法人です。決算のみの単独プランではなく、月額の記帳チェック料に年額の決算・申告料を組み合わせる形ですが、決算・申告料を売上規模別に公開している点が、相談前に費用を見積もりやすい特徴です。
個人事業主向けの記帳チェックプランでは、決算・申告料が年間売上1,000万円以下で8万円、3,000万円以下で10万円、5,000万円以下で12万円と設定されています。法人は設立時期や売上規模に応じた月額報酬に、決算・申告料(設立初年度は年9万円〜、以降は売上規模で変動)と消費税申告料が加わります。
自社で記帳できているものの、その正確性に不安があり、専門家のチェックと決算・申告をまとめて任せたい場合に適しています。全国にオンラインで対応しています。
出典・参考資料(1件)
まとめ
決算のみを税理士に依頼する費用は、売上規模と法人/個人の別で変わり、法人でおおむね8万〜20万円程度、個人事業主で6万〜12万円程度が目安です。決算申告を定額で請け負うサービスなら、法人で税抜79,800円という例もあります。ただし消費税申告・仕訳修正・税務調査対応などは別料金になりやすいため、総額は内訳まで確認して比べることが大切です。
日々の記帳を自社でこなせており、期中の相談需要が少ない会社なら、年1回の決算料だけで済む決算のみの依頼が費用面で合理的です。一方、売上拡大や融資、節税の相談を継続的にしたい場合は顧問契約が向きます。決算・申告まで任せられる委託先を2〜3件見比べ、料金体系と追加費用の条件を確認したうえで、自社に合う相談先を選んでください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 税理士への「決算のみ」の依頼とは何ですか?
A. 税理士への「決算のみ」の依頼とは、月々の顧問契約を結ばず、決算書の作成と税務申告だけを年1回スポットで任せる頼み方です。日々の記帳を会計ソフトで自社でこなせている小規模法人や個人事業主が、専門性の高い決算・申告の部分だけを外部に任せる場面で選ばれます。期中の経営相談や節税提案は原則として依頼の範囲に含まれません。
Q. 税理士に決算のみを依頼する費用はいくらですか?
A. 税理士に決算のみを依頼する費用は、法人でおおむね8万〜20万円程度、個人事業主で6万〜12万円程度が目安です。金額は売上規模と法人/個人の別で変わり、法人の決算申告を税抜79,800円の均一料金で請け負うサービスもあります。ただし消費税の申告や仕訳の修正は別料金になりやすいため、総額は内訳まで確認して比べることが大切です。
Q. 個人事業主でも税理士に決算のみを依頼できますか?
A. 個人事業主でも、所得税の確定申告だけを税理士に依頼することは可能です。費用の目安は年間売上に応じて6万〜12万円程度で、法人より低めの水準になります。ただし、法人の決算申告に特化したサービスのなかには個人事業主を対象外としているものもあるため、依頼前に対象範囲を確認しておくと確実です。
Q. 消費税の申告や税務調査への対応は決算料に含まれますか?
A. 消費税の申告や税務調査への対応は、基本の決算料には含まれず、別料金になることが多い項目です。特に基準期間の課税売上高が1,000万円を超える課税事業者は消費税の申告が必要になり、法人税・所得税の申告料とは別建てで数万円程度が加わるのが一般的です。税務調査の事前相談・立会いも基本料金の対象外となることがあるため、見積もり時に含まれる範囲を確認してください。
出典・参考資料(1件)
Q. 赤字決算でも税理士の決算料はかかりますか?
A. 赤字決算でも、税理士の決算料はかかります。黒字か赤字かにかかわらず、法人は事業年度ごとに決算書の作成と法人税の申告が必要で、税理士の作業量は利益の有無では大きく変わらないためです。赤字で法人税額が生じない年でも申告そのものは義務であり、法人住民税の均等割など納付が必要な税目も残るため、決算料が不要になるわけではありません。
Q. 決算のみはいつまでに税理士へ相談すべきですか?
A. 決算のみは、決算日を迎えたらできるだけ早く、遅くとも申告期限の2か月前までに相談するのが安心です。法人税の確定申告と納付の期限は事業年度終了の日の翌日から2か月以内と定められており(法人税法第74条)、個人事業主の所得税の確定申告は原則として翌年3月15日までです。
税理士の繁忙期(12〜1月の年末調整、2〜3月の確定申告シーズン)を避けた6〜10月ごろは、比較的落ち着いて対応してもらいやすい時期です。
Q. 税理士に払う決算のみの費用は経費にできますか?勘定科目は何ですか?
A. 税理士に支払う決算のみの費用は、事業に必要な支出として全額を経費に計上できます。勘定科目は「支払手数料」または「支払報酬料」で処理するのが一般的です。決算・申告の報酬は事業運営に直接関わる費用であるため、法人なら損金、個人事業主なら必要経費として扱えます。
Q. 決算のみより顧問契約のほうが得になるのはどんな会社ですか?
A. 決算のみより顧問契約が向くのは、売上が拡大して期中の節税や資金繰りを相談したい会社や、融資・補助金の申請を予定している会社です。節税は決算期の途中で手を打つほど選択肢が広がり、金融機関への提出資料づくりも継続的に関与する顧問契約のほうが受けやすいためです。消費税の課税事業者で申告・納税の管理に継続的な支援がほしい場合も、顧問契約を検討する一つの目安になります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















