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出張手当(日当)とは?相場・非課税の条件・旅費規程の定め方を解説

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出張手当(日当)を新しく設ける、あるいは金額を見直すとき、まず気になるのは「他社はいくら払っているのか」「自社ではいくらに設定すればよいのか」ではないでしょうか。相場が分からないまま決めると、従業員の不満や、税務上の妥当性への不安が残ります。

出張手当は、金額の決め方だけでなく、従業員の所得税や会社の損金算入、社会保険料、消費税の扱いが税目ごとに異なり、旅費規程への定め方によって非課税で支給できるかどうかが変わります。本記事では、役職別・国内/海外の相場の目安から、非課税になる条件と根拠、旅費規程への落とし込み方までを整理します。自社の支給額と規程を決める判断材料としてご活用ください。

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出張手当(日当)とは?実費精算・交通費との違い

出張手当(日当)とは、従業員が出張で勤務地を離れて業務を行う際に、食事代や通信費といった細かな雑費を補う目的で支給する手当です。出張のたびに実費を集計するのではなく、旅費規程であらかじめ定めた金額を日数に応じて一律で支払うのが特徴で、領収書の提出を求めない運用が一般的です。

混同しやすいのが、実費精算する交通費や宿泊費との違いです。交通費や宿泊費は実際にかかった金額を領収書にもとづいて精算する実費弁償であるのに対し、日当は実費の有無にかかわらず定額を支給します。この「定額で支給する」点が、後述する税務上の扱いや旅費規程の必要性に関わってきます。

ただし、出張手当の支給は法律で義務づけられているものではありません。労働基準法が会社に求めているのは、出張中の勤務時間分の賃金の支払いと、交通費・宿泊費など業務に必要な費用の負担であり、日当を支給するかどうか、いくらにするかは各社の判断に委ねられています。

出張手当(日当)の相場(役職別・国内/海外の目安)

自社の支給額を決めるうえで出発点になるのが、他社の相場です。各種調査では、出張手当は役職が上がるほど高く、海外出張は国内より高く設定される傾向があります。代表的な目安は次のとおりです。

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出張手当(日当)の相場の目安国内出張(一般社員)国内出張(管理職)国内出張(役員・社長)海外出張
日当の目安2,000〜2,500円程度2,500〜3,000円程度3,000〜5,000円程度4,000〜6,000円程度(渡航先により変動)

※産労総合研究所「国内・海外出張旅費に関する調査」や財務省「民間企業における出張旅費等に関する実態調査」などで示される一般的な傾向にもとづく目安です。実際の金額は調査の年度・対象企業により異なります。

公的な調査でも、具体的な水準が示されています。財務省が令和5(2023)年に実施し2024年に公表した民間企業の出張旅費に関する調査(上場企業を中心に3,000社へ送付、有効回答551社)によると、国内出張の日当を支給する企業は487社でした。その日当の平均額は2,621円で、支給額は最低額の平均が1,780円、最高額の平均が3,786円です。

同じ調査では、日当の支給基準を「往復行程(距離)で判断している」企業が49.4%と最も多く、「宿泊の有無で判断している」が44.8%と続きます。一方で、日当を支給しない企業も11.6%あり、支給の有無や金額は会社ごとに分かれます。

これらはあくまで目安で、同じ役職でも業種や企業規模によって幅があります。役職別・国内/海外別のより詳しい金額や最新の調査結果は、相場を掘り下げた以下の記事で解説しています。

金額を決める際は、相場に合わせるだけでなく、後述する「通常必要と認められる範囲」という税務上の基準も意識する必要があります。相場から極端に外れた高額な日当は、税務上で給与とみなされるおそれがあるためです。

出張手当の税金(所得税・法人税・社会保険料・消費税の扱い)

出張手当をめぐって最も関心が高いのが税金の扱いです。出張手当は「従業員の所得税」「会社の損金算入(法人税)」「社会保険料」「消費税」で扱いと根拠がそれぞれ異なります。これらは別々の制度であり、一つの根拠にまとめて説明できるものではないため、税目ごとに分けて確認します。

