従業員の誤送信やUSBメモリからの持ち出し、退職者による情報の持ち出しなど、社内の機密データが外へ流れるリスクに不安を感じていませんか。在宅勤務やクラウドサービスの利用が広がり、データが行き来する経路は社内ネットワークの外にも広がりました。情報漏洩対策としてDLP(Data Loss Prevention)製品の導入を検討する企業が増えています。
DLPと一口にいっても、端末での操作を制御するもの、ファイル自体を暗号化するもの、ネットワークやクラウドを横断して監視するもの、端末にデータを残さないものまで、守り方は大きく異なります。自社が守りたいデータと経路に合う製品を選ぶには、どのような観点で比較すればよいのでしょうか。
本記事では、DLP製品を守り方(アプローチ)ごとに5つのタイプに整理し、監視対象・検知方式・外部媒体(USB)の制御・料金・対応OSといった観点で比較・解説します。DLPの仕組みの基礎から、国産のエンドポイント型から海外のネットワーク型まで含めた製品比較、自社に合うタイプの選び方までを整理しました。自社の課題に合った製品を判断するための材料としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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DLP(情報漏洩対策)とは|機密データの持ち出しを防ぐ仕組み
DLP(Data Loss Prevention)は、企業が保有する機密データそのものを監視し、意図しない持ち出しや漏洩を検知・ブロックする情報漏洩対策の仕組みです。氏名やマイナンバーなどの個人情報、設計図や財務資料といった機密文書を対象に、その内容や属性からデータを識別し、メール送信・Webアップロード・USBメモリへの書き込み・印刷といった操作を監視します。
従来の情報漏洩対策の多くは、ユーザーや端末を起点にアクセス権限を管理するものでした。これに対してDLPは、守る対象を機密データに絞り、「誰が操作したか」ではなく「何のデータが、どこへ、どう動こうとしているか」を軸に制御します。人の判断に頼らず、ルールに沿ってデータの動きそのものを止められる点が特徴です。
本記事では、こうした内容検査にもとづく仕組みに加え、ファイル自体を暗号化して守る方式や、端末にデータを残さないデータレス化など、情報漏洩を防ぐための製品を広くDLP(情報漏洩対策)として扱い、タイプ別に比較します。エンドポイント型の製品には、デバイスの制御や操作ログの取得を中心に守るものも含まれます。
DLPが守る3つのデータの状態
DLPは、データが置かれている状態ごとに保護の対象を整理します。自社がどの状態のデータを守りたいかを把握しておくと、製品選びの出発点になります。

