来期の予算や事業計画のために「売上予測を出してほしい」と求められ、根拠のある数字をどう作ればよいか迷っていませんか。売上予測は、過去の実績や営業の進捗といった手元のデータから、将来の売上を一定の根拠にもとづいて見積もる作業です。方法を知らないまま勘で数字を置くと、在庫や人員の計画がずれ、資金繰りの見通しも狂います。
売上予測には、過去実績から伸ばす方法、営業の商談から積み上げる方法、統計的に趨勢をとらえる方法など複数のやり方があります。自社のデータ量や業態によって適した方法は変わるため、自分に合う方式を選び、手を動かして試算できる状態になることが出発点になります。
本記事では、売上予測の計算方法を6つの方式に分け、それぞれ式と日本円建ての計算例で解説します。方式の使い分け、ExcelのTREND関数や予測シートを使った立て方、予測の精度を高める運用まで整理しました。自社の売上予測を自分の手で組み立てるための材料としてご活用ください。
目次
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売上予測とは
売上予測とは、過去の売上実績・市場環境・営業の進捗などのデータをもとに、将来の一定期間に見込まれる売上を客観的に見積もることです。経験や勘だけで数字を置くのではなく、根拠となるデータと計算方法を示せる状態にすることが、売上予測の目的といえます。
売上予測と売上目標の違い
売上予測と混同されやすいのが売上目標です。一般的な整理では、売上予測が「データにもとづく客観的な着地見込み」であるのに対し、売上目標は「企業として達成を目指す数値」で、成長戦略や期待値が加味されます。
両者は役割が異なります。予測は資金繰りや在庫・人員計画の前提として現実的な着地を示し、目標は組織が努力を向ける水準を示すものです。予測を目標で上書きすると、計画の前提が楽観に傾き、後工程の判断を誤らせます。まず予測を客観的に立て、その上で目標との差を戦略で埋める、という順序で扱うのが実務的です。

売上予測を立てる目的
売上予測は、複数の経営判断の土台になります。主に次の場面で使われます。
- 適正な在庫量や生産量、人員配置を見積もる
- 予算配分や投資計画の前提を置く
- 資金繰りを見通し、金融機関への説明材料にする
- 現実的な売上目標を設定する基準にする
売上予測に必要なデータ
計算を始める前に、どの方式を使うかに応じて必要なデータをそろえておく必要があります。手元にあるデータが、後述する計算方法のどれを選べるかを左右します。
- 過去の売上実績:月次・年次の売上。方式によっては2〜3年分あると趨勢や季節性をとらえやすくなります
- 成長率:前期から当期への伸び。過去実績から算出します
- 営業の案件データ:商談数、各段階の通過率(成約率)、平均受注単価。パイプラインから積み上げる方式で使います
- 季節指数:月ごとの繁閑の偏り。過去の月次実績から算出する値で(算出方法は時系列分析の項で解説)、季節変動のある事業で使います
- 関連する変数:広告費や来店客数など、売上と相関する指標。回帰分析で使います
売上予測の計算方法6つ
ここからは、売上予測の代表的な計算方法を6つ取り上げ、式と日本円建ての計算例で解説します。いくつかの方式には、加重移動平均やテスト市場法といった関連する手法もあわせて説明します。数値は説明用の例なので、自社の実績に置き換えて同じ手順で計算できます。
1. 過去実績×成長率で予測する(前年比法)
もっとも基本的な方法です。直近の売上に、過去の伸び率(成長率)を掛けて翌期を見積もります。
式:来期の売上予測 = 当期の売上 ×(1 + 成長率)
成長率 =(当期売上 − 前期売上)÷ 前期売上
計算例:前期の売上が1億円、当期が1億1,000万円だったとします。成長率は(1億1,000万円 − 1億円)÷ 1億円 = 0.1(10%)です。前期から当期への伸びが来期も続くと仮定し、当期の売上に掛けると、来期予測は 1億1,000万円 ×(1 + 0.1)= 1億2,100万円 になります。
成長率は単年だと振れが大きいため、過去数年の平均成長率を使うと安定します。市場の拡大・縮小が続いている事業に向く一方、環境が大きく変わる局面では過去の伸びが当てにならない点に注意します。
2. 営業パイプラインから予測する(商談の歩留まり積み上げ)
BtoBのように商談を経て受注する事業では、営業の案件データから積み上げる方法が合います。各段階の通過率(歩留まり)を掛け合わせ、見込み受注件数に単価を掛けます。
式:売上予測 = 母数(最初のリード数など)×(各段階の通過率の積)× 平均受注単価
計算例:新規リードが200件、リードから商談化が60%、商談から提案が50%、提案から受注が40%だとします。受注見込み件数は 200件 × 0.6 × 0.5 × 0.4 = 24件です。平均受注単価を50万円とすると、売上予測は 24件 × 50万円 = 1,200万円 になります。

