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カスタマーハラスメント(カスハラ)とは?定義・具体例と2026年10月義務化で企業が取るべき対策

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コンプライアンス研修eラーニング比較表(2026年版)

2026年10月1日、改正された労働施策総合推進法が施行され、カスタマーハラスメント(カスハラ)への対策が、すべての事業主に課された法律上の義務になりました。顧客や取引先からの理不尽な言動から従業員をどう守るか、自社は何をどこまですればよいのか、対応を迫られている企業は少なくありません。

一方で、強い口調の苦情がすべてカスハラに当たるわけではなく、正当なクレームとの線引きは曖昧になりがちです。まず「何がカスハラなのか」を正確に押さえないと、義務化された対策も組み立てられません。

本記事では、カスタマーハラスメントの定義と3要件、具体例、正当なクレームとの違いを整理したうえで、2026年10月から義務化された内容、対策を怠った場合のリスク、企業が取るべき対策の進め方までを解説します。読み終えるころには、自社が次に何から着手すればよいかを判断できるようになります。

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カスタマーハラスメント(カスハラ)とは|定義と3要件

カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先などからの言動のうち、社会通念上許容される範囲を超えたもので、従業員の就業環境を害するものを指します。厚生労働省は、次の3つの要素をすべて満たすものをカスタマーハラスメントと定義しています。

職場におけるカスタマーハラスメントとは、①顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の事業主の行う事業に関係を有する者が行う、②社会通念上許容される範囲を超えた言動により、③労働者の就業環境が害されるものであり、3つの要素を全て満たすものを指します。

出典:カスタマーハラスメント|あかるい職場応援団(厚生労働省)

2つ目の「社会通念上許容される範囲を超えた言動」とは、その言動が契約内容からして相当性を欠くものか、または手段や態様が相当でないものを指します。3つ目の「就業環境が害される」とは、その言動によって従業員が身体的・精神的な苦痛を受け、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、就業する上で看過できない支障が生じることを意味します。

行為者は来店客に限りません。電話やメール、SNSなどインターネット上の言動も対象に含まれ、BtoB(企業間取引)の取引先による過度・不当な言動も該当します。一方で、障害のある人が社会的障壁の除去や合理的配慮を求めることは、カスタマーハラスメントには当たりません。

カスタマーハラスメントの具体例(要求内容・手段/態様の類型別)

ここからは、どのような言動がカスタマーハラスメントに当たり得るのかを、厚生労働省の類型に沿って見ていきます。厚生労働省は、該当し得る言動を「要求内容そのものに問題があるもの」と「要求を実現する手段・態様に問題があるもの」の2つに大きく分けています。

要求内容が妥当性を欠く例

要求の内容そのものが、社会通念上許容される範囲を超えているケースです。厚生労働省は典型例として、次のような言動を挙げています。

  • そもそも要求に理由がない、または商品・サービス等と全く関係のない要求
  • 契約等により想定しているサービス等を著しく超える要求(契約金額の著しい減額要求など)
  • 対応が著しく困難、または対応が不可能な要求
  • 不当な損害賠償請求

手段・態様が社会通念上不相当な例

要求内容そのものには一定の理由があっても、それを実現する手段や態様が社会通念上許容される範囲を超えていれば、カスタマーハラスメントに当たり得ます。厚生労働省は次の類型を示しています。

  • 身体的な攻撃(暴行、傷害など):殴る・蹴る、物を投げつける、わざとぶつかる など
  • 精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、土下座の強要など):SNSへの悪評投稿や従業員のプライバシー情報の投稿をほのめかして脅す、人格を否定する言動、盗撮・無断撮影 など
  • 威圧的な言動:大きな声をあげて威圧する、反社会的な言動をとる など
  • 継続的・執拗な言動:同じ質問や責め立てを執拗に繰り返す、同様のメール等を繰り返し送りつける など
  • 拘束的な言動:不退去・居座り・監禁、長時間にわたる電話で従業員を拘束する など

これらの類型は業種を問わず起こり得ます。自社の現場で実際に起きた(または起きそうな)やり取りを、この類型に照らして振り返ると、カスタマーハラスメントに当たるかどうかの見当をつけやすくなります。

出典・参考資料(2件)

