電子契約で締結した契約書が増えてきて、「あの取引先との契約はどこにあるか」をすぐに取り出せず困っていませんか。締結したときはメール通知やフォルダで把握できていても、件数が数百・数千と積み上がると、更新期限の確認や監査対応のたびに探す時間がかさんでいきます。
電子契約サービスは締結のしやすさで語られがちですが、実務で効いてくるのは締結したあとに「探しやすいか」です。契約書名や取引先で絞り込めるか、本文の文言まで検索できるか、電子帳簿保存法が求める検索要件を満たしているか——このあたりはサービスによって大きく差が出ます。
本記事では、締結後に契約書を探しやすいかという観点で、主要な電子契約サービスを比較します。検索できる項目・全文検索・AIによる検索項目の自動登録・電子帳簿保存法の検索要件への対応という4つの観点で整理し、自社の契約管理に合うサービスを見つけるための判断材料をまとめました。署名方式や総合的な料金比較は別途「電子契約システム おすすめ」記事で解説しているため、本記事では検索性に絞って掘り下げます。
また、自社の状況に合わせて検索機能の要件に合うサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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電子契約の検索とは|締結後に契約書を探す4つの観点
電子契約における「検索」とは、締結済みの契約書を必要なときに素早く取り出すための機能を指します。紙の契約書をキャビネットから探す作業を置き換えるものですが、実際の使い勝手はサービスによって幅があります。ここでは、締結後の契約書を探すうえで押さえておきたい4つの観点を整理します。

