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UTMのリース料金相場は?月額の目安とレンタル・購入との違いを解説

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社内ネットワークのセキュリティ対策としてUTM(統合脅威管理:複数のセキュリティ機能を1台に集約した機器)の導入を検討すると、多くの場合「リースで月いくら」という形で販売店から見積もりが提示されます。ところが相場が分からないまま複数の見積もりを並べても、金額がばらついて妥当かどうかを判断しづらい、という場面は珍しくありません。

本記事では、UTMをリースで導入する際の月額料金の相場を接続台数の規模別に整理し、リース・レンタル・購入の違いと損得、契約年数や途中解約などの注意点、負担を軽くする補助金・経理処理までを解説します。

自社の規模ではおおよそ月いくらになるのか、買う場合と比べて得なのかを見積もりの前に把握し、相見積もりや発注の判断材料として使えるようにまとめました。

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【規模別】UTMをリースで導入する月額料金の相場

UTMは、ファイアウォール・不正侵入防止(IPS)・アンチウイルス・URLフィルタリングなどの機能を1台にまとめたネットワークの出入口に置く機器です。導入方法としてはリース契約が多く使われ、月額料金は接続する端末(PC)の台数に応じて機種のグレードが変わるため、まずは自社の規模に近い価格帯を押さえておくと見積もりの判断がしやすくなります。

以下は、UTMを販売・提供する複数の事業者が公開している料金例や費用相場の情報を突き合わせ、接続台数の規模別に整理した月額リース料の目安です(2026年10月時点)。UTMは機種の性能・搭載機能・保守の範囲・契約年数で金額が動くため、各社とも一定の幅を持った相場として示しています。確定額は複数社から相見積もりを取って確認してください。

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接続台数の目安10〜30台(小規模オフィス)50台前後(中規模)100台以上(大規模・拠点連結)
月額リース料の目安約7,000〜10,000円約12,000〜25,000円約25,000〜60,000円
初期費用リース契約では原則0円(設定費が別途かかる場合あり)リース契約では原則0円(設定費が別途かかる場合あり)リース契約では原則0円(設定費が別途かかる場合あり)
5年総額の目安約42万〜60万円約72万〜150万円約150万〜360万円

※上記は各社公開の料金例・相場情報を横断して整理した2026年10月時点の目安です。機種・機能・保守・契約年数により実際の金額は異なります。

出典・参考資料(2件)

接続台数10〜30台(小規模オフィス)の月額相場

小規模オフィスはエントリー〜標準グレードが中心です。小規模向けの機種でもファイアウォール・IPS・アンチウイルスといった基本的な多層防御は備えており、拠点が1カ所で接続台数が増えにくい環境であれば、過度に上位機種を選ばなくても要件を満たせます。月額が上限寄りになるのは、全機能をフル稼働させる構成や、訪問保守を付ける場合です。

接続台数50台前後(中規模)の月額相場

接続台数が50台前後になると、通信量の増加に耐えられる処理性能(スループット)が必要になり、中位グレードが目安になります。VPNの同時接続数や、全機能を有効にした状態での処理性能が自社の通信量に見合うかどうかが、この規模帯での機種選定の分かれ目です。性能に余裕のある機種や冗長構成を選ぶと、金額は相場の上限寄りになります。

接続台数100台以上(大規模・拠点連結)の月額相場

100台以上の規模や、本社と支社を結ぶ拠点連結の構成では、上位グレードが中心になります。機種の性能差や冗長構成の有無で金額の幅が大きくなり、拠点ごとにUTMを設置する場合は台数分の費用がかかります。全社でまとめて見積もりを取り、拠点間の構成を含めて比較するのが現実的です。

UTMはリース・レンタル・購入のどれを選ぶべきか

UTMの導入方法には、リース・レンタル・一括購入の3つがあります。初期費用を抑えたいのか、総額を抑えたいのか、短期間だけ使いたいのかによって向き不向きが変わります。ここからは、3つの方法の違いを同じ項目で比べ、どんな会社がどの方法に向くかを整理します。

