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キャッシュレス決済の手数料は店側でいくら?種類別の相場とサービス比較・抑え方を解説

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クレジットカード決済端末比較表(2026年版)のプレビュー

主要15サービスの料金・機能を無料で一覧比較

クレジットカード決済端末比較表(2026年版)

「カードやPayPayは使えますか」と聞かれる機会が増え、そろそろキャッシュレス決済を入れようと考える店舗は少なくありません。気になるのは、導入すると売上から何%が店側の手数料として引かれるのか、という実額です。

キャッシュレス決済の手数料は、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済といった決済種別や、契約するサービスによって幅があります。料率だけでなく、初期費用・月額・入金時の振込手数料まで含めて見ないと、本当のコストは見えてきません。

この記事では、店側が負担するキャッシュレス決済の手数料について、決済種別ごとの料率の目安と「1,000円の会計で何円引かれるか」を示したうえで、主要サービスの手数料・費用を横並びで比較します。手数料を客に転嫁できるのか、少しでも抑えるにはどうするかまで整理するので、自店に合うサービスを選ぶ判断材料としてご活用ください。

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決済種別ごとに店が払う手数料はいくら?(早見表)

まずは結論として、店側が負担する手数料の目安を決済種別ごとに示します。下の表は、この記事で比較する主要なマルチ決済端末サービスが公開している料率の幅をまとめたものです。

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決済種別ごとの手数料率の目安クレジットカード電子マネー(交通系ICなど)QRコード決済
手数料率の目安1.98%〜3.75%2.95%〜3.74%0.99%〜3.5%
1,000円の会計での目安約20〜38円約30〜37円約10〜35円

※本記事で比較する主要サービスの公開料率(2026年10月時点)にもとづく目安です。実際の料率は業種・売上規模・契約プラン・カードブランドによって変わります。

キャッシュレス決済の手数料は、売上金額に対する一定の割合で計算されます。たとえばクレジットカードの料率が3.24%なら、1,000円の会計で約32円、10万円の売上で約3,240円が手数料として差し引かれる計算です。

クレジットカードはカードブランドや契約プランで差が出ます。Visa・Mastercardが安めで、JCB・American Express・Dinersは高めになりやすく、自店の客がどのカードを多く使うかで実質の負担が変わります。

電子マネーは3%台前半が中心ですが、交通系ICとiD・QUICPayで料率が分かれることもあります。QRコード決済は料率が低めのサービスが多い一方、ブランドやサービスの条件で幅があり、表の下限(0.99%)は特定サービスの優遇条件での数字です。携帯電話料金と合算して払うキャリア決済は一般に5〜10%程度と高めとされますが、対面の決済端末では通常取り扱いません。

手数料率は業種によっても変わります。エステや美容クリニックのように高額な前受金を預かる業態は、決済会社がリスクを慎重に見るため料率が高くなりやすい一例です。その理由を決済代行会社であるアルファノート株式会社の早坂氏は次のように説明します。

早坂氏
アルファノート株式会社 営業企画部次長
早坂氏
独自インタビューより

当社が業種ごとに料金を分けているのは、リスクのとり方が違うからです。先ほどの特定継続的役務のように、高額な前受金が発生するモデルの場合、店舗様が万が一営業を停止された際の返金リスクが、最終的にカード会社や決済会社側に及ぶ可能性があります。実際、過去には大手の語学スクール事業者が経営破綻された際に、決済会社が大きな負担を負ったという事案もありました。それ以来、業界全体で前受金型ビジネスへの審査は厳しくなっています。

自店の業種でのクレジットカード料率の目安は、以下の記事で業種別の相場と主要サービスのカード料率を詳しく比較しています。

加盟店手数料とは?なぜ店側が手数料を負担するのか

ここでは、そもそも店側が払う手数料がどういう仕組みなのか、なぜ客ではなく店が負担するのかを整理します。

キャッシュレス決済で店側が払う手数料は「加盟店手数料」と呼ばれます。これは、カード会社や決済事業者が、客に代わって売上代金を店に立て替えて支払う対価として受け取るものです。JCBの加盟店規約では、手数料と立替払いの関係が次のように定義されています。

「手数料」とは、立替払契約に基づく対価として、当社が加盟店から受領する手数料をいいます。
「立替払金」とは、加盟店が会員に対する信用販売により取得した売上債権につき、当社が、会員に代わって、立替払いする金員をいいます。

