電子請求書システムの導入を決めたものの、初期費用や月額、発行ごとにかかる料金まで含めると自社では結局いくらになるのか、見通しが立てづらいと感じていませんか。月額の安さだけで選ぶと、郵送代行や発行件数の超過、ユーザー追加で想定外のコストが積み上がることもあります。
電子請求書システムの料金は、月額が一定の固定型、利用人数で決まるユーザー課金型、発行件数に応じて増える従量型、請求管理まで含む要見積もり型と、仕組みそのものが分かれています。相場観と料金の仕組みを押さえないまま横並びの金額だけを見ても、自社の発行量に合う候補は絞り込めません。
本記事では、電子請求書システムの料金を主要22サービスで比較し、費用相場の目安・料金体系の4タイプ・初期費用や月額・従量単価・無料枠の違いを整理します。郵送代行や発行超過といった見落としやすい費用、無料で使える範囲、発行件数に応じた総額の見方まで解説しますので、自社の規模と発行量に合う価格帯のサービスを見つける材料としてご活用ください。
また、自社の発行量や規模に合う料金タイプを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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電子請求書システムの費用相場(初期費用・月額・従量の目安)
ここからは、電子請求書システムの導入にかかる費用の相場を、初期費用・月額費用・発行ごとの従量費用の3つに分けて整理します。相場は、本記事で比較する主要22サービスのうち、料金を公開しているサービスの初期費用・月額・発行や郵送の単価を集計した、2026年10月時点の目安です(月間数十〜数百通の発行を想定)。
入金消込・債権管理まで含む要見積もり型(請求管理ロボ・Bill One・マネーフォワード クラウド請求書Plus など)は月額が個別見積もりのため、集計から除いています。同じサービスでもプランや発行量によって変わるため、個別の金額は後半の比較表で確認してください。
初期費用は無料のサービスが多く、かかる場合は数万円〜20万円程度が目安です。クラウド型の請求書発行サービスの多くは初期費用を0円に設定しており、申し込んですぐ使い始められます。一方で、帳票デザインの作り込みや導入時の個別サポートが手厚いサービス、大量配信向けの帳票基盤型では、初期費用として数万円から20万円程度がかかることがあります。
月額費用は、無料プランの0円から、有料プランで数千円〜3万円程度が中心的なレンジです。個人事業主や少人数で小規模に使うプランは月額1,000円台から用意され、発行量が増えたり会計連携・承認フローなどの機能が加わると月額1万円前後に上がります。
大量配信向けの帳票基盤型では月額5万円を超えるプランもあり、入金消込・債権管理まで担う上位帯は、発行件数や利用規模に応じた個別見積もりとなるサービスが多くなります。
発行ごとの従量費用は、紙の請求書を郵送代行する場合に1通あたり180〜290円程度が目安です。メールやWebでの電子送付は追加費用がかからないことが多い一方、取引先の都合で紙の郵送が必要な場合は、封入・印刷・郵送をまとめて代行する単価が1通ごとに加算されます。封入枚数やカラー印刷の有無で単価は変わり、発行件数が多い企業ほど、この従量費用が総額を左右します。
この3つを自社の発行量に当てはめると、総額の見え方が変わります。たとえば月に100通を発行し、うち50通を紙で郵送する企業なら、月額固定型(月額3,000円のプランと仮定)では月額3,000円+郵送50通×約200円=約13,000円、従量課金型(基本料1,980円+発行1通50円と仮定)では1,980円+100通×50円+郵送50通×約200円=約16,980円が1か月の目安です。
発行件数が増えるほど従量型の費用が伸びるため、件数が多い企業ほど月額固定型や郵送単価の安いサービスが有利になります(金額はプランによって変わるため、実際の数値は比較表で当てはめてください)。
月額だけを比べても自社の総額は見えません。初期費用・月額・従量(郵送代行など)の3つを、自社の発行件数と送付方法に当てはめて積み上げることで、はじめて実際にかかる費用が把握できます。次章では、この積み上げ方の前提となる料金体系の4タイプを解説します。
料金体系(料金モデル)の4タイプと向く企業
電子請求書システムの料金は、課金の仕組みによって大きく4つのタイプに分かれます。自社の発行件数・利用人数・任せたい業務範囲のどれが総額に効くかはタイプごとに異なるため、まず自社がどのタイプに向くかを把握すると、料金の比較がぶれなくなります。
以下は、料金の払い方で分けた4タイプの特徴と、向いている企業の目安です。
| 料金タイプ | 月額固定型 | ユーザー課金型 | 従量課金型 | 要見積もり型 |
|---|---|---|---|---|
| 課金の仕組み | 発行件数に関わらず月額が一定。初期費用は無料〜数千円 | 利用するユーザー数・ID数で月額が決まる | 発行・送付件数や取引額、管理する顧客数など利用量に応じて課金。郵送代行は1通ごとの単価が加算 | 入金消込・債権管理・取引ネットワークまで含み、規模に応じた個別見積もり |
| 向いている企業 | 発行件数が少なめで、毎月の費用を固定したい小規模企業・個人事業主 | 複数の担当者で請求業務を分担する、経理チームでの利用 | 発行件数が多く、郵送代行や大量発行を効率化したい中堅企業 | 請求から入金管理・債権管理までを一体で自動化したい企業 |
| 該当する主なサービス | freee請求書、Misoca、INVOY、Zoho Invoice など | board、ジョブカン見積/請求書 など | 楽楽明細、invox発行請求書、請求QUICK など | 請求管理ロボ、Bill One、BtoBプラットフォーム請求書 など |
※上記は料金タイプごとの一般的な傾向です。各サービスの実際の料金・プラン構成は各社の公式情報をご確認ください。
月額固定型とユーザー課金型は、発行件数が読みやすい小〜中規模で費用を安定させたい場合に向きます。従量課金型は発行件数が月によって変動する、あるいは紙の郵送が多い企業で効果を発揮します。要見積もり型は、請求書の発行だけでなく入金消込や債権管理まで任せたい企業向けで、料金は業務範囲と規模で決まります。
なお、サービスによっては課金の軸が複数組み合わさります。発行件数の区分で下限が決まったうえで利用人数に応じて増えるもの、決済の取引額や管理する顧客数に連動するものもあり、こうしたサービスは利用量で変わる従量課金型として整理しています。各サービスが主にどの軸で課金するかは、後半の比較表の「料金タイプ」列で確認できます。
自社がどのタイプに当てはまるか判断に迷う場合は、以下の診断ツールで発行量や重視する業務から適したタイプと候補を確認できます。
【比較表】主要サービスの初期費用・月額・従量単価・無料枠・郵送代行
ここからは、主要な電子請求書システム22サービスの料金を、初期費用・月額費用・従量単価・無料枠・郵送代行・会計ソフト連携・インボイス制度および電子帳簿保存法への対応の観点で横断的に比較します。料金タイプの違いもあわせて示すので、自社の発行量と照らし合わせて候補を絞り込んでください。
