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ERPの原価管理機能と専用の原価管理ソフトを比較|業種・プロジェクト型別の選び方と使い分け

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予実管理は仕組み化できたものの、案件ごと・製品ごとの原価の集計や間接費の配賦まではExcelに頼ったまま、という経理・経営企画の担当者は少なくありません。原価の内訳が手作業で積み上がると、赤字案件の発見が遅れ、見積りの精度も上がりにくくなります。

原価管理を仕組みで回すとき、最初の分かれ道になるのが「会計・販売・在庫を含む基幹システム(ERP)の中で原価を持つか、原価管理に特化した専用ソフトで始めるか」という選択です。どちらが自社の原価計算・配賦・既存システムとの連携に合うのでしょうか。

本記事では、ERPの原価管理機能と専用の原価管理ソフトを同じ土俵で比較・解説します。両者の違いと使い分けに加え、原価の集計・配賦・原価計算方式への対応という、機能一覧だけでは見えにくい選定の軸まで整理しました。業種・プロジェクト型・汎用といったタイプごとに候補を見比べ、自社に合う一本を判断するための材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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原価管理ソフトとは(できること・基本機能)

原価管理ソフトは、製品や案件にかかった材料費・労務費・外注費・経費を集計し、間接費を適切な基準で配賦して、製品別・案件別・部門別の原価を計算するためのシステムです。算出した原価を予算や売上と突き合わせることで、採算の良し悪しや赤字の兆候を早い段階で把握できるようにします。

原価管理は、将来の意思決定のために社内で行う管理会計の一分野です。外部報告のための財務会計とは目的が異なり、集計の切り口や配賦の基準を自社の実態に合わせて設計できる点が特徴といえます。原価計算の基準でも、原価管理は次のように位置づけられています。

ここに原価管理とは、原価の標準を設定してこれを指示し、原価の実際の発生額を計算記録し、これを標準と比較して、その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し、原価能率を増進する措置を講ずることをいう。

出典:原価計算基準 第一章 一「原価計算の目的」(三)|企業会計審議会(昭和37年11月8日)

原価管理は、原価を記録して終わりにするのではなく、標準と実績の差を分析し、改善につなげる一連の活動を指します。原価管理ソフトは、この流れを仕組みとして回すためのものといえます。

原価管理ソフトの主な機能

製品によって得意領域は異なりますが、原価管理ソフトは一般的に次のような機能を備えています。

  • 原価の集計:材料費・労務費・外注費・経費を、製品・製番・案件・工事などの単位で積み上げます。工数入力をもとに人件費を労務費へ換算する製品もあります。
  • 配賦計算:部門共通費や間接費を、工数比率・人員数・売上高・面積などの基準で各製品・案件へ割り当てます。
  • 原価計算:個別原価計算・総合原価計算、実際原価・標準原価など、業種や目的に応じた計算方式で原価を確定します。
  • 予実対比・差異分析:見積原価や予算と実際原価を比較し、差異の要因を分析できるようにします。
  • 会計・販売・在庫との連携:仕訳データの連携や、受注・発注・在庫データの取り込みにより、二重入力を減らします。

こうした機能は、会計・販売・在庫を含む基幹システム(ERP)の一機能として提供される場合と、原価管理に特化した専用ソフトとして提供される場合があります。どちらも選択肢になるため、まずは両者の違いから整理します。

ERPの原価管理機能と専用の原価管理ソフトの違い・使い分け

ここからは、本記事の中心となる「ERPで原価を持つか、専用ソフトで持つか」という選択について解説します。原価データは会計・販売・在庫のデータと密接につながるため、どこで原価を扱うかは、その後の連携範囲や運用負荷を大きく左右します。

ERPの原価管理機能は、会計・販売・在庫・生産などの基幹業務と同じ基盤の上で原価を扱います。受注から仕入・在庫・原価・会計までのデータが1つの基盤に集約されるため、二重入力が起きにくく、全社の数字を一貫して追えるのが利点です。一方で、導入範囲が基幹業務全体に及ぶぶん、導入期間や費用は専用型より大きくなりやすい傾向があります。

専用の原価管理ソフトは、原価の集計・配賦・原価計算そのものに機能を絞っています。案件別・製品別・工事別といった特定の原価の持ち方に深く対応し、比較的短期間・低コストで導入しやすいのが特徴です。ただし会計や販売・在庫は既存システムのまま残るため、連携の設計が運用のポイントになります。

どちらが自社に向くか

基幹システムの刷新時期が近い、会計・販売・在庫を含めて数字を一元管理したい、グループや複数拠点で原価を揃えたい、といった場合はERP統合型が候補になります。全社のデータを1つの基盤で扱えるため、原価だけでなく経営全体の可視化を見据えた投資として検討しやすいためです。

一方、既存の会計システムは変えずに原価管理だけを早く仕組み化したい、特定の業種・案件の原価の持ち方に合った機能が欲しい、といった場合は専用型が向きます。導入の範囲とコストを原価管理に限定でき、自社の原価の持ち方に合った製品を選びやすいためです。次章以降では、この判断に必要なメリット・タイプ・選び方の軸を順に見ていきます。

ERP統合型と専用型の使い分けを対比した図解。ERP統合型は会計・販売・在庫と同じ基盤で原価を持ち、受注から会計までを1基盤に集約して二重入力が起きにくく全社を一貫して追える一方、導入期間・費用は大きくなりやすく、基幹の刷新や全社・複数拠点での一元管理に向く。専用型は原価の集計・配賦・計算に機能を絞り、案件別・製品別・工事別の持ち方に深く対応して短期間・低コストで導入しやすいが、既存の会計・販売との連携設計が運用の鍵で、会計を変えず原価管理だけ早く仕組み化したい企業に向く。

原価管理に限らず、そもそもERPを導入すべきか、会計ソフトや管理会計に特化したシステムと何が違うのかから迷う場合は、以下の記事が参考になります。ERP・会計ソフト・管理会計システムの3者を横並びで比較し、導入費用・期間の目安や、自社に必要なのはどれかの判断軸を解説しています。

原価管理ソフトを導入するメリット

ここからは、原価管理ソフトを導入することで得られる効果を整理します。自社に必要かどうかの判断や、社内で導入を提案する際の材料としてご活用ください。

Excel運用の属人化・計算ミスから脱却できます。関数やマクロを組んだ担当者しか更新できない状態や、コピー&ペーストによる集計ミスは、原価の信頼性を損ないます。ソフトで集計・配賦の手順を標準化すれば、担当者が代わっても同じ基準で原価を算出できます。

赤字案件・不採算製品を早期に発見できます。原価が実績ベースで随時更新されると、見積りと実際原価の差が大きい案件や、利益率が下がっている製品を早い段階で把握できます。対策が打てるうちに手を打てるようになります。

見積り・予算の精度が上がります。過去の実際原価が蓄積されると、次の見積りや予算編成の根拠に使えます。勘に頼った見積りから、実績にもとづく見積りへ移行できます。

月次決算の早期化につながります。原価データが会計と連携すれば、原価の確定から仕訳までの手作業が減り、月次での採算把握が早まります。経営判断に使えるタイミングで数字が揃うようになります。

導入・運用時の注意点

効果を得るには、導入前に織り込んでおくべき点もあります。導入時には、自社の原価の集計単位や配賦基準をあらかじめ整理しておく必要があります。現状の運用が曖昧なままだと、ソフトに設定する基準が定まらず、導入が長期化しがちです。

また、工数や作業実績を入力する運用では、現場の入力負担が精度を左右します。入力が定着するまでの時間と、初期費用・月額費用に加えた運用コストを見込んでおくことが大切です。