カスタマーハラスメントと正当なクレームの違い

顧客からの苦情や要求が、すべてカスタマーハラスメントに当たるわけではありません。商品やサービスの不備に対する合理的な指摘や改善の求めは、正当なクレーム(正当な申入れ)であり、カスタマーハラスメントとは区別して対応する必要があります。厚生労働省も次のように整理しています。

顧客等からの苦情の全てがカスタマーハラスメントに該当するわけではなく、客観的にみて、社会通念上許容される範囲で行われたものは、いわば正当な申入れであり、職場におけるカスタマーハラスメントには当たりません。

出典:カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)|厚生労働省

両者を分ける手がかりは、「①要求内容が妥当か」「②要求を実現する手段・態様が妥当か」という2つの軸です。これに、③その結果として従業員の就業環境が害されるか、を加えた3つの観点で、正当なクレームとカスタマーハラスメントに該当し得るケースを対比すると、次のように整理できます。

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判断の観点①要求内容(言動の内容)の妥当性②手段・態様の相当性③就業環境への影響
正当なクレーム(正当な申入れ)商品・サービスの不備に対する、合理的で関連性のある改善・返金などの求め常識的な範囲の言葉づかい・回数・時間での申入れ対応により解決し、従業員の就業に看過できない支障を生じさせない
カスタマーハラスメントに該当し得るケース前述の「要求内容が妥当性を欠く例」に当たるもの(理由のない要求、不当な損害賠償請求など)前述の「手段・態様が不相当な例」に当たるもの(暴行・脅迫・暴言、威圧的・執拗・拘束的な言動など。要求内容が妥当でも該当し得る)従業員が身体的・精神的な苦痛を受け、就業する上で看過できない支障が生じる

※上記は厚生労働省の判断の考え方を整理したものです。個別の事案が該当するかは、具体的な状況に照らして判断されます。

注意したいのは、①と②の両方を満たして初めてカスタマーハラスメントになる、というわけではない点です。厚生労働省は、①要求内容・②手段や態様の一方のみが社会通念上許容される範囲を超える場合でも、カスタマーハラスメントに該当し得るとしています。要求内容が妥当であっても、それを通すための手段が暴力的・威圧的・執拗であれば、カスタマーハラスメントに当たり得ます。

2026年10月1日から義務化|改正労働施策総合推進法で企業に求められる措置

令和7年(2025年)に労働施策総合推進法が改正され、カスタマーハラスメントについて、事業主が雇用管理上必要な措置を講じることが義務化されました。施行は2026年(令和8年)10月1日です。厚生労働省は、次のように説明しています。

令和7年6月に労働施策総合推進法が改正され、カスタマーハラスメントについて、事業主が雇用管理上必要な措置を講じることが義務化され、令和8年10月1日から施行されます。カスタマーハラスメント対策は、もはや企業の努力目標ではなく、すべての事業主に課された法律上の義務となります。

出典:カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)|厚生労働省

対象となるのは、一般消費者に商品・サービスを提供する企業(BtoC)だけではありません。法人や事業者を相手に取引を行う企業(BtoB)も含め、業種・業態や企業規模を問わず、すべての事業主が対象です。また、同じ改正により、求職者等に対するセクシュアルハラスメント(就活セクハラ)の防止措置も、同じ2026年10月1日から義務化されています。

カスタマーハラスメントや就活セクハラ以外にも、パワハラ・セクハラなど企業に防止措置が義務づけられるハラスメントは複数あります。2026年10月の施行で企業が対応すべき類型がどこまで広がるのか、それぞれの措置義務の全体像を定義・言動例とあわせて押さえたい場合は、以下の記事で一覧に整理しています。

義務の中身は、改正法の条文で次のように定められています。

事業主は、職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者(略)の言動であつて、その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたもの(略)により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備、労働者の就業環境を害する当該顧客等言動への対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措置その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

出典:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第33条第1項|e-Gov法令検索

この「雇用管理上必要な措置」の具体的な内容は、あわせて定められた指針(事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)で、次の5つの柱として示されています。実際に何をすればよいかは、記事後半の「企業が取るべき対策の進め方」で詳しく解説します。

  • 事業主の方針等の明確化およびその周知・啓発
  • 相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  • 事後の迅速かつ適切な対応
  • カスタマーハラスメントの抑止のための措置
  • 相談者のプライバシー保護や不利益取扱いの禁止など、あわせて講ずべき措置