通過率は過去の案件実績の平均から求めます。案件のステージ管理ができていれば精度が上がりますが、通過率の取り方が各担当でばらつくと予測もぶれるため、段階の定義をそろえることが前提になります。
こうした商談からの積み上げは、将来の売上を見積もるだけでなく、同じ考え方で予算そのものを作ることにも応用できます。株式会社Scale Cloudの広瀬氏は、KPIを積み上げて予算を作成する方法について次のように説明しています。
たとえば、商談数と成約率の掛け算で契約数を計算し、そこに単価を掛けて売上の予算を作るといった、KPIを積み上げて予算を作成することも可能です。
3. 移動平均法・加重移動平均法で予測する
移動平均は、一定期間の売上の平均を使って趨勢をとらえる方法です。総務省統計局は移動平均を次のように説明しています。
一定期間の間隔を定めて、その間隔内の平均値を連続して計算することによって、データのトレンド(傾向・趨勢)を把握するための統計的な手法です。
出典:なるほど統計学園「季節的な動きを除去」|総務省統計局(https://www.stat.go.jp/naruhodo/15_episode/toukeigaku/kisetu.html)
式(単純移動平均):翌期の予測 = 直近n期の売上の平均
計算例(3か月移動平均):4月1,000万円、5月1,100万円、6月1,200万円のとき、7月の予測は(1,000万円 + 1,100万円 + 1,200万円)÷ 3 = 1,100万円 です。
直近の変化をより重視したい場合は、新しい期に大きな重みを掛ける加重移動平均を使います。たとえば直近の3か月に 1:2:3 の重みを置くと、(1,000万円 × 1 + 1,100万円 × 2 + 1,200万円 × 3)÷(1 + 2 + 3)= 6,800 ÷ 6 = 約1,133万円 となります。
分子は各月の売上に重みを掛けて合計した値、分母は重みの合計です。単純平均の1,100万円より33万円ほど高く、直近の伸びをわずかに強く反映した値になります。
移動平均は短期の振れをならせる一方、規則的な季節変動はそのままでは捉えきれない点に留意します。
4. 回帰分析で予測する(最小二乗法・単回帰)
回帰分析は、売上(y)と、それに関係する変数(x)の関係を直線の式で表して将来を予測する方法です。もっとも単純な単回帰では、y = ax + b という回帰直線を、最小二乗法で過去データに当てはめて傾き a と切片 b を求めます。
式:売上 y = a × x + b(a=傾き、b=切片、最小二乗法で算出)
計算例:月を x(1〜6)、売上を y として過去6か月の実績から回帰直線を求めたところ、傾き a = 30万円/月、切片 b = 1,000万円 が得られたとします。7か月目(x = 7)の売上予測は 30万円 × 7 + 1,000万円 = 1,210万円 です(傾き a と切片 b は手計算せず、後述するExcelの関数で求められます)。
x に広告費や来店客数など売上と相関する変数を使えば、その変数の計画値から売上を見積もれます。
傾きと切片は手計算では手間がかかるため、後述するExcelのSLOPE関数・INTERCEPT関数やTREND関数で求めるのが実務的です。売上と明確な相関のある変数があるときに有効で、相関の弱い変数を使うと予測が外れやすくなります。
5. 時系列分析で予測する(トレンド+季節変動)
季節によって売上が規則的に上下する事業では、趨勢(トレンド)と季節変動を分けて考えます。総務省統計局は季節変動を次のように説明しています。
一年を通して決まった動き(一年を周期とした変動)がみられます。このような動きは、季節変動と呼ばれています。
出典:なるほど統計学園「季節的な動きを除去」|総務省統計局(https://www.stat.go.jp/naruhodo/15_episode/toukeigaku/kisetu.html)
式:月次の売上予測 = トレンド(趨勢の見込み)× 季節指数
季節指数 = その月の平均売上 ÷ 全月の平均売上
計算例:移動平均などから導いたトレンド上の平均月商が1,000万円、過去数年の実績から12月の季節指数が1.3(12月は平均より3割高い)と分かっているとします。この場合、12月の売上予測は 1,000万円 × 1.3 = 1,300万円 です。繁忙期と閑散期の差が大きい小売・観光・季節商材などで、月別の精度を高められます。
6. 項目積上げ法・テスト市場から予測する
全体を一つの式で出すのではなく、商品・顧客・店舗などの単位ごとに予測して合算するのが項目積上げ法です。