タイプ別の特徴

原価管理ソフトは、原価の持ち方や対象業種によっていくつかのタイプに分かれます。自社のビジネス形態がどれに近いかを掴むと、候補を絞りやすくなります。

原価の持ち方で分かれる原価管理ソフトの5タイプを示した図解。ERP統合型は基幹業務(会計・販売・在庫・生産)の中で原価を集計・配賦し複数部門・複数拠点を横断する。プロジェクト管理型は案件・プロジェクト単位で工数から換算した労務費や直接費を集計し、システム開発・制作・コンサル等の受託型に向く。製造業向けは製品・製番・工程ごとに材料費・労務費・外注費・経費を積み上げ、受注生産・見込み生産の製造業に対応する。建設業向けは工事・現場単位で工事台帳をもとに見積りから原価集計・支払いまでを扱う。汎用型は販売管理や会計と一体で業種を問わず案件単位の原価を集計する。

ERP統合型

会計・販売・在庫・生産などの基幹業務の中で原価の集計・配賦を行うタイプです。全社のデータを1つの基盤で扱え、原価と会計・在庫の整合が取りやすいのが持ち味です。複数部門・複数拠点を横断して原価を揃えたい企業に向きます。ERPと専用型の使い分けの詳細は前章を参照してください。

プロジェクト管理型

案件・プロジェクト単位で、工数から換算した労務費や直接費を集計し、間接費を按分して案件別の原価・収支を把握するタイプです。システム開発・広告制作・コンサルティングなど、人件費が原価の中心を占める受託型のビジネスに適しています。

製造業向け

製品・製番・工程ごとに材料費・労務費・外注費・経費を積み上げ、実際原価・標準原価や個別・総合原価計算に対応するタイプです。工程別の配賦や差異分析など、製造原価に固有の計算を扱える点が特徴です。受注生産・見込み生産など、生産形態に合った製品を選びましょう。

建設業向け

工事・現場単位で原価を管理するタイプです。工事台帳をもとに、見積り・実行予算・原価の集計・支払いまでを一連で扱い、完成工事原価と未成工事支出金の区分や、進捗度に応じた原価の管理に対応する製品もあります。建設業経理の実務に沿った原価の持ち方ができます。

汎用型

販売管理や会計と一体で、業種を問わず案件単位の原価集計を行えるタイプです。発注原価や人件費を案件に紐づけ、見積原価と実績の予実を確認できます。原価管理に特化した配賦の細かな設定よりも、販売・請求とあわせた全体の運用のしやすさを重視する企業に向きます。

原価管理ソフトの選び方(比較の軸)

ここからは、自社に合う原価管理ソフトを選ぶための判断軸を整理します。機能の有無だけでなく、原価の集計・配賦の中身まで確認することが、導入後の使い勝手を左右します。

自社のビジネス形態(製造・建設・プロジェクト型)に合っているか

まず確認したいのは、自社の原価の持ち方に製品の設計が合っているかです。製品を工程で作る製造業、工事台帳で現場ごとに原価を積む建設業、案件単位で人件費を積むプロジェクト型では、必要な集計単位も配賦の考え方も異なります。

自社のビジネス形態に特化した製品は、業種固有の帳票や計算に初めから対応しているため、設定や運用の手間が少なくて済みます。業種を限定しない汎用型やERP統合型を選ぶ場合は、自社の原価の持ち方を設定でどこまで再現できるかを、デモや試用で確かめておくと安心です。

必要な原価計算方式と、原価の集計・配賦への対応

原価管理ソフトの中身で最も差が出るのが、原価計算の方式と配賦への対応です。機能一覧に「原価管理」とあっても、どの計算方式に対応し、どこまで細かく配賦できるかは製品ごとに異なります。自社に必要な方式を押さえた上で製品を見比べることが重要です。

原価計算の方式は、何を単位に原価を集計するかで大きく2つに分かれます。受注品や工事のように個々の対象ごとに原価を集計するのが個別原価計算、同じ製品を連続して大量に作る場合に一定期間の原価を生産量で割って単位原価を求めるのが総合原価計算です。自社が受注生産に近いか、見込みの量産に近いかで、必要な方式が変わります。

また、実際にかかった原価で計算する実際原価計算と、あらかじめ定めた標準原価と実際原価の差異を分析する標準原価計算では、必要な機能が異なります。原価計算基準(昭和37年11月8日 企業会計審議会)第一章 四は、標準原価を「財貨の消費量を科学的、統計的調査に基づいて能率の尺度となるように予定し、かつ、予定価格又は正常価格をもって計算した原価」と定めています。

原価を把握するだけでなく差異の要因分析まで行いたい場合は、この標準原価計算への対応を確認しましょう。

配賦については、部門共通費や間接費をどの基準(工数比率・人員数・売上高・面積など)で割り当てられるか、多段階の配賦に対応するかを確認しましょう。配賦基準が自社の実態と合わないと、算出された原価の納得感が得られません。製品によって配賦の自由度は大きく異なるため、自社の配賦ルールを再現できるかを具体的に確かめることが大切です。

製造業や卸売業など在庫(棚卸資産)を持つ業態では、製品が採用する棚卸資産の評価方法が自社の会計処理と合うかも確認軸になります。評価方法には先入先出法・総平均法・移動平均法・最終仕入原価法などがあり、どの方法で在庫品の払出原価を計算するかで売上原価や在庫評価額が変わります。

ERP統合型や汎用型の一部には在庫品の評価方法を複数から選べる製品もあり、具体的な対応方式は比較表で確認できます。案件・プロジェクト単位で原価を集計するプロジェクト管理型では、在庫原価が論点になりにくい傾向があります。一方、在庫を抱える製造・汎用型を検討する場合は、自社が税務・会計で届け出ている評価方法に対応しているかを確かめておくと安心です。

原価計算の方式や差異分析の細かさ、配賦基準への対応を軸に、原価管理に特化したシステムをより多くの製品から見比べたい場合は、以下の記事が役立ちます。原価の積み上げ単位で分かれる4タイプに分けて、24製品をこれらの観点で整理しています。

既存の会計・販売・在庫システムとの連携

原価データは、会計の仕訳や、販売・在庫の受発注データと密接につながります。既存システムとの連携方法が合っていないと、同じデータを二重に入力する手間が生じ、運用の負担が増えます。

会計ソフトへの仕訳連携に対応しているか、受注・発注・在庫のデータを取り込めるか、API連携やCSV連携のどちらに対応するかを確認しましょう。ERP統合型は基盤内で連携が完結しますが、専用型を選ぶ場合は、自社が使う会計・販売システムとの連携実績があるかを個別に確かめておくと安心です。費用の目安は次章で整理します。

原価管理ソフトの費用相場(導入形態別)

原価管理ソフトの費用は、導入形態・対象業種・利用規模によって幅があります。ここでは、費用の桁感と、費用を左右する主な要因を整理します。

クラウド型は、初期費用を抑えて月額または年額で利用する形が一般的です。利用人数やモジュールの範囲で料金が変わり、小規模から始めやすい一方、利用が広がると月額が積み上がります。

公表されている料金では、案件・プロジェクト型の製品で初期費用0〜20万円程度・月額3万円前後から、会計一体型で月額27,500円からといった水準が見られます。一方、製造業・建設業向けの専用パッケージやERP統合型は、自社の業務に合わせた設定・カスタマイズを伴うことが多く、初期費用が数百万円規模になる場合もあります。