| サービス名 | Bill One(ビルワン) | 請求管理ロボ | マネーフォワード クラウド請求書Plus | マネーフォワード クラウドインボイス | 楽楽明細 | freee請求書 | Misoca | バクラク請求書発行 | MakeLeaps | invox発行請求書 | 請求QUICK | board(ボード) | 奉行Edge 発行請求書DXクラウド | BtoBプラットフォーム 請求書 | Square 請求書 | INVOY | Zoho Invoice | @Tovas | invoiceAgent | クロジカ サブスク請求管理 | マネーフォワード クラウド請求書 | ジョブカン見積/請求書 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 料金タイプ | 要見積もり型 | 要見積もり型 | 要見積もり型 | 要見積もり型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 月額固定型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 従量課金型 | ユーザー課金型 | ユーザー課金型 | 要見積もり型 | 従量課金型 | 月額固定型 | 月額固定型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 従量課金型 | 月額固定型 | ユーザー課金型 |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 100,000円(税抜) | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 0円 | 120,000円〜(要見積り) | 200,000円〜(税抜) | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | 要問い合わせ (年額制) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (従業員数または発行件数で決定) | 要問い合わせ (発行件数で設定) | 25,000円〜(税抜) | 6,730円〜 (スタンダード、基本1,980円+送信4,750円〜) | 0円〜(月10通まで無料) 有料は年額制(プラン100 年33,500円、税抜) | 要問い合わせ | 1,000円〜 (個人1ユーザー・税抜、法人は1,300円〜) | 0円〜 (ミニマム1,980円/ベーシック9,800円/プロ29,800円、税抜) | 0円 (基本料無料、ユーザー数無制限) | 1,200円〜 (Personal。Basic 2,400円/Standard 4,900円/Premium 7,900円、税抜) | 年額制 (年300件 126,000円〜/600件 198,000円〜、税抜) | 要問い合わせ (通数・オプションで変動) | 0円 (プラスは月3,000円) | 0円〜 (Standard 980円、税込) | 0円 (無料プランのみ) | 12,000円〜 (+配信通数従量) | 55,000円〜(税抜) (月700通・10ユーザーを含む) | 0円〜 (スタンダード4,980円/プレミアム29,800円、税抜) | 900円〜 (個人。法人ひとり法人は2,480円〜、年払い・税抜) | 基本料金+ユーザー単価 (担当者数で変動) |
| 従量・発行単価 | 要問い合わせ | 要問い合わせ (請求件数に連動) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ (発行件数で変動) | 送信料金が加算 (送付方法で変動) | なし (発行通数でプランを選択) | 要問い合わせ | 取引先数に応じ従量 (11〜25社110円/26社〜100円) | 発行1件50円(税込55円) | 月50通まで無料、51通目〜1通30円(税抜) | なし (利用人数でプランが決定) | 発行件数の区分で下限が決定 | 要問い合わせ | 決済手数料3.25% (継続課金・手入力は3.75%) | なし | なし | 配信通数に応じた従量 (単価要問い合わせ) | 配信通数で単価自動決定(従量制) | なし (顧客数でプランが決定) | なし | ユーザー数に応じて加算 |
| 無料プラン・無料枠 | なし | 無料トライアルあり (期間は非公開) | なし | なし | 無料トライアルあり (期間は要問い合わせ) | 無料プランあり (請求書の作成) | 無料プランあり (請求書 月10通まで) | 無料プランあり (作成件数・機能に制限) | 無料プランあり (取引先3社・1ユーザー・月30通) | 無料プランあり (フリー、月15件までメール送付) | 無料プランあり (発行月50通・明細取得月30回まで無料) | 要問い合わせ | 無料トライアルあり (30日間) | 無料プランあり (月100件発行まで、受取は無制限) | 無料プランあり (請求書・見積書は件数無制限) | 無料プランあり (永続無料、帳票の作成・発行) | 無料プランあり (2ユーザー・年500通・3プロジェクトまで) | なし | 無料トライアルあり (条件は要問い合わせ) | 無料プランあり (フリー、顧客10件まで) | 無料トライアルあり (1ヶ月) | 無料トライアルあり (30日間) |
| 郵送代行 | 対応 (単価要問い合わせ) | 対応 (単価要問い合わせ) | 対応 (オプション、単価要問い合わせ) | 対応 (オプション、単価要問い合わせ) | 対応 (1通198円〜、税抜) | 対応 (送信料金に含む) | 対応 (1通210円、税抜) | 対応 (1通180円〜、最短翌営業日) | 対応 (1郵送ポイント195円、税抜) | 対応 (白黒172円〜、税込189.2円〜) | 対応 (1通285円、税抜) | 対応 (1通195円、税込・チケット制) | 対応 (別オプション、単価要問い合わせ) | 対応 (単価要問い合わせ) | 非対応 (オンライン送付のみ) | 対応 (別途費用) | 非対応 (メール・顧客ポータル送付) | 対応 (宛先別に選択、単価要問い合わせ) | 対応 (単価要問い合わせ) | 対応 (スタンダード以上、単価要問い合わせ) | 対応 (単価要問い合わせ) | 対応 (単価要問い合わせ) |
| 会計ソフト連携 | 勘定奉行クラウド・弥生会計・freee会計・PCA会計・マネーフォワード クラウド会計 ほか | PCA会計・勘定奉行・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計 | マネーフォワード クラウド会計Plus・Salesforce | 要問い合わせ (基幹・販売管理システムと連携) | 要問い合わせ | freee会計(他社会計はCSV/API) | 弥生会計ほか弥生製品 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 弥生会計・勘定奉行の仕訳テンプレート(マネーフォワード クラウドへCSV取込) | freee会計・マネーフォワード クラウド会計・弥生会計・勘定奉行・TKC ほか | 勘定奉行クラウドなど奉行シリーズ(API連携) | 要問い合わせ | freee会計・マネーフォワード クラウド | freee・マネーフォワード・弥生会計 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | マネーフォワード クラウド会計 | 要問い合わせ |
| インボイス・電帳法対応 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ●無料プランは電帳法対象外 | ● | ● | △インボイス対応(電帳法は要問い合わせ) | ● | ● | △インボイス対応(電帳法は会計連携で運用) | ● | △インボイスは請求書のみ対応/電帳法スキャナ保存は非対応 | △電帳法はアーカイブオプション(JIIMA認証) | ● | ● | ● | ● |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
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費用の内訳と見落としやすい追加コスト
電子請求書システムの費用は、月額だけでなく複数の項目を積み上げて決まります。契約前に月額の安さだけで判断すると、運用を始めてから想定外の費用がかかることがあります。ここでは費用の内訳と、見落としやすい追加コストを整理します。

