自社で開発・運用するWebサービスやシステムに脆弱性が残っていないかを、攻撃を受ける前に自分たちで確かめたい。その手段として使われるのが「セキュリティテストツール」です。脆弱性を自動で洗い出すスキャンツールから、擬似的な攻撃で侵入可否を試すペネトレーションテスト用のツール、開発段階でソースコードを検査するツールまで、守備範囲も使い方も幅広く存在します。
一方で、種類が多く手法の呼び名も専門的なため、「自社にはどのタイプが必要なのか」「無料のツールで足りるのか、有料ツールや専門家への診断依頼まで必要なのか」が判断しづらいという声もよく聞かれます。選び方を誤ると、導入しても誤検知の対応に追われて運用が回らなかったり、肝心の脆弱性を検出できなかったりします。
本記事では、セキュリティテストツールを「テスト手法×提供形態」で種類ごとに整理し、自社で回す自動ツールと専門家に依頼する診断サービスの使い分け、選び方のポイント、手法・提供形態別の料金相場までを解説します。主要なツール・サービスを横断した比較表や、条件を選ぶだけで候補を絞り込める診断ツールも用意していますので、自社の体制・予算に合うツール選びの参考にしてください。
今すぐ比較したい方は、「セキュリティテストツール比較表」や「条件で絞り込む選定診断」からご覧ください。
目次
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セキュリティテストツールとは
セキュリティテストツールとは、Webサービス・サーバー・ネットワーク・アプリケーションなどに潜むセキュリティ上の弱点(脆弱性)を、実際の攻撃が行われる前に検出・検証するためのソフトウェアやサービスの総称です。既知の脆弱性を照合するスキャン、擬似的な攻撃による侵入テスト、ソースコードの静的解析など、検査のアプローチは複数あります。
よく混同されるのが「ツール」と「診断サービス」の違いです。ツールは自社の担当者が操作して検査を回すもので、スキャンの実行やレポートの確認を内製で行います。対して診断サービスは、専門のセキュリティ技術者が診断を代行し、手動での検証や報告書の作成まで請け負う形態を指します。
両者は対立するものではなく、自動ツールで日常的に検査しつつ、重要なリリース時やコンプライアンス対応では専門家の診断を組み合わせる、といった併用が一般的です。
本記事では、このうち「自社で回すセキュリティテストツール」を中心に、必要に応じて利用する診断サービス・ペネトレーションテスト委託までを含めて手法軸で整理します。診断サービス全体の比較は、関連するまとめ記事で扱います。
専門のベンダーに診断を任せる脆弱性診断サービスそのものを、診断方法・費用相場・選び方で比べたい場合は、次のまとめ記事をご覧ください。
ツールで自社実施するメリットと効果
セキュリティテストツールを使って自社で検査を回す利点は、主に3つの観点で整理できます。技術的な効果を具体的に押さえておくと、導入を判断したり社内で説明したりする際の根拠にもなります。
第一に、検査の頻度を上げられることです。専門家への診断依頼は費用と日程の調整が必要なため、年に数回といった頻度になりがちです。ツールを内製で運用すれば、機能追加やサーバー構成の変更があるたびに検査でき、脆弱性を早い段階で見つけられます。
第二に、開発・リリースのスピードを落としにくいことが挙げられます。CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)のパイプラインにツールを組み込めば、コードの変更時に自動で検査が走り、問題があれば開発者がその場で修正できます。外部への依頼を待たずに済むため、リリースの流れを止めずにセキュリティを確認できます。
第三に、継続的なコスト効率です。ツールの多くは月額・年額の定額制で、検査対象が増えても一定の範囲内であれば追加費用を抑えられます。都度見積もりが必要な外部診断に比べ、日常的な検査を低コストで繰り返し回せる点が、内製ならではの効果です。
セキュリティテストツールの種類(テスト手法×提供形態でわかるタイプ別の違い)
セキュリティテストツールは、「どのような手法で検査するか」と「どのような形態で提供されるか」で性格が分かれます。ここでは、自社に必要なテストの種類を見極められるよう、代表的な5つのタイプに整理して解説します。
脆弱性診断スキャンツール(自動)
最も一般的なのが、対象に対して既知の脆弱性パターンを自動で照合・検出するスキャンツールです。
検査対象は、Webアプリケーションの入力画面やAPIを調べる動的検査(DAST:Dynamic Application Security Testing、実際に動いているアプリへ疑似リクエストを送って弱点を探す手法)と、サーバーやネットワーク機器の設定・バージョンを調べるプラットフォーム診断に大別されます。
クラウド型のサービスとして提供されるものが多く、専門知識が浅くても一定の検査を回しやすいのが特徴です。
Webアプリケーションの代表的な脆弱性は、OWASP Top 10(2025年版)として標準的に整理されており、多くのスキャンツールがこれらのリスクの検出に対応しています。SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)といった脆弱性への対策は、公的機関のガイダンスでも体系的に解説されています。
ペネトレーションテスト(侵入テスト)に使うツール
ペネトレーションテストは、攻撃者の視点で実際に侵入を試み、脆弱性が悪用可能かどうかまで検証する手法です。脆弱性スキャンが「弱点の有無」を網羅的に洗い出すのに対し、ペネトレーションテストは「その弱点を突いてどこまで到達できるか」を深く掘り下げます。ポートスキャンや探索、攻撃コードの実行に使うツールが用いられ、技術者の判断を伴う手動検証が前提になるため、使いこなしには専門的なスキルが必要です。