出張手当の税金を税目ごとに整理した図。従業員の所得税は通常必要と認められる範囲内なら非課税(所得税法9条1項4号・所得税基本通達9-3)、会社の法人税は損金に算入できる(法人税法22条3項)、社会保険料は標準報酬月額の算定対象に含まれない(厚生年金保険法の報酬の定義・日本年金機構の資料)、消費税は国内出張が課税仕入れ・海外出張は原則対象外(タックスアンサーNo.6459)。いずれも通常必要と認められる範囲内が前提。

従業員の所得税(非課税になる条件)

出張手当は、通常必要と認められる範囲内であれば、従業員の所得税・住民税の課税対象になりません。これは所得税法第9条第1項第4号が、職務のための旅行に必要な支出に充てる金品のうち「その旅行について通常必要であると認められるもの」を非課税所得として定めていることが根拠です。

では「通常必要と認められる範囲」はどう判断するのでしょうか。その基準を示しているのが所得税基本通達9-3です。

9-3 法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。
(1)その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
(2)その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。

出典:所得税基本通達 法第9条《非課税所得》関係〔旅費(第4号関係)〕9-3「非課税とされる旅費の範囲」|国税庁

非課税で支給するための条件は、役員・従業員の間で金額のバランスが保たれていること、同業種・同規模の他社の水準に照らして相当な金額であることの2点です。相場を確認する意味は、従業員の納得だけでなく、この「他社水準との相当性」を満たすためでもあります。

非課税に上限はあるか

「いくらまでなら非課税か」という上限額は、法令・通達に具体的な金額としては定められていません。所得税基本通達9-3が示すとおり、判断はあくまで「通常必要と認められる範囲内かどうか」で行われます。したがって、金額そのものの上限ではなく、職務内容や地位に見合い、社内でバランスが取れ、同業種・同規模の水準に照らして相当か、という観点で妥当性を確かめることになります。

この範囲を超える部分は、所得税基本通達9-4により、超えた金額が給与所得などに算入されます。相場を大きく上回る日当を設定すると、超過分が課税対象になり得る点に注意が必要です。

会社の損金算入(法人税)

会社が支給した出張手当は、業務のために通常必要な費用として、法人税の計算上は損金に算入できます。日当を名指しした規定があるわけではなく、法人税法第22条第3項が損金の額に算入すべき金額として定める「販売費、一般管理費その他の費用」に、旅費交通費として含まれるという整理です。

ただし、損金として認められるのは、あくまで業務に必要で金額が妥当な範囲に限られます。相場や旅費規程から逸脱した過大な日当は、損金算入が否認されるおそれがあります。あわせて、青色申告法人には帳簿書類を原則7年間保存する義務があり(法人税法施行規則第59条)、旅費規程や精算書、関連する証憑もこの保存の対象として整理しておくのが安全です。

社会保険料(算定対象外)

通常必要と認められる範囲の出張旅費(日当を含む)は、社会保険料(標準報酬月額)の算定基礎には含まれないのが原則です。厚生年金保険法で報酬は「労働の対償として受けるすべてのもの」と定義されており、出張旅費は労働の対償ではなく実費弁償的なものとして報酬等に含まれないと整理されます。日本年金機構の資料でも、実費弁償として受ける出張旅費が報酬等に該当しない例として示されています。

この整理はあくまで「通常必要な範囲」の出張旅費についてのものです。相場を大きく超える高額な日当は実費弁償としての性格を失い、給与と同様に扱われる可能性があるため、無条件に対象外になると考えるのは適切ではありません。

消費税(国内は課税仕入れ・海外は原則対象外)

消費税では、従業員の所得税とは別の扱いになります。国内出張のために支給した出張旅費・宿泊費・日当などは、国税庁のタックスアンサー No.6459 により、通常必要と認められる部分の金額が課税仕入れとなり、仕入税額控除の対象になります。

