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プロジェクトの予実管理とは?企業が管理する項目・進め方とツールの選び方

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予算管理システム比較表(2026年版)のプレビュー

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予算管理システム比較表(2026年版)

案件が終わってから「思ったより利益が残らなかった」と気づくことが続いていませんか。プロジェクト単位でビジネスを進める企業では、全社や部門の月次予実管理だけでは一件ごとの採算が見えにくく、赤字の兆候に気づくのが遅れがちです。

プロジェクトの予実管理とは、案件ごとに予算(計画)と実績を突き合わせ、差異を把握して進行中に手を打つための管理手法です。全社の予実管理が売上や販管費を主役にするのに対し、プロジェクト単位では工数・人件費・外注費といった原価が主役になります。

本記事では、プロジェクトの予実管理で管理する項目と予算・実績・差異の見方から、全社の予実管理との違い、進め方の手順、管理表の作り方とExcelの限界、そして使えるツールの種別と選び分けまでを解説します。受託開発・制作・コンサルティングなど案件型ビジネスで採算管理を立て直したい担当者が、自社の運用に落とし込める材料としてご活用ください。

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プロジェクトの予実管理とは?何を・どの単位で管理するのか

プロジェクトの予実管理とは、一つの案件(プロジェクト)ごとに、計画した予算と実際に発生した実績を並べて差異を確認し、進行中に採算をコントロールする管理手法です。全社や部門を単位とする月次の予実管理と違い、管理の単位が「案件」になる点が特徴です。

案件型のビジネスでは、売上は受注時点でおおむね決まる一方、利益は進行中の工数や外注費の使い方で変動します。進行中に予算と実績の差を追わないと、完了してはじめて赤字が判明し、手の打ちようがなくなります。進行中の数字を見て軌道修正するために、プロジェクト単位の予実管理が必要になります。

プロジェクトの予実管理で管理する項目

プロジェクト単位で見る項目は、売上側と原価側に分かれます。原価の内訳まで分けて管理するのが、全社の予実管理との大きな違いです。

  • 売上高:その案件で計上する売上。固定金額の請負か、工数に応じた準委任かで計画の立て方が変わります
  • 直接人件費(工数×単価):案件に投入したメンバーの工数に、人ごとの原価単価を掛けた金額。プロジェクト原価の中心になります
  • 外注費:協力会社やフリーランスへ支払う費用
  • 経費:旅費交通費、ツール利用料、購入品など案件に直接ひもづく費用
  • 原価合計・粗利・粗利率:原価の合計と、売上から原価を差し引いた粗利、売上に対する粗利の比率

このうち直接人件費は、工数(かかった時間)に原価単価を掛けて求めます。工数の実績が正確に取れていないと原価が計算できないため、プロジェクトの予実管理は工数管理と切り離せません。

各項目は、次のように積み上がって原価と粗利につながります。

プロジェクト原価の構造を示す図。工数×原価単価で直接人件費を求め、直接人件費に外注費と経費を加えて原価合計を算出し、売上高から原価合計を差し引いて粗利を求める流れを三段で表す。粗利率は粗利を売上高で割って求める。

予算・実績・差異の見方

各項目について、計画段階で見積もった予算と、進行に伴って発生した実績を並べ、その差(差異)を確認します。差異は「実績−予算」で求めるのが基本で、売上がマイナスなら未達、原価がプラスなら予算超過を意味します。粗利の差異を見れば、その案件が計画どおりの採算で進んでいるかが一目で分かります。

下表は、ある受託開発案件を例にしたプロジェクト予実管理表のイメージです(金額は説明用の例)。原価が予算を超えた分だけ粗利が削られ、粗利率が計画の32.0%から20.0%へ低下している様子が読み取れます。

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項目 / 区分予算実績差異(実績−予算)
売上高5,000,000円5,000,000円0円
直接人件費(工数×単価)2,400,000円2,880,000円+480,000円
外注費800,000円900,000円+100,000円
経費200,000円220,000円+20,000円
原価合計3,400,000円4,000,000円+600,000円
粗利1,600,000円1,000,000円△600,000円
粗利率32.0%20.0%△12.0pt