自社での実施が難しく、本格的な侵入テストを専門家に委託したい場合は、発注先の診断範囲・費用相場・選び方を比較した次の記事が参考になります。
アプリ開発工程で使う診断ツール(SAST・DAST・IAST・SCA)
開発の工程に組み込んで使うツールは、検査のタイミングと対象で呼び名が分かれます。SAST(Static Application Security Testing)はソースコードを実行せずに解析する静的検査、DASTは前述のとおり動いているアプリを検査する動的検査です。
IAST(Interactive Application Security Testing)は、アプリの実行中に内部の挙動を観測して検査する手法で、SASTとDASTの中間的な位置づけになります。SCA(Software Composition Analysis)は、オープンソースライブラリなど外部部品の既知脆弱性やライセンスを検査する手法です。
4つの手法を、検査の対象とタイミング、代表的なツールで整理すると次のとおりです。
| 開発工程で使う診断手法の違い | SAST(静的解析) | DAST(動的検査) | IAST(内部観測) | SCA(構成分析) |
|---|---|---|---|---|
| 検査の対象とタイミング | ソースコードを実行せず解析。コードを書く段階で検出 | 稼働中のアプリへ疑似リクエスト。テスト・リリース段階で検出 | 実行中のアプリ内部の挙動を観測。テスト実行時に検出 | 外部ライブラリの既知脆弱性・ライセンスを検査 |
| 代表的なツール | SonarQube/Snyk/GitHub Advanced Security | OWASP ZAP/Burp Suite/AeyeScan/VAddy | SAST・DASTを統合した製品に組み込み | Trivy/Snyk/GitHub Advanced Security |
これらは開発者が日常的に使うことを想定し、CI/CDへの組み込みやIDE連携に対応したものが多く見られます。
無料・OSSのセキュリティテストツール
オープンソースソフトウェア(OSS)として無料で使えるツールも多くあります。Webアプリ診断、ネットワークスキャン、ペネトレーションテストの各分野に代表的なツールがあり、商用ツールと組み合わせて使われることも少なくありません。
ただし、サポートがコミュニティベースであることや、使いこなしに専門知識を要する点は前提として理解しておく必要があります。無料ツールの実力と限界は、後半の専用セクションで詳しく整理します。
自動ツール+専門家の手動診断を組み合わせるハイブリッド型
自動スキャンで効率的に検査しつつ、検出結果の精査や手動での追加検証を専門家が担う「ハイブリッド型」のサービスもあります。自動ツールだけでは拾いきれないロジックの欠陥や、誤検知の切り分けを技術者が補うため、精度と効率のバランスを取りやすいのが特徴です。自社に診断の専門人材がいない場合でも、一定の品質を確保しながら検査を回せます。
各タイプの手法・提供形態と、該当する主なツール・サービスを一覧で整理すると、次のようになります。
| セキュリティテストツールのタイプ別概要 | 脆弱性診断スキャンツール(自動) | ペネトレーションテストに使うツール | アプリ開発工程で使う診断ツール(SAST・DAST・IAST・SCA) | 無料・OSSのセキュリティテストツール | 自動ツール+専門家のハイブリッド型 |
|---|---|---|---|---|---|
| 主なテスト手法 | DAST(Webアプリの動的検査)・プラットフォーム診断(ネットワーク・サーバ)による脆弱性の自動検出 | 擬似攻撃による侵入可否の検証(手動中心) | ソースコード・ライブラリ・実行時挙動の検査 | Webアプリ診断・ネットワークスキャン・侵入テスト(手法は多様) | 自動スキャン+専門家による手動検証・精査 |
| 主な提供形態 | クラウド型が中心(一部ソフトウェア型) | ソフトウェア型・OSSが中心 | クラウド型・OSS(CI/CD連携) | 無料OSS(一部に商用版あり) | クラウド型+診断サービス |
| 該当する主なツール・サービス | AeyeScan/VAddy/Securify/Invicti(Webアプリ中心)/Nessus/OpenVAS(ネットワーク・サーバ中心)/SCT SECURE クラウドスキャン/Aikido Security | Burp Suite/Metasploit/Nmap | Snyk/SonarQube/GitHub Advanced Security/Trivy/Aikido Security(オールインワン型) | OWASP ZAP/Nikto/Nmap/OpenVAS/Vuls | CoWorker 脆弱性診断サービス/GMOサイバーセキュリティ byイエラエ |
WAF(Web Application Firewall)やRASP(Runtime Application Self-Protection)のように、攻撃を検知・防御する仕組みは「テスト」ではなく運用時の防御に分類されるため、本記事の対象外です。弱点を見つけるツールと、攻撃を防ぐ仕組みは役割が異なる点を押さえておくと、検討がぶれません。
自社で回すツールと専門家に依頼する診断サービス・ペネトレ委託の使い分け
ここからは、自動ツールでの自社検査と、専門家への診断・ペネトレーションテスト委託を、どこで線引きし、どう併用するかを整理します。ツールだけで足りる範囲と、専門家に頼るべき範囲を見極めることが、過不足のないセキュリティ投資につながります。

日常的な検査やリリースごとの確認は、自動ツールが向いています。既知の脆弱性の検出や、設定ミスのチェックは自動化と相性がよく、頻度を上げるほど効果が高まります。開発の各段階で繰り返し回す検査は、内製のツールで継続するのが合理的です。
