毎月の給与計算は、従業員数が増えるほど工数がかさみ、社会保険料率や税制の改正にも毎年対応しなければなりません。担当者が1人に偏ると、急な退職や長期休暇で業務が止まるリスクも抱えます。こうした負担を減らすために給与計算の外部委託を考え始めたとき、最初に気になるのが「実際にいくらかかるのか」ではないでしょうか。
給与計算代行の料金は、基本料金に従業員1人あたりの単価を積み上げ、年末調整や賞与計算などをオプションで加える形が一般的です。ただし、この仕組みを知らないまま見積もりを受け取ると、金額の妥当性を判断しづらいのが実情です。
本記事では、給与計算代行の料金体系と、公開されている料金表をもとにした従業員数別の月額の目安を整理します。あわせて、オプション費用の相場、給与計算ソフトや社労士との料金の違い、料金で損をしないための確認ポイントまで解説します。自社の規模でいくらかかるかの見当をつけ、見積もりを依頼する前の判断材料としてご活用ください。
目次
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給与計算代行の料金体系|基本料金+1人あたり単価+オプション
給与計算代行(給与計算アウトソーシング)とは、毎月の給与・賞与計算や年末調整、住民税の更新といった給与まわりの実務を、社労士事務所やBPO(業務プロセスの外部委託)を専門に請け負う会社などに委託するサービスです。料金の見積もりを読み解くには、まず金額が何で構成されているかを押さえておくと迷いません。
公開されている複数の給与計算代行の料金表を見ると、料金はおおむね次の3つの要素でできています。この構造はほぼ共通しているため、どの会社の見積もりでもこの3点に分解して比べると分かりやすくなります。
- 基本料金(固定):毎月の給与計算を回すための固定費。1回の給与支給あたり、または月額で設定されます。公開料金表の例では1回あたり5,000円(税別)や、月額11,000円といった水準が見られます。
- 従業員1人あたりの単価(従量):給与計算する人数に応じて積み上がる費用。1名あたり500〜550円程度が公開料金表に見られる水準です。従業員数が多いほど総額は上がりますが、1人あたりの負担は下がる傾向があります。
- オプション費用:年末調整・賞与計算・住民税の更新・給与振込代行・Web明細といった、毎月の給与計算以外の業務にかかる費用。必要なものだけを追加します。

基本料金と1人あたり単価の組み合わせ方には、「基本料金+1名ごとの従量単価」で積み上げる方式のほか、「5名まで一律10,000円」のように人数のレンジごとに月額を固定する方式もあります。また、給与の支給回数が月2回ある場合は、基本料金が支給回数分かかる料金表もあるため、自社の支給サイクルも確認しておくと見積もりの差が理解しやすくなります。
また、作業量が月によって変動する場合は、工数に応じた見積もりで対応する会社もあります。この場合は人数だけで金額が決まらないため、依頼したい業務の範囲を具体的に伝えて見積もりを取る必要があります。
出典・参考資料(3件)
【従業員数別】給与計算代行の月額料金の目安
ここからは、自社の規模だと月額いくらになるかの見当がつくよう、公開されている給与計算代行の料金表をもとに、従業員数別の月額の目安を整理します。下の表は、毎月の給与計算(基本料金+従業員1人あたりの単価)にかかる費用を人数別に算出したものです。年末調整・賞与計算・初期費用などのオプションは含みません。
結論から示すと、毎月の給与計算だけを委託する場合の月額は、小規模の5名前後なら1万円前後から、10名で1〜2万円程度、50名で3〜4万円程度が一つの目安です。年末調整や住民税の更新までまとめて任せるフルサービスでは、これより総額が上がります(この章の後半で触れます)。まずは毎月の給与計算分の目安を人数別に見ていきます。
| 従業員数 | 5名 | 10名 | 30名 | 50名 | 100名 |
|---|---|---|---|---|---|
