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経費管理ができるERPパッケージおすすめ21選|申請・承認から会計連携まで一体化できる製品を比較

経費管理ができる ERPパッケージおすすめ21選のサムネイル画像
ERP(統合基幹業務システム)比較表(2026年版)のプレビュー

主要20サービスの料金・機能を無料で一覧比較

ERP(統合基幹業務システム)比較表(2026年版)

経費精算を専用システムで回しているものの、会計やERPへの再入力・突合に手間がかかっていないでしょうか。申請から承認、精算、そして会計仕訳までを別々のツールでやりとりしていると、二重入力や転記ミスが生まれ、月次の締めが遅れがちになります。こうした分断を解消する選択肢が、経費管理まで標準機能として備えたERPパッケージです。

一方で、ERPによって経費機能の作り込みには差があります。領収書のOCR読み取りやスマートフォン申請に強い製品もあれば、プロジェクト別の原価管理に重きを置く製品、多拠点・多通貨の内部統制まで含めて経費を統制する大規模向けの製品もあります。自社の規模や業務要件に合うERPを選ぶには、どの観点で比較すればよいのでしょうか。

本記事では、経費管理まで一体で扱えるERPパッケージ21製品を、タイプ別に比較・解説します。申請・承認ワークフロー、領収書OCR、法人カード・交通費連携、電子帳簿保存法・インボイス対応、会計への自動反映、プロジェクト別原価といった、経費実務に直結する選定観点を整理しました。経理・情報システム・経営企画の担当者が、自社に合う製品を判断するための材料としてご活用ください。

また、自社の規模や重視する経費機能から適したERPを最短で絞り込めるよう、かんたん診断ツールもご用意しています。あわせてご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事が扱うのは、経費の申請・承認・精算から会計への反映までを、ERP(統合基幹業務システム)の中で一体に扱える製品です。経費精算だけを切り出した単体のクラウドサービスではなく、会計・販売・購買などの基幹業務と同じ基盤で経費を管理できる製品を比較対象としています。

そのため、会計だけ・販売だけといった単機能の製品は対象から外しています。経費そのものを扱わず外部ツールに委ねる製品も対象外ですが、経費を自社で扱い、会計仕訳を外部の会計システムへ連携する製品は、経費から会計までを一つの流れでつなげられる点で取り上げています。経費に絞らず、会計・販売・購買・人事なども含めてERPを企業規模や提供形態、費用で広く比較したい場合は、以下の記事で全体像を確認できます。

経費管理ができるERPとは

経費管理ができるERPとは、従業員の経費申請から上長の承認、精算(振込・還付)、そして会計仕訳への反映までを、ひとつの基幹システムの中で完結できる製品を指します。交通費や交際費、物品購入、立替払いといった日々の経費が、会計帳簿や支払データと同じ基盤でつながっているのが特徴です。

経費を単独で処理するのではなく、会計・予算・プロジェクト原価と結びつけて扱える点が、ERPで経費管理を行う意味になります。ここでは、専用の経費精算ツールとの違いから整理します。

ERP一体型と単体の経費精算ツールの違い

単体の経費精算ツールは、申請・承認・精算に機能を特化したサービスです。導入が手軽で経費業務だけを素早くデジタル化できる一方、会計システムやERPとは別々に存在するため、精算が終わったデータを会計へ連携する設定や、連携できない項目の手入力が発生することがあります。

ERP一体型では、経費のデータが最初から会計・支払・予算と同じ基盤にあります。承認された経費はそのまま仕訳や支払データになり、プロジェクトや部門の原価にも紐づきます。経費精算ツールと会計を別々に運用して二重入力や突合に悩んでいる場合、ERP一体型は経費データの持ち方そのものが異なる選択肢になります。

経費データの流れの比較図。単体の経費精算ツールは申請・承認・精算の後、会計やERPへ連携する設定や手入力が発生し、二重入力や転記ミスが生じる。ERP一体型は申請・承認・精算・仕訳・支払までを同じ基盤で処理し、承認された経費がそのまま仕訳・支払データになり、プロジェクトや部門の原価にも紐づく。

どちらが適しているかは、経費業務だけを素早く効率化したいのか、会計・原価まで含めて基幹業務を一本化したいのかによって変わります。次に、一体化することで実務が具体的にどう変わるかを見ていきます。

会計・ERPとの一体化までは必要なく、まずは経費精算そのものをデジタル化したい場合は、単体の経費精算システムが選択肢になります。料金や機能、使いやすさで単体ツールを比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

経費管理をERPで一体化するメリットと導入前の注意点

ここからは、経費管理をERPで一体化することで得られる実務上の価値と、導入前に押さえておきたい注意点を整理します。

経費管理をERPで一体化するメリット

最も大きいのは、二重入力と転記ミスの解消です。経費精算ツールと会計を分けていると、精算結果を会計へ再入力したり、CSVで受け渡したりする作業が残ります。ERP一体型なら承認済みの経費がそのまま仕訳・支払データになるため、入力は一度で済み、突合の手間と誤りが減ります。

会計への直結は、月次決算の早期化にも効きます。経費が確定した時点で帳簿へ反映されるため、締め作業で経費データを待つ時間が短くなります。あわせて、申請・承認の履歴がシステムに残ることで、誰がいつ何を承認したかの証跡が揃い、内部統制の観点でも管理しやすくなります。

プロジェクト型のビジネスでは、経費を案件別・部門別の原価として集計できる点も見逃せません。どの案件にどれだけ経費がかかったかがリアルタイムに把握でき、収支管理や次の見積もりの精度向上につながります。

導入前に押さえる注意点

ERPは経費以外の業務も含む基幹システムのため、経費精算ツール単体と比べて導入の費用と期間がかかる傾向があります。すでに会計システムを使っている場合は、ERPへの移行範囲をどこまでにするか、経費だけ先に載せるのかを事前に整理しておくと、投資判断がしやすくなります。

