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エンドポイントセキュリティとは?守る対象・EPP/EDR/XDRの種類と選び方を解説

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社内のPCやスマートフォンを守る対策を任され、「ウイルス対策ソフトを入れているだけで本当に大丈夫なのか」と不安に感じていませんか。取引先や経営層から「EDRを導入すべき」と言われても、EPPと何が違うのか、自社に何が必要なのかを一から整理するのは簡単ではありません。

テレワークやクラウドの利用が広がり、守るべき端末は社内ネットワークの外にも増えました。攻撃の手口も巧妙になり、入口で防ぐだけでは防ぎきれない脅威が現実になっています。

こうした変化を背景に重要性が高まっているのが、PC・サーバー・スマートフォンといった「端末(エンドポイント)」そのものを守るエンドポイントセキュリティです。ただ、EPP・NGAV・EDR・XDR・MDRと似た用語が多く、違いが分からないまま検討が止まってしまう場面も少なくありません。

本記事では、エンドポイントセキュリティとは何か、何を・何から守る対策なのかという基本から、なぜ今必要とされているのか、EPP・NGAV・EDR・XDR・MDRの違い、そして自社に合うサービスの選び方までを整理します。製品を比べる前に全体像を押さえ、社内説明や次の比較検討に使える判断材料として活用してください。

この記事を読むとわかること

エンドポイントセキュリティとは?何を・何から守るのか

エンドポイントセキュリティとは、社内で使うPC・サーバー・スマートフォン・タブレットといった「端末(エンドポイント)」を、マルウェア感染や不正アクセスなどのサイバー攻撃から守るための対策の総称です。守る対象は、従業員が業務に使うノートパソコンやデスクトップPCだけでなく、社内のファイルサーバーやクラウド上の仮想サーバー、業務で使うスマートフォン・タブレットまで含みます。

エンドポイント(endpoint)は「末端」を意味し、ネットワークの末端でデータの入出力を行う機器を指します。こうした端末は、メールの添付ファイルやWebサイト、USBメモリなどを通じて攻撃の入口になりやすく、一台が侵害されると社内ネットワーク全体に被害が広がりかねません。エンドポイントセキュリティは、この「攻撃の入口であり、被害の起点にもなる端末」を守ることに主眼を置いた考え方です。

従来も「ウイルス対策ソフト」で端末を守る取り組みは行われてきました。エンドポイントセキュリティは、その延長線上で、既知のウイルスを防ぐだけでなく、未知の脅威への防御や、万一侵入された後の検知・対応までを視野に入れて端末を守る、より広い枠組みと捉えると整理しやすくなります。

なぜ今、エンドポイントセキュリティが必要なのか

ここからは、従来のウイルス対策ソフト(境界や入口での防御)だけでは不十分になった背景を、3つの観点から整理します。いずれも、端末そのものを守る必要性が高まっている理由です。

働き方の多様化・クラウド/リモートワークの浸透

テレワークやクラウドサービスの利用が広がり、業務で使う端末が社内ネットワークの外に出る機会が増えました。総務省の「令和8年版 情報通信白書」によると、テレワークを導入している企業は50.1%とされています(常用雇用者規模100人以上の企業が対象の調査です)。

社外に持ち出された端末や、オフィスを経由せずクラウドへ直接つながる端末は、社内ネットワークの出入口で守る「境界型」の防御だけでは守りきれません。そのため、端末そのものに防御の仕組みを持たせる必要性が高まっています。

働き方の多様化は、攻撃者にも新たな入口を与えています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「情報セキュリティ10大脅威 2026」の組織向けランキングでは、「リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃」が8位に挙げられており、2021年の初選出以来6年連続でランクインしています。

出典・参考資料(2件)

サイバー攻撃の高度化(ランサムウェア・未知のマルウェア)

攻撃の手口は年々巧妙になっています。なかでも、データを暗号化して身代金を要求するランサムウェアの被害は深刻で、IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも組織向けの脅威として1位に挙げられています。

「組織」向け脅威では、1位の「ランサム攻撃による被害」と2位の「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」は2023年以降、4年連続で順位に変わりがありませんでした。2025年もランサムウェアに感染した企業・組織が多く確認され、取引先を含むサプライチェーン全体に深刻な影響を及ぼした事例もあり