| 月額の目安(毎月の給与計算分) | 7,500〜13,750円 | 10,000〜16,500円 | 20,000〜27,500円 | 30,000〜38,500円 | 55,000〜66,000円 |
| 従業員1人あたりの換算 | 約1,500〜2,750円 | 約1,000〜1,650円 | 約670〜920円 | 約600〜770円 | 約550〜660円 |
| レンジ固定方式の料金表の例 | 10,000円(1〜5名一律) | 17,000円(1名1,700円×10名) | 要見積(21名〜) | 要見積(21名〜) | 要見積(21名〜) |
※「月額の目安」は「基本料金+1名あたり単価」で積み上げる方式の公開料金表2例(基本料5,000円+1名500円/基本料11,000円+1名550円)から、月1回支給で算出した目安です(2026年10月時点)。「レンジ固定方式の料金表の例」は、人数レンジで月額を定める公開料金表の実額(1〜5名一律10,000円、6〜20名は1名1,700円。21名以上は別途見積)を同じ人数に当てはめたものです。税区分は料金表により異なります(税別と記載なしが混在)。年末調整・賞与・初期費用は含みません。
出典・参考資料(3件)
表のとおり、総額は従業員数が増えるほど上がりますが、1人あたりに換算した費用は規模が大きいほど下がります。基本料金という固定費を少人数で負担する小規模企業ほど、1人あたりの単価は高くなりやすい、という構造です。
金額に幅があるのは、基本料金と1人あたり単価が会社によって異なるためです。さらに実際の請求額は、後述するオプション(年末調整・賞与計算など)や給与の支給回数、税区分の扱いによって変わります。相場はあくまで出発点として捉え、自社の条件で見積もりを取って確かめるのが確実です。
ここまでの目安は、あくまで毎月の給与計算だけを委託した場合の金額です。年末調整や住民税の更新といった業務まで含めてまとめて任せる場合は、総額の目安が変わります。ある給与計算アウトソーシングの解説では、従業員50名規模の相場として、給与計算のみなら1か月あたり4〜6万円程度、年末調整や住民税の更新なども含めると1か月あたり10〜20万円程度が示されています。
この4〜6万円は別の事業者がまとめた相場観で、前掲の料金表から試算した毎月の給与計算分(50名で3〜4万円程度)とは算定の前提が異なります。給与計算のみでも3〜6万円程度の幅があると捉えておきましょう。
基本料金+単価だけの目安は「毎月の給与計算分」、オプションまで含めたフルサービスの総額はそれより高くなるという前提で見積もりを読み解くと、年間の負担を過小に見積もる失敗を防げます。
出典・参考資料(1件)
料金表の読み方|自社の人数を当てはめる実例計算
公開料金表は、基本料金と1人あたり単価が分かれて書かれていることが多く、自社の人数を当てはめて初めて月額が見えてきます。実際の料金表の数字で計算してみます。
ある給与計算代行の公開料金表では、基本料が1回あたり5,000円(税別)、従量料金が1名あたり500円です。従業員40名の場合は、5,000円+500円×40名=25,000円となります。給与を15日払いと月末払いの2回に分けて支給する場合は基本料が2回分かかり、基本料だけで5,000円×2回=10,000円となります。
出典・参考資料(1件)
別の社労士事務所の公開料金表では、月次給与処理の基本料金が11,000円、人数別料金が1名あたり550円です。従業員50名なら、11,000円+550円×50名=38,500円が毎月の給与計算の料金となります(この料金表には税区分の表記がないため、税込・税抜は問い合わせで確認が必要です)。
出典・参考資料(1件)
このように、料金表の「基本料金」と「1人あたり単価」を自社の人数に当てはめれば、毎月の給与計算にかかる基本的な費用はおおよそ試算できます。ここに次章のオプション費用が加わると総額になります。
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給与計算代行のオプション費用の相場