| 費用項目 | 初期費用 | 月額基本料 | 発行・送付の従量料金 | 郵送代行費用 | ユーザー追加費用 | カスタマイズ・オプション |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 内容 | アカウント発行・初期設定・帳票デザインの作り込み・導入サポート | システムの利用料。プランや利用人数で変動 | 一定件数を超えた発行や、追加の送付にかかる費用 | 紙の請求書の印刷・封入・投函を代行する費用 | ユーザー課金型で、上限を超えて担当者を追加する費用 | 帳票デザインの個別対応・会計システム連携・API利用など |
| 目安 | 無料のサービスが多い。作り込み・大量配信向けの帳票基盤型では数万円〜20万円程度 | 無料プランの0円〜。有料は数千円〜3万円程度(大量配信向けは5万円超も) | プランの上限超過時に1通ごとに加算されるサービスがある | 1通あたり180〜290円程度(封入枚数・印刷条件で変動) | 1ユーザーあたり月額数百円で追加できるサービスがある | 要問い合わせのものが多い |
※費用項目・目安はサービスにより異なります。各社の公式料金情報で最新の金額をご確認ください。
とくに注意したいのが、郵送代行と発行件数の超過です。取引先に紙での送付が残っている場合、電子化しても一定数の郵送は残り、その1通ごとの単価が月額に上乗せされます。また、無料プランや下位プランには発行通数の上限があり、超えると自動的に上位プランや従量課金に移るサービスもあります。
そのため、料金を比べるときは月額基本料に加えて、自社の月間発行件数のうち紙で郵送する割合と、発行超過時の扱いまで確認することが大切です。月額が同じでも、郵送が多い企業と電子送付が中心の企業では、実際の総額が大きく変わります。
無料で使える電子請求書システムと無料プランの範囲
電子請求書システムには、費用をかけずに使い始められるものもあります。無料で使える形は、大きく3つに分かれます。
- 完全無料で使えるサービス:発行件数の明確な上限がなく、基本機能を無料で利用できるもの
- 無料プランがあるサービス:月あたりの発行通数やユーザー数、使える機能に制限を設けたうえで無料枠を用意しているもの
- 無料トライアルがあるサービス:一定期間だけ有料プランの機能を試せるもの
無料プランの発行上限は、月に数通から数十通程度に設定されていることが多く、完全無料で使えるものは発行上限がない代わりに郵送代行や会計連携などの機能が絞られる傾向があります。
無料で始める場合に確認したいのは、どこまでが無料でどこから有料になるかの線引きです。無料プランでは、月間の発行通数に上限が設けられていたり、郵送代行・会計ソフト連携・承認フローといった機能が有料プラン限定になっていたりすることが一般的です。発行件数が上限に近い場合や、郵送代行を使いたい場合は、無料枠で足りるかを事前に見積もる必要があります。
発行件数が少ない個人事業主や小規模の事業者は、まず無料プランや無料トライアルで操作感と対応帳票を試し、発行量が増えた段階で有料プランへ切り替える進め方が無駄がありません。各サービスの無料枠の具体的な範囲は、前掲の比較表の「無料枠」の列で確認できます。
発行や郵送代行までは必要なく、まずは無料・低コストで請求書を「作る」ことを重視したい場合は、請求書作成ソフトに絞って比べる方法もあります。無料プランでどこまで使えるかを軸にした比較は、以下の記事で解説しています。
請求書作成ソフトのおすすめを比較|無料・インボイス/電帳法対応で選ぶ
Excelや手書きでの請求書作成に、通し番号のふり直しや消費税の計算ミス、毎回のレイアウト調整といった手間を感じていませんか。インボイス制度と電子帳簿保存法への対応が求められるようになり、請求書を「正しく・手早く作る」ためにソフトの導入を検…
料金で後悔しないための選び方
ここからは、料金の観点で自社に合うサービスを選ぶための具体的な判断軸を解説します。金額の大小だけでなく、自社の発行実態や既存の業務環境に当てはめて考えることが、導入後の後悔を防ぐポイントです。
月間の発行件数で料金タイプをどう選ぶか
料金タイプの向き不向きは、月間の発行件数でほぼ決まります。発行件数が少なく毎月ほぼ一定なら、月額固定型が総額を読みやすく割安です。発行件数が月によって大きく変動する、あるいは繁忙期に大量発行があるなら、使った分だけ支払う従量課金型のほうが無駄が出にくくなります。
判断の目安は、月間の発行件数を書き出し、固定型の月額と、従量型の「基本料+1通単価×件数」を並べて試算することです。発行件数が増えるほど従量型の総額は上がるため、自社の件数がどちらで安くなる水準かを見極めるとよいでしょう。
使っている会計ソフトに合わせてどう選ぶか
請求データを会計処理に手入力で転記していると、件数が増えるほど工数とミスが増えます。すでに使っている会計ソフトと同じ系列、または連携に対応した請求書システムを選ぶと、売掛金の仕訳作成や入金消込との連動を自動化でき、月額以外の人件費コストを抑えられます。
会計ソフトが決まっている場合は、そのソフトと同系列か連携実績のあるサービスに候補を絞ると、導入後の運用コストで差が出ます。会計ソフトがまだ決まっていない場合は、複数の会計ソフトへの連携に対応したサービスを選んでおくと、後から会計側を変えても請求側を変えずに済みます。
郵送代行や隠れコストまで含めた総額でどう比べるか
月額基本料が安くても、郵送代行の単価が高い、発行超過の従量料金がかさむ、担当者を増やすとユーザー費用が上がる、といった要素で総額は変わります。比較の際は、月額だけでなく自社の発行件数・紙で郵送する割合・利用する担当者数を当てはめ、1年間の総額で並べると実態に近い金額が見えます。
たとえば、月間の発行が多く紙の郵送が半分を占める企業では、月額の安さより郵送代行の1通単価が総額を左右します。逆に電子送付が中心なら、郵送単価の差はほとんど効かず、月額と機能で選んで問題ありません。自社の送付方法の内訳を把握してから金額を比べることが、後悔しない選び方の基本です。
インボイス制度・電子帳簿保存法への対応や必要機能をどう見るか
料金が近い場合は、インボイス制度(適格請求書等保存方式)と電子帳簿保存法への対応状況で絞り込みます。適格請求書には登録番号・適用税率・税率ごとに区分した消費税額などの記載が必要で、これらを満たした請求書を発行できるかの確認が欠かせません。電子取引でやり取りした請求書データは、電子帳簿保存法により電子データのまま保存することが求められるため、保存要件に対応しているかもあわせて確認しましょう。
多くのサービスが両制度への対応をうたっていますが、対応の範囲(どの保存区分まで、電子保存が本体機能か別サービス連携か)はサービスによって異なります。料金プランによって対応機能が変わる場合もあるため、必要な機能が検討中のプランに含まれるかを、契約前に公式情報で確認してください。
出典・参考資料(2件)
- 出典:適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関するQ&A 問76|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/76.pdf)
- 出典:令和6年1月からの電子取引データの保存方法|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0023011-012.pdf)
料金だけでなく、対応できる業務範囲(発行・送付から入金消込まで)やインボイス制度・電子帳簿保存法への対応まで含めて全体から選びたい場合は、以下の記事で請求書発行システムをタイプ別の選び方から詳しく比較しています。
請求書発行システムおすすめ比較22選|タイプ別の選び方とインボイス・電帳法対応を解説
毎月の請求書を紙やExcelで作成し、印刷・封入・郵送まで手作業で対応していませんか。発行件数が増えるほど経理担当者の負担は重くなり、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応、郵便料金の値上げといった環境変化も加わって、従来の請求業務の進め方…
主要な電子請求書システムの料金と特徴
ここからは、料金タイプ別に主要な電子請求書システムを紹介します。各サービスの料金体系・無料枠・郵送代行や会計連携の特徴を、自社の発行量と照らし合わせて検討してください。
月額固定型(少件数・小規模向け)
発行件数に関わらず月額が一定で、毎月の費用を固定したい小規模企業・個人事業主に向くサービスです。
1. freee請求書(フリー株式会社)