検索できる項目で探す
もっとも基本となるのが、契約書に紐づく情報を手がかりに絞り込む検索です。契約書名・取引先名・契約締結日・契約金額・契約期間といった項目を条件に指定して、該当する契約書を一覧から見つけ出します。
どの項目で検索できるかはサービスごとに異なり、標準で用意された項目に加えて、自社が管理したい独自の項目(担当部署・案件番号など)を追加できるものもあります。契約の更新期限や自動更新の有無を項目として持たせておけば、期限が近い契約を抽出するといった使い方もできます。日常的にどの切り口で契約書を探すかを想定し、必要な項目で絞り込めるかを確認しておくと、導入後のつまずきを防げます。
契約書の本文まで探す(全文検索)
項目での検索は、あらかじめ登録した情報の範囲でしか絞り込めません。これに対して全文検索は、契約書の本文に書かれた文言そのものを検索対象にします。たとえば「中途解約」や特定の条項に関わる契約を横断的に洗い出したいときに役立ちます。
全文検索を実現するには、PDFや画像として保存された契約書の文字をデータ化する必要があり、AI-OCR(画像から文字を読み取る技術)でテキスト化してから検索対象に含めるサービスもあります。全文検索に対応しているか、対応している場合に自社で保管している過去の契約書も対象になるかは、公式情報で確認しておきたい点です。
ただし、全文検索への対応を公式サイトで明記しているサービスは現状多くありません。本文の文言まで探したい場合は、後述の比較表で対応が確認できるサービスを軸に検討するとよいでしょう。
AIが検索項目を自動で登録する
検索項目での絞り込みは便利な一方で、取引先名や契約金額などを1件ずつ手入力して登録する手間が発生します。この入力作業を軽くするのが、AIによる検索項目の自動登録です。アップロードした契約書から、取引先名・契約開始日・終了日・自動更新の有無といった情報をAIが読み取り、検索用のデータとして自動的に登録します。
登録の手間が減れば、項目を埋めないまま契約書が溜まって検索できなくなる、という事態を避けやすくなります。自動抽出できる項目の種類や、抽出した内容を人が確認・修正できるかはサービスによって異なるため、どこまで自動化されるかを具体的に見ておくとよいでしょう。各サービスの対応状況は後述の比較表で整理しています。
電子帳簿保存法の検索要件を満たす
電子契約で締結・受領した契約書は、電子帳簿保存法上の「電子取引の取引情報」にあたり、法令が定める検索機能を確保して保存する必要があります。取引年月日・取引金額・取引先などを条件に検索できることが求められており、検索要件を満たす仕組みが備わっているかは、サービス選定の大切な判断材料になります。
多くの電子契約サービスはこの検索要件への対応をうたっていますが、どの項目まで対応しているかには差があります。法令の具体的な要件とサービスごとの対応状況は、本記事後半の「電子帳簿保存法の検索要件とサービス別対応」で詳しく整理します。
自社がどの検索機能を重視すべきかは、契約件数や扱う契約の種類によって変わります。次の診断ツールでは、いくつかの質問に答えるだけで、検索の観点から自社に合うサービスの候補を絞り込めます。診断は検索ニーズごとの代表的な候補を示すもので、本記事で紹介する全サービスの対応は後述の比較表が網羅しています。両方を見比べると判断しやすくなります。
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【比較表】検索性で選ぶ電子契約サービス比較
ここからは、締結後の契約書の探しやすさという観点で、主要な電子契約サービスを比較します。検索できる項目・全文検索の可否・AIによる検索項目の自動登録・電子帳簿保存法の検索要件への対応という4つの軸で整理しているので、自社が重視する機能から候補を絞り込んでください。
検索性の強みは、サービスによって次のように方向性が分かれます。契約書の本文まで検索対象にできるタイプ、AIが検索項目を自動で登録して入力負担を抑えるタイプ、自社独自の管理項目で柔軟に絞り込めるタイプ、紙で保管してきた過去の契約書も取り込んで横断的に探せるタイプです。1つのサービスが複数の強みを併せ持つこともあるため、比較表で各サービスの対応を確かめてください。
また、全文検索やAIによる検索項目の自動登録は、公式サイトで詳しく公開していないサービスもあり、その場合は「要確認」としています。対応が確認できたサービスを軸に見比べ、候補が絞れたら資料請求で詳細を確かめてください。
| サービス名 | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | freeeサイン | マネーフォワード クラウド契約 | WAN-Sign | BtoBプラットフォーム契約書 | CONTRACTHUB@absonne | LegalOn Cloud | SMBCクラウドサイン | ドキュサイン(DocuSign) | シヤチハタクラウド | リーテックスデジタル契約 | paperlogic電子契約 | サインタイム(SignTime) | かんたん電子契約 for クラウド | DX-Sign | ベクターサイン | jinjerサイン | クラウドコントラクト | Adobe Acrobat Sign |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 弁護士ドットコム株式会社 | GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社 | フリー株式会社 | 株式会社マネーフォワード | 株式会社NXワンビシアーカイブズ | 株式会社インフォマート | 日鉄ソリューションズ株式会社 | 株式会社LegalOn Technologies | SMBCクラウドサイン株式会社 | ドキュサイン・ジャパン株式会社 | シヤチハタ株式会社 | リーテックス株式会社 | ペーパーロジック株式会社 | サインタイム株式会社 | セイコーソリューションズ株式会社 | 株式会社バルテックサイン | 株式会社ベクター | jinjer株式会社 | クラウドコントラクト株式会社 | アドビ株式会社 |
| 検索できる主な項目 | 契約書名・会社名・契約期間・取引金額ほか | 文書検索(文書情報項目をカスタマイズ可) | 公式に明示なし(自動登録は契約当事者名・契約期間ほか) | 契約書名・契約種別・日付・金額・相手方 | 文書名・相手方・締結日 | 契約種別・ステータス・取引先・金額・タグ | 日付・金額+独自属性項目を100件まで登録可 | 契約種別・当事者・締結日+カスタム項目 | 契約締結日・終了日・取引金額・取引先名ほか(AIが自動登録) | 当事者・金額・更新日など(Agreement Manager) | 公式に明示なし(要確認) | 公式に明示なし(要確認) | 公式に明示なし(要確認) | タグ付け・書類検索(項目の詳細は要確認) | 日付・金額など(2つ以上の条件の組み合わせ可) | 取引年月日・取引金額・取引先 | 付加情報・タグ(最大5つ) | 導入前の契約書も検索対象(項目の詳細は要確認) | 締結日・取引金額・契約期間・取引先名 | 文書管理サービスとの連携で対応(自社単体は要確認) |
| 全文検索 | 要確認 | △契約レビューオプション(月5万円〜) | 要確認 | 要確認 | 要確認 | △Word形式でアップロードした書類が対象 | 要確認 | ● | 要確認 | △日本語の対応範囲は要確認 | ●ワークフローAdvance(上位プラン) | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| AIによる検索項目の自動登録 | ● | △ビジネス・エンタープライズプラン | ● | △midプラン限定(GPT-4o) | ● | 要確認 | 要確認 | ● | ●標準で全ユーザー無料 | △日本語は順次提供 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| 電子帳簿保存法の検索要件 | ● | ● | ● | ●電子取引対応(スキャナ保存は非対応) | ● | ● | ● | ● | △対応表明あり(検索要件の詳細は要確認) | △単体では不可(台帳・他システム連携が必要) | ●ワークフローAdvance/文書管理オプション | △有料プランで電子取引保存に対応(検索要件は要確認) | ● | △スキャナ保存プラン(オプション) | ● | △検索要件に沿う説明あり(公式逐語は要確認) | ● | ● | △対応表明あり(検索要件は公式明示なし) | △文書管理サービスとの連携で対応 |
| JIIMA認証 | ●電子取引ソフト認証 | ●電子取引ソフト認証 | ● | ● | ● | ●スキャナ保存ソフト認証 | ● | ● | ||||||||||||
| 料金目安 | 無料〜/月11,000円(税抜) | 無料〜/月8,800円(税抜・年間契約) | 無料〜/月7,180円(年払い5,980円) | 無料〜/月2,480円〜(年払い) | 無料〜(従量課金) | 無料〜/月10,000円〜 | 要問い合わせ(文書1件20〜200円) | 要問い合わせ(サイン単体 月8,200円〜) | 無料〜/月10,000円(税抜) | 無料〜/月1,333円〜 | 月1,200円〜/10ユーザー | 無料〜(受信専用)/月18,000円〜 | 月20,000円〜(税抜) | 無料〜(10通まで)/月8,600円(税抜) | 月10,000円〜(税抜・年間契約) | 無料〜(Freeプラン)/有料は要問い合わせ | 無料〜(従量課金) | 月10,000円〜(ID数無制限) | 月1,980円〜(税抜・年契約) | 個人版 月2,178円(税込)/法人は要問い合わせ |
| 詳細情報 | 資料を見る | 資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
各サービスの検索機能詳細
ここからは、比較表で取り上げた各サービスについて、検索機能を中心に特徴を紹介します。検索できる項目・全文検索の可否・AIによる自動登録・紙の契約書の取り込みがどこまで対応しているかを、公式情報にもとづいて整理しました。検索機能の仕様を公式サイトで詳しく公開していないサービスもあり、その場合は確認できた範囲を示し、不明な点は資料請求や問い合わせでの確認をおすすめしています。
1. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

