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CtoCの決済代行とは?対応サービス・仕組み・カード審査・資金移動業の規制を解説

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オンライン決済システム・代行サービス比較表(2026年版)のプレビュー

主要36サービスの料金・機能を無料で一覧比較

オンライン決済システム・代行サービス比較表(2026年版)

フリマアプリやスキルシェア、ハンドメイド作品の販売、クリエイター向けの投げ銭など、個人どうしが売り買いするCtoC(個人間取引)サービスを立ち上げるとき、最初につまずきやすいのが決済の仕組みです。

通常のECサイトであれば決済代行サービスを1つ導入すれば足ります。しかしCtoCでは、買い手から預かった代金を、運営者が個人の出品者それぞれに渡す必要があります。この「分配・送金」を前提にしていない決済代行サービスでは、そもそも対応できないことがあります。

本記事では、CtoC(個人間取引)に対応できる決済サービスを具体的に取り上げます。あわせて、買い手から出品者へ代金が渡るまでの仕組みと、クレジットカード決済の審査がCtoCで通りにくい理由と対策を解説します。さらに、出品者への送金が資金移動業の登録対象になるかどうかの現行法での線引きも整理します。

自社のCtoCサービスに合う決済手段と依頼先を選ぶための判断材料として、ご活用ください。

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本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

CtoC(個人間取引)の決済に対応できる決済サービス

ここではまず、CtoC(個人間取引)に対応できる主な決済サービスを紹介します。CtoCで求められるのは、買い手から代金を預かり、取引ごとに個人の出品者へ分配・送金できる仕組みです。この仕組みは、マーケットプレイス型決済、またはプラットフォーム型決済と呼ばれます。

一般的な決済代行サービスは「自社が売り手」という前提で作られており、売上を個人の出品者ごとに分けて送金する機能を標準では備えていないことがあります。以下の各サービスは、公式のドキュメントで、こうした分配・送金やそれに準ずる機能を備えていることが確認できます。

以下は、CtoC(個人間取引)に対応できる決済サービスの比較表です。

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サービス名KOMOJU(コモジュ)fincode byGMOGMOペイメントゲートウェイStripe(Stripe Connect)PAY.JP(PAY.JP Platform)
提供形態マーケットプレイス型
(KOMOJU Platform Model)
プラットフォーム型
(プラットフォーム機能)
送金代行型
(GMO-PG送金サービス)
プラットフォーム型
(Stripe Connect)
プラットフォーム型
(PAY.JP Platform/Payouts型)
CtoC・分配送金への対応●分配送金に対応(単一・複数事業者)●決済額から手数料控除後にテナントへ自動振込△送金代行で対応(分配額は事業者側で計算)●複数の接続アカウントへ分配送金●Payouts型がCtoC向け(出品者への精算を代行)
エスクロー(受取確認後の送金)●2段階キャプチャで対応(エスクロー相当)△与信確保(仮売上→実売上)で代替可△送金指示型のため受取確認後の送金を運用で実現△与信保留で代替(エスクロー自体は非提供)△Payouts型で出品者への精算タイミングを制御可
決済手数料(カード)3.25%
(銀行振込1.4%)
3.6%
(売上金の振込手数料は無料)
要お問い合わせ
(個別見積り)
3.6%
(銀行振込1.5%)
3.3%〜
(プラン別。上位プランは2.59%)
対応決済手段の幅国内外65種類以上
(CtoC向けは国内主要手段が中心)
カード・コンビニ・PayPay・Apple/Google Pay・口座振替・銀行振込カード・コンビニ・キャリア決済・ID/QR決済・口座振替・後払いなど30以上カード・コンビニ・銀行振込・PayPay・ウォレット 等クレジットカード(6ブランド)・Apple Pay・PayPay
初期・月額費用初期0円/月額0円初期0円/月額0円要お問い合わせ
(個別見積り)
初期0円/月額0円
(Connectは接続アカウント毎に月額200円の場合あり)
初期0円/月額0円〜50,000円
(プラン別)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト

※上記は2026年9月時点の各社公式情報に基づきます。料金・対応可否は変わるため、導入時は各社の最新情報をご確認ください。

CtoC決済の仕組み(買い手から出品者へ代金が渡る流れとエスクロー)

ここからは、CtoCの決済で代金がどう動くのかを整理します。一般的なECでは「買い手 → 店舗(=運営者自身)」という1対1の流れですが、CtoCでは「買い手 → 運営者 → 個人の出品者」という三者間の流れになります。運営者はいったん買い手から代金を預かり、そこから手数料を差し引いて、出品者へ渡します。