こうした導入範囲の見極めについて、ERPの導入支援を手がける事業者は、次のような軸で整理していると述べています。

株式会社マルウェブ
若林氏
独自インタビューより

判断の軸は大きく2点です。一つは、お客様が今どの業務をどのように運用していて、Odooのアプリで言えばどの領域を使うことになるのか。もう一つは、予算と優先順位です。この2点は要件定義とフィット&ギャップ分析の段階でお伝えしながら整理していきます。

また、ERPは自社の業務プロセスに合うかどうかで使い勝手が大きく変わります。承認ルートや経費区分が自社の運用に合わせて設定できるか、既存の会計基準や関連システムと整合するかを、導入前に確認しておくことが重要です。製品ごとの対応状況は、後述の比較表と個別紹介で整理しています。

経費管理ができるERPの選び方(経費機能の比較軸)

ここからは、経費管理ができるERPを比較するときの観点を、経費機能に絞って解説します。ERP全体の機能ではなく、日々の経費業務に直結する軸で自社要件を当てはめてみてください。

申請・承認ワークフローの設定範囲はどこまで柔軟か

経費のワークフローは、金額や経費区分、申請者の部門に応じて承認ルートを分岐できるかが要点です。少額は上長承認のみ、高額は役員承認を追加する、といった条件分岐を自社の規程どおりに組めるかを確認します。

事前申請(仮払)と事後精算の両方に対応するか、差し戻しや代理承認ができるかも、運用のしやすさを左右します。承認者が出張や休暇で不在になりがちな組織では、代理承認やスマートフォンでの承認に対応しているかが実務上の分かれ目になります。

領収書OCR・スマートフォン申請に対応しているか

紙やPDFの領収書を読み取るOCR機能があると、金額や日付の手入力が減り、申請者の負担と入力ミスを抑えられます。スマートフォンで領収書を撮影してその場で申請できるかは、外回りの多い営業部門を抱える企業では特に効いてきます。

スキャナや撮影で領収書を電子保存する場合、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たす解像度・カラーで取り込めることも確認しておきたい点です。制度上の要件は後述します。

法人カード・交通費連携で入力を自動化できるか

法人カード(コーポレートカード)の利用明細をERPに取り込めると、カード決済した経費の申請が明細連携で半自動化され、立替・精算の件数そのものを減らせます。キャッシュレス精算に対応していれば、従業員の立替負担も軽くなります。

交通費では、乗換案内サービス(駅すぱあと等)と連携して経路から運賃を自動計算できるか、ICカードの履歴を取り込めるかが、申請・チェック双方の工数を左右します。定期区間の自動控除に対応していれば、過払いのチェックも自動化できます。

電子帳簿保存法・インボイス制度に対応しているか

メールやWebで受け取った領収書・請求書は「電子取引」にあたり、紙に印刷して保存するのではなく、電子データのまま保存することが法律で義務づけられています。経費精算の多くがこの電子取引に該当するため、ERPの経費機能が保存要件を満たせるかは重要な確認点です。

電子取引データの保存で求められるのは、大きく「真実性の確保」と「可視性(検索機能)」です。真実性はタイムスタンプの付与や、訂正・削除の履歴が残る(または行えない)システムの利用などで確保します。可視性は、取引年月日・取引金額・取引先で検索でき、日付や金額は範囲指定、複数項目の組み合わせでも検索できる機能を指します。

イ 取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先(ロ及びハにおいて「記録項目」という。)を検索の条件として設定することができること。
ロ 日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定することができること。
ハ 二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること。

出典:電子帳簿保存法施行規則 第2条第6項第5号(第4条が準用)|e-Gov法令検索

紙の領収書をスキャナやスマートフォンで画像化して保存する「スキャナ保存」を使う場合は、解像度が200dpi(25.4ミリメートル当たり200ドット)以上、赤・緑・青の各色が256階調以上のフルカラーで読み取ることが要件とされています。ERPの経費機能がこれらを満たす形で取り込めるかを確認します。

インボイス制度の面では、受領した適格請求書(インボイス)を保存・管理できるか、登録番号や税率別の区分を扱えるかが着眼点になります。国税庁は、仕入税額控除について次のように示しています。

この差し引く計算を「仕入税額控除」といい、仕入税額控除をするためには、その金額が正しいことを確認できるよう、インボイスの保存が必要です。インボイスがない仕入れや経費については、原則として、「仕入税額控除」ができません。

出典:国税庁「インボイス制度の概要」

経費精算で受け取る請求書・領収書の多くはインボイスの保存が前提になるため、ERPの経費機能がインボイスを適切に保存・判定できるかは、制度対応の観点で確認しておきたいポイントです。

出典・参考資料(3件)

会計への自動反映(仕訳・支払)がつながっているか

ERPで経費を扱う最大の利点は、承認された経費が会計仕訳と支払データに直結する点です。経費区分ごとに勘定科目や税区分を自動で割り当てられるか、振込データ(FBデータ)を出力して支払まで一気通貫で処理できるかを確認します。

ここが自動化されていれば、経費精算の結果を会計へ手入力する作業がなくなり、月次決算の早期化につながります。既存の会計方針や勘定科目体系に合わせて設定できるかも、導入後の使い勝手を左右します。

プロジェクト別・部門別の原価に紐づけられるか

IT・開発・広告・コンサルティング・士業といったプロジェクト型のビジネスでは、経費をどの案件・どの部門のコストとして集計できるかが重要になります。申請時にプロジェクトコードを指定し、経費がそのまま案件別の原価・収支に反映されるERPなら、案件ごとの採算をリアルタイムに把握できます。

経費を単なる精算で終わらせず、経営判断の材料となる原価データとして活かしたい場合は、プロジェクト管理・原価管理の機能が経費と連動しているかを確認するとよいでしょう。

経費管理ができるERPの費用相場

経費管理ができるERPの費用は、製品の規模や提供形態によって大きく幅があります。おおまかな桁感を押さえたうえで、個別の金額は後述の比較表と各製品の資料で確認するのが確実です。

中小・成長企業向けのクラウドERPは、初期費用を抑えて月額数万円前後から始められる製品が中心です。利用人数や使うモジュールに応じて料金が変わる従量・段階制が多く、経費精算から会計までを小さく始めやすい価格帯といえます。