弁護士ドットコム株式会社が運営する電子契約サービスです。締結した契約書は契約書名・会社名・契約期間・取引金額といった項目を条件に検索でき、書類情報として契約締結日・契約開始日・契約終了日・自動更新の有無・解約通知期限・管理番号も持たせられます。
検索項目の登録は、AI契約書管理が締結先の企業名や契約期間などを読み取って自動入力します。紙で締結した契約書も、自社でスキャンしてアップロードする書類インポート機能(Corporateプラン以上)で取り込め、インポートした書類の情報もAIによる自動入力の対象になります。
過去の紙の契約書をまとめてデータ化したい場合は、スキャンと書類情報の入力を代行する「クラウドサイン SCAN」(Corporate・Business・Enterprise)も用意されています。一方、契約書の本文そのものを対象にする全文検索については、公式サイトで明示的な記載を確認できませんでした。
2. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供する電子契約・電子署名サービスです。締結した文書は文書検索で絞り込めるほか、文書情報の項目を自社の管理に合わせてカスタマイズでき、この項目カスタマイズはお試しフリープランでも利用できます。
取引先名や契約期間などの検索項目をAIが読み取って入力するAI自動入力は、ビジネス・エンタープライズプランで利用できます。契約書の本文まで検索したい場合は、全文検索機能を含む契約レビューオプション(初期費用0円・月額50,000円〜)が用意されています。
紙で保管してきた契約書は、スキャン文書管理やスキャン文書へのタイムスタンプ、PDF化代行といった機能で電子化して管理できます。紙文書の電子化は、スタンダードプラン以上で利用できる機能として案内されています。
3. freeeサイン(フリー株式会社)

freeeサインは、契約書の作成から締結、締結後の保管・管理までを一つのサービスで扱う電子契約システムです。弁護士監修の契約書テンプレートを備え、freee人事労務など同社の他プロダクトとの連携を打ち出しています。
締結後の検索では、2024年に公開されたAIによる検索項目の自動登録に対応します。契約書のPDFをアップロードすると、契約当事者名・契約開始日/終了日・自動更新の有無などをAIが読み取り、検索用のデータとして登録します。他社で受領したPDFや紙で締結した契約書も取り込んで保管できます。
一方で、検索できる項目の一覧や全文検索の対象範囲は公式サイトで明示されていません。自動登録を使えるプランも資料によって記載が分かれるため、締結後の管理を重視する場合は対象プランとあわせて確認しておきたい点です。
4. マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)

会計や請求書などのバックオフィスSaaS群「マネーフォワード クラウド」の一機能として提供されるのが、マネーフォワード クラウド契約です。他社の電子契約サービスで締結した契約書も取り込んで一元管理できます。
検索は、契約書名・契約種別・日付・金額・相手方といった契約管理項目やキーワードで絞り込む方式です。この管理項目の入力を助けるのが、GPT-4oを使ったAI自動入力で、契約書PDFから契約書名・取引先・契約金額・自動更新の有無などを読み取ります。ただしAI自動入力は上位のmidプランで利用中の顧客が対象で、読み取れるのはPDFのみです。
契約書本文を対象とした全文検索については、公式に明示がありません。紙で締結した契約書はPDFで登録して管理できますが、電子帳簿保存法のスキャナ保存には対応していない点に留意が必要です。
5. WAN-Sign(株式会社NXワンビシアーカイブズ)

