給与計算を担当していた社員の退職が決まり、引き継ぎができないまま毎月の締め日が近づいて不安を感じていませんか。社会保険や労働保険の手続きまで含めて丸ごと任せたいものの、一般の給与計算代行会社では社会保険の提出代行ができないと知って、委託先選びに迷う担当者は少なくありません。
給与計算の委託先には、社会保険労務士(社労士)の事務所・法人、税理士事務所、給与計算を専門に請け負う代行会社など複数の選択肢があります。このうち、社会保険・労働保険の手続きを給与計算と一体で任せられるのは社労士です。では、社労士に任せると何をどこまで頼めて、ほかの委託先とどう違い、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
本記事では、給与計算を社労士に委託したい企業に向けて、社労士に任せられる業務範囲、代行会社・税理士との違いと使い分け、費用の目安、失敗しない選び方の基準を整理します。
あわせて、社労士事務所・社労士法人への直接依頼と、社会保険を提携・顧問社労士が担う給与計算BPO(業務の外部委託)の委託先を、対応業務範囲や社会保険の提出代行を誰が担うかで比較できるようにまとめました。自社に合う委託先を見極める材料としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適な委託先を最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。任せたい業務範囲や従業員規模に沿って候補を絞り込めるので、ぜひこちらもご活用ください。
目次
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給与計算を社労士に任せると何をどこまで任せられるか
ここからは、社労士に給与計算を委託したときに任せられる業務の範囲を整理します。社労士の強みは、毎月の計算業務だけでなく、社会保険・労働保険の手続きまで一体で引き受けられる点にあります。
給与・賞与計算、年末調整、住民税更新などの計算業務
委託の中心になるのは、毎月の給与計算です。勤怠データをもとに支給額と控除額を計算し、給与明細を作成するまでを任せられます。賞与の計算、年末調整、住民税の特別徴収税額の更新といった、月次・年次で発生する付随業務もまとめて依頼できることがほとんどです。
これらの計算業務そのものは、社労士でなくても受託できます。給与計算そのものは社労士法が定める社労士の業務に当たらないため、後述する一般の給与計算代行会社でも適法に引き受けられるためです。社労士に任せる価値は、この計算業務に社会保険・労働保険の手続きを重ねられる点にあります。
社会保険・労働保険の手続き代行(社労士の独占業務)
給与計算と密接に関わるのが、社会保険・労働保険の手続きです。入退社にともなう資格取得・喪失の届出、算定基礎届や月額変更届、労働保険の年度更新などは、給与や賞与の金額と連動して発生します。
これらの手続きの申請書作成・提出代行・事務代理は、社会保険労務士法で社労士・社労士法人の独占業務と定められています。給与計算と社会保険の手続きを一つの委託先にまとめて任せられるのは、社労士系の委託先だけです。計算と手続きが分断されないため、金額の変更が手続きへ確実に反映され、担当者が間に立って情報を受け渡す手間もなくなります。
社会保険・労働保険の手続きが社労士の独占業務であることの法的な根拠と、無資格の委託先に任せた場合のリスクは、次章の「社労士と給与計算代行会社・税理士の違いと使い分け」で条文にもとづいて解説します。
対応するクラウド給与ソフト・勤怠システムとの連携
社労士に委託する場合でも、自社で使っている給与ソフトや勤怠システムをそのまま活かせるかは委託先によって異なります。奉行クラウドやマネーフォワード クラウド給与、freee人事労務といった主要なクラウド給与に対応し、勤怠データをCSVやAPIで受け渡せる委託先であれば、移行の負担を抑えられます。
対応するソフトの範囲は委託先ごとに幅があるため、自社の運用環境を伝えたうえで、既存のシステムを変えずに任せられるかを確認しておくとよいでしょう。
社労士と給与計算代行会社・税理士の違いと使い分け
給与計算の委託先には、社労士のほかに給与計算代行会社や税理士があります。それぞれ任せられる範囲が法律で異なるため、自社がどこまで任せたいかによって選ぶ相手が変わります。ここでは、業務範囲の違いを整理します。