この「代金を預かって第三者へ渡す」仕組みは、収納代行と呼ばれます。さらに、商品の発送や役務の提供が確認できてから出品者へ代金を渡す方式は、エスクローと呼ばれます。買い手は「お金を払ったのに商品が届かない」リスクを避けられ、出品者は「商品を送ったのに入金されない」リスクを避けられるため、多くのCtoCサービスがこのエスクローの考え方を取り入れています。

買い手から出品者へ代金が渡るまでの流れは、次のとおりです。

CtoC決済で代金が渡る流れを示した図解。買い手が支払い、運営者がいったん代金を預かり(収納代行)、商品の発送・役務の提供を確認してから(エスクロー)、手数料を差し引いて個人の出品者へ送金する4ステップ。

CtoC向けの決済サービスは、提供形態でいくつかの型に分けられます。代表的なのは、買い手からの決済を預かり、手数料を差し引いて出品者ごとに自動で分配・送金する機能まで備えたマーケットプレイス型・プラットフォーム型です。出品者ごとの入金サイクルの管理まで含むことが多く、出品者の数が多いサービスで運用負荷を抑えやすくなります。

もう1つは、決済の受け取りと出品者への送金を切り分け、送金の部分を代行する送金代行型です。この場合、分配額は運営者が計算し、送金の実行を決済サービスに任せます。前掲の比較表の「提供形態」で、各サービスがどの型かを確認できます。

CtoC向け決済サービスを分配・送金の担い方で分けた2つの型の図解。マーケットプレイス型・プラットフォーム型は手数料を差し引いて出品者ごとに自動で分配・送金し入金サイクルの管理まで含むことが多い。送金代行型は決済の受け取りと送金を切り分けて送金の部分を代行し、分配額は運営者が計算する。

この資金の流れの設計は、後述するクレジットカード決済の審査(CtoCのクレジットカード決済の審査と対策)や、出品者への送金が資金移動業の登録対象になるかどうか(出品者への送金(収納代行)は資金移動業の登録が必要か)にも関わります。仕組みを決めるときは、この2点をあわせて検討することが重要です。

CtoCのクレジットカード決済の審査と対策

CtoCサービスにクレジットカード決済を導入しようとすると、審査が通りにくい場面があります。ここでは、その構造的な理由と、審査を通すために実務上とられている対策を整理します。

CtoCでカード決済の審査が通りにくい理由

クレジットカード決済を導入するには、加盟店契約会社(アクワイアラ)との契約が必要です。このアクワイアラには、割賦販売法によって、加盟店となる事業者を調査する義務が課されています。

クレジットカード番号等取扱契約締結事業者は、クレジットカード番号等取扱契約を締結しようとする場合には、その契約の締結に先立つて、経済産業省令で定めるところにより、販売業者又は役務提供事業者によるクレジットカード番号等の適切な管理及び利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止を図るため、クレジットカード番号等取扱契約を締結しようとする販売業者又は役務提供事業者に関し、(中略)経済産業省令で定める事項を調査しなければならない。

出典:割賦販売法 第35条の17の8第1項|e-Gov 法令検索

この調査義務は、2016年(平成28年)の割賦販売法改正で導入され、2018年6月1日から施行されています。契約前だけでなく、契約後も定期的に、または必要に応じて調査することが求められ、基準に適合しなければ契約できない、または契約を解除しなければならないとされています。

ここで問題になるのが、「誰を調査するのか」です。通常のECでは、商品を売るのは運営者自身なので、アクワイアラはその事業者1社を調査すれば足ります。一方、CtoCで実際に商品やサービスを提供するのは個人の出品者であり、その一人ひとりを加盟店として調査することは現実的ではありません。そのため運営者だけを調査対象とせざるを得ず、アクワイアラは安全側に判断して審査が通りにくくなります。

また、カードブランドによって審査の通りやすさに差があるとも言われています。ただし、各ブランド・各社の審査基準は公開されていないため、本記事では特定の可否を断定しません。導入を検討する際は、依頼先の決済サービスに自社のスキームで審査が通るかを個別に確認することをおすすめします。

カード決済の審査を通すための対策

まず基本となるのが、エスクロー決済(受取確認後の送金)の導入です。運営者がいったん代金を預かり、商品の発送や役務の提供が確認できてから出品者へ送金する仕組みで、取引の健全性を示しやすく、多くのCtoCサービスが採用しています。

