受託開発や自社開発の案件を抱えるソフトウェア開発会社で、案件ごとの採算が締めのあとまで見えずに困っていませんか。エンジニアの工数が人件費としていくら案件に乗っているのか、外注費や経費を合わせた原価がいくらなのかを、Excelや勘定科目ベースの会計だけで把握するのは手間がかかり、属人化もしやすい領域です。
案件別の原価を正しく積み上げて採算を見える化するには、どのような原価管理システムを選べばよいのでしょうか。市場には製造業・建設業向けの製品も多く、自社の開発スタイルに合うものを見極めるには、機能や料金だけでなく、実際に使っている開発会社の評価や口コミまで確かめたいところです。
本記事では、ソフトウェア開発業の案件別原価管理に対応する主要なサービスを比較・解説します。案件ごとの工数・人件費・外注費の積み上げや予実・収支の可視化といった機能に加え、開発現場で工数入力が定着するか・自社の開発スタイル(受託/SES/自社開発)に合うかという、利用者レビューで見極めたい観点に沿って各サービスを整理しました。
本記事は、特定のレビューサイトの口コミ本文を転載するものではありません。実際の利用者の声は各製品の公式サイトやレビューサイトで確認しつつ、本記事を候補の絞り込みと比較の土台としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、受託開発・SES・自社開発を手がけるソフトウェア開発会社が、案件(プロジェクト)単位の個別原価を管理するためのサービスを比較します。エンジニアの工数から人件費を算定し、外注費や経費と合わせて案件ごとの原価・採算を見える化する用途を中心に、各サービスの機能・料金・利用者の評価を取り上げます。
製造業の量産原価や建設業の工事原価に特化した製品、予算実績管理だけを目的とする製品は、ソフトウェア開発の案件別原価という観点では用途が異なります。開発会社では、案件を軸に工数から原価を積み上げられる製品を選ぶことが出発点になります。
ソフトウェア開発業という絞り込みを外し、予実管理や経営管理まで含めた管理会計システム全般から比較したい場合は、以下の記事で目的・規模別の選び方とタイプの違いを解説しています。
ソフトウェア開発業の原価管理とは
ソフトウェア開発業の原価管理とは、案件(プロジェクト)ごとに、かかった費用を集計して採算を把握する取り組みです。原価の中身は、エンジニアが案件に費やした工数から計算する人件費(労務費)、協力会社への外注費、クラウド利用料やライセンス費などの経費が中心になります。
原価計算の一般的な枠組みでは、原価は材料費・労務費・経費に分けて捉えます(原価計算基準 八)。物販や製造と違い、ソフトウェア開発では材料費がほとんど発生せず、原価の大部分をエンジニアの人件費が占めるのが特徴です。協力会社に開発を委託した場合の外注費は、案件に直接かかる費用として原価に積み上げます(原価計算基準 一〇では外注加工費を直接経費に位置づけています)。
案件ごとに売上と原価を突き合わせれば、どの案件が黒字でどの案件が赤字かが見え、見積もりの精度向上や不採算案件の早期発見につながります。会社全体の損益だけを見る財務会計とは別に、案件単位で採算を管理する点が、開発会社の原価管理の勘所です。
製造業・建設業向けの原価管理との違い
原価管理システムは製造業・建設業向けの製品が多く、同じ「原価管理」でも計算の考え方が異なります。製造業の量産品は、同じ製品を反復して作るため、一定期間の総コストを生産量で割って単価を出す総合原価計算が向きます(原価計算基準 二一)。
一方、ソフトウェアの受託開発や自社開発は、案件ごとに内容が異なる一品ものです。原価計算の考え方では、このように種類の異なるものを個別に生産する形態には個別原価計算が用いられ、案件(指図書)ごとに直接費・間接費を集計します(原価計算基準 三一)。開発会社の原価管理が案件別・工数中心になるのは、この生産形態の違いによるものです。
そのため、製造業・建設業向けの製品をそのまま開発会社に当てはめると、部品表や工事台帳など使わない機能が多く、案件別・工数ベースの原価管理にはかえって使いにくいことがあります。開発会社では、案件を軸に工数から原価を積み上げられる製品を選ぶことが出発点になります。
工数×賃率で人件費を案件原価に積み上げる仕組み
開発会社の原価の中心である人件費は、エンジニアが案件に費やした工数(作業時間)に、1時間あたりの単価(賃率)を掛けて算出するのが基本です。原価計算の一般的な考え方でも、作業時間(工数)などの測定を行う直接労務費は、実際の作業時間に賃率を乗じて計算するものとされています(原価計算基準 一二)。
この仕組みをシステムで回すには、2つの入力が欠かせません。1つは、誰がどの案件に何時間使ったかという工数の記録です。もう1つは、その時間に掛ける賃率で、個人ごとの単価や、職種・役割ごとの平均単価を設定します。工数に賃率を掛けた金額が、その案件の人件費原価として自動で積み上がります。
複数の案件に共通してかかる費用(管理部門の人件費やオフィス費用など、特定の案件に直接ひもづかない間接費)は、一定の基準で各案件に割り振ります。これを配賦と呼び、開発会社では作業時間を基準に配賦する方法が親和的です(原価計算基準 三三)。工数の記録が、人件費の計算だけでなく間接費の配賦の土台にもなるため、工数をいかに正確に集められるかが原価管理の精度を左右します。
ここまでの工数・賃率・配賦の関係を図にまとめると、次のようになります。