式:売上予測 = 各単位(商品・顧客・店舗など)の予測の合計
計算例:商品Aを500万円、商品Bを400万円、商品Cを300万円と個別に見積もると、売上予測は合計で 1,200万円 になります。単位ごとに事情を織り込めるため、商品や取引先の構成が変わる事業で有効です。一方、積み上げる項目が多いほど手間がかかります。
新商品や新規出店など過去実績が無い場合は、テスト市場法が使えます。一部の市場・店舗で試験的に販売し、その結果を全体へ拡大して推計する方法です。たとえば10店舗でテストして1店舗あたり月50万円の売上なら、100店舗展開時の月商を 50万円 × 100店舗 = 5,000万円 と見込みます。
一部の店舗の結果を全店舗の規模に広げて推計するため、算出される金額は事業全体の売上になります。テスト対象が全体を代表しているかが精度を左右します。
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計算方式の使い分け(どの方式を選ぶか)
どの計算方法を使うかは、手元のデータと事業の性質で決まります。6つの方式を、使う場面・必要なデータ・注意点で並べて比較します。
| 過去実績×成長率(前年比法) | 営業パイプライン | 移動平均法・加重移動平均法 | 回帰分析(単回帰) | 時系列分析(トレンド+季節変動) | 項目積上げ法・テスト市場 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 向いている場面 | 売上が安定的に伸び縮みしている事業。手早く概算したいとき | 商談を経て受注するBtoB・高単価商材 | 短期の振れをならして趨勢を見たいとき | 売上と相関する変数(広告費・客数など)があるとき | 繁忙期・閑散期の差が大きい季節性のある事業 | 商品・顧客構成が変わる事業/実績の無い新商品・新規出店 |
| 必要なデータ | 直近数年の売上実績 | 商談数・各段階の通過率・平均受注単価 | 月次など連続した売上実績 | 売上と関連変数の過去データ | 複数年分の月次売上(季節指数の算出用) | 単位ごとの実績、またはテスト販売の結果 |
| 注意点 | 環境が大きく変わる局面では過去の伸びが当てにならない | 段階の定義と通過率の取り方を社内でそろえる必要がある | 規則的な季節変動はそのままでは捉えきれない | 相関の弱い変数を使うと外れやすい | 季節指数を出すのに一定期間のデータが要る | 項目が多いと手間、テストは代表性が精度を左右する |
データが2〜3年分そろっているなら移動平均や時系列分析で趨勢と季節性をとらえられます。データが乏しい新商品はテスト市場法、商談ベースのBtoBは営業パイプライン、と事業の形に合わせて選ぶのが基本です。複数の方式で出して突き合わせると、どの前提が結果を動かしているかが見えます。
Excelで売上予測を立てる方法
ここまでの計算は、Excelの関数や予測シート機能を使うと手早く行えます。追加のツールを入れずに試算を始められるのが利点です。
関数で計算する(TREND・FORECAST.LINEAR・SLOPE)
過去データから直線的な傾向を伸ばして予測するなら、TREND関数が使えます。Microsoftの公式リファレンスは次のように説明しています。
TREND 関数は、線形傾向に沿って値を返します。配列の known_y と known_x に (最小二乗法を使用) 直線をフィットさせます。
出典:TREND 関数|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
書式は =TREND(既知のy, [既知のx], [新しいx], [定数]) で、既知の売上(y)と期間(x)から、予測したい期間に対応する売上を返します。これは回帰分析の最小二乗法をExcelが自動で行うもので、前述の回帰分析による予測をそのまま実装できます。
1つの時点の値だけを予測したいときは、FORECAST.LINEAR関数が使えます。Microsoftの公式リファレンスでは「既存の値を使用して将来の値を計算または予測します」と説明され、書式は FORECAST.LINEAR(x, 既知のy, 既知のx) です。たとえば =FORECAST.LINEAR(30,A2:A6,B2:B6) は、x の値 30 に対応する y を予測します。
この関数はExcel 2016以降のもので、それ以前のFORECAST関数を置き換えたものです。構文と用途は同じで、旧FORECASTは将来的に非推奨となる見込みと案内されています。