出典:JCB加盟店規約(2026年4月1日改定版)第2条|株式会社ジェーシービー

このように加盟店手数料は、客(会員)ではなく店(加盟店)が、売上代金を立て替えてもらうことへの対価として支払う仕組みです。客がカードやコード決済を使うたびに、カード会社や決済事業者が代金を店に立て替え、その処理やシステム運営、不正利用への備えにかかるコストを手数料という形で店が負担します。

加盟店手数料の仕組みを示した図。客(会員)がカード・コード決済で支払い、カード会社・決済事業者が客に代わって売上代金を店(加盟店)に立て替えて支払う(立替払金)。店はその立替払いの対価として加盟店手数料を支払い、受取額から差し引かれる。手数料は客ではなく店が負担し、店が受け取るのは売上代金から手数料を引いた額になる。

キャッシュレス決済の利用はすでに生活に定着しています。経済産業省の集計によると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%(141.0兆円)に達し、その内訳はクレジットカードが82.9%、コード決済が9.6%、電子マネーが4.4%、デビットカードが3.1%でした。現金を持たない客が増えるなかで、手数料を負担してでもキャッシュレス決済に対応する店が広がっています。

出典・参考資料(1件)

手数料以外にかかる費用(初期費用・端末代・月額・振込手数料)

ここからは、料率だけを見ていると見落としがちな、手数料以外のコストを確認します。

初期費用・端末代

対面でキャッシュレス決済を受けるには決済端末が必要です。多くのサービスは初期費用・端末代を0円にしていますが、通常価格では決済端末が数千円から数万円することもあります。年間契約などの条件で端末が無償貸出になるサービスもあり、どのサービスがいくらかは後述の比較表で確認できます。

端末を分割で支払う契約もあるため、初期費用は「今いくら払うか」と「総額でいくらか」の両面で確認しておくと安心です。

月額利用料

月額利用料は0円のサービスと、数千円かかるサービスに分かれます。1〜2年目までは無料でも、以降は条件を満たさなければ数千円の月額が発生するケースもあります。料率が低くても月額が積み上がれば、売上規模によっては総額で割高になることがあります。

入金時の振込手数料と入金サイクル

キャッシュレス決済の売上は、後日まとめて店の口座に振り込まれます。この入金のたびに振込手数料がかかるサービスと、無料のサービスがあります。多くは指定の銀行口座を使えば無料になり、それ以外の金融機関では1回あたり数百円かかるのが一般的です。

入金サイクル(締めから入金までの間隔)も資金繰りに関わります。月1〜2回のサービスが多い一方、指定の銀行口座にすると最短翌日に自動入金されるサービスもあります。日々の仕入れに現金が必要な店では、入金スピードも選定の軸になります。

料率だけで選ぶと損する落とし穴

料率が低いサービスを選んでも、月額利用料や振込手数料まで含めると総額では割高になることがあります。決済額が小さい店では、月額0円で料率がやや高いプランのほうが安く収まる場合もあるため、料率・月額・振込手数料を合わせた「1か月あたりの総額」で比べることが損をしないコツです。

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主要サービスの手数料・費用を横並び比較

ここからは、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済を1台で受けられる主要なマルチ決済端末サービスを、手数料と費用で横並びに比較します。料率・初期費用・月額・入金条件を項目ごとにそろえ、同じ基準で見比べられるように整理しました。