ソフトウェア開発業が原価管理システムを導入するメリット
ここでは、製品の比較に入る前に、開発会社が原価管理システムを導入すると何が変わるのかを整理します。
最大のメリットは、案件ごとの採算がリアルタイムに近い形で見えることです。工数と外注費・経費が日々積み上がるため、案件の途中でも「このままでは赤字になりそうだ」と気づけます。締めのあとに赤字が判明する状態と比べ、増員の抑制や追加発注の調整といった手当てを早く打てます。
見積もりの精度向上にもつながります。過去の類似案件で実際にかかった工数・原価が蓄積されるため、次の見積もりを実績に基づいて組み立てられます。勘と経験に頼った見積もりから抜け出し、受注段階での採算の見通しが立てやすくなります。
Excelでの集計からの脱却も実務上の効果が大きい点です。工数表と請求データ、会計の数字を手作業で突き合わせる運用は、担当者への依存が強く、転記ミスや集計の遅れが起きがちです。入力から集計までを一つの仕組みに乗せることで、属人化と手戻りを減らせます。
ソフトウェア開発業の原価管理システムに必要な機能
ここからは、案件別の原価を把握するために備えておきたい機能を整理します。製品ごとの対応状況の違いは後半の比較表で確認できます。
土台になるのが工数集計です。エンジニアが案件・工程ごとに作業時間を記録し、その実績を原価計算に回せることが前提になります。入力のしやすさ(画面・スマートフォン対応・チャットツールからの入力など)は、後述するように現場での定着を左右します。
次に、工数に賃率を掛けて人件費を案件原価に積み上げる機能です。個人別・役割別の賃率を設定し、工数と掛け合わせて自動集計できると、手計算の手間がなくなります。あわせて、協力会社への外注費やクラウド利用料などの経費を案件に直接ひもづけて登録できることも必要です。
案件に直接ひもづかない間接費を各案件へ割り振る配賦の機能、案件ごとの予算と実績を比べる予実管理、売上と原価から案件別の粗利・利益率を見る収支管理も、採算を把握するうえで役立ちます。さらに、工数管理・勤怠・会計・給与といった既存システムとの連携があると、二重入力を避けられます。自社がどこまでの範囲を1つの製品でまかないたいかによって、重視する機能は変わります。
ソフトウェア開発業向け原価管理システムのタイプ
案件別の原価管理に使える製品は、何を軸に据えるかで大きく3つのタイプに分かれます。自社の開発スタイルや、どこまでの業務を1つの仕組みでまかないたいかに照らして、どのタイプが近いかを確認してみてください。
| タイプ | 案件単位の個別原価・収支に特化したタイプ | 基幹業務と一体で原価・収支を扱うERP/業務システムタイプ | 工数・勤怠の実績から原価を積み上げる工数管理連携タイプ |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 案件ごとに工数・人件費・外注費・経費を積み上げ、単体で売上込みの案件別の収支・利益率まで完結して可視化することに主眼を置く | 販売・購買・勤怠・会計と一気通貫で、案件原価から全社の予実・経営管理までを統合して扱う | 工数・勤怠の記録を起点に賃率を掛けて人件費を積み上げるタイプ。売上込みの案件収支は会計・請求など外部システムとの連携で見るものが多い |
| こんな開発会社に向く | 受託・自社開発の案件別採算をまず正確に把握したい会社 | 原価管理だけでなく基幹業務全体を1つの仕組みに統合したい中堅〜大規模の会社 | まず工数の見える化から始め、原価管理へ段階的に広げたい会社 |
| 該当する主なサービス | クラウドERP ZAC マネーフォワード クラウド個別原価 MA-EYES プロカン ほか | Oracle NetSuite OBIC7 SMILE V 2nd Edition Project Director ほか | TeamSpirit 工数 TimeCrowd Lychee Redmine freee工数管理 ほか |
※上記は各タイプにおける一般的な傾向です。個別のサービスにおける実際の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)については各社情報をご確認ください。
自社に合うサービスを診断する
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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レビュー・評価の見方(開発現場での工数入力の定着・開発スタイルへの合い方)
原価管理システムは、製品情報上の機能や料金が自社に合っていても、現場で使われなければ案件原価は埋まりません。導入を検討する段階では、実際に使っている開発会社の評価や口コミを手がかりに、使い勝手や定着のしやすさまで確かめておくと失敗を避けやすくなります。ここでは、レビューを読むときに押さえたい観点を整理します。
まず確認したいのが、開発現場での工数入力が定着しているかです。原価の精度は工数入力の正確さで決まるため、エンジニアが日々無理なく入力を続けられるかが要になります。
レビューでは、入力画面の分かりやすさ、スマートフォンやチャットツールからの入力のしやすさ、入力忘れを防ぐ仕組みへの言及を探すと、現場に根づくかの見当がつきます。評価の星の数や件数そのものよりも、こうした具体的な使用感の記述が参考になります。
次に、自社の開発スタイルに合っているかです。受託開発・SES・自社開発では、必要な機能や使い方が変わります。受託中心なら案件別の採算と見積もり精度、SES中心なら要員ごとの稼働と単価の管理、自社開発なら社内工数の配賦が焦点になります。レビューを書いている会社の事業形態や規模が自社に近いほど、参考になる度合いが高まります。
導入・運用のサポートや、会計・勤怠など既存システムとの連携のしやすさも、レビューで実態が見えやすい部分です。設定の手間や初期の立ち上げで苦労した点、問い合わせへの対応といった記述は、導入後の負担を見積もるうえで役立ちます。良い評価だけでなく、不満点や「こういう会社には向かない」という声にも目を通し、自社の状況に当てはまるかを判断することが大切です。
本記事の比較表と個別紹介では、こうしたレビューで確かめたい観点のうち、各製品が公式に備える範囲(工数入力の方法、勤怠・会計との連携、案件別原価への対応)を、できることと留保に分けて整理しています。そのうえで、自社に近い事業形態・規模の利用者の口コミを各製品のレビューサイト等で補って読むと、スペック情報だけでは見えない定着のしやすさや運用の実態をつかめます。
【比較表】ソフトウェア開発業向け原価管理システム
ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、ソフトウェア開発業の案件別原価管理に対応する主要なサービスを横断的に比較します。案件別の個別原価への対応、工数からの人件費の積み上げ、外注費・経費の計上、予実・収支の可視化、主な連携、料金を軸にまとめました。