支給した金額のうちその旅行について通常必要であると認められる部分の金額は、課税仕入れになります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.6459「出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い」

一方、海外出張や海外転勤に伴って支給する出張旅費などは、原則として課税仕入れにはなりません。No.6459 が定めているのはこの消費税の扱いであり、従業員の所得税が非課税になる根拠ではありません。所得税の非課税は所得税法第9条第1項第4号と所得税基本通達9-3、消費税の課税仕入れは No.6459、と根拠が分かれている点を押さえておくと、処理を誤りにくくなります。

出典・参考資料(7件)

出張手当を導入するメリットと注意点

ここからは、出張手当を導入するかどうかを判断するために、メリットと注意点を整理します。税務上の詳しい根拠は前の章のとおりで、ここでは実務上の効果と負担に絞ってまとめます。

導入側のメリットとしては、次の点が挙げられます。

  • 前章のとおり、会社は損金算入・仕入税額控除、従業員は非課税・社会保険料の対象外という税務上のメリットがある(いずれも通常必要な範囲が前提)
  • 定額支給のため、少額の雑費を一件ずつ精算する手間が減り、経理の負担が軽くなる
  • 出張の負担への配慮となり、従業員の納得感につながる

一方で、導入前に押さえておきたい注意点もあります。

  • 日当の分だけ会社の支出は増えるため、支給額と対象範囲の設計が必要になる
  • 非課税・損金算入の前提として旅費規程の整備が必要で、作成・運用に手間がかかる
  • 相場から逸脱した金額や、規程どおりに運用されていない支給は、税務調査で給与とみなされ否認されるリスクがある

税務調査で否認されないための運用上の勘所は、次の旅費規程の章で具体的に解説します。

旅費規程への定め方(記載項目・金額の決め方・否認されない運用)

出張手当を非課税で支給し、損金に算入するための前提となるのが旅費規程です。ここからは、規程がなぜ必要か、何を定めるか、どう運用すれば税務調査で否認されないかを順に確認します。

規程がないと給与扱いになる

旅費規程を定めずに日当を支給すると、支給の根拠が社内ルールとして明確でないため、税務上は給与として扱われるおそれがあります。給与とみなされれば、従業員には所得税・住民税が課され、社会保険料の算定基礎にも含まれ、非課税のメリットが得られません。規程は、日当を実費弁償的な旅費として位置づけ、非課税・損金算入の根拠を示すために必要です。

旅費規程に記載すべき項目

旅費規程には、支給の対象と金額、精算の方法を、誰が読んでも同じ運用になるよう具体的に定めます。一般的に盛り込む項目は次のとおりです。

  • 規程の目的と適用対象者(役員を含むか、どの従業員に適用するか)
  • 出張の定義(移動距離・時間などで日帰り出張・宿泊出張をどう区別するか)
  • 日当・宿泊費・交通費の金額基準(役職別、国内・海外別の区分)
  • 申請・承認の手順と、精算の方法・期限

特に、出張の定義と日当の金額は、人によって解釈が分かれないよう明確にしておくことが重要です。日当や宿泊費の金額は本文で「別表のとおり」と定め、役職別・国内/海外の金額を別表にまとめる書き方が一般的です。ゼロから作る場合は、出張管理サービスなどが公開している旅費規程・出張申請書のテンプレートをたたき台にすると着手しやすくなります。

支給額(金額)の決め方

金額は、相場と税務上の妥当性の両面から決めます。相場については先に示した目安が出発点になり、税務上は所得税基本通達9-3の「通常必要と認められる範囲」、すなわち役員・従業員間でバランスが取れ、同業種・同規模の他社水準に照らして相当か、という基準を満たすよう設定します。

役職によって金額に差をつけること自体は一般的に行われていますが、差が極端に大きいと「適正なバランス」を欠くと判断されるおそれがあります。相場を大きく上回る金額や、特定の役職だけが突出して高い設計は避けるのが無難です。