フリー株式会社が提供する請求書発行システムです。請求書の作成・発行に加えてインボイス制度と電子帳簿保存法に対応し、紙の請求書は郵送代行、電子の請求書はメール送信で送付できます。
料金は、無料で請求書を作成できるプランに加え、有料のスタンダードプランが月額6,730円(基本料金1,980円+送信料金4,750円)から用意されています。送信料金は送付の仕方によって変わるため、自社の送付方法に当てはめて見積もると総額が把握しやすくなります。
同社の会計ソフト「freee会計」と連携でき、請求書の発行データをそのまま売掛金の仕訳や入金管理につなげられます。すでにfreee会計を使っている、または会計まで一体で揃えたい小規模事業者に向きます。
2. Misoca(弥生株式会社)

月10通まで請求書を恒常的に無料で作成できるのが、弥生株式会社が提供するMisocaです。見積書・納品書は無料プランでも通数の制限なく作成でき、個人事業主や小規模事業者が費用をかけずに使い始められます。
有料プランは年額制で、月100通まで対応するプラン100が年33,500円(税抜)、月1,000通まで対応するプラン1000が年114,000円(税抜)です。初期費用は0円で、発行通数の上限に応じてプランを選ぶため、発行量が読みやすいほど毎月の費用を固定しやすくなります。
紙の請求書は1通210円(税抜)の郵送代行を画面から依頼でき、スマホアプリでも請求書の作成からメール送付まで行えます。会計ソフト「弥生会計」をはじめ弥生製品と連携し、請求から記帳・仕訳までを自動化できます。
3. INVOY(FINUX株式会社)

FINUX株式会社が提供するINVOYは、請求書・見積書・納品書・発注書・領収書の作成・発行を無料プランで利用できるクラウドサービスです。見積書から納品書・請求書へワンクリックで変換でき、明細の再入力が不要です。
帳票の作成・発行そのものは永続無料のFreeプランでまかなえ、有料のStandardプランは月額980円(税込)です。Standardプランでは、銀行口座の自動連携や資金繰り表の作成といった資金管理の機能が加わります。
インボイス制度と電子帳簿保存法に対応し、スキャナ保存ソフトのJIIMA認証も取得しています。会計ソフトのfreee・マネーフォワード・弥生会計とのデータ連携にも対応します。
4. Zoho Invoice(ゾーホージャパン株式会社)

