販売管理を Excel や単機能のソフトで回していて、受発注・在庫・請求・会計の数字がシステムごとに分断されていませんか。事業が拡大するほど二重入力や転記ミスが増え、販売の流れ全体を一つの基盤でつかみたいという理由から、販売管理を担える基幹システム(ERP)への刷新を検討する企業が増えています。
販売管理を軸に基幹システムを選ぶ場合、単機能の販売管理ソフトとどう違うのか、自社の業種や規模にどの製品が合うのか、そして導入を任せられる提供会社(ベンダー)をどう見極めるのか、という観点で比較する必要があります。
本記事では、販売管理に対応する基幹システム(ERP)32製品を、自社の販売業務の重心と企業規模に応じた4タイプに分けて比較・解説します。各製品の販売管理のカバー範囲・料金・提供会社に加え、製品を導入・支援するベンダーの選び方や費用相場まで整理しました。情報システム・経営企画・管理部門の担当者が、自社に合うシステムと提供会社を判断するための材料としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、販売・売上管理を軸に基幹システム(ERP)を導入・刷新したい企業に向けて、販売管理を担える基幹システムと、その提供会社を比較します。受発注・在庫・購買・請求・原価といった販売の流れを、在庫・購買・会計などの業務と一体で扱える製品を対象とします(会計は同一基盤に内包する製品と、外部の会計ソフトと連携する製品の両方を含みます)。販売管理だけを切り出した単機能のソフトは原則として扱いません。
web制作やコンテンツ制作のように、案件(プロジェクト)単位で受注から原価・請求までを管理したい受託型の業種にも触れます。会計や人事給与に機能が偏り、販売管理を担わない製品は比較の対象から外しています。
販売管理に絞り込まず、企業規模・提供形態・費用といった観点で基幹システム(ERP)全般を幅広く比較したい場合は、以下のまとめ記事もあわせてご覧ください。
販売管理を担う基幹システム(ERP)とは
基幹システム(ERP:Enterprise Resource Planning、統合基幹業務システム)は、販売・購買・在庫・会計・人事など、企業の基幹業務を一つの基盤で統合管理する仕組みです。このうち販売管理を担う基幹システムは、受注から出荷・請求・入金、そして会計への計上までを同じデータでつなぎ、部門ごとに分かれていた数字を全社でそろえる役割を持ちます。
販売管理だけを行うソフトと比べると、基幹システムは在庫や購買、会計までを一体で扱える点が大きな違いです。ここでは、両者の違いと、販売管理を担う基幹システムが備える主な機能を整理します。
基幹システム(ERP)と単機能の販売管理システムの違い
単機能の販売管理システムは、見積・受注・売上・請求など販売まわりの業務に特化したソフトです。導入のしやすさや価格の手頃さが利点ですが、在庫・購買・会計は別のシステムと連携させる前提で、データの受け渡しに手間が残りやすい傾向があります。
一方、販売管理を担う基幹システム(ERP)は、販売を在庫・購買・会計と同じ基盤で扱うため、受注が在庫や仕入、会計仕訳まで自動で連動します。入力の重複や転記のミスを抑え、販売から経営数字までを一つのデータでつかめる点が、単機能のソフトとの決定的な違いです。販売管理の範囲だけなら単機能ソフトでも足りますが、全社の業務を統合したい場合は基幹システムが選択肢になります。

在庫や会計まで統合する必要はなく、見積・受注・売上・請求といった販売まわりの業務だけをカバーできれば十分という場合は、単機能の販売管理システムを比較した以下の記事が選定の参考になります。
販売管理の主な機能(受発注・在庫・購買・請求・原価管理)
販売管理を担う基幹システムは製品によって得意領域が異なりますが、一般的に以下の機能を備えています。
| 詳細 | |
|---|---|
| 受注・売上管理 | 見積から受注、売上計上までを管理します。得意先別の価格・掛率や、締め請求のサイクルに対応し、売上の進捗を可視化します。 |
| 在庫管理 | 商品の入出庫・在庫数・ロットや賞味期限を管理します。受注や仕入と連動し、欠品や過剰在庫を抑えます。 |
| 購買・仕入管理 | 発注から入荷・仕入計上・支払までを管理します。受注や在庫と連動した発注点管理に対応する製品もあります。 |
| 請求・入金管理 | 請求書の発行、入金消込、売掛金の残高管理を行います。会計と連動して債権管理まで一気通貫で扱えます。 |
| 原価・採算管理 | 商品別・案件別の原価を集計し、粗利や採算を把握します。プロジェクト型の業種では工数や外注費を含めた案件採算を管理します。 |