料金を公表していない製品も多いため、具体的な金額は各社への問い合わせで確認できます。

費用を左右する主な要因は、利用人数、対象とする原価の範囲(原価管理のみか、会計・販売・在庫まで含めるか)、カスタマイズの有無、既存システムとの連携開発の有無です。原価管理だけに絞れば費用は抑えやすく、基幹業務全体を統合するほど投資は大きくなります。

クラウド型とオンプレミス型の違い

クラウド型は、ベンダーが提供する環境をインターネット経由で利用する形態です。初期費用を抑えやすく、バージョンアップや法改正対応がベンダー側で行われるため、運用の負担が軽い点が利点です。

オンプレミス型は、自社の環境にシステムを構築する形態です。自社の業務に合わせたカスタマイズの自由度が高く、既存システムとの密な連携や独自の原価計算にも対応しやすい一方、初期費用やサーバー・保守の運用負担は大きくなります。自社のカスタマイズ要件と運用体制を踏まえて選びましょう。

自社に合う原価管理ソフトの選定診断

しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】原価管理ソフトの機能・料金・対応業種を比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要な原価管理ソフトをタイプ別に分類してご紹介します。ERP統合型と専用型を同じ軸で見比べられるよう、原価計算方式・配賦への対応・既存システム連携・対応業種・料金・導入形態を列に揃えました。

表の「配賦への対応」は、対応を●、限定的・一部対応を△で示しています。ERP統合型や一部の専用パッケージは、原価計算方式や配賦の詳細を公式に公開していない製品も多く、その場合は「要確認」「要問い合わせ」としています。実際の対応範囲は資料請求や問い合わせで確かめてください。

ERP統合型の比較表

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サービス名Oracle NetSuiteクラウドERP ZACOBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションBiz∫(ビズインテグラル)勘定奉行クラウド[個別原価管理編]
提供形態クラウドクラウド両対応(クラウド/オンプレミス)両対応(クラウド/オンプレミス)クラウド
原価計算方式在庫原価(FIFO・LIFO・平均法)/案件原価。製造・標準原価は要確認個別原価計算(案件・プロジェクト単位)要確認(案件別の収支把握が中心)プロジェクト原価管理(計算方式の詳細は要確認)個別原価計算(案件・プロジェクト単位)
配賦への対応●直接費・間接費を案件・部門へ配賦●労務費を直課、間接費・共通費を配賦要問い合わせ●多段階の間接費配賦●設定した基準に基づき自動配賦
対応業種・規模中堅〜大企業・グループ/IPO準備企業(多拠点・海外対応)IT・広告・コンサル等のプロジェクト型業種(ベンチャー〜上場企業)IT・コンサル・設備工事・広告業(上場〜大手中心)大手企業中心(年商500億円以上)。中堅にも対応中小〜成長企業(受注生産・工事・案件型)
既存システム連携会計・販売・購買・在庫を単一基盤に統合販売管理を内包。会計へ仕訳連携(勘定奉行クラウド等)会計・人事給与とシームレス連携(同一ERP内)会計・販売購買・在庫・人事給与を統合(ERP内)会計基盤と一体(自動仕訳)。API・CSV連携
料金要問い合わせ初期費用10万円+月額(モジュール×ライセンス数)+保守6万円〜/月(単価は要問い合わせ)要問い合わせ要問い合わせ月額27,500円〜(iA。年額330,000円〜・初期費用50,000円)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

プロジェクト管理型の比較表

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サービス名マネーフォワード クラウド個別原価プロカンReforma PSAMA-EYESHUE Classic Project ManagementSMILE V 2nd Edition Project Directorプロジェクト収支管理Rebo
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウドオンプレミス(クラウド運用代行あり)オンプレミスオンプレミス
原価計算方式案件(プロジェクト)別原価案件(プロジェクト)別原価案件(プロジェクト)別原価案件(プロジェクト)別原価(製品・ジョブ単位も可)案件(プロジェクト)別原価案件(プロジェクト)別原価案件(プロジェクト)別原価(仕入・外注費・経費が中心)
配賦への対応●多段階配賦(工数/人数/売上/面積/カスタム基準)△間接費を按分(配賦基準の詳細は要確認)●労務費配賦・共通費配賦(基準の詳細は要確認)●工数/人数/売上/人件費+面積等の基準で配賦●人件費を配賦(計算方式の詳細は要確認)要問い合わせ△原価の按分計上に対応(労務費の自動配賦は公式記載なし)
対応業種・規模IT・コンサル等のプロジェクト型(IPO準備・中堅〜上場企業)IT・制作・広告・建設等の案件型(中小〜中堅)IT・広告・制作・コンサル等(〜50名目安の中小・成長企業)システム開発・SES・コンサル等(中小〜大規模)SI・工事・コンサル・研究開発(中堅〜大企業)広告制作・SI・コンサル等の案件型広告・映像・ソフトウェア等の企画・制作業
既存システム連携クラウド会計Plusと連携、勤怠4種と連携会計ソフト連携(弥生・freee・勘定奉行・マネーフォワード)会計へファイル連携(勘定奉行・弥生・マネーフォワード等)勘定奉行とAPI連携。販売管理を標準搭載原価計算→仕訳→会計システムへ連携SMILE V 会計・勤怠(勤次郎)と連携勘定奉行・大蔵大臣にアドオン連携(他はCSV)
料金要問い合わせ初期費用150,000円〜(税込165,000円〜)/月額30,000円〜(税込33,000円〜)初期費用0円/月額30,000円(税抜)〜要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

製造業向けの比較表

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サービス名MCFrame XA 原価管理J-CCOREsスマートF(SmartF)ProSeeACROSS(アクロス)A’s Style(エースタイル)STRAMMIC(ストラミック)
提供形態オンプレミス両対応(クラウド/オンプレミス)クラウド両対応(クラウド/オンプレミス)両対応(クラウド/オンプレミス)クラウド両対応(クラウド/オンプレミス)
原価計算方式標準/予算/実際/速報の4方式。個別・総合原価計算に対応実際/標準/個別原価(ころがし計算)製品・ロット別原価個別/総合/実際/標準原価製番・工程別の個別原価(標準・総合は要確認)製番別の個別原価管理(標準・総合は要確認)複数の原価種別を定義・比較(個別/総合の区分は要確認)
配賦への対応●直接/相互/階梯式の多段階配賦●複雑な配賦計算に対応(基準の詳細は要確認)要問い合わせ●製造間接費を基準配分(基準の詳細は要確認)△原価配賦機能あり(基準の詳細は要確認)要問い合わせ●ABC(活動基準原価計算)で配賦基準を設定
対応業種・規模大手〜中堅の製造業(グループ・多拠点)プロセス型中心の幅広い製造業(食品・化学・金属加工等)食品・化学・金属加工・自動車部品等の製造業機械・自動車部品・食品等の製造業(年商10億〜1,000億円超)機械・電機・電子装置等(個別受注生産の工場)中小・中堅の製造業(自動車・航空部品・切削等)食品・医薬・化学等のプロセス型/加工組立型製造業
既存システム連携生産管理・販売物流と一体(他社生産管理とも連携可)生産・会計・販売システムと連携(SAP S/4HANA対応)生産管理・発注機能と連携(CSV)既存の生産管理システムにアドオン連携CAD部品データ取込など設計〜調達と連携販売・生産・在庫を統合。会計・大手ERPと連携販売物流・生産・調達を統合(外部会計とも連携)
料金要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ(クラウドはサーバー費別途)要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