- 保管中のデータ(Data at Rest):ファイルサーバーや端末、クラウドストレージに保存されている状態。どこに機密データが存在するかを検出し、不要な保存や不適切な共有設定を見つけます。
- 移動中のデータ(Data in Motion):メール送信やWebアップロードなど、ネットワークを通じて外部へ流れようとする状態。送信内容を検査し、機密データを含む通信を検知・ブロックします。
- 使用中のデータ(Data in Use):端末上でファイルを開く・コピーする・USBメモリへ書き込む・印刷するといった操作中の状態。端末での操作を監視し、持ち出しにつながる操作を制御します。
DLPの種類(タイプ)別の違い|自社に合うアプローチの選び方
ここからは、DLP製品を「情報漏洩をどう防ぐか」という守り方の違いで5つのタイプに分けて解説します。自社が守りたいデータと経路に照らし合わせ、どのアプローチが合うかを掴むための出発点としてご覧ください。実際の製品は複数のタイプの特徴を併せ持つものもあります。
エンドポイント型(端末での操作・持ち出し制御)
PCなどの端末にソフトウェアを導入し、USBメモリなど外部メディアへの書き込み・印刷・コピー・アップロードといった操作を監視・制御するタイプです。IT資産管理や操作ログの取得と一体になった製品が多く、誰がいつどのファイルを操作したかを記録し、内部不正や誤操作による持ち出しの抑止に向きます。国産製品が多く、日本企業で導入しやすい点も特徴です。
暗号化・IRM型(ファイル自体を暗号化して保護)
ファイル単位で暗号化し、閲覧・編集・印刷といった権限を設定するタイプです。ファイルが社外に持ち出されても、権限のない相手は開けないため、持ち出し先でも保護が続きます。設計図や契約書など、社外とやり取りする機密文書を扱う業務に向きます。IRM(Information Rights Management)やDRM(Digital Rights Management)と呼ばれる仕組みを用います。
ネットワーク型・全体監視型(複数経路を統合して監視)
ネットワークの出入口や、メール・Web・ストレージ・エンドポイントといった複数の経路を統合的に監視するタイプです。機密データを含む通信を広く検知・ブロックでき、組織全体で一貫したポリシーを適用したい大企業に向きます。海外ベンダーの大規模製品が中心で、導入・運用には専門的な体制が求められる傾向があります。
クラウド型(SaaS・クラウド上の機密データを検出・制御)
SaaSやクラウドストレージとAPIで連携したり、通信経路上で検査したりして、クラウド上の機密データの保存・共有・ダウンロードを検出・制御するタイプです。クラウドサービスの利用が広がり、生成AIへの入力など新しい経路からの漏洩が懸念される環境に向きます。
SSE(Security Service Edge)やCASB(Cloud Access Security Broker)の機能と統合された製品もあります。
データレス型(端末にデータを残さず漏洩を無効化)
端末に業務データを保存させず、サーバーやクラウド側にデータを集約することで、端末の紛失・盗難や持ち出しが起きても漏洩そのものを無効化するタイプです。機密データの内容を検査して止める他のタイプとは考え方が異なり、「そもそも端末にデータを残さない」ことで守ります。在宅勤務やモバイルワークで端末の管理が難しい環境に向きます。
5つのタイプの違いを、守る対象と向いている企業の観点で整理すると次のとおりです。
| エンドポイント型 | 暗号化・IRM型 | ネットワーク型・全体監視型 | クラウド型 | データレス型 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な監視・保護の対象 | 端末での操作(USB書き込み・印刷・コピー・アップロード)、操作ログ | ファイルそのもの(社外持ち出し後を含む) | ネットワーク出入口、メール・Web・ストレージ・エンドポイントの横断監視 | SaaS・クラウドストレージ、生成AIなどへの入力経路 | 端末に残るデータそのもの(残さないことで保護) |
| 守り方 | 端末での操作を監視・制御し、持ち出しにつながる操作を記録・ブロック | ファイル単位で暗号化し、閲覧・編集・印刷の権限を制御 | 複数経路を統合監視し、機密データを含む通信を検知・ブロック | クラウド上の機密データの保存・共有・ダウンロードを検出・制御 | 端末に業務データを保存させず、サーバー・クラウド側に集約 |
| 向いている企業 | 内部不正・誤操作の抑止と操作ログの取得を重視する企業。国産製品で導入しやすさを求める企業 | 設計図・契約書など機密文書を社外とやり取りする企業 | 組織全体で一貫したポリシーを適用したい大企業 | クラウド・SaaS利用が中心で、新しい漏洩経路に備えたい企業 | 在宅勤務・モバイルワークで端末の紛失・盗難リスクを抑えたい企業 |
※上記は各タイプにおける一般的な特徴の傾向です。個別のサービスにおける実際の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)については各社情報をご確認ください。
とはいえ、自社がどのタイプに当てはまるか迷うこともあります。次の診断では、守りたいデータや運用体制などの質問に答えるだけで、適したタイプと候補の製品を絞り込めます。
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【比較表】主要なDLP製品をタイプ別に比較
ここからは、主要なDLP製品を先ほどの5つのタイプ別に比較します。DLPはタイプによって守り方が異なるため、各表では監視対象・検知方式・外部媒体(USB)の制御・料金・対応OSのうち、そのタイプの比較に効く観点を軸にしています。料金は各社の公開情報にもとづき、公開されていないものは「要お問い合わせ」としています。
各表の検知方式に出てくる略称(EDM=機密データと完全に一致する内容の検出、フィンガープリント=登録した文書との照合など)は、後述の「DLPの主な機能とデータ判別の仕組み」で解説しています。製品を絞り込むときの判断軸は「DLP製品の選び方・比較のポイント」もあわせてご覧ください。
エンドポイント型の比較
| サービス名 | Eye"247" Work Smart Cloud | SKYSEA Client View | MaLionCloud | AssetView | LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版 | Netwrix Endpoint Protector | EXOセキュリティ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 監視・制御の対象 | PC操作ログ(ファイル操作・印刷・USB使用) IT資産管理 | IT資産管理・操作ログ・デバイス制御 | 情報漏洩対策・IT資産管理・労務/運用管理の統合 | IT資産管理・操作ログ・デバイス制御・暗号化(モジュール選択) | IT資産管理・MDM・操作/アクセスログ | エンドポイントの機密データ(保存時・移動時)、コンテンツ検査 | ウイルス対策+情報漏洩対策(個人情報検出・持ち出し制御) |
| 外部媒体(USB)制御 | ●使用禁止・書込時のパスワード保護 | ●シリアル番号で個体識別し部署・ユーザー単位で制御 | ●外部デバイスの監視・制御 | ●外部デバイスの情報取得・利用制御 | ●外部記憶媒体のデバイス制御・接続ログ取得 | ●デバイス制御+USB強制暗号化(FIPS 140-3) | ●リムーバブルメディアのデバイス制御 |
| 提供形態 | クラウド | クラウド/オンプレミス | クラウド | クラウド/オンプレミス | クラウド(オンプレ版別途) | SaaS/仮想アプライアンス | クラウド(SaaS) |
| 料金(目安) | 初期費用0円 月額400〜1,100円/台(台数従量・税別) | 要お問い合わせ(台数・エディション別) | 初期費用0円 月額900円/ライセンス〜(100ライセンス時・税抜) | 要お問い合わせ(モジュール・台数別、Cloud+は最低50台〜) | 月額300円/台〜(税抜) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
| 対応OS | Windows 11/macOS | Windows/Mac/Linux/iOS/Android | Windows/Mac スマホ・タブレット | Windows/macOS iOS・Android(MDM) | Windows/macOS/iOS/Android | Windows/macOS/Linux | Windows/macOS(一部機能に制限あり) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
暗号化・IRM型の比較
| サービス名 | 秘文(Hibun) | DataClasys | InfoCage FileShell | FinalCode |
|---|---|---|---|---|
| 主な保護方式 | ファイル暗号化+フルディスク暗号化、デバイス・持ち出し制御、操作ログ | 常時暗号化(DRM/IRM)、職制・Active Directory連携の権限管理 | IRM(AIP/AD RMS拡張)、5種の権限制御、持ち出し後の利用監視 | 暗号化+権限制御+操作履歴の追跡+配布後の遠隔削除 |
| 対応ファイル形式 | 各種ファイルを暗号化(詳細は要お問い合わせ) | Office・PDF、CAD(AutoCAD)、PDM/PLM(Windchill)、DTP(Photoshop) | Office・PDF・テキスト・CAD | Office・PDF標準 CADは有償オプション |
| 社外持ち出し後の保護 | ●暗号化により持ち出し後も保護 | ●権限のない相手は復号不可 | ●暗号化と権限で持ち出し後も制御 | ●配布後も権限変更・遠隔削除が可能 |
| 提供形態 | オンプレミス/クラウド | オンプレミス/サーバー独立構築 | オンプレミス(AD RMS/AIP連携) | クラウド(ISMAP登録)/オンプレミス |
| 料金(目安) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ (年間ライセンスは10〜、30日評価版あり) | 1ユーザー10,000円〜(税別) 中小向けEditionは3,000円〜 | 要お問い合わせ (閲覧者・社外は無償、14日試用版あり) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ネットワーク型・全体監視型の比較
| サービス名 | Symantec Data Loss Prevention | Forcepoint DLP |
|---|---|---|
| 監視対象(経路) | ネットワーク/メール/Web/ストレージ探索/エンドポイントを統合監視 | エンドポイント/ネットワーク/クラウド/メールを横断 |
| 検知方式 | DCM(正規表現・キーワード)/EDM/IDM/VML(機械学習) | 100種超のプリセットポリシー+AI分類 ユーザー単位のリスク適応型制御 |
| 外部媒体(USB)制御 | ●エンドポイントでUSB書き込み・印刷を監視(Windows/Mac) | ●外部媒体への持ち出しを検知・制御 |
| 提供形態 | ソフトウェア(Enforce Server中心) | ソフトウェア/SaaS(Forcepoint ONE) |
| 料金(目安) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ(サブスク型・国内は代理店見積もり) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
クラウド型の比較
| サービス名 | Microsoft Purview DLP | Netskope | Proofpoint Enterprise DLP | Cyberhaven |
|---|---|---|---|---|
| 監視対象 | Exchange/SharePoint/OneDrive/Teams、Windows・macOS端末 | クラウド/SaaS経由の機密データ(CASB・SWG・ZTNA統合のNetskope One) | メール/クラウド(Microsoft 365等)/エンドポイント | Windows/Mac/Linux端末・VDI、メール、個人クラウド、Web/SaaS、AIツール |
| 生成AI・クラウド制御 | ●ChatGPT/Gemini/Copilot等への過剰共有を監視(一部プレビュー・従量課金) | ●生成AIを含む8.5万超のクラウドアプリを評価(CCI)・制御 | ●USB転送・Webアップロード・生成AIへの入力を監視 | ●人とAIエージェント双方のデータ移動を追跡(Human/Agentic DLP) |
| 検知方式 | 機密情報の種類(SIT)/完全データ一致(EDM、最大1億行) | 日本語を含むマルチバイト文字対応のDLP | 内容+ユーザーの行動+脅威情報を組み合わせた「人中心」分析 | データの来歴(リネージ)+来歴ベースの分類 |
| 提供形態 | クラウド(Microsoft 365ライセンスに付帯) | クラウドネイティブ(SaaS) | クラウドネイティブ(SaaS) | クラウド(端末エージェント方式) |
| 料金(目安) | DLP単体の定価なし Microsoft 365 E3/E5等のライセンス範囲 | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ (無料トライアル・デモあり) | 要お問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
データレス型の比較
| サービス名 | Shadow Desktop | ZENMU Virtual Drive | Flex Work Place Passage | Flex Work Place Passage Drive | CACHATTO SecureContainer | Soliton SecureWorkspace | TrueOffice | Zero Drive | NEC Cloud File Sync |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| データレス化の方式 | ユーザーデータ(4フォルダ)を自動アップロードし端末に残さない | 秘密分散でデータを断片化し端末単体では復元不可 | ローカルドライブを非表示にし社内ファイルサーバーへ集約(オンプレ型) | ローカル書き込みを禁止しOneDriveへ自動リダイレクト(クラウド版) | 端末内に暗号化隔離領域を生成し終了時にデータ削除 | 端末内に隔離領域を生成しログオフ時にファイルを自動消去 | ユーザーデータを専用領域に集約しクラウド同期、ローカルから削除 | 業務データをデータセンターへ自動退避し端末に残さない | ファイルをクラウドへリアルタイム同期・バックアップ、終了時にキャッシュ削除 |
| データ保存先 | Amazon S3/Microsoft 365/Google Cloud Storage/オンプレサーバー | PC内+クラウド/サーバー(USB・スマホ・共有フォルダーに分散) | 社内ファイルサーバー | Microsoft OneDrive for Business | 隔離領域(OneDrive・Box・Googleドライブと同期可) | 隔離領域(ローカルでアプリ動作) | OneDrive/Box/Google Drive/Dropbox等 | データセンター | クラウド(標準2世代・最大99世代バックアップ) |
| 対応OS | Windows | Windows 10(20H2以降)/11 Mac対応は2027年春予定 | Windows | Windows(別途Microsoft 365契約が必要) | Windows(Switch版はWindows 11 Homeにも対応) | Windows 11(on ARMを除く) | Windows | Windows | Windows 8.1/10/11 |
| 料金(目安) | 月額950円/ライセンス〜(Standard、税込1,045円、5ライセンス〜) | ZLE 月額500円/ZEE 月額1,800円(税別・5ライセンス〜) | レンタル月額780円/ユーザー 買い切り374,000円+12,000円/ユーザー | 月額500円/ユーザー(税抜) エンドポイントDLPオプション月額300円 | 基本利用料 年額120,000円+10ユーザー年額96,000円(税別) | 年額13,200円/ユーザー クラウド型 月額1,000円/ユーザー〜 | 要お問い合わせ(無料相談・デモあり) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※上記は各社の公開情報にもとづく比較です。機能の搭載有無や提供形態、料金は変更される場合があるため、最新の情報は各社公式情報をご確認ください。
DLP製品をタイプ別に紹介
比較表で取り上げた製品を、タイプごとに特徴・対応・料金の観点から紹介します。自社の守りたいデータと経路に合うタイプから読み進めてください。
エンドポイント型のDLP製品
端末での操作を監視・制御し、操作ログの取得と一体で内部不正や誤操作による持ち出しを抑止するタイプです。国産のIT資産管理・操作ログ製品を中心に紹介します。
1. Eye”247″ Work Smart Cloud(株式会社フーバーブレイン)