一方、ロジックの欠陥や複雑な攻撃経路の検証は、専門家の手動診断・ペネトレーションテストが適しています。自動スキャンは定型的なパターンの検出が得意な反面、業務ロジックの不備や、複数の弱点を組み合わせた攻撃シナリオの検証は不得手です。重要な新サービスの公開前や、決済・個人情報を扱う機能の検査では、専門家による手動の検証を組み合わせる判断が有効です。
この自動ツールと手動検証の役割分担は、脆弱性診断を手がける現場からも同じように語られています。
ツールを使えば大量の項目を短期間で効率的に診断できますが、ビジネスロジックに関わる部分や、複数の脆弱性の組み合わせで一つの問題が起きるようなケースは、単一のツールでは取りこぼしやすい領域です。そこは人間の目で判断する必要が必ずありますので、両方を組み合わせて診断しています。
第三者による診断結果が求められる場面も、委託の判断材料になります。取引先からセキュリティ診断の実施を求められたり、業界の基準への対応を示す必要があったりする場合、自社ツールの結果だけでは説明が難しいことがあります。客観性が問われる場面では、専門のベンダーが発行する診断報告書が役立ちます。
たとえば、クレジットカード業界のセキュリティ基準であるPCI DSSでは、外部からの脆弱性スキャンが要件とされ、その適合確認は認定を受けた第三者(ASV:Approved Scanning Vendor)が担うとされています。自社で回すツールだけでは満たせない領域があるため、こうした要件に応じて専門家への委託を検討する必要があります。
実施前に確認する法的な注意点
ペネトレーションテストや脆弱性診断は、自社が管理するシステムか、明確に許可を得た範囲に限って実施するのが大前提です。許可のない第三者のシステムへ検査行為を行うと、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)に抵触するおそれがあります。ツールを使う場合も委託する場合も、検査対象の範囲と許可を書面で確認しておくと安全です。
第三条(不正アクセス行為の禁止) 何人も、不正アクセス行為をしてはならない。
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第三条|e-Gov法令検索
セキュリティテストツールの選び方
ここからは、ツールを選ぶ際に確認したいポイントを、判断の分岐まで含めて解説します。自社の検査対象・体制・予算に照らして、過不足のないツールを見極めるための観点です。
診断範囲・対象は自社の守りたい資産に合っているか
まず確認したいのは、ツールが検査できる対象です。守りたい資産がWebアプリケーションなのか、サーバーやネットワークなのか、ソースコードなのかによって、適したツールが変わります。
- Webアプリケーション:公開中のサイトやWebサービスを検査するなら、DAST型のスキャンツールが候補になります
- ネットワーク・サーバー:インフラの設定不備や既知の脆弱性を調べるなら、プラットフォーム診断に対応したツールが候補になります
- ソースコード・ライブラリ:開発段階で検査するなら、SASTやSCAに対応したツールが適します
- クラウド・コンテナ・スマホアプリ・API:対象が特殊な場合は、その領域に対応しているかを個別に確認しておきます
複数の対象をまとめて検査したい場合は、スキャン・コード検査・クラウド設定チェックなどを統合した製品が候補になりますが、必要のない機能まで含むとコストが膨らみます。自社の検査対象を棚卸ししてから、対応範囲を絞り込むのが効率的です。
検出精度と誤検知への対応力は十分か
検出の精度は、ツールの実用性を左右します。本来は問題のない箇所を脆弱性として報告する「誤検知(フォールスポジティブ)」が多いと、確認作業に追われて運用が回らなくなります。逆に、本来検出すべき脆弱性を見逃す「検知漏れ(フォールスネガティブ)」があると、ツールを入れた意味が薄れます。
判断の目安として、無料トライアルやデモで自社のシステムを実際に検査し、検出結果の精度と、誤検知の確認・除外のしやすさを見ておくと確実です。検出結果に対して専門家のレビューが付くハイブリッド型は、誤検知の切り分けを任せられるため、社内に判断できる人材が少ない場合に向いています。
初期費用・継続費用の両面で見合うか
費用は、初期費用(イニシャルコスト)と継続費用(ランニングコスト)の両面で見ておくと確実です。クラウド型は月額・年額の定額制が多く、検査対象の数やスキャン回数で料金が変わる場合があります。ソフトウェア型はライセンス費用が中心で、オープンソースのツールは無料で使えますが、運用の手間という形で人的コストがかかります。
目先の価格だけでなく、検査対象が増えたときの料金体系や、専門家のサポートが必要になったときの追加費用まで見込んで比較すると、導入後のギャップを避けられます。具体的な相場は料金相場のセクションで整理します。
サポート・運用体制は自社のスキルに見合うか
ツールを使いこなせるかは、自社のセキュリティ人材のスキルに左右されます。専門知識が浅い体制なら、画面の操作で検査でき、日本語のサポートが受けられるクラウド型が無理なく運用できます。社内に技術者がいて細かい調整をしたいなら、設定の自由度が高いソフトウェア型やOSSも選択肢に入ります。
導入後の問い合わせ対応や、検出された脆弱性の修正方法に関する情報提供があるかも確認しておきたい点です。サポートの手厚さは、運用が定着するかどうかに直結します。
導入実績や基準・認証への対応は信頼できるか
検査結果を社外に示す場面がある場合は、ツールやサービスの導入実績、提供元の信頼性も判断材料になります。業界で広く使われているツールは、検査手法や報告書の形式が定着しているため、取引先への説明もしやすくなります。特定の基準や認証への対応が必要なら、その要件を満たせるかを事前に確認しておくと安心です。
セキュリティテストツールの料金相場(手法・提供形態別)