Zoho Invoiceは、ゾーホージャパン株式会社が提供するクラウド型の請求書作成・管理ソフトで、有料プランを設けず無料プランのみで提供されています。
初期費用・月額ともに0円で利用でき、無料プランには2ユーザー・年間500通・3プロジェクトまでの上限があります。この範囲であれば、請求書・見積書の作成や支払期日の自動通知、オンライン入金処理まで費用をかけずに使えます。
多言語・多通貨に対応し、iOS・Androidのアプリから請求書の作成・送信ができます。インボイス制度には、登録番号のカスタム項目や税率ごとの表示で対応します(請求書テンプレートでの対応)。
5. マネーフォワード クラウド請求書(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが、個人事業主・中小企業向けに提供する請求書作成ソフトです。見積書・納品書・請求書・領収書の作成から、メール・郵送代行での送付、送付履歴の管理までを一つの画面で行えます。
月額は個人向けのパーソナルミニが900円(年払い・税抜)から、法人向けのひとり法人が2,480円(年払い・税抜)からで、初期費用は0円です。無料で使い続けられるプランはなく、申し込み前に1ヶ月間の無料トライアルで試す形になります。
インボイス制度と、電子取引データの保存(クラウドBox連携)による電子帳簿保存法に対応します。同社の「マネーフォワード クラウド会計」と連携し、請求書作成時の売掛金の仕訳や、入金消込に合わせたステータス変更を自動化できます。
ユーザー課金型(複数担当・チーム利用向け)
利用するユーザー数で料金が決まり、複数の担当者で請求業務を分担する経理チームに向くサービスです。
6. board(ボード)(ヴェルク株式会社)

board(ボード)は、ヴェルク株式会社が開発・運営する、見積書・請求書・発注書など11種類以上の書類作成と、受発注・支払・案件損益の管理を一つにまとめたクラウド型の業務・経営管理システムです。在庫管理機能を持たず、システム開発・コンサルティング・広告代理店など在庫を持たない受託・サービス業を主な対象としています。
料金は利用人数の上限で4プランに分かれ、初期費用は全プラン0円です。個人事業主専用のPersonalが月額1,200円(税抜、1名まで)、Basicが2,400円(3名まで)、Standardが4,900円(15名まで)、Premiumが7,900円(50名まで)で、51名以上はPremiumに1名あたり月額300円(税抜)で追加できます。
2段階認証の必須化またはシングルサインオンのみへの設定を1ヶ月継続すると、月額利用料が5%割引される仕組みがあります。インボイス制度に対応し、郵送は1通195円(税込、切手代込み)のチケット購入方式、支払いはクレジットカードの月払いのみです。
7. 奉行Edge 発行請求書DXクラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

奉行Edge 発行請求書DXクラウドは、販売管理システムと連携して請求書の作成・送付・保管を自動化する、株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)のクラウドサービスです。勘定奉行クラウドをはじめとする奉行シリーズとのAPI連携を前提とし、請求データの出力・取込以降の作業を自動化する基幹システム連動型の請求書発行システムです。
料金は年額制で、初期費用は0円、月25件から利用できます。年300件で126,000円〜、600件で198,000円〜、1,200件で284,400円〜(いずれも税抜)と発行件数の区分で下限が決まり、請求書発行処理を行うユーザー数に応じて利用料金が変動します。郵送代行は別オプション、無料トライアルは30日間です。
請求書のほか納品書・支払明細書・支払通知書・注文書など幅広い帳票に対応する一方、見積書の作成機能は持ちません。送付はWeb配信・メール配信・郵送代行・Peppol配信の4系統で、インボイス制度と電子帳簿保存法に対応します。
8. ジョブカン見積/請求書(株式会社DONUTS)

ジョブカン見積/請求書は、勤怠管理や経費精算などを展開する株式会社DONUTSのジョブカンシリーズの一つで、見積書・発注書・納品書・請求書・領収書などをクラウド上で作成・管理できるサービスです。見積から発注・請求・案件管理までを案件単位で追跡し、一連の業務フローとして一元化できます。
料金は初期費用0円で、基本料金にユーザー数あたりの単価を加える二段階の体系をとり、スタンダードとプロフェッショナルの2プランが用意されています。担当者数が増えるほどユーザー単価分が積み上がるため、利用人数に応じた月額は公式サイトや資料で確認してください。無料トライアルは30日間利用できます。
上長や関係者の承認をクラウドで完結する承認ワークフローを標準搭載し、電子帳簿保存法とインボイス制度に対応します。プロフェッショナルプランでは案件管理や、粗利率の入力で販売単価を自動算出する原価・粗利管理機能も利用できます。
従量課金型(発行件数連動・大量発行/郵送代行向け)
発行・送付件数に応じて課金され、発行件数が多い企業や郵送代行を効率化したい企業に向くサービスです。
9. 楽楽明細(株式会社ラクス)

発行した請求書や支払明細を、取引先ごとにWeb発行・メール・郵送代行・FAXから送付方法を選んで自動配信できる帳票発行システムです。株式会社ラクスが提供し、累計導入は16,000社以上(2026年3月末時点)にのぼります。
初期費用は100,000円(税抜)、月額費用は25,000円(税抜)からで、帳票発行件数やオプションにより変動します。郵送代行は1通198円〜(税抜)で、印刷・封入・投函・封筒代・紙代を含み、1通から日ごとの追加手数料なしで依頼できます。
既存の帳票フォーマットをテンプレートでほぼ再現できるため、独自レイアウトの帳票も移行しやすい設計です。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、電子取引ソフト法的要件認証(JIIMA認証)を取得しています。
10. バクラク請求書発行(株式会社LayerX)

株式会社LayerXが「バクラク」シリーズの一つとして提供するクラウド帳票発行システムです。請求書・見積書・納品書・支払通知書などの帳票を作成し、メール・Web・郵送代行で送付できます。
初期費用・月額費用は公式サイトで公開されておらず、資料請求での確認となります。郵送代行はWebから1件単位で依頼でき、1通180円〜(封入枚数に応じて変動)、最短翌営業日に発送されます。無料プランもあり、書類作成件数や使えるテンプレートに制限があります。
CSV・PDFの取り込みによる一括作成や社内の申請・承認ワークフローに対応し、同一内容の請求書を毎月自動生成する定期作成機能も備えます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しています。
11. MakeLeaps(メイクリープス株式会社)