紙の書類保管を本業とする株式会社NXワンビシアーカイブズが、GMOグローバルサインと共同開発したのがWAN-Signです。電子契約の締結だけでなく、契約管理・文書管理まで一つのサービスで扱います。
締結後は、文書名・相手方・締結日などの情報で契約書を検索でき、フォルダ分類や契約書どうしの親子紐づけにも対応します。契約書PDFをAIが読み取り、文書名・相手方・締結日といった情報を自動で抽出して登録する機能も備えます。
他社で締結した電子署名済みPDFや、紙で結んだ契約書のスキャンも登録でき、電子と紙を横断して管理できます。紙原本そのものは、運営会社の情報管理センターで保管するサービスと連携できます。
6. BtoBプラットフォーム契約書(株式会社インフォマート)

BtoBプラットフォーム契約書は、請求書や受発注などを擁する企業間取引基盤「BtoBプラットフォーム」シリーズの一つで、株式会社インフォマートが運営しています。
締結後の契約書は、契約種別・ステータス・取引先・金額・タグといった項目で検索・並べ替えができます。契約書の本文から特定の文字列を探す全文検索にも対応しており、Word形式でアップロードした契約書が対象になります(PDFやスキャン画像の可否は公式に明示なし)。
紙で締結した契約書は、提携会社によるスキャン代行サービス(ドキュメントScan)でデータ化し、電子契約と同じ場所で保管・検索できます。AIによる検索項目の自動登録は、契約書サービスの機能としては公式に記載がありません。
7. CONTRACTHUB@absonne(日鉄ソリューションズ株式会社)

日鉄ソリューションズ(NSSOL)が提供するCONTRACTHUB@absonneは、見積から発注・契約・請求まで、取引に関わる文書全体の電子化を対象とするサービスです。従業員1,000名以上の大企業を中心に導入され、既存の基幹システムとの連携を前提とした構築型の性格が強いのが特徴です。
締結後の検索では、日付・金額などの標準項目に加え、独自の属性項目を100件まで登録でき、既存システムの管理番号を文書ごとに設定して検索に使えます。文書は案件単位の親子構造でひも付け、契約単位で進捗や履歴を確認できます。
一方、契約書本文の全文検索・AIによる自動入力・紙の契約書の取り込みについては、公式ページに記載が見当たりません。独自項目での絞り込みを軸に使うサービスといえます。
8. LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

契約審査から締結後の契約管理までを一つの基盤で扱うAI法務プラットフォームが、株式会社LegalOn Technologiesの提供するLegalOn Cloudです。必要な機能をモジュールとして選んで導入する構成をとります。
契約管理の機能では、締結済みの契約書をアップロードするとAIが契約開始日・終了日・自動更新条項などを抽出し、検索できる台帳を自動で生成します。検索は契約種別・当事者・締結日での絞り込みに加え、契約書本文を対象としたキーワード全文検索にも対応します。
紙の契約書もスキャンして取り込み、電子と合わせて管理できます。電子帳簿保存法のスキャナ保存ソフトについてはJIIMA認証(日本文書情報マネジメント協会が法令要件への適合を確認する認証)を取得しています。ただし、これらの検索・管理は契約管理の機能によるもので、電子契約の締結自体は提携先(Adobe)の署名技術を用いる構成です。
9. SMBCクラウドサイン(SMBCクラウドサイン株式会社)

SMBCクラウドサインは、三井住友フィナンシャルグループと弁護士ドットコムの合弁会社が運営する電子契約サービスで、弁護士ドットコムの「クラウドサイン」と共通の製品基盤を使っています。
締結後の管理では、AI契約書管理が締結済み・取り込んだ契約書を自動で読み取り、契約締結日・契約終了日・取引金額・取引先名・自動更新の有無などを登録します。この標準のAI契約書管理は全ユーザーが無料で使えます(読み取り精度を高める「Pro」は有料オプション)。
紙や他社で締結した書類は、書類インポート機能で取り込めます(Corporateプラン以上、10,000書類まで無料)。検索できる項目の一覧や契約書本文の全文検索の可否は、公式サイトでは明示されていません。
10. ドキュサイン(DocuSign)(ドキュサイン・ジャパン株式会社)

世界180ヵ国以上で使われるドキュサイン(DocuSign)は、米国Docusign社が開発し、日本へはドキュサイン・ジャパン株式会社が展開する電子署名サービスです。署名画面は44言語に対応します。
締結済みの契約を集めて検索・管理する上位の仕組みとして「Docusign Agreement Manager(旧Navigator)」を用意しています。AIが当事者・金額・更新日などの属性を抽出し、キーワードや本文中の語でも検索できます。ただしAIによる項目のカスタム抽出は英語環境が中心で、日本語は順次提供とされ、対象プランや日本円の価格は公式に明示されていません。
電子帳簿保存法の検索要件については、DocuSign単体では確保が難しく、台帳や他システムとの連携が必要だと公式が説明しています。締結後の契約管理を重視する場合は、この前提を踏まえて検討するとよいでしょう。
11. シヤチハタクラウド(Shachihata Cloud)(シヤチハタ株式会社)