そのうえで、次の3つの不正対策を講じることが、審査を通すための実務上のポイントになります。

  • 取引の実在性を確認する:偽名や転送サービスの住所でないか、同一商品の大量購入や自作自演の取引でないかなどをチェックする仕組みです。
  • EMV 3-Dセキュア(本人認証サービス)を導入する:カード番号などの情報に加えて本人認証を行い、なりすましによる不正利用を抑えます。オンラインのカード決済では導入が前提になりつつあり、クレジット取引セキュリティ対策協議会のガイドラインでは、原則としてすべてのEC加盟店に2025年3月末までの導入が求められました。
  • 利用者の本人確認(KYC)を行う:免許証などによる本人確認を取り入れることで、不正利用を抑えられます。運用の負担は増えるため、関連法で必須とされていない場合は、対象や範囲を絞って導入する判断もあります。

これらに加えて、ビジネスモデル自体を見直す方法もあります。運営者が個人の出品者からいったん商品を買い取り、それを買い手に販売するCtoBtoC型にすると、販売者が運営者自身になるため、加盟店調査の対象が明確になり、審査が通りやすくなります。ただし在庫リスクを運営者が負うことになるため、サービスの性質に応じた判断が必要です。

出典・参考資料(2件)

出品者への送金(収納代行)は資金移動業の登録が必要か【現行法の線引き】

CtoCで運営者が代金を預かって出品者へ渡す行為は、収納代行にあたります。この収納代行が「資金移動業」の登録を必要とするのかは、CtoCサービスを設計するうえで避けて通れない論点です。現行法での線引きを整理します。

資金決済に関する法律(資金決済法)では、収納代行のうち、代金を受け取る側(受取人)が個人であるものなどを、為替取引に該当するものと定めています。為替取引を業として行うには、資金移動業の登録が原則として必要です。

一 受取人が個人(事業として又は事業のために受取人となる場合におけるものを除く。)であることその他の内閣府令で定める要件を満たす行為(次号に該当する行為を除く。)

出典:資金決済に関する法律 第2条の2第1号|e-Gov 法令検索

CtoCに当てはめると、代金を受け取る出品者が個人である場合、運営者が代金を預かって出品者へ渡す行為は、この規定により為替取引に該当しうるということになります。

一方で、受取人が事業者で、買い手が支払った時点で債務が消滅する通常の収納代行については、為替取引に関する規制を適用する必要性は必ずしも高くないものと整理されています。この整理は、個人を受取人とする収納代行の一部が為替取引に該当するものとされた2020年(令和2年)の資金決済法改正(2021年5月1日施行)の際に示されたものです。

ただし、受取人が個人であっても、常に為替取引になるわけではありません。資金移動業者に関する内閣府令(第1条の2)では、為替取引に該当する具体的な要件が定められており、裏を返せば、その要件に当たらなければ為替取引にはならず、資金移動業の登録は不要になります。同条の要件に照らすと、一般に次のような設計は為替取引に当たらない側として整理されています。

  • 商品の受け渡しなどが行われた後に出品者へ代金を渡すエスクロー型
  • 運営者が取引の契約成立に不可欠な関与を行うプラットフォーム型
  • 銀行や資金移動業者を経由して資金を渡す仕組み

このように、エスクロー型やプラットフォーム型でCtoCサービスを設計すると、収納代行を行っても資金移動業の登録を要さずに運営できる場合があります。多くのフリマアプリやマーケットプレイスが、商品の受取確認後に出品者へ送金するエスクローの形をとっているのは、この線引きとも整合しています。

ただし、実際に登録が必要かどうかは個別の契約設計によって変わり、金融庁や専門家の判断に委ねられる領域です。自社のスキームが登録対象になるかどうかは、設計段階で専門家に確認することをおすすめします。

仮に資金移動業の登録が必要になる場合、資金決済法では送金額に応じて3つの類型が定められています。1回あたりの上限がない第一種資金移動業(認可制)、1回あたり100万円以下を扱う第二種資金移動業(登録制)、1回あたり5万円以下を扱う第三種資金移動業(登録制)です。100万円・5万円という金額は、資金決済法施行令で定められています。この3類型は、2020年の資金決済法改正で導入されました。

出典・参考資料(4件)