セキュリティテストツールの料金は、手法と提供形態によって大きく異なります。ここでは、2026年10月時点で公開されている情報をもとに、タイプ別のおおまかな相場観を整理します。実際の料金はプラン・検査対象数・契約条件で変わるため、正確な金額は各提供元への確認が確実です。
- クラウド型の自動スキャンツール:月額・年額の定額制が中心で、検査対象や契約内容に応じて月額数万円程度から、エンタープライズ向けではそれ以上の幅があります。料金を公開せず問い合わせ対応とするサービスも少なくありません
- 開発工程向けのSAST/SCAツール:無料プランを用意しつつ、有料プランは開発者数(コミッター数)などに応じた従量・定額制が一般的です。小規模なら無料〜月数千円規模、組織導入ではそれ以上になります
- ソフトウェア・インストール型のスキャナ:年額のライセンス費用が中心で、製品によっては年額数十万円規模から提供されます
- 無料・OSSのツール:ライセンス費用は0円です。ただし、構築・運用・結果の判断にかかる人的コストは別途発生します
- 自動+専門家のハイブリッド診断・ペネトレーションテスト委託:検査対象の規模や診断の深さで変動し、1アプリケーションあたり数十万円から、本格的なペネトレーションテストでは数百万円規模になることもあります
手法・提供形態によって料金の幅は大きいため、自社の検査対象と頻度に見合うプランかを見極めることが大切です。各ツール・サービスの具体的な料金は、記事後半の比較表で確認してください。
30秒でわかる、自社に合うセキュリティテストツール診断
検査したい対象・自社での実施体制・予算などの条件を選ぶだけで、自社に合うタイプとツールの候補を絞り込めます。どのツールから検討すればよいか迷ったときの出発点としてご活用ください。コストを最優先する場合は、まず無料・OSSのツールを試す道もあります(詳しくは無料・OSSツールの実力と限界の節をご覧ください)。
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【比較表】セキュリティテストツールを手法・提供形態・料金で比較
主要なツール・サービスを、テスト手法・診断対象・提供形態・自動/手動・料金体系・無料トライアルの有無などの軸で横並びに比較できるよう整理しました。自社の条件に照らして、候補を絞り込む際にご活用ください。
| サービス名 | Aikido Security | CoWorker 脆弱性診断サービス | AeyeScan | VAddy | Securify | SCT SECURE クラウドスキャン | Vex | GMOサイバーセキュリティ byイエラエ | OWASP ZAP | Burp Suite | Snyk | Nessus(Tenable) | Metasploit | Nmap | SonarQube | GitHub Advanced Security | Trivy | Invicti(旧Netsparker)/Acunetix | OpenVAS(Greenbone) | Nikto | Vuls |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| テスト手法 | SCA・SAST・DAST・CSPM・コンテナ診断などをまとめたオールインワン | 脆弱性診断(ソースコード/Web・API)+ペネトレーションテスト | 脆弱性診断スキャン(DAST/AIによる自動巡回) | 脆弱性診断スキャン(DAST/CI連携・継続診断) | 脆弱性診断スキャン(DAST/自動巡回) | 脆弱性診断スキャン(PCI DSS ASV水準エンジン・毎日自動診断) | 脆弱性診断スキャン(DAST)+シナリオ診断。診断代行は手動併用 | ペネトレーションテスト/レッドチーム演習(専門家の手動) | DAST(動的Web脆弱性スキャン)+intercepting proxy | ペネトレーションテスト(手動)。ProはDAST自動スキャンも | SAST(Snyk Code)+SCA(Open Source)+コンテナ/IaC | 脆弱性診断スキャン(ネットワーク・サーバー) | ペネトレーションテスト(エクスプロイト実行) | ペネトレーションテスト(探索・ポートスキャン・OS/サービス検出) | SAST(静的コード解析)+Advanced SecurityでSCA | SAST(CodeQL)+SCA(Dependabot)+シークレットスキャン | SCA(コンテナ/依存ライブラリ)+IaC設定診断+シークレット/ライセンス | DAST(動的Webアプリ・API診断) | 脆弱性診断スキャン(ネットワーク・サーバー・機器) | 脆弱性診断スキャン(Webサーバー・既知項目) | 脆弱性診断スキャン(サーバーのインストール済みソフトのCVE) |
| 診断対象 | ソースコード・依存関係・クラウド設定・コンテナ・Webアプリ | ソースコード・設計書・Webアプリ・API | Webアプリ・SPA・API(オプション)・Androidアプリ | Webアプリケーション・APIサーバー(REST API/JSON) | Webアプリ・API(REST・GraphQL)ほかASM・CSPM・SBOM | Webアプリ層・ネットワーク機器(外部診断) | Webアプリケーション・API・SPA/Ajax | 組織全体(Web・ネットワーク・人的経路・物理侵入など) | Webアプリケーション | Webアプリケーション | ソースコード・依存関係・コンテナ・IaC | サーバー・ネットワーク機器・Webサーバー | サーバー・ネットワーク(既知脆弱性の悪用検証) | ネットワーク・ホスト(ポート・サービス・OS) | ソースコード(30以上の言語)・依存関係 | GitHub上のソースコード・依存関係・シークレット | コンテナイメージ・リポジトリ・IaC・Kubernetes | Webアプリ・API(REST/GraphQL/SOAP) | ネットワーク機器・サーバー・IP到達可能な機器 | Webサーバー(危険ファイル・CGI・古いバージョン) | Linux/FreeBSDサーバーのインストール済みソフト |