株式会社フーバーブレインが提供する、クラウド型のPCログ管理・業務可視化サービスです。1分間隔の作業ログやファイル操作・印刷・USB使用履歴など、PC上の操作を記録し、内部不正や誤操作による情報漏洩の抑止に使えます。
情報漏洩対策としては、USBなど外部メディアの使用禁止や書き込み時のパスワード保護、印刷枚数の上限設定や透かし印刷、個人情報を含むファイルの検知・追跡に対応します。クライアント端末の40項目以上の情報を自動収集するIT資産管理機能も備えます。
初期費用は無料で、月額は契約台数に応じた1台あたりの従量制(税別)です。5〜9台は1台1,100円、100台以上は1台400円で、14日間の無料トライアルを用意しています。
2. SKYSEA Client View(Sky株式会社)

Sky株式会社が開発・提供するクライアント運用管理ソフトウェアです。IT資産管理・操作ログ・デバイス制御を1つの管理コンソールで扱い、オンプレミス版とサーバー構築が不要なクラウド版があります。
USBデバイスをシリアル番号で個体識別し、部署・ユーザー単位で使用可否を設定できます。取り扱いファイルの自動暗号化やメール送信宛先フィルタによる誤送信防止に対応し、コピーや名前変更の後も追えるファイル追跡で持ち出しの経路を記録します。
累計導入実績は26,387社・13,496,139台(2026年8月31日時点)で、ログは最大10年間の保存設定が可能です。料金は台数・エディションに応じた個別見積もりです。
3. MaLionCloud(株式会社インターコム)

情報漏洩対策・IT資産管理・労務管理支援・運用管理支援の4領域の機能を1つにまとめた、株式会社インターコム提供のクラウド型統合運用管理ツールです。WindowsとMacのPCに加え、スマートフォン・タブレットも一元管理できます。
情報漏洩対策では、外部デバイスの監視、印刷操作やWebアップロードの監視、持ち出しPCの操作監視、紛失・盗難時のリモートロック、メール送信の抑止に対応します。従業員がChatGPTに書き込んだ内容を収集する機能も備えます。
初期費用は0円で、月額は900円/ライセンス(100ライセンス利用時の例、最小5ライセンス、税抜)です。ログは追加料金なしで最大12か月保存でき、最長30日間の無料トライアルを利用できます。
4. AssetView(株式会社ハンモック)

株式会社ハンモックが提供する統合型IT資産管理ソフトウェアです。IT資産管理・操作ログ・デバイス制御・ファイル暗号化などの機能をモジュール単位で選んで導入でき、オンプレミス版とクラウド版(CLOUD版・Cloud+)から選べます。
情報漏洩対策の観点では、USBなど外部デバイスの情報取得と利用制御、特定の個人情報を含むファイルの検索、ファイルの暗号化とアクセス権管理に対応します。Webブラウザー経由で送信したChatGPTのプロンプト内容も取得できます。
必要な機能だけをモジュール単位で購入でき、管理台数が増えるほど1台あたりの単価が下がる体系です。料金は公式サイトに金額の記載がなく個別見積もりで、Cloud+は4プランから選択し各プラン最低50台からの契約です。
5. LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版(エムオーテックス株式会社)

エムオーテックス株式会社が提供する、PCとスマートフォンをクラウドで一元管理するIT資産管理・MDMサービスです。Windows・macOS・iOS・Androidを1つのコンソールで管理します。
外部記憶媒体のデバイス制御やWebアクセス制限に加え、USBメモリなど周辺機器の接続ログやWebアクセスログを取得し、リスクのある操作にはリアルタイムで警告を表示します。操作ログは標準で過去2年分、オプションで5年分を保存できます。
月額は1台あたり300円(税抜)からで、60日間・10台の無料体験版を用意しています。導入社数は20,000社以上です。
6. Netwrix Endpoint Protector(Netwrix Corporation)

Netwrix Corporation(旧CoSoSys)が提供する、エンドポイント上の機密データを対象としたDLP・デバイス制御ソフトウェアです。USB・周辺機器の制御、コンテンツ検査、保存データの検出、USBの強制暗号化を4つのモジュールで構成します。
アプリ・ブラウザ・メール・Webメールや生成AIツール経由での機密データ送信を検出・遮断でき、USBストレージはFIPS 140-3に適合した暗号化とリモートワイプに対応します。Windows・macOS・Linuxを単一のコンソールで管理します。
料金は公式サイトに掲載がなく、個別見積もりです。日本語の製品ページは用意されていますが、国内の代理店や日本語サポートの窓口は公式に明示されていません(2026年10月時点)。
7. EXOセキュリティ(株式会社JIRAN JAPAN)