※上記は予実管理表の構成を示す説明用の数値例です。

この例では、工数が見積もりを超えたことで直接人件費が480,000円増え、外注費や経費の超過と合わせて原価が600,000円膨らみました。売上は変わらないため、その分がそのまま粗利の減少につながっています。進行中にこの差異を把握できれば、残作業の進め方や追加要件の扱いを見直す余地が生まれます。

全社・部門の予実管理とプロジェクト単位の予実管理の違い

予実管理と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、全社や部門を単位とした月次の予実管理です。プロジェクト単位の予実管理は、その考え方を案件ごとに持ち込んだもので、主役になる指標や確認の頻度が変わります。自社に必要なのがどちらなのかを整理しておくと、この後の進め方やツール選びの判断がしやすくなります。

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観点 / 区分全社・部門の予実管理プロジェクト単位の予実管理
主役となる指標売上・販管費・営業利益工数・人件費・外注費・原価・粗利
管理する単位全社・事業部・部門案件(プロジェクト)ごと
主な目的会社全体の着地見込みの把握と経営判断案件ごとの採算確保と進行中の軌道修正
確認する頻度の目安月次(月次決算に連動)週次〜月次(進行中に随時)

※上記は一般的な違いの傾向を整理したものです。

全社・部門の予実管理は会社全体の着地を見るのに向き、プロジェクト単位の予実管理は一件ごとの採算を早く掴むのに向きます。多くの案件型企業では、全社の月次予実を回しつつ、その内訳として案件ごとの採算も追う、という二段構えになります。両方を別々のExcelで管理すると数字の整合に手間がかかるため、どこまでを一つの仕組みで扱うかが運用設計の要点になります。

プロジェクト類型別の予実管理の勘所

ひとくちにプロジェクト型ビジネスといっても、原価の構成や管理のクセは業種によって異なります。自社がどの類型に近いかを押さえると、どの項目を重点的に見るべきかが定まります。

受託開発・SIer

原価の大半を直接人件費(工数)が占めるため、工数の見積もり精度と実績の把握が採算を左右します。仕様変更や追加要件で工数が膨らみやすく、見積もり時点の工数と実績のズレを早く掴むことが重要です。一部を協力会社に委託する場合は、外注費もあわせて案件ごとに追う必要があります。

コンサルティング

コンサルタントの稼働工数がそのまま原価になるため、報酬額と稼働工数のバランスで採算が決まります。稼働を正確に記録できていると、継続案件の見積もり精度も高まります。稼働率(請求対象の時間が総労働時間に占める割合)を案件横断で見る視点も採算改善につながります。

Web制作・広告

社内工数に加え、デザイン・撮影・システム開発などを外部に委託する比率が高く、外注費の管理が採算の鍵になります。制作物の修正対応で工数が想定を超えやすいため、どこまでが契約範囲かを踏まえて実績を記録することが欠かせません。

SES・常駐支援

要員ごとの単価と稼働が売上・原価に直結するため、個々の契約の採算と要員全体の稼働状況の両面で管理します。待機や稼働率の低下が利益を圧迫しやすいため、案件単位の採算に加えて要員の配置も含めて見ると全体像が掴めます。

プロジェクト予実管理の進め方(手順・担当・頻度)

プロジェクトの予実管理は、予算を立て、実績を集め、差異を分析し、改善する、という流れで回します。ここからは、各段階で何を行い、何をアウトプットするかを順に見ていきます。

プロジェクト予実管理のサイクルを示す図。STEP1予算設定、STEP2実績集計、STEP3差異分析、STEP4改善の4段階を矢印でつなぎ、案件の完了まで繰り返すことを示す。

手順(予算設定・実績集計・差異分析・改善)

まず予算を設定します。受注金額を売上として置き、必要な工数を見積もって原価単価を掛け、外注費・経費を加えて原価と目標粗利を固めます。ここで作るのが、案件ごとの予算の管理表です。