出典:「情報セキュリティ10大脅威 2026」を決定(2026年1月29日)|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

さらに、既存のパターンファイルに登録されていない未知のマルウェアや、ファイルを使わずに攻撃するファイルレス型の手法も広がっています。こうした攻撃は、既知のウイルスとの照合を基本とする従来型の対策では検知しにくく、振る舞いを分析して防ぐ仕組みや、侵入された後に異常を見つけ出す仕組みが求められるようになりました。

ゼロトラストの考え方の広がり

社内ネットワークの内側は安全、外側は危険という前提で守る「境界型」の考え方に代わり、「社内外を問わず、すべての通信やアクセスを信頼せずに検証する」というゼロトラストの考え方が広がっています。端末が社外に出て、クラウドへ直接アクセスする働き方では、守るべき境界そのものが曖昧になるためです。

ゼロトラストの考え方では、ネットワークの出入口だけでなく、個々の端末が常に安全な状態に保たれているかを継続的に確認することが重要になります。エンドポイントセキュリティは、この「端末単位で守る」という発想を支える中心的な対策の一つとして位置づけられています。

従来のウイルス対策ソフト(アンチウイルス)との違い

「ウイルス対策ソフトを入れているのに、なぜ別の対策が必要なのか」と感じる方も多いはずです。従来型のウイルス対策ソフトと、EDRを含むエンドポイントセキュリティは、守り方の発想が異なります。まず両者を並べて違いを整理します。

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従来のウイルス対策ソフトとエンドポイントセキュリティの違い主な検知方式主な目的未知・ゼロデイ攻撃侵入された後の対応
従来のウイルス対策ソフトシグネチャ(パターンファイル)との照合が中心既知のマルウェアの感染を未然に防ぐパターン未登録の脅威は検知しにくい感染後の調査・隔離の仕組みは限定的
エンドポイントセキュリティ(EDRを含む)振る舞い分析やAI・機械学習で未知の脅威も判定防御に加え、侵入された後の検知・対応まで担うパターンに依存せず検知できる設計が多い感染した端末の隔離・調査・復旧を支援する

従来型のウイルス対策ソフトは、既知のウイルスのパターンと照合して感染を防ぐ「入口での防御」を得意とします。一方、エンドポイントセキュリティは、未知の脅威を振る舞いから見つけ出す防御に加え、「防ぎきれずに侵入された後」を前提に、異常の検知や感染端末の隔離・調査までを担います。従来型が不要になるわけではなく、その役割を取り込みながら、守る範囲を侵入後まで広げたものと捉えると分かりやすいでしょう。

EPP・NGAV・EDR・XDR・MDRの違い

エンドポイントセキュリティを調べると、EPP・NGAV・EDR・XDR・MDRといった略語が次々に出てきます。これらは対立する選択肢ではなく、「防御」「検知・対応」「運用」という異なる役割を担うものです。担う役割と、侵入の前後どちらに対応するかで整理すると、一目で区別できます。

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エンドポイントセキュリティの主な用語と役割EPPNGAVEDRXDRMDR
正式名称Endpoint Protection Platform次世代アンチウイルス(Next Generation Antivirus)Endpoint Detection and ResponseExtended Detection and ResponseManaged Detection and Response
主に担う役割端末で既知の脅威を防御する基盤(パターン照合が中心)AI・機械学習や振る舞い解析で未知・亜種のマルウェアも防御侵入された後に不審な挙動を検知し、隔離・調査・対応を支援端末に加え、メール・ネットワーク・クラウド等のデータも相関して検知・対応EDR/XDRの監視・分析・対応を専門の事業者が代行
対応する段階侵入前(防御)侵入前(防御)侵入後(検知・対応)侵入後(検知範囲の統合)運用(外部委託)

侵入される前に脅威を防ぐのがEPPとNGAVです。EPPは既知の脅威をパターン照合で防ぐ基盤で、NGAVはそこにAIや振る舞い解析を加え、パターンに登録されていない未知のマルウェアも防ごうとするものです。近年のエンドポイントセキュリティ製品では、NGAV相当の防御機能を標準で備えるものが一般的になっています。