| サービス名 | クラウドERP ZAC | マネーフォワード クラウド個別原価 | MA-EYES | プロカン | Reforma PSA | プロジェクト収支管理Rebo | Flagxs | LEEAD | CrowdLog | Task Relay | Oracle NetSuite | OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション | HUE Classic Project Management | SMILE V 2nd Edition Project Director | SmileWorks | GRANDIT miraimil | TeamSpirit 工数 | TimeCrowd | Lychee Redmine | freee工数管理 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | 案件型 | ERP型 | ERP型 | ERP型 | ERP型 | ERP型 | ERP型 | 工数連携型 | 工数連携型 | 工数連携型 | 工数連携型 |
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド (SaaS/一括) | クラウド | クラウド | パッケージ (買い切り) | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド (Salesforce上) | クラウド | オンプレミス/ プライベートクラウド | オンプレミス/ クラウド運用代行 | 要問い合わせ | クラウド | クラウド | クラウド (Salesforce上) | クラウド | クラウド/オンプレミス | クラウド |
| 案件別の個別原価(工数×人件費) | ● | ● | ● | ● | ● | △工数→人件費の自動原価化は公式に記載なし | ● | △人件費原価の設定は可。自動振替・配賦は公式に記載なし | ● | ● | ●プロジェクト管理アドオンで対応 | △工数→人件費の計算ロジックは公式未明示 | ●計算方式は公式非公開 | ● | △人件費の案件別自動配賦は配賦機能オプション+給与ワークス前提 | △工数→人件費の計算ロジックは公式未明示 | △原価計算は別製品「プロジェクト原価管理」の併用前提 | ● | △人件費の自動算出はプレミアムプラン以上 | ● |
| 外注費・経費の原価計上 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △工数・人件費が中心(外注費・経費の計上範囲は要確認) | ● | △工数・人件費が中心(外注費の計上は公式案内になし) | △工数・人件費(フルコスト)が中心 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △外注費・経費は別製品で対応 | ×工数・人件費が中心 | △経費(交通費・外注費等)の入力はプレミアム以上 | △単体は人件費原価が中心(仕入等はfreee販売連携) |
| 予実・案件収支の可視化 | ● | △原価の可視化は対応、予実対比は公式に記載なし | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △予算管理はプレミアムプラン向け(ベーシック不可) | ● | ● | △収支把握は対応、予実対比は公式未明示 | ● | ● | ● | ● | △収支・予実は別製品「プロジェクト原価管理」の併用前提 | △人件費原価・収支は可視化。売上突合・粗利はboard等の外部連携前提 | △予算実績・収支(EVM)はプレミアムプラン以上 | △人件費の予実は対応、売上込みの案件収支はfreee販売連携前提 |
| 主な連携(会計・勤怠・給与 等) | 販売・購買・工数・経費を標準統合 会計・勤怠は連携 | 会計(MFクラウド会計Plus)・勤怠4サービス | 会計(勘定奉行クラウド等)・勤怠(内蔵連動) | 会計(弥生・freee・勘定奉行・MF)・楽楽精算 | 会計(勘定奉行・弥生・MF会計 等)・勤怠(内蔵工数) | 会計(勘定奉行・大蔵大臣) ※アドオン版で仕訳自動作成 | 会計・基幹・勤怠とAPI連携 ※範囲は要確認 | 会計等はCSV連携 (API連携は要確認) | 勤怠4種 (会計連携は公式案内になし) | Salesforce基盤 ※Salesforceライセンス別途要 | 会計・販売・購買・在庫・CRMを単一基盤に統合 | 会計・人事給与(OBIC7内で連携) | 会計へ自動連携 勤怠・経費・売上を集約 | 会計(SMILE V会計)・勤怠(Universal勤次郎)・ワークフロー(eValue V) | 販売・会計・給与を統合(自動仕訳) | 会計・販売・人事給与を共通マスタで統合(11業務) | 勤怠・経費(TeamSpirit内) 原価管理はMFクラウド個別原価等と連携 | board等の外部請求/案件管理と連携 | Teams・Slack・REST API | freee販売・freee人事労務 |
| 料金目安 | 初期10万円+月額(モジュール×ライセンス制) 保守6万円〜/月(要問い合わせ) | 要問い合わせ(公式非公開) | 要問い合わせ(公式非公開) | 初期15万円〜(税込16.5万円〜) 月額3万円〜(税込3.3万円〜) | 初期0円 月額3万円(税抜)〜 | 買い切り(要問い合わせ) 年間サポートはパッケージ価格の10% | 月額2,200円/ユーザー〜 (要問い合わせ) | 要問い合わせ(公式非公開) | 月600円/ユーザー〜 +基本料金(非公開) | 基本月2,000円/ユーザー〜(税抜、最低20名) +工数管理オプション1,000円 | 要問い合わせ(公式非公開) 年間ライセンス+初期費用 | 要問い合わせ(公式非公開) | 要問い合わせ(公式非公開) | 要問い合わせ(公式非公開) | 月額5,000円〜(税別) ※プランによりオプション費用 | 月額45万円〜 (利用者10名・財務+販売の想定) | 月額18,000円〜(税抜、50ユーザー分込み) 初期費用別途 | 要問い合わせ(公式非公開) | 0〜2,100円/ユーザー(税別、10ユーザー単位) +クラウド利用料5,000円/月〜 | 月500円/ユーザー〜 (税抜・年払い、PM・管理者は2,000円) |
| 無料トライアル/デモ | デモ・無料相談 | デモ・無料見積もり | 30日間無料トライアル | 無料デモ | 無料デモ | 無料デモ | 無料トライアルあり | 30日間無料 (利用開始後) | 7日間無料トライアル | 無料デモ(30分) | デモ(要問い合わせ) | 要問い合わせ | デモ(要問い合わせ) | 無料体験版・デモ | 翌月末まで無料 (最大2ヶ月、恒久無料プランなし) | 1か月無料トライアル | 無料トライアル・デモ | 資料請求・要問い合わせ | 30日間無料トライアル(クレカ不要) | 30日間無料トライアル |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
●=対応、△=条件付き・一部対応または公式に記載がない、×=非対応を表します。料金・仕様は2026年10月時点の各社公開情報にもとづく目安です。最新の内容は各サービスの公式情報や見積もりでご確認ください。
ソフトウェア開発業向け原価管理システムの個別紹介
ここからは、各サービスの特徴を、案件別原価への対応や開発会社での使い方に触れながら紹介します。前述の3つのタイプごとに見ていきます。
案件単位の個別原価・収支に特化したタイプ
案件ごとに工数・人件費・外注費を積み上げ、採算の見える化に主眼を置くタイプです。受託・自社開発の案件別原価をまず正確に押さえたい開発会社に適しています。
1. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