次に、進行中の実績を集計します。メンバーが記録した工数や、発生した外注費・経費を案件にひもづけて集めます。実績をためる間隔が長いほど気づきが遅れるため、週次など短い間隔で集めるのが望ましいところです。

集めた実績を予算と比較し、差異を分析します。粗利が計画を下回っていれば、原因が工数の超過なのか、外注費の増加なのかを切り分けます。アウトプットは「どの項目が・なぜ・どれだけ」ずれたのかの把握です。

最後に、分析結果をもとに改善策を決めて実行します。残作業の進め方の見直し、追加要件の扱いの交渉、要員配置の調整などが打ち手になります。これを案件の完了まで繰り返すことで、赤字の兆候に早く対応できます。

プロジェクト予実管理でよくあるつまずき所と対策

仕組みを作っても、運用でつまずくと差異が見えなくなります。案件型企業で繰り返し起きやすいのは、次のような点です。

  • 工数の記録が不正確:実績工数が正しく入らないと原価が計算できません。入力の粒度と締め切りを決め、記録を習慣づけることが前提になります
  • 月末のまとめ入力で手遅れになる:月末にまとめて記録すると、気づいたときには予算を使い切っています。短い間隔で実績を反映し、進行中に差異を見られる状態にします
  • 見積もりの甘さで工数が膨らむ:当初の工数見積もりが甘いと、後半で挽回できません。過去案件の実績を見積もりに反映し、精度を上げていきます
  • 報告会議が形骸化する:数字を見るだけで打ち手につながらないと、管理が目的化します。差異に対して誰が何をするかまで決める場にすることが大切です

誰が・どの頻度で行うか(役割分担)

プロジェクトの予実管理は、一つの部門だけでは完結しません。予算の設定と採算の責任はプロジェクトマネージャーが担い、工数や経費の記録は現場のメンバーが行います。全体の集計と差異分析は経営企画や管理部門が受け持ち、月次の予実とも突き合わせます。確認の頻度は、実績を集めるのは週次、差異をまとめて振り返るのは月次、というように役割ごとに分けると回しやすくなります。

プロジェクト予実管理表の作り方とExcelでできること・限界

多くの企業は、まずExcelやスプレッドシートでプロジェクトの予実管理表を作ります。小規模なうちは十分機能しますが、案件やメンバーが増えると運用の負荷が高まります。ここでは表の作り方と、Excelでできること・限界を整理します。

プロジェクト予実管理表の作り方

基本の構成は、先に示した管理項目を縦に並べ、予算・実績・差異の列を横に置く形です。売上高・直接人件費・外注費・経費を行にし、それぞれ予算列と実績列を用意して、差異列に「実績−予算」を計算させます。原価合計・粗利・粗利率は、各行を合算・計算して求めます。

直接人件費は、別のシートで「メンバーごとの工数×原価単価」を集計し、その合計を実績として取り込むと管理しやすくなります。原価単価は、給与・賞与・法定福利費などの人件費を月あたりの稼働可能時間で割って時間あたりに換算したものを使うのが一般的です。

案件が複数ある場合は、案件ごとに同じ様式の表を用意し、全社の月次予実と数字がつながるように項目をそろえておくと、後から突き合わせる手間が減ります。

Excelでできること・限界

Excelは様式を自由に作れて導入コストがかからないため、案件数が少ないうちは有力な選択肢です。一方で、案件・メンバーが増えると次のような限界が見えてきます。

  • 属人化:作成者しか構造を把握できず、担当者が変わると引き継ぎが難しくなります
  • 集計の手間:案件ごとのファイルを手作業で集約するため、全社の数字をまとめるたびに工数がかかります
  • リアルタイム性の不足:各自が手元で更新した数字を集めるまで最新の状況が見えず、差異の把握が遅れます
  • 転記ミス:工数や費用を手入力・手転記する過程で誤りが混入しやすくなります