出典・参考資料(2件)

カスタマーハラスメント対策を怠った場合のリスク

カスタマーハラスメントの措置義務(改正労働施策総合推進法第33条)そのものに、違反したことによる直接の刑事罰や過料は定められていません。ただし「罰則がないから対応しなくてよい」とはなりません。義務を果たさない場合、次のような行政上・民事上のリスクがあります。

行政による助言・指導・勧告と企業名の公表

対応が不十分な場合、厚生労働大臣(実務上は都道府県労働局)による助言・指導・勧告の対象となります。さらに、勧告を受けたにもかかわらず従わなかったときは、その旨を公表できると定められています。企業名の公表は、採用や取引、ブランドに直接響くリスクです。

厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、助言、指導又は勧告をすることができる。
2 厚生労働大臣は、(略)第三十三条第一項及び第二項(略)の規定に違反している事業主に対し、前項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

出典:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第42条|e-Gov法令検索

安全配慮義務違反による損害賠償リスク

使用者には、労働契約法第5条にもとづく安全配慮義務があります。カスタマーハラスメントへの対応を怠った結果、従業員の心身に被害が生じた場合には、安全配慮義務違反を理由に、従業員から損害賠償請求を受ける可能性があります。従業員のメンタル不調が労災と認定される可能性もあり、措置義務とは別に、民事上の責任が問われ得る点に注意が必要です。

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

出典:労働契約法 第5条|e-Gov法令検索

企業が取るべきカスタマーハラスメント対策の進め方(着手ステップ)

ここからは、義務化された措置を自社でどう整えていくかを、着手しやすい順に解説します。以下は、厚生労働省の指針が定める措置と、企業マニュアルの実務的な記述をもとに、取り組みの流れとして整理したものです。すべてを一度に完璧に整える必要はなく、まず方針を定めて社内に示すところから始め、順に体制を整えていくのが現実的です。

方針の明確化と社内外への周知

最初の一歩は、「カスタマーハラスメントには毅然とした態度で対応し、従業員を守る」という方針を企業として明確にし、従業員に周知することです。あわせて、何がカスタマーハラスメントに当たるのか、該当した場合にどう対処するのかを定め、従業員に周知します。方針には、対象とする行為の範囲、対応の基本姿勢、相談先などを盛り込むと、現場が迷わず動けます。方針を社外にも公表しておくと、顧客側への牽制にもなります。

相談体制(相談窓口)の整備

従業員がカスタマーハラスメントを受けたときに相談できる窓口をあらかじめ定め、従業員に周知します。窓口の担当者が、相談内容に応じて適切に対応できるようにしておくことも求められます。相談したこと自体を理由に、相談者が不利益な取扱いを受けないことも、あわせて定めて周知します。

発生時の対応手順の整備と記録・証拠の保全

実際にカスタマーハラスメントが起きたときに、事実関係を迅速かつ正確に確認し、被害を受けた従業員への配慮を適切に行える手順を整えます。現場の担当者一人に対応を抱え込ませず、組織として判断・対応する体制にしておくことが重要です。録音・録画や記録の作成など、事実を後から確認できる形で残しておくと、悪質なケースで外部機関に相談する際の裏づけになります。

再発防止と悪質なケースへの備え

起きた事案をふまえ、再発防止に向けた取り組みを行います。特に悪質なカスタマーハラスメントについては、あらかじめ対処方針を定めて従業員に周知し、組織として対処できる体制を整えておくことが求められます。相談者や行為者のプライバシーを守る措置も、あわせて講じます。

従業員への教育・研修

ここまでの各措置を現場に根づかせる横断的な手段が、従業員への教育・研修です。厚生労働省の指針は、方針の周知・啓発や相談対応力の確保の取組例として、カスタマーハラスメントへの対処の内容とあわせて研修・講習を実施することを挙げています。さらに改正労働施策総合推進法は、従業員の理解を深めるための研修の実施などを、事業主の責務(努力義務)として定めています。