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導入方法リースレンタル購入
初期費用原則不要(0円〜)少額〜不要高い(本体代を一括)
月額の支払い固定額を毎月リースより高めのことが多いなし(保守・ライセンスは別途)
5年など長期の総額普通〜やや高め(金利・手数料を含む)長期利用では割高になりやすい最も抑えやすい
途中解約原則不可(残リース料の一括払いが必要)比較的柔軟(違約金はリースより小さい傾向)該当なし(自社資産)
所有権リース会社レンタル会社自社
契約期間5年前後が主流1年更新など短期も可縛りなし
審査あり簡易または不要のことが多い不要
経理処理リース料を各期の費用として処理レンタル料を費用として処理資産に計上し減価償却

※経理処理は一般的な扱いの概要です。個別の会計・税務処理は顧問税理士にご確認ください。

リース・レンタル・購入それぞれのメリットとデメリット

リースは、まとまった初期費用をかけずに毎月定額で導入できる点が利点です。資金繰りの負担を平準化でき、保守やライセンスを月額に含めた契約も選べます。一方で金利・手数料が上乗せされるため支払総額は購入より高くなりやすく、原則として途中解約ができません。

レンタルは契約期間の柔軟さが強みで、短期間だけ使いたい場合や、移転・組織変更の予定がある場合に向きます。月額の目安は7,000〜50,000円程度と幅があり、リースより高めになりやすい点は留意が必要です。審査が簡易なことも多く始めやすい反面、長期になるほど月額の割高感が大きくなります。

購入は支払総額を最も抑えやすく、契約の縛りもありません。ただし本体価格はおおむね50万〜200万円程度と初期負担が大きく、保守やライセンスは別途契約が必要です。長く使うほど1年あたりの費用は下がりますが、機器の性能が陳腐化したときの入れ替え費用は自社で負担します。

どんな会社がどの方法に向くか

初期費用を抑えつつ保守込みで安定して使い続けたい中小企業には、リースが選ばれやすい方法です。拠点の移転や組織規模の変動が近い将来に見込まれるなら、短期で見直せるレンタルが合います。手元資金に余裕があり、総額を最小化したうえで自社で機器を管理できる体制があるなら、購入が有利になります。自社の資金状況と、何年使い続ける見込みかを軸に選ぶと判断がぶれにくくなります。

UTMの導入方法をレンタル・リース・購入で比較した図。利用期間と資金状況の2軸で選ぶ。レンタルは移転や組織変更の予定があり短期だけ使う会社向けで契約期間が柔軟・審査が簡易。リースは初期費用を抑え保守込みで長く安定して使いたい中小企業向けで初期費用0円から・月額定額。購入は資金に余裕があり長く使う会社向けで総額を最小化でき契約の縛りがない。

UTMリースの月額料金に含まれるもの(費用の内訳)

月額料金が安いか高いかを見積もりだけで判断すると、後から別費用が積み上がって総額が膨らむことがあります。ここでは、UTMリースの月額に何が含まれ、何が別になりやすいかを分解し、見積書のどの項目を確認すればよいかを整理します。

月額の内訳(本体・設定費・保守・ライセンス)

UTMの費用は、大きく機器本体の代金と、セキュリティ機能を使い続けるためのライセンス費用に分かれます。リースの月額はこの本体代を契約年数で割って金利を乗せたものが基本で、ここに初期の設定費や保守費が含まれるかどうかは契約によって異なります。設定費が別見積もりになっていたり、ライセンス費が本体リースと別契約になっていたりすると、提示された月額だけでは総額が追えません。

保守とライセンス更新の扱い(センドバック保守とは)

保守の基本形としてよく使われるのが「センドバック保守」です。これは機器が故障した際に、代替機を送ってもらうか、故障機を送り返して修理・交換する方式を指します。訪問対応やリモート保守を付けると費用は上がるため、保守の方式が月額に含まれているかを確認しておきましょう。

セキュリティのライセンスは一定期間ごとの更新が前提で、更新の周期がリース期間と揃っているかも確認したい点です。ライセンスの契約期間が本体リースより短いと、途中でライセンスだけ切れて追加費用や再契約が必要になることがあります。

見積書のどの項目を確認するか

見積書を受け取ったら、月額料金に「本体・設定費・保守・ライセンス」のどこまでが含まれるかを項目ごとに確認しましょう。月額が安く見える見積もりでも、設定費やライセンス費が別立てになっていれば、契約期間全体の総額はほかの見積もりと変わらない、あるいは高くなることもあります。比較の軸は提示された月額ではなく、契約年数で掛けた総額と含まれる範囲を揃えて見比べることです。