回帰直線の傾きだけを取り出したいときはSLOPE関数を使います。公式リファレンスは「既知の y と既知の x のデータ要素を通じて回帰直線の傾きを返します」と説明しており、書式は SLOPE(既知のy, 既知のx) です。切片を返すINTERCEPT関数と組み合わせると、回帰直線 y = ax + b の a と b を手計算せずに得られます。
出典・参考資料(3件)
- 出典:TREND 関数|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
- 出典:FORECAST 関数と FORECAST.LINEAR 関数|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
- 出典:SLOPE 関数|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
予測シートで作成する(操作ステップ)
関数を使わずに、季節性を含めた予測をグラフ付きで出したいときは、Excelの予測シート機能が便利です。Microsoftの公式リファレンスは、予測シートの仕組みを次のように説明しています。
予測では、既存の時間ベースのデータおよび指数平滑化 (ETS) アルゴリズムの AAA バージョンを使って、将来の値が予測されます。季節性は、季節パターンの長さを表す数値 (ポイント数) であり、自動的に検出されます。
出典:Windows で予測を作成する|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
操作は次の手順です。関数が線形の傾向を伸ばすのに対し、予測シートは季節性を自動で検出して織り込むため、繁閑のある売上に向きます。
- ワークシートに、タイムラインの系列(日付など)と対応する売上の系列を入力し、両方を選択します。
- 「データ」タブの「予測」グループで、「予測シート」を選択します。
- 「予測ワークシートの作成」ボックスで、折れ線グラフまたは縦棒グラフを選択します。
- 「予測終了」ボックスで終了日を選び、「作成」を選択します。
出典・参考資料(1件)
- 出典:Windows で予測を作成する|Microsoft サポート(support.microsoft.com)
売上予測の精度を高める方法
売上予測は一度立てて終わりではなく、実績と突き合わせて更新し続けることで精度が上がります。計算方法を選んだあとに取り組みたい運用上のポイントを整理します。
算出基準を統一する
部門や担当者ごとに商談の確度や計上のタイミングの基準が違うと、集めた数字がかみ合わず予測がぶれます。案件のステージ定義や売上の計上基準をそろえておくことが、精度の土台になります。
情報共有の仕組みを整える
予測に使うデータが各部門のExcelやシステムに分散していると、集計のたびに転記が発生し、鮮度も落ちます。売上・案件・行動のデータを同じ場所で参照できる状態にすると、最新の数字で予測を更新しやすくなります。
予実差異分析で振り返り、予測を更新する
立てた予測と実績のズレ(予実差異)を定期的に振り返り、ズレの要因を分析して次の予測に反映します。月次で予実を確認し、四半期ごとに前提そのものを見直すサイクルにすると、予測は使うほど当たるようになります。この振り返りを続けることが、勘に頼らないデータドリブンな予測への近道です。
この「予測を定期的に見直して更新し続ける」進め方を、計画期間を一定に保ちながら運用する手法がローリングフォーキャストです。年度初めに固定した予算にとらわれず、直近の実績を織り込んで常に先の見通しを更新していく考え方で、具体的な運用手順や定着のコツは次の記事で解説しています。
SFA/CRM・AIを活用する
営業パイプラインから予測する場合、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)で商談のステージと通過率を記録しておくと、最新の案件データから予測を自動で更新できます。近年は、蓄積したデータから差異要因や着地見込みをAIが提示する機能を備えた製品も増えています。ただし、こうしたツールは精度を支える手段であり、計算方法そのものはこれまで見てきたとおり製品がなくても組み立てられます。
予実・KPI管理を仕組み化する(経営管理システムの活用)
売上予測を自分で立てられるようになると、次に課題になるのが継続です。毎月、複数部門のデータを集めて予測を更新し、実績と突き合わせる作業をExcelだけで回し続けるのは負担が大きく、属人化もしやすくなります。ここで、予算・実績・見込み(着地見込み)やKPIを一元管理し、予測を継続的に更新できる経営管理システムが選択肢になります。
ここでは、予実・KPI管理を仕組み化できるサービスを紹介します。ここで取り上げる3製品にとどまらず、予実管理・連結会計・ERPといったタイプ別に経営管理システム全体を比較し、自社に合う選び方まで確認したい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。