ウイルス対策と情報漏洩対策を1つにまとめた、株式会社JIRAN JAPAN提供の法人向けエンドポイントセキュリティ製品です。クラウド型で、サーバーや中央管理用プログラムを置かずに利用できます。
情報漏洩対策としては、リムーバブルメディアのデバイス制御、暗号化されていない個人情報の検出と暗号化、ファイルの持ち出し承認依頼・遮断、アプリケーション制御に対応します。アンチウイルスなどの機能とあわせ、プランごとに選んで使う構成です。
情報システム担当者のいない中小企業でも導入・管理しやすいことを訴求しています。対応OSはWindowsとmacOS(macOSでは一部機能が使えない場合あり)で、料金は要お問い合わせです。
暗号化・IRM型のDLP製品
ファイル自体を暗号化し、社外に持ち出された後も権限で保護を続けるタイプです。機密文書を社外とやり取りする業務に向く製品を紹介します。
8. 秘文(株式会社日立ソリューションズ)

日立グループの株式会社日立ソリューションズが開発・提供する国産の情報漏洩防止ソリューション「秘文(Hibun)」です。ファイル暗号化に加え、フルディスク暗号化やUSBなど外部デバイスの制御、持ち出しファイルの制御、操作ログの収集までを一体で備え、内部者による情報の持ち出しと外部からの盗難の両方に対策します。
オンプレミスとクラウドサービスの両形態で提供され、既存の運用に合わせて導入形態を選べます。官公庁や大企業を中心に国内での導入実績を重ねており、日立グループによる国内サポート体制のもとで運用できる点も、長期利用を見据える企業の判断材料になります。
料金は端末数や利用形態によって変わるため公式には公開されておらず、要お問い合わせとなります。
9. DataClasys(株式会社データクレシス)

ファイルを常時暗号化した状態のまま、従来と同じ操作感で閲覧・編集できる国産のファイル暗号化(DRM/IRM)ソフトです。株式会社データクレシスが提供し、USBへのコピーやクラウドストレージへのアップロード、メール添付などで社外に持ち出されても、権限のないユーザーは内容を復号できません。
OfficeやPDFに加え、AutoCADなどのCAD、WindchillなどのPDM/PLM、PhotoshopなどのDTPソフトまで、暗号化したままの編集・印刷制御に対応する点を公式が差別化点として挙げています。閲覧・更新・印刷・スクリーンショットの可否をファイル単位で制御でき、職制やActive Directory連携による権限管理で組織変更や異動にも追従します。
対応環境はWindowsのクライアント・サーバーが中心で、公式サイトでは1,000社以上への導入が示されています。料金は永続利用ライセンスと年間利用ライセンスの2方式で、金額は非公開のため要お問い合わせですが、年間ライセンスは10ライセンスから始められます。30日間のフル機能評価版も用意されています。
10. InfoCage FileShell(日本電気株式会社)

日本電気株式会社(NEC)が提供する、ファイル単位で保護をかけるIRM型の情報漏えい対策ソフトウェアです。MicrosoftのAzure Information ProtectionやActive Directory Rights Management Servicesの仕組みを拡張し、OfficeファイルだけでなくPDFやテキスト、CADファイルなど幅広い形式を保護対象とします。
指定の保存先にファイルを置くだけで自動的に暗号化され、利用時も復号などの特別な操作を必要としない透過的な使い方ができます。閲覧・編集・印刷・抽出・フルコントロールの5種類の権限をユーザーやグループ単位で設定でき、社外に持ち出されたファイルの利用状況を監視することもできます。
料金はベースライセンスが1ユーザーあたり10,000円(税別)からの段階制です。AD RMSやAIPを用意せず鍵ファイル方式で運用できる中小規模向けのNEC File Protection Editionを併用する場合は、1ユーザーあたり3,000円(税別)から利用できます。SharePointサーバ連携などのオプションは別料金で、詳細は要お問い合わせです。
11. FinalCode(デジタルアーツ株式会社)

デジタルアーツ株式会社が提供する、ファイルの暗号化・権限制御・操作履歴の追跡・配布後の遠隔削除までを一体で備えるIRM型のファイルセキュリティソリューションです。ファイル作成時に自動で暗号化し、社外に渡した後も送信元が閲覧権限の変更やファイルの遠隔削除によって制御を続けられる点を特徴とします。
ライセンスの課金対象を社内でファイルを暗号化・編集するユーザーに限り、閲覧だけのユーザーや取引先など社外のユーザーは無償で利用できます。サーバー構築が不要なクラウド版と自社運用のオンプレミス版があり、クラウド版はISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)に登録されています。
OfficeファイルとPDFの暗号化に標準対応し、CADファイルは有償オプションで保護できます。暗号化ファイルの閲覧には受信側に無償の専用クライアントが必要ですが、送信側がブラウザービュー機能を選べば、クライアントを導入していない相手もブラウザ上で閲覧できます。料金は非公開で要お問い合わせですが、14日間の無料試用版が用意されています。
ネットワーク型・全体監視型のDLP製品
複数の経路を統合的に監視し、組織全体で一貫したポリシーを適用できるタイプです。大規模な環境での導入実績を持つ製品を中心に紹介します。
12. Symantec Data Loss Prevention(Broadcom Inc.)

Broadcom Inc. が提供するDLP製品で、Symantec DLP の名でも知られます。管理コンソールのEnforce Serverを軸に、ネットワーク・メール・Web・ストレージ探索・エンドポイントをそれぞれ専用モジュールで監視し、複数の経路を一つのポリシー基盤で統合して扱えます。
ネットワーク監視を担うNetwork Monitorは、SMTP・FTP・HTTPなど指定したプロトコル上の機密データを検知します。
メール向けのNetwork Prevent for Email、Web向けのNetwork Prevent for Webは、メールサーバーやプロキシと連携して送信を経路上でブロックします。エンドポイントのDLP Agentは、USBメモリなどへの書き込みや印刷も監視します。
検知方式は、正規表現やキーワードによるDescribed Content Matching、構造化データ向けのExact Data Matching、文書の完全・部分一致を判定するIndexed Document Matching、機械学習のVector Machine Learningを使い分けられます。料金は公開されておらず、導入時は問い合わせが必要です。
13. Forcepoint DLP(Forcepoint LLC)

エンドポイント・ネットワーク・クラウド・メールの各経路を横断し、一貫したポリシーで機密データを保護するDLP製品です。米国のForcepoint LLCが開発し、国内では代理店を通じて提供されています。
規制や情報種別に対応した100種類を超えるプリセットポリシーを備え、導入時の設定負荷を抑えられます。AIによるデータ分類を組み合わせ、ファイルの重要度を自動で判定する運用にも対応します。Forcepoint ONEによる一元管理も可能です。
ファイル単位ではなくユーザーごとにリスクスコアを付与し、ふるまいに応じて制御を変えるリスク適応型のアプローチも特徴です。ChatGPTやCopilotなど生成AIへの機密データ入力の可視化・制御にも対応します。料金はユーザー数や対象チャネルで変わるサブスクリプション型で、国内では代理店見積もりとなります。
クラウド型のDLP製品
クラウドやSaaS上の機密データを検出・制御し、新しい漏洩経路に対応するタイプです。クラウド利用が中心の環境に向く製品を紹介します。
14. Microsoft Purview DLP(Microsoft Corporation)

Microsoft 365のライセンスにDLP機能として含まれる形で提供され、DLP単体の定価はありません。Exchange Online・SharePoint・OneDrive・Teamsや、Windows・macOS端末までを共通のポリシーで監視します。
Exchange・SharePoint・OneDrive向けのDLPはMicrosoft 365 E3やBusiness Premiumから、Teamsやエンドポイント向けの機能はE5系ライセンスやMicrosoft Purviewスイートが対象です。
クラウド・生成AI経路への対応では、Edge for Businessやネットワーク経由で、ChatGPT・Google Gemini・Microsoft Copilotなどの生成AIアプリや管理対象外のクラウドアプリへの過剰な共有を監視・制御できます(一部はプレビュー提供かつ従量課金制)。
機密データの判別には、機密情報の種類(SIT)や、最大1億行のデータベースと照合する完全データ一致(EDM)などを使います。
日本語環境では、機密情報の種類が日本語などの2バイト文字に対応する一方、カスタムのトレーニング可能な分類子は英語のみで、日本語に対応する事前学習済みの分類子は限られます。適用前にシミュレーションモードでポリシーの影響を確認してから運用へ移せます。
15. Netskope(Netskope, Inc.)