研修では、カスタマーハラスメントの定義や該当行為の例、正当な苦情との違い、類型別の対応方法、記録の作成方法などを扱うと実践的です。経営層・相談窓口担当者・現場監督者・一般従業員など、階層や役割に応じて内容を変えると、各自が自分の立場でやるべきことを理解しやすくなります。自社で教材を一から用意するのが難しい場合は、カスタマーハラスメントに対応した研修・eラーニングを活用する方法もあります(後述)。

カスタマーハラスメントに限らず、パワハラ・セクハラなども含めてハラスメント研修全体を見直したい場合は、以下の記事が参考になります。eラーニング型・集合研修型などのタイプ別に、学べるハラスメントの種類・受講対象・料金を比較しています。

外部機関(警察・弁護士など)との連携

暴行や脅迫など、刑事事件に当たり得る悪質なケースでは、警察への相談・通報が必要になります。不当な要求や損害賠償請求への対応では、弁護士に相談して法的な見通しを立てることも有効です。こうした外部機関と、いざというときにすぐ連携できる状態にしておくと、現場の従業員を守りやすくなります。

出典・参考資料(2件)

カスタマーハラスメント対策に役立つ従業員研修・eラーニング

カスタマーハラスメント対策の方針や対応手順を現場に根づかせるには、従業員への教育・研修が欠かせません。自社で教材を用意する余裕がない場合は、カスタマーハラスメントに対応した研修・eラーニングを活用すると、定義・判断基準・対応方法を体系的に学ばせることができます。

ここでは、カスタマーハラスメントに対応した教材を持つ研修サービスを比較表で一覧したうえで、提供形態の異なる代表例として3つのサービスを個別に紹介します。

選ぶ際は、カスタマーハラスメントを単独の講座として扱っているか、どの階層・役割を対象にしているか、買い切り・レンタル・定額制のどの提供形態か、といった点を比べると、自社の運用に合うものを見つけやすくなります。

以下の比較は「カスタマーハラスメントに対応した教材を持つか」という切り口に絞ったものです。情報セキュリティや法令・労務など、コンプライアンス研修eラーニング全般を幅広く見比べて選びたい場合は、以下の記事で料金・教材テーマ・選び方を解説しています。

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サービス名OneCompliancemanebi eラーニングきんざい銀行研修社CAREERSHIPグロービス学び放題日経の研修用動画教材BUSINESS LAWYERS COMPLIANCEネットラーニングi-netschoolLEC(東京リーガルマインド)インソースGRONIA plusユーキャンヒューマンサイエンスJMAM eラーニングライブラリ
カスタマーハラスメント教材の形カスタマーハラスメント専用3コース(「規制と事業者の義務」「事業者間(BtoB)のカスハラ」「クレーム・カスハラ対応」)ハラスメント研修講座内のコンテンツ例に「カスハラ対応と対策」カスタマーハラスメント対策実践講座(単独講座。紙添削版/Web課題対応版の2本)「eカスタマーハラスメントの適切対応を理解する講座」(単独eラーニング。弁護士と企業代表の講義)ハラスメント対策シリーズ(まなびプレミアム)の一部としてカスハラを収録単独コース「カスタマーハラスメント対策~従業員と組織を守る7つの柱~」ほか映像教材「これからの時代のハラスメント対応」(弁護士監修・全2巻)がカスハラを扱うドラマ・漫画形式のコンプラ教材。カスハラ単独テーマ「カスハラ/基本知識と現場の対応」ハラスメント講座「職場のハラスメント対策」「ハラスメントの新潮流と対策」がカスハラを扱う「カスタマーハラスメント対応研修」(60分の単独コース)+ショートドラマ版カスハラハラスメント講座(パワハラ・セクハラ・カスハラ等を1講座で扱う)業界別カスタマーハラスメント講座(教育・医療・建設・不動産・福祉介護、各30分前後)+弁護士ドットコム制作のドラマ型ケース講座ハラスメント防止シリーズ内の「カスタマーハラスメント防止」教材(岡田康子氏監修)「カスタマーハラスメント対策講座」(コンプライアンス研修講座とは別の単独講座)「STOP!カスハラ」講座(約25分。コンプライアンス研修教材とは別シリーズ)「カスタマーハラスメント対策コース【顧客対応編】」(約40分・8セクション。本体ライブラリ収録、コンプラパッケージには非収録)
主な対象役員・管理職ほか(コースにより異なる)一般従業員〜管理職営業店・顧客接点の従業員を想定金融機関の行職員全社員(階層別に対応)全社員全社員(管理職層を想定)要お問い合わせ全社員/新任管理職・マネジメント層全社員全社員(管理職含む)全社員(管理職向けは別講座)全社員全社員全社員管理者中心
提供形態eラーニング(受講者数に応じた従量課金)eラーニング定額制(LMS型・見放題)通信教育(単科購入・2カ月)eラーニング(単科購入)eラーニング定額制(大企業向けLMS)eラーニング定額制(動画見放題)教材販売型(DVD・動画配信・データ提供/買い切り)教材コンテンツ提供(自社LMS・集合研修等で活用)eラーニング(コース単位購入・LMS配信)eラーニング(コース単位購入・LMS配信)eラーニング(ID・講座数別/LMS同梱)買い切り・レンタル・定額制(LMS Leaf)eラーニング定額制(年間契約・LMS提供)eラーニング(単発購入/定額制)eラーニング(システム利用型/教材買い切り)eラーニング定額制(学び放題ライブラリ)
提供会社株式会社Oyster株式会社manebi一般社団法人 金融財政事情研究会株式会社銀行研修社株式会社ライトワークス株式会社グロービス株式会社日経BP/株式会社日経BPマーケティング弁護士ドットコム株式会社株式会社ネットラーニング関西ビジネスインフォメーション株式会社株式会社東京リーガルマインド株式会社インソース株式会社エデュテイメントプラネット株式会社ユーキャン株式会社ヒューマンサイエンス株式会社日本能率協会マネジメントセンター
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は2026年10月時点で各社の公式サイト・公表資料から確認できたカスタマーハラスメント対応教材の情報です。講座の構成・対象・料金・提供形態は変更される場合があるため、最新の情報は各社の公式情報をご確認ください。