| 提供形態 | クラウド型(SaaS) | 診断サービス(委託・AI+専門家) | クラウド型(SaaS) | クラウド型(SaaS) | クラウド型(SaaS) | クラウド型(SaaS) | ツール(年間ライセンス)+診断代行 | 診断サービス(委託) | ソフトウェア型(OSS、インストール/Docker) | ソフトウェア型(デスクトップ。Enterpriseはサーバー型) | クラウド型(SaaS、IDE/CLI/CI連携) | ソフトウェア型(インストール) | ソフトウェア型(Framework=OSS/Pro=商用) | ソフトウェア型(OSS) | 自社管理型(Server)/クラウド型(Cloud)。無償Community Buildあり | GitHub組み込み(クラウド/Enterprise Server) | ソフトウェア型(OSS、CLI/Docker) | クラウド型/オンプレ型 | ソフトウェア型(Community=OSS)/商用アプライアンス | ソフトウェア型(OSS、CLI) | ソフトウェア型(OSS、エージェントレス) |
| 自動/手動 | 自動(開発ワークフロー組み込み) | AI自動解析+専門家の手動確認(ハイブリッド) | 自動(AI巡回・診断シナリオ自動生成) | 自動(CI/CD連携・定期スキャン) | 自動(スケジュール実行・API実行) | 自動(毎日自動スキャン) | 自動(ツール)+手動(診断代行) | 手動(専門家による実践的な疑似攻撃) | 自動スキャン+手動テスト両対応 | 手動主体(Proは自動スキャナー併設) | 自動(開発ワークフロー組み込み) | 自動スキャン | 手動主体(Proは自動化機能あり) | 手動(コマンド実行、NSEでスクリプト化) | 自動(CI/CD・PR組み込み) | 自動(PR・プッシュ組み込み) | 自動(CI/CD組み込み) | 自動スキャン(Proof-Based検証付き) | 自動スキャン | 自動スキャン(CLI実行) | 自動スキャン(定期実行・通知連携) |
| 料金 | 月額5万円台〜(AndGo経由・年間契約・利用者10人まで) | 15万円〜(ソースコードAI診断。ソースコード+Web・API診断セットは50万円〜) | 要問い合わせ(個別見積もり) | 月額19,800円〜(初期費用0円、税別) | 月額5万円〜(脆弱性診断STARTER) | 要問い合わせ(年間契約制) | 年額66万円〜(Vex Team。診断代行は5画面程度42.5万円〜) | 要問い合わせ(非公開) | 0円(OSS) | Community 0円/Professional $499 | Free $0/Team $25〜/Enterprise 要問い合わせ | Professional 1年 約$4,790(Essentialsは無料) | Framework 0円/Pro 要問い合わせ | 0円(OSS) | Cloud Free $0/Team $34〜/Server・Enterprise 要問い合わせ | Code Security $30/Secret Protection $19(コミッター単位・月) | 0円(OSS。Aqua Platformは要問い合わせ) | 要問い合わせ(見積り制) | Community 0円/商用は環境依存で要問い合わせ | 0円(OSS) | 0円(OSS) |
| 無料トライアル・無料版 | 無料プランあり(Developer・2ユーザーまで) | なし | あり(2サイト) | あり(1週間) | あり(最短即日) | あり(1社1ドメインの簡易検査) | あり(14日間・機能制限なし) | なし | 恒久無料(OSS) | Community Edition が無料 | 無料プランあり(Free・恒久無料) | 無料版あり(Essentials)+Pro試用 | Framework が恒久無料 | 恒久無料(OSS) | 無料版あり(Cloud Free・Community Build) | 公開リポジトリは一部機能が無償 | 恒久無料(OSS) | デモ・評価は問い合わせベース | Community 無償+OPENVAS BASIC 14日試用 | 恒久無料(OSS) | 恒久無料(OSS) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
タイプ別のおすすめツール・サービス
ここからは、主要なセキュリティテストツール・診断サービスを、手法のタイプ別に紹介します。資料請求やミーティング予約で、各サービスの詳細を確認できます。
自動の脆弱性診断スキャン・オールインワン型のツール
クラウド上で自動的に脆弱性を検査するツールを中心に、SAST・SCA・クラウド設定まで一括で検査するオールインワン型も含みます。専門知識が浅くても検査を回しやすく、リリースごとの継続的なチェックに向いています。
1. Aikido Security(株式会社AndGo)

Aikido Security は、ソースコードの静的解析(SAST)、オープンソース依存関係の検査(SCA)、クラウド設定の点検(CSPM)、コンテナイメージや動的検査(DAST)など、複数のセキュリティ検査を1つのSaaSにまとめたツールです。開発元はベルギーのAikido Security BVで、日本では株式会社AndGoが正規代理店として提供しています。
検出した脆弱性に対し、修正コードのプルリクエストを自動生成するAutoFixを備え、確認から修正までを開発の流れの中で進められます。管理画面・ドキュメントは日本語に対応し、AndGoが導入設定から運用定着までを日本語で支援します。