税務調査で否認されないための運用

規程を作っても、運用が伴わなければ否認のリスクは残ります。実務で押さえておきたいのは次の点です。

  • 規程を役員・従業員の全員に同じ基準で適用する(特定の人だけ優遇しない)
  • 出張の都度、申請・承認を経て支給し、実際に出張した事実を残す
  • 旅費規程・申請書・精算書などの関連書類を保存しておく

出張の実態がないのに毎月定額を支給するような運用は、日当ではなく給与とみなされやすくなります。金額の根拠(規程)と、出張が実際に行われた記録の両方をそろえて運用することが、否認を避けるうえで欠かせません。規程の具体的な条文は、自社の出張の実態に合わせて調整してください。

出張手当の勘定科目・仕訳

経理処理では、出張手当は一般的に「旅費交通費」として処理します。出張手当はあくまで従業員へ支給する手当の名称であり、旅費交通費はその費用を計上する勘定科目という関係です。

企業の方針によっては、福利厚生の一環として整理する場合に福利厚生費を用いることもあります。また、出張に伴う支出でも、取引先との接待を目的とした会食は交際費、商談中の飲食は会議費として扱うなど、目的によって科目が分かれる点に注意が必要です。どの科目で処理するかは自社の会計方針に合わせて整理します。

仕訳の例としては、従業員へ日当2,000円を現金で支給した場合、借方に「旅費交通費 2,000円」、貸方に「現金 2,000円」と記帳します。こうした申請から精算、仕訳の連携までを手作業で続けると負担が大きいため、次に仕組みで効率化する方法を見ていきます。

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出張手当の運用を効率化する方法(サービス活用)

出張手当の金額と旅費規程を決めたら、次の課題はそれを日々の業務でどう回すかです。規程に沿った申請・承認、日当の計算、出張費の精算を手作業で行うと、担当者の負担が大きく、規程どおりの運用を徹底しにくくなります。こうした運用を支えるのが、出張の手配から精算までを一元管理する出張管理システムや、日当を規程に沿って自動計算する経費精算システムです。

選び方の目安として、日当の計算や経費の精算を自動化したい場合は経費精算システム、出張の手配から申請・承認・精算までを一つにまとめて規程どおりの運用を徹底したい場合は出張管理システムが向きます。ここでは代表的なサービスを紹介します。まずは主な違いを一覧で確認してください。

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出張管理・経費精算サービスの比較ピカパカ出張DXエルクトラベル出張手配プラスマネーフォワード クラウド経費
サービス種別出張手配・管理システム出張手配・管理システム経費精算システム
出張申請・承認●承認済み出張のみ予約可●標準機能(スマホ対応)●条件分岐の多段承認(上位プラン)
日当の自動計算×旅費上限設定は可能×●エリア・役職別に規程から自動計算
旅費規程・申請書テンプレの提供●出張旅費規程・申請書ほか●出張申請書・報告書×
立替精算(一括請求)●手配分を会社一括請求(一部は立替)●手配分を会社一括請求△振込APIで立替精算を自動化
出張の手配●航空券132社・ホテル64万軒・新幹線ほか●国内・海外・団体手配を一元化×出張予約サービスと連携
料金の目安利用状況に応じた個別見積もり(無料デモあり)初期費用・月額0円、手配実費のみビジネスプラン 年払い月額6,480円〜(税抜)、初期費用0円
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

※各社の公式情報にもとづく代表例の比較です(2026年10月時点)。料金・機能は変更される場合があるため、最新の詳細は各サービスの公式情報・資料でご確認ください。

ここで挙げたのは代表例です。出張管理システムをタイプ別・料金別に広く比較して自社に合うものを選びたい場合は、おすすめ各社を徹底比較した以下の記事もあわせてご覧ください。

1. ピカパカ出張DX(株式会社ピカパカ)

ピカパカ出張DXのウェブサイト

ピカパカ出張DXは、航空券・新幹線・ホテルの手配から出張申請・承認、請求書による一括精算までを一つの画面にまとめたクラウド型の出張手配・管理システムです。株式会社ピカパカが提供し、累計の取引実績は3,500社(分社化前の取引社数を含む)とされています。