一方、中堅〜大企業向けの統合ERPや大規模なグローバル対応製品は、初期費用が数百万円以上、月額・年額も規模に応じて大きくなり、料金は個別見積もり(要問い合わせ)となるのが一般的です。導入支援やカスタマイズの費用も含めて総額で比較することが重要になります。製品ごとの料金の目安は、次の比較表で整理しています。

経費管理ができるERPのタイプ別の特徴

経費管理ができるERPは、得意とする領域や想定する企業規模によっておおきく4つのタイプに分けられます。まずは自社がどのタイプに近いかの当たりをつけると、比較がしやすくなります。

経費管理ができるERPの4タイプを示す図。企業規模が大きくなる順に、中小・成長企業向けクラウドERP(申請から仕訳・支払まで一つのクラウド基盤で完結、OCR・スマホ申請を重視)、中堅〜大企業向けの統合ERP(会計・販売・購買・人事まで含む統合基幹システム、国産製品が中心、設定の柔軟さが選定点)、大企業・グローバル対応の統合ERP(多拠点・多通貨・多言語に対応し内部統制まで統制)。これらと別に、規模を問わないプロジェクト型ビジネス向けERP(経費を案件別・部門別の原価に紐づけ)がある。

中小・成長企業向けクラウドERP(経費精算から会計まで一体)

申請から承認、精算、仕訳、支払までをひとつのクラウド基盤で完結できるタイプです。初期費用を抑えて始めやすく、経費精算と会計を同じサービスで扱いたい中小・成長企業に向いています。領収書OCRやスマートフォン申請など、日々の経費業務の使い勝手を重視した製品が多いのが特徴です。

プロジェクト型ビジネス向けERP(経費をプロジェクト原価に紐づけ)

IT・開発・広告・コンサルティング・士業など、案件単位で採算を管理するビジネスに向いたタイプです。経費を申請時にプロジェクトへ紐づけ、案件別・部門別の原価や収支としてリアルタイムに集計できます。経費を精算で終わらせず、プロジェクトの採算管理に活かしたい企業に適しています。

中堅〜大企業向けの統合ERP

会計・販売・購買・人事まで含む統合基幹システムで、経費も標準機能として一体に管理できるタイプです。日本の商慣習や会計基準に合わせた作り込みと国内サポートを強みとする国産製品を中心に、海外発の統合ERPも含まれます。自社の業務プロセスに合わせた設定の柔軟さが選定のポイントになり、中堅企業から大手企業まで幅広く導入されています。

大企業・グローバル対応の統合ERP

多拠点・多通貨・多言語に対応し、内部統制まで含めて経費を統制できる大規模向けのタイプです。上場企業やグローバルに事業を展開する企業で、グループ全体の経費・会計を標準化したい場合に向いています。導入には相応の費用と期間がかかるため、要件定義と総額での比較が重要になります。

以下の診断では、自社の規模や重視する経費機能に合わせて、どのタイプ・どの製品が候補になるかを絞り込めます。

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【比較表】経費管理ができるERP21製品を経費機能で比較

経費管理まで一体で扱えるERP21製品を、タイプ別に比較します。申請・承認ワークフロー、領収書OCR・スマートフォン申請、法人カード・交通費連携、電子帳簿保存法・インボイス対応、会計への自動反映、プロジェクト別原価、料金の目安などを横断して整理しました。製品名をクリックすると、詳しい紹介にジャンプできます。

中小・成長企業向けクラウドERPの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名freee 統合型ERPマネーフォワード クラウドERPSmileWorksキャムマックス
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウド
経費精算(会計まで一体)●freee会計・経費精算と連携●経費モジュール(従量課金)●経費精算モジュール(オプション)●財務会計に経費精算を内蔵
承認ワークフロー●●●多段階承認(オプション)
経費入力の効率化(OCR・スマホ・交通費)領収書OCR(スマホ撮影)・交通系IC/経路検索・法人カード連携AI-OCR(オプション)
電帳法・インボイス対応△電帳法は自社発行帳票が対象●JIIMA認証取得●会計ワークスがJIIMA認証△電帳法は電子請求書オプション
プロジェクト別原価への紐づけ●案件別の粗利・利益を可視化●案件別収支管理(人件費配賦はオプション)
料金の目安(初期/月額)初期・月額とも要お問い合わせ初期支援費用+月額は要お問い合わせ初期0円〜/月額5,000円〜(税別)初期100,000円/月額90,000円〜(税抜・最小構成)
向いている企業規模受託・請負型のスモールビジネス〜IPO準備・中堅〜上場企業中小企業〜有形商材を扱う中小企業
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安です。対応範囲・料金・提供形態は各社の最新情報をご確認ください(空欄は公式で確認できなかった項目)。

プロジェクト型ビジネス向けERPの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名クラウドERP ZACMA-EYESReforma PSA
提供形態クラウドクラウド(SaaS/一括導入)クラウド
経費精算(会計まで一体)●経費管理モジュール(案件原価に反映)●購買・経費管理(会計は勘定奉行クラウド等へ仕訳連携)●経費をプロジェクト別に精算(会計は外部会計ソフトへ仕訳連携)
承認ワークフロー●●●電子稟議・ワークフロー
経費入力の効率化(OCR・スマホ・交通費)領収書OCR・スマホ対応(オプション)駅すぱあと連携(交通費)駅すぱあと連携(オプション)
電帳法・インボイス対応●法制度に自動アップデート対応
プロジェクト別原価への紐づけ●経費・工数を案件別原価に集約●経費・工数を案件別原価に反映●経費・工数を案件原価に反映
料金の目安(初期/月額)初期10万円〜/月額は要問い合わせ(保守6万円〜)初期・月額とも要お問い合わせ初期0円/月額30,000円〜(税抜)
向いている企業規模従業員50名以上が目安数十名〜1,000名超(形態で選択)中小・成長企業
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安です。対応範囲・料金・提供形態は各社の最新情報をご確認ください(空欄は公式で確認できなかった項目)。