一般の給与計算代行会社との違い(社会保険の提出代行ができるか)
給与計算を専門に請け負う代行会社は、計算業務の効率化やコストの面で選ばれています。システムを活用した定型処理を得意とし、料金も比較的抑えやすい傾向です。一方で、社会保険・労働保険の手続きの提出代行はできません。これらは社労士の独占業務にあたるためです。
そのため代行会社に委託する場合、社会保険の手続きは自社の担当者が行うか、別途社労士に依頼する必要があります。計算から社会保険の手続きまで一つの窓口で完結させたい場合は、社労士系の委託先が選択肢になります。
社会保険・労働保険の手続きは自社や顧問社労士で対応できるため、給与計算だけを幅広く比較したいという場合は、代行会社やBPOも含めた給与計算アウトソーシング全体を比較した以下の記事も参考になります。
給与計算アウトソーシングおすすめ34選を比較|業務範囲・料金体系・規模別の選び方
毎月の給与計算や賞与計算、年末調整、社会保険の手続きに、特定の担当者が追われていないでしょうか。社会保険料率や税制は毎年のように改正され、その都度の確認作業まで含めると、経理や人事、総務の少人数体制では業務が属人化しやすくなります。担当者が…
税理士との違い(税務は税理士、社会保険は社労士)
税理士も給与計算を請け負うことがありますが、税理士の独占業務は税務代理・税務書類の作成・税務相談です。年末調整や源泉徴収票の作成といった税務に関わる業務は税理士に依頼できる一方、社会保険・労働保険の手続きは税理士の業務範囲ではありません。
税務申告とあわせて給与計算を任せたい場合は税理士、社会保険・労働保険の手続きまで一体で任せたい場合は社労士、と整理すると自社に合う相手を選びやすくなります。どちらの手続きも発生する企業では、税理士と社労士が連携している委託先を選ぶ方法もあります。
社労士法27条の独占業務と、無資格委託の違法リスク
社会保険・労働保険の手続きが社労士の独占業務であることは、社会保険労務士法で定められています。同法第27条は、社労士・社労士法人でない者が報酬を得てこれらの事務を業として行うことを禁じています。
社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、第二条第一項第一号から第二号までに掲げる事務を業として行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び政令で定める業務に付随して行う場合は、この限りでない。
出典:社会保険労務士法 第27条|e-Gov法令検索
ここでいう第2条第1項第1号から第2号までの事務とは、労働社会保険諸法令にもとづく申請書等の作成、その提出代行、事務代理、および帳簿書類の作成を指します。したがって、資格を持たない給与計算代行会社が社会保険・労働保険の提出代行を請け負うことはできません。
給与の計算そのものはこれらの事務に含まれないため、社労士資格のない代行会社でも受託できます。ただし、賃金台帳のように労働社会保険諸法令で定められた帳簿の作成は独占業務にあたります。代行会社に委託する場合は、こうした法定帳簿の整備や社会保険の手続きを自社または別途依頼する社労士が担う形になるため、委託する範囲と役割分担を契約時に確認しておくと安心です。
無資格で独占業務を行った場合には罰則も定められており、社会保険労務士法(第32条の2)では1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科され得ます。社会保険の手続きまで委託したい場合は、委託先が社労士資格を持つか、社労士と正式に連携しているかを確認することが、違法な委託を避けるうえで重要です。
このように社会保険・労働保険の手続きは社労士の独占業務ですが、給与計算そのものは社労士以外にも委託できます。税理士や給与計算代行会社に適法に任せられる業務と、社労士にしか任せられない業務の線引きをより詳しく確認したい場合は、以下の記事で業務ごとに整理しています。
給与計算を社労士に任せるメリットと注意点
社労士に委託する価値と、委託する前に押さえておきたい注意点を整理します。どちらも理解したうえで検討すると、委託後のギャップを防げます。
メリット
最大のメリットは、給与計算と社会保険・労働保険の手続きを一つの窓口で完結できることです。入退社や賞与にともなう金額の変動が手続きへ直接反映され、計算と手続きのあいだで情報を受け渡す手間やミスがなくなります。
担当者の退職や異動で給与計算が止まるリスクを避けられる点も見逃せません。社内で特定の担当者に業務が集中していると、その人が抜けた途端に締め日に間に合わなくなる恐れがあります。委託すれば、担当者の属人化から解放され、引き継ぎの負担も軽くなります。
加えて、法改正や社会保険料率の改定への対応を専門家に任せられる安心感があります。労働・社会保険の制度は頻繁に見直されるため、自社で最新の制度を追い続けるのは負担が大きく、見落とせば計算ミスや手続き漏れにつながります。社労士は制度改正を踏まえて処理するため、法令遵守の面でも心強い相手です。
注意点
一方で、委託するとノウハウが社内に残りにくくなります。将来的に内製へ戻す可能性がある場合は、計算の過程や判断の根拠を共有してもらえるかを確認しておくと安心です。
委託範囲の線引きもあいまいにしないことが大切です。どこまでが委託先の責任で、どこからが自社の対応かを契約時に明確にしておかないと、トラブルの原因になります。従業員の給与情報という機微な個人情報を預けるため、情報管理の体制やセキュリティ認証の有無も確認しておきたいところです。
そして前章で触れたとおり、社会保険の手続きまで任せたい場合は、委託先が社労士資格を持つか社労士と正式に連携しているかを必ず確認します。無資格の委託先に手続きを任せると、違法な委託になる恐れがあるためです。
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社労士との関わり方で選ぶ委託先タイプ
社労士に給与計算を任せるといっても、委託先の形は一つではありません。社会保険・労働保険の提出代行を誰が担うかによって、大きく2つのタイプに分かれます。自社がどちらの任せ方に向いているかを見極める参考にしてください。