クラウド利用の可視化と制御を担うCASBやSWG、ZTNAといった機能を、ネットワーク機能とあわせて「Netskope One」という一つのプラットフォームに統合したクラウドネイティブのセキュリティ製品です。DLP機能はこのプラットフォームのモジュールの一つで、Netskope DLP として提供され、クラウドサービスやSaaSを経由する機密データの流れを監視します。
CASBにより、従業員が利用するクラウドサービスを管理対象・非対象に区別して可視化し、ChatGPT・Gemini・Microsoft Copilotといった生成AIサービスの利用も制御できます。
独自の評価データベース「Cloud Confidence Index」では、85,000以上のクラウドアプリと1,800以上の生成AIツールを50以上のセキュリティ・プライバシー・コンプライアンス属性で評価しています。DLPは日本語を含むマルチバイト文字に対応します。
米国本社のNetskope, Inc.が開発し、日本ではNetskope Japan株式会社と国内の販売パートナー経由で提供されます。ソフトバンクによる日本語・英語対応のマネージドサービスも用意されています。料金は公式には公開されておらず、個別の見積もりとなります。
16. Proofpoint Enterprise DLP(Proofpoint, Inc.)

メール・クラウド・エンドポイントのデータ損失防止を一つにまとめ、ファイルの内容だけでなくユーザーの行動や脅威の情報を組み合わせて分析する「人中心」のDLPです。
データ損失の原因を人の不注意・悪意・アカウント侵害のいずれかに整理し、アラートを起こしたユーザーがどれに当たるかをタイムラインで確認できます。米Proofpoint, Inc.の情報保護製品で、同社のメールセキュリティ製品とは別に提供されます。
クラウドではMicrosoft 365(Teams・OneDrive・SharePoint)やクラウドアプリ、エンドポイントではUSB転送やWebアップロード、生成AIツールへのプロンプト入力までを監視対象とし、共通の分類をチャネルをまたいで適用できます。
クラウドネイティブ構成で、オンプレミスの基盤構築なしにDLPセンサーを展開できるとしています。Microsoft・Okta・Splunk・ServiceNowとの連携にも対応します。
提供元のProofpoint, Inc.は、2026年10月にデータセキュリティ企業のVaronis Systemsの買収合意を発表しました(完了は2027年前半の見込みで、株主・規制当局の承認が条件)。今後、製品ラインや統合方針が変わる可能性があるため、長期の利用を見据えるならサポート体制や製品の継続性も確認しておくと安心です。
料金は公開されておらず、無料トライアルとデモの申し込み窓口が用意されています。
17. Cyberhaven(Cyberhaven, Inc.)

データの来歴(リネージ)を軸にした検知を特徴とし、データがどこで生まれ、人やAIエージェントによってどのようにコピー・貼り付け・書き換えられたかを追跡します。
この追跡はファイル名の変更や形式の変換を経ても維持され、キーワードやパターンの一致だけに頼らず操作の文脈からリスクを判定します。ダウンロード元に応じて発生時点でラベルを付ける来歴ベースの分類を用いるため、内容の分類を完全に不要とするわけではありません。
監視対象は、Windows・Mac・Linux端末やVDI(仮想デスクトップ)、USB・印刷に加え、メールや個人向けクラウドストレージ、未承認のWeb・SaaSアプリ、さらにCopilotやChatGPTなどのAIツール・エージェントに及びます。
人とAIエージェント双方のデータ移動を対象とするHuman DLP・Agentic DLPや、インサイダーリスク対策、DSPM(データセキュリティ態勢管理)を一つのプラットフォームで提供します。ISO/IEC 27001:2022やSOC 2 Type 2などの認証を取得しています。
米Cyberhaven, Inc.が開発し、日本ではCTCエスピー株式会社が2026年1月に販売を開始しました。導入時は端末に専用エージェントを入れる方式です。料金は公開されておらず、個別の見積もりとなります。
データレス型のDLP製品
端末にデータを残さないことで、紛失・盗難・持ち出し時の漏洩そのものを無効化するタイプです。在宅勤務やモバイルワークの環境に向く製品を紹介します。
18. Shadow Desktop(アップデータ株式会社)

既存のWindows PCにソフトウェアを導入し、PC内のユーザーデータ(デスクトップ・ドキュメント・ピクチャ・ダウンロードの4フォルダ)をクラウドや社内サーバーへ自動的にアップロードして、PC本体にはデータを残さないデータレスクライアント製品です。アップデータ株式会社が開発・提供しています。
OSやアプリケーションは仮想化せず、通常のPCと同じ操作感で使える点が特徴です。ダウンロードしたファイルのローカルキャッシュはAES256bitで暗号化し、ファイル名も変換します。PCの紛失・盗難時は、管理コンソールから利用停止やリモートワイプ(オプション)を実行できます。
保存先にはAmazon S3やMicrosoft 365、Google Cloud Storage、オンプレミスサーバーなどを選べます。料金は公式価格表(2024年10月時点)によると、1ユーザーライセンスあたりStandardプランが月額950円(税込1,045円)からで、原則5ライセンスからの契約です。最大30日間の無料トライアルがあります。
19. ZENMU Virtual Drive(株式会社ZenmuTech)

鍵で元に戻す暗号化ではなく、データを複数の断片に分割し、一部をPC内・残りをクラウドやサーバーに分けて保管する「秘密分散」方式でPCをデータレス化する製品です。株式会社ZenmuTechが独自開発した技術を用い、PC単体が盗難・紛失しても元データを復元できない状態をつくります。
VDIに代わる「セキュアFATクライアント」として位置づけられ、USBメモリやスマートフォン、Windows共有フォルダーに分散片を同期することでオフラインでも利用できます。製品は、上位版のZEEと、VDI併用向けに機能を絞ったZLEの2エディションに分かれます。
対応OSはWindows 10(20H2以降)とWindows 11で、Mac対応版は2027年春頃のリリースが予定されています。料金は、VDI併用向けのZLEが公式発表で月額500円(税別)、上位版ZEEが月額1,800円(税別・代理店の公開ページによる、最低5ライセンス)です。
20. Flex Work Place Passage(横河レンタ・リース株式会社)