出張手当の運用の観点では、出張申請・承認のワークフローに加え、役職に応じた座席グレードや上限額を設定する旅費上限設定機能を備え、承認された出張のみ予約できる仕組みになっている点が特徴です。社内のお知らせ掲示板で旅費規程を周知することもでき、規程に沿った出張運用を支えます。

手配分は会社への請求書払いにまとめられるため、出張者の立替精算をなくせます。マネーフォワード クラウド経費や楽楽精算など、経費精算システムとの連携先も公式に公開されています。料金は利用状況に応じた個別見積もりで、無料デモが用意されています。

規程を定めても、それが日々の出張で守られるかどうかは運用次第です。ピカパカ出張DXを提供する株式会社ピカパカは、導入支援で最も重視している点を次のように話します。

勝間氏
株式会社ピカパカ 執行役員
勝間氏
独自インタビューより

最も力を入れているのは運用設計です。企業ごとに出張規程や承認フローが異なるため、導入前に現状の運用を整理し、最適な形でシステムへ反映します。また導入後も利用状況を確認しながら改善提案を行うため、「導入したが使われない」という状態にならないよう、伴走型で支援しています。

2. エルクトラベル出張手配プラス(株式会社エルク)

出張手配プラスのウェブサイト

株式会社エルク(エルクトラベル)が提供する出張手配プラスは、国内出張・海外出張・団体手配の申込窓口を一つにまとめるクラウド型の出張手配・管理サービスです。導入企業は3,000社以上で、システムの導入初期費用・月額利用料は無料、実際に申し込んだ運賃や宿泊費など手配にかかる費用のみが請求される料金体系です。

出張手当の運用に関わる機能として、WEB上で申請・上長の承認を行える出張申請・承認機能を標準で備え、スマートフォンにも対応します。手配分はエルクトラベルが会社へ一括請求するため、出張者の立替・仮払いが不要になります。

加えて、公式サイトでは出張申請書・出張報告書のテンプレートを無料で配布しており、規程と申請書類をこれから整える企業が着手しやすい点も実務的です。最低利用金額・期間の設定がなく、1部署からのトライアル導入にも対応します。

出張者による立替をなくしたいというニーズは、近年、企業がシステム導入を検討する大きな動機になっています。出張手配プラスを提供する株式会社エルクは、相談が増えている背景を次のように説明します。

株式会社エルク 代表取締役
川崎氏
独自インタビューより

今はやはり「立替えをなくしたい」というご相談が多いです。これまで出張は本人が立て替えて、戻ってきたら精算するという形が一般的でしたが、会社の経費を本人が何ヶ月も立て替えたままにしておくのはおかしい、という意識が広がってきています。あわせて、誰がいつどこに行っているのかを見える化したいという、コンプライアンス強化の観点でのご相談も増えています。

不正防止の面も大きいですね。経費の不正申請については、3〜4割くらいの企業で起きているかもしれないというアンケートもあるくらいで、「ちょっと怪しい申請があるな」という経験は多くの方がされていると思います。出張手配は現金化しやすい部分も残っているので、そこをきちんと正していきたい、という動機づけにもつながっています。

3. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

日当の計算と精算そのものを効率化したい場合に向くのが、株式会社マネーフォワードのクラウド経費精算システム、マネーフォワード クラウド経費です。領収書のスマホ撮影による読み取りや交通系ICカードからの交通費入力、多段階のワークフロー、会計ソフトへの仕訳連携までを一気通貫で扱えます。

出張手当との関わりで注目したいのが、申請機能のなかにある日当の自動計算です。会社の規程にもとづき、エリアや役職別に日当を自動で計算できるため、旅費規程で定めた金額を申請・精算にそのまま反映できます。

申請内容に対する上限超過などのエラー・アラート表示や、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も備えています。料金は単体契約のビジネスプランで年払い月額6,480円(税抜)からで、初期費用は無料、1か月の無料トライアルが用意されています。