| サービス名 | DIGGLE(ディグル) | X-KPI(クロスケーピーアイ) | Scale Cloud(スケールクラウド) |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) |
| 予実管理 | ●会計システムとのAPI連携で予実突合を自動化。勘定科目より細かい粒度で損益管理 | ●部門・科目別に予算と実績を対比。ズレや異常値を自動で検知 | ●財務数値(PL/BS/CF)を軸に予算と実績を対比して一元管理 |
| KPI・非財務指標の管理 | △財務・非財務指標の可視化に対応(KPI設計特化ではなく予実管理が中心) | ●部門・拠点・プロジェクト単位のKPIをノーコードで設計、非財務データの取込に対応 | ●PL/BS/CFと先行・結果指標のKPIを関連づけてモデリング |
| 予算策定・着地見込み | ●画面から予算を直接入力。見込みをスナップショットでバージョン管理 | △部門別の予算作成・集約に対応。着地見込みの自動算出は要確認 | ●KPIを積み上げて予算を作成、複数パターンで着地見込み(フォーキャスト)を更新 |
| 連携(会計・CSV・API) | ●freee会計・マネーフォワード・勘定奉行クラウド・弥生・Salesforce等とAPI/CSV連携 | ●会計ソフト・グループウェアとAPI連携 | ●勘定奉行クラウド・freee・Salesforce(API)・Googleスプレッドシート・CSV明細連携 |
| レポート・可視化 | ●計画/見込/実績の対比・多年度分析、BIツールへのデータ出力 | ●ダッシュボード・レポートをノーコードで設計。検知した異常値を原因とともにチャット通知 | ●経営用/管理部用/事業部用の複数ダッシュボード・多軸分析・異常値の自動検知 |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 50万円程度(1事業モデルのKPI設計コンサルティングを含む) |
| 月額費用 | 要問い合わせ(Standard/Enterpriseの2プラン、見積制) | 要問い合わせ | 月額10万円〜15万円(プランにより異なる) |
| サポート | 専任担当者へのチャット・メール相談と定期的な打ち合わせを含む(対応時間は要問い合わせ) | 問い合わせ窓口はメール・チャット・電話(対応時間は要問い合わせ) | KPI設計コンサルティングと導入後の定期ミーティングによる伴走支援 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 |
※ 料金・機能は2026年10月時点の情報です。最新の詳細は各社の公式情報・資料でご確認ください。
DIGGLE(ディグル)

DIGGLEは、ディグル株式会社が提供する予実管理特化のクラウドサービスです。予算策定・予実突合・見込(着地見込)管理・レポーティングという一連の予実管理業務をクラウド上で完結させ、Excel中心の運用で起こりがちな属人化や集計の手間を減らすことを狙います。会計システムとAPI連携してデータ取り込みと予実突合を自動化でき、勘定科目より細かい粒度での損益管理に対応します。
予算は画面から直接入力でき、事業部と経営企画が非同期で連携しながら策定できます。見込みはスナップショットでバージョン管理され、計画・見込・実績を対比した分析やBIツールへのデータ出力にも対応します。
同社の発表によれば、富士キメラ総研の調査で予実管理ソフトウェア(SaaS/PaaS区分、金額ベース)の2024年度ベンダーシェア1位を獲得しています。料金はStandard・Enterpriseの2プラン構成で、金額は見積制です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:富士キメラ総研調査(2024年度 予実管理ソフトウェア ベンダーシェア)に関するプレスリリース|ディグル株式会社(diggle.jp)
X-KPI(クロスケーピーアイ)

株式会社パブリックアイデンティティが提供するX-KPIは、クラウド型のKPI・予実管理ツールです。部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上で集約し、リアルタイムに可視化します。予算と実績のズレや異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知できる点が特徴です。
KPI項目やダッシュボードをノーコードで設計・運用でき、非財務データの取り込みにも対応します。会計ソフトやグループウェアとのAPI連携に対応し、複数部門のKPIと予実を一元的に把握したい中堅〜大企業に向きます。利用料は要問い合わせで、各社の要件に合わせた見積りとなります。