社労士事務所・社労士法人に直接依頼する
社労士事務所・社労士法人に直接委託するタイプです。給与計算と社会保険・労働保険の手続きを、有資格者が自法人で一体として引き受けます。給与計算を主軸にしつつ社労士が運営・関与する給与計算代行も、実質的にこの形に含まれます。
計算から手続きまでを有資格者が一貫して担うため、法令遵守とコンプライアンスの面で安心感が高いのが特徴です。社会保険の手続きまで確実に任せたい企業や、労務相談もあわせて相談したい企業に向いています。
給与計算BPOに任せ、社会保険は提携・顧問社労士が担う
給与計算を、勤怠管理や年末調整なども含む幅広い労務BPOの一部として委託するタイプです。給与計算BPOの事業者が計算業務を担い、社会保険・労働保険の手続きは提携する社労士法人や、自社で契約している顧問社労士が担当します。
給与計算に加えて勤怠や周辺の労務業務まで幅広く任せたい企業に向いています。ただし、社会保険の手続きを誰が担うかは委託先ごとに異なります。提携社労士が対応する場合もあれば、自社で顧問社労士を別途手配する必要がある場合もあるため、契約前にこの点を確認しておくことが欠かせません。
社労士の選び方の基準
ここからは、社労士系の委託先を選ぶときに確認したい6つの基準を解説します。自社の状況に当てはめながら、どの委託先が合うかを判断する軸として使ってください。
社会保険・労働保険の手続きまで一体で依頼できるか
最初に確認したいのは、社会保険・労働保険の手続きまで任せられるかです。給与計算だけでなく社会保険の手続きまで一体で委託したい場合、委託先が社労士資格を持つか、提携社労士が手続きを担う体制かを見極めることが重要です。給与計算BPOのなかには、社会保険の手続きは自社の顧問社労士が前提となる委託先もあるため、自社で社労士を別途手配する必要があるかどうかで判断が分かれます。
法改正・社会保険料率の改定への対応は速いか
労働・社会保険の制度は毎年のように改正され、社会保険料率も見直されます。委託する目的の一つが制度対応の負担軽減である以上、法改正や料率改定を踏まえて計算・手続きに反映してもらえるかは重要な基準です。制度改正時の情報提供や、改定内容をどのように処理へ反映するかを確認しておくと、見落としによるミスを防げます。
入社・退社・異動が多い月でも対応できる体制か
4月の入社や人事異動が集中する時期は、給与計算と社会保険の手続きが一度に増えます。繁忙期でも締め日に遅れず処理できるか、担当者が一人に偏らず複数名でチェックする体制があるかを確認しましょう。属人化を避けるために委託するのに、委託先が少人数で特定の担当者に依存していては、同じリスクを抱え込むことになりかねません。
個人情報・セキュリティの管理体制は十分か
給与計算の委託では、従業員の氏名・給与額・マイナンバーといった機微な個人情報を預けます。情報管理の体制や、プライバシーマーク・ISO27001(ISMS)などの認証を取得しているかを確認しておくと安心です。データの受け渡し方法や、万一の漏えい時の責任分担も契約前に押さえておきたいポイントです。
対応規模と既存の給与・勤怠システムへの対応は合うか
委託先によって、対応しやすい従業員規模には幅があります。数十名の企業に強い事務所もあれば、数百名から千名を超える規模に対応する法人もあります。自社の従業員数が委託先の得意とする規模に合うかを確認しましょう。あわせて、現在使っている給与ソフトや勤怠システムに対応しているか、既存の運用を変えずに任せられるかも、移行の負担を左右する重要な基準です。
料金体系は分かりやすく、依頼する範囲に見合うか
料金は基本料金に従業員数と依頼する業務範囲を掛け合わせて決まることが多く、委託先ごとに体系が異なります。社会保険の手続きが基本料金に含まれるのか、オプションなのかで総額が変わるため、見積もりの内訳を確認することが大切です。安さだけで選ばず、任せたい範囲をすべて含めた総額で比較することが、あとから追加費用に驚かないためのコツです。
給与計算を社労士に任せる費用の目安
委託を検討するうえで気になる費用について、料金の決まり方と規模別の目安を整理します。委託先ごとに料金を公開していない場合も多いため、ここでは費用感をつかむための考え方を示します。
料金の決まり方(基本料金+従業員数+業務範囲)
社労士への給与計算委託の料金は、基本料金に従業員1名あたりの単価を加える体系が一般的です。これに、賞与計算・年末調整・社会保険の手続きといった業務を加えるごとに費用が上乗せされます。年末調整は年1回のスポット費用として設定されることが多く、社会保険の手続きは月額に含む委託先と、発生のつど課金する委託先に分かれます。
自社で発生する業務をすべて洗い出し、それらを含めた総額で見積もりを取ることが、委託先ごとの料金を正しく比較する前提になります。
見積もりを依頼するときは、次の情報をまとめて伝えると、正確な金額を回答してもらいやすくなります。
- 従業員数と、給与・賞与の支給回数(賞与が年に何回あるか)
- 任せたい業務範囲(給与計算のみか、年末調整・社会保険/労働保険の手続きまで含むか)
- 入社・退社・異動の月あたりの件数(繁忙期の変動)
- 現在使っている給与・勤怠システム(連携の可否)
- 社会保険・労働保険の手続きの担い手(委託先の社労士に任せるか、自社の顧問社労士が担うか)
従業員規模別の目安
料金を公開している委託先の例では、従業員20名程度までなら月1〜3万円台から、100名規模で月10万円前後、数百名規模になると月十数万円から数十万円へと、人数に応じて段階的に上がる傾向があります。社会保険の手続きを加えるかどうかでも総額は変わります。依頼する業務範囲や処理の複雑さによって差が大きいため、あくまで目安です。
多くの社労士事務所・社労士法人は料金を公開しておらず、依頼内容に応じた見積もりとしています。正確な費用は、任せたい業務範囲と従業員数を伝えて見積もりを取って確認するのが確実です。各委託先の料金の目安は、このあとの比較表でも確認できます。
参考までに、料金を公開している委託先の例を対象規模とあわせて挙げます(いずれも各社公式の公開情報・2026年10月時点)。
| 料金 | YFPクレア | 東京丸の内社会保険労務士法人 | 給与計算代行センター | An-field | DIG社会保険労務士法人 | あかね社会保険労務士法人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 対象規模の目安 | 1〜5名 | 人数に応じて | 人数に応じて | 〜10名 | 1〜100名 | 50名(事例) |
| 公開されている料金 | 月10,000円(6〜20名は1名1,700円・税別) | 月10,000円+2,000円×人数(税別、賞与別途) | 基本5,000円/回+1名500円(税別) | 給与計算 月33,000円〜(社保手続き顧問 月550円×人数・税込) | 月10万円以内 | 月82,500円〜 |
※ 2026年10月時点の各社公式サイト等の公開情報にもとづく例です。料金は変更される場合があり、記載のない委託先は要見積もりです。
見積もりを取る前に金額感をつかんでおきたい方に向けて、社労士に頼んだ場合の費用を従業員数別の月額の目安や料金の内訳まで掘り下げた記事も用意しています。基本料金に何が含まれ、賞与計算・年末調整・社会保険の手続きでどのくらい上乗せされるかを具体的に確認できます。
どの委託先に見積もりを依頼すべきか、まだ候補を絞り込めていない場合は、以下の「30秒で終わる選定診断ツール」をご活用ください。任せたい業務範囲・従業員規模・既存の給与ソフトなどの条件から、自社に合う委託先のタイプと候補を提示します。
あなたに合った給与計算の委託先を診断
社労士系の給与計算委託先を比較
ここからは、社労士事務所・社労士法人への直接依頼と、社会保険を提携・顧問社労士が担う給与計算BPOの委託先を比較します。対応業務範囲、社会保険の提出代行を誰が担うか、対応規模、料金の目安、対応するクラウド給与を同じ軸で並べました。とくに「社会保険の提出代行を誰が担うか」は、社労士系の委託先を選ぶうえで最も重要な違いになります。