これらの負荷が無視できなくなった段階が、専用のツールやシステムを検討するきっかけになります。次の章では、どのような選択肢があり、どう選び分けるかを見ていきます。

プロジェクトの予実管理に使うツールの種別と選び分け

プロジェクトの予実管理に使えるツールは、得意とする領域が異なる複数の種別に分かれます。どれが優れているかではなく、自社の規模と管理したい範囲に合うものを選ぶことが大切です。下表で向いている場面と注意点を整理します。

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ツールの種別 / 観点Excel・スプレッドシート会計ソフトERP(基幹業務システム)プロジェクト管理ツール予実管理・経営管理の専用システム
向いている場面案件数が少なく、様式を自由に作りたい段階全社の会計と予実を一体で扱いたい会計・販売・購買など基幹業務を統合したい工数・進捗の管理を起点に採算も見たい部門・案件単位の予実を横断して可視化したい
強み導入コストがかからず柔軟に作れる仕訳データと連動し決算と整合しやすい全社のデータを一元管理できる工数実績を取り込み原価につなげやすい予算・実績・見込を多軸で集約し差異分析しやすい
注意点案件増加で属人化・集計負荷・リアルタイム性の不足が出る案件単位・工数単位の原価管理は不得手なことが多い導入規模が大きく、プロジェクト採算に特化した機能は製品差が大きい全社の予実・会計連携は製品により範囲が異なる工数の一次記録は別ツールと連携する構成になることがある

※上記は各種別の一般的な傾向です。個別製品の対応範囲は各社情報をご確認ください。

選び分けの目安は、管理したい単位と範囲です。工数の記録を起点にするならプロジェクト管理ツール、部門と案件の予実を横断して見たいなら予実管理・経営管理の専用システムが候補になります。会計との整合を最優先するなら会計ソフトやERPとの連携を前提に考えます。前節で挙げたExcelの限界のうち、自社で最も効いているものを埋められる種別から検討すると選びやすくなります。

プロジェクトの予実管理の事例(よくある成功・失敗パターン)

成功と失敗を分けるのは、同じ工数超過に「いつ気づけたか」です。先ほどの受託開発案件の例(原価が600,000円膨らみ、粗利率が32.0%から20.0%へ低下)で、分かれ目を具体的に見てみます。

成功につながるケース

工数を週次で記録し差異を追っていれば、直接人件費が480,000円増える前の段階、たとえば見積もりに対して工数が1割超過した時点でそれが表面化します。この段階なら、残作業の進め方を見直す、追加要件を別見積もりとして顧客と交渉するといった打ち手が取れ、粗利率を計画の32.0%近くに保てる可能性が残ります。

さらに、確認した差異を次回の見積もりに反映する運用が定着すると、見積もり精度が上がり、同種の案件で採算を再現しやすくなります。

失敗につながるケース

同じ案件でも、実績を月末にまとめて記録する運用では、工数超過が表面化するのは案件が終盤に差しかかってからです。原価が600,000円膨らんで粗利率が20.0%に落ちた事実を完了後に知っても、売上は固定で残作業もなく、採算を取り戻す余地はほとんど残っていません。

同じ超過でも、週次で差異を見るか完了後に知るかで、打ち手の有無が変わります。成功と失敗を分けるのは見積もりの精度だけでなく、実績を見る間隔の短さにあります。

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プロジェクト単位の予実を扱える予算管理システム

Excelでの運用に限界を感じたら、部門や案件の単位で予実を集約できる予算管理システム(前節の「予実管理・経営管理の専用システム」にあたります)が選択肢になります。ここで紹介するのは、プロジェクト単位・案件単位での予実や採算を扱えるサービスです。

これらは、工数や実績のデータを会計ソフトや勤怠・工数管理ツールなどから取り込んで予実を集約・可視化するタイプです。工数そのものの記録を起点にしたい場合は、前節のプロジェクト管理ツールと組み合わせる構成になります。