侵入された後に働くのがEDRです。防御をすり抜けた脅威を前提に、端末上の不審な挙動を検知し、感染端末の隔離・原因調査・復旧を支援します。XDRは、このEDRの検知範囲を端末の外まで広げ、メールやネットワーク、クラウドなど複数の領域のデータを相関させて攻撃の全体像を把握しやすくしたものです。

MDRは、これらの検知・対応を「誰が運用するか」に関わる考え方です。EDRやXDRを導入しても、通知を監視し、脅威を分析し、対応を判断する運用には専門知識が要ります。MDRは、その監視・分析・対応を専門の事業者に委託するサービスで、専任のセキュリティ担当者を置きにくい組織でも検知・対応の体制を整えやすくなります。

エンドポイントセキュリティでできること(侵入前・検知/侵入後・運用)

エンドポイントセキュリティが担う機能は、「侵入される前の防御」「侵入された後の検知・対応」「それらを支える運用」の3つに整理できます。それぞれで何を守るのかを具体的に見ていきます。

侵入前の対策(防御・無害化)

まず、脅威が端末に入り込む前に防ぐ機能です。既知のマルウェアをパターン照合で止めるほか、AIや機械学習でファイルの危険性を判定し、未知のマルウェアも実行前に阻止します。

不審なファイルを隔離された領域で実行して安全性を確かめる無害化や、OS・ソフトウェアの脆弱性を突く攻撃を防ぐ機能を備える製品もあります。日々の業務で開くメールやダウンロードファイルが端末に害を及ぼす前に食い止めることが、この層の役割です。

検知・侵入後の対応(EDRによる検知・隔離・調査)

防御をすり抜けて侵入された場合に働くのが、EDRが担う検知・対応の機能です。端末上のプロセスの起動や通信、ファイルの変更といった挙動を常時記録し、不審な動きを検知します。脅威を見つけた際には、感染した端末をネットワークから自動または手動で隔離し、被害が他の端末へ広がるのを防ぎます。

さらに、記録された挙動をたどって「どの経路で侵入し、何が行われたか」を調査できます。原因や影響範囲を把握できることで、対応の判断や再発防止につなげられます。製品によっては、暗号化などの被害を受けたファイルを攻撃前の状態に戻す復旧機能を備えるものもあります。

運用(監視・ログ管理)

検知・対応の機能は、導入するだけでは効果を発揮しません。日々発生するアラートを監視し、本当に危険なものかを見極め、対応を進める運用が欠かせません。管理コンソールで端末全体の状態を可視化したり、収集したログを管理したりする機能は、この運用を支えます。

専任のセキュリティ担当者を置きにくい組織では、この運用が負担になりがちです。自社で担うのが難しい場合に運用を外部へ委託する選択肢は、記事後半の選び方でも取り上げます。

自社に合うエンドポイントセキュリティの選び方・導入の進め方

製品によって検知の仕組みや運用のしやすさは異なります。自社に合うサービスを選ぶために、次の4つの軸で確認すると判断しやすくなります。

ウイルスの検知方法・検知率で選ぶ

検知の仕組みは製品の中核です。既知の脅威だけでなく、未知のマルウェアやファイルレス攻撃をどう捉えるかは、AIや機械学習、振る舞い分析といった検知方式によって変わります。

各社は検知率を訴求しますが、測定条件によって数値は変わるため、数値そのものより「どんな仕組みで、どの種類の脅威に強いのか」を確認すると、自社が懸念する脅威に合うかを判断しやすくなります。AV-TESTやMITRE ATT&CK Evaluationsといった第三者機関の検証結果が公表されている場合は、その条件とあわせて参考にできます。

既存環境との親和性で選ぶ

すでに使っているOSやクラウド、他のセキュリティ製品とどれだけ無理なく組み合わせられるかも重要です。たとえば、普段からMicrosoft 365やクラウド基盤を利用している場合、同じ環境と一体で運用できる製品を選ぶと、管理画面が分散せず運用の手間を抑えられます。