建設業向けの比較表

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サービス名どっと原価シリーズレッツ原価管理Go2クラウドPROCES.S(プロセス)e2-movE要〜KANAME〜
提供形態両対応(クラウド/オンプレミス)両対応(クラウド/オンプレミス)両対応(クラウド/オンプレミス)両対応(クラウド/オンプレミス)オンプレミス
原価計算方式工事(案件)別原価工事(現場)別原価工事別原価(完成/未成工事を自動判別)工事(案件)別原価(工事台帳ベース)工事(案件)別の原価(工事台帳ベース)
配賦への対応要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ●共通原価配賦入力に対応(基準の詳細は要確認)要問い合わせ
対応業種・規模建設・工事業総合建設・建築・リフォーム・土木・設備工事業等総合建設・設備工事・土木業等(完成工事高10億〜100億円超)建材販売・卸売業・総合/職別/設備工事業電気・水道・空調・設備・塗装の工事会社(一人親方〜数十名)
既存システム連携財務会計ソフトと仕訳を双方向連携会計ソフト連携(勘定奉行・弥生・TKC FX2等)会計・給与をERP内に内包(外部連携は要確認)建設会計モジュールと統合(外部連携は要確認)会計・給与連携は要確認
料金要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ(見積り制)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

汎用型の比較表

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サービス名楽楽販売freee販売アラジンオフィス
提供形態クラウドクラウド両対応(クラウド/オンプレミス)
原価計算方式案件(プロジェクト)別の原価・収支案件(プロジェクト)別の原価・粗利案件別の仕掛原価(プロジェクト管理オプション)
配賦への対応要問い合わせ△freee会計側の配賦機能と連携(単体の専用機能は要確認)△案件への諸経費付け替えは可能(配賦基準の詳細は要確認)
対応業種・規模IT・ビルメンテ・広告・コンサル等の案件型サービス業IT・コンサル・クリエイティブ等の案件型(個人〜中小)卸売・商社・製造・工事業等(中小〜中堅)
既存システム連携販売管理を中核。会計連携(勘定奉行・freee等)freee会計と自動連携(他会計はデータ取込)販売・在庫・購買を統合。会計・EC・WMS連携
料金初期費用200,000円(税抜)/月額70,000円〜(税抜)初期費用0円/スタータープラン約5,000円/月〜(3名・年払・税抜)、スタンダードプラン約40,000円/月〜(10名・年払・税抜)要問い合わせ
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

原価管理ソフトのサービス個別紹介

ここからは、各タイプの原価管理ソフトを個別に紹介します。対応する原価計算・配賦の範囲や、向いている業種・ビジネス形態を確認し、比較表とあわせて検討の材料にしてください。

ERP統合型の原価管理ソフト

会計・販売・在庫を含む基幹業務の中で原価を扱う、ERP統合型の製品です。

1. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteの公式サイト

日本オラクル株式会社が提供する、会計・販売・購買・在庫からCRMまでを単一のクラウド基盤に統合したクラウドERPです。公式サイトによると200か国以上で利用され(2026年10月時点で44,000社超)、27以上の言語・190以上の通貨に対応します。原価も会計・在庫・購買のデータと同じ基盤上で扱える点が特徴です。

在庫品の原価計算方法はFIFO・LIFO・平均原価法から選べ、発注書・受領・請求の三方向照合で差異を確認できます。案件原価はプロジェクト会計モジュールで扱い、購買発注を案件に紐付けて直接費・間接費を案件予算へ配賦し、請求可能・不可のコストまで把握できます。製造原価計算など細目の対応範囲は公式に明記がないため、個別の確認が必要です。

主な対象は中堅〜大企業や海外子会社を含むグループ、IPO準備企業です。料金は公開されておらず、年間ライセンス(コア・プラットフォーム+オプションモジュール+ユーザー数)と初期導入費用で構成され、金額は要問い合わせです。

原価を会計・在庫・購買のデータと同じ基盤で扱うという設計がどのような発想から生まれたのか、提供元の日本オラクルはクラウドERPの開発背景を次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

会計は会計のシステム、在庫は在庫のシステム、というように業務ごとにシステムが分かれていると、データが分断されてしまって、経営者が全体を見ようとしてもなかなか正確な数字がつかめません。実際に彼自身がその苦労をしていました。そこで、あらゆる業務を一つの基盤で一元管理して、経営者がどこからでもリアルタイムにデータを確認できるようにしたい、という発想からクラウドERPという形にたどり着きました。

2. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

株式会社オロが提供する、案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化した統合型クラウドERPです。販売管理・購買・勤怠/工数・経費・管理会計を一元化し、案件損益をリアルタイムに可視化します。東証プライム上場のオロが開発し、導入実績は1,100社超(公式)です。

原価の積み上げ単位はプロジェクト・案件単位です。工数を入力すると案件別の労務費へ自動集計され、直接作業は指定案件に直課、間接作業は部門配下の案件へ再配賦されます。共通費や販管費も配賦基準に基づいて自動配賦でき、工事進行基準にも対応して原価比例法による売上の自動計算が可能です。

IT・システム開発、広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業などプロジェクト型の業種が対象です。料金は初期費用10万円に、機能モジュール×ライセンス数の月額と保守6万円〜/月を加える構成で、モジュール単価は要問い合わせです。

3. OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションの公式サイト

株式会社オービックの統合業務ソフトウェアOBIC7を構成するモジュールの一つで、案件(プロジェクト)単位で収益を管理する業種向けです。会計や人事給与など他のソリューションから、必要な範囲を段階的に組み合わせて導入できます。

引合から受注・売上・開発工数・発注購買・外注支払・旅費経費までを案件ごとに一元管理し、案件別の進捗と収支を把握できます。会計情報・人事給与の各ソリューションとはシームレスに連携します。配賦や実行予算など原価計算の細目は公式で確認できないため、個別の確認が必要です。

対応業種はIT関連業・コンサルティング業・設備工事業・広告関連業です。料金は非公開で要問い合わせとなります。提供元のオービックは、ITR調査(2024年度)でERP市場のベンダー別売上金額シェア1位(16.2%)とされています。

4. Biz∫(ビズインテグラル)(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

Biz∫(ビズインテグラル)の公式サイト

株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する国産ERPパッケージです。会計・販売購買・人事給与をモジュールで構成し、一般会計のみといった最小単位から、必要なモジュール×ユーザー数で段階的に導入できます。

会計モジュールの管理会計は予実管理と多段階の間接費配賦に対応し、プロジェクト原価管理も備えます。業種別テンプレートでは、IT業向けの案件別予算管理(2024年8月提供開始)や建設業向けのJV管理に対応します。

主な対象は年商500億円以上の大手企業で、サブスクリプション型のBiz∫Optimaにより中堅企業にも間口を広げています。提供形態はオンプレミス・クラウド・ハイブリッドから選べ、料金は要問い合わせです。採用実績は2,000社超(2025年12月時点)です。

5. 勘定奉行クラウド[個別原価管理編](株式会社オービックビジネスコンサルタント)

勘定奉行クラウド[個別原価管理編]の公式サイト

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)が提供する、勘定奉行クラウドの会計基盤にプロジェクト(案件)別の個別原価管理を載せたクラウド会計です。原価の集計を会計処理と一体で扱える点が特徴です。

プロジェクトごとの労務費計上を自動化し、設定した基準に基づいて間接費を自動配賦、進捗度を基準に原価を振り替えます。プロジェクト別原価報告書では、発生額・入金・粗利・予算を同一画面で確認できます。総合原価計算よりも、個別原価計算が必要な受注生産・工事・案件型の事業に向きます。