株式会社オロが提供する、IT・システム開発や広告・コンサルティングなど案件単位で業務が進むプロジェクト型の業種に向けた統合型クラウドERPです。販売管理から購買・工数・経費管理までを一つに束ね、案件別の収支を可視化します。
原価面では、案件ごとに外注費・仕入・労務費を紐付けて集計します。担当者が案件と作業項目を指定して工数を登録すると、直接作業は指定案件に直課され、間接作業は部門配下の案件へ再配賦されるため、個別原価計算を自動で進められます。
料金は初期設定費用10万円に、利用する機能(モジュール)とライセンス数に応じた月額と保守費(6万円〜/月)を組み合わせる形で、各モジュールの単価は資料で開示されます。受託開発に加え、士業・制作など複数業種のプロジェクト採算を同じ仕組みで扱いたい会社に向きます。
2. マネーフォワード クラウド個別原価(株式会社マネーフォワード)

工数入力から労務費の按分、間接費の配賦、資産振替の仕訳までを、プロジェクト単位で一続きに扱えるクラウドの個別原価管理システムです。会計システムと同じ株式会社マネーフォワードが提供し、IPO準備や中堅〜上場企業のプロジェクト型事業を対象に掲げています。
労務費は勘定科目ごとに従業員別の単価を設定して案件別に算出し、間接費は部門・プロジェクトへ多段階で配賦します。配賦基準はプロジェクト工数比率・部門の従業員数比率・売上予算比率・面積比率に加え、任意のカスタム基準まで設定できます。
工数は日次の時間入力・月次の割合入力・外部システムからの一括取り込みに対応し、マネーフォワード クラウド勤怠など勤怠4サービスと連携します。料金は利用人数や契約内容に応じて変わり、公式サイトでは金額を公開していないため、見積もりでの確認が必要です。
3. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

システム開発・SES・受託開発・コンサルティングなどプロジェクト型ビジネスに向けた「V ver.」を展開する、株式会社ビーブレイクシステムズのクラウド型ERPです。見積から工数・原価・売上・請求までを一つの仕組みで管理します。
日々の作業実績(工数)は勤怠と連動して入力でき、二重入力を防ぎます。工数にマスタの基準時間単価(個人別またはジョブグレード別)を掛けて労務費を算出し、案件原価に反映するため、受託開発の人件費を案件ごとに積み上げられます。配賦基準には工数・人数・売上高のほか、面積や机の数といった情報も設定できます。
提供形態はSaaS・SaaS+・一括の3種類で、料金は利用人数や機能により変わるため公式サイトでは非公開です。30日間の無料トライアルが用意されており、導入前に操作感を確かめられます。
4. プロカン(株式会社PROCAN)

IT・システム開発や映像制作、広告、建設など案件単位で進む受託型ビジネスに向けた、株式会社PROCANのクラウド型プロジェクト収支管理システムです。業種別に「プロカンIT」「プロカン制作」「プロカン建設工事」のラインナップを用意しています。
案件(JOB)ごとに売上・原価・外注費・経費・工数を集約し、予算から実績までを一元管理します。社内人員の工数は労務単価を掛けて人件費に換算し、外注費などの社外コストと合わせて案件ごとの収支を見える化します。見積・請求・経費精算・稟議承認までを一つの入力データから続けて処理できます。
料金は初期費用150,000円〜(税込165,000円〜)、月額30,000円〜(税込33,000円〜)で、利用人数(ID数)に応じて変わります。IT導入補助金の対象として案内されており、中小企業が初期費用を抑えて導入できる場合があります。
5. Reforma PSA(株式会社オロ)

同じ株式会社オロのクラウドERP「ZAC」の機能を、案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化したサービスです。中小企業や成長企業を主な対象とし、導入期間の目安は1〜2か月とされています。
従業員がプロジェクト・作業内容ごとに工数を登録すると、労務費配賦と共通費配賦によって案件原価へ反映されます(いずれも工数登録が前提)。実行予算を入力しておけば原価が自動計算され、仕掛中の案件でも損益や予定工数と実績工数の差異を追えます。
料金は初期費用0円、月額30,000円(税抜)からで、販売管理・購買管理・勤怠管理・経費管理などの機能別ライセンスをユーザー単位で選ぶ従量制です。少人数から始めて、利用機能や人数を増やしていきたい会社に向きます。
6. プロジェクト収支管理Rebo(株式会社ディータイド)

株式会社ディータイドが提供する、企画・制作業向けのプロジェクト収支管理パッケージです。提供形態はクライアントサーバ型で、月額課金ではなく買い切り(年間サポートはパッケージ価格の10%)という点が、クラウド型の多くの製品と異なります。
案件ごとに、売上に対して仕入費用・外注費・社内発注分・仮払などを紐付け、受注金額に対する原価・利益額・利益率を把握できます。売上予算・原価予算を月単位で登録して予実を対比でき、ソフトウェア開発や広告・番組制作など案件単位で企画・制作を行う業種を対象としています。
ここでの原価は仕入・外注費が中心で、工数実績から人件費(労務費)を自動で原価に振り替える機能は公式サイトに記載がありません。エンジニアの工数を人件費として案件原価に積み上げたい場合は、対応範囲を問い合わせで確認することをおすすめします。会計面では勘定奉行・大蔵大臣とアドオン版で仕訳を自動作成できます。
7. Flagxs(フラッグス株式会社)

WBS(作業分解構成図)を成果物・工程・タスクの3階層でテンプレート化し、計画立案から進捗管理までを一つの流れで扱う、フラッグス株式会社のクラウド型プロジェクト管理プラットフォームです。2024年10月にプロジェクト損益管理とリソースアサイン管理の機能を追加しました。
プロジェクト損益管理では、進行中の案件単体の損益を予実でリアルタイムに確認できます。人件費は要員のグレード別に単価を設定し、工数実績から自動で金額に換算されるため、当初予算と実績をその場で比べられます。複数プロジェクトを掛け持つメンバーの過剰なアサインも、全社横断で把握できます。
中〜大企業やSI企業を主な対象としており、無料トライアルが用意されています。料金やプランの詳細、会計・勤怠システムとの連携範囲は公式サイトで確認しきれない部分があるため、問い合わせで確かめるのが確実です。
8. LEEAD(株式会社ETVOX)

株式会社ETVOXが提供する、プロジェクトの収支管理に機能を絞ったクラウドサービスです。クリエイティブ・広告、士業・コンサルティング、IT・システムといった案件型の業種を対象に、プロジェクトごとに売上・工数・費用の計画値と実績値を登録して予実を管理します。
部署横断・顧客別・独自グループ別といった複数の切り口でプロジェクトの収益性を分析でき、今後半年〜1年の収支見通しや人員計画の見える化に主眼を置いています。2025年10月には日単位で実績工数を入力する「LEEAD工数管理」が加わり、プロジェクト単位で人件費の原価を設定できるようになりました。
一方で、工数実績を人件費へ自動で振り替える原価計算や配賦の詳しいロジックは公式サイトで明示されておらず、案件別の収支と予実の把握が中心です。最短即日で導入でき、利用開始後30日間は無料で試せます。料金は公式サイトで公開しておらず、問い合わせで案内されます。
9. CrowdLog(株式会社クラウドワークス)