社内の端末のOSや台数、既存のウイルス対策ソフトとの併用可否を整理した上で、導入時にかかる設定・移行の負担まで見ておくと、導入後のつまずきを防げます。

導入・運用のサポート体制で選ぶ

導入時の初期設定や、運用中に脅威を検知した際のサポートをどこまで受けられるかは、専任担当者が限られる組織ほど効いてきます。日本語でのサポート窓口の有無や対応時間、国内の販売代理店による導入支援があるかを確認しておくと安心です。海外ベンダーの製品でも、国内の代理店が日本語での導入・運用支援を担っているケースは多いため、サポートの提供元と範囲をあわせて確かめておくとよいでしょう。

自社運用か、マネージド(MDR)かで選ぶ

見落とされがちですが、「導入後の運用を誰が担うか」は選定の分かれ目になります。EDRやXDRは、アラートを監視し、脅威かどうかを判断し、対応する運用があって初めて効果を発揮します。

社内に専任のセキュリティ担当者がいるなら自社運用を軸に選べますが、担当者が他業務と兼任で手が回らない場合は、運用を外部に委託できるMDR対応の製品やサービスを選ぶ方が、継続して守り続けられます。まず自社でどこまで運用できるかを見極め、足りない部分を外部に任せる前提で製品を選ぶと、導入後に「運用しきれない」という事態を避けられます。

エンドポイント対策を始めるためのサービス・資料

ここからは、端末を守る代表的なエンドポイントセキュリティのサービスを紹介します。EPP・EDR・XDRのどの層を担うかや、運用をどこまで任せられるかは製品ごとに異なります。気になるサービスは、MCB FinTechカタログから資料をまとめて請求し、料金や機能を比較してみてください。

まず、端末向けのEPP・EDR・XDR製品を比較表で整理します。

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端末向けEPP/EDR/XDR製品の比較Eye"247" Safety ZoneCrowdStrike FalconSentinelOneTrend Vision OneMicrosoft Defender XDRPalo Alto Cortex XDRFFRI yaraiDeep InstinctAcronis Cyber Protect Cloud
提供形態非公開(要問い合わせ)クラウド型(SaaS)クラウド型(SaaS)クラウド型(SaaS)クラウド型(SaaS)クラウド型(SaaS)オンプレ/クラウド
選択可
クラウド型(SaaS)クラウド型(SaaS)
主に担う層防御(EPP)+
検知・対応(EDR)
防御(NGAV)+
検知・対応(EDR/XDR)
防御(EPP)+
検知・対応(EDR/XDR)
検知・対応(EDR/XDR)
※XDRが中核
検知・対応(EDR/XDR)
※端末はDefender for Endpoint
防御(NGAV相当)+
検知・対応(EDR/XDR)
防御(NGAV)+
検知・対応(EDR)
防御(予防特化)
※EDRは他社併用前提
検知・対応(EDR/XDR)+
バックアップ/復旧
マネージド運用(MDR)△(導入・駆除のサポート)●(Falcon Complete)●(Wayfinder MDR)●(Managed XDR/Service One)●(Defender Experts MDR/現状英語)△(国内SIerのマネージドXDR経由)●(70ライセンス〜のManaged Service)△(代理店CTCが24時間保守)●(MDRをモジュール提供)
特徴Bitdefenderエンジンを搭載。
ランサム検知時にファイルを自動バックアップ・復元
単一の軽量エージェントで防御〜対応。
振る舞い(IOA)で未知・ファイルレス攻撃に対応
端末上のAIが自律的に検知。
暗号化ファイルをOS再構築なしで自動復旧(ロールバック)
複数領域を横断相関するXDRが中核。
既存トレンドマイクロ製品も一元管理
M365/Azureと同一ベンダーで統合。
EDRは単体販売でなく対象ライセンスで有効化
防御と検知後対応を単一エージェントに統合。
おとりファイルで暗号化前に遮断
純国産・定義ファイル非依存の5エンジン。
EDRを追加費用なしで標準搭載
ディープラーニングで実行前に予測・阻止する予防特化型。
他社EDRと併用する前提
端末のEDR/XDRとバックアップ/復旧を1製品に統合。
MSP・代理店経由が中心
詳細情報公式資料を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