UTMリース契約の仕組みと実務

リース契約には、契約年数・審査・途中解約・満了後の扱いといった、発注前に知っておきたい仕組みがあります。ここからは、契約の流れに沿ってそれぞれを解説します。

契約年数が5年前後になる理由

UTMリースの契約年数は5年前後が主流です。背景には税務上の扱いとライセンスの更新周期の2つがあります。税務上、リース期間はその資産の法定耐用年数に比べて極端に短く設定できません。法定耐用年数の70%(耐用年数が10年以上の資産は60%)に相当する年数を下回るリース取引は、税負担を著しく軽減するものとして所有権移転外リース取引から除外される、という考え方が示されているためです。

加えて、UTMのセキュリティライセンスの更新周期が5年程度で設定されることが多く、本体のリース期間とライセンス期間を揃えると契約がまとまりやすくなります。この2つが重なり、結果として5年前後の契約が選ばれやすくなっています。

出典・参考資料(1件)

リース契約には審査がある

リースはリース会社が機器を購入して利用企業に貸し出す仕組みのため、契約の前にリース会社による与信審査があります。業歴が浅い、赤字が続いている、支払いの遅延歴があるといった場合は審査に通りにくくなることがあります。審査に通らなかった場合でも、別のリース会社に相談する、短期のレンタルに切り替える、購入を検討するなど、導入そのものを見送らずに取りうる選択肢があります。

途中解約はできる?(原則不可・残リース料の扱い)

リース契約は、原則として契約期間の途中で解約できません。解約する場合は、残りの期間のリース料を一括で支払う必要があるのが一般的です。より新しい機種へ入れ替えたい場合も、残っているリース料の扱いが新しい契約に上乗せされることがあるため、契約期間の途中での機種変更は総額が膨らみやすい点に注意が必要です。契約時には、何年使う見込みかをあらかじめ見極めておくことが大切です。

リース満了後はどうなる(返却・再リース・買取の判断)

リース期間が満了すると、機器の返却・再リース・買取のいずれかを選ぶのが一般的です。再リースは月額が割安になることが多い一方、機器やセキュリティ機能が古くなっていれば、割安でも使い続けるのが得とは限りません。

満了のタイミングは、性能や保守・ライセンスの継続可否を見直す節目でもあるため、再リースで延長するか、新しい機種へ入れ替えるかを、機器の陳腐化の度合いと照らして判断するとよいでしょう。返却する場合は、設定情報の消去や付属品の扱いについてリース会社の条件を確認しておきましょう。

安さに惑わされないために注意すべき点

UTMは機種や契約条件によって総額が大きく変わり、月額の安さだけでは実態をつかめません。ここでは、見積もりの妥当性を測るために確認したい点を整理します。

月額が安く見えるときに疑うべき点

相場より安い見積もりでは、UTMとして必要な機能が省かれていないか、保守が含まれるか、ライセンスの契約期間が本体リースより短く設定されていないかを確認しましょう。表面の月額だけを下げて、短いライセンス期間や別立ての費用で帳尻を合わせている場合があり、別費用を足すと総額はかえって高くなることもあります。

機能や契約条件が見合っているかを確認する

極端に安い機器では、UTMとして想定される防御機能の一部が省かれていたり、ライセンス期間が短く設定されていたりすることがあります。接続台数に対して処理性能が足りない機種を選ぶと、通信が遅くなったり、全機能を有効にできなかったりすることもあります。

自社の接続台数・通信量に対して、必要な機能とスループットを満たしているかを、価格と合わせて確認しましょう。契約期間の途中で不要な入れ替えや再契約を促された場合は、残っているリース料やライセンス期間との関係を確かめ、その入れ替えが本当に必要かを見極めることが大切です。

相見積もりの取り方と見積書の見比べ方

UTMは販売店によって提示額に差が出やすいため、複数社から相見積もりを取るのが基本です。その際は、接続台数・必要な機能・契約年数といった前提条件を各社に同じ形で伝え、返ってきた見積もりを同じ土俵で比べられるようにしておきましょう。