自社のCtoCスキームに合う決済サービスの選び方

ここまでの仕組み・審査・規制を踏まえ、自社のCtoCサービスに合う決済サービスを選ぶときの観点を整理します。

出品者が個人か事業者かを、まず確認します。出品者が個人であれば、前述のとおり収納代行が為替取引に該当しうるため、エスクロー型やプラットフォーム型に対応し、資金移動業の論点まで踏まえて設計できるサービスが候補になります。出品者が事業者中心であれば、選択肢は広がります。

エスクロー(受取確認後の送金)に対応しているかも重要です。買い手と出品者の双方のリスクを抑えるだけでなく、カード決済の審査や資金移動業の線引きの面でも、エスクロー型は扱いやすくなります。商品の受け渡し確認から出品者への送金までを、どこまでサービス側で自動化できるかを確認します。

カード以外の決済手段に対応しているかは、買い手の利便性に直結します。クレジットカードに加えて、コンビニ決済や銀行振込、QRコード決済などに対応していれば、カードを持たない買い手の取りこぼしを減らせます。

審査の通りやすさとサポート体制も、CtoCでは特に確認したい点です。CtoCは審査が通りにくい場面があるため、CtoCやマーケットプレイスの実績があるか、審査にあたってどのような情報や対策が求められるかを、事前に相談できるサービスだと安心です。

手数料と入金サイクルは、収益性とキャッシュフローに関わります。決済手数料のほか、出品者への送金(振込)にかかる手数料、入金までの日数を確認します。出品者が多いサービスでは、送金処理の自動化や手数料の自動控除に対応しているかも、運用負荷を左右します。

CtoC対応の決済サービスを個別に紹介

ここからは、前掲の比較表で挙げた各サービスを、公式サイトの画面とともに1社ずつ紹介します。CtoCでの対応範囲や特徴を、サービスごとに確認してください。

KOMOJU(コモジュ)

KOMOJU(コモジュ)のウェブサイト

KOMOJUは、株式会社KOMOJU(2026年3月に株式会社DEGICAから商号変更)が提供する、ECサイト・実店舗向けのマルチチャネル決済プラットフォームです。クレジットカード・コンビニ決済・QRコード決済・銀行振込・後払いに加え、海外の現地決済手段にも対応し、1つの統合APIで導入できる点を特徴としています。

CtoC・マーケットプレイス向けには、標準の決済とは別に「KOMOJU Platform Model」が用意されています。買い手からの決済を預かり、出品者(テナント)へ分配・送金する機能に対応し、商品の受取確認後に資金を渡すエスクロー相当の仕組み(2段階キャプチャ)も利用できます。

出品者ごとの払い出しサイクルや最低出金額が開発者ドキュメントで定義されている点も、複数の出品者を抱えるサービスで扱いやすいポイントです。

決済手数料はクレジットカード3.25%、銀行振込1.4%で、初期費用・月額費用はかかりません。

fincode byGMO

fincode byGMOのウェブサイト

GMOイプシロン株式会社が提供するfincode byGMOは、初期費用・月額費用0円で導入でき、REST APIやSDK、テスト環境を即時に発行できる開発者向けのオンライン決済サービスです。カード決済・コンビニ決済・継続課金などを、自社サービスに組み込んで利用できます。

プラットフォーム・マーケットプレイス向けの機能として、決済で受け取った代金から手数料を自動で差し引き、出品者(テナント)へ自動で入金する分割入金に対応しています。決済から出品者への精算までをAPIで一元管理したいCtoCサービスに向いています。

決済手数料はカード3.6%で、売上金の入金は月次(末日締め・翌月払い)、売上金の振込手数料は無料です。初期費用・月額費用はかかりません。

GMOペイメントゲートウェイ

PGマルチペイメントサービスのウェブサイト

GMOペイメントゲートウェイ株式会社(以下、GMO-PG)は、総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」で、クレジットカードをはじめとする多様な決済手段をまとめて導入できる決済代行を提供しています。東京証券取引所プライム市場に上場する、決済代行の大手です。

CtoCに関わる機能として、同社は「送金サービス」を提供しています。これは第二種資金移動業の登録に基づくもので、フリマの出品者への送金や、CtoCサービスの利用者間の送金に対応すると公式に案内されています。運営者が分配額を計算し、APIやデータで送金を指示する形です。

決済で受け取った代金から手数料を自動で差し引いて出品者へ自動精算する仕組みは、グループ会社のGMOイプシロンが提供するfincode側の機能にあたります。CtoCの決済から精算までを一気通貫で自動化したい場合はfincode、分配額を自社で管理して送金の実行だけを任せたい場合はGMO-PGの送金サービス、という使い分けが基本です。