※「マネージド運用(MDR)」列の「●」は提供元が自社のMDR・運用代行メニューを持つもの、「△」は代理店・SIer経由や範囲が限定的なものを示します。その他は各社公式情報にもとづく端末向けEPP/EDR/XDRの対応概要で、「要問い合わせ」は料金未公開を表します(2026年11月時点)。最新情報は各社でご確認ください。

Eye“247” Safety Zone(株式会社フーバーブレイン)

Eye"247" Safety Zoneのウェブサイト

Eye“247” Safety Zone は、EPP(Endpoint Protection Platform)とEDR(Endpoint Detection and Response)を単一の製品として組み合わせた、株式会社フーバーブレインのエンドポイントセキュリティソフトです。Bitdefenderと共同開発した検知エンジンを採用し、機械学習ベースで未知の脅威にも対応します。

侵入前の防御と侵入後の検知・対応を1製品でカバーできるため、EPPとEDRを別々に導入・運用する手間を抑えられます。国内ベンダーが開発・提供している点も、サポートを重視する組織にとって検討しやすい材料です。

CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)

CrowdStrike Falconのウェブサイト

CrowdStrike Falcon は、クラウド上で動作するエンドポイント保護プラットフォームを中核に、NGAV・EDR・脅威ハンティング・ID保護などを単一の軽量エージェントから提供します。端末に重い負荷をかけずに、防御から侵入後の対応までを一つの基盤でまかなえる構成が特徴です。

攻撃の兆候となる振る舞い(IOA、Indicator of Attack)に着目して検知する設計のため、パターン更新を待たずに未知・亜種のマルウェアやファイルレス型の攻撃にも対応しやすくなっています。必要な機能をモジュールとして段階的に追加できるため、スモールスタートから拡張したい場合にも向きます。

SentinelOne(SentinelOne Japan株式会社)

SentinelOne (Singularity Platform)のウェブサイト

SentinelOne の「Singularity Platform」は、EPP(次世代アンチウイルス)・EDR・XDRを、単一の軽量エージェントと統合管理コンソールで提供するプラットフォームです。端末上のAIが挙動を分析し、検知から隔離までを自律的に進める設計を採用しています。

特徴的なのが、ランサムウェアに暗号化されたファイルを、OSを作り直すことなく攻撃前の状態へ自動で復旧できる点です。バックアップからの復元と比べて対応を速められるため、被害からの立ち直りを重視する場合に選択肢となります。

Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

Trend Vision Oneのウェブサイト

トレンドマイクロが提供する Trend Vision One は、エンドポイント・サーバー・クラウド・メール・ネットワークなど複数のセキュリティ領域を一つのプラットフォーム上で扱う製品です。各領域のデータを相関分析するXDRを中核としています。端末単体だけでなく、攻撃の全体像を横断的に把握したい場合に適しています。

既存のトレンドマイクロ製品を利用している場合、それらをVision Oneから一元管理できる点も運用上の利点です。端末の検知・対応を、組織全体のセキュリティ運用の中に位置づけて考えたい企業に向きます。

Microsoft Defender XDR(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Defender XDRのウェブサイト

Microsoft Defender XDR は、端末(Defender for Endpoint)を核に、ID・メール・アプリ・データを横断して脅威の検知・調査・対応を一元化するXDRプラットフォームです。Microsoft 365やAzureを利用している環境と同じベンダーで統合されるため、シグナルの相関や運用の一元化に強みがあります。

Microsoft 365 E5など対象のライセンスを保有している企業は、追加ライセンスなしでXDRを有効化できる場合があります。ただし、端末向けのEDR機能は単体で販売される製品ではなく、Defenderファミリーや対象プランの中で有効化される点は、導入前に確認しておくとよいでしょう。

Palo Alto Cortex XDR(パロアルトネットワークス株式会社)

Palo Alto Cortex XDRのウェブサイト

Cortex XDR は、EPP(次世代アンチウイルス相当の防御)とEDRを単一エージェントに統合し、端末・クラウド・ネットワーク・IDのデータを相関させて脅威を検知・調査・対応するXDRプラットフォームです。防御と検知後対応を1つのエージェントで担うため、複数製品の併用によるエージェントの競合や運用負荷を避けられます。