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サービス名アルファポータブルSquare(スクエア)AirペイSTORES 決済楽天ペイ(実店舗決済)stera packUSEN PAYCASHIER PAYMENTJMSおまかせサービス
クレジットカード料率3.24%〜
(導入応援プログラムで2.48%)
3.25%〜
(SMBプログラムで2.5%)
3.24%
(ディスカウントで2.48%)
1.98%〜(スタンダード)
2.48%〜(フリー)
3.24%
(最強プランで2.20%/2.48%)
1.98%(スモールビジネス)
2.70%(スタンダード)
2.99%(Visa・Mastercard)
3.24%(その他)
2.98%〜(Visa・Mastercard)
3.24%〜(その他/ポータブル型は最大3.75%)
3.24%
(中小企業応援プログラムで2.48%)
電子マネー料率3.2%〜3.25%交通系IC 2.95%(税抜)
iD・QUICPay 3.24%
3.24%2.95%〜(税抜)3.24%交通系・QUICPay 3.24%
その他 3.74%
3.25%3.24%
QRコード料率3.5%〜3.25%0.99%〜2.95%(税抜)3.24%2.95%〜(税抜)3.24%3.0%〜3.24%2.8%〜3.24%
初期費用(端末代含む)0円〜
(端末代は業種により0円、通常74,800円)
0円
(端末代はスマホでタッチ決済0円/リーダー4,980円〜)
0円
(カードリーダーは無償貸与、通常27,720円)
端末代27,720円
(スタンダード年間契約は1台目無償)
0円
(端末は購入制。ターミナル参考34,800円・税抜)
0円(端末レンタル込み)0円(端末レンタル込み)0円(端末代0円)0円(端末導入費用0円)
月額費用0円〜0円0円0円(フリー)
3,300円(スタンダード・年間契約)
0円(ライト)
2,200円(スタンダード)
1年目0円
2年目以降3,300円(税込。年間売上3,000万円以上で無料)
取扱高に応じ0円〜3,980円(税抜)0円0円
入金サイクル・振込手数料月1回〜月8回から選択三井住友・みずほは翌営業日、他行は週1回
振込手数料無料
月6回(みずほ/三菱UFJ/三井住友)または月3回
振込手数料無料
手動は依頼後1〜2営業日/自動は翌月20日
(売上10万円未満の手動入金は200円)
楽天銀行は最短翌日・振込手数料無料
他行は振込手数料別途(初期設定は月1回)
毎日〜月2回から選択
三井住友銀行は振込手数料無料(他行220円)
カードは月2回/電子マネー・コードは月1回
みずほ等は振込手数料無料(他行180円・税別)
Visa/Mastercardは月2回
電子マネー・QRは月1回
月2回(振込手数料無料)
月6回(1回198円)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式料金ページにもとづく料率・費用です。料率は税込・税抜の表記が各社で異なり、「導入応援プログラム」「最強プラン」などの優遇料率は売上規模・業種・申込経路による審査・条件があります。最新の料金は各公式サイトでご確認ください。

自店が何を優先するかで候補を絞ると選びやすくなります。固定費を抑えたいなら月額0円から始められるサービス、料率そのものを抑えたいなら売上に応じて低料率プランを選べるサービス、入金の早さを重視するなら最短翌営業日に入金されるサービスが候補です。

以下では、比較表に挙げた各サービスの特徴を順に紹介します。端末の形態や入金の早さなど、自店の運用に合うかという視点で見比べてみてください。

1. アルファポータブル(アルファノート株式会社)

アルファポータブルのウェブサイト

アルファポータブルは、決済代行会社のアルファノート株式会社が提供する持ち運び型のマルチ決済端末です。Android OSを搭載しレシートプリンターを内蔵しているため、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済の受け付けからレシート印字までを1台で完結できます。Wi-Fiと4G回線に対応し、屋外やテーブル会計でも使えます。

手数料はクレジットカードが3.24%〜、QRコード決済が3.5%〜、電子マネーが3.2%〜で、導入応援プログラムの条件を満たすとカードの料率が2.48%になります。初期費用・月額費用は条件により0円から始められ、入金は月1回から最大8回まで選べます。1回の申込みで複数の決済手段をまとめて導入したい小規模店に向きます。

2. Square(Square株式会社)

Square(スクエア)のウェブサイト

Square株式会社が日本で提供するキャッシュレス決済サービスです。スマートフォンに挿すだけの「Square リーダー」から、レシートプリンター内蔵のオールインワン端末「Square ターミナル」まで、店の規模に応じて端末を選べます。対面とオンラインの売上を一つの管理画面でまとめて見られる点も、複数チャネルを持つ店で扱いやすい特徴です。

料金は、初期費用・月額固定費・振込手数料がいずれも0円で、決済ごとの手数料だけがかかる体系です。対面のクレジットカード決済は主要ブランドで2.5%〜3.25%、電子マネー・QRコード決済は3.25%です。三井住友銀行またはみずほ銀行の口座なら最短翌営業日に入金され、振込手数料もかかりません。固定費を抑えてまず始めたい店に向いています。

3. Airペイ(株式会社リクルート)

Airペイのウェブサイト

iPadまたはiPhoneに専用カードリーダーをBluetoothで接続して使う、店頭の対面決済向けのサービスがAirペイです。クレジットカード・電子マネー・QRコード決済・各種ポイントに1台で対応し、POSレジアプリ「Airレジ」と連携すると会計金額が自動で反映されます。2025年10月からはAirペイアプリ自体がQRコード決済に直接対応しました。