料金はAndGo経由で月額5万円台から(年間契約・利用者10人までの場合)利用でき、2ユーザーまでの無料プランも用意されています。開発元本体はSOC 2 Type II・ISO/IEC 27001:2022などに準拠しています。
2. AeyeScan(株式会社エーアイセキュリティラボ)

株式会社エーアイセキュリティラボが開発・提供する、クラウド型のWebアプリケーション脆弱性診断ツールです。専用サーバーの構築やソフトのインストールは不要で、ブラウザからログインして対象URLを登録するだけで診断を始められます。
AIが利用者の操作に近い形でサイト内を自動で巡回し、診断シナリオの生成や画面遷移図の作成まで自動化する点が特徴です。診断対象はWebサイト・SPA・API(オプション)に加え、2026年9月からAndroidアプリ診断にも対応しています。
料金は用途やサイト数に応じた個別見積もりで、2サイトまで試せる無料トライアルがあります。有償契約の導入実績は公式サイトで500社以上とされ(2026年10月時点)、ISO/IEC 27001・27017を取得しています。
3. VAddy(株式会社ビットフォレスト)

CI/CDパイプラインに組み込んで、リリース前や夜間に繰り返し脆弱性スキャンを回せるクラウド型の診断ツールです。株式会社ビットフォレストが提供し、診断方式はDAST(動的検査)を採用しています。
WebAPI・コマンドラインツール・cronからスキャンを起動でき、スキャン回数は無制限のため、頻繁に実行しても費用は変わりません。Webアプリケーションのほか、REST APIサーバー単体の検査にも対応します。
初期費用は0円で、月額は税別で、Professional(19,800円)からAdvanced(99,800円)まで規模に応じた複数のプランが用意されています。1週間の無料トライアルも利用できます。
4. Securify(株式会社スリーシェイク)

外部に公開された資産を把握する攻撃対象領域管理(ASM)と、Web・APIの脆弱性診断を同一サービスで扱えるクラウド型ツールです。提供元は株式会社スリーシェイクで、画面遷移の巡回から疑似攻撃、応答検証までを自動で実行します。
診断の実施日時や頻度をスケジュール指定でき、API経由で診断を起動すればCI/CDパイプラインに組み込めます。ASMのほか、CSPM(クラウド設定の監視)やSBOM(ソフトウェア部品表)の管理も同じサービス内で利用できます。
脆弱性診断のSTARTERプランは月額5万円(年間60万円)で、検査対象は1IP/FQDN・診断回数は無制限です。最短即日で使える無料トライアルが用意されています。
5. SCT SECURE クラウドスキャン(三和コムテック株式会社)

Webアプリケーション層と、ルーターやファイアウォールといったネットワーク機器(プラットフォーム層)の双方を、1つのサービスで毎日自動診断するクラウド型サービスです。提供元は、2004年から脆弱性診断を手がける三和コムテック株式会社です。
専用ソフトのインストールや機器の設置は不要で、診断結果はポータル画面で一元管理できます。診断エンジンにはPCI Security Standards CouncilのASV認定を受けたOutpost24社製を採用し、PCI DSSで規定される外部脆弱性診断と同内容のテストを実施します。
脆弱性が検知されなかったサイトには、診断日付入りの「安全証明マーク」を配信します。料金は公開されておらず要問い合わせで、1社1ドメインを対象にした簡易検査の無料トライアルがあります。
6. Vex(株式会社ユービーセキュア)

2007年から開発が続く、Webアプリケーションを主対象とした脆弱性検査ツールです。提供元は株式会社ユービーセキュアで、対象URLに外部から疑似攻撃リクエストを送るDAST方式で診断します。
2026年4月にクラウド版「VexCloud」と統合し、Vex Team・Vex Enterprise・Vex Auditorの3プラン構成に刷新されました。自動クローリングやログイン後の画面遷移を再現するシナリオスキャン、OpenAPI/Swagger定義を読み込むAPI診断に対応し、レポートはOWASP TOP10・PCI DSS・ASVSの各基準に沿って出力できます。
料金は年額制で、Vex Teamが66万円から、Vex Enterpriseが300万円から、Vex Auditorが400万円からです。14日間・機能制限なしの無料トライアルがあり、提供元は同じツールを使った診断代行も手がけています。
自動ツール+専門家のハイブリッド診断ツール
自動スキャンと専門家による手動検証を組み合わせ、精度と効率のバランスを取れるサービスです。自社に診断の専門人材が少ない場合でも、一定の品質で検査を回せます。
7. CoWorker 脆弱性診断サービス(CoWorker株式会社)

ソースコードや設計書、稼働中のWebアプリケーション・APIを対象に、自社開発AI「Red Agent」が自動で解析し、社内のセキュリティ専門家が結果を最終確認してレポートを作成する診断サービスです。自動スキャンの効率と専門家による確認を一つの流れに組み込んだ、ハイブリッド型にあたります。
診断メニューは、本番環境に影響を与えないソースコードAI診断、攻撃者視点で稼働中のアプリを検査する動的脆弱性診断(Web/API診断)、侵入可否を検証する実践攻撃シミュレーション診断(ペネトレーションテスト)の3つに分かれており、ソースコード単体の診断から段階的に選べます。プレスリリースでは、診断開始から最短3営業日で報告書をPDF形式で納品するとしています。