料金は基本機能のiAシステムが月額27,500円〜(年額330,000円〜・初期費用50,000円)、多角的分析機能付きのiB、管理会計機能付きのiSと3段階に分かれます。30日間の無料体験を利用でき、対象は中小〜成長企業です。

プロジェクト管理型の原価管理ソフト

案件・プロジェクト単位で原価と収支を管理する、プロジェクト管理型の製品です。

6. マネーフォワード クラウド個別原価(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド個別原価の公式サイト

マネーフォワード クラウド個別原価は、株式会社マネーフォワードが提供する、プロジェクト単位で原価を管理するクラウドサービスです。IPO準備中の企業から中堅・上場企業まで、IT・システム開発やコンサルティングなどプロジェクト型のビジネスを対象としています。

原価計算は、労務費・外注費・経費のデータからワンクリックでプロジェクト原価を算出する流れです。労務費は勘定科目ごとに従業員別の単価を設定して内訳を出し、会計の仕訳帳から集計した製造間接費を部門・プロジェクトへ多段階で配賦します。配賦基準はプロジェクト工数比率・部門の従業員数比率・売上予算比率・面積比率に加え、任意のカスタム基準も設定できます。

工数入力は日次・月次に対応し、マネーフォワード クラウド勤怠など勤怠管理システム4種と連携して実労働時間を反映できます。料金は利用人数や契約内容で変わり、公式サイトでは公開されていないため、問い合わせで確認できます。

7. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカンの公式サイト

株式会社PROCANのプロカンは、案件単位で進むビジネスの収支管理を主眼に置いた製品です。IT・システム開発向けの「プロカンIT」、制作・広告向けの「プロカン制作」、建設・工事向けの「プロカン建設工事」と、業種別に3つのラインナップを用意しています。

案件ごとに予算・実績・工数・外注費・経費を集約し、収支をダッシュボードで可視化します。社内人員の工数は「工数×労務単価」で人件費に換算し、外注費やツールライセンス費などの間接費を按分して案件ごとの粗利を把握する設計です。予算実績対比表では、昨年対比を含めた収支も確認できます。

会計ソフトは弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードとの連携が業種別ページで案内されています。料金は初期費用150,000円(税込165,000円)から、月額30,000円(税込33,000円)からで、利用するID数に応じて変動します。IT導入補助金の対象としても案内されています。

8. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSAの公式サイト

Reforma PSAは、クラウドERP「ZAC」を手がける株式会社オロが、案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化した製品です。IT・広告・イベント・コンサルティング・制作・設計など、案件単位で業務が進む業種を対象としています。

従業員がプロジェクトと作業内容ごとに工数を入力すると、労務費配賦計算で案件原価に反映され、共通費配賦計算で間接費も案件へ振り分けられます。プロジェクト別に予定工数と実績を対比でき、仕掛中の案件でも損益をその都度把握できます。

料金は初期費用0円、月額30,000円(税抜)からで、販売管理や勤怠管理などの機能ライセンスを人数分だけ選んで積み上げる方式です。導入期間の目安は1〜2か月程度とされています。

9. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

システム開発・SES・コンサルティングなど、人件費が原価の中心を占めるビジネスを主な対象とするのが、株式会社ビーブレイクシステムズのMA-EYESです。日々の工数登録から人件費・外注費・経費を案件原価へ反映し、部門別・案件別・顧客別などの切り口で損益を可視化します。

労務費は、マスタに設定した基準時間の単価(個人別またはジョブグレード別)と実際の作業時間を掛けて算出します。配賦基準は工数・人数・売上高・人件費比率に加え、面積や机の数といった非システム情報も設定でき、原価の把握単位もプロジェクト以外に製品・ジョブなどへ変えられます。月別に原価の予算と実績をグラフで比較でき、着地予測にも対応します。

提供形態はSaaS版・SaaS+版・一括版の3種類で、一括版は100名以上の規模が目安です。30日間の無料トライアルが用意され、料金は利用ユーザー数や機能に応じて変わるため問い合わせで確認できます。ISO/IEC 27001とクラウドセキュリティ認証を2025年3月に取得しています。

10. HUE Classic Project Management(株式会社ワークスアプリケーションズ)

HUE Classic Project Managementの公式サイト

HUE Classic Project Managementは、株式会社ワークスアプリケーションズが提供するプロジェクト収支管理システムです。SI・工事・コンサルティング・研究開発などを対象とし、導入事例や保守体制から中堅〜大企業向けの製品と位置づけられます。

工程と配置人員の積み上げで予定原価を算出し、勤怠・経費・売上を集約した人件費を配賦してプロジェクト単位の原価を管理します。予実は月別・科目別に可視化され、設定したボーダーで赤字が懸念される案件を自動で抽出します。月次決算では、原価計算から仕訳、会計システムへの連携までを一連で処理します。

提供形態は、オンプレミス型のパッケージに加え、AWSやOracle Cloud上で運用を代行する「HUE Classic Cloud」を選べます。料金は公開されておらず、資料請求や問い合わせで確認できます。

11. SMILE V 2nd Edition Project Director(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition Project Directorの公式サイト

「SMILE V 2nd Edition Project Director」は、株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売・サポートするプロジェクト収支管理システムです。広告制作業・SI業・コンサルティング業など、案件単位でビジネスを行う業種を対象としています。

見込みの発生段階から受注・発注・仕入・売上・請求入金・支払までを案件単位で一元管理し、「案件ポータル」で進捗と収支をリアルタイムに確認できます。予定値・着地見込み・最終結果を比較するシミュレーション機能を備え、プロジェクト別・部門別・得意先別・サービスカテゴリー別など多角的に分析できます。

Web画面での工数入力により案件ごとの労務費を算出し、勤怠管理システム「Universal 勤次郎」とも連携します。会計は「SMILE V 2nd Edition 会計」と連携し、サポートは大塚商会が電話(平日9:00〜17:30)で対応します。料金は公式ページに固定の料金表がなく、問い合わせで確認できます。

12. プロジェクト収支管理Rebo(株式会社ディータイド)

プロジェクト収支管理Reboの公式サイト

プロジェクト収支管理Reboは、広告制作・TV番組制作・ソフトウェア開発など企画・制作業向けに、株式会社ディータイドが提供するオンプレミス型のパッケージソフトウェアです。案件ごとに売上・原価・経費精算を一元管理します。

プロジェクトごとに売上予算・原価予算を月単位で登録し、予算実績対比表で予実の差額や進行中の収支、先々の資金繰りまで確認できます。仕入・外注費・仮払・即時支払などは「Rebo債権債務システム」でまとめて扱い、勘定奉行・大蔵大臣にはアドオン版で伝票と同時に仕訳を自動作成します。

一方で、ここでの原価は仕入・外注費・経費が中心で、工数実績から労務費を自動で原価に振り替える機能は公式サイトでは案内されていません。受託制作の人件費を工数から原価化したい場合は、対応範囲を問い合わせで確認するのがよいでしょう。

案件・プロジェクト単位の原価や収支の管理を本格的に検討する場合は、この型の製品だけを集めた比較記事もあります。以下の記事では、工数から人件費原価をつくる仕組みや、販売管理・会計システムとの連携範囲を軸に、プロジェクト収支管理システム20製品をタイプ別に比較しています。

製造業向けの原価管理ソフト

製品・製番・工程ごとに製造原価を積み上げる、製造業向けの製品です。

13. MCFrame XA 原価管理(ビジネスエンジニアリング株式会社)

MCFrame XA 原価管理の公式サイト

MCFrame XA 原価管理は、ERP・SCMパッケージ「MCFrame XA」シリーズの原価管理モジュールです。ビジネスエンジニアリング株式会社(東証プライム上場)が提供し、同シリーズの生産管理・販売物流と一体で導入するほか、原価管理だけを単体で、あるいは他社の生産管理システムと連携させて導入する構成も選べます。