ランサムウェア向けには、おとりファイルへの不審な操作を検知して処理を遮断する専用の仕組みを備えています。暗号化された後の復元ではなく、暗号化の前に食い止めることを主眼としている点が特徴です。

FFRI yarai(株式会社FFRIセキュリティ)

FFRI yaraiのウェブサイト

FFRI yarai は、ウイルス定義ファイルに依存せず、プログラムの挙動を解析して脅威を検知する純国産のエンドポイントセキュリティ製品です。5つの検知エンジンを組み合わせ、標的型攻撃・ゼロデイ攻撃・亜種マルウェア・ランサムウェアなど、定義ファイル型では検知しにくい攻撃への対応を掲げています。

2018年11月のバージョン以降はEDR機能を標準で搭載し、追加費用なしで脅威ハンティングや端末隔離まで利用できる点も特徴です。開発・サポート拠点が国内にあり、純国産製品や国内サポートを重視する組織に向いています。

Deep Instinct(Deep Instinct Ltd.)

Deep Instinctのウェブサイト

Deep Instinct は、マルウェア検知に特化して設計した独自のディープラーニング(深層学習)を用い、既知・未知の脅威を「実行前」の段階で予測・阻止する「予防ファースト」のアプローチを掲げるサービスです。侵入を許す前の防御に重心を置いている点が、検知・対応を中心とする製品との違いです。

保護範囲は端末に加え、クラウドストレージやNAS、アプリケーションとのAPI連携にも広がります。国内では、エムオーテックスや伊藤忠テクノソリューションズといった大手の販売代理店が導入・サポートを担う体制が整っています。

Acronis Cyber Protect Cloud(Acronis International GmbH)

Acronis Cyber Protect Cloudのウェブサイト

Acronis Cyber Protect Cloud は、バックアップやディザスタリカバリといったデータ保護と、アンチマルウェア・EDR・XDRといったサイバーセキュリティを、単一のコンソールで統合して提供するプラットフォームです。端末の検知・対応と、万一の被害時にデータを守り・戻す復旧の両方を1製品でカバーできる点が特徴です。

ランサムウェア対策を「防御」と「被害時の復旧」の両面から整えたい場合に適しています。主にMSP(運用を代行する事業者)や販売代理店を経由して提供されるため、運用を外部に任せたい組織とも相性がよい製品です。

このほか、端末単体の対策ソフトではなく、予防から復旧・補償までをまとめて任せたい場合に向くパッケージ型のサービスもあります。専任のセキュリティ担当者を置きにくい企業にとって、対策を一括で整えやすい選択肢です。

KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ(株式会社SYNCHRO)

KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージのウェブサイト

KATABAMI は、端末向けのEPP/EDR製品とは性格が異なり、サイバー攻撃対策を「予防・復旧・補償」の3本柱でまとめて提供するパッケージ型のサービスです。株式会社SYNCHROが提供し、月次の脆弱性診断(予防)、バックアップによる復旧、サイバー保険による補償までを一つにまとめています。

常駐型のエンドポイント検知製品そのものではありませんが、ネットワーク内部からの脆弱性診断で内部起点の脅威も検出できると訴求しています。公式LPでは「1台1,250円/月〜」「最短2週間で利用開始」といった導入のしやすさを掲げており(2026年9月時点)、専任のセキュリティ担当者がいない中小企業でも、対策を一括で整えたい場合に検討しやすいサービスです。

ここまで紹介した製品を、タイプ別にさらに詳しく比較して選びたい場合は、以下の記事で各製品の特徴と選び方を解説しています。

端末の対策だけでなく、ID管理やネットワーク、情報漏えい対策まで含めて社内セキュリティ全体を見渡して比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

エンドポイントセキュリティは、PC・サーバー・スマートフォンといった端末を、マルウェアや不正アクセスから守る対策の総称です。テレワークやクラウドの普及で端末が社外に出て、攻撃も巧妙になるなか、入口で防ぐだけの従来型の対策では守りきれない脅威が増えています。