手数料はクレジットカードが3.24%(条件を満たすと2.48%)、交通系電子マネーが2.95%(税抜)、QRコード決済が0.99%〜2.95%です。初期費用・月額費用・振込手数料はいずれも0円で、入金は月6回または月3回のサイクルから選べます。Airレジを使う店なら、レジ業務とあわせて無理なく運用できます。

4. STORES 決済(STORES株式会社)

STORES 決済のウェブサイト

中小・小規模店舗に向けた対面キャッシュレス決済サービスがSTORES 決済です。小型のカードリーダーで、クレジットカード(タッチ決済含む)・交通系電子マネー・iD・QUICPay+・QRコード決済に対応します。2025年11月には後継モデル「STORES 決済端末2」が投入されました。

料金プランは2つあり、固定費を抑えたいならフリープラン(月額0円・クレジットカード2.48%〜)、料率を抑えたいならスタンダードプラン(月額3,300円・主要ブランド1.98%〜)を選べます。交通系電子マネー・QRコード決済は3.24%です。売上規模に応じてプランを選び分けられるので、月々の決済額が読める店ほど総額を最適化しやすくなります。

5. 楽天ペイ(実店舗決済)(楽天ペイメント株式会社)

楽天ペイ(実店舗決済)のウェブサイト

楽天ペイ(実店舗決済)は、店頭でQRコード決済・クレジットカード決済(タッチ決済含む)・電子マネー決済を受けられるサービスです。オールインワン端末「楽天ペイ ターミナル」、スマホ・タブレット接続型のカードリーダー、端末不要のアプリ決済の3形態から、店の業態に合わせて選べます。

決済手数料は2.95%〜で、クレジットカードは3.24%、条件を満たす「最強プラン」では2.20%または2.48%まで下がります。初期費用は0円、月額は0円または2,200円で、楽天銀行を振込口座にすると365日最短翌日に自動入金され、振込手数料もかかりません。入金スピードを重視する店や、楽天経済圏での集客を見込む店が検討したいサービスです。

6. stera pack(三井住友カード株式会社)

stera pack(ステラパック)のウェブサイト

stera packは、決済端末「stera terminal」のレンタル・決済処理・アプリ・サポートを月額パッケージにまとめたオールインワン型のサービスです。端末を買い切るのではなく、初期費用無料・端末レンタル込みの月額利用料で始められる点が特徴で、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応します。

料率は、固定費を抑えるプランと料率を抑えるプランに分かれ、主要ブランドのクレジットカードでスモールビジネスプランが1.98%、スタンダードプランが2.70%です。月額利用料は1年目が0円、2年目以降は3,300円(税込)ですが、年間のキャッシュレス売上が一定額以上なら無料になります。振込手数料は三井住友銀行の口座なら0円、他の金融機関では220円(税込)です。

7. USEN PAY(株式会社USEN)

USEN PAYのウェブサイト

株式会社USENが提供する実店舗向けのマルチ決済サービスがUSEN PAYです。主力端末「A920MAX」1台で、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済の約70ブランドを受け付けられます。飲食店専用POSレジ「USENレジ」と連携でき、レジで会計金額を入力するとそのまま決済に進めます。

手数料はVisa・Mastercardが2.99%、その他のカードが3.24%、電子マネーが3.24%〜3.74%、QRコード決済が3.0%〜3.24%です。初期費用は0円で、月額は取扱高に応じた設定です。

入金はクレジットカードが月2回、電子マネー・コード決済が月1回で、みずほ銀行の口座なら振込手数料が無料、他の金融機関では180円(税別)かかります。レジから決済まで一体で運用したい飲食店に合う一台です。

8. CASHIER PAYMENT(株式会社ユニエイム)

CASHIER PAYMENTのウェブサイト

CASHIER PAYMENTは、据置型・ポータブル型・モバイル型・カード型の端末からクレジットカード・電子マネー・QRコード決済を受け付けられるサービスです。同社のクラウドPOSレジ「CASHIER」やセルフレジ、券売機と連携でき、飲食店・小売店・レジャー施設・イベントなど幅広い現場で使われています。

手数料はVisa・Mastercardが2.98%〜、その他のカードが3.24%〜(ポータブル型端末は最大3.75%)、電子マネーが3.25%、QRコード決済が2.8%〜です。初期費用・月額費用・端末費用はいずれも0円から始められます。POSレジや券売機とまとめて導入したい店にとって、決済まで同じ系列でそろえられる点が利点です。