工数をプロジェクト・メンバー・業務項目の単位で集計し、プロジェクト別の損益を見える化する、株式会社クラウドワークスのクラウド型工数管理・プロジェクト管理ツールです。累計導入は900社以上(2026年1月末時点、公式サイト)と案内されています。
プロジェクトに登録された工数実績データを人件費と掛け合わせて原価を算出し、プロジェクトごとの売上・原価に対して予算の登録や実績の管理ができます。工数入力は1日1分程度の半自動入力やGoogle・Outlookカレンダー連携に対応し、勤怠サービス4種とも連携します。ただし会計システムとの連携は公式の連携案内に記載がありません。
料金はベーシックが1ユーザー月額600円から、プレミアムが1,500円からで、これに別途の基本料金(非公開)が加わります。工数の予算管理機能はプレミアムプラン向けで、ベーシックでは利用できません。7日間の無料トライアルが用意されています。
10. Task Relay(株式会社クリエイターズマッチ)

株式会社クリエイターズマッチが提供する、Salesforce上で完結するプロジェクト・工数管理アプリです。タスク(WBS)・工数・リソースを一体で管理し、商談や見積〜入金の工程と同じ基盤でプロジェクトのデリバリーを扱える点を訴求しています。
記録した工数を、給与・社会保険料・間接費まで含めたフルコストの人件費単価で原価に換算し、稼働種別から直接・間接の工数を分類すると説明しています。フェーズ別に計画工数と実績工数を比べ、案件の粗利や予算消化率を進行中に確認できるとしています。
料金は基本ライセンスが1ユーザー月額2,000円(税抜、最低20ユーザー)で、工数管理オプションが1ユーザー月額1,000円(税抜)、初期費用などは別途です。Salesforce上で動くアプリのため、利用にはSalesforceのライセンスが別途必要になります。30分の無料デモが用意されています。
基幹業務と一体で原価・収支を扱うERP/業務システムタイプ
販売・購買・勤怠・会計まで含めて、案件原価と全社の経営管理を1つの仕組みで扱うタイプです。原価管理にとどまらず基幹業務全体を統合したい、中堅以上の開発会社で力を発揮します。
11. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

会計・販売・購買・在庫・CRMを単一のクラウド基盤に統合したクラウドERPで、日本での提供・サポートは日本オラクル株式会社が担います。公式サイトでは200か国以上で利用され、全世界で44,000社以上が導入していると訴求しています(2026年10月時点)。
開発会社の案件別原価は、アドオンのプロジェクト管理(SuiteProjects)とプロジェクト会計で扱います。タイムシートで記録した工数は総勘定元帳に転記されて自動で会計処理され、購買発注を案件に紐づけて直接費・間接費を案件予算に対して配賦できます。収益・コストの予算からマージンを予測し、実績と比較することも可能です。
料金は公式サイトで非公開で、年間ライセンス(コア・プラットフォーム、オプションモジュール、ユーザー数で構成)と導入時の初期費用が基本です。会計から販売・在庫まで1基盤に統合したい中堅〜大企業や、海外拠点・グループ経営を束ねたい開発会社に向きます。導入はパートナー経由になることが多く、費用やサポート体制は構成により幅があります。
12. OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)

株式会社オービックの統合業務ソフトウェアOBIC7のうち、案件単位で収益を管理する業種向けのモジュールです。IT関連業・コンサルティング業・設備工事業・広告関連業を対象に、引合いから受注・売上・開発・発注購買・外注支払・旅費経費までを案件ごとに一元管理します。
開発工数管理の機能を備え、案件ごとの進捗状況と収支をタイムリーに把握できます。会計情報ソリューション・人事給与情報ソリューションとシームレスに連携し、同一ベンダー内で基幹業務をまとめて扱える点が設計上の特徴です。
初期費用・月額費用はいずれも公式非公開で、要お問い合わせです。提供形態はオンプレミス型とプライベートクラウド型から選べます。オービックはITR調査でERP市場のベンダー別売上金額シェア1位(2024年度・16.2%)とされますが、これは本ソリューション単体ではなく同社全体の実績です。
13. HUE Classic Project Management(株式会社ワークスアプリケーションズ)

「案件毎の採算を可視化し、原価計上まで統合する」ことを掲げるプロジェクト収支管理システムで、株式会社ワークスアプリケーションズが提供します。SI・工事・コンサルティング・研究開発などプロジェクト型の業種を対象とし、請負・準委任/派遣・保守/サブスクリプション・社内プロジェクトの契約形態に対応します。
案件管理・プロジェクト原価策定・プロジェクト予実管理・月次決算などで構成され、必要工程と配属人員を積み上げて予定原価を作成します。月次決算では勤怠・経費・売上を集約して人件費算出や配賦処理を行い、原価の算出から仕訳作成、会計システムへの自動連携までをつなげます。
初期費用・月額費用は公式非公開で、オンプレミス型と、AWS/OCI上で運用を代行するHUE Classic Cloudのどちらかを選べます。公開されている導入事例は大手〜中堅の情報サービス業・製造業が中心です。
14. SMILE V 2nd Edition Project Director(株式会社OSK)

案件単位で見込み発生から受注・発注・仕入・売上・請求入金・支払までを一元管理するプロジェクト収支管理システムです。株式会社OSK(大塚商会の完全子会社)が開発し、大塚商会が販売します。案件ポータル画面で進捗と収支を一目で確認できます。
Web画面で入力した工数は案件別に自動集計され、社員別に設定した単価と掛け合わせてJOBごとの労務費が自動更新されます。勤怠管理「Universal 勤次郎」やSMILE V 2nd Edition 会計、eValue V 2nd Edition ワークフローと連携でき、工数データを労務費として原価に反映できます。
初期費用・月額費用は公式に料金表がなく、要お問い合わせです。標準原価計算や間接費の配賦の対応可否は公式に記載がないため、該当する運用がある場合は個別の確認が必要です。ソフトウェア・IT、広告・コンテンツ制作などサービス業のプロジェクト収支管理を主眼とした製品です。
15. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