シヤチハタクラウドは、電子印鑑と電子決裁(ワークフロー)を主軸に、電子契約・電子署名を関連機能として備えるサービスで、シヤチハタ株式会社が提供しています。
締結後の文書管理・長期保存・全文検索は、上位の「ワークフロー Advance」で対応します。電子帳簿保存法への対応も、このAdvanceまたは文書管理オプションで提供され、JIIMA認証を取得していると公式に記載があります。
検索できる項目の詳細やAIによる検索項目の自動登録は公式で確認できません。もともと電子印鑑・ワークフロー決裁が中心のサービスで、全文検索や電子帳簿保存法への対応は上位プラン(ワークフローAdvance・文書管理オプション)が前提になります。
12. リーテックスデジタル契約(リーテックス株式会社)

リーテックス株式会社が手がける電子契約サービスで、稟議の回付から締結、文書保存までを一つのクラウド上で完結できる「取引電子化クラウド」として提供されています。電子署名法と電子記録債権法を併用する独自のスキームを持つ点が特徴です。
締結後の管理では、紙で締結した契約書や他社の電子契約で結んだ書類も取り込み、電子契約とあわせて一元管理できることを公式サイトが示しています。電子帳簿保存法に対応した電子取引保存は、有料プランで利用できます。
一方で、検索できる項目や契約書本文の全文検索、AIによる検索項目の自動登録については、公式サイトで具体的な記載を確認できません。電子記録債権のスキームを用いた締結に強みを持つサービスです。
13. paperlogic電子契約(ペーパーロジック株式会社)

契約書だけでなく、請求書・納品書・取締役会議事録といった法定保存文書まで電子化・保管できるのが、ペーパーロジック株式会社の「paperlogic電子契約」です。立会人型と当事者型の両方の電子署名に対応します。
受け取った書類を電子帳簿保存法に準拠して保管する「電子書庫」を備え、電子取引ソフト・スキャナ保存ソフトの両方でJIIMA(日本文書情報マネジメント協会)の法的要件認証を取得しています。法令対応を確認したい企業にとっての材料になります。
検索できる項目の一覧や全文検索の可否、AIによる検索項目の自動登録は、公式サイトで明示されていません。電子取引ソフトとスキャナ保存ソフトのJIIMA認証を取得しており、法令に沿った保存を重視する場合の選択肢になります。
14. サインタイム(SignTime)(サインタイム株式会社)

契約書データをアップロードして署名欄を配置し、送信するだけで締結できる電子契約サービスが、サインタイム株式会社の「サインタイム(SignTime)」です。署名者はアカウント登録なしで署名できます。
締結した書類は、タグを付けて整理し書類検索で絞り込めるほか、進捗管理や保管・管理の機能を備えます。電子帳簿保存法に対応したスキャナ保存は、オプションのスキャナ保存プランで認定タイムスタンプとともに利用できます。
検索できる具体的な項目や契約書本文の全文検索、AIによる検索項目の自動登録については、公式サイトで個別の記載を確認できません。タグで契約書を分類して整理できる点は、公式に確認できます。
15. かんたん電子契約 for クラウド(セイコーソリューションズ株式会社)

タイムスタンプ事業を長く手がけてきたセイコーソリューションズ株式会社が、SEIKO TRUSTブランドで提供する電子契約・電子保管サービスです。契約の依頼から締結、保管までをWebブラウザ上で完結できます。
締結した契約書類はデータベースに登録され、検索して取り出せます。令和4年(2022年)改正の電子帳簿保存法に対応した検索要件を満たし、日付や金額など2つ以上の条件を組み合わせた検索ができると案内されています。
一方、取引先名や任意項目など検索できる項目の全体像、契約書本文の全文検索、AIによる検索項目の自動登録は、公式サイトで明示されていません。日付・金額など2つ以上の条件を組み合わせた検索と電子帳簿保存法への対応をうたっている点が確認できます。
16. DX-Sign(株式会社バルテックサイン)

株式会社バルテックサインが提供する「DX-Sign」は、「シンプルで使いやすい電子契約」を掲げるクラウドサービスです。相手方はメール認証により、事前登録なしで契約締結へ参加できます。
紙で締結した過去の契約書や他社の電子契約で結んだ書類を取り込んで一元管理できる「書類インポート」機能を備えます。公式サイトの案内では、締結した契約書を取引年月日・取引金額・取引先で検索できるとされています。
契約書本文の全文検索やAIによる検索項目の自動登録については、公式サイトで逐語の記載を確認できませんでした。検索や取り込みの詳細は、最新の公式情報とあわせて確認しておきたい点です。
17. ベクターサイン(株式会社ベクター)