9. JMSおまかせサービス(株式会社ジェイエムエス)

JMSおまかせサービスのウェブサイト

JMSおまかせサービスは、株式会社ジェイエムエスが提供するマルチ決済一括契約型のサービスです。クレジットカード・電子マネー・QRコード決済を1つの契約でまとめて導入でき、複数の決済事業者からの入金を一本化して管理できます。中小企業や個人事業主を主な対象にしています。

手数料はクレジットカード以外が一律3.24%で、クレジットカードは中小企業応援プログラムの条件を満たすと2.48%になります。端末導入費用・初期費用・月額費用は0円とされ、入金は月2回(振込手数料0円)または月6回(1回198円)から選べます。複数の決済手段をまとめて契約し、経理の手間を減らしたい店に適しています。

ここまで手数料を中心に各サービスを比較しましたが、端末の種類や選び方まで含めて決済端末そのものを検討したい方もいるはずです。以下の記事で、主要な決済端末を種類・手数料・選び方から詳しく解説しています。

手数料を客に転嫁・上乗せしてよい?

「手数料が店負担なら、カード払いの客にだけ上乗せすればいいのでは」と考える方もいます。結論からいうと、クレジットカードの手数料を客に上乗せして請求することは、加盟店規約で禁じられています。

JCBの加盟店規約では、現金払いの客とカード払いの客で異なる金額を請求することを、次のように禁止しています。

加盟店は、会員に対し、現金払いその他の決済手段を利用する顧客と異なる金額を請求したり、カードの取扱いにつき本規約に定める以外の制限を設けるなど、会員の不利となる差別的取扱いを行わないものとします。

出典:JCB加盟店規約(2026年4月1日改定版)第11条第2項|株式会社ジェーシービー

これはJCBの規約ですが、主要な国際ブランドの加盟店規約でも、同じ趣旨の差別的取扱いの禁止が一般的に定められています。「カード払いは手数料分を上乗せ」はもちろん、「現金なら値引き」という形で実質的にカード客だけを割高にすることも、規約違反に当たるおそれがあります。違反すると加盟店契約の解除につながることもあるため、避けるべきです。

QRコード決済や電子マネーについても、PayPayなど各決済事業者の加盟店規約で手数料の上乗せ請求を禁じているのが一般的です。決済手段を問わず、手数料は客に転嫁せず店側で吸収するのが基本と考えておくとよいでしょう。

では手数料をどう吸収すればよいかというと、現実的なのは、手数料を織り込んだうえで全体の価格を設定する方法です。キャッシュレス決済に対応することで取りこぼしていた客を取り込め、現金管理やレジ締めの手間も減ります。手数料は、その効果とあわせて事業全体のコストとして捉えるのが基本の考え方です。

手数料を抑える・安いサービスを選ぶコツ

ここでは、店側の手数料負担を現実的に抑えるための選び方を整理します。料率の数字だけでなく、自店の売上や客層に合うかという視点が大切です。

売上規模に合う料金プランを選べるか

同じサービスでも、固定費を抑えるプランと料率を抑えるプランが用意されていることがあります。決済額が小さいうちは月額0円のプラン、決済額が増えてきたら料率の低いプランへ、という選び方が有効です。月々の決済額を見積もり、「料率×決済額+月額」の合計で比べると、自店にとって本当に安いプランが見えてきます。

契約後も放置せず、年に一度は料率と月額を点検するのがおすすめです。売上が伸びたら、より低い料率のプランへの切り替えや、年間売上での優遇を満たせないかを見直すと、無駄な負担を避けられます。

客層・利用の多い決済手段に合っているか

決済種別ごとに料率は異なります。QRコード決済が低めのサービスが多いので、QR決済を使う客が多い店ではその料率の低さが効きます。一方、クレジットカードの利用が中心なら、カードの料率やブランド別の設定を重視して選ぶと総額を抑えられます。自店で実際によく使われる決済手段を基準に比べるのが近道です。

決済代行会社経由でまとめて契約する

カード会社やQRコード決済事業者と1社ずつ直接契約すると、審査や経理処理の手間がかかります。決済代行会社やマルチ決済サービスを通せば、複数の決済手段を1回の申込みでまとめて導入でき、手数料の総額も把握しやすくなります。個人店や小規模店では、この一括契約型が導入・運用ともに負担が軽くなります。

自治体のキャッシュレス導入補助金

自治体によっては、店舗のキャッシュレス決済の導入費用を補助する制度を設けていることがあります。初期費用や端末代の一部が対象になる場合があるため、導入前に自店の所在する自治体の制度を確認すると、初期の負担を抑えられます。制度の有無は、自治体のホームページや産業振興の担当課、地元の商工会議所・商工会で確認できます。実施の有無や内容は自治体によって異なります。