| サービス名 | アクタス | エスペイロール | 小林労務 | An-field | イージーネット | YFPクレア | 社会保険労務士法人とうかい | あかね社会保険労務士法人 | 給与計算代行センター | ライト社会保険労務士法人 | 東京丸の内社会保険労務士法人 | 社会保険労務士法人エフピオ | DIG社会保険労務士法人 | Wheat Accounting | freee人事労務アウトソース | ジョブカンBPO | トライアンフ 給与計算アウトソーシング | NMPスペシャリスト | Remoba労務 | Chatwork労務アシスタント | MHCトリプルウィン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 給与計算・賞与計算 年末調整 社会保険・労働保険手続き | 給与計算・賞与計算 年末調整 社会保険・労働保険手続き(別サービス) | 給与計算・賞与計算 年末調整 社会保険・労働保険手続き | 給与計算 社会保険・労働保険手続き(社保等手続き顧問) | 給与計算 社会保険・労働保険手続き 勤怠管理・労務相談(顧問型) | 給与計算 賞与計算(オプション) 年末調整 社会保険・労働保険手続き(フルサポート) | 給与計算 社会保険・労働保険手続き 年末調整(電子化) | 給与計算・賞与計算 年末調整 社会保険・労働保険手続き | 給与計算・賞与計算 (社会保険・労働保険手続きは含まない) | 給与計算 社会保険・労働保険手続き (入退社の資格取得・喪失など) | 給与計算・賞与計算 住民税処理 社会保険・労働保険手続き(一括電子申請) | 給与計算 社会保険手続き(別サービス・顧問契約) | 給与計算 社会保険・労働保険手続き(労務顧問の併用時) | 給与計算 賞与計算・年末調整(オプション) 社会保険・労働保険手続き(連携社労士) | 給与計算・賞与計算 年末調整・住民税更新 入退社・身上変更手続き | 給与計算 勤怠データ確認・Web明細 年末調整 (賞与・社保手続きは要問い合わせ) | 給与計算・賞与計算 年末調整・マイナンバー管理 社会保険・労働保険手続き 社員窓口 | 給与計算・賞与計算 年末調整・住民税 勤怠集計 社会保険・労働保険手続き(オプション) | 給与計算・賞与計算 年末調整の補助 入退社・勤怠集計 (社保手続きは社労士との連絡を代行) | 給与計算・賞与計算 勤怠締め 年末調整の補助 入退社・社保届のデータ作成(提出代行は除く) | 給与計算・賞与計算 年末調整・住民税 就業管理・身上異動 社会保険・労働保険手続き(提携社労士) |
| 社会保険の提出代行を誰が担うか | 自法人の社労士 (アクタス社会保険労務士法人) | 自法人の社労士 (同一法人の別サービスで受託) | 自法人の社労士 (労働保険事務組合も併設) | 自法人の社労士 (社保等手続き顧問) | 自法人の社労士 (担当社労士が顧問に) | グループの社労士法人 (対応範囲は要問い合わせ) | 自法人の社労士 | 自法人の社労士 (全案件を社労士が確認) | 関連の社労士事務所 (別途契約が必要) | 自法人の社労士 | 自法人の社労士 | 自法人の社労士 (社会保険手続き代行は別サービス) | 自法人の社労士 (労務顧問の併用が必要) | 連携する社労士 (担当主体・契約形態は要問い合わせ) | 顧問社労士(別途手配) ※顧問先がなければfreeeが紹介 | 提携社労士法人が運用を監修 (社保手続きの受託可否は要問い合わせ) | 提携の社労士法人 (グループ内か外部かは要問い合わせ) | 社労士が連携して対応 (実施主体は要問い合わせ) | 顧問社労士(別途手配) ※Remobaは社労士との連絡を代行 | 顧問社労士(別途手配) ※提出代行は非対応(独占業務) | 提携の社労士 (別途契約が必要) |
| 対応規模 | 約100〜1,000名超の事例 (規模制限の明記なし) | 中小〜中堅 (事例150〜500名) | 小規模〜大企業 (全国対応・1〜19名プランあり) | 中小〜中堅(10名〜) | 要問い合わせ | 1名〜100名超 | 1名〜1,000名超 (規模別メニュー) | 〜500名 (事例50〜250名) | 要問い合わせ(全国対応) | 要問い合わせ | 中小企業 (具体基準の明記なし) | 要問い合わせ | 1名〜1,000名超 | 従業員1〜100名が目安(法人のみ) | 要問い合わせ (料金は50名分込みの設計) | 要問い合わせ (導入事例は250名規模) | 1,000名未満が中心 (事例300〜1,200名) | 事例30〜700名規模 | 要問い合わせ (事例は約250名規模〜) | 中小〜大企業 (事例1〜3,500名超) | 小規模〜大規模 (公開事例は200〜3,000名) |
| 料金の目安 | 要見積もり | 要見積もり (相談・見積もり無料) | 要見積もり (社保・労保手続き1〜19名は月20,000円〜・税別) | 給与計算 10名まで月33,000円〜 社保手続き顧問 月550円×人数(税込) | 要見積もり (簡単見積もり機能あり) | 1〜5名 月10,000円 6〜20名 1名1,700円(税別) 21名〜 要見積もり | 要見積もり (アウトソーシング診断は50,000円・税抜) | 要見積もり (事例: 50名で月82,500円〜) | 基本料 5,000円/回+1名500円(税別) | 要見積もり (無料相談あり) | 給与計算 月10,000円+2,000円×人数(税別、賞与別途) | 要見積もり | 1〜100名 月10万円以内 101名〜 月9万円〜(税別・人数レンジ別) | 月額30,000円〜 | 月95,000円(50名分込み)+1人1,900円(税抜) | 要見積もり | 要見積もり | 要見積もり | 月180,000円〜(月30時間対応) | 給与計算のみ 月6万円〜(従業員50名規模) | 要見積もり (統一単価なし) |
| 対応クラウド給与 | 給与奉行クラウド(BPaaS認定) SmartHR連携 | 要問い合わせ | 要問い合わせ (既存システムを変えず対応) | マネーフォワード クラウド給与 KING OF TIME | 要問い合わせ (自社システムを使用) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (勤怠DX・年末調整電子化に対応) | 奉行クラウド・KING OF TIME PCAクラウド ほか | 給与奉行クラウド マネーフォワード クラウド給与 ジョブカン給与計算・freee ほか | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ (ジョブカン勤怠の導入支援) | 要問い合わせ (クラウド勤怠の導入が前提) | freee・マネーフォワード クラウド | freee人事労務 | ジョブカン給与計算 | 給与システムの指定なし (既存の勤怠・マイナンバーと連携) | 要問い合わせ (既存システムを活用可) | マネーフォワード クラウド給与 freee人事労務・SmartHR KING OF TIME ほか | マネーフォワード クラウド給与 freee人事労務・SmartHR 勘定奉行クラウド ほか | POSITIVE(人事給与) LYSITHEA(就業管理) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※ 上記は2026年10月時点の各社公式サイト等の公開情報にもとづく目安です。料金・対応業務範囲・対応規模・連携ソフトは変更される場合があるため、最新の内容は各社の公式サイト・資料でご確認ください。
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社労士系の給与計算委託先 個別紹介
比較表で挙げた委託先について、提供元・対応業務範囲・社会保険の提出代行をどう担うか・対応規模などを個別に紹介します。社労士との関わり方の2つのタイプに分けて取り上げます。
社労士事務所・社労士法人に直接依頼できる委託先
社労士の有資格者が給与計算と社会保険・労働保険の手続きを担う委託先です。社労士事務所・社労士法人が自法人で一体として引き受ける形が中心ですが、給与計算を担う会社が関連・グループの社労士と連携して社会保険の手続きまでカバーする形も含みます。社会保険の手続きを誰が担うかは各社で異なるため、個別紹介と比較表で確かめてください。
1. アクタス(アクタス社会保険労務士法人)