中堅〜大企業向けの統合ERPの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名Odoo(マルウェブ導入支援)OBIC7PROACTIVESuperStream-NXGRANDITDynamics 365 Business CentralHUEBiz∫
提供形態クラウドオンプレミス/クラウドクラウド/オンプレミスオンプレミス/クラウドオンプレミス/クラウドクラウドクラウドオンプレミス/クラウド/ハイブリッド
経費精算(会計まで一体)●経費アプリ(Expenses)を会計と一体で利用●旅費・経費ワークフローを会計と一体で●経費を会計と同一基盤で処理●経費精算管理を統合会計に一体化●経理・資産・経費モジュール●経費対応のAIエージェントを搭載●HUE Expense(経費精算)を搭載●Biz∫フロントで経費精算
承認ワークフロー●Expensesのマネージャー承認●全伝票で承認ワークフロー●●金額基準の承認分岐・代理承認●ワークフロー基盤と一体(AI判断支援)●intra-martのワークフローで構築
経費入力の効率化(OCR・スマホ・交通費)領収書をOCRで自動読み取りモバイルアプリで申請・承認スマートデバイス対応モバイル・AIエージェント対応
電帳法・インボイス対応●電帳法スキャナ保存に対応△固定資産がJIIMA認証取得●電子帳簿保存法に対応●電帳法・インボイスに標準対応
プロジェクト別原価への紐づけ△プロジェクト管理機能あり
料金の目安(初期/月額)ライセンス月額31.10米ドル〜/導入費用は要お問い合わせ初期・月額とも要お問い合わせ初期2,000万円〜/月額は個別見積もり初期・月額とも要お問い合わせ初期・月額とも要お問い合わせ1ユーザー月額1,199円〜16,491円(年払い)個別見積もり(要お問い合わせ)初期・月額とも要お問い合わせ
向いている企業規模中小〜中堅(スモールスタート可)中堅〜大企業年商100億円以上の中堅〜大企業中堅〜大企業・上場企業中堅企業〜中小〜中堅企業大手企業年商500億円以上の大手中心
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安です。対応範囲・料金・提供形態は各社の最新情報をご確認ください(空欄は公式で確認できなかった項目)。

大企業・グローバル対応の統合ERPの比較

大企業・グローバル向けの統合ERPでは、経費管理は財務機能の一部として提供され、選定の主眼は多通貨・多拠点対応やグループ連結、内部統制に移ります。日本固有の経費機能(承認ワークフローの細部・領収書OCR・電子帳簿保存法やインボイス対応)は公式に公開されていない項目も多く、下表で空欄の箇所は「非対応」ではなく公式情報で確認できなかった項目です。

← 横にスクロールできます →
サービス名Oracle NetSuiteSAP S/4HANA CloudOracle Fusion Cloud ERPDynamics 365 FinanceWorkday Financial ManagementInfor CloudSuite
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウド
経費精算(会計まで一体)●経費を会計・購買と単一基盤で処理●経費を会計と単一基盤で処理(Concur連携も)●Oracle Financialsに経費管理を内蔵●Dynamics 365 の経費管理と一体●財務管理に経費を含む△財務スイートの一機能として提供
承認ワークフロー●職務分掌・承認を業務システムに内蔵
経費入力の効率化(OCR・スマホ・交通費)Expensesモバイルアプリ・デジタルアシスタント
電帳法・インボイス対応
プロジェクト別原価への紐づけ●経費を案件原価に紐づけ(PSA)△プロジェクト管理を同スイートで提供
料金の目安(初期/月額)年間ライセンス+初期導入費(要お問い合わせ)個別見積もり(要お問い合わせ)個別見積もり(要お問い合わせ)1ユーザー月額31,484円〜44,977円(年払い)個別見積もり(要お問い合わせ)個別見積もり(要お問い合わせ)
向いている企業規模中堅〜大企業・グローバル大企業・グローバル大企業・グローバルグループ大企業・グローバル大企業・エンタープライズ大企業・業種特化(製造・流通等)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年10月時点の各社公式情報にもとづく目安です。対応範囲・料金・提供形態は各社の最新情報をご確認ください(空欄は公式で確認できなかった項目)。

経費管理ができるERP21製品の個別紹介

ここからは、各製品の経費機能の特徴・料金・導入実績を、タイプ別に紹介します。自社に近いタイプから読み進めてみてください。

中小・成長企業向けクラウドERP

経費精算から会計までをクラウドで一体に扱える、中小・成長企業向けの製品です。

1. freee 統合型ERP(freee株式会社)

freee 統合型ERPの公式サイト

freee会計・freee販売・freee人事を連携させて使うクラウド型の統合ERPです。公式では1名から利用できるとされ、受託型・請負型ビジネスを主な対象に掲げています。一度入力した情報が連携先に自動で反映され、カスタマイズ不要で業務フローを組める設計です。

経費・会計面では、freee工数管理で集計したプロジェクト別の人件費をfreee販売の案件に自動連携し、案件ごとの粗利・利益を可視化できます。見積書・発注書・請求書の発行や、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応を掲げていますが、電子帳簿保存法の対応対象はfreee販売から発行した帳票に限ると公式が示しています。

統合ERPプランの月額は公式料金ページに金額の記載がなく、要お問い合わせとなっています。参考として、freee販売の公開価格はスターター(3ユーザー)が約5,000円/月、スタンダード(10ユーザー)が約40,000円/月です(いずれも年払い・税抜で、統合ERPの価格ではありません)。

2. マネーフォワード クラウドERP(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウドERPの公式サイト

IPO準備から中堅・上場企業を対象に、会計・請求・経費・債権債務・人事労務・勤怠・給与といったモジュールを必要な分だけ組み合わせて使えるクラウドERPです。1つのモジュールから導入でき、事業の成長に合わせて構成を追加できます。

経費モジュールは申請・承認のワークフローを備え、電子帳簿保存法・インボイス制度に対応し(JIIMA認証取得)、アクセス管理・ログ管理・SAML認証によるSSOなど内部統制の機能も持ちます。料金はアクティブユーザーに応じた従量課金で、その月に経費明細の登録や申請を行わなかったユーザー分は課金されません(管理・承認権限を持つユーザーは対象)。