まとめ

出張手当(日当)は、相場を踏まえて金額を決め、旅費規程に落とし込み、税務上の「通常必要と認められる範囲」を満たすことで、従業員には非課税、会社には損金算入というメリットを得られます。所得税の非課税は所得税法と所得税基本通達9-3、消費税の課税仕入れは No.6459、と根拠が税目ごとに分かれている点を押さえ、根拠を取り違えないことが正確な処理につながります。

金額と規程を決めたら、申請・承認や日当計算、精算を仕組みで回すことで、規程どおりの運用を無理なく続けられます。自社の出張管理・経費精算の見直しとあわせて、サービスの資料を比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 出張手当(日当)とは何ですか?

A. 出張手当(日当)とは、従業員が出張で勤務地を離れて業務を行う際に、食事代や通信費などの細かな雑費を補うため、旅費規程で定めた金額を日数に応じて定額で支給する手当です。実際にかかった金額を領収書にもとづいて精算する交通費・宿泊費とは異なり、実費の有無にかかわらず一定額を支払う点が特徴で、領収書の提出を求めない運用が一般的です。

Q. 出張手当の支給は会社の義務ですか?

A. 出張手当の支給は、法律で義務づけられているものではなく、支給するかどうかや金額は各社の判断に委ねられています。労働基準法が会社に求めているのは、出張中の勤務時間分の賃金の支払いと、交通費・宿泊費など業務に必要な費用の負担であり、日当そのものの支給までは義務づけていません。出張手当は、従業員の納得感や節税・経理効率化の観点から、任意で導入する手当と位置づけられます。

Q. 役員だけ出張手当を高く設定してもよいですか?

A. 役職に応じて金額に差をつけること自体は一般的ですが、役員だけが突出して高い設計は、税務上「適正なバランス」を欠くと判断されるおそれがあります。非課税となる旅費の範囲を定める所得税基本通達9-3は、その判定にあたり、役員・使用人の全員を通じて適正なバランスが保たれた基準で計算されているかどうかを勘案するとしています。

役職間で段階的に差を設けるのは問題になりにくい一方、合理的な説明がつかない極端な差は避けるのが無難です。

Q. 出張の頻度が低い社員にも出張手当を支給すべきですか?

A. 出張手当に支給義務はないため、頻度の低い社員を支給対象に含めるかどうかは会社の判断ですが、支給する場合は旅費規程で対象者と条件を定め、全員に同じ基準で適用することが望まれます。同じ条件で出張する社員の間で支給・不支給が分かれると、従業員の不公平感や、税務上の「適正なバランス」への疑義につながりかねません。出張の実態に応じて支給対象の範囲を規程で整理しておくと、個別の運用で迷いにくくなります。

Q. 出張中の移動時間や残業は労働時間として扱われますか?

A. 出張中の移動時間は、一般的に、特別な業務を命じられていなければ労働時間には含まれないと解されており、出張先での残業は通常どおり割増賃金の対象になります。移動時間は通勤に準じた扱いとされ、移動中に物品の監視など特定の業務を指示された場合には労働時間に該当します。

ただし、出張手当(日当)は移動や残業に対する賃金ではなく雑費を補う手当であり、労働時間に応じて支払う残業代などとは別に扱う必要があります。具体的な判断は個別の事情によるため、労務の取り扱いは社会保険労務士など専門家に確認すると確実です。

Q. 海外出張の出張手当はどう考えればよいですか?

A. 海外出張の出張手当は、国内より高めに設定するのが一般的で、所得税の非課税や法人税の損金算入の考え方は国内と同じですが、消費税については国内と異なり原則として課税仕入れにはなりません。

渡航先の物価や滞在時間、為替による負担などを踏まえて金額を定め、国内出張とは区分して旅費規程に明記しておくと運用しやすくなります。非課税や損金算入の前提として「通常必要と認められる範囲」であることが求められる点は、国内出張と変わりません。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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