株式会社リコーの100%子会社であるメイクリープス株式会社が提供する請求管理クラウドです。見積書・発注書・請求書・支払通知書など10種類の書類を作成でき、見積書から請求書へのワンクリック変換にも対応します。
月額は無料プラン(取引先3社・ユーザー1人・送付30通/月)のほか、個人1,000円、法人1,300円(いずれも税抜・1ユーザーあたり月額)があります。法人プランは取引先数に応じた従量課金で、11〜25社目は1社110円、26社目以降は1社100円と、取引先が増えるほど加算されます。
郵送代行は1郵送ポイント195円(税抜、5ページまで)で利用でき、銀行口座連携やバーチャル口座(楽天銀行)による入金消込まで1サービスで行えます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応します(無料プランは電子帳簿保存法に非対応)。
12. invox発行請求書(株式会社invox)

請求書・見積書・納品書・支払通知書を自由なレイアウトで発行でき、見積書から納品書・請求書へデータを引き継いで自動生成できる請求書発行システムです。株式会社invoxが提供し、売上計上・入金消込・督促までを自動化します。
初期費用は全プラン0円で、月額基本料は無料のフリー、ミニマム1,980円(税込2,178円)、ベーシック9,800円(税込10,780円)、プロフェッショナル29,800円(税込32,780円)の4段階です。
発行は1件50円(税込55円)の従量課金で、フリープランは標準レイアウトの請求書を毎月15件までメール送付で無料利用できます。郵送代行は白黒172円〜(税込189.2円〜)、入金消込はベーシックプラン以上で利用でき、インボイス制度・電子帳簿保存法に対応します。
13. 請求QUICK(SBIビジネス・ソリューションズ株式会社)

SBIビジネス・ソリューションズ株式会社が提供する、月額基本料0円から使えるクラウド請求書発行システムです。請求書の作成・発行から、銀行明細の取得による入金消込、仕訳データ出力までをカバーします。
初期費用・月額基本料とも0円で、ユーザー数は無制限です。請求書発行は月50通まで無料で、51通目以降は1通30円(税抜)、銀行明細取得は月30回まで無料と、使った分だけ支払う従量課金制になっています。郵送代行は1通285円(税抜)です。
弥生会計・勘定奉行向けの仕訳テンプレートを標準搭載し、CSV形式で会計ソフトに取り込めます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応します。ただし見積書・納品書の作成機能はなく、対応帳票は請求書に限られます。
14. Square 請求書(Square 株式会社)

決済サービス「Square」の一機能として提供される、決済機能付きのクラウド請求書サービスです。請求書・見積書の作成・送信は無料プランでも件数無制限で、費用は決済ごとの手数料が中心となります。
月額は無料のフリープランと3,000円のプラスプランがあり、初期費用はかかりません。請求書でカード決済を受けた場合の決済手数料は3.25%で、自動継続課金やカード情報の手入力決済では3.75%となります。振込手数料は無料です。
三井住友銀行・みずほ銀行宛なら翌営業日、その他の銀行は週1回の入金サイクルです。定期請求や自動リマインダーは無料プランでも利用でき、freee会計・マネーフォワード クラウドと連携できます。インボイス制度に対応し、適格請求書発行事業者の登録番号を表示できます。
15. @Tovas(コクヨ株式会社)

帳票データ(CSV等)をアップロードすると帳票を自動生成し、取引先ごとに電子ファイル(Web・メール)・FAX・郵送から受け取り方法を選んで配信できる電子帳票配信システムです。コクヨ株式会社が提供しています。
料金は一例として、@Tovas Master+スタンダードプランで初期費用120,000円・月額12,000円で、これに配信する帳票の通数に応じた従量課金が加わります(従量単価は要問い合わせ)。帳票の種類・配信方法・件数に応じた個別見積もりとなります。
2025年5月からは帳票を「送る」機能に加えて「受け取る」機能の提供を順次開始し、AIOCR連携やBPOによる入力代行まで対応します。電子帳簿保存法に対応したアーカイブオプションは、電子取引ソフト法的要件認証(JIIMA認証)を取得しています。
16. invoiceAgent(ウイングアーク1st株式会社)

ウイングアーク1st株式会社が提供する帳票流通プラットフォームで、2026年4月に「SVF Transact」へ名称変更されました(本記事では旧称のinvoiceAgentで表記します)。自社の帳票フォーマットを変えずに、取引先ごとに異なる配信方法で電子交付できます。
初期費用は20万円〜、月額費用は5.5万円〜(いずれも税抜)です。基本プランに月700通・10ユーザー・ストレージ5GBを含み、配信通数に応じて単価が自動で決まる従量制で、利用通数を事前に確定させる必要がありません。契約は年間契約です。
Web配信・メール・郵送・BtoBプラットフォーム連携・Peppol(デジタルインボイス)など複数の配信方法から選べます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、電帳法スキャナ保存・電子書類・電子取引の3区分でJIIMA認証を取得しています。AI OCRやタイムスタンプは有償オプションです。
17. クロジカ サブスク請求管理(クロジカ株式会社)

サブスクリプション・継続課金型ビジネスの請求業務に特化したクラウド請求管理サービスです。クロジカ株式会社が提供し、旧称は「KIMERA(キメラ)」です。請求書発行・郵送・入金消込に加え、契約期間に応じた売上の自動分割計上や前受金管理まで自動化します。
月額料金は、顧客10件まで無料のフリー、顧客20件まで4,980円のスタンダード、顧客100件からの29,800円のプレミアム(いずれも税抜)の3段階で、顧客数と利用人数に応じてプランが分かれます。一括郵送や入金の自動消込はスタンダードプラン以上で利用できます。
見積書から請求書への一括変換やCSVによる請求データの一括作成に対応し、銀行の入金明細CSVを取り込んで消込を行えます。インボイス制度・電子帳簿保存法への対応も公式に案内されています。
要見積もり型(請求管理・大規模/ネットワーク型向け)
入金消込・債権管理や取引ネットワークまで含み、料金は規模に応じた個別見積もりとなるサービスです。請求から入金管理までを一体で自動化したい企業に向きます。
18. Bill One(ビルワン)(Sansan株式会社)