横河レンタ・リース株式会社が提供するデータレスPCソリューションのうち、社内のファイルサーバーと連携するオンプレミス型の製品です。Windows PCのローカルドライブを非表示にして書き込みを制御し、ユーザーデータはネットワーク上のファイルサーバーへ集約します。
専用端末やVDI基盤を新たに構築せず、既存のWindows PCにインストールして導入できます。ネットワークに接続できない状況でも、揮発性の一時領域(PassagePlate)を使って一部業務を継続でき、この領域のデータはログオフ・電源オフ時に消去されます。クラウドを使わず社内ファイルサーバーにデータを集約する点が、同社のクラウド版との違いです。
レンタルライセンスは1ユーザーあたり月額780円(保守サポート込み)で、買い切りのパーマネントライセンスはベース374,000円に加えて1ユーザーあたり12,000円です。初期の構築費用は、構成や販売パートナーによって異なります。
21. Flex Work Place Passage Drive(横河レンタ・リース株式会社)

同じ横河レンタ・リース株式会社のデータレスPCで、ユーザーデータの保存先にMicrosoft OneDrive for Businessを使うクラウド版です。ローカルディスクへの書き込みを禁止・不可視化し、作成したデータをOneDriveへ自動的にリダイレクトして集約します。
利用には別途Microsoft 365(OneDrive for Business)の契約が必要で、すでにMicrosoft 365を導入済みの環境で活用しやすい構成です。社外ネットワーク接続時の自宅プリンター印刷や外部メディアへの書き出しを制御するエンドポイントDLPを、オプションで追加できます。
料金は本体ライセンスが1ユーザーあたり月額500円(税抜、税込550円)、エンドポイントDLPオプションが月額300円(税抜、税込330円)です。
22. CACHATTO SecureContainer(e-Janネットワークス株式会社)

PC上に暗号化された隔離領域を生成し、その中だけで業務を行わせて、サインアウトやシャットダウン時に領域内のデータを削除する「端末内隔離」方式の製品です。e-Janネットワークス株式会社が提供しています。
独自VPN「CACHATTO Private Connect」と組み合わせることで、VDIやリモートデスクトップを使わずにクラウドや社内システムへ接続できます。手元PCのリソースで処理するためオフラインでも業務でき、OneDrive・Box・Googleドライブとのファイル同期やBitLockerとの併用にも対応します。
会社支給の専用機で使うAD版と、標準のWindows環境と切り替えて私物PCでも使えるSwitch版の2種類があり、Switch版はWindows 11 Homeエディションにも対応します。料金は基本利用料が年額120,000円(税別)、ユーザーライセンスが10ユーザーあたり年額96,000円(税別)です。
23. Soliton SecureWorkspace(株式会社ソリトンシステムズ)

2017年提供の「Wrappingbox」を刷新し、2024年10月に提供が始まったデータレス化ソフトウェアです。株式会社ソリトンシステムズが開発し、今使っているWindows PC上に隔離領域を生成して、その中で業務アプリケーションを動かします。
隔離領域内で作成・編集したファイルはログオフ時に自動で消去され、端末本体にデータが残りません。アプリケーションの出入り口をカーネルレベルで監視し、アプリ間のデータの受け渡し(COM経由の呼び出しなど)を制御する部分には特許技術(特許第6104447号)が使われています。
対応OSはWindows 11(on ARMを除く)で、ローカルでアプリが動くためオフラインでも業務を続けられます。料金は、ユーザーライセンス型が年額13,200円(1ユーザーあたり)、クラウドサービス型が月額1,000円(1ユーザーあたり)からです。
24. TrueOffice(Eugrid株式会社)

「データをPCに残さない」ことを徹底するデータレスクライアントで、ユーザーデータを専用領域に強制的に集約してクラウドへ同期し、ローカルからは削除する仕組みを採ります。Eugrid株式会社が提供し、既存のWindows PCをそのまま活用できる方式です。
OneDriveやBox、Google Drive、Dropboxなどのクラウドストレージと連携でき、ランサムウェアを想定した不審操作の検知や、漏洩につながる誤操作への介入といった運用時の保護機能も備えます。料金は利用人数や構成に応じた個別見積もりで、導入前の無料相談・デモに対応しています。
25. Zero Drive(ハミングヘッズ株式会社)

PC内に業務データを保存させず、Windows標準の保存場所のデータをデータセンターへ自動的に退避させることで端末をデータレス化する製品です。ハミングヘッズ株式会社が提供し、OSやアプリケーションは各PC上で通常どおり動作させます。
VDIのようにサーバーのリソースを複数台で分け合う方式ではなく、物理PCの性能をそのまま使うため、リモートワーク時の処理速度の低下が生じにくい設計です。データセンターへの自動退避により、盗難・紛失に加えてPCの故障・災害時のデータ消失にも備えます。料金は要問い合わせです。
26. NEC Cloud File Sync(日本電気株式会社)

日本電気株式会社がアップデータ株式会社との協業で提供する、クライアントPC上のファイルをクラウドへリアルタイムに自動同期・バックアップするデータレスクライアントサービスです。PCのシャットダウン時にローカルのキャッシュを削除し、端末にデータを残しません。
専用の基盤や端末を用意せず、既存のWindows PC(8.1/10/11)に専用ソフトをインストールして導入できます。バックアップは標準で2世代、オプションで最大99世代まで保持でき、ランサムウェア感染時に感染前の状態へ復旧できます。盗難・紛失に備えたリモートワイプや、オフライン時の編集・自動同期にも対応します。料金は要問い合わせです。
DLP製品の選び方・比較のポイント
ここからは、DLP製品を選ぶときに確認したい観点を解説します。守りたい情報資産を起点に、経路・検知方式・運用負荷・費用の順に絞り込むと、自社に合う製品が見つけやすくなります。