アクタス社会保険労務士法人が運営する給与計算アウトソーシングです。給与計算・賞与計算に加え、社労士の独占業務である社会保険・労働保険の手続きの代理まで、同じ社労士法人が一つの窓口で引き受けます。年末調整もまとめて受託します。
給与計算だけ・社会保険手続きだけといった業務単位の部分委託にも対応します。給与奉行クラウドのBPaaS認定事業者で、導入時にはグループのITコンサルティング会社が構築を支援します。情報セキュリティの国際規格ISO/IEC 27001を取得しています。
料金は公式サイトで非公開のため見積もりとなり、約100名から1,000名を超える規模まで導入事例があります。
2. エスペイロール(社会保険労務士法人エスネットワークス)

「エスペイロール」は、社会保険労務士法人エスネットワークスが提供する給与計算アウトソーシングです。委託する範囲を標準・ビジネス・マネージメントの3つのパッケージから選べます。
社会保険・労働保険の手続きは給与計算のパッケージには含まれず、同じ社労士法人が別サービスとして受託する形です。算定基礎届・月額変更届・労働保険の年度更新や入退社の手続きについて、書類作成と提出代行に対応します。
社会保険労務士が9名在籍し、資料の受領から2営業日以内の納品を掲げています。料金は相談・見積もりが無料で、実額は問い合わせで確認します。
3. 小林労務(社会保険労務士法人小林労務)

KBRグループの一員である社会保険労務士法人小林労務による、社会保険手続き・給与計算のアウトソーシングです。社会保険手続きの受託従業員数は20万人以上と公表しています。
グループに厚生労働大臣の認可を受けた労働保険事務組合を持ち、労働保険の事務まで一体で扱えます。顧問契約を前提とせず、スポット契約や初回相談のみにも対応し、会社規模を問わず全国から相談を受け付けます。
料金は依頼内容により個別見積もりで、社会保険・労働保険の手続きは1〜19名の規模で月額20,000円〜(税別)の小規模向けプランが用意されています。
4. An-field(社会保険労務士法人An-field)

社会保険労務士法人An-field(アンフィールド)による給与計算の代行サービスです。規模別の料金を公式サイトで公開している点が特徴で、愛知県の豊川と名古屋に拠点を構えています。
給与計算は10名までが月額33,000円(税込)、11〜50名が27,500円に1名あたり770円を加える体系です。社会保険の手続きは給与計算とは別に「社保等手続き顧問」(月額550円×人数、税込)として用意されています。
5. イージーネット(社会保険労務士法人イージーネット)

社会保険労務士法人イージーネットは、給与計算・社会保険手続き・勤怠管理・労務相談を顧問型でまとめて引き受ける委託先です。委託した業務を担う社労士がそのまま顧問となる体制を公式サイトで示しています。
社会保険労務士の資格者が5名在籍し、職員は総勢13名です。公式サイトには、社員数と委託する業務を選んで概算料金を試算できる見積もり機能があり、正確な料金は問い合わせで確定します。
6. YFPクレア(税理士法人YFPクレア)

税理士法人YFPクレアが提供する給与計算代行です。税務・会計・労務を同じ事務所に相談できる総合事務所の、労務分野にあたるサービスです。
料金は1〜5名が一律で月10,000円、6〜20名は1名あたり1,700円(いずれも税別)、21名以上は個別見積もりです。賞与計算や年末調整の代行などをオプションで追加できます。
社会保険・労働保険の手続きはグループのYFPクレア社会保険労務士法人が担う構成で、給与計算の契約でどこまで対応するかは問い合わせで確認します。対応規模は1名から100名を超える企業までとしています。
7. 社会保険労務士法人とうかい

社会保険労務士法人とうかいは、給与計算・社会保険手続き・年末調整の電子化・勤怠のデジタル化支援を扱う社労士法人です。全国に対応しています。
給与計算は1〜10名から、社会保険手続きは10〜50名から1,000名を超える規模までを、企業規模別のメニューとして整えています。情報セキュリティの国際規格ISO/IEC 27001を取得し、導入支援の実績は450社以上と公表しています。
委託の前に、委託の可否や範囲を見極めるための有償のアウトソーシング診断(50,000円、税抜)を提供しています。
8. あかね社会保険労務士法人

あかね社会保険労務士法人は、大阪を拠点に全国対応をうたう給与計算アウトソーシングの委託先です。
給与・賞与計算、年末調整、労働保険の年度更新や社会保険の算定基礎届、入退社に伴う社会保険・雇用保険の手続きまで、社労士法人として一体で受託します。一次処理の担当者と確認の担当者による二重チェック体制をとり、全案件を社会保険労務士が法令面で確認します。
従業員500名規模までの受託に対応し、奉行クラウドやKING OF TIMEなど複数のクラウドと連携します。料金は個別見積もりで、公式サイトには導入事例ごとの月額が掲載されています。
9. 給与計算代行センター(合同会社FKJ)

社会保険労務士の福寿浩氏が運営する給与計算代行サービス「給与計算代行センター」です。契約の主体は、給与計算を専門とする合同会社FKJです。
給与計算の料金は、基本料が1回につき5,000円、これに1名あたり500円を加える体系です(税別)。給与奉行クラウドやマネーフォワード クラウド給与など、クラウド給与ソフトの操作代行にも対応します。
社会保険・労働保険の手続きは給与計算代行には含まれず、関連の社労士事務所と契約した場合に、給与計算と連動したワンストップでの対応が可能とされています。
10. ライト社会保険労務士法人

ライト社会保険労務士法人は、東京・中野区に拠点を置き、給与計算代行と労務管理を扱う社労士法人です。
毎月の給与計算に加え、従業員の入退社に伴う社会保険・労働保険の資格取得・喪失手続きの書類作成と申請代行、助成金の申請、就業規則の作成などの労務相談を受託します。料金は公式サイトに金額の掲載がなく、無料相談から見積もりを受けます。
11. 東京丸の内社会保険労務士法人