株式会社スマイルワークスが提供する、中小企業向けの統合型クラウドERPです。販売・仕入・在庫・財務会計・給与計算・経費精算・勤怠・ワークフローを1つのシステムに統合し、プロジェクト別収支管理を主軸に据えています。
案件ごとに売上・仕入・経費・社内工数を集約し、予算入力と実績対比、関連帳票の出力までを標準で提供します。ただし、工数(稼働報告)を人件費として案件別に自動配賦するには、給与ワークスの契約と配賦機能オプション(月額5,000円・税別)の追加が必要です。
料金は月額5,000円(税別)の販売ERPプランから、機能をモジュール単位で追加していく構成で、他のERP型と比べて小さく始めやすい価格帯です。申込月の翌月末まで無料で試せます(恒久的な無料プランはありません)。
16. GRANDIT miraimil(GRANDIT株式会社)

国産統合型ERP「GRANDIT」の知見を継いだ、中堅・中小企業向けのクラウドERPです。経理・債権・債務・販売・調達在庫・継続契約・プロジェクト原価・経費・資産管理・人事・給与の11の基幹業務を、単一の共通マスタで連携させてWebブラウザから利用します。
11業務の1つとしてプロジェクト原価管理を備え、販売・会計と共通マスタでつながる設計です。承認ワークフローを標準搭載し、インボイス制度・電子帳簿保存法といった法制度改正にも対応すると公式が明記しています。
本番利用は有料で、月額45万円〜(利用者10名・月間1万伝票・財務管理+販売管理の想定条件)とされます。恒久的な無料プランはなく、1か月の無料トライアルで試せます。導入は販売パートナー経由で、導入作業期間は3〜6か月が目安です。
工数・勤怠の実績から原価を積み上げる工数管理連携タイプ
工数・勤怠の記録を起点に、賃率を掛けて人件費を集計し、原価・収支管理へつなげるタイプです。まず工数の見える化から始め、原価管理へ段階的に広げたい開発会社に向いた選択肢です。
17. TeamSpirit 工数(株式会社チームスピリット)

TeamSpirit 工数(チムスピ工数)は、株式会社チームスピリットがSalesforce Platform上で提供するバックオフィスSaaS「TeamSpirit」の工数管理プランです。案件・作業単位での工数の入力・記録・集計を担い、プロジェクトや作業分類を最大4階層で定義して、プロジェクト別・従業員別の工数実績を自動で集計できます。
勤怠と工数を1画面で入力できる設計で、労働時間と工数時間を一致させられる点が特徴です。一方で、工数実績に標準単価を掛けた原価計算や、売上予定額・目標利益率を踏まえた予実管理は別製品「TeamSpirit プロジェクト原価管理」が担います。案件別の収支まで見える化するには、工数管理とプロジェクト原価管理を組み合わせて導入することが前提になります。
料金は工数単体で月額18,000円から(税抜、50ユーザー分のライセンスを含む)で、初期費用は別途必要です。勤怠・経費と束ねたパッケージプランもあり、必要な機能から段階的に導入できます。無料トライアルも用意されています。
18. TimeCrowd(タイムクラウド株式会社)

TimeCrowd(タイムクラウド)は、タイムクラウド株式会社が提供する工数管理ツールです。タスクの開始・停止を打刻して作業時間を記録し、誰が・どの案件に・どれだけ時間を使ったかをリアルタイムに可視化します。Chrome拡張やiOS/Androidアプリ、Chatwork・Slackからの打刻にも対応します。
案件(カテゴリ)やチーム単位でメンバーの時間単価を設定でき、稼働時間に単価を掛けて人件費を自動で集計します。単価はワークスペース単価とチーム単価の二階層で管理でき、将来日付での単価改定を事前に登録することもできます。
人件費原価の可視化まではTimeCrowd単体で完結しますが、売上と突き合わせた案件別の収支・粗利を見るには、boardなど外部の請求・案件管理システムとの連携が前提になります。工数の見える化から採算把握へ段階的に広げたい開発会社に向くツールです。料金は公開されておらず、導入時に問い合わせが必要です。
19. Lychee Redmine(株式会社アジャイルウェア)

Lychee Redmine(ライチ・レッドマイン)は、オープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」をベースに、株式会社アジャイルウェアがガントチャートやカンバンなどのUIを拡張した有償のプロジェクト管理ツールです。クラウド版とオンプレミス版の両方を提供します。
プレミアムプラン以上では、工数の記録に加えて、コストグループ別の工数単価と作業時間から人件費を自動算出し、交通費・外注費などの経費を入力して予算・収支予測を可視化できます。EVM(出来高管理)でSPI(スケジュール効率)・CPI(コスト効率)を算出し、納期遅延や予算超過の兆候を早期に把握することもできます。
クラウド版の料金は1ユーザー月額でフリー0円・スタンダード900円・プレミアム1,400円・ビジネス2,100円(税別、10ユーザー単位、別途クラウド利用料5,000円/月から)です。工数・原価・EVMの各機能はプレミアムプラン以上で利用できます。30日間の無料トライアル(クレジットカード登録不要)も利用できます。
20. freee工数管理(フリー株式会社)