対策を担う用語は、侵入前に防ぐEPP・NGAV、侵入された後に検知・対応するEDR、検知範囲を端末の外まで広げるXDR、そして運用を外部に委託するMDRと、担う役割で整理すると区別しやすくなります。自社に合うサービスは、検知の仕組み・既存環境との親和性・サポート体制・運用を誰が担うかという4つの軸で見ていくと、判断の土台ができます。

全体像がつかめたら、気になるサービスの資料を集めて、料金や機能を具体的に比べてみてください。MCB FinTechカタログでは、端末向けのセキュリティソフトの資料をまとめて請求し、比較検討を進められます。

よくある質問(FAQ)

Q. エンドポイントセキュリティとは何ですか?

A. エンドポイントセキュリティとは、PC・サーバー・スマートフォン・タブレットといった「端末(エンドポイント)」を、マルウェア感染や不正アクセスから守る対策の総称です。既知のウイルスを防ぐだけでなく、未知の脅威への防御や、万一侵入された後の検知・対応までを視野に入れて端末を守る、従来のウイルス対策ソフトより広い枠組みを指します。

Q. エンドポイント(端末)とは具体的に何を指しますか?スマートフォンやタブレットも対象ですか?

A. エンドポイントとは、ネットワークの末端でデータをやり取りする機器のことで、業務用のPC・サーバーに加え、スマートフォンやタブレットも保護の対象に含まれます。社外に持ち出すノートPCやモバイル端末は攻撃の入口になりやすく、エンドポイントセキュリティが守る範囲に入ります。ただし、対応する端末のOSや種類は製品ごとに異なるため、自社で使う端末が対象に含まれるかは導入前に確認しておくと安心です。

Q. EPPとEDRの違いは何ですか?

A. EPPは侵入される前に脅威を防ぐ「防御」を、EDRは防御をすり抜けて侵入された後に不審な挙動を検知し、隔離・調査・対応する「検知・対応」を担います。どちらか一方を選ぶものではなく、侵入前と侵入後で役割を補い合う関係です。近年は、EPP(NGAV相当の防御)とEDRを1つの製品に統合して提供するサービスも増えています。

Q. 従来のウイルス対策ソフトだけではなぜ不十分なのですか?

A. 従来型は既知のウイルスをパターン照合で防ぐ「入口での防御」が中心で、パターンに登録されていない未知のマルウェアやファイルレス型の攻撃を検知しにくく、侵入された後の対応の仕組みも限定的だからです。

テレワークで端末が社外に出て、攻撃も巧妙になるなか、未知の脅威への防御と侵入後の検知・対応まで備えるエンドポイントセキュリティが求められています。従来型が不要になるわけではなく、その役割を取り込みながら守る範囲を侵入後まで広げたものと捉えると分かりやすいでしょう。

Q. 専任のセキュリティ担当者がいない中小企業でも導入・運用できますか?

A. 運用を外部の専門事業者に委託できるMDR(Managed Detection and Response)対応の製品やサービスを選べば、専任担当者がいなくても検知・対応の体制を整えられます。

EDRやXDRは、アラートの監視・分析・対応の判断に専門知識が要るため、導入するだけでは効果を発揮しません。自社でどこまで運用できるかを見極め、足りない部分をMDRで補う前提で選ぶと、導入後に「運用しきれない」という事態を避けられます。

Q. エンドポイントセキュリティの費用の目安はどのくらいですか?

A. 費用は製品や契約形態によって幅が大きく、料金を公開せず個別見積もり(要お問い合わせ)とするサービスが多いのが実情です。一般には端末1台あたりの月額で課金される形が多く、保護する台数・必要な機能(EPP/EDR/XDR)・運用を外部に委託するかどうかによって変わります。

正確な金額は各社の資料や見積もりで確認するのが確実です。MCB FinTechカタログでは、複数サービスの資料をまとめて請求し、料金や機能を比較できます。

エンドポイントセキュリティ・端末向けセキュリティソフトの料金・資料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、EPP・EDR・XDRに対応した端末向けセキュリティソフトの最新資料を無料で一括請求できます。対応する検知の仕組みや提供形態、サポート体制を製品ごとにまとめて比較できます。

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MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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