決済手数料は取扱高・決済手段・業種に応じた個別見積りで、公式サイトには掲載されていません。導入時は見積りを取り寄せて確認します。

Stripe(Stripe Connect)

Stripeのウェブサイト

Stripeは、APIによる柔軟な実装からノーコードの決済リンクまで、幅広い導入形態を持つ開発者向けの決済プラットフォームです。運営元は米国のStripe, Inc.(日本法人はストライプジャパン株式会社)で、カード決済に加えてコンビニ決済・銀行振込などの国内の決済手段にも対応します。

マーケットプレイスやプラットフォーム向けには、「Stripe Connect」というモジュールが用意されています。プラットフォーム・出品者・買い手の三者間の決済を扱い、買い手からの支払いを複数の出品者へ振り分けて送金(ペイアウト)する設計に対応します。出品者の登録や本人確認のフローも、Stripe側に任せる構成を選べます。

決済手数料は国内カード3.6%(銀行振込1.5%)で、初期費用・月額費用はかかりません。Connectの利用形態によっては、接続アカウントごとに月額費用がかかる場合があります。

PAY.JP(PAY.JP Platform)

PAY.JP(ペイ・ジェーピー)のウェブサイト

PAY.JPは、APIキーの発行だけで決済機能を組み込めるREST方式の決済APIです。提供元はPAY株式会社(BASE株式会社の100%子会社)で、EC・SaaS・プラットフォーム事業者のカード決済や継続課金に対応します。

プラットフォーム事業者向けには「PAY.JP Platform」を提供しており、複数店舗・テナントの審査に対応するMarketplace型と、CtoC・シェアリングエコノミー向けのPayouts型の2つのモデルが用意されています。Payouts型は、個人の出品者への精算(送金)を代行する機能を備え、CtoCプラットフォームの分配決済に対応すると公式に位置づけられています。

決済手数料はプラン別で、スタンダードプランはクレジットカード3.3%、月商に応じた上位プランでは2.59%まで下がります。初期費用は無料で、出品者への振込手数料は一律250円です。

ここで取り上げたのは、CtoC特有の分配・送金に対応できる決済サービスです。決済手段の幅や手数料、入金サイクルなども含めてオンライン決済サービス全般を横断的に比較検討したい場合は、以下の記事で主要サービスを機能・料金から詳しく解説しています。

まとめ

CtoC(個人間取引)の決済では、買い手から預かった代金を個人の出品者へ分配・送金する仕組みが必要になります。一般的な決済代行ではこの分配・送金に対応できないことがあるため、マーケットプレイス型・プラットフォーム型に対応した決済サービスを選ぶことが出発点になります。

あわせて、クレジットカード決済の審査がCtoCで通りにくい理由(加盟店調査義務と個人出品者の構造)と、その対策(エスクロー・本人確認・不正対策など)、そして出品者への送金が資金移動業の登録対象になるかどうかの現行法での線引きを押さえておくと、自社のスキームを安心して設計できます。収納代行や資金移動業の当てはめは個別の契約設計によって変わるため、設計段階で専門家に確認しながら進めるとよいでしょう。

自社のCtoCサービスの性質に合わせて、エスクローへの対応・決済手段の幅・審査のサポート・手数料と入金サイクルを比べ、最適な決済サービスを選定してください。

よくある質問(FAQ)

Q. CtoC決済代行とは何ですか?

A. CtoC決済代行とは、フリマやスキルシェアなど個人間取引(CtoC)で、買い手から預かった代金を運営者を経由して個人の出品者それぞれに分配・送金する仕組みを代行するサービスです。一般的なECの決済代行が「自社が売り手」を前提にしているのに対し、CtoC決済代行は「買い手→運営者→個人の出品者」という三者間の資金の流れに対応します。

この仕組みは、マーケットプレイス型決済、またはプラットフォーム型決済とも呼ばれます。

Q. エスクロー決済とは何ですか?

A. エスクロー決済とは、運営者がいったん買い手から代金を預かり、商品の発送や役務の提供が確認できてから出品者へ代金を渡す決済方式です。買い手は「お金を払ったのに商品が届かない」リスクを、出品者は「商品を送ったのに入金されない」リスクをそれぞれ避けられるため、多くのCtoCサービスが採用しています。