毎月の給与計算の料金に対して、年末調整や賞与計算などは別料金のオプションとして設定されているのが一般的です。見積もりを比べるときは、基本料金だけでなくオプションの単価まで含めて総額を見ないと、年間の負担を見誤ります。公開料金表に見られる主なオプションの相場は次のとおりです。
| オプション項目 | 年末調整 | 賞与計算 | 住民税の更新(特別徴収税額の変更) | 給与振込代行 | Web給与明細の発行・明細の封入 | 初期費用(導入時) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 相場の目安 | 1人あたり2,000円〜 | 給与計算の月額料金の0.8か月分、または1人あたり1,700円程度 | 1人あたり220円程度 | 1人あたり600円程度/月 | Web明細の発行は1人あたり110円程度/月 | 給与計算の月額料金1か月分 |
| 補足 | 給与計算を依頼している場合の目安。依頼していない場合は、人数に応じて1回20,000〜35,000円の基本料金が別途かかる | 月額料金が3万円なら約24,000円。基本料金を別途設定する料金表もある | 特別徴収の対象者につき | または振込データ作成として1回5,500円程度 | 紙の明細の封入は1人あたり55〜60円程度/月 | または初期設定費用33,000円+従業員1人あたりの登録料550円程度 |
※複数の給与計算代行の公開料金表(2026年10月時点)に記載された金額の例です。各社で税区分の表記が異なります。実際の金額・適用条件は各社の見積もりでご確認ください。
特に年末調整は、料金体系の差が出やすい項目です。ある料金表では、給与計算を継続して依頼していれば年末調整の基本料金は0円で、1人あたり2,000円〜の計算料金だけで対応します。一方、年末調整だけを単発で依頼する場合は、従業員数に応じて1回20,000〜35,000円の基本料金が別途かかる設定です。給与計算とまとめて委託するほうが、年末調整のコストを抑えやすいことが分かります。
出典・参考資料(3件)
給与計算代行・給与計算ソフト・社労士の料金の違い
給与計算の負担を減らす手段は、代行(アウトソーシング)だけではありません。給与計算ソフトを自社で使う方法や、社労士と顧問契約を結ぶ方法もあり、それぞれ料金の考え方が大きく異なります。月額の桁が変わる場合もあるため、違いを押さえておくと選択を誤りません。
| 手段 | 給与計算ソフト(自社運用) | 給与計算代行(BPO・専門会社) | 社労士(顧問契約) |
|---|---|---|---|
| 料金の考え方 | ツールの利用料のみ。従業員1人あたり月数百円の従量制か、定額制が中心 | 基本料金+従業員1人あたり単価+オプション | 顧問料に給与計算を含める、または給与計算をオプションで追加。社会保険手続きや労務相談まで一括で頼める |
| 月額の目安 | 1人あたり月300円程度〜(従量制の例)。5名まで無料で、6名以上は月1,980円の定額という製品もある | 従業員10名で月1〜2万円程度〜(基本料金ベース。オプションで加算) | 事務所により幅がある(給与計算代行の料金表と同水準の事務所も多い) |
| 実務を行う人 | 自社の担当者 | 委託先が代行 | 社労士事務所が代行 |
※ソフトの料金は各ソフトの公式料金ページ、代行の料金は公開されている給与計算代行の料金表に基づく、2026年10月時点の目安です。いずれも税区分は各社表記により異なります。
最も料金差が出るのは、給与計算ソフトと給与計算代行の間です。ソフトは「ツールを提供するだけ」なので、従業員1人あたり月数百円の水準で収まります。たとえばあるクラウド給与ソフトは、基本プランに加えて6名以上が1名あたり月300円(税抜)、別の給与計算ソフトは5名まで無料で6名以上は月1,980円(税抜)の定額です。実際に給与計算を行うのは自社の担当者です。
出典・参考資料(2件)
一方、給与計算代行は人が実務を回すサービスなので、従業員10名規模でも月1〜2万円程度からと、ソフトより一桁高い水準になります。この差は、計算作業そのものを外部が引き受け、担当者の工数や属人化のリスクを肩代わりする分の費用です。ソフトの月額と代行の月額を同じ感覚で比べると判断を誤るため、「ツール代」と「実務の委託費」は分けて考える必要があります。