OneCompliance(株式会社Oyster)

OneComplianceのウェブサイト

株式会社Oysterが運営する、コンプライアンス研修に特化したeラーニングサービスです。法令・労務・ハラスメント・情報セキュリティなどの領域を、1コンテンツ数分のマイクロラーニング形式で、動画とテキストの両方で学べる構成になっています。

カスタマーハラスメントについては、「規制と事業者の義務」「事業者間(BtoB)のカスタマーハラスメント」「クレーム・カスハラ対応」の3つのコースを切り口別に用意している点が特徴です。たとえば「規制と事業者の義務」コースは約47分で、対象は役員・管理職、顧客や取引先と接点のある部門や管理部門を想定しています。カスタマーハラスメントを複数の角度から体系的に学ばせたい企業に向いています。

カスタマーハラスメント対策を含むコンプライアンス研修を社内に根づかせるうえでの考え方について、同社の代表取締役・谷口氏はMCB FinTechカタログの独自インタビューで次のように述べています。

谷口氏
株式会社Oyster 代表取締役
谷口氏
独自インタビューより

コンプライアンス研修は、やらないといけない一方で後回しになりやすい領域です。だからこそ、研修の中身だけでなく、運用負担が少なく業務が回るか、受講者が続けられるかまで含めて設計することが大事だと思っています。

きんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)

きんざい(金融財政事情研究会)のウェブサイト

金融・ビジネス実務の通信教育・検定を手がける一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)の通信講座・研修です。幅広い実務テーマを、1講座単位で購入できる単科型のラインナップが特徴です。

カスタマーハラスメント領域では、「悪質クレーマーも怖くない!営業店のカスタマーハラスメント対策実践講座」を、紙の添削版(9,900円)とWeb課題対応版(9,680円)の2本で用意しています。カスタマーハラスメントを独立した実践講座として扱っており、必要な講座だけを選んで受講させたい企業に適しています。

インソース コンプライアンス研修eラーニング(株式会社インソース)

インソース コンプライアンス研修eラーニング(動画百貨店)のウェブサイト

株式会社インソースが、動画教材サービス「動画百貨店」とLMS(学習管理システム)「Leaf」を通じて提供するeラーニングです。教材は買い切り(データ納品)・レンタル・定額制の見放題から選べ、受講人数が多くてもコストを抑えやすい定額配信にも対応しています。