フリー株式会社が提供する、工数管理と労務費管理を軸にしたサービスです(旧称「freeeプロジェクト管理」)。工数の入力を起点に、プロジェクトごとの人件費原価の自動算出までを扱い、予実管理やソフトウェア資産計上にも対応します。
工数はカレンダーからの取り込みやプロジェクトの自動選択、未入力のリマインドで入力の手間を抑えられます。単体では工数と人件費原価の把握が中心で、売上や仕入を含めた案件別の収支は、同社の「freee販売」と連携したときに自動集計される設計です。
料金は1ユーザーあたり月500円から(メンバー・年払い・税抜)で、プロジェクトマネージャーと管理者は月2,000円(同)、初期費用はかかりません。最低2IDから始められ、30日間の無料トライアルがあります。
ソフトウェア開発業が原価管理システムを選ぶときの比較ポイント
比較表や個別紹介で各サービスを見たうえで、どの観点で絞り込むかを整理します。自社の開発スタイルと、どこまでの業務を仕組みに乗せたいかを軸に考えると判断しやすくなります。
第一に、案件別の個別原価を工数から積み上げられるかです。案件を軸に工数・人件費・外注費・経費を集計できることが、開発会社の原価管理の前提になります。予算実績管理だけを目的とした製品では案件別の原価の積み上げに対応しないことがあるため、工数から人件費を原価化できるかを確かめることが重要です。
案件別の積み上げに加えて、標準原価と実際原価の違いや原価差異の分解、間接費の配賦基準をどこまで自社の実態に合わせられるかまで比較軸を広げたい場合は、以下の記事で原価管理システム全般を原価計算の方式・差異分析・配賦の観点から整理しています。
原価管理システム比較24選|原価計算の方式・差異分析・配賦で選ぶ
製品別・工事別・案件別の利益が、締めが終わるまで分からない。Excelの原価集計が担当者ひとりに集中していて、転記のたびに数字が合わなくなる。原価管理システムの検討は、たいていこうした行き詰まりから始まります。 ところが製品を並べてみると、…
第二に、開発現場で工数入力が定着するかです。入力のしやすさが要になる点はレビューの見方で触れたとおりですが、製品選びではさらに、入力の粒度を案件・工程単位など無理のない設計にできるか、勤怠やカレンダーとの連携で入力の手間を一元化できるかまで確かめると、定着の見通しが立てやすくなります。
第三に、自社の開発スタイル(受託・SES・自社開発)への適合です。受託中心なら案件別採算と見積もり精度に強い案件特化型、SES中心なら要員の稼働・単価を管理しやすい勤怠連動型や工数管理型、自社開発中心なら社内工数を配賦できる個別原価型や工数起点型が候補になりやすく、必要な機能が変わります。
あわせて、会計・勤怠・給与など既存システムとの連携のしやすさを確認すると、二重入力の負担を抑えられます。
第四に、自社の規模に対して費用や機能が見合うかです。基幹業務まで統合するERP型は機能が広い分、小規模な開発会社には過剰で費用も大きくなりがちです。無料トライアルやデモで実際の操作感を確かめたうえで、必要な範囲に合う製品を選ぶと失敗を避けられます。
ソフトウェア開発業向け原価管理システムの費用相場
費用は、製品のタイプや利用規模、使う機能の範囲によって幅があります。ここでは本記事で取り上げた製品の公開情報をもとに目安を示しますので、具体的な金額は各サービスの資料や見積もりで確認してください。
案件別原価に特化したクラウド型や工数起点の製品は、利用人数(ID数)に応じた月額が中心で、小さく始めやすい傾向です。1人あたり月500〜2,200円程度の製品(freee工数管理・CrowdLog・Flagxs・Lychee Redmine など)があり、使う人数や機能を絞れば費用を抑えられます。
案件収支をまとめて扱うクラウド型では、初期0〜15万円に月額3万円前後を加える形(Reforma PSA・プロカン など)や、50人分を含む工数プランで月1.8万円程度から(TeamSpirit 工数)といった例があります。金額を公開せず見積もりで案内する製品も少なくありません。
販売・購買・会計まで統合するERP型は、初期費用や構築費用が大きくなりやすく、全社的な投資として検討する位置づけです。月額5,000円台から小さく始められる製品(SmileWorks)がある一方、多くは要問い合わせで、利用者10名規模でも月45万円〜という例(GRANDIT miraimil)もあります。
原価管理だけが目的であれば、ERP型は機能・費用とも過剰になることがあります。自社に必要な範囲を見極め、無料トライアルやデモで実際の使い勝手を確かめてから投資判断に進めると、費用の無駄を抑えられます。
パッケージを買うか・自社で内製(スクラッチ開発)するか
自社で開発力を持つソフトウェア開発会社ならではの論点として、原価管理の仕組みを既製品で導入するか、自社で内製するかという選択があります。それぞれの向き不向きを中立に整理します。
既製のパッケージ・クラウドサービスは、工数集計・人件費の積み上げ・配賦・予実といった原価管理の定石が最初から備わっており、短期間で使い始められます。保守やアップデートも提供元が担うため、本業の開発リソースを原価管理の仕組みづくりに割かずに済みます。原価管理の型が固まっていない会社ほど、まず既製品で標準的な進め方に乗るメリットが大きいといえます。
内製は、自社特有の原価項目・帳票・ワークフローに合わせて自由に作れる点が魅力です。ただし、要件定義から設計・開発・保守までを自社で担い続ける必要があり、本業の案件に充てるべき工数を内部システムに割くことになります。
その工数も案件と同じく原価であり、作って終わりではなく運用・改修のコストが続く点を見落とさないことが大切です。まず既製品で運用しながら必要な要件を見極め、どうしても合わない部分だけ補完を検討する、という進め方も現実的です。
導入・運用時の注意点(工数入力が定着せず原価が埋まらない失敗を避ける)
原価管理システムで最もよくある失敗は、導入したものの工数入力が現場に定着せず、案件原価が結局埋まらないことです。ここでは、導入後につまずきやすい点と手当てを整理します。
工数入力は、エンジニアにとって本業の合間の手間になりがちです。入力の粒度を細かくしすぎると負担が増えて形骸化するため、まずは案件・工程単位など無理のない粒度から始めるのが現実的です。入力画面の使いやすさや、日々の業務の中で入力を習慣化できる仕組みがあるかを、導入前に確かめておくとよいでしょう。
賃率と配賦の設計も、精度を左右します。個人別・役割別の賃率を適切に設定し、案件に直接ひもづかない間接費をどの基準で各案件に割り振るかを決めておかないと、集計された原価が実態とずれます。配賦は作業時間を基準にするなど、自社の実態に合う方法を選ぶことが望まれます。
既存の会計・勤怠・給与システムとの二重管理も避けたい点です。工数や勤怠を複数の仕組みに別々に入力する運用は、手間が増えるだけでなく数字の食い違いを生みます。連携でデータを一度の入力に集約できるか、導入前に連携の範囲を確認しておくと、運用の負担を抑えられます。
まとめ
ソフトウェア開発業の原価管理は、案件ごとに工数から人件費を積み上げ、外注費・経費と合わせて採算を見える化することが出発点です。製造業・建設業向けの製品ではなく、案件別・工数中心の個別原価に対応する製品を選ぶことが、精度の高い原価管理につながります。