見比べるときは、月額ではなく、契約年数で掛けた総額と、そこに含まれる本体・設定費・保守・ライセンスの範囲を突き合わせましょう。前提を揃えずに月額だけを比べると、条件の違う見積もりを同列に扱ってしまい、かえって判断を誤ります。

補助金・経理処理で負担を軽くする方法

UTMの導入費用は、補助金・助成金の活用や経理処理の理解によって、実質的な負担を抑えられる場合があります。ここでは、使える可能性のある制度と、リース・購入それぞれの経理処理の基本を整理します。制度の金額・要件は変動するため、申請前に必ず公式の最新情報を確認してください。

使える可能性のある補助金・助成金

中小企業がセキュリティ対策に使える国の制度として、デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)のセキュリティ対策推進枠があります。これは、情報処理推進機構(IPA)の「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載され、支援事業者が提供・登録しているサービスの利用料を対象とする制度です。

補助額は5万円以上150万円以下、補助率は中小企業が2分の1以内・小規模事業者が3分の2以内で、補助対象期間は最大2年分とされています。

対象はリストに掲載された月額のサービス利用料であり、UTM機器単体の購入・リースは対象外になりやすい点に注意が必要です。自社で検討している導入形態が対象に含まれるかは、公式の公募要領で確認してください。

出典・参考資料(2件)

自治体が独自に設ける助成金もあります。たとえば東京都の「サイバーセキュリティ対策促進助成金」では、UTMが助成対象経費の筆頭に挙げられています。

①UTM等(複数のセキュリティ機能を統合したアプライアンス製品)

出典:サイバーセキュリティ対策促進助成金 募集のお知らせ(令和8年度)|東京都中小企業振興公社

この助成金は、助成率が2分の1以内、助成限度額が500万円(申請下限額10万円)で、IPAのSECURITY ACTION(二つ星)の宣言が前提条件となります。ただし東京都内の中小企業者等が対象の地域限定の制度で、申請期間や金額は年度によって変わります。ほかの自治体にも類似の制度があり、内容・金額は自治体ごとに異なるため、自社の所在地の自治体や公式窓口で最新の募集内容を確認してください。

リース・購入の経理処理(勘定科目・損金算入)

UTMを購入した場合、機器は減価償却資産として扱われ、取得した年に全額を費用にするのではなく、使用できる期間にわたって分割して費用化していきます。

減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費としていくべきものです。

出典:No.2100 減価償却のあらまし|国税庁

一方でリースの場合、法人税法上のリース取引は原則として売買があったものとして扱われますが、賃借料として費用(損金)に計上した金額は、償却費として損金経理した金額に含まれるものとされています。

賃借人である法人が賃借料その他そのリース資産を賃借するために支出した費用として損金経理をした金額は、償却費として損金経理をした金額に含まれます。

出典:No.5702 リース取引についての取扱いの概要|国税庁

このため、リースは毎月のリース料を各期の費用として処理しやすく、購入のようにまとまった資産計上と減価償却の管理を抱えずに済むことが、経理面での利点として挙げられます。ただし勘定科目の設定や具体的な処理方法は契約内容や会社の会計方針によって変わるため、実際の処理は顧問税理士に確認してください。

UTMを含むセキュリティ対策サービスの選び方と比較

ここまで整理した相場や契約の知識をふまえると、次は具体的にどのUTM製品を候補にするかが論点になります。ここでは、中小企業でも導入しやすいUTMを含むサービスを2つ取り上げます。1つはUTMを核に端末対策まで束ねた統合パッケージ型、もう1つはUTMアプライアンス本体で、性格の異なる選択肢として構成や提供形態を比較します。