Scale Cloud(スケールクラウド)

Scale Cloud(スケールクラウド)は、財務数値(PL・BS・CF)と非財務数値(KPI)を関連づけて一元管理する経営管理クラウドです。KPIの変化がPLにどう影響するかをシミュレーションでき、公認会計士である代表のコンサルティング知見をもとに株式会社Scale Cloudが開発しています。
本記事で紹介した営業パイプラインの考え方と相性がよく、商談数や成約率、単価といったKPIを積み上げて売上の予算を作り、着地見込み(フォーキャスト)を更新できます。勘定奉行クラウドやfreee、SalesforceとのAPI連携、Googleスプレッドシート・CSV連携に対応し、経営用・管理部用・事業部用など複数視点のダッシュボードを作れます。
導入時にはKPI設計のコンサルティングが受けられ、導入後も定期的なミーティングで伴走する体制です。
まとめ
売上予測は、過去実績×成長率や営業パイプラインといった基本の方式から、移動平均・回帰分析・時系列分析といった統計的な方式まで、自社のデータと業態に合わせて選べます。まずは手元のデータで使える方式を選び、式に数字を当てはめて試算してみることが出発点です。
立てた予測は、実績と突き合わせて更新し続けることで精度が上がります。毎月の集計や予実突合の負担が大きくなってきたら、予実・KPIを一元管理できる経営管理システムで仕組み化するのも有効な選択肢です。自社に合うサービスの資料をまとめて取り寄せ、比較検討の材料にしてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 売上予測とは何ですか?
A. 売上予測とは、過去の売上実績・市場環境・営業の進捗などのデータをもとに、将来の一定期間に見込まれる売上を客観的に見積もることです。経験や勘だけで数字を置くのではなく、根拠となるデータと計算方法を示せる状態にすることを目的とします。資金繰りや在庫・人員計画、予算配分、現実的な売上目標設定の前提として使われます。
Q. 売上予測と売上目標の違いは何ですか?
A. 売上予測と売上目標の違いは、予測がデータにもとづく客観的な着地見込みであるのに対し、目標は企業として達成を目指す数値で、成長戦略や期待値が加味される点です。両者に公的な定義はありませんが、管理会計上は一般的にこのように整理されます。予測は資金繰りや在庫・人員計画の前提となる現実的な数字、目標は組織が努力を向ける水準であり、まず予測を客観的に立て、その差を戦略で埋める順序で扱うのが実務的です。
Q. 売上予測はどの計算方式を選べばよいですか?
A. 売上予測の計算方式は、手元にあるデータ量と事業の性質に合わせて選ぶのが基本です。月次で2〜3年分の実績があれば移動平均法や時系列分析で趨勢と季節性をとらえられ、商談を経て受注するBtoBなら営業パイプライン、過去実績のない新商品はテスト市場法、手早く概算したいときは過去実績×成長率(前年比法)が向きます。
複数の方式で出して突き合わせると、どの前提が結果を左右しているかが見え、精度の検証にもなります。
Q. 売上予測に使えるツールにはどのようなものがありますか?
A. 売上予測に使えるツールは、Excel(関数・予測シート)と、SFA/CRMや経営管理システムといった専用ツールに大きく分かれます。試算を手早く始めるならExcelのTREND・FORECAST.LINEAR関数や予測シートが使え、商談データや複数部門のデータを継続的に扱う場合は、SFA/CRMや予実・KPI管理システムで最新データから予測を自動更新できます。
データ量が増えて毎月の手集計や予実突合の負担が大きくなってきたら、専用ツールでの仕組み化が有効です。
Q. 売上予測はどのくらいの頻度で見直せばよいですか?
A. 売上予測は、月次で予実を確認し、四半期ごとに前提そのものを見直すのが一つの目安です。市場環境が急変したときは、定例のサイクルを待たずに臨時で見直します。立てて終わりにせず実績と突き合わせて更新し続けることで、予測は使うほど当たるようになります。
Q. 売上予測が外れる主な原因は何ですか?
A. 売上予測が外れる主な原因は、楽観的な見通しによる主観の混入、データ不足、外部環境の変化(景気・競合・法規制など)への対応の遅れです。加えて、部門や担当者ごとに商談の確度や計上タイミングの基準がばらつくと、集めた数字がかみ合わず予測がぶれます。算出基準をそろえ、客観的なデータにもとづいて判断することで、これらのズレを抑えられます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