導入は最短1ヶ月とされます。初期費用は初期設定の導入支援費用が発生し、月額は利用人数やプランで変わるため要お問い合わせです。ERP専用ページに無料トライアルの記載はなく、マネーフォワード クラウド共通の1ヶ月無料トライアルがありますが、会計Plusの全機能は対象外とされています。

3. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

販売管理・財務会計・給与計算・経費精算・勤怠・ワークフローをひとつにまとめた、中小企業向けの統合型クラウドERPがSmileWorks(スマイルワークス)です。各業務の入力が会計仕訳まで自動で連動し、必要な機能をモジュール単位で追加していける構成になっています。

経費精算は月額5,000円(税別)のオプションとして提供されます。主軸に据えるプロジェクト別収支管理では、売上・仕入・経費・社内工数を案件単位で集計し、予算入力と実績対比までを標準機能で扱えます。ただし、工数を案件別の人件費(原価)として自動で配賦するには、配賦機能オプション(月額5,000円・税別)の追加が必要です。

証憑はAI-OCR(有償オプション)でデータ化でき、会計ワークスがJIIMA認証を取得、インボイス制度にも対応しています。料金は販売ERPプランが初期0円・月額5,000円から、販売・会計・給与を選べる標準プランが初期30,000円・月額10,000円から(いずれも税別・オプション別)です。無料期間は申込月の翌月末までで、恒久的な無料プランはありません。

4. キャムマックス(株式会社キャム)

キャムマックスの公式サイト

「中小企業の、中小企業による、中小企業のための」を掲げる、製造業・卸売業・小売業など有形商材を扱う事業者向けのクラウドERPです。販売管理・購買管理・在庫/倉庫管理・生産管理・財務会計を1つのシステムで一元管理し、EC・卸・実店舗の受注を集約できます。

財務会計機能に自動仕訳と経費精算を備え、売上・入金・仕入・支払などの仕訳データを会計ソフトへ取り込めます。自動仕訳CSV連携の対応ソフトにはfreeeが追加されています。電子帳簿保存法への対応は、電子請求書オプション(初期30,000円+月額20,000円・税抜)の説明に示されています。

料金は初期費用100,000円(税抜)、月額は基本料金70,000円に1ライセンス(5アカウント分)あたり20,000円を加えた構成で、最小構成の月額は90,000円(税抜)が目安です。契約は初回1年・自動更新です。導入前には標準機能をすべて試せる60日間の無料トライアルが用意されています。

プロジェクト型ビジネス向けERP

経費を案件別・部門別の原価に紐づけて管理できる、プロジェクト型ビジネス向けの製品です。

5. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

東証プライム市場に上場する株式会社オロが提供する、IT・システム開発や広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業など、案件単位で業務が進むプロジェクト型の業種に特化した統合型クラウドERPです。公式サイトでは1,100社を超える導入実績を掲げています。

経費管理は販売・購買・勤怠工数などと並ぶ機能モジュールの一つで、申請・精算した経費や集計した工数を案件別の原価として積み上げ、案件損益をリアルタイムに可視化します。工数は直接作業を指定案件に直課し、間接作業は部門配下の案件へ再配賦する仕組みです。電子帳簿保存法・インボイス制度には自動アップデートで対応するとしています。

料金は初期設定費用10万円に、機能モジュール×ライセンス数の月額利用料と保守費(月6万円〜)を加えた構成で、各ライセンスの単価は公開されておらず要問い合わせです。対象規模の目安は従業員50名以上とされ、同社はより小規模向けに後述のReforma PSAも提供しています。

6. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

システム開発・SES事業・受託開発・コンサルティングといった、人件費が主なコストになるプロジェクト型ビジネス向けのクラウドERPです。株式会社ビーブレイクシステムズが提供し、プロジェクト型向けの「V ver.」と広告業界特化の「A ver.」の2ラインナップを展開しています。

購買・経費管理モジュールで、事前の購買申請や立替・仮払経費の申請・精算を行い、経費を案件別の原価実績として管理します。日々の工数は担当者が案件へ割り当て、マスタの基準時間単価を掛けて労務費に換算し、プロジェクト原価へ反映します。間接費の配賦基準には工数・人数・売上高・人件費比率に加え、面積や机の数といった非システム情報も設定できます。

会計面では勘定奉行クラウドとのAPI連携で仕訳データの手入力を減らせるほか、駅すぱあとなどの連携ソリューションも用意されています。提供形態はSaaS版・SaaS+版・一括版の3種類で、料金は利用人数と機能で変わるため要問い合わせです。導入前に試せる30日間の無料トライアルがあります。

7. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSAの公式サイト

先に紹介したクラウドERP ZACと同じ株式会社オロが、より小規模な企業向けに提供する案件管理システムです。ZACに搭載された機能のうち、案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化したと公式は説明しています。

販売・購買・勤怠工数・経費管理を一元化し、経費はプロジェクト別に登録・精算して案件原価に反映します。従業員が入力した工数は労務費として配賦され、実行予算と突き合わせることで、仕掛中の案件でも損益をタイムリーに把握できます。交通費は「駅すぱあと」連携のオプションに対応します。

初期費用は0円、月額は30,000円(税抜)からで、販売管理6,000円・経費管理300円などの機能別ライセンスを人数分だけ組み合わせる従量制です(最低契約期間6ヶ月)。会計は勘定奉行クラウドやマネーフォワード クラウド会計、弥生会計デスクトップ版への仕訳ファイル連携に対応します。

中堅〜大企業向けの統合ERP

会計・販売・購買・人事まで含む統合基幹で、経費も一体に管理できる中堅〜大企業向けの製品です。日本の商慣習に対応した国産製品を中心に、海外発の製品も含みます。

8. Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)

Odoo導入・開発・業務統合支援の公式サイト

「Odoo」は、ベルギーのOdoo S.A.が開発するオープンソースのクラウドERPで、販売・会計・在庫・CRMなど80種類以上のアプリから自社で使うものだけを選んで導入できます。株式会社マルウェブは、このOdooの導入を手がける「Odoo Learning Partner」です。