カスタマーハラスメントについては、教育・医療・建設・不動産・福祉介護といった業界別の講座(各30分前後)を用意し、業界ごとの事例に即して学べる構成が特徴です。弁護士ドットコムが制作するドラマ型のケース講座もあり、現場のイメージをつかみやすい教材を求める企業に向いています。

まとめ

カスタマーハラスメントは、2026年10月1日の改正労働施策総合推進法の施行により、すべての事業主に対策が義務づけられました。まず「①顧客等による②社会通念上許容される範囲を超えた言動により③就業環境が害される」という3要件で該当を判断し、正当なクレームと区別することが出発点になります。

そのうえで、方針の明確化・周知、相談体制の整備、発生時の対応手順と記録、再発防止、従業員への教育・研修、外部機関との連携へと、着手しやすい順に体制を整えていきます。直接の罰則はないものの、勧告・企業名公表や安全配慮義務違反による損害賠償のリスクがあるため、早めの着手が肝心です。従業員への教育は、カスタマーハラスメントに対応した研修・eラーニングを活用することで、無理なく進められます。

よくある質問(FAQ)

Q. カスタマーハラスメント(カスハラ)とは何ですか?

A. カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先などによる、社会通念上許容される範囲を超えた言動で、従業員の就業環境が害されるものを指します。厚生労働省は、①事業に関係する者による言動、②社会通念上許容される範囲を超える、③就業環境が害される、の3要素をすべて満たすものと定義しています。来店客に限らず、電話・メール・SNS上の言動やBtoB取引先による言動も対象です。

Q. カスタマーハラスメント対策の義務化はいつからで、中小企業も対象ですか?

A. カスタマーハラスメント対策は、2026年(令和8年)10月1日から、企業規模や業種を問わず、すべての事業主に義務づけられています。改正された労働施策総合推進法にもとづくもので、中小企業や小規模事業者も例外ではありません。一般消費者に商品・サービスを提供するBtoC企業だけでなく、法人や事業者を相手に取引を行うBtoB企業も対象です。

Q. カスタマーハラスメント対策を怠った場合、罰則はありますか?

A. 措置義務(改正労働施策総合推進法第33条)そのものに、直接の刑事罰や過料はありません。ただし対応が不十分な場合は、都道府県労働局による助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わなければ企業名が公表される可能性があります。加えて、安全配慮義務(労働契約法第5条)違反を理由に、従業員から損害賠償を請求されるリスクもあります。

Q. カスタマーハラスメントと正当なクレームは何が違いますか?

A. 両者は「①要求内容が妥当か」「②手段・態様が妥当か」の2つの軸で区別します。商品・サービスの不備への合理的な指摘や改善の求めは、正当な申入れでカスタマーハラスメントには当たりません。一方、①②のいずれか一方だけでも社会通念上許容される範囲を超えれば該当し得ます。要求内容に理由があっても、手段が暴力的・威圧的・執拗であれば当たり得ます。

Q. BtoBの取引先による言動もカスタマーハラスメントの対象になりますか?

A. BtoBの取引先による過度・不当な言動も、カスタマーハラスメントの対象になります。法律上の「顧客等」には、取引の相手方や施設の利用者など、事業主の事業に関係を有する者が広く含まれるためです。したがって、一般消費者との接点がないBtoB中心の企業であっても、取引先からのカスタマーハラスメントに備えた措置を講じる必要があります。

Q. カスタマーハラスメントの相談窓口はどのように設ければよいですか?

A. 既存のハラスメント相談窓口を活用し、各種ハラスメントの相談を一元的に受け付ける形でも差し支えありません。パワハラ・セクハラの相談窓口をすでに設けていれば、そこでカスタマーハラスメントの相談もあわせて受け付ける運用が現実的です。いずれの場合も、窓口を定めて従業員に周知し、担当者が内容に応じて適切に対応できるようにし、相談したこと自体を理由に不利益な取扱いをしないことが求められます。

Q. カスタマーハラスメント対策に使える助成金や奨励金はありますか?

A. カスタマーハラスメント対策に特化した全国一律の助成金制度はありませんが、自治体によっては独自の奨励金・支援制度を設けている場合があります。制度の有無や要件・金額、募集時期は自治体によって異なるため、自社の所在地の自治体や管轄の労働局の最新情報を確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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