料金は、ソースコードAI診断が15万円からです。上位プランは、ソースコードと動的診断を組み合わせたLiteプランが50万円、再診断1回・API300件までのStandardプランが100万円、詳細レポートと再診断2回が付くProfessionalプランが150万円です(税区分の記載なし)。公式サイトでは通常料金として50万円〜と案内されています。
8. GMOサイバーセキュリティ byイエラエ(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)

GMOインターネットグループ傘下の、ホワイトハッカーによる手動診断を中核とするサイバーセキュリティ専門企業です。Webアプリケーション・スマホアプリ・クラウド・ネットワーク・IoTなど幅広い対象の脆弱性診断とペネトレーションテストを手がけ、組織全体を標的とするレッドチーム演習もメニューに含みます。
脆弱性診断は、ホワイトハッカーが診断ツールと独自の知見を併用してリスクを評価する手法をとります。あわせて、外部公開資産を継続的にスキャンするツール型のASM「GMOサイバー攻撃ネットde診断」も提供しており、専門家による手動診断と自動ツールでの継続監視を組み合わせられる点が特徴です。
料金は提供形態で分かれます。手動主体の脆弱性診断・ペネトレーションテストは、診断画面数やAPI数に応じた個別見積(要問い合わせ)です。ツール型のネットde診断ASMは、自走プランで月額4万円〜、専門家の運用サポートが付く伴走プランで月額12万円〜です。累計診断件数16,000件超、ホワイトハッカー在籍200名以上とされます(いずれも会社全体の実績値)。
無料・OSSツールの実力と限界
無料で使えるオープンソースのセキュリティテストツールは、実力のある選択肢です。ここでは、代表的な無料OSSツールでできることと、押さえておきたい限界を整理します。
無料OSSツールには、用途ごとに代表的なものがあります。自社が検査したい対象に合わせて選ぶのが基本です。
- Webアプリケーションの診断:OWASP ZAP(DAST)/Nikto(Webサーバーの検査)
- ネットワーク・サーバーのスキャン:Nmap(ポート・サービスの探索)/OpenVAS(脆弱性スキャン)
- ペネトレーションテスト:Metasploit(擬似攻撃による侵入検証)
- サーバーの脆弱性管理:Vuls(既知脆弱性の継続的な検知)
いずれも商用ツールと同等の機能を持つものもあり、小規模な環境や技術者が自ら手を動かせる体制では、無料ツールだけでも実用的な検査が可能です。
一方で、限界もあります。サポートがコミュニティベースであるため、トラブル時の問い合わせ窓口がなく、情報を自分で調べて解決する必要があります。使いこなしに専門知識を要する点も無視できず、設定やチューニングを誤ると検出精度が落ちます。また、検出結果の判断や誤検知の切り分けは利用者側のスキルに依存するため、人材がいないと運用が回りにくくなります。
こうした限界を踏まえると、無料ツールは「検査の入り口」や「技術者が補助的に使う道具」として有効です。サポート体制や検出結果のレビュー、継続的な運用のしやすさを求める場合は、有料のクラウド型ツールや、専門家の診断を組み合わせたサービスで補う判断が現実的です。自社の体制と、かけられる人的コストを見比べて、無料と有料の配分を決めるとよいでしょう。
導入後に「回る」運用の勘所(誤検知対応・CI/CD連携・脆弱性管理)
ツールは導入して終わりではなく、継続して運用できて初めて効果を発揮します。ここでは、導入後に運用が回るかどうかを左右する実務上の勘所を解説します。
誤検知の確認フローを決めておく
自動スキャンでは、一定の誤検知が避けられません。検出された項目を誰が確認し、本物の脆弱性か誤検知かをどう判断するか、というフローを決めておかないと、報告された項目が放置されがちになります。誤検知と判定した項目を次回以降の検査で除外できる機能があると、確認の手間を減らせます。
こうしたアラートの放置は、ツールを提供する現場でも繰り返し聞かれる悩みとして語られています。

CI/CDに組み込んで検査を自動化する
開発のパイプラインにツールを組み込むと、コードの変更やリリースのたびに自動で検査が走ります。問題があればその場で開発者に通知されるため、脆弱性を早い段階で修正でき、後工程での手戻りを減らせます。CI/CD連携やIDE連携に対応しているかは、開発チームでの運用を想定するなら重要な確認ポイントです。
検査を自社に取り込む内製化は、診断項目によって自動化できる範囲が変わります。項目ごとの内製化の可否やCI/CDへの組み込み方を詳しく知りたい場合は、次の記事で解説しています。
脆弱性管理として運用を定着させる
検査で見つかった脆弱性を、誰がいつまでに対応するかを管理し、修正状況を追跡する仕組みがあると、検査が改善につながります。検出・対応・再検査のサイクルを回す「脆弱性管理」の観点で運用を設計すると、ツールが単発の検査で終わらず、継続的なセキュリティ向上に寄与します。内製化を支援する機能や、脆弱性管理のダッシュボードを備えたツールは、この運用の定着を後押しします。
まとめ
セキュリティテストツールは、テスト手法と提供形態によって性格が分かれます。Webアプリの自動スキャン、ペネトレーションテスト用のツール、開発工程で使うコード診断、無料OSS、自動と専門家を組み合わせたハイブリッド型まで、自社の検査対象と体制に合うタイプを見極めることが出発点です。
日常的な検査は自動ツールで内製化し、ロジックの検証や第三者への説明が必要な場面では専門家の診断・ペネトレーションテストを組み合わせる。この使い分けができれば、過不足のないセキュリティ投資につながります。診断範囲・精度・費用・運用体制の観点で候補を比較し、無料トライアルで自社のシステムを実際に検査してから判断すると確実です。比較表や診断ツールも活用し、自社に合うツールを見つけてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. セキュリティテストツールとは何ですか?