請求書ネットワーク上で20万社を超える企業が請求書を取り交わすサービスで、運営はSansan株式会社です(2025年5月末時点)。代理受領によるデータ化から、適格請求書の作成・一括発行・郵送代行までを同一サービスで扱えます。発行機能の利用には別途申し込みが必要です。
利用料金は初期費用と年額費用で構成され、年額は1年間に受け取る、または発行する請求書の件数に応じて顧客ごとに設定されます。利用ユーザー数による追加料金はなく、請求書の保存件数も無制限です。具体的な金額は要問い合わせです。
インボイス制度と電子帳簿保存法に対応し、電子帳簿保存法ではJIIMA認証を受けています。導入時には専任担当者が設定から定着まで伴走します。
19. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

株式会社ROBOT PAYMENTが提供する、請求書の発行・送付から集金、入金消込、未入金の催促までを自動化するクラウド型の請求・債権管理システムです。単発・定期定額・定期従量の請求タイプを設定でき、希望の周期で請求書を自動発行します。
料金は、専任担当による3ヵ月間の導入支援を含む導入・運用支援費用と、月額費用に請求件数に応じた従量を加えた構成です。具体的な金額は公式サイトで公開されておらず、資料請求または問い合わせで案内されます。
全銀データやバンクチェック(バーチャル口座)で取得した入金情報と請求を自動照合でき、バンクチェック利用時で消込精度99%以上(同社データ)としています。会計ソフトはマネーフォワード クラウド会計・弥生会計・勘定奉行・PCA会計などと連携します。
20. マネーフォワード クラウド請求書Plus(株式会社マネーフォワード)

中堅・上場企業やIPO準備企業向けに、内部統制機能と売上計上・請求書発行を備えた株式会社マネーフォワードのクラウド請求管理システムです。SalesforceなどのCRM・販売管理システムと連携し、受注データを分割・合算して請求書を作成できます。
サブスクリプション型の継続課金や契約期間に応じた売上の按分といった複雑な請求に対応し、最大10ステップの承認ワークフローで内部統制の要件も扱えます。発行した請求データの仕訳は、マネーフォワード クラウド会計Plusへ連携できます。
料金は、契約形態により従業員数または請求書発行件数に応じて決まり、初期費用とあわせて個別見積もりとなります。金額は公式サイトで公開されておらず、問い合わせで案内されます。
会計・販売管理システムとの連携がない場合に請求業務で生じる手間について、提供元はインタビューで次のように述べています。

この連携がない場合、経理の方が営業側のシステムに情報を拾いに行ったり、営業の方から経理に請求書の送信対応をお願いしたりと、人を介したやり取りが発生してしまいます。その部分の接続性が大きな価値を感じていただけるポイントです。
21. マネーフォワード クラウドインボイス(株式会社マネーフォワード)

請求書・納品書・支払通知書といった帳票の送付業務に特化した、株式会社マネーフォワードのクラウドサービスです。CSV・PDF・API で取り込んだ帳票を、取引先ごとにWeb送付・メール送付・郵送代行へ自動で振り分けて一括送付できます。
既存の販売管理システムで作成した帳票のレイアウトをそのまま再現して送れるため、基幹システムを変えずに送付業務だけを切り出せます。マネーフォワードIDを利用する事業者は50万以上で(2026年10月時点)、電子送付先の受取環境を整えやすい点も特徴です。
料金は月ごとの請求書発行件数に応じて設定され、郵送代行は費用非公開のオプションです。初期費用を含む具体的な金額は問い合わせで案内されます。
紙や郵送による送付業務を電子化したとき、コストや工数がどの程度変わるのかについて、提供元はインタビューで導入先での実績を次のように挙げています。

船井総研デジタル様では請求書発行コストの30%削減、メイコー様では債権関連業務の約3割の工数削減、奈良機械製作所様では月間33時間以上の郵送業務削減といった成果が出ています。
一番わかりやすい効果は、郵送や紙で行っていた送付業務をデジタルに置き換えることによる業務コストと郵送コストの削減です。送付していた帳票の件数が多いほど、導入効果は大きくなります。
22. BtoBプラットフォーム 請求書(株式会社インフォマート)