要件定義とFit & Gap分析で現状の業務フローを可視化したうえで、カスタマイズ開発・外部システム連携・データ移行・研修・保守運用までを一貫して支援します。会計ソフトへの仕訳連携やECサイトとの受注連携にも対応し、海外製のERPを日本の商習慣に合わせて調整します。

Odooのライセンスは1つのアプリだけなら無料で、2つ以上の利用はユーザー数に応じた月額課金です(公式ではStandardが1ユーザー月額31.10米ドル、Customが61.00米ドル、いずれも年間契約時・2026年10月時点)。販売・在庫・会計など負担の大きい業務からのスモールスタートを提案し、段階的に利用範囲を広げられる点が特徴です。マルウェブの導入・カスタマイズ費用は要お問い合わせです。

9. OBIC7(株式会社オービック)

OBIC7 会計情報ソリューションの公式サイト

OBIC7は、株式会社オービックが開発・販売・導入後のサポートまでを自社一貫で手がける統合基幹業務システムです。会計情報ソリューションは、財務会計から管理会計・連結会計までを担う会計領域の中核にあたります。

債務・支払管理や社員支払管理、旅費・経費のワークフローを会計と一体で扱え、すべての伝票でワークフロー承認機能を利用できます。経費を含む各伝票の申請・承認の履歴が残るため、内部統制の面でも管理しやすい構成です。

OBIC7シリーズの累計導入社数は29,000社超・250業種にのぼります(会計単体ではなくシリーズ全体の累計値です)。これらのソリューションはクラウドでも利用できます。料金は業務要件に応じた個別構築が前提のため、初期費用・月額とも要お問い合わせです。

10. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVEの公式サイト

住友商事グループのSCSK株式会社が提供するPROACTIVEは、会計・人事給与・販売購買・生産・建設を同一ブランドで揃えた統合ERPです。必要なモジュールから段階的に導入できます。

会計領域は財務会計・管理会計・債権債務管理・固定資産管理などとともに経費の機能を備え、経費や承認申請はモバイル専用アプリから操作できます。申請から会計処理までを同じ基盤でつなぎ、承認ワークフローで処理します。

対象はおもに年商100億円以上の中堅〜大企業で、導入実績は7,500社を超えます。提供形態はSaaS・IaaS・オンプレミス・ハイブリッドから選べます。初期費用はおよそ2,000万円からが公式の目安で、月額は基本料金とユーザー数に応じた従量課金、詳細は個別見積もりです。

11. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

SuperStream-NXの公式サイト

SuperStream-NXは、キヤノンITソリューションズ株式会社(旧スーパーストリーム)が提供する、会計・人事給与を中核とした国産ERPです。1995年の初代発売以来、シリーズ累計で11,000社以上に導入されています。

統合会計モジュールは財務会計・管理会計に加え、支払管理・経費精算管理・債権管理を一体で扱います。固定資産・リース資産・建設仮勘定については、最大5種類の台帳で並行運用し、日本基準とIFRSの両方で財務諸表を出力できます。

中堅〜大企業・上場企業での利用が中心で、オンプレミスとクラウド(SuperStream-NX Cloud)に対応します。固定資産管理は電子帳簿ソフト法的要件認証(JIIMA、2026年4月取得)を取得しています。料金は公式サイトに掲載がなく、初期費用・月額とも要お問い合わせです。

12. GRANDIT(インフォコム株式会社)

GRANDITの公式サイト

GRANDITは、複数のIT企業が参画するコンソーシアム方式で開発された国産の統合型ERPで、インフォコム株式会社が開発・保守を担います。最新版は「コンポーザブルERP GRANDIT V4」です。

販売・購買・在庫・生産、経理・資産・経費、債権債務、人事給与などのモジュールを備え、電子帳簿保存法対応・内部統制・多通貨にも対応します。経費伝票は現場で入力・承認でき、ワークフローは金額基準による承認分岐や代理承認、履歴管理を標準機能として備えます。

国内70社以上のパートナー(プライムパートナー)が導入・カスタマイズ・保守を手がける体制で、導入実績は1,500社以上です。料金は公式サイトに記載がなく、要お問い合わせです。

13. Microsoft Dynamics 365 Business Central(Microsoft Corporation)

Microsoft Dynamics 365 Business Centralの公式サイト

Microsoft Dynamics 365 Business Centralは、財務・販売・サービス・業務を1つにまとめた中小〜中堅企業向けのクラウドERPです。公式では「55,000社に信頼される」ERPと案内されています。

財務管理・販売・購買・在庫・プロジェクト管理などを1製品で扱い、OutlookやExcel、Teamsと連携します。経費・販売注文・買掛金(Payables Agent)に対応するAIエージェントを備え、Copilotによる分析も利用できます(一部のAIエージェントは別売のCopilotクレジットが必要です)。

料金はユーザー単位の月額制で、Essentialsが1ユーザー月額11,994円、Premiumが16,491円、閲覧・承認が中心のTeam Membersが1,199円です(いずれも年払い・税別相当)。30日間の無料トライアルが用意されています。

14. HUE(株式会社ワークスアプリケーションズ)

HUEの公式サイト

HUE(ヒュー)は、株式会社ワークスアプリケーションズが提供する大手企業向けのAI搭載型ERPです。前身は統合基幹業務システム「COMPANY」で、現在は会計・SCM(サプライチェーン)領域を中心としています。

会計領域には財務会計・管理会計、債権債務管理、固定資産管理、経費精算(HUE Expense)、資金管理などが含まれます。AI-OCRによる請求書処理や残高のAI分析、消込・ワークフローでの判断支援AIなど、生成AIを活用した機能を継続的に追加しています。

「6,700以上の標準機能」「97%超の業務フィット率」を掲げ、アドオン開発に頼らず標準機能の組み合わせで要件に対応するFit to Standardを提供コンセプトとしています。法改正や会計基準の改訂に伴うバージョンアップは、標準保守料の範囲内で追加費用なく提供される点を訴求しています。料金は処理件数・導入領域・グループ会社数などに応じた個別見積もりです。

15. Biz∫(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

Biz∫(ビズインテグラル)の公式サイト

株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供するBiz∫(ビズインテグラル)は、ワークフロー製品「intra-mart」を共通基盤に、会計・販売購買・人事給与などをカバーする国産ERPパッケージです。