CtoCでは、クレジットカード決済の審査や、収納代行が資金移動業の登録対象になるかどうかの線引きの面でも、エスクロー型は扱いやすくなります。

Q. 一般的な決済代行サービスでもCtoCの決済に対応できますか?

A. 一般的な決済代行サービスは「自社が売り手」という前提で作られており、売上を個人の出品者ごとに分けて送金する機能を標準では備えていないことが多いため、CtoCでは対応できない場合があります。CtoCの決済では、買い手から代金を預かり、取引ごとに個人の出品者へ分配・送金する仕組みが必要になります。

そのため、マーケットプレイス型(プラットフォーム型)に対応した決済サービスを選ぶことが出発点になります。

Q. CtoCサービスでクレジットカード決済の審査が通りにくいのはなぜですか?

A. CtoCでカード決済の審査が通りにくいのは、割賦販売法でアクワイアラ(加盟店契約会社)に加盟店の調査義務が課されている一方、実際に商品を提供する個人の出品者一人ひとりを加盟店として調査することが現実的でないためです。

通常のECでは売り手である事業者1社を調査すれば足りますが、CtoCでは出品者が多数の個人になるため、アクワイアラは運営者だけを調査対象とせざるを得ず、安全側に判断して審査が通りにくくなります。

ただし、カードブランドによって審査の通りやすさに差が生じる場合もありますが、各社・各ブランドの審査基準は公開されていません。自社のスキームで審査が通るかどうかは、依頼先の決済サービスに個別に確認することをおすすめします。

Q. CtoCでクレジットカード決済の審査を通すにはどうすればよいですか?

A. 審査を通すには、エスクロー決済(受取確認後の送金)の導入、利用者の本人確認(KYC)、取引の実在性を確認する不正対策など、運用の健全性を示す仕組みを備えることが実務上の対策になります。さらに、運営者が個人の出品者からいったん商品を買い取って販売するCtoBtoC型にすると、販売者が運営者自身になり、加盟店調査の対象が明確になるため審査が通りやすくなります(在庫リスクは運営者が負います)。

加えて、オンラインのカード決済では不正利用対策としてEMV 3-Dセキュア(本人認証サービス)の導入が前提になりつつあるため、こうした不正対策への対応もあわせて検討することになります。

Q. CtoCで出品者へ代金を渡す収納代行に、資金移動業の登録は必要ですか?

A. 出品者(受取人)が個人である場合、運営者が代金を預かって渡す収納代行は為替取引に該当しうるため、資金移動業の登録が原則として必要になる場合があります。一方で、資金移動業者に関する内閣府令第1条の2の要件に当たらない設計であれば、登録を要さずに運営できる場合があります。

具体的には、商品の受取確認後に送金するエスクロー型、運営者が取引の契約成立に不可欠な関与をするプラットフォーム型、銀行や資金移動業者を経由して資金を渡す仕組みなどが、為替取引に当たらない側として整理されています。

ただし、実際に登録が必要かどうかは個別の契約設計によって変わり、金融庁や専門家の判断に委ねられる領域です。自社のスキームが登録対象になるかどうかは、設計段階で専門家に確認することをおすすめします。

Q. 収納代行と資金移動業は何が違いますか?

A. 収納代行は「代金を預かって第三者へ渡す行為」そのものを指すのに対し、資金移動業は「為替取引を業として行うために必要な登録制度」を指します。資金決済法では、収納代行のうち受取人が個人であるものなどを為替取引に該当するものと定めており、これに当たる収納代行を業として行うには資金移動業の登録が必要になります。

仮に登録が必要になる場合、資金決済法では送金額に応じて3つの類型が定められています。1回あたりの上限がない第一種(認可制)、1回あたり100万円以下を扱う第二種(登録制)、1回あたり5万円以下を扱う第三種(登録制)です。

Q. 割り勘アプリ(個人間送金アプリ)に資金移動業の登録は必要ですか?

A. 友人どうしで資金をやり取りする割り勘アプリや個人間送金アプリは、受取人が個人である実質的な個人間送金に当たり、為替取引として資金移動業の登録が必要になる場合が多いです。この整理は、個人を受取人とする収納代行の一部が為替取引に該当するものとされた2020年(令和2年)の資金決済法改正(2021年5月1日施行)で明確化されました。

CtoCサービスでも、出品者が個人で、商品の受け渡しに紐づかない送金を行う設計は、同じく資金移動業の論点に関わるため、仕組みを決める段階で注意が必要です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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