| 会計連携・統合 | 販売データを会計仕訳へ自動で反映します。基幹システムでは会計モジュールを内包し、販売から決算までを同一基盤で扱える製品もあります。 |
販売管理を基幹システム(ERP)で一元管理するメリットと注意点
販売管理を基幹システムで一元管理する最大のメリットは、受注・在庫・請求・会計が同じデータでつながり、二重入力や部門間の数字のズレがなくなることです。売上と在庫、仕入、入金の状況がリアルタイムに把握でき、月次決算の早期化や、在庫・与信の意思決定の精度向上につながります。
一方で、導入にあたっては注意点もあります。既存システムからのデータ移行や、自社の業務フローとの擦り合わせには一定の工数がかかり、現場が新しい操作に慣れるまでの期間も見込む必要があります。機能が広い分、販売管理だけを使いたい場合には過剰になりやすく、必要な範囲と将来の拡張を見据えて選ぶことが大切です。こうした導入負荷を抑えるには、自社の業種・業務を理解した提供会社(ベンダー)の支援が欠かせません。
販売管理を担う基幹システム(ERP)の選び方(タイプ別・選定軸)
販売管理を担う基幹システムは製品数が多く、自社の業務の重心と規模に合うものを絞り込むことが近道です。ここでは、タイプ別の考え方、提供形態・開発方式の選択、そして販売管理に特有の選定軸の順に解説します。
自社の販売業務の重心と規模から4つのタイプで考える
販売管理を担う基幹システムは、主に自社がどの業務との一体運用を求めるかによって、次の4つのタイプに大きく分けられます。各タイプには中小企業向けから大企業向けまで幅広い製品があり、規模が合うかは比較表の対象企業規模や診断ツールで確認できます。自社がどの業務の重心に当てはまるかを見極めると、候補を効率よく絞り込めます。

- 販売+会計・バックオフィスを一体化したいタイプ:販売管理に加え、会計や人事給与などの管理業務を同じクラウド基盤でまとめたい企業に向きます。少人数の管理部門でも全社の数字を一つにそろえられます。
- 在庫・生産・原価まで一気通貫で管理したいタイプ:卸売・製造・小売など有形商材を扱い、販売に在庫・仕入・生産・原価を強く結びつけたい企業に向きます。欠品や過剰在庫の抑制、商品別採算の把握が得意です。
- プロジェクト型(受託・制作業)の販売〜原価〜請求を管理したいタイプ:web制作・コンテンツ制作・広告・IT開発など、案件(プロジェクト)単位で受注・工数・外注費・請求を管理したい業種に向きます。案件ごとの採算をリアルタイムに把握できます。
- 多業界対応で全社基幹を統合したいタイプ:複数拠点・多通貨や、複雑な業務を全社横断で標準化したい企業に向きます。グローバル対応や高い拡張性を備え、中小企業向けから大企業向けまで規模に応じた製品があります。
各タイプに該当する具体的な製品は、後述の比較表と診断ツールで確認できます。
提供形態(クラウド/オンプレミス)と開発方式(パッケージ/スクラッチ)の選択
基幹システムは、提供形態と開発方式の組み合わせで導入のしやすさやコストが変わります。提供形態は、初期費用を抑えて短期間で始められるクラウド型(SaaS)と、自社の環境に合わせて作り込みやすいオンプレミス型に分かれます。近年はクラウド型が主流ですが、独自要件やセキュリティ方針からオンプレミスを選ぶ企業もあります。
開発方式は、標準機能をそのまま使うパッケージ型と、自社の業務に合わせて一から作るスクラッチ開発に分かれます。パッケージ型は導入が速くコストを抑えやすい一方、独自の商習慣に合わせるにはカスタマイズや運用の工夫が要ります。スクラッチ開発は自由度が高い反面、費用と期間がかかります。多くの企業は、パッケージをベースに必要な部分だけ作り込む進め方を選んでいます。
提供形態や開発方式を決めたあと、どんな手順で選定を進めればよいか迷う場合もあります。クラウドとオンプレミスの違いや導入期間・保守の比較、ERPを選ぶ手順、導入でつまずきやすい失敗の避け方を整理した資料も、検討の段取りを固める参考になります。
販売管理に特有の選定軸
タイプや提供形態に加えて、販売管理を軸に選ぶときは次の観点を確認すると、導入後のミスマッチを防げます。
- 販売業務のカバー範囲:受発注・在庫・購買・請求・原価のどこまでを標準機能で担えるか。自社に必要な業務が標準で揃っているほど、追加開発や別システムとの連携を減らせます。
- 請求サイクルと商習慣への対応:締め請求・都度請求・リベートや掛率など、自社や取引先の請求ルールに合わせられるか。業種特有の商習慣への対応可否は、現場の運用負荷を大きく左右します。
- 会計連携の深さ:会計モジュールを内包するか、外部の会計ソフトと連携するか。販売から決算までを同一基盤で扱いたいなら、会計を内包する製品が候補になります。
- 多拠点・多通貨への対応:複数拠点や海外取引がある場合、拠点別の在庫・売上管理や多通貨・多言語への対応が必要になります。