原価計算は標準原価・予算原価・実際原価・速報原価の4方式に対応し、製造指図書別の個別原価計算と総合原価計算の両方を扱えます。実際原価と標準原価を比較した差異分析にも対応します。

間接費の配賦では直接配賦法・相互配賦法・階梯式配賦法を選べ、作業時間や出来高数などの配賦基準を部門・品群・品目ごとに設定できます。複数会社・複数拠点をまたぐ一元管理やIFRSにも対応し、グループ規模で原価を揃えたい製造業に向く設計です。料金は要問い合わせです。

14. J-CCOREs(JFEシステムズ株式会社)

J-CCOREsの公式サイト

鉄鋼業向けに培われた原価計算のノウハウを基盤に、幅広い製造業へ展開してきたのが、JFEシステムズ株式会社の原価管理・採算管理システム「J-CCOREs」です。食品・石油化学・医薬品・金属加工・半導体など多様な業種に対応し、特に連続生産や多品種少量生産といったプロセス型製造業への適合を強みに掲げています。

原価計算は実際原価・標準原価・個別原価に対応し、プロセス型・組立型の両方を扱う「ころがし計算」で原価を積み上げます。差異分析や、コストを部品・原材料まで遡る原価トレーサビリティ分析、多次元損益分析なども備えます。

生産管理・会計・販売システムの種類を問わず連携でき、SAP S/4HANAとの連携にも対応します。オンプレミスとクラウド(Microsoft Azure)を選べるほか、2025年4月には実際原価計算に機能を絞った短期導入向けの「J-CCOREs Basic」が加わりました。料金は要問い合わせです。

15. スマートF(SmartF)(株式会社ネクスタ)

スマートF(SmartF)の公式サイト

在庫・工程・原価・品質・設備といった生産管理の機能をモジュール単位で選べるのが、株式会社ネクスタのクラウド型生産管理システム「スマートF(SmartF)」です。原価管理だけ、あるいは在庫管理だけといった形で、必要な機能から段階的に導入できる構成になっています。

対応業種は食品・化粧品・化学品・医薬品・金属加工・自動車部品など製造業に絞り込まれ、製品・ロット別の原価把握に対応します。バーコードやハンディ端末を使ったロットトレース・期限管理、過去の出庫履歴から発注点を自動計算するAI在庫最適化などの機能も持ちます。

必要なモジュールから小さく始め、工程・品質・設備の管理へ広げられる点が、生産管理全体を一つのシステムに集約したい製造業に向きます。料金は要問い合わせです。

16. ProSee(ソートウェア株式会社)

ProSeeの公式サイト

ProSeeは、工場経理出身の代表とシステム部門出身のエンジニアが開発した、製造業向けの原価計算・管理会計システムです。提供元のソートウェア株式会社は、中堅・中小の製造業でも導入しやすいことをコンセプトに掲げ、年商10億円から1,000億円超まで幅広い規模の企業を対象としています。

原価計算は個別原価計算と総合原価計算の両方に対応し、実際原価・実績原価・標準原価を扱えます。工程別の原価積み上げでは累加法・原価費目別累加法・非累加法の3方式に対応し、標準原価と実績原価を比較した差異分析も行えます。

固定のパッケージではなく、標準機能をマスタ設定で自社の業務に合わせるフレームワーク型の製品です。既存の生産管理システムにアドオンして生産実績データを取り込み、オンプレミスのほかクラウド環境での運用も選べます。料金は要問い合わせです。

17. ACROSS(アクロス)(株式会社インプローブ)

ACROSS(アクロス)の公式サイト

個別受注生産や類似品の繰り返し生産を行う工場に向けた原価管理システムが、株式会社インプローブの「ACROSS(アクロス)」です。見積の作成から受注後の原価管理、発注・請求までを一つの流れで扱い、製番(案件)・工程ごとに原価を細かく把握します。機械・電機・電子装置などの製造業を主な対象としています。

原価は材料費・外注費・労務費・経費の4要素から算出・分析します。CADの部品データを取り込む部品表や部品発注残の確認、工数実績の集計といった設計から調達までのデータ連携により、二重入力を減らせる点を訴求しています。

提供形態はオンプレミスとクラウドの両方から選べ、クラウドを利用する場合はサーバー費用が別途かかります。料金は要問い合わせです。

18. A’s Style(エースタイル)(株式会社ケーエムケーワールド)

A's Style(エースタイル)の公式サイト

A’s Style(エースタイル)は、販売・生産・購買・在庫・原価管理を一つにまとめたクラウド型のERPパッケージです。株式会社ケーエムケーワールドが提供し、独自の開発エンジンで業務機能やパーツを組み合わせて各社向けに構成する、セミオーダー型の導入を特徴としています。中小・中堅の製造業を主な対象としています。

原価管理では、受注前に原価を把握する見積時のコストシミュレーションや、計画・実績と連動した製番別の個別原価管理に対応します。量産・連続生産・受注設計生産・見込生産・個別受注生産や、これらが混在する生産形態まで幅広くカバーします。

タブレットやバーコードを使った現場入力、AI-OCRとRPAの連携、IoT・Beaconによる生産実績の収集など、現場のデジタル化機能を標準で備えます。SAPなど大手ERPとの連携実績もあります。料金は要問い合わせです。

19. STRAMMIC(ストラミック)(株式会社アミック)

STRAMMIC(ストラミック)の公式サイト

販売物流・生産・調達・原価管理の4モジュールで構成する製造業向けの基幹業務システムが、株式会社アミックの「STRAMMIC(ストラミック)」です。必要なモジュールの単体導入から複数モジュールの統合導入まで選べ、食品・医薬品・化学品などのバッチ・プロセス型製造と、加工組立型(ディスクリート製造)の両方を対象としています。

原価管理モジュール「STRA CA」では、必要とする評価計算手法(原価種別)を複数定義して比較・分析できます。間接費の配賦には活動基準原価計算(ABC)を採用し、コストドライバーごとに配賦基準を設定できるほか、予算原価と実績原価のシミュレーション・比較にも対応します。

提供形態はクラウド(AWS・Azure・OCI・GCPに対応するIaaS構築)・オンプレミス・データセンター型から選べます。食品・飲料メーカーなどでの導入事例が公表されています。料金は要問い合わせです。

建設業向けの原価管理ソフト

工事・現場単位で工事原価を管理する、建設業向けの製品です。

20. どっと原価シリーズ(株式会社建設ドットウェブ)

どっと原価シリーズの公式サイト

どっと原価シリーズは、株式会社建設ドットウェブが提供する工事別の原価管理パッケージです。見積・実行予算・発注・原価集計・支払から、財務会計ソフトとの双方向の仕訳連動までを一連で扱い、工事(案件)単位で売上・原価・利益を把握します。

クラウド版の「どっと原価3」とオンプレミス版の「どっと原価NEO」を用意し、企業規模に合わせて選べます。見積は6階層、実行予算は4階層まで設定でき、80種以上の帳票に対応します。

建設業向け原価管理パッケージ市場で2015〜2023年度の9年連続導入企業数第1位(東京商工リサーチ調べ、2025年2月)という実績があり、導入は6,500社に上ります(自社調べ、2026年)。料金は公式に非開示のため、約30分の無料オンライン相談で確認する形です。

21. レッツ原価管理Go2クラウド(株式会社レッツ)