守りたい情報資産と経路は何か
まず、自社のどの情報を、どの経路から守りたいかを整理します。個人情報の誤送信を防ぎたいのか、設計図の社外持ち出しを止めたいのか、クラウド上の共有を制御したいのかによって、適したタイプが変わります。守りたいデータの種類(個人情報・設計図・ソースコードなど)と、想定する漏洩経路(メール・USB・クラウド・印刷など)を洗い出すことが、製品選びの出発点になります。
検知方式は自社のデータに合うか
DLPが機密データを見分ける方式は製品によって異なります。守りたいデータが定型(マイナンバーなどの番号)か非定型(設計図・文章)かによって精度が出やすい方式が変わるため、自社が守りたいデータに合う方式を持つかを確認します。方式の種類と仕組みは後述の「DLPの主な機能とデータ判別の仕組み」で解説します。日本語の文書を正しく判別できるか、誤検知が多すぎないかも確認したいポイントです。
運用負荷と誤検知はどの程度か
DLPはポリシーの設計と調整に手間がかかり、ルールが厳しすぎると正常な業務まで止めてしまう誤検知が発生します。誤検知が多いと、現場からの申請対応や例外設定に運用担当者の時間が取られ、導入後に形骸化する原因になります。
段階的にポリシーを適用できるか、検知結果を分析して調整しやすい管理画面か、専門の運用体制がなくても回せるかを確認します。自社に運用の手が足りない場合は、監視・検知後の対応ごと委託できるマネージドサービスの有無も選定材料になります。
対応OSと既存環境に合うか
エンドポイント型やデータレス型では、社内で使っている端末のOS(Windows・macOS・Linux)に対応しているかを確認します。macOSでは一部の機能が制限される製品もあります。すでに導入しているIT資産管理ツールやEDR、クラウドサービスと連携できるかも、運用の手間を左右します。
料金・費用の見方
DLP製品の料金は、端末やユーザー数に応じたライセンス費用が中心で、多くの製品が個別見積もり(要お問い合わせ)です。初期構築費用やポリシー設計の支援費用、運用にかかる人件費まで含めた総額で比較することが大切です。
無料トライアルを提供している製品もあり、自社の環境で誤検知の程度や運用のしやすさを試してから判断すると失敗を避けやすくなります。費用の目安を把握するため、候補の製品はまとめて資料請求し、比較することをおすすめします。
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DLPの主な機能とデータ判別(検知)の仕組み
DLP製品に共通する主な機能と、機密データをどのように見分けるのかという検知の仕組みを解説します。製品ごとの違いを理解する前提として押さえておきたい部分です。
DLPの主な機能
DLPが備える機能は製品によって得意領域が異なりますが、一般的に次のような機能があります。
- コンテンツの監視:ファイルや通信の内容を検査し、機密データが含まれていないかを確認します。
- デバイス制御:USBメモリや外付けドライブなど外部メディアへの書き込みを制限・記録します。
- 印刷・コピー制限:機密ファイルの印刷やクリップボードへのコピーを制御します。
- Webセキュリティ:Webサイトやクラウドサービスへのアップロードを監視し、機密データの送信を防ぎます。
- メールセキュリティ:メールの送信内容や添付ファイルを検査し、誤送信や情報漏洩を防ぎます。
データを判別する仕組み
DLPが「これは機密データだ」と見分ける方式には、いくつかの種類があります。キーワードや正規表現によるパターンマッチは、クレジットカード番号やマイナンバーのように形式が決まったデータの検出に向きます。フィンガープリント方式は、あらかじめ登録した文書の特徴を記録し、その文書やコピーを照合して検出します。
EDM(Exact Data Matching)は、顧客リストなど特定のデータと完全に一致する内容を検出する方式です。近年は機械学習やOCR(光学文字認識)を組み合わせ、画像化された文書や非定型のデータも判別する製品が増えています。
DLPと周辺ソリューションの違いと使い分け
情報漏洩対策には、DLPのほかにもIT資産管理ツールやEDR、暗号化・IRM、SSE/CASBなど、重なる領域を持つソリューションがあります。「既存のツールで足りるのか、DLPを別に入れる必要があるのか」を判断するために、それぞれの違いと使い分けを整理します。
IT資産管理ツールとの違い
IT資産管理ツールは、社内のPCやソフトウェアの資産を把握し、操作ログの取得やデバイス制御を行うものです。デバイス制御や操作ログの範囲ではDLPと重なりますが、IT資産管理ツールは「端末や資産の管理」が主目的で、機密データの内容を検査して止める機能は限定的なことがあります。国産のエンドポイント型DLPは、IT資産管理の機能にデータ検査を加えた位置づけの製品が多く、両者の境界は近づいています。
IT資産管理・PC管理ツールの側から情報漏洩対策を見直したい場合は、資産管理・操作ログ・デバイス制御の対応範囲で製品を比較した次の記事も参考になります。
EDRとの違い
EDR(Endpoint Detection and Response)は、端末でのマルウェア感染や不審な挙動を検知し、対応するための仕組みです。外部からの攻撃への対処が主目的で、守る対象が「端末の安全」である点がDLPと異なります。DLPは内部からの情報の持ち出しを、EDRは外部からの攻撃を主に守るため、両者は補完関係にあります。
暗号化・IRM、SSE/CASBとの関係
暗号化・IRMは、ファイル自体を暗号化して持ち出し後も保護する手段で、本記事でもDLPの1タイプとして扱っています。
SSE(Security Service Edge)やCASB(Cloud Access Security Broker)は、クラウド利用を安全にするための仕組みで、その中の機能としてDLPを含むことがあります。クラウド上のデータ保護を重視する場合は、DLP単体よりSSE/CASBに統合された形で検討する選択肢もあります。
DLPを含め、社内セキュリティ全体でどのソリューションをどう組み合わせるかを俯瞰したい場合は、守る対象別にタイプと代表サービスを整理した次の記事もご覧ください。
DLPを導入するメリットと導入・運用時の注意点
DLPを導入する効果と、導入・運用でつまずきやすい点を整理します。期待できる効果と運用の負担の両方を理解したうえで検討することが、導入後の形骸化を防ぎます。
DLPを導入するメリット
DLPを導入すると、従業員の誤送信や誤操作による情報漏洩を未然に防げます。退職予定者や内部不正によるデータの持ち出しを検知・抑止できる点も、人の善意だけに頼らない仕組みとして有効です。操作ログを記録することで、万一の際の調査や、個人情報保護法などへのコンプライアンス対応の証跡としても役立ちます。従業員にとっても、何が禁止されているかが明確になり、情報の取り扱いへの意識が高まる効果が期待できます。
導入・運用時の注意点
DLPの導入で最も注意したいのは、検知ルールの設計と調整に専門的な工数がかかる点です。ルールが厳しすぎると正常な業務まで止めてしまい、現場の反発や例外対応の増加を招きます。まずは検知だけを行う監視モードから始め、実際の業務データの流れを見ながら段階的にポリシーを厳しくしていくのが定石です。
機密データの分類・棚卸しができていないと効果が出にくいため、導入前の準備も欠かせません。運用を続ける体制がないまま導入すると、アラートを放置して形骸化しやすいため、自社の運用体制に合った製品やマネージドサービスを選ぶことが大切です。
生成AI・SaaS時代の新しい漏洩経路とDLP
クラウドサービスや生成AIの業務利用が広がり、情報漏洩のリスクはメールやUSBだけにとどまらなくなりました。従業員が生成AIに機密情報を入力してしまう、個人のクラウドストレージに業務データをアップロードしてしまうといった、新しい経路からの漏洩が懸念されています。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2025」でも、組織向けの脅威として「内部不正による情報漏えい等」が第4位、「リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃」が第6位、「不注意による情報漏えい等」が第10位に挙げられており、内部や働き方の変化に起因する漏洩が継続的な課題となっています。
とりわけ生成AIへの入力については、個人情報保護委員会が注意喚起を公表しています。個人情報を含むプロンプトの入力に関して、次のように示されています。
個人情報取扱事業者が生成 AI サービスに個人情報を含むプロンプトを入力する場合には、特定された当該個人情報の利用目的を達成するために必要な範囲内であることを十分に確認すること。
出典:生成AIサービスの利用に関する注意喚起等(令和5年6月2日)|個人情報保護委員会
こうした経路に対応するため、クラウド型のDLPでは、生成AIサービスへの入力や、管理外のクラウドサービスへのアップロードを監視・制御する機能を備える製品が増えています。
自社でクラウドや生成AIの利用が進んでいる場合は、こうした新しい経路に対応できるかも選定の観点に加えると、将来の環境変化にも備えやすくなります。一方で、DLPだけですべての漏洩を防げるわけではなく、従業員教育やアクセス権限の管理と組み合わせることで効果を発揮します。