社会保険労務士(社労士)に顧問契約で依頼する場合は、給与計算を顧問業務に含めるか、オプションとして追加する形が一般的です。料金は事務所によって幅がありますが、給与計算の実務だけを見れば、社労士事務所もBPO専門会社と同じ水準のことが多いです。実際、社労士事務所が公開している料金表も、BPO専門会社と同じく基本料金+1人あたり単価の形をとっています。
社労士に依頼する利点は料金の安さよりも、社会保険・労働保険の手続きや労務相談まで一括で任せられる対応範囲の広さにあります。給与計算だけを切り出したいのか、労務全般の窓口を1つにまとめたいのかで、どちらが費用に見合うかが変わります。
どれが自社に合うか|給与計算ソフト・代行・社労士が向く企業
料金差を踏まえると、向いている企業はおおよそ次のように整理できます。費用の絶対額だけでなく、自社の担当者の工数や、社会保険手続きまで任せたいかどうかもあわせて判断するのがポイントです。
- 給与計算ソフトが向く企業:給与計算を担当できる人が社内にいて、作業の手間よりもコストを抑えたい企業。月数百円の負担で自社運用を効率化できます。
- 給与計算代行が向く企業:担当者の工数を削りたい、担当者が1人に偏っていて退職リスクが気になる、法改正対応の負担をなくしたい企業。ソフトより費用はかかりますが、実務ごと任せられます。
- 社労士(顧問契約)が向く企業:給与計算に加えて、社会保険・労働保険の手続きや労務相談まで一括で任せたい企業。給与計算だけでなく労務全般の窓口を1つにできます。
給与計算ソフトで自社運用する方向で検討するなら、主要なソフトの対応人数・機能・料金を比べておくと、自社に合う1台を絞り込みやすくなります。
代行の月額だけを見るとソフトより割高に感じられますが、給与計算を担える人材を自社で採用・育成する場合の人件費や、その担当者が1人に偏ることで生じる退職・属人化のリスクと比べる視点も欠かせません。採用には年収相当の固定費がかかり続けるのに対し、代行なら必要な業務分だけの費用で専門性を確保できます。月額の絶対額だけでなく、自社で抱えた場合の総コストと並べて判断すると、妥当な料金水準が見えてきます。
料金で損をしないための確認ポイント
給与計算代行は、基本料金が安く見えても、必要なオプションを足すと総額が変わります。「安い=お得」とは限らないため、見積もりを受け取ったら次の点を確認すると、料金の妥当性を判断しやすくなります。
確認の前提として、料金が相場より高くなるか安くなるかがどんな条件で決まるかを押さえておくと、内訳を読み解きやすくなります。
高くなりやすいのは、給与の支給が月2回あって基本料金が支給回数分かかる場合や、日払い・時給制など計算が複雑な従業員が多く単価が割り増しになる場合です。年末調整・賞与計算・給与振込代行といったオプションを多く使う場合や、従業員数そのものが多い場合も総額は上がります。基本料金が同じでも、これらが重なると総額は数倍になることもあります。
逆に安く抑えやすいのは、給与計算とオプションを同じ会社にまとめて委託する場合や、従業員数が多く1人あたりの単価が下がる場合、給与体系が単純で計算の手間が少ない場合です。たとえば年末調整は、給与計算を継続して依頼していれば基本料金が0円になる料金表もあります。見積もりが相場とずれていると感じたら、これらの要因のどれが効いているのかを内訳で確かめると、どこで差がついているのかが分かります。
- 基本料金にどこまで含まれるか:毎月の給与計算だけなのか、給与明細の発行や振込データの作成まで含むのか。基本料金が安い会社ほど、これらが別オプションになっていることがあります。
- 年末調整・賞与計算の料金:年に1〜数回しか発生しませんが、人数が多いと年末調整だけで数万〜十数万円規模になります。年間の総額で比べることが重要です。
- 給与の支給回数・支給形態:月2回支給や、日払い・時給制の従業員が多い場合は、基本料金や単価が割り増しになる料金表もあります。