レッツ原価管理Go2クラウドの公式サイト

株式会社レッツが手がけるレッツ原価管理Go2クラウドは、見積から実行予算・発注・仕入・出面(労務)・支払査定・請求・入金までを一元管理し、工事(現場)単位で原価を集計する建設業向けの原価管理ソフトです。

入力画面を納品書などの証憑に近い見た目にし、複式簿記を使わない方式で入力できる点が特徴です。見積から発注、発注から仕入へとデータを引き継ぐリレー機能により、二重入力を抑えます。

勘定奉行・PCA会計・弥生会計などの他社会計ソフトへの仕訳連動に加え、TKC「FX2クラウドシリーズ」とのAPI連携にも対応します(2023年2月開始)。クラウド版は45日間の無料お試しが用意され、料金は要問い合わせです。

22. PROCES.S(プロセス)(株式会社内田洋行ITソリューションズ)

PROCES.Sの公式サイト

建設業の基幹業務を広くカバーする統合型ERPが、株式会社内田洋行ITソリューションズのPROCES.S(プロセス)です。財務会計・原価管理・支払管理・JV(共同企業体)管理・給与労務費管理など15のモジュールで構成され、必要なものだけを組み合わせて導入できます。

原価は工事番号・現場の単位で積み上げます。工事の完成振替日と伝票の日付を比較して完成・未成を自動で判別し、完成工事原価または未成工事支出金として仕入仕訳を自動作成するため、進捗度に応じた建設業会計の原価区分に沿って集計できます。

全モジュールが共通マスタでつながり、現場で承認された出来高はそのまま会計の仕訳データへ反映されます。クラウド対応版とオンプレミス版があり、完成工事高10億円規模から100億円超まで全国約370社以上の導入実績があります。料金は要問い合わせです。

23. e2-movE(イー・ツゥー・ムーヴ)(三谷商事株式会社)

e2-movEの公式サイト

e2-movEは、建設資材商社の三谷商事株式会社が、自社の建材・建設業界での知見をもとに開発したERPパッケージです。工事原価管理・販売管理・建設会計を柱に、工事管理や支払管理、出面管理などのモジュールで構成されています。

原価管理は「e2-movE 工事管理」が担い、工事登録(工事台帳)を起点に、実行予算・工事原価・出来高・外注業者への支払・予定利益を一元管理します。実行予算は工種別に登録して原価実績と照合でき、予算改定履歴や消化率、予算実績対比表にも対応します。

共通原価配賦入力の機能を備え、工事台帳や工事原価元帳などの帳票を出力できます。対象は建材販売・卸売業から総合工事業・職別工事業・設備工事業までと幅広く、クラウド版とオンプレミス版を選べます。料金は要問い合わせです。

24. 要〜KANAME〜(かなめ)(株式会社プラスバイプラス)

要〜KANAME〜(かなめ)の公式サイト

要〜KANAME〜(かなめ)は、株式会社プラスバイプラスが提供する工事台帳ベースの原価管理・利益管理ソフトです。電気・水道・空調・設備・塗装などの工事会社を対象とし、一人親方から数十名規模の会社までを想定しています。見積書・注文書・請求書・日報・作業員名簿を工事(案件)単位で紐づけて一元管理します。

工事ごとの収支や粗利をリアルタイムに把握でき、日報の入力内容から労務費(人工代)を自動で計算します。工事単位に加えて、顧客別・工種別でも売上や粗利率・営業利益率を集計できます。出来高または工事完了のタイミングでの請求書発行にも対応します。

提供形態はWindows対応のパッケージソフトで、現場からの出退勤や諸経費・材料費の入力に使える専用スマートフォンアプリも用意されています。訪問・電話・オンライン・LINEでのサポートを無償で提供しています。料金は業務内容に応じた見積り制で、要問い合わせです。

汎用型の原価管理ソフト

販売管理や会計と一体で、業種を問わず案件単位の原価を集計する汎用型の製品です。

25. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売の公式サイト

見積・受注・売上・請求の一元管理を中核に、発注原価や人件費を案件(プロジェクト)単位で紐づけて収支まで扱えるクラウド型の販売管理システムです。株式会社ラクスが提供し、原価管理は専用製品ではなく販売管理の一機能として備わっています。

受注・発注・間接費などの原価データを案件ごとに集約し、見積原価と実績の予実をリアルタイムに確認できます。管理画面や入力フォーム、承認フローはノンプログラミングで構築でき、自社の集計軸に合わせて運用を組める点が持ち味です。

一方で、部門共通費や間接費を基準ごとに割り当てる専用の配賦設定UIは公式に明記がなく、細かな配賦計算が必要な場合は対応範囲の確認が要ります。原価管理に特化した配賦よりも、販売・請求とあわせた運用のしやすさを重視する企業に向く製品です。料金は初期費用200,000円(税抜)・月額70,000円〜(税抜)で、無料トライアルも利用できます。

26. freee販売(フリー株式会社)

freee販売の公式サイト

フリー株式会社が2022年11月に提供を開始したクラウド型の販売管理システムで、見積から受注・売上・請求・入金・原価管理までを案件単位で扱います。同社のクラウド会計ソフト「freee会計」との自動連携を前提に設計されている点が、他の販売管理システムと異なります。

案件ごとに売上と仕入を登録すると売上・粗利が自動計算され、2024年12月に追加された原価推移レポートでは、進行中案件の月別原価実績から利益率の低下や赤字の兆候を早期に把握できます。人件費を原価に含める場合は、別契約の「freee工数管理」と連携して案件別の人件費を取り込む構成になります。

料金は初期費用0円で、スタータープランが3名利用の参考価格で約5,000円/月、スタンダードプランが10名利用で約40,000円/月(いずれも年払い・税抜)、正式な金額は問い合わせで確認できます。承認フローや内部統制を強化したい規模拡大期の中小企業はスタンダードプラン、個人・小規模法人はスタータープランが想定されています。最長30日の無料トライアルも利用できます。

27. アラジンオフィス(株式会社アイル)

アラジンオフィスの公式サイト

株式会社アイルが提供する、販売・在庫・購買管理を中核とした統合型のパッケージシステムです。原価管理は標準パッケージに追加する「プロジェクト管理」オプションが担い、単独の原価計算専用製品ではありません。

受注に紐づく商品仕入・外注仕入・在庫出庫を、売上計上までの仕掛原価として原価商品単位で管理できます。作業日報で登録した案件別の作業時間に単価を掛けた金額を労務費として原価に反映でき、案件間の原価の付け替えや販管費などの諸経費を各案件に付けて収支を確認できます。

配賦基準をどこまで細かく設定できるかは公式に明記がないため、精緻な配賦が必要な場合は確認が要ります。導入形態はオンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)から選べ、業種ごとの商習慣に合わせた業種特化パッケージが用意されています。料金は初期費用・月額とも要問い合わせです。

まとめ

原価管理を仕組み化する際は、会計・販売・在庫を含めて一元管理したいならERP統合型、原価管理だけを早く仕組み化したいなら専用型、という大きな分かれ道をまず押さえることが出発点になります。その上で、自社のビジネス形態に合うタイプを選び、原価計算方式・配賦・既存システム連携への対応を具体的に確認すると、導入後のギャップを避けられます。

本記事の比較表と診断ツールを使えば、ERP統合型と専用型を同じ軸で見比べ、自社に合う候補を絞り込めます。気になる製品の資料をまとめて取り寄せ、原価の集計・配賦が自社の運用に耐えるかを確かめることをおすすめします。

原価管理に限らず、予実管理や経営ダッシュボードを含めた管理会計システム全体を見比べたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 原価管理ソフトとは何ですか?