経費精算などの会計フロント業務は「Biz∫フロント」が担い、会計モジュールは債権債務管理・管理会計・最大7台帳の資産管理・グループ連結まで対応します。承認フローはintra-martのワークフローで構築でき、必要なモジュール×ユーザー数で段階的に導入できます。

対象は年商500億円以上の大手企業が中心で、サブスクリプション型の「Biz∫Optima」により中堅企業へも間口を広げています。採用社数は2,000社を突破しています(2025年12月時点)。提供形態はオンプレミス・クラウド・ハイブリッドから選べ、料金は要お問い合わせです。

大企業・グローバル対応の統合ERP

多拠点・多通貨・内部統制まで含めて経費を統制できる、大企業・グローバル対応の製品です。

16. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteの公式サイト

Oracle NetSuite は、財務会計・購買・受注・在庫・CRM までを単一のクラウド基盤に統合した統合ERPです。日本オラクル株式会社が提供し、ERP製品ページでは200か国以上での利用と、27以上の言語・190以上の通貨への対応を掲げています。導入社数は公式トップページで44,000社超とされています(2026年8月時点)。

経費を含む日々の取引が会計・購買と同じ基盤でつながるため、申請・承認から仕訳までを一つのシステムで処理できます。取引が発生した時点のデータがそのまま内部統制の対象になり、職務分掌・多要素認証といったアクセス管理や監査証跡を業務システム側に組み込んでいる点を、同社は強みに挙げています。

同社は、業務データと統制を同じ基盤で扱うことが経費や経理の現場の運用にどう効くかを、次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

統制のためのツールを別で持っていると、業務システム側のデータをエクスポートして、突き合わせて、チェックして、という作業がどうしても発生します。ここがかなり労働集約的で、ミスも起きやすいんです。NetSuiteの場合は、取引が発生したその瞬間のデータがそのまま統制の対象になります。あとから人手で照合する作業そのものを減らせるので、内部監査や経理の方の負担を大きく軽くできるという声をよくいただきます。

27以上の言語と190以上の通貨に対応し、海外拠点を含むグループの会計・経費を一つの基盤で扱えます。料金は会社規模に応じたベースライセンスに、利用ユーザー数とデータ容量を組み合わせる構成で、年間ライセンス料と初期導入費用がかかり、具体的な金額は要お問い合わせです。

17. SAP S/4HANA Cloud(SAPジャパン株式会社)

SAP S/4HANA Cloudの公式サイト

SAP S/4HANA Cloud(SAP Cloud ERP)は、SAP HANA を基盤に、財務会計(FI)と管理会計(CO)を単一の仕訳テーブル(Universal Journal)へ統合したクラウドERPです。ドイツの SAP SE が開発し、日本では SAPジャパン株式会社が提供しています。財務・調達・在庫・生産・販売・人事までを単一のデータ基盤で扱います。

経費を含む取引も会計と同じ基盤で処理され、連結・グループ経営管理は「SAP S/4HANA for Group Reporting」が担います。同社は、計画値と実績を決算の前後を問わずリアルタイムに連結できるとし、通貨換算・セグメント連結・内部取引照合に対応するとしています。

出張費・経費精算の専用機能は、SAPが別途提供する経費管理製品「SAP Concur」と連携して扱うのが一般的です。Concurの経費データはSAPの会計へ連携できます。

提供形態は、標準化志向のPublic Edition と、カスタマイズ・移行に向く Private Editionに分かれ、対応する国・地域のローカルバージョンは Public Edition で60の国・地域が用意されています。料金の定価は公開されておらず、規模やモジュール構成に応じた個別見積もりが前提のため、要お問い合わせです。

18. Oracle Fusion Cloud ERP(日本オラクル株式会社)

Oracle Fusion Cloud ERPの公式サイト

Oracle Fusion Cloud ERP は、日本オラクル株式会社が大企業・グローバルグループ向けに提供するクラウドERPスイートです。先に紹介した Oracle NetSuite とは対象規模の異なる別製品で、財務・調達・プロジェクト管理・リスク管理・EPM・SCM を同じスイートの領域として扱います。

財務領域(Oracle Financials)には、会計ハブや買掛・売掛、集金、収益管理とともに経費管理(Oracle Expenses)が本体機能として含まれます。経費精算にはモバイルアプリやデジタルアシスタント(Expense Assistant)が用意され、スマートフォンや対話形式で経費を入力・申請できます。

取引処理から予測・レポート作成までの財務プロセスに、生成 AI・AI エージェントを組み込むと案内されています。

国内では、JTB グループ(国内外あわせて54社)や兼松(グループ33社)など、グループ経営の基盤として採用した事例が公表されています。料金は公式の公開価格がなく、初期費用・月額とも要お問い合わせです。

19. Microsoft Dynamics 365 Finance(Microsoft Corporation)

Microsoft Dynamics 365 Financeの公式サイト

Microsoft Dynamics 365 Finance は、財務計画から会計・決算、税務管理、資金管理までを担う大企業向けの財務基幹アプリケーションです。Microsoft Corporation が提供し、日本国内の販売・サポートは日本マイクロソフト株式会社が担います。

会計・決算や事業パフォーマンス管理(管理会計・分析に相当)に加え、Word・Excel など Microsoft 365 とのデータ連携を特徴とし、57の国・地域、67言語に対応します。台帳間の取引を自律的に照合・消し込む会計調整エージェント(プレビュー段階)など、Copilot・AI エージェントによる決算支援も備えます。

料金はユーザー単位の月額制で、Dynamics 365 Finance が1ユーザー月額31,484円、上位の Finance Premium が44,977円です(いずれも年払い相当・税抜)。初期費用は公式価格ページに記載がなく、導入パートナーの見積もりによります。

20. Workday Financial Management(Workday, Inc.)

Workday Financial Managementの公式サイト

人事(HCM)クラウドで知られる Workday, Inc. が、同じプラットフォーム上で提供する財務会計製品が Workday Financial Management です。対象は大企業・エンタープライズが中心で、総勘定元帳、買掛・売掛、固定資産、収益・キャッシュ管理を扱います。