いずれも価格は公式非公表で個別見積りですが、前述の規模別の月額相場が導入費用の目安になります。

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サービス比較Eye「247」Safety Zone USAV ⅥCheck Point Quantum
提供形態UTM(Check Point製アプライアンス)に端末保護・業務可視化・メール訓練を加えたハードウェア同梱の統合パッケージ次世代ファイアウォール(NGFW)を中心に多層防御を1台へ統合したアプライアンス(中小企業向けはQuantum Spark)。仮想・クラウドの提供形態もあり
UTMの主なセキュリティ機能ファイアウォール・IPS・アンチウイルス・アンチスパム・URLフィルタリング・アプリケーション制御・アンチボット・サンドボックスファイアウォール・IPS・アンチウイルス・アンチボット・アプリケーション制御・URLフィルタリング・サンドボックス(SandBlast)
UTM以外に含まれる対策エンドポイント保護(EPP/EDR)・業務の可視化・標的型攻撃メール訓練(年2回標準付帯)ネットワーク側(ゲートウェイ)の多層防御が中心
対象規模(接続台数の目安)クライアント数10〜200台(構成別)。専任IT担当者がいない中小企業を想定中小企業向け(Quantum Spark)から大企業・データセンター向け(Quantum Force)まで。接続台数の目安は公式非公表
導入時の特徴障害時も通信を止めないバイパス機能を備える(Wi-Fiモデルを除く)遮断(Prevent)と検知のみ(Detect)のモードを切り替え、段階的に導入可能
料金・入手方法公式非公表。クライアント数とライセンス期間に応じて販売代理店へ個別見積り公式非公表。国内の販売代理店を通じた見積りベースで提供
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見る

Eye“247” Safety Zone USAV Ⅵ(株式会社フーバーブレイン)

Eye“247” Safety Zone USAV Ⅵ の公式サイト

フーバーブレインが提供するUSAV Ⅵは、Check Point製のUTMを核に、エンドポイント保護・業務の可視化・標的型攻撃メール訓練を1つにまとめたハードウェア同梱のパッケージです。ネットワークの出入口を守るファイアウォール・IPS・アンチウイルス・URLフィルタリング・サンドボックスなどを備えたUTMと、端末側の対策や社内の情報漏えい対策までを一契約でそろえられる点が特徴です。

クライアント数は10〜200台の構成別にラインナップが用意され、専任のIT担当者がいない中小企業や、取引先からセキュリティ対策を求められる企業を想定した製品です。UTMの電源が落ちたときやソフトウェアのエラー時にも通信を止めないバイパス機能(Wi-Fiモデルを除く)を備える設計で、ネットワーク停止のリスクを抑えられるとしています。

価格は公式には公表されておらず、クライアント数とライセンス期間に応じて販売代理店への個別見積もりとなります。リースで導入する際も、この見積もりを起点に条件を詰めていく形になります。

Check Point Quantum(チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社)

Check Point Quantum の公式サイト

Check Point Quantumは、次世代ファイアウォール(NGFW)を中心に多層防御を1台に統合した製品群です。ファイアウォール・IPS(侵入防止)・アンチウイルス・アンチボット・アプリケーション制御・URLフィルタリング・サンドボックスなどを同一の機器上で動かす構成で、機能ごとに別の機器を足さずに運用できます。中小企業向けにはQuantum Sparkシリーズが用意されています。

防御(遮断)モードと検知のみモードを切り替えられるため、導入初期は検知のみで誤検知を調整し、落ち着いてから遮断運用へ移すといった段階的な導入がしやすい点も挙げられます。料金は公式サイトに掲載がなく、国内の販売代理店を通じた見積もりベースでの提供となります。UTM機器としてリースや購入で導入する際は、代理店に構成と台数を伝えて見積もりを依頼する形になります。

ここで取り上げたのはUTMを含むサービスの一部です。UTM以外の方式も視野に入れ、何を守りたいか(ネットワーク・端末・IDなど)から社内のセキュリティ対策を比較検討したい場合は、以下の記事で守る対象別のタイプと代表的なサービス、選び方を解説しています。

まとめ

UTMをリースで導入する月額料金は、接続台数が10〜30台で約7,000〜10,000円、50台前後で約12,000〜25,000円、100台以上で約25,000〜60,000円が目安です。ただし実額は機種・機能・保守・契約年数で変わるため、複数社から相見積もりを取り、提示された月額ではなく契約年数で掛けた総額と含まれる範囲を揃えて見比べることが判断の軸になります。

リース・レンタル・購入は、初期費用・総額・契約の柔軟さで向き不向きが分かれます。契約年数は5年前後が主流で途中解約は原則できないため、何年使う見込みかを見極めてから契約することが欠かせません。補助金や経理処理で負担を抑えられる場合もあるので、公式の最新情報を確認しながら、自社に合った導入方法を選んでください。