製品は、案件別原価に特化したタイプ、基幹業務まで統合するERP型、工数管理を起点とするタイプに分かれます。自社の開発スタイルと、どこまでの業務を仕組みに乗せたいかを軸に、機能・費用に加えて、開発現場で工数入力が定着するかをレビューも参考に見極めることが、導入後の失敗を避ける鍵になります。各サービスの資料を取り寄せ、自社に合うものを比較してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. ソフトウェア開発業の原価管理とは何ですか?
A. ソフトウェア開発業の原価管理とは、案件(プロジェクト)ごとに、エンジニアの工数から算出する人件費・外注費・経費を集計して採算を把握する取り組みです。物販や製造と違って材料費がほとんど発生せず、原価の大部分をエンジニアの人件費が占めるため、工数を正確に集めて案件別に積み上げられるかが原価管理の精度を左右します。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理に、製造業・建設業向けの製品を使えますか?
A. ソフトウェア開発業の原価管理に製造業・建設業向けの製品を使うことは、あまりおすすめできません。製造業向けは同じ製品を反復生産する前提の総合原価計算、建設業向けは工事台帳や出来高管理が中心で、案件ごとに内容が異なる受託・自社開発の個別原価とは計算の考え方が合いません。
部品表や工事台帳など使わない機能も多くなります。開発会社では、案件を軸に工数から原価を積み上げられるプロジェクト(案件)型の製品を選ぶことが出発点になります。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理では、工数×賃率でどのように人件費を案件原価に積み上げるのですか?
A. エンジニアが案件に費やした工数(作業時間)に、1時間あたりの賃率(個人別や職種・役割別の単価)を掛けた金額を、その案件の人件費原価として積み上げます。原価計算の考え方でも、作業時間に賃率を乗じて労務費を計算するとされています(原価計算基準 一二)。多くの案件特化型・工数起点型の製品は、工数の記録と賃率の設定をもとに、この積み上げを自動で行います。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理システムは、会計システムと何が違いますか?
A. 原価管理システムは案件(プロジェクト)単位でコストを集計して採算を見える化するのに対し、会計システムは会社全体の財務・税務を扱います。会社全体の損益だけを見る財務会計では、どの案件が黒字でどの案件が赤字かは分かりません。両者は連携させることで補い合う関係にあり、原価管理システムで集計した案件別の原価を、仕訳として会計システムへ渡せる製品も多くあります。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理システムは、受託開発・SES・自社開発で合う製品が違いますか?
A. 自社の開発スタイルによって重視すべき機能が変わるため、合う製品も異なります。受託中心なら案件別採算と見積もり精度に強い案件特化型、SES中心なら要員の稼働・単価を管理しやすい勤怠連動型や工数管理型、自社開発なら社内工数を配賦できる個別原価型や工数起点型が候補になりやすい傾向です。本記事の比較表・診断で、自社のスタイルに合うタイプから候補を絞り込めます。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理システムは、開発現場で工数入力が定着しますか?
A. ソフトウェア開発業の原価管理システムが開発現場で定着するかは、エンジニアが日々無理なく工数を入力し続けられる仕組みがあるかで決まります。原価の精度は工数入力の正確さで決まるため、入力画面の分かりやすさ、スマートフォンやチャットツールからの入力への対応、入力忘れを防ぐ仕組みを、レビューの具体的な使用感の記述から確かめておくと失敗を避けやすくなります。
入力の粒度を細かくしすぎず、まずは案件・工程単位など無理のない粒度から始めることも定着の鍵です。
Q. ソフトウェア開発業向け原価管理システムのレビュー・口コミでは何を確認すべきですか?
A. レビュー・口コミでは、評価の星の数や件数そのものよりも、開発現場での工数入力の定着・自社の開発スタイルへの合い方・既存システムとの連携や導入サポートに関する具体的な記述を確認することをおすすめします。良い評価だけでなく、不満点や「こういう会社には向かない」という声にも目を通し、自社の状況に当てはまるかを判断することが大切です。
Q. ソフトウェア開発業が原価管理システムを導入する期間はどれくらいですか?
A. 導入期間は製品のタイプや規模によって幅があり、案件別原価に特化したクラウド型は最短即日〜数か月、基幹業務を統合するERP型は数か月〜半年程度が目安です。工数入力の運用設計や、会計・勤怠システムとの連携範囲が広いほど、立ち上げに時間がかかります。正確な期間は各サービスの資料や見積もりで確認してください。
Q. 無料で使えるソフトウェア開発業向けの原価管理システムはありますか?
A. 恒久的に完全無料で使える製品は限られますが、多くの製品が30日前後の無料トライアルを用意しており、導入前に操作感を確かめられます。本格的な運用には、利用人数(ID数)に応じた月額料金がかかる有料プランが現実的な選択肢になります。まずはトライアルやデモで、開発現場で工数入力が続けられそうかを試してみるとよいでしょう。
Q. Excelでの原価管理からシステムに移行すべきタイミングはいつですか?
A. 案件数が増えて手作業での集計に時間がかかり始めたり、赤字の判明が案件の完了後になっていたりする状態が、移行を検討する目安です。工数表・請求データ・会計の数字を手で突き合わせる運用は属人化しやすく、転記ミスや集計の遅れも起きがちです。入力から集計までを一つの仕組みに乗せることで、案件の途中でも採算を把握でき、不採算案件を早期に発見できるようになります。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理システムは、クラウド型とオンプレミス型のどちらを選ぶべきですか?
A. 小さく始めたい中小の開発会社はクラウド型、独自のセキュリティ要件や既存基幹システムとの深い作り込みが必要な場合はオンプレミス型が向きます。クラウド型は初期費用を抑えて月額で使え、保守やアップデートも提供元が担います。オンプレミス型は自社の要件に合わせて作り込みやすい反面、導入・運用の負担が大きくなりやすいため、自社の規模と要件に照らして選びます。
Q. ソフトウェア開発業の原価管理は、パッケージを買うか自社で内製(スクラッチ開発)するか、どちらがよいですか?
A. 原価管理の型がまだ固まっていない会社ほど、まず既製のパッケージ・クラウドサービスで標準的な進め方に乗るのがおすすめです。既製品は工数集計・人件費の積み上げ・配賦・予実といった定石が最初から備わり、短期間で使い始められます。
内製は自社特有の原価項目や帳票に合わせて自由に作れる反面、開発・保守に本業の工数を割き続けることになります。その工数も案件と同じく原価であるため、まず既製品で運用しながら必要な要件を見極める進め方が現実的です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