- 従業員からの問い合わせ対応の範囲:給与明細の見方や控除内容について従業員本人が問い合わせたいとき、代行会社が対応するのか自社で対応するのか。安価なプランでは対応範囲が限られることがあります。
- セキュリティ体制:給与情報は機密性の高い個人情報です。プライバシーマークやISO/IEC 27001などの第三者認証の有無、データの管理方法を確認しておくと安心です。
料金が相場より安い場合は、対応業務の範囲が狭い、サポートが限定的、といった理由が背景にあることが少なくありません。逆に相場より高い場合も、その分だけ対応範囲が広いのか、単に割高なのかを見積もりの内訳で確かめれば、納得して選べます。
給与計算を任せられるサービスと料金の比較
ここまでは、給与計算だけを委託した場合の料金を見てきました。ここで紹介するのは、給与計算を含めて記帳や月次決算など経理全般をまとめて委託できるサービスです。そのため料金は、前半で見た給与計算単体の相場(従業員10名で月1〜2万円程度)よりも、経理業務を含む分だけ高くなります。
給与計算だけを切り出して委託したい場合は、前半の相場と、この後に案内する給与計算アウトソーシングの比較記事が参考になります。経理ごとまとめて任せたい場合は、以下のサービスを検討してください。まずは料金と対応範囲を一覧で示し、その後に各サービスの特徴を解説します。
| サービス名 | Tenbook(テンブック) | Wheat Accounting | マネーフォワード おまかせ経理 |
|---|---|---|---|
| 月額料金の目安 | 29,500円〜(免税事業者) 43,500円〜(課税事業者) ※いずれも税別 | 30,000円〜(定額プラン) ※税区分の表記なし | 個別見積もり (例: 従業員5名規模で月10万円・税抜) |
| 初期費用 | 0円 | 初月のみ発生(金額は見積時に提示) | 要問い合わせ |
| 給与計算の位置づけ | オプション(別途料金) | 標準の対応業務に含む | 標準の対応業務に含む |
| 対応業務の範囲 | 記帳・月次処理・決算書作成・税務申告まで (給与計算・賞与計算・年末調整はオプション) | 記帳・請求書作成・経費精算・振込対応・給与計算・月次決算 (賞与計算・年末調整はオプション) | 記帳・請求・支払・給与計算・月次試算表(最短5営業日)・クラウド導入支援 ※税務申告は対象外 |
| 対応規模 | 売上5億円以下が目安 (売上1,000万円超の特殊業種は課税事業者料金) | 法人のみ・全国(オンライン) 年商 数千万円〜100億円が目安 | 中小企業(導入事例は1〜50名規模) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | ミーティングを予約する |
※各サービスの料金は2026年10月時点の公式情報による目安です。最新の料金・対応範囲は各社にご確認ください。
ここで紹介するのは、給与計算を対応業務に含む代表的なサービスです。給与計算を専門に請け負う会社まで含めて、対応できる業務範囲・料金体系・規模別の選び方を広く比べて委託先を探したい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。
給与計算アウトソーシングおすすめ34選を比較|業務範囲・料金体系・規模別の選び方
毎月の給与計算や賞与計算、年末調整、社会保険の手続きに、特定の担当者が追われていないでしょうか。社会保険料率や税制は毎年のように改正され、その都度の確認作業まで含めると、経理や人事、総務の少人数体制では業務が属人化しやすくなります。担当者が…
1. Tenbook(テンブック)(シンアカウンティングサービス株式会社)

公認会計士・税理士が代表を務めるシンアカウンティングサービス株式会社が運営する、記帳から決算・税務申告までをオンラインで完結できる経理アウトソーシングサービスです。自社開発のクラウド会計ソフト「10book」を契約者に無料で提供し、原則3名のチーム体制で対応します。