東京丸の内社会保険労務士法人は、中小企業向けの給与計算代行を提供しています。
月次の給与計算・賞与計算・住民税の処理・経理用資料の作成に加え、社会保険の月額変更届・算定基礎届、労働保険の年度更新を、給与計算と併せて一括で電子申請できる点を特徴としています。
給与計算代行の料金は、月額10,000円に対象者1名あたり2,000円を加える体系です(税別、賞与は別途請求)。
12. 社会保険労務士法人エフピオ

社会保険労務士法人エフピオは、顧問契約の形で給与計算代行を提供する社労士法人です。千葉と東京に拠点を構えています。
給与計算そのものに加え、支給ルールや日割計算・課税区分の整理、就業規則・人事制度との整合確認、勤怠システムの導入支援までを範囲に含めます。給与計算実務能力検定1級に合格した社会保険労務士が在籍すると記載しています。
社会保険の手続きは「社会保険手続き代行」として別の顧問サービスで提供し、料金は内容により異なるため非公開です。
13. DIG社会保険労務士法人

公認会計士・税理士・社会保険労務士を擁するDIGグループの社労士法人、DIG社会保険労務士法人が提供する給与計算代行です。
人数レンジ別の月額料金を公開している点が特徴で、1〜100名が月額10万円以内、101名〜が9万円〜、1,000名〜が54万円〜です(いずれも税別)。労務顧問契約がなくても給与計算だけを依頼でき、勤怠の集計はクラウド勤怠の導入を前提に受託の対象外としています。
社会保険・労働保険の手続きは、労務顧問を併用した場合に対応します。
給与計算BPOに任せ、社会保険は提携・顧問社労士が担う委託先
給与計算を幅広い労務BPOの一部として引き受け、社会保険・労働保険の手続きは提携社労士または顧問社労士が担う委託先です。社会保険の手続きを誰が担うかは委託先ごとに異なるため、個別に確認してください。
14. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

経理業務全般をフルアウトソーシングできる経理代行サービスで、株式会社Wheatが運営しています。記帳や請求書作成とあわせて給与計算も月次の継続業務として任せられ、クラウド会計の導入から運用までを一体で引き受けます。
社会保険・労働保険の代理申請は、連携する社労士が担う体制です(担当主体や契約形態は公式に明記されていません)。給与計算は対応業務に含まれ、賞与計算・年末調整はオプションとして柔軟に対応するとされています。
対応は全国オンライン(法人のみ)で、料金は月額30,000円からの定額プランを基本に、業務量に応じて見積もりを提示します。まずは経理を含むバックオフィス全体を見直したい企業に向く委託先です。
委託によってどの程度の効果が出た事例があるのか、株式会社Wheatの代表取締役・佃誠吾氏は、MCB FinTechカタログの独自インタビューで次のように述べています。

コスト面で大きく効果が出た事例としては、売上高3億円規模のお客様で、従来、派遣社員3名体制で月額約80万円を要していたバックオフィス業務を当社が引き継ぎました。業務フローをゼロベースで見直した結果、月額20万円以下での運用を可能にし、約75%のコスト削減に成功。単なるコストダウンに留まらず、アウトプットの品質改善も同時に果たした好例です。
業務効率化の事例としては、従業員100名規模のお客様で、Excelを用いた手作業で、完了までに1週間を要していた給与計算業務の事例です。システムの最適化と人員配置の再設計を徹底した結果、2〜3日での完了を実現。コスト・工数ともに50%以上の削減に繋がりました。これは個人のスキルに頼るのではなく、業務プロセスを正しく組み立て直したことによる成果です。
15. freee人事労務アウトソース(フリー株式会社)

クラウド人事労務ソフト「freee人事労務」の基盤上で、フリー株式会社が給与計算や労務業務を代行するサービスです。委託した情報がソフト上に蓄積され、企業の成長に合わせて外注から内製へ切り替えられる設計になっています。
月次給与計算・賞与計算に加え、年末調整、住民税更新、入退社手続き、身上変更などを受託します。社会保険手続き(資格取得・喪失届など)や振込データ作成は公式ページに記載がないため、必要な場合は問い合わせで確認してください。
社会保険の提出代行は既存の顧問社労士との連携を前提とし、顧問先がない場合はfreeeから社労士を紹介します。料金は料金ページ記載で、月額95,000円(50名分込み)に加え、1人あたり1,900円(税抜)が目安です。
16. ジョブカンBPO(株式会社DONUTS)

累計導入30万社のジョブカンシリーズを提供する株式会社DONUTSによる、給与計算の代行サービスです。クラウド給与計算システム「ジョブカン給与計算」と社会保険労務士が連携して運用し、顧客はアカウントを共有して計算の進捗を確認できます。
勤怠データの確認から給与計算、給与明細のWeb発行、年末調整までを一括で委託できます。運用はパートナーの社会保険労務士法人(日本社会保険労務士法人)の監修のもとで専門チームが担い、法改正にも対応するとしています。
ただし賞与計算や社会保険手続きそのものの受託可否は公式に記載がなく、料金も非公開のため、いずれも問い合わせでの確認が必要です。公式に対応規模の明記はなく、導入事例は従業員250名規模が中心です。
17. トライアンフ 給与計算アウトソーシング(株式会社トライアンフ)

組織・人事・採用領域のコンサルティングとアウトソーシングを手がける株式会社トライアンフ(PKSHA Technologyグループ)のサービスです。給与・賞与計算に加え、社員窓口、年末調整、マイナンバー管理まで人事労務の業務をまとめて委託できます。
社会保険関連業務は提携の社会保険労務士法人が担う構成です(グループ内組織か外部提携先かは公式に明記なし)。1社ごとに運用プロセスを設計し、原則2名以上の担当者が固定でつく体制を敷いています。
公式ページは従業員1000名未満のフルアウトソーシングを主対象に掲げ、事例は約300〜1,200名規模です。料金は1社ごとの設計のため要見積もりで、既存の勤怠・マイナンバーシステムとの連携に対応します。
18. NMPスペシャリスト(株式会社NMPスペシャリスト)

人材派遣やBPO、業務コンサルティングを手がける株式会社NMPスペシャリストの給与計算代行サービスです。給与計算・賞与計算に加え、年末調整、住民税・昇給処理、勤怠集計・有給管理までを標準範囲として受託します。
社会保険・労働保険の手続きは「ご要望により対応」するオプションの扱いで、導入事例では社労士と連携して対応するとしています。提出代行の実施主体(自社か提携か)は公式に明記がないため、委託前に確認しておきたい点です。
入退社の多い飲食・福祉などの事例があり、人数の変動に応じて費用が増減します。公式の導入事例は従業員30〜700名規模で、料金は業務フローの確認を経た見積もりで提示されます。
19. Remoba労務(株式会社Enigol)