A. 原価管理ソフトとは、製品や案件にかかった材料費・労務費・外注費・経費を集計し、間接費を配賦して製品別・案件別・部門別の原価を計算・分析するためのシステムです。算出した原価を予算や売上と突き合わせることで、赤字案件や不採算製品を早い段階で把握できるようにします。

会計・販売・在庫を含む基幹システム(ERP)の一機能として提供される場合と、原価管理に特化した専用ソフトとして提供される場合があります。

Q. 原価管理はERPと専用の原価管理ソフトのどちらで行うべきですか?

A. 原価管理をERPと専用ソフトのどちらで行うかは、会計・販売・在庫まで含めて数字を一元管理したいならERP統合型、既存の会計システムは変えずに原価管理だけを早く仕組み化したいなら専用型が向きます。ERP統合型は基幹業務全体を同じ基盤で扱うため二重入力が起きにくい一方、導入範囲が広いぶん導入期間・費用は大きくなりやすい傾向があります。

専用型は範囲とコストを原価管理に絞って短期間・低コストで導入しやすい反面、会計・販売は既存システムのまま残るため、連携の設計が運用のポイントになります。

Q. 原価管理ソフトはどのような原価計算方式に対応していますか?

A. 原価管理ソフトが対応する原価計算方式は製品ごとに異なり、受注品や工事を対象ごとに集計する個別原価計算、同じ製品を連続生産する場合の総合原価計算、実際にかかった原価で計算する実際原価計算、あらかじめ定めた標準と実績の差異を分析する標準原価計算などがあります。

すべての製品がすべての方式に対応するわけではないため、自社が受注生産に近いか量産に近いか、差異の要因分析まで行いたいかを踏まえ、必要な方式に対応しているかを個別に確認することが重要です。

Q. 原価管理ソフトの配賦機能はどこまで細かく設定できますか?

A. 原価管理ソフトの配賦の自由度は製品によって大きく差があり、工数比率・人員数・売上高・面積などの配賦基準を選べるか、多段階の配賦に対応するかが確認のポイントです。配賦基準が自社の実態と合わないと、算出された原価の納得感が得られません。自社の配賦ルールを設定で再現できるかを、導入前にデモや試用で具体的に確かめておくことをおすすめします。

Q. 原価管理ソフトは既存の会計・販売システムを変えずに導入できますか?

A. 専用型の原価管理ソフトは、既存の会計・販売システムを残したまま、仕訳連携や受発注・在庫データの取り込みで接続して導入できます。ただし連携方法が自社のシステムと合っていないと、同じデータを二重に入力する手間が生じます。自社が使う会計・販売システムとの連携実績や、API連携・CSV連携のどちらに対応するかを確認してください。

会計・販売・在庫まで1つの基盤に統合したい場合は、基盤内で連携が完結するERP統合型が選択肢になります。

Q. 原価管理ソフトの費用相場はどのくらいですか?

A. 原価管理ソフトの費用は導入形態・対象業種・利用規模によって幅があり、クラウド型は初期費用を抑えて月額・年額で利用する形が一般的で、製造業・建設業向けの専用パッケージやERP統合型は初期費用が数百万円規模になる場合もあります。費用は利用人数、対象とする原価の範囲(原価管理のみか会計・販売・在庫まで含めるか)、カスタマイズや連携開発の有無で変わります。

料金を公表していない製品も多いため、具体的な金額は各社への問い合わせで確認できます。

Q. 原価管理ソフトのクラウド型とオンプレミス型はどちらを選ぶべきですか?

A. 原価管理ソフトのクラウド型とオンプレミス型は、運用負担を軽くし初期費用を抑えたいならクラウド型、カスタマイズの自由度や既存システムとの密な連携を重視するならオンプレミス型が向きます。クラウド型はバージョンアップや法改正対応がベンダー側で行われ運用の負担が軽い一方、オンプレミス型は自社環境に構築するためサーバー・保守の運用負担が大きくなります。

自社のカスタマイズ要件と運用体制を踏まえて選びましょう。

Q. 無料で使える原価管理ソフトはありますか?

A. 原価管理の無料ソフトやフリーの工事台帳ソフトも存在しますが、機能や集計単位・配賦・サポートの範囲が限られ、案件数や利用人数が増えると実務に耐えにくくなる点に注意が必要です。小規模での試用や限られた用途には使えますが、複数部門・複数案件で原価を継続的に管理するなら、有料のクラウド型やパッケージを比較検討するのが現実的です。

Q. Excelから原価管理ソフトへ移行すべきタイミングはいつですか?

A. Excelから原価管理ソフトへの移行は、集計や配賦が属人化して特定の担当者しか更新できない、案件数が増えて手作業の集計ミスや月次の遅れが目立つ、といった状態が目安になります。Excelは関数やマクロを組んだ担当者に依存しやすく、赤字案件の発見も遅れがちです。原価を実績ベースで随時更新したい、見積りの精度を上げたいという段階に来たら、ソフト化を検討するタイミングといえます。

Q. 原価管理ソフトの導入期間はどのくらいかかりますか?

A. 原価管理ソフトの導入期間は製品や導入範囲によって異なり、標準機能中心の専用型・クラウド型では1〜2か月程度から、カスタマイズや既存システム連携を伴うパッケージ・ERP統合型では数か月以上かかることもあります。導入前に自社の原価の集計単位や配賦基準を整理しておかないと、ソフトに設定する基準が定まらず長期化しがちです。現状の運用を棚卸ししておくと、導入がスムーズに進みます。

Q. 製造業・建設業向けの原価管理ソフトは汎用型とどう違いますか?

A. 製造業・建設業向けの原価管理ソフトは、製造業なら製品・製番・工程別の原価積み上げや標準・実際原価計算、建設業なら工事台帳や完成工事原価・未成工事支出金の区分といった、その業種固有の計算や帳票に初めから対応している点が汎用型との違いです。

業種特化型は設定・運用の手間が少なくて済む一方、業種を限定しない汎用型やERP統合型を選ぶ場合は、自社の原価の持ち方を設定でどこまで再現できるかをデモや試用で確かめておくと安心です。

Q. プロジェクト型ビジネスに向く原価管理ソフトはどのようなものですか?

A. IT・システム開発、広告制作、コンサルティングなど人件費が原価の中心を占めるプロジェクト型ビジネスには、案件・プロジェクト単位で工数から労務費を集計し、間接費を按分して案件別の原価・収支を把握できるプロジェクト管理型の製品が向きます。工数入力の仕組みや勤怠システムとの連携、仕掛中の案件でも損益を随時把握できるかが選定のポイントになります。

Q. クラウド型の原価管理ソフトはセキュリティ面で問題ありませんか?

A. クラウド型の原価管理ソフトは、ISO/IEC 27001やクラウドセキュリティの第三者認証を取得し、データの暗号化やアクセス制御を備える製品が多く、自社運用より堅牢な環境を利用できる場合もあります。原価データは機密性が高いため、認証の取得状況、アクセス権限の設定、バックアップやログ管理の仕組みを導入前に確認しておくと安心です。

Q. 原価管理ソフトの導入にIT導入補助金は使えますか?

A. 原価管理ソフトの中には、IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)の対象ツールとして案内されている製品もあり、該当すれば初期費用や利用料の一部に補助を受けられる場合があります。対象かどうかや補助の条件は製品・年度の公募要件によって変わるため、導入を検討する製品が補助金に対応しているかを、各社や公募要領で確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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