A. セキュリティテストツールとは、Webサービス・サーバー・アプリケーションなどに潜む脆弱性(セキュリティ上の弱点)を、実際の攻撃を受ける前に検出・検証するためのソフトウェアやサービスの総称です。既知の脆弱性を照合する自動スキャン、擬似的な攻撃で侵入可否を試すペネトレーションテスト、ソースコードを検査する静的解析(SAST)など、検査のアプローチは複数あります。
自社の担当者が操作して検査を回す「ツール」と、専門家が診断を代行する「診断サービス」があり、両者を併用するのが一般的です。
Q. セキュリティテストツールのうち、脆弱性診断スキャンとペネトレーションテストは何が違いますか?
A. 脆弱性診断スキャンが弱点の「有無」を網羅的に洗い出すのに対し、ペネトレーションテストは見つかった弱点を実際に突いて「どこまで侵入・悪用できるか」を深く検証する点が異なります。
脆弱性診断スキャンは自動ツールで頻度を上げやすく、リリースごとの日常的な検査に向いています。一方ペネトレーションテストは、ポートスキャンや攻撃コードの実行を伴い、技術者の判断による手動検証が前提になるため、重要なシステムの公開前など深い確認が必要な場面で用いられます。
Q. セキュリティテストツールだけで脆弱性対策は十分ですか?
A. セキュリティテストツールだけですべての脆弱性を検出できるわけではなく、業務ロジックの欠陥や複雑な攻撃経路の検証は、専門家の手動診断と組み合わせる必要があります。自動ツールは既知のパターンや設定ミスの検出が得意な反面、複数の弱点を組み合わせた攻撃シナリオの検証は不得手です。
日常的な検査は自動ツールで内製化しつつ、重要な新サービスの公開前や、決済・個人情報を扱う機能では、専門家の診断・ペネトレーションテストを要所で組み合わせるのが現実的です。
Q. 無料・OSSのセキュリティテストツールだけでも十分ですか?
A. 無料・OSSのセキュリティテストツールは実力のある選択肢ですが、サポートがコミュニティベースで使いこなしに専門知識を要するため、技術者が自ら運用できる体制がないと十分に機能しにくいのが実情です。OWASP ZAPやOpenVAS、Nmapなどは商用ツールと同等の機能を持つものもあり、小規模な環境や技術者が手を動かせる体制では実用的な検査ができます。
一方で問い合わせ窓口がなく、誤検知の切り分けも利用者のスキルに依存するため、サポートや継続運用のしやすさを求める場合は、有料のクラウド型ツールや専門家の診断で補う判断が無理のない選び方です。
Q. 社内にセキュリティの専門知識がなくてもセキュリティテストツールは使えますか?
A. 画面の操作で検査を進められ、日本語のサポートが受けられるクラウド型(SaaS)のツールを選べば、専門知識が浅い体制でも無理なく運用できます。検出結果に専門家のレビューが付くハイブリッド型のサービスなら、誤検知の切り分けまで任せられるため、社内に判断できる人材が少ない場合に向いています。
逆に、社内に技術者がいて細かい調整をしたい場合は、設定の自由度が高いソフトウェア型やOSSも選択肢に入ります。
Q. 自社が管理していないシステムをセキュリティテストツールで診断してもよいですか?
A. セキュリティテストは、自社が管理するシステムか、明確に許可を得た範囲に限って実施するのが大前提で、許可のない第三者のシステムへの診断は不正アクセス禁止法に抵触するおそれがあります。ペネトレーションテストや脆弱性診断は、攻撃と同様の通信を対象へ送るため、ツールを使う場合も専門家に委託する場合も、検査対象の範囲と許可を書面で確認しておくと安全です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