クラウドサービスに詳しいオンラインワーカーのチームに、労務業務をまとめて依頼できるサービスで、株式会社Enigolが運営しています。入退社手続き、勤怠データ集計、月次給与計算・賞与計算、年末調整の補助などを月30時間単位の体制で代行します。
Remoba労務自体は社労士事務所ではなく、社会保険の提出代行は既存の顧問社労士が担います。既存の顧問社労士との契約変更は不要で、社労士とのやり取りや資料回収といった運用面を代行する立ち位置のため、社会保険の手続きそのものを委託したい場合は別途社労士が必要です。
freee人事労務・SmartHR・マネーフォワード クラウド給与・KING OF TIMEなど主要な労務クラウドに幅広く対応します。料金は月30時間対応で、年間プラン月額180,000円、6ヶ月プラン月額200,000円が目安です。
20. Chatwork労務アシスタント(株式会社kubellパートナー)

ビジネスチャット「Chatwork」上でやり取りを完結させながら、労務業務を委託できる代行サービスです。運営は株式会社kubellパートナーで、給与・賞与計算、勤怠締め、入退社・休職復職の手続き、従業員からの問い合わせ対応までを代行します。
社会保険手続きは、入退社などに伴う資格取得・喪失届のデータ作成(ドラフト)まで対応します。ただし提出代行は社労士の独占業務にあたるため非対応で、顧問社労士が担う前提です。年末調整も独占業務部分を除く補助作業にとどまるため、社労士は別途必要になります。
料金は業務別に、給与計算のみで月額6万円から(従業員50名規模)、勤怠締めと給与計算で月額9万円からが目安です。freee人事労務やマネーフォワード クラウド給与、SmartHRなどの人事労務クラウドとの連携に対応します。
21. MHCトリプルウィン(MHCトリプルウィン株式会社)