料金は要お問い合わせの製品が多いため、公開されている目安は下表で確認してください。以下はご紹介するサービスの比較表です。

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サービス名X-KPI(クロスケーピーアイ)Scale Cloud(スケールクラウド)Amoeba Pro 管理会計クラウド
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)
プロジェクト単位の予実管理●●●
管理できる主な分析軸部門・拠点・プロジェクト単位部門・得意先・プロジェクトなど部門・商品・プロジェクトなど
最大6セグメント
予実管理の主な機能予実差異・異常値を自動検知し
チャットツールへ通知
PLとKPIを接続して管理
KPIの積み上げで予算作成
配賦・徴収に対応
セグメントのマトリックス分析
会計・外部データ連携会計ソフト・グループウェアと
API連携
勘定奉行クラウド・freee・
Salesforce(API)・CSV ほか
Excel・会計/販売管理ソフトと
ファイル連携
料金の目安要問い合わせ(個別見積もり)月額15万円〜
(プランにより異なる)
要問い合わせ(個別見積もり)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見る

1. X-KPI(クロスケーピーアイ)(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPI(クロスケーピーアイ)のウェブサイト

クラウド型のKPI・予実管理ツールです。部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上に集約し、リアルタイムに可視化します。会計ソフトやグループウェアとAPI連携してデータを取り込める点も特徴です。

予実のズレや異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知する機能を備えます。KPIやダッシュボードをノーコードで設計できるため、案件単位で見たい指標を自社の管理方法に合わせて組み立てられます。料金は要お問い合わせで、個別に見積もる方式です。

2. Scale Cloud(スケールクラウド)(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloud(スケールクラウド)のウェブサイト

損益(PL)とKPIを接続して管理できるクラウド型の経営管理システムです。部門・得意先・プロジェクトなどの単位で損益を管理でき、商談数や成約率といったKPIを積み上げて予算を作成することもできます。

会計ソフトからのデータ取り込みに加え、SalesforceなどのデータをAPIで取得して予実に反映できます。達成率の低い指標の洗い出しや、売上と相関の高いKPIを特定する分析にも対応します。料金はプランにより異なり、公式サイトでは月額15万円からと案内されています。導入時は最新の料金とプラン内容を確認してください。

出典・参考資料(1件)

Excel・スプレッドシートでの予実管理から専用システムへ移行した場合に作業負荷がどう変わるかについて、同社代表の広瀬氏はカタログの取材で、導入企業から寄せられた数値を次のように挙げています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

数値的な効果で申し上げると、他社システムからの乗り換えでは、工数が約40%削減できたとおっしゃっていただいているケースがあります。Excelやスプレッドシートからのリプレースに関しても、工数が6分の1程度になったという声をいただいています。効率化という目線では、それぐらいのインパクトが出ています。

3. Amoeba Pro 管理会計クラウド(京セラコミュニケーションシステム株式会社)

Amoeba Pro 管理会計クラウドのウェブサイト

京セラコミュニケーションシステムが提供するクラウド型の管理会計システムです。予算の作成から集計、実績の連携までを自動化し、部門別・商品別・プロジェクト別などの切り口でリアルタイムに分析できます。

最大6つの分析セグメントを設定でき、セグメントを組み合わせたマトリックス分析に対応します。配賦や徴収など、現状の管理会計の運用ルールに合わせた処理ができる点も特徴です。京セラで生まれたアメーバ経営の考え方を背景に持ちますが、一般的な予実管理・経営管理のツールとしても提供されています。

ここで紹介したのは、プロジェクト単位の予実に対応できる予算管理システムの一部です。全社・部門の予実も含めて予算管理システムを幅広く比較し、タイプ別の選び方や料金・機能を確認したうえで導入を検討したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

プロジェクトの予実管理は、案件ごとに予算と実績を突き合わせ、工数・外注費・原価・粗利の差異を進行中に把握して採算をコントロールする管理手法です。全社・部門の月次予実とは主役の指標が異なり、工数の正確な記録が土台になります。

進め方は、予算設定・実績集計・差異分析・改善の繰り返しです。実績を集める間隔を短くし、差異に対する打ち手まで決めることで、赤字の兆候に早く対応できます。案件やメンバーが増えてExcelの属人化・集計負荷・リアルタイム性の不足が気になり始めたら、プロジェクト単位の予実を扱える予算管理システムの導入を検討する段階です。