- 案件別の原価・採算管理:受託・制作業など案件単位で動く業種では、プロジェクトごとに工数・外注費・原価を集計し、採算をリアルタイムに把握できるかが重要な分かれ目になります。
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。以下の「30秒で終わる選定診断ツール」では、数問に答えるだけで自社に合う候補をすぐに確認できます。なお診断は代表的な候補を提示するもので、紹介する32製品すべては後述の比較表で確認できます。
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【比較表】販売管理に対応する基幹システム(ERP)を機能・料金・提供会社で比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、販売管理に対応する主要な基幹システム(ERP)32製品を、4つのタイプ別に分類して比較します。販売管理のカバー範囲・料金・提供形態・提供会社を横断で確認できます。
販売+会計・バックオフィスを一体化したいタイプの比較
| サービス名 | Oracle NetSuite | SmileWorks | マネーフォワード クラウドERP | freee 統合型ERP | クラウドERP GEN | 奉行V ERPクラウド | RobotERP ツバイソ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 日本オラクル株式会社 | 株式会社スマイルワークス | 株式会社マネーフォワード | freee株式会社 | GEN株式会社 | 株式会社オービックビジネスコンサルタント | ツバイソ株式会社 |
| 提供形態 | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド |
| 対象企業規模 | 中堅〜大企業(海外拠点対応) | 中小企業 | 中堅〜上場企業 | 中小〜中堅企業(サービス業) | 中小企業 | 中堅〜上場・グループ企業 | 中小〜中堅企業 |
| 販売管理のカバー範囲 | 受発注・在庫・購買・請求・原価 | 受発注・在庫・購買・請求・案件別原価 | 請求・債権管理(受発注・在庫・購買は外部連携) | 受注・請求・案件別原価(在庫・製造は対象外) | 受発注・在庫・購買・請求・原価(生産対応) | 受発注・在庫・購買・請求・案件別管理 | 受発注・在庫・購買・請求・案件別原価 |
| 会計(一体/連携) | 一体 | 一体 | 一体 | 一体 | 連携(会計ソフト連携) | 一体 | 一体 |
| 料金目安 | 要問い合わせ | 初期費用0円・月額5,000円〜(販売ERPプラン、税別) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(数十万〜数百万円が目安) | 月額20,000円〜+1アカウント3,500円〜(税別) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(無料トライアルあり) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※提供会社・提供形態・機能・料金は各社公式の公開情報にもとづきます(2026年10月時点)。料金は税表記・プランにより異なり、「要問い合わせ」は公式に価格の記載がないものです。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
在庫・生産・原価まで一気通貫で管理したいタイプの比較
| サービス名 | アラジンオフィス | SMILE V 2nd Edition 販売 | キャムマックス | mcframe | Infor CloudSuite | FutureStage | スーパーカクテルCore | Plaza-i | SKit FLEXi | InfiniOne |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社アイル | 株式会社OSK(販売・サポート: 大塚商会) | 株式会社キャム | ビジネスエンジニアリング株式会社 | インフォアジャパン株式会社 | 株式会社日立システムズ | 株式会社内田洋行ITソリューションズ | 株式会社ビジネス・アソシエイツ | 株式会社NTTデータセキスイシステムズ | FutureOne株式会社 |