グローバル連結処理とレポーティング、常時監査(Continuous Audit)、多次元分析、予算と実績の比較を備え、人事と財務を同一のプラットフォームで扱える点が特徴です。AI では、エラーの検出と証跡収集を行う会計監査エージェントや、契約データを抽出・分析する収益契約管理エージェントを提供します。

公式製品ページでは、Gartner のマジック・クアドラント(2024年)でリーダーに選出されたと訴求しています。料金は公式ページに記載がなく、要お問い合わせです。

21. Infor CloudSuite(Infor, Inc.)

Infor CloudSuiteの公式サイト

Infor CloudSuite は、製造・流通・食品飲料・自動車・ファッションなど、業種ごとに作り込まれた複数のクラウドERPの総称です。Infor, Inc.(日本法人: インフォアジャパン株式会社)が提供し、公式では60を超えるマイクロバーティカル(業種特化)構成が用意されています。

財務・製造・調達・販売といった中核業務に加え、SCM や分析基盤を備え、事前構築された業界別のプロセス・ワークフローでカスタマイズを減らす設計を掲げています。基盤となる Infor OS は AWS 上で運用され、業種特化の AI エージェント群(Velocity Suite、Industry AI Agents など)も組み込まれています。

公式会社概要によると、顧客は60,000社以上・175か国以上にのぼります。公式 ERP ページでは Gartner のマジック・クアドラント(製品中心型企業向けクラウド ERP)で5年連続リーダーに選出されたとしており、料金は要お問い合わせです。

まとめ

経費管理ができるERPを選ぶときは、承認ワークフローの柔軟さやOCR・会計への自動反映・プロジェクト別原価など、本記事で見てきた経費実務に直結する観点で比較することが大切です。これらが自社の運用に合っていれば、経費精算と会計の二重入力をなくし、月次決算の早期化や内部統制の強化につなげられます。

製品は、中小・成長企業向けのクラウドERP、プロジェクト型ビジネス向け、中堅〜大企業向けの統合ERP、大企業・グローバル対応の統合ERPの4タイプに大きく分かれます。まず自社の規模と重視する経費機能から候補のタイプを絞り、気になる製品の資料を取り寄せて、機能と費用を具体的に比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経費管理ができるERPとは何ですか?

A. 経費管理ができるERPとは、従業員の経費申請から上長の承認・精算、会計仕訳への反映までを、ひとつの基幹システムで完結できる製品です。交通費や交際費、物品購入、立替払いといった日々の経費が、会計帳簿や支払データと同じ基盤でつながっている点が特徴で、経費精算だけを切り出した単体のクラウドサービスとは扱える範囲が異なります。

Q. 経費管理ができるERPと単体の経費精算システムは何が違いますか?

A. 経費管理ができるERPは、経費データが最初から会計・支払・予算と同じ基盤にあり、承認された経費がそのまま仕訳や支払データになる点が、単体の経費精算システムと異なります。単体ツールは手軽に導入できる一方、精算後のデータを会計へ連携する設定や手入力が残りがちです。会計・原価まで含めて基幹業務を一本化したいならERP一体型が向きます。

Q. 経費管理ができるERPは既存の会計システムと連携できますか?

A. 製品によって2つのパターンがあります。会計機能を内蔵し経費と会計を同じERP上で一体に扱う製品と、経費は本体で扱い会計仕訳を外部の会計システムへ連携する製品です。すでに別の会計システムを使っている場合は、会計ごと移行するか、経費だけ先に載せて連携で運用するかを事前に整理すると判断しやすくなります。連携可否や連携先は製品ごとに異なるため、導入前の確認が重要です。

Q. 経費管理ができるERPは電子帳簿保存法やインボイス制度に対応できますか?

A. 対応できる製品は多いものの、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応範囲は製品ごとに差があり、JIIMA認証の有無などで確認する必要があります。電子取引データの保存には、日付・金額・取引先で検索できる可視性と、タイムスタンプや訂正・削除履歴による真実性の確保が求められます。製品ごとの対応状況の目安は本記事の比較表で整理しています。

Q. 中小企業でも経費管理ができるERPを導入できますか?費用はどのくらいですか?

A. 中小企業でも導入でき、初期費用を抑えて月額数万円前後から始められるクラウドERPが中心です。利用人数や使うモジュールに応じて料金が変わる従量・段階制の製品が多く、経費精算から会計までを小さく始めやすい価格帯です。中堅〜大企業向けの統合ERPは初期費用が数百万円以上・個別見積もりが一般的なため、自社規模に合うタイプから検討すると効率的です。

Q. 経費管理ができるERPの導入にはどのくらい期間がかかりますか?

A. 導入期間は製品や導入範囲によって幅がありますが、経費以外の基幹業務も含むため、経費精算ツール単体よりも時間がかかる傾向があります。クラウド型で経費・会計を小さく始める場合は比較的短期間で稼働できることもある一方、全社の基幹業務を対象にする場合は要件定義・設定・データ移行に相応の期間を要します。導入範囲を段階的に設計すると見通しが立てやすくなります。

Q. 経費管理ができるERPでプロジェクト別・部門別に経費を集計できますか?

A. 対応する製品を選べば、経費を申請時にプロジェクトコードや部門へ紐づけ、案件別・部門別の原価や収支としてリアルタイムに集計できます。IT・開発・広告・コンサル・士業など案件単位で採算を管理するビジネスでは、プロジェクト管理・原価管理の機能が経費と連動したタイプが向いています。すべてのERPが案件別原価に対応するわけではないため、重視する場合は対応製品を選ぶ必要があります。

Q. 経費管理ができるERPはスマートフォンで申請・承認できますか?

A. スマートフォンでの申請・承認に対応する製品が増えており、外出先からの経費申請や、承認者が不在がちでもモバイルで承認できるようになっています。領収書をその場で撮影して申請できるOCR機能と組み合わせれば、外回りの多い営業部門の入力負担や承認待ちの滞留を減らせます。対応状況や対応アプリは製品ごとに異なるため、本記事の比較表や各製品の資料で確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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