月額料金は、免税事業者が29,500円〜、課税事業者が43,500円〜(いずれも税別)で、初期費用は0円です。記帳・月次処理・決算書作成・税務申告書の作成までを月額に含む料金体系で、給与計算・賞与計算・年末調整はオプション(別途料金)として追加する形になっています。経理全体をまとめて任せたうえで、給与計算も加えたい企業に向いています。
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2. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

スタートアップ・中小企業向けに、記帳・経費精算・給与計算・月次決算など経理業務全般を代行するサービスです。クラウド会計の導入と業務フローの設計を初期に行い、その後の運用まで一貫して担う点が特徴で、給与計算も対応業務に含まれます(社会保険・労働保険の手続きは連携する社労士が対応)。
料金は会社ごとの個別見積もりで、月額30,000円〜の定額プランが用意されています。業務量に応じて見積もる方式のため、給与計算だけでなく経理まわりをまとめて外部に預けたい企業が、実際の費用感を相談しやすいサービスです。
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給与計算を含む経理業務を外部に移した場合の効果について、同社は導入事例の数値を公開しています。

コスト面で大きく効果が出た事例としては、売上高3億円規模のお客様で、従来、派遣社員3名体制で月額約80万円を要していたバックオフィス業務を当社が引き継ぎました。業務フローをゼロベースで見直した結果、月額20万円以下での運用を可能にし、約75%のコスト削減に成功。単なるコストダウンに留まらず、アウトプットの品質改善も同時に果たした好例です。
業務効率化の事例としては、従業員100名規模のお客様で、Excelを用いた手作業で、完了までに1週間を要していた給与計算業務の事例です。システムの最適化と人員配置の再設計を徹底した結果、2〜3日での完了を実現。コスト・工数ともに50%以上の削減に繋がりました。これは個人のスキルに頼るのではなく、業務プロセスを正しく組み立て直したことによる成果です。
3. マネーフォワード おまかせ経理(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウドの導入支援から、記帳・支払・請求・給与計算といった実務代行までをオンラインで一括して委託できる経理BPOサービスです。グループ会社の株式会社キャシュモが経理代行の実務を担い、最短5営業日で月次試算表を提供する体制を訴求しています。給与・賞与計算は委託範囲に含まれます(決算申告などの税務業務は対象外で、必要な場合は税理士を紹介する形です)。
料金は業務量に応じた個別見積もりです。公式サイトでは、従業員5名の企業が経理業務を丸ごと委託した場合の料金例として月額10万円(税抜)が示されています。給与計算を含めて経理をまとめて任せたい企業が、規模に応じた見積もりを相談できます。
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まとめ
給与計算代行の料金は、基本料金に従業員1人あたりの単価を積み上げ、年末調整や賞与計算などをオプションで加える構造が基本です。公開料金表をもとにすると、毎月の給与計算の料金は従業員10名で月1〜2万円程度、50名で月3〜4万円程度が目安で、1人あたりの費用は規模が大きいほど下がります。
給与計算ソフト(1人あたり月数百円)と給与計算代行(月数万円〜)では料金の桁が異なり、ソフトは「ツール代」、代行は「実務の委託費」という違いがあります。
見積もりを比べるときは、基本料金だけでなく年末調整・賞与計算などのオプションを含めた年間の総額と、対応業務の範囲・サポート・セキュリティ体制まで確認すると、料金の妥当性を判断できます。自社の規模と任せたい業務の範囲が固まったら、複数のサービスから見積もりを取って比べてみてください。
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給与計算の料金に関するよくある質問(FAQ)