株式会社インフォマートが運営する、請求書の発行・受取から支払通知書の発行まで請求業務全体をクラウド上でデータ化する電子請求書サービスです。PDFを介さずデータのまま授受するDtoD方式を採り、インボイス制度と電子帳簿保存法に対応します。
学習型の自動入金消込や承認フロー(承認リレー)を備え、受取側ではAI-OCRで紙やPDFの請求書をデータ化して一元管理できます。利用企業数は120万社を突破しています(2025年8月4日時点)。
料金は通数やオプションに応じて変動し、初期費用・月額とも要問い合わせです。一方で月間100件の発行まで無料・受取は無制限のプランがあり、取引先は発行・受取とも無料で利用できます。
まとめ
電子請求書システムの料金は、初期費用・月額・従量(郵送代行など)の3つを、自社の発行件数と送付方法に当てはめて積み上げることで実際の総額が見えてきます。初期費用は無料のサービスが多く、月額は無料プランから始められるものが中心で、紙の郵送が多い企業では発行ごとの郵送代行の単価が総額を左右します。
料金の払い方は、月額固定型・ユーザー課金型・従量課金型・要見積もり型の4つに分かれます。発行件数が少なく費用を固定したいなら月額固定型、担当者が複数ならユーザー課金型、発行件数が多く郵送代行を使うなら従量課金型、入金消込や債権管理まで任せたいなら要見積もり型が向きます。月額の安さだけでなく、郵送代行や発行超過といった隠れコストまで含めた総額で比べることが、料金で後悔しないための要点です。
自社の発行量や規模に合う候補を効率よく比べるには、各サービスの最新の料金資料をまとめて取り寄せて見比べるのが近道です。
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よくある質問(FAQ)
Q. 電子請求書システムとは何ですか?
A. 電子請求書システムとは、請求書や見積書・納品書などの帳票をクラウド上で作成し、メール・Web・郵送代行で取引先に送付できるサービスです。
請求書発行システムとも呼ばれ、作成・送付だけでなく、インボイス制度に必要な登録番号や税率区分の記載、電子帳簿保存法に対応した電子保存、入金消込、会計ソフトへの仕訳連携までカバーするものが一般的です。Excelや手作業・紙郵送での発行にかかる手間とミスを減らせるのが導入のメリットです。
Q. 電子請求書システムの費用相場はどれくらいですか?
A. 電子請求書システムの費用は、初期費用が無料〜20万円程度、月額が0円(無料プラン)〜3万円程度(大量配信向けは5万円超も)、郵送代行が1通あたり180〜290円程度が目安です。
月額の安さだけで選ぶと、郵送代行や発行件数の超過、担当者の追加で想定外のコストが積み上がることがあります。初期費用・月額・従量(郵送代行など)の3つを、自社の月間発行件数と送付方法に当てはめて積み上げると、実際にかかる総額が把握できます。
Q. 電子請求書システムには料金体系(料金モデル)の種類がありますか?
A. 電子請求書システムの料金体系は、月額固定型・ユーザー課金型・従量課金型・要見積もり型の4タイプに大きく分かれます。
発行件数が少なく費用を固定したいなら月額固定型、複数の担当者で分担するならユーザー課金型、発行件数が多く郵送代行を使うなら従量課金型、入金消込や債権管理まで任せたいなら要見積もり型が向きます。自社の発行件数・利用人数・任せたい業務範囲のどれが総額に効くかはタイプごとに異なるため、まず自社に向くタイプを把握すると料金の比較がぶれません。
Q. 電子請求書システムは無料で使えますか?
A. 電子請求書システムは、完全無料のサービス・発行通数などに上限を設けた無料プラン・一定期間だけ試せる無料トライアルのいずれかで、費用をかけずに使い始められるものがあります。
ただし無料で使える範囲には、月間の発行通数の上限が設けられていたり、郵送代行・会計ソフト連携・承認フローといった機能が有料プラン限定になっていたりするのが一般的です。発行件数が少ない個人事業主・小規模事業者は、まず無料プランや無料トライアルで操作感を試し、発行量が増えた段階で有料プランへ切り替える進め方が無駄がありません。
Q. 電子請求書システムの郵送代行の料金はいくらですか?
A. 電子請求書システムの郵送代行は、1通あたり180〜290円程度が目安で、印刷・封入・投函・封筒代・紙代を含む単価が1通ごとに加算されます。
メールやWebでの電子送付は追加費用がかからないことが多い一方、取引先の都合で紙の郵送が残る場合は、この従量費用が総額を左右します。郵送が多い企業では、月額の安さより郵送代行の1通単価のほうが総額に効くため、自社の月間発行件数のうち紙で郵送する割合を把握してから比べることが大切です。
Q. 電子請求書システムは個人事業主・フリーランスでも使えますか?
A. 電子請求書システムは、個人事業主・フリーランスでも使え、月額1,000円前後の小規模向けプランや無料プランが用意されています。
発行件数が少なくコストを抑えたい場合は、まず無料プランや無料トライアルで操作感と対応帳票を確かめ、発行量が増えてから有料プランへ移るのが無駄がありません。会計ソフトも一緒に検討している場合は、使う会計ソフトと同じ系列、または連携に対応した請求書システムを選ぶと仕訳連携がスムーズです。
Q. 電子請求書システムは会計ソフトと連携できますか?
A. 電子請求書システムの多くは、会計ソフトと連携して売掛金の仕訳作成や入金消込を自動化でき、月額以外の人件費コストを抑えられます。
すでに使っている会計ソフトと同じ系列、または連携実績のあるサービスを選ぶと、請求データを会計処理へ手入力で転記する工数とミスを減らせます。会計ソフトがまだ決まっていない場合は、複数の会計ソフトへの連携に対応したサービスを選んでおくと、後から会計側を変えても請求側を変えずに済みます。
Q. 電子請求書システムはインボイス制度・電子帳簿保存法に対応していますか?
A. 多くの電子請求書システムは、インボイス制度(適格請求書等保存方式)と電子帳簿保存法の両方に対応しています。適格請求書には登録番号・適用税率・税率ごとに区分した消費税額などの記載が必要で、これらを満たした請求書を発行できるかの確認が欠かせません。
ただし対応の範囲(どの保存区分まで対応するか、電子保存が本体機能か別サービス連携か)はサービスによって異なり、料金プランによって対応機能が変わる場合もあります。制度は改正されることがあるため、必要な機能が検討中のプランに含まれるかを、契約前に各社の公式情報と国税庁の最新情報で確認してください。
出典・参考資料(2件)
- 出典:適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関するQ&A 問76|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/76.pdf)
- 出典:令和6年1月からの電子取引データの保存方法|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0023011-012.pdf)
Q. 電子請求書システムを導入・乗り換えるときの料金面の注意点は何ですか?
A. 電子請求書システムの導入・乗り換えでは、月間発行件数・紙で郵送する割合・利用する担当者数を洗い出し、月額だけでなく初期費用・郵送代行・発行超過まで含めた1年間の総額で比較することが重要です。
月額基本料が安くても、郵送代行の単価が高い、発行超過の従量料金がかさむ、担当者を増やすとユーザー費用が上がる、といった要素で総額は変わります。取引先が紙を求める場合は郵送代行の可否と単価、既存の会計ソフトを使う場合は仕訳連携の対応可否を必ず確認し、無料プランやトライアルで一連の流れを試してから本契約すると失敗を防げます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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