三菱HCキャピタルグループで給与計算・人事BPOを専業とするMHCトリプルウィン株式会社のサービスです。オーダーメイド型、パッケージ型「GrowAssist給与計算」、SaaS型の3方式を用意し、要件と予算に応じて選べます。
給与・賞与計算、年末調整、住民税、就業管理などを受託し、社会保険関連事務は提携の社会保険労務士と別途契約して作成・届出を依頼できる構成です。人事給与システム「POSITIVE」や就業管理「LYSITHEA」を既に導入している場合は、そのまま運用を引き継げます。
プライバシーマーク、ISO/IEC 27001、SOC1®Type2報告書を取得し、日立グループのデータセンターで運用します。公式は小規模から大規模まで対応するとしており、公開事例は従業員200〜3,000名規模が中心です。料金は個社ごとの見積もりで、導入期間は平均6か月程度です。
社労士に給与計算を依頼する流れ
実際に委託するまでの流れを押さえておくと、移行の見通しが立てやすくなります。一般的には、問い合わせからヒアリング、見積もり、テスト稼働を経て本番移行へと進みます。
- 問い合わせ・ヒアリング:自社の従業員数・給与体系・使っている給与ソフト・任せたい業務範囲を伝える
- 見積もり・契約:内容をもとに提示された見積もりで委託範囲と料金を確認して契約する
- データ引き継ぎ・業務フローのすり合わせ:既存の給与データや運用ルールを委託先と共有する
- 並行稼働・テスト計算(目安1〜2か月):本番前に計算結果のずれを洗い出す
- 本番移行:委託先での運用に切り替える(全体で数か月かかることもある)
移行には数か月を要することもあるため、担当者の退職など期限がある場合は、早めに相談を始めておくと安心です。並行稼働の期間を設けることで計算結果のずれを本番前に確認でき、スムーズに引き継げます。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 給与計算を社労士にアウトソーシングするとは、どのような委託ですか?
A. 給与計算を社労士にアウトソーシングするとは、毎月の給与計算に加えて、社会保険・労働保険の手続きまでを社会保険労務士(社労士)や社労士法人にまとめて委託することです。給与計算そのものは一般の代行会社でも受託できますが、社会保険・労働保険の手続きは社労士の独占業務のため、計算と手続きを一つの委託先で一体にできるのが社労士に任せる最大の特徴です。
Q. 給与計算を社労士に任せると、何をどこまで任せられますか?
A. 給与計算を社労士に任せると、毎月の給与・賞与計算や給与明細の作成、年末調整、住民税の更新といった計算業務に加え、社会保険・労働保険の手続きまで一体で任せられます。入退社にともなう資格取得・喪失の届出、算定基礎届や月額変更届、労働保険の年度更新などが給与や賞与の金額と連動して処理されるため、計算と手続きのあいだで情報を受け渡す手間がなくなります。
どこまでを含めるかは委託先ごとに幅があり、社会保険の手続きを基本料金に含む委託先と、別のサービスやオプションとして受託する委託先に分かれます。任せたい業務を洗い出し、契約前に対応範囲を確認しておくと安心です。
Q. 給与計算を社労士に任せる場合と、一般の給与計算代行会社に任せる場合は何が違いますか?
A. 両者の最大の違いは、社会保険・労働保険の手続きの提出代行ができるかどうかです。給与計算そのものは社労士の独占業務ではないため一般の代行会社でも適法に受託できますが、社会保険・労働保険の手続きの提出代行は社労士の独占業務にあたり、代行会社は行えません。
そのため代行会社に委託する場合、社会保険の手続きは自社で行うか、別途社労士に依頼する必要があります。計算から社会保険の手続きまで一つの窓口で完結させたい場合は社労士系の委託先が、計算業務の効率化やコスト重視で手続きは自社・顧問社労士で対応できる場合は代行会社が、それぞれ選択肢になります。
Q. 給与計算は社労士と税理士のどちらに頼むべきですか?
A. 税務申告とあわせて任せたいなら税理士、社会保険・労働保険の手続きまで一体で任せたいなら社労士が適しています。年末調整や源泉徴収票の作成など税務に関わる業務は税理士の独占業務、社会保険・労働保険の手続きは社労士の独占業務と、法律で担える範囲が分かれているためです。
税務と社会保険のどちらの手続きも発生する企業では、税理士と社労士が連携している総合事務所やグループに任せると、窓口を一本化できます。
Q. 社会保険の手続きを社労士の資格がない委託先に任せると違法になりますか?
A. 資格のない委託先が報酬を得て社会保険・労働保険の手続きの提出代行を業として行うことは、社会保険労務士法で禁じられています。同法第27条は、社労士・社労士法人でない者がこれらの事務を業として行うことを禁じ、違反には罰則(1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)も定められています。
給与の計算そのものは独占業務に含まれないため代行会社でも受託できますが、社会保険・労働保険の手続きまで委託したい場合は、委託先が社労士資格を持つか、社労士と正式に連携しているかを必ず確認してください。
出典・参考資料(1件)
Q. 社会保険の手続きまで給与計算と一体で任せたい場合、委託先の何を確認すればよいですか?
A. 委託先が社労士資格を持つか、提携社労士が手続きを担う体制になっているかを確認します。社会保険・労働保険の手続きは社労士の独占業務のため、計算と手続きを一体で任せるにはこの点が前提になります。
給与計算BPOのなかには、社会保険の手続きは自社の顧問社労士が担う前提の委託先もあります。その場合は社労士を別途手配する必要があるため、提出代行を「誰が担うのか」を契約前に具体的に確認しておくことが欠かせません。
Q. 社労士に直接依頼するのと、給与計算BPOに任せて社会保険は提携社労士が担うのとでは、どちらを選べばよいですか?
A. 社会保険の手続きまで確実に一体で任せたい・労務相談もしたいなら社労士事務所・社労士法人への直接依頼、勤怠や年末調整など周辺の労務業務まで幅広く任せたいなら給与計算BPOが向いています。
前者は有資格者が計算から手続きまで一貫して担うためコンプライアンス面で安心感が高く、後者は幅広い業務を一括で委託できる一方、社会保険の手続きを提携社労士が担うのか自社の顧問社労士が前提なのかが委託先ごとに異なります。
自社がどちらのタイプに向いているかは、任せたい業務範囲や社会保険の提出代行を誰に担ってほしいかで分かれます。記事内の比較表や診断ツールもあわせて、候補を絞り込んでください。
Q. 給与計算を社労士に委託する費用はどのくらいかかりますか?
A. 給与計算を社労士に委託する費用は、基本料金に従業員1名あたりの単価を加え、賞与計算・年末調整・社会保険の手続きなどの業務範囲に応じて上乗せされる体系が一般的です。料金を公開している委託先の事例では、従業員数十名規模で月額数万円から、数百名規模で月額十数万円から数十万円へと、人数に応じて段階的に上がる傾向があります。
ただし依頼する業務範囲や処理の複雑さで差が大きく、多くの社労士事務所・社労士法人は料金を非公開として個別見積もりとしています。社会保険の手続きが基本料金に含まれるかオプションかでも総額が変わるため、任せたい範囲をすべて含めた総額で比較するのが確実です。
Q. 給与計算を社労士に委託すると、新しい給与ソフトの導入が必要になりますか?
A. 新しいソフトの導入が必須とは限らず、既存の給与ソフトや勤怠システムをそのまま活かせる委託先を選べば、移行の負担を抑えられます。奉行クラウドやマネーフォワード クラウド給与、freee人事労務といった主要なクラウド給与に対応し、勤怠データをCSVやAPIで受け渡せる委託先であれば、いまの運用を大きく変えずに任せられます。
対応するソフトの範囲は委託先ごとに幅があるため、自社の運用環境を伝えたうえで、既存のシステムを変えずに任せられるかを確認しておくとよいでしょう。
Q. 法改正や社会保険料率の改定にも社労士が対応してくれますか?
A. 社労士は制度改正や社会保険料率の改定を踏まえて計算・手続きに反映するため、自社で最新の制度を追い続ける負担から解放されます。労働・社会保険の制度は毎年のように見直され、見落とせば計算ミスや手続き漏れにつながりますが、専門家に任せることで法令遵守の面でも安心して運用できます。
委託の目的の一つが制度対応の負担軽減である以上、改正時の情報提供や、改定内容をどのように処理へ反映するかを事前に確認しておくと、見落としによるミスを防げます。
Q. 従業員数が少ない小規模な会社でも、給与計算を社労士に委託できますか?
A. 数名規模の小規模な会社でも委託でき、小規模向けの料金プランを用意している委託先もあります。委託先によって得意とする従業員規模には幅があり、数十名規模の企業に強い事務所から数百名〜千名超の規模に対応する法人までさまざまです。
自社の従業員数が委託先の得意とする規模に合うかを確認すると、料金や対応の面でミスマッチを避けられます。小規模な会社は、少人数向けのプランを明示している委託先から見積もりを取ると比較しやすくなります。
Q. 給与計算だけをスポットで依頼したり、顧問契約なしで任せたりできますか?
A. 顧問契約を前提とせず、給与計算だけをスポットや単発で依頼できる委託先もあります。社会保険の手続きを含む顧問契約とセットでしか受けない委託先がある一方で、給与計算のみの受託や初回相談のみに対応する委託先も存在します。
任せたいのが給与計算だけなのか、社会保険の手続きまで含めるのかによって適した委託先が変わるため、契約の形態(顧問型か、業務単位の部分委託か)を問い合わせの段階で確認しておくとよいでしょう。
Q. 給与計算を社労士に委託する場合、依頼から利用開始までどのくらいかかりますか?
A. 問い合わせからヒアリング・見積もり・契約を経て、本番移行の前に1〜2か月ほど並行稼働やテスト計算の期間を設けることが多く、移行には数か月を要することもあります。並行稼働で計算結果のずれを本番前に洗い出すため、スムーズに引き継げます。
担当者の退職など期限がある場合は、締め日に間に合わなくなる前に、早めに相談を始めておくと安心です。
まとめ
給与計算を社労士に委託する最大の価値は、給与計算と社会保険・労働保険の手続きを一つの窓口で完結でき、担当者の退職や法改正に左右されない体制をつくれることにあります。社会保険の手続きは社労士の独占業務のため、手続きまで任せたい場合は、委託先が社労士資格を持つか社労士と正式に連携しているかの確認が欠かせません。
委託先は、社労士事務所・社労士法人に直接依頼するタイプと、給与計算BPOに任せて社会保険は提携・顧問社労士が担うタイプに分かれます。社会保険の提出代行を誰が担うか、対応規模、料金、使っているシステムへの対応を自社の要件に照らして、比較表や診断ツールも使いながら候補を絞り込んでください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