情報漏洩対策に関わる法令・制度
DLPの導入は、情報漏洩に関わる法令への対応という観点からも位置づけられます。ここでは、機密データの漏洩に関係する代表的な法令を確認します。
個人データの漏えい時の報告・通知義務(個人情報保護法)
個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)では、個人データの漏えい等が生じ、個人の権利利益を害するおそれが大きい場合に、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務づけられています。
個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失、毀損その他の個人データの安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない。
出典:個人情報の保護に関する法律 第26条(漏えい等の報告等)|e-Gov法令検索
報告の対象となる具体的な事態(要配慮個人情報を含む漏えい、一定人数を超える漏えいなど)は個人情報保護委員会規則で定められています。DLPによる持ち出しの検知や操作ログの記録は、漏えいの未然防止と、万一の際の事実関係の把握に役立ちます。
営業秘密としての保護(不正競争防止法)
設計図や顧客リストなどの情報が不正競争防止法上の「営業秘密」として法的に保護されるためには、その情報が秘密として管理されていること(秘密管理性)などの要件を満たす必要があります。
この法律において「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。
出典:不正競争防止法 第2条第6項(定義)|e-Gov法令検索
この条文はDLPについて定めたものではありませんが、アクセス権限の設定や持ち出しの制御、操作ログの保存といったDLPの機能は、情報を「秘密として管理されている」状態に保つための手段の一つになり得ます。秘密管理性の具体的な判断基準は経済産業省の「営業秘密管理指針」で示されているため、実際の運用にあたっては同指針もあわせて確認することをおすすめします。
まとめ
DLP(情報漏洩対策)製品は、守り方によってエンドポイント型・暗号化/IRM型・ネットワーク型/全体監視型・クラウド型・データレス型の5つのタイプに分かれます。自社が守りたいデータと漏洩経路を起点に、検知方式・運用負荷・対応OS・費用の観点で比較すると、自社に合う製品が見つけやすくなります。
DLPは導入後の運用が成果を左右するため、監視モードからの段階的な導入や、運用体制に合ったマネージドサービスの活用も検討しましょう。複数の製品を比較し、自社の環境で試してから判断することが、情報漏洩対策を形骸化させないための近道です。MCB FinTechカタログでは、資料請求に対応するDLP製品の資料をまとめて請求できます。気になる製品は、資料や無料トライアルで具体的に比べてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. DLP(情報漏洩対策)とは何ですか?
A. DLP(Data Loss Prevention)とは、企業が保有する機密データそのものを監視し、意図しない持ち出しや漏洩を検知・ブロックする情報漏洩対策の仕組みです。
氏名やマイナンバーなどの個人情報、設計図や財務資料といった機密文書を、その内容や属性から識別し、メール送信・Webアップロード・USBメモリへの書き込み・印刷といった操作を監視します。「誰が操作したか」ではなく「何のデータが、どこへ動こうとしているか」を軸に制御する点が、従来のアクセス権限管理との違いです。
Q. DLPを導入すれば情報漏洩は防げますか?
A. DLPを導入しても、それだけですべての情報漏洩を防げるわけではありません。
DLPは誤送信・誤操作や内部不正による持ち出しを検知・抑止する有効な手段ですが、効果を発揮するには従業員教育やアクセス権限の管理、外部からの攻撃に備えるEDRなどと組み合わせることが前提になります。まず守りたいデータと漏洩経路を整理し、自社の弱い部分を補う形で導入すると効果が出やすくなります。
Q. エンドポイント型やクラウド型など、DLPはどのタイプを選べばいいですか?
A. DLPのタイプは、自社が守りたいデータと漏洩経路に合わせて選ぶのが基本です。
端末からのUSB持ち出しや操作を止めたいならエンドポイント型、機密文書を社外とやり取りするなら暗号化・IRM型、SaaSや生成AIなどクラウド経由の漏洩に備えるならクラウド型、組織全体を一貫したポリシーで監視したいならネットワーク型・全体監視型、端末の紛失・盗難による漏洩を無効化したいならデータレス型が向きます。
実際の製品は複数タイプの特徴を併せ持つものもあるため、本記事の選定診断ツールもあわせてご活用ください。
Q. DLPは中小企業でも必要ですか?
A. DLPは、個人情報や機密情報を扱う企業であれば、規模を問わず検討する価値があります。
中小企業は情報システムの専任担当者が少なく、誤送信やUSBからの持ち出しといった人為的な漏洩のリスクが見過ごされがちです。近年は、サーバーや中央管理の仕組みを置かずに使えるクラウド型や、ウイルス対策と情報漏洩対策を1つにまとめた製品など、小規模でも導入・運用しやすい選択肢が増えています。運用の手が足りない場合は、監視・対応を委託できるマネージドサービスの有無も確認するとよいでしょう。
Q. DLPの料金はどのくらいかかりますか?
A. DLPの料金は、端末数やユーザー数に応じたライセンス費用が中心で、多くの製品は個別見積もり(要お問い合わせ)です。
料金を公開している製品では、エンドポイント型で1台あたり月額300円台から、データレス型で1ユーザーあたり月額500円程度からといった例があります。初期構築費用やポリシー設計の支援費用、運用にかかる人件費まで含めた総額で比較することが大切です。無料トライアルを用意する製品も多いため、自社の環境で誤検知の程度や運用のしやすさを試してから判断すると失敗を避けやすくなります。
Q. DLPの導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. DLPの導入期間は製品や規模によって異なりますが、検知だけを行う監視モードから始め、段階的にポリシーを厳しくしていくのが定石です。
ルールをいきなり厳しくすると正常な業務まで止めてしまうため、実際の業務データの流れを見ながら調整する期間を見込む必要があります。導入前に機密データの分類・棚卸しができているほど、ポリシー設計がスムーズに進み、本格運用までの期間を短縮しやすくなります。
Q. DLP導入前にデータの分類・棚卸しは必要ですか?
A. DLPを効果的に使うには、導入前に「何が機密データか」を分類・棚卸ししておくことが重要です。
守るべきデータが定義できていないと、検知ルールを適切に設計できず、誤検知や検知漏れの原因になります。個人情報・設計図・顧客リストなど、守りたいデータの種類と所在を事前に洗い出しておくと、製品選びから運用までが円滑に進みます。
Q. Microsoft 365の標準機能だけでDLPは足りますか?
A. Microsoft 365に含まれるDLP機能で足りるかは、守りたいデータの範囲とライセンスの種類によって決まります。この機能では、Exchange・SharePoint・OneDrive・Teamsや端末を共通のポリシーで監視できます。ただし、Teamsやエンドポイント向けの機能は上位ライセンスが対象になるなど、プランによって使える範囲が変わります。
また、日本語に対応する事前学習済みの分類子が限られるといった制約もあります。
Microsoft 365環境が中心で、対象データもその範囲に収まるなら有力な選択肢です。より高度な検知やMicrosoft 365以外の経路まで広く守りたい場合や、国産製品のきめ細かいデバイス制御・オンプレミス環境の保護が必要なら、専用のDLP製品もあわせて比較するとよいでしょう。
Q. DLPは在宅勤務やリモートワークにも有効ですか?
A. DLPは、在宅勤務やリモートワークで広がった漏洩経路にも有効です。
社外に持ち出した端末での操作を制御するエンドポイント型、端末にデータを残さないデータレス型、クラウド経由の共有を監視するクラウド型など、働く場所が分散した環境に向くタイプがあります。とくに端末の紛失・盗難リスクが高い環境では、データレス型が漏洩そのものを無効化する選択肢になります。
Q. DLPは誤検知で正常な業務まで止めてしまいませんか?
A. DLPはルールが厳しすぎると正常な業務まで止めてしまう誤検知が起こり得るため、運用設計で抑えることが大切です。
監視モードから始めて段階的にポリシーを調整する、検知結果を分析しやすい管理画面の製品を選ぶ、例外設定を柔軟に行えるかを確認するといった対策が有効です。運用担当者の手が足りない場合は、検知後の対応まで委託できるマネージドサービスの活用も検討できます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