自社に合う予算管理システムを見極めるには、対応する管理単位・連携範囲・料金を並べて確認することから始めるのが確実です。候補となるサービスの資料は、まとめて取り寄せて比較できます。

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よくある質問(FAQ)

Q. プロジェクトの予実管理とは何ですか?

A. プロジェクトの予実管理とは、案件(プロジェクト)ごとに予算(計画)と実績を突き合わせ、差異を把握して進行中に採算をコントロールする管理手法です。

全社や部門を単位とする月次の予実管理と違い、管理の単位が「案件」になり、工数・人件費・外注費といった原価が主役になる点が特徴です。案件が終わってから赤字と気づくのを防ぎ、進行中に軌道修正するために行います。

Q. プロジェクトの予実管理と予算管理の違いは何ですか?

A. プロジェクトの予実管理は立てた予算と実績を比較し、差異を分析して改善する「計画の実行後」に重点を置くのに対し、予算管理は予算の立案や配分など「計画段階」に重点を置く点が異なります。

案件ごとに目標原価・目標粗利を固めるのが予算管理、その予算に対して実績がどれだけずれたかを追うのが予実管理、という前後の関係にあります。両者は切り離せず、精度の高い予算があってはじめて意味のある差異分析ができます。

Q. プロジェクトの予実管理と進捗管理の違いは何ですか?

A. プロジェクトの予実管理が予算と実績の金額(原価・粗利)の差異を見るのに対し、進捗管理は作業の進み具合やスケジュールの達成度を見る点が異なります。

ただし両者は連動しており、進捗の遅れは工数の超過として原価に表れます。進捗管理で作業の遅れを捉え、予実管理でその採算への影響を金額で捉える、と役割を分けると整理しやすくなります。

Q. プロジェクトの予実管理と原価管理の違いは何ですか?

A. 原価管理が案件にかかる工数・外注費・経費といったコストそのものを把握・コントロールするのに対し、プロジェクトの予実管理はその原価を予算と実績で突き合わせ、売上まで含めた採算(粗利)の差異を見る点が異なります。

プロジェクト型ビジネスでは原価の大半が「工数×単価」の直接人件費で占められるため、原価管理は予実管理の実績側の中心として組み込まれます。原価管理は予実管理の一部として行われる、と捉えると関係が掴みやすくなります。

Q. 工数予実管理とは何ですか?

A. 工数予実管理とは、見積もった工数(予定工数)と実際にかかった工数のズレを見える化し、差に早く手を打つための管理です。

プロジェクトの直接人件費は「工数×原価単価」で決まるため、工数の予実が崩れると原価と粗利も崩れます。工数予実管理は、プロジェクトの予実管理のうち原価の中心(直接人件費)を正確に捉えるための部分にあたり、工数を押さえられてはじめて原価・粗利の予実も読めるという関係にあります。

Q. プロジェクトの予実管理は誰が行うのですか?

A. プロジェクトの予実管理は一つの部門で完結せず、予算設定と採算の責任はプロジェクトマネージャー、工数・経費の記録は現場メンバー、全体の集計と差異分析は経営企画や管理部門が担うのが一般的です。

確認の頻度は役割ごとに分けると回しやすく、実績を集めるのは週次、差異をまとめて振り返るのは月次、というように設計すると、月次の全社予実とも突き合わせやすくなります。

Q. プロジェクトの予実管理はExcelだけで足りますか?

A. プロジェクトの予実管理は、案件数やメンバーが少ないうちはExcel・スプレッドシートで十分機能しますが、案件が増えると属人化・集計負荷・リアルタイム性の不足が出て限界が見えてきます。

作成者しか表の構造を把握できない属人化、案件ごとのファイルを手作業で集約する手間、各自が更新した数字を集めるまで最新状況が見えず差異把握が遅れる点が主な壁です。これらが無視できなくなった段階が、プロジェクト単位の予実を扱える専用ツールやシステムを検討するきっかけになります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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