使える補助金は自治体の制度だけとは限りません。以下の記事では、キャッシュレス決済の導入に使える補助金を、対象・補助率・締切まで一覧で整理しています。制度を具体的に探したい方はこちらもご確認ください。

自店の売上規模だと月いくら引かれる?手数料シミュレーション

最後に、自店の売上規模に当てはめて、月々の手数料負担のイメージをつかんでおきましょう。下の表は、キャッシュレス決済の売上に対して料率をかけた、月間の手数料の目安です。

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月間キャッシュレス売上別の手数料目安50万円100万円300万円
料率2.5%の場合約12,500円約25,000円約75,000円
料率3.24%の場合約16,200円約32,400円約97,200円

※手数料=キャッシュレス売上×料率で計算した目安です。実際は決済種別ごとに料率が異なり、別途月額費用・振込手数料がかかる場合があります。

月間のキャッシュレス売上が100万円で料率3.24%なら、月に約32,400円、年間で約39万円の手数料がかかる計算です。料率が0.5ポイント違うだけでも、売上が大きいほど年間の差は広がります。クレジットカード・電子マネー・QRが混在する店は、よく使われる決済種別の料率で概算すると実態に近づきます。自店の月間売上とキャッシュレス比率を当てはめ、料率と月額費用の合計で各サービスを比べてみてください。

まとめ

店側が負担するキャッシュレス決済の手数料は、クレジットカードがおおむね2〜3%台、電子マネーが3%台前半、QRコード決済は1%前後から3%台と、決済種別とサービスで幅があります。料率だけでなく、初期費用・端末代・月額・振込手数料、そして入金サイクルまで含めて、自店の売上規模で総額を比べることが大切です。

手数料は客に上乗せできない以上、事業全体のコストとして捉え、取りこぼし防止や現金管理の軽減といった効果と見合うかで判断するのが現実的です。複数の決済手段を1台で受けられるマルチ決済端末なら、導入と運用の手間を抑えながら、自店に合う料率・プランを選べます。気になるサービスの最新の料金をまとめて取り寄せ、比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 加盟店手数料とは何ですか?

A. 加盟店手数料とは、キャッシュレス決済で店側(加盟店)がカード会社・決済事業者に支払う、売上代金を立て替えてもらうことへの対価です。客が支払う手数料ではなく、売上金額に一定の料率をかけた額が、店の受取額からあらかじめ差し引かれます。決済処理やシステム運営、不正利用への備えにかかるコストを店が負担する仕組みです。

Q. キャッシュレス決済で店側の手数料は結局いくらかかりますか?

A. 店側の手数料は決済種別で異なり、クレジットカードがおおむね2〜3%台、電子マネーが3%台前半、QRコード決済が1%前後〜3%台が目安です。たとえば料率3.24%なら1,000円の会計で約32円、月間100万円の売上では約32,400円が差し引かれます。料率のほか初期費用・月額・振込手数料もかかるため、総額で見積もることが大切です。

Q. キャッシュレス決済の手数料を客に上乗せ(転嫁)して請求するのは違法ですか?

A. クレジットカードの手数料を客に上乗せして請求することは、カードブランドの加盟店規約で禁止されています。現金払いの客と異なる金額を請求する差別的取扱いにあたり、「現金なら値引き」という形で実質的にカード客だけを割高にすることも規約違反のおそれがあります。違反は加盟店契約の解除につながることもあるため、手数料は商品価格に織り込んで吸収するのが現実的な考え方です。

Q. キャッシュレス決済の加盟店手数料に消費税はかかりますか?

A. 後払いのクレジットカードの加盟店手数料は、消費税の非課税取引として整理されるのが一般的です。店が売上債権(金銭債権)をカード会社に譲渡する際に差し引かれる対価という性格を持つためです。ただし前払い型のQRコード決済や、決済代行会社を介した契約では課税対象になる場合もあるため、自店の手数料がどちらにあたるかは契約先に確認すると確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. キャッシュレス決済の導入費用に使える補助金はありますか?

A. 自治体によっては、店舗のキャッシュレス決済の導入費用を補助する制度を設けている場合があります。初期費用や端末代の一部が対象になることがあるため、導入前に自店が所在する自治体の制度を確認すると、初期の負担を抑えられます。実施の有無や内容は自治体によって異なります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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