よくある質問(FAQ)

Q. UTMとは何ですか?

A. UTMとは、ファイアウォール・不正侵入防止(IPS)・アンチウイルス・URLフィルタリングなど複数のセキュリティ機能を1台に統合した機器で、統合脅威管理(Unified Threat Management)と呼ばれます。ネットワークの出入口に設置して多層防御をまとめて担うため、機能ごとに別々の製品をそろえる必要がなく、専任のIT担当者がいない中小企業でも導入・運用しやすい点が特徴です。

Q. UTMのリース料金は月額いくらが相場ですか?

A. UTMの月額リース料は、接続台数10〜30台の小規模で約7,000〜10,000円、50台前後の中規模で約12,000〜25,000円、100台以上の大規模で約25,000〜60,000円が目安です(2026年10月時点)。ただし機種の処理性能・搭載機能・保守内容・契約年数によって実額は変わります。

確定額は複数社から相見積もりを取り、提示された月額ではなく契約年数で掛けた総額と、そこに含まれる本体・設定費・保守・ライセンスの範囲を揃えて見比べて判断してください。

Q. UTMはリースとレンタルのどちらがお得ですか?

A. UTMをリースとレンタルのどちらで導入すべきかは、何年使い続ける見込みかで判断するのが基本で、長く使うならリース、短期利用や移転・組織変更の予定があるならレンタルが向きます。リースは月額が割安で保守を含めた契約も選びやすい反面、原則として途中解約ができません。

レンタルは契約期間が柔軟で審査も簡易なことが多い一方、長期になるほど月額の割高感が大きくなります。利用期間を軸に選ぶと判断がぶれにくくなります。

Q. UTMのリース期間はなぜ5年前後が多いのですか?

A. UTMのリース期間が5年前後に設定されるのは、税務上リース期間を法定耐用年数に比べて極端に短くできないことと、セキュリティライセンスの更新周期が5年程度で設定されることが多いという2つの理由が重なるためです。本体のリース期間とライセンス期間を揃えると契約がまとまりやすく、結果として5年前後が選ばれやすくなっています。

Q. UTMのリース審査に落ちたらどうすればよいですか?

A. UTMのリース審査に通らなかった場合でも、別のリース会社に相談する、短期のレンタルに切り替える、購入を検討するなど、導入そのものを見送らずに取りうる選択肢があります。リースはリース会社による与信審査があり、業歴が浅い・赤字が続いている・支払いの遅延歴があるといった場合は通りにくくなることがありますが、1社の結果だけで導入を諦める必要はありません。

Q. UTMリースの途中で新しい機種に入れ替えることはできますか?

A. UTMリースの契約期間の途中で機種を入れ替えることは、原則として残っているリース料の一括払いや新契約への上乗せが必要になり、総額が膨らみやすいため慎重な判断が要ります。リース契約は途中解約が原則できない仕組みのため、販売店から入れ替えを促された場合は、残リース料やライセンスの残り期間との関係を確かめ、その入れ替えが本当に必要かを見極めることが大切です。

Q. UTMリースは補助金・助成金の対象になりますか?

A. UTMリースは、条件を満たせば国の「デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠)」や自治体の助成金の対象になる場合があります。ただし国の補助金は情報処理推進機構(IPA)のお助け隊サービスリストに登録された月額サービスの利用料が対象で、UTM機器単体の購入・リースは対象外になりやすい点に注意が必要です。

制度の金額・要件・対象範囲は年度によって変わるため、申請前に必ず公式の最新の公募要領で確認してください。

Q. UTMを導入すればセキュリティ対策はそれだけで十分ですか?

A. UTMを導入しても、それだけでセキュリティ対策が万全になるわけではなく、端末側の対策(ウイルス対策・EDR)や従業員のセキュリティ意識向上と組み合わせることが必要です。UTMはネットワークの出入口での多層防御に強みがありますが、クラウドサービスの利用や持ち出し端末など、出入口を通らない経路のリスクは単独では防ぎきれません。

自社の利用環境に合わせて、端末・運用まで含めた全体の対策を設計することが望まれます。技術・人・物理の面から何をすべきかは、社内セキュリティ対策の全体像を解説した記事で整理しています。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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