ソフトウェアダウンロードサイト「Vector」を運営するベクターグループの「ベクターサイン」は、基本料金0円・文書保管料0円で、送信した分だけ料金がかかる従量課金型の電子契約サービスです。ユーザー数・文書保管数はいずれも無制限です。
締結した文書は、付加した情報(メタデータや最大5つのタグ)を手がかりに検索でき、検索項目は電子帳簿保存法に対応すると公式サイトが示しています。フォルダ分類での整理や、他サービスで署名した電子ファイルの取り込みにも対応します。
検索できる具体的な項目名や契約書本文の全文検索、AIによる検索項目の自動登録、紙の契約書のスキャン取り込みは、公式サイトで確認できません。最大5つのタグで契約書を整理できる点が、確認できる範囲での特徴です。
18. jinjerサイン(jinjer株式会社)

jinjerサインは、統合型人事システム「ジンジャー」のラインナップに含まれる電子契約サービスです。提供元のjinjer株式会社は、人事労務・勤怠・給与などのバックオフィス機能を同じブランドで展開しています。
PDFをアップロードして紙の契約書と電子契約を一元管理できる「書類インポート」機能を備え、導入前の契約書も検索対象に含められる点が特徴です。管理項目や詳細情報はCSVで一括登録でき、検索性を高められます。
検索できる具体的な項目や契約書本文の全文検索、AIによる検索項目の自動登録については、公式で明示されていません。電子帳簿保存法の保存要件には対応をうたっています。
19. クラウドコントラクト(クラウドコントラクト株式会社)

クラウドコントラクト株式会社が中小企業・個人事業主向けに提供する電子契約プラットフォームで、初期費用0円・月額固定の低価格を打ち出しています。PDFのアップロードから送信・締結・保管までをWeb上で完結できます。
締結後の契約書は、締結日・取引金額・契約期間・取引先名などを組み合わせて検索でき、無期限で保管できます。紙で締結した契約書もPDFにしてアップロードし、同じ画面で保管できます。
一方、契約書本文の全文検索やAIによる検索項目の自動登録は公式サイトで記載を確認できず、電子帳簿保存法への対応はうたうものの、法令が求める検索要件を満たすかは明示がありません。
20. Adobe Acrobat Sign(アドビ株式会社)

Adobe Acrobat Signは、PDFの作成・編集と電子サイン(電子署名)を同一のプラットフォームで行えるアドビ株式会社の電子契約・電子サインソリューションです。独立した電子契約専用サービスではなく、PDFを扱うAcrobat製品に電子サイン機能を統合した形で提供され、締結した契約書はPDFとしてクラウド上に保管・検索できます。
締結後の検索では、電子帳簿保存法が求める検索性の要件に、文書管理サービスとの連携で対応する方針が示されています。BUNTAN・OPTiM Contract・Contract Oneといった文書管理サービスと自動連携し、契約書の検索・管理を行う構成が案内されています。
電子帳簿保存法への対応そのものも、法人向け上位エディションのAcrobat Sign Solutionsを適切に設定・運用して満たすとしています。
一方、契約書の本文を対象とする全文検索やAIによる検索項目の自動登録、紙で保管してきた契約書の取り込みについては、公式サイトで明示的な記載を確認できませんでした。締結後の検索は、連携する文書管理サービス側で行う構成が前提になります。
検索性で選ぶときのポイント
検索機能はどれも便利に見えますが、自社の状況によって重視すべき機能は変わります。ここでは、契約件数・紙の契約書の有無・電子帳簿保存法への対応という3つの切り口から、どの検索機能を優先すべきかを整理します。署名方式や総合的な料金・導入実績を含めた選び方は本記事では扱わず、検索性に絞ります。
まず、契約件数が多い、あるいは今後増える見込みがある場合は、AIによる検索項目の自動登録に対応したサービスが有力です。件数が増えるほど、取引先名や契約日を手入力する負担は重くなり、入力漏れによって検索できない契約書が生まれやすくなります。登録を自動化できれば、件数が増えても探しやすさを保てます。
次に、紙で締結してきた過去の契約書が多く残っている場合は、スキャンした契約書を取り込んで電子契約と横断して検索できるかが重要になります。電子契約だけを対象とするサービスだと、紙の契約書は別の場所で管理し続けることになり、「どちらを探せばよいか」が分かれて手間が二重になります。過去分も含めて一元的に探したいなら、取り込みと全文検索への対応を確認しておきましょう。
そして、電子帳簿保存法への対応を社内で徹底したい場合は、法令が求める検索要件(取引年月日・取引金額・取引先での検索、範囲指定、組み合わせ検索)に標準で対応しているかを基準にします。契約書だけでなく、見積書や請求書など他の電子取引データも同じ基準で管理する必要があるため、検索要件を満たす仕組みが標準で備わっているサービスを選ぶと、運用のばらつきを抑えられます。要件の詳細は次のセクションで解説します。
署名方式や料金体系、導入実績まで含めて電子契約システム全体を比較したいときは、以下の記事で主要サービスをタイプ別に整理しています。本記事の検索性比較とあわせて、総合的な観点から候補を見比べられます。
電子帳簿保存法の検索要件とサービス別対応
電子契約で締結・受領した契約書は、電子帳簿保存法上の「電子取引の取引情報」として電子データのまま保存することが義務づけられており、その保存にあたっては検索機能を確保する必要があります。国税庁の「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」は、確保すべき検索機能の要件を次のように示しています。
電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に当たり、以下の要件を満たす検索機能を確保する必要があります。
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和7年6月)問48|国税庁
⑴ 取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を検索の条件として設定することができること。
⑵ 日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定することができること。
⑶ 二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること。