Q. 給与計算代行の料金相場はいくらですか?
A. 公開料金表をもとにすると、毎月の給与計算(基本料金+従業員1人あたりの単価)で小規模の5名前後なら月1万円前後から、10名で月1〜2万円程度、50名で月3〜4万円程度が目安です。年末調整・賞与計算などのオプションや、年末調整・住民税の更新まで含むフルサービスの場合は、これに上乗せされます。
Q. 給与計算代行の料金はどのように決まるのですか?
A. 「基本料金(固定費)+従業員1人あたりの単価(従量)+オプション費用」の3つの要素で決まります。公開料金表では、基本料金が1回あたり5,000円や月額11,000円、1人あたりの単価が500〜550円程度で、年末調整・賞与計算などは必要なものだけをオプションで追加します。どの会社の見積もりもこの3点に分解して比べると分かりやすくなります。
Q. 従業員10名の会社だと給与計算代行は月いくらが目安ですか?
A. 毎月の給与計算の料金で月1〜2万円程度が目安です(基本料金+1名あたり500〜550円程度×10名)。年末調整(1人あたり2,000円〜)や賞与計算を利用する月は、その分が上乗せされます。実際の金額は支給回数や税区分でも変わるため、自社の条件で見積もりを取って確かめるのが確実です。
Q. 年末調整や賞与計算は給与計算代行の基本料金に含まれますか?
A. 別のオプション料金として設定されているのが一般的です。公開料金表では、年末調整は給与計算を依頼していれば1人あたり2,000円〜、賞与計算は給与計算の月額の0.8か月分または1人あたり1,700円程度が目安です。年に1〜数回でも、人数が多いと年末調整だけで数万〜十数万円規模になるため、年間の総額で比べることが大切です。
Q. 年末調整だけを単発で給与計算代行に依頼することはできますか?
A. 可能ですが、毎月の給与計算から委託する場合より割高になりやすいです。給与計算を継続依頼していれば年末調整の基本料金は0円で1人あたりの計算料金(2,000円〜)だけで対応する一方、単発だと従業員数に応じて1回20,000〜35,000円の基本料金が別途かかる料金表が見られます。年末調整の頻度と人数を踏まえ、通年で委託したほうが得かを比べると判断しやすくなります。
Q. 給与計算代行と給与計算ソフトでは料金はどちらが安いですか?
A. 月額そのものは、給与計算ソフト(1人あたり月数百円)のほうが代行(月数万円〜)より一桁安いです。ソフトはツールの提供のみで計算は自社の担当者が行うのに対し、代行は計算作業ごと外部が引き受けます。この差は工数や属人化リスクを肩代わりする分の費用のため、「ツール代」と「実務の委託費」は分けて考える必要があります。
Q. 給与計算代行と顧問社労士では料金はどう違いますか?
A. 給与計算の実務だけなら、料金水準は社労士事務所でも給与計算代行とほぼ同程度のことが多いです。違いは対応範囲にあり、社労士は社会保険・労働保険の手続きや労務相談まで一括で任せられます。給与計算だけで足りるのか、労務全般の窓口を1つにまとめたいのかで、どちらが費用に見合うかが変わります。
Q. 給与計算代行は契約の途中で料金が上がることはありますか?
A. 従業員数の増加や、給与の支給回数・オプション業務の追加で途中から上がることがあります。採用で人数が増えれば総額は上がり、月2回支給にすると基本料金が支給回数分かかる料金表もあります。契約時に、人数が増えた場合や年末調整などの臨時業務が発生した場合の料金を確認しておくと、見込み違いを防げます。
Q. 給与計算代行の見積もりで見落としやすい追加コストはありますか?
A. 見落としやすいのは、初期費用・年末調整や賞与計算などのオプション費用・給与明細の発行や振込代行の費用です。初期費用は月額1か月分や、初期設定33,000円+1人あたり登録料550円程度がかかる料金表があり、基本料金が安い会社ほど明細発行や振込データ作成が別オプションになっていることがあります。月額の安さだけで判断せず、必要な業務をすべて含めた年単位の合計で見比べると見誤りません。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。



