この要件から、検索の条件として設定できる項目は「取引年月日その他の日付・取引金額・取引先」の3つが基準になることが分かります。⑵の範囲指定は、たとえば「2026年4月1日から6月30日まで」「10万円以上100万円以下」のように、日付や金額を幅で絞り込めることを指します。
⑶の組み合わせ検索は、取引先と取引年月日のように複数の条件を掛け合わせて絞り込めることを指します。一度絞り込んだ結果をさらに別の項目で絞る段階的な検索でも、要件を満たすとされています。
ただし、税務調査などで電子データのダウンロードの求めに応じられるようにしている場合は、⑵の範囲指定と⑶の組み合わせ検索は不要とされ、取引年月日・取引金額・取引先で検索できれば足ります。さらに、基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)の売上高が5,000万円以下の事業者などは、ダウンロードの求めに応じられることを前提に検索要件そのものが不要になります。
ただしこれらは法令上の最低ラインです。契約書を日常的に素早く取り出したいのであれば、検索機能が充実したサービスを選ぶほうが実務の負担は軽くなります。
各サービスがこの検索要件にどこまで対応しているかは、本記事上部の比較表の「電子帳簿保存法の検索要件」「JIIMA認証」の列で確認できます。JIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証)は、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会が、電子取引データを保存するソフトウェアについて、電子帳簿保存法の要件を満たしているかを確認して認証する制度です。
認証の有無は選定の目安になりますが、JIIMA自身が「製品のマニュアル等のみで評価し認証するものであり、それ以外の事項を保証するものではない」と説明している点には留意が必要です。実際の運用が要件を満たすかは、自社の保存・検索の方法とあわせて確認してください。
出典・参考資料(3件)
- 出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和7年6月)問48・問49・問51・問52|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/07denshi/index.htm)
- 出典:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則 第2条第6項第5号・第4条第1項|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/415M60000040063)
- 出典:電子取引ソフト法的要件認証制度|公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)(https://www.jiima.or.jp/certification/denshitorihiki/)
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契約書を「検索できない」を防ぐ運用の注意点
検索機能を備えたサービスを導入しても、運用の仕方によっては「必要な契約書が出てこない」状態に陥ることがあります。導入前に、つまずきやすい3つの落とし穴を押さえておきましょう。
1つ目は、検索項目の未登録です。取引先名や契約金額を手入力で登録する運用だと、繁忙期に入力が後回しになり、項目が空のまま契約書が溜まっていきます。空欄のままでは条件を指定しても引っかからないため、入力をルール化するか、AIによる自動登録に対応したサービスで登録の手間そのものを減らす対策が有効です。
2つ目は、紙と電子の契約書の混在です。電子契約サービスで締結した契約書は検索できても、紙で結んだ過去の契約書が別の場所に残っていると、「どちらを探せばよいか」が分かれて確認に時間がかかります。紙の契約書をスキャンして取り込み、電子契約と同じ画面で横断して探せるようにしておくと、こうした分断を防げます。
3つ目は、全文検索への過信です。全文検索に対応していても、スキャンした画像の文字が正しくデータ化されていないと、本文の文言では引っかからないことがあります。重要な契約は項目での検索と全文検索を併用し、どちらの方法でも見つかる状態にしておくと確実です。導入前に、自社が保管している契約書で実際に検索を試し、想定どおり見つかるかを確認しておくことをおすすめします。
契約書が探せない背景には、更新期限の管理や紙と電子の混在といった、契約書管理全体の課題があることも少なくありません。管理のどこでつまずきやすいかを整理し、システム導入までの進め方を把握したいときは、以下の記事が参考になります。
まとめ
電子契約サービスを締結後の探しやすさで選ぶなら、検索できる項目・全文検索・AIによる検索項目の自動登録・電子帳簿保存法の検索要件への対応という4つの観点が判断の軸になります。契約件数が多いならAIによる自動登録、紙の契約書が多いなら取り込みと全文検索、法令対応を徹底するなら検索要件への標準対応というように、自社の状況から優先順位をつけると候補を絞り込みやすくなります。
各サービスの検索機能は公式情報でも明示されていない部分があるため、気になるサービスは資料請求や問い合わせで、自社の運用に合うかを具体的に確認することをおすすめします。本記事の比較表や診断ツールを、検討の出発点としてご活用ください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 電子契約の全文検索とは何ですか?
A. 電子契約の全文検索とは、契約書に登録した項目だけでなく、契約書の本文に書かれた文言そのものを検索対象にして、該当する契約書を探し出せる機能です。「中途解約」や特定の条項に関わる契約を横断的に洗い出したいときに役立ちます。
PDFや画像として保存した契約書は、AI-OCR(画像から文字を読み取る技術)でテキスト化してから対象に含めるサービスもあります。全文検索に対応するサービスは限られ、過去に保管した契約書が対象になるかもサービスごとに異なるため、公式情報で確認しておくと確実です。
全文検索への対応を公式に明記しているサービスは現状限られます。どのサービスが対応しているかは、本記事の比較表の「全文検索」列で確認できます。
Q. 電子契約サービスでは契約書を何の項目で検索できますか?
A. 電子契約サービスでは、契約書名・取引先名・契約締結日・契約金額・契約期間といった項目を条件に契約書を検索できるのが一般的です。サービスによっては、担当部署や案件番号など自社独自の管理項目を追加して絞り込めるものもあります。
さらに、取引先と契約締結日のように複数の項目を組み合わせて絞り込む「組み合わせ検索」に対応していれば、候補を一気に狭められます。国税庁は、一度絞り込んだ結果をさらに別の項目で絞る段階的な検索でも検索要件を満たすとしています。日常的にどの切り口で契約書を探すかを想定し、必要な項目で絞り込めるかを確認しておきましょう。
Q. 電子契約サービスは電子帳簿保存法の検索要件を満たしますか?
A. 電子契約で締結・受領した契約書は電子帳簿保存法上の「電子取引の取引情報」にあたり、取引年月日その他の日付・取引金額・取引先で検索できること、日付や金額を範囲で指定できること、2つ以上の項目を組み合わせて検索できることが検索要件として求められます。多くのサービスが対応をうたいますが、どの項目まで対応するかには差があります。
ただし、税務調査などで電子データのダウンロードの求めに応じられるようにしている場合は範囲指定と組み合わせ検索が不要となり、基準期間の売上高が5,000万円以下の事業者などは検索要件そのものが不要になります。
これらは法令上の最低ラインであり、契約書を日常的に素早く取り出したいなら、検索機能が充実したサービスやJIIMA認証を取得したサービスを選ぶほうが実務の負担は軽くなります。各サービスの対応状況は本記事の比較表で確認できます。
出典・参考資料(1件)
- 出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和7年6月)問48・問49|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/07denshi/index.htm)
Q. AIによる検索項目の自動登録とは何ですか?
A. AIによる検索項目の自動登録とは、アップロードした契約書からAIが取引先名・契約開始日/終了日・自動更新の有無などを読み取り、検索用のデータとして自動的に登録する機能です。取引先名や契約金額を1件ずつ手入力する手間が省けます。
登録の手間が減れば、項目が空のまま契約書が溜まって検索できなくなる事態を避けやすくなります。契約件数が多い、あるいは今後増える見込みがある企業ほど効果が大きい機能です。対応するサービスは本記事の比較表の「AIによる検索項目の自動登録」列で確認でき、自動抽出できる項目の種類や対象プランはサービスによって異なるため、具体的に確認しておくとよいでしょう。
Q. 紙で締結した契約書も電子契約サービスで検索できますか?
A. 紙で締結した契約書も、スキャンして取り込む機能があるサービスなら、電子契約と横断して検索できます。過去の契約書を電子契約と同じ画面で探せるため、「紙と電子のどちらを探せばよいか」で確認に手間取る分断を防げます。
紙の契約書の取り込みに対応するサービスは、本記事の比較表や各サービスの紹介で確認できます。取り込んだ契約書を全文検索の対象にできるか、スキャン作業を代行するサービスがあるかはサービスごとに異なるため、過去分の量が多い場合は対応範囲を確認しておきましょう。
Q. 電子契約サービスは契約書をタグやフォルダで整理して検索しやすくできますか?
A. 多くの電子契約サービスは、タグやフォルダで契約書を分類し、分類と検索項目を組み合わせて目的の契約書を素早く絞り込めます。契約類型や部署ごとに整理しておけば、一覧から探す手間を減らせます。
整理の単位はサービスによって異なり、タグで分類するもの、フォルダで階層化するもの、契約書どうしを親子関係で紐づけられるものなどがあります。どの単位で整理できるかは運用のしやすさに直結するため、各サービスの紹介や比較表で、自社の分類ルールに合うかを確認しておくとよいでしょう。
Q. 契約書が検索できない状態を防ぐにはどうすればよいですか?
A. 契約書が検索できない状態を防ぐには、検索項目の入力をルール化するかAIによる自動登録を使い、紙と電子の契約書を一元化し、全文検索と項目検索を併用することが有効です。
検索項目が空欄のままだと条件を指定しても引っかからず、紙の契約書が別の場所に残っていると探す場所が分かれてしまいます。導入前に、自社が保管している契約書で実際に検索を試し、想定どおり見つかるかを確認しておくと、運用開始後のつまずきを防げます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