| 提供形態 | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | クラウド | 両対応(クラウド/オンプレミス) | クラウド | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | クラウド | 要確認 |
| 対象企業規模 | 中小〜中堅企業 | 中小〜中堅企業 | 中小企業 | 中堅〜大企業(製造業) | 中堅〜大企業 | 中小〜中堅企業 | 中小〜中堅企業 | 中堅・中小企業(海外進出・外資系日本法人も) | 中小〜中堅企業 | 中堅企業 |
| 販売管理のカバー範囲 | 受発注・在庫・購買・請求(原価・生産はオプション) | 受発注・在庫・購買・請求 | 受発注・在庫・購買・請求・生産 | 受発注・在庫・購買・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・生産(SCM) | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・請求・原価 | 受発注・在庫・購買・請求・案件別原価 | 受発注・在庫・購買・請求 | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 |
| 会計(一体/連携) | 連携(会計ソフト連携) | 一体(SMILE Vシリーズ会計) | 一体 | 一体(mcframe X) | 一体 | 連携(会計は別システム連携) | 一体 | 一体 | 一体 | 一体 |
| 料金目安 | 要問い合わせ | 初期費用158,000円〜・月額39,980円〜(DB費+販売、税別/クラウド版) | 初期費用100,000円・月額90,000円〜(税抜、最小構成) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 月額7,500円〜/人(初期費用は要問い合わせ) | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※提供会社・提供形態・機能・料金は各社公式の公開情報にもとづきます(2026年10月時点)。料金は税表記・プランにより異なり、「要問い合わせ」は公式に価格の記載がないものです。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
プロジェクト型(受託・制作業)の販売〜原価〜請求を管理したいタイプの比較
| サービス名 | Odoo導入・開発・業務統合支援 | クラウドERP ZAC | MA-EYES | Reforma PSA | プロカン |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社マルウェブ | 株式会社オロ | 株式会社ビーブレイクシステムズ | 株式会社オロ | 株式会社PROCAN |
| 提供形態 | 両対応(クラウド/オンプレミス) | クラウド | クラウド | クラウド | クラウド |
| 対象企業規模 | 中小〜中堅企業 | 中堅〜大企業 | 中堅企業 | 中小企業(従業員50名以下目安) | 中小企業 |
| 販売管理のカバー範囲 | 受発注・在庫・購買・請求・案件別原価(アプリ選択制) | 受発注・購買・請求・案件別原価(工数) | 受発注・購買・請求・案件別原価(工数) | 受発注・購買・請求・案件別原価(工数) | 見積・受発注・請求・案件別原価(工数) |
| 会計(一体/連携) | 一体(会計アプリ選択) | 連携(管理会計は内包) | 一体(経理モジュール) | 連携(仕訳連携) | 連携(会計ソフト連携) |
| 料金目安 | 本体 月額22ドル〜/ユーザー+導入支援は要問い合わせ | 初期費用10万円・保守6万円〜/月+モジュール料金は要問い合わせ | 要問い合わせ(無料トライアルあり) | 初期費用0円・月額30,000円〜(税抜) | 初期費用150,000円〜・月額30,000円〜(税込165,000円/33,000円) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※提供会社・提供形態・機能・料金は各社公式の公開情報にもとづきます(2026年10月時点)。料金は税表記・プランにより異なり、「要問い合わせ」は公式に価格の記載がないものです。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
多業界対応で全社基幹を統合したいタイプの比較
| サービス名 | SAP S/4HANA Cloud | OBIC7 | Oracle Fusion Cloud ERP | Microsoft Dynamics 365 Business Central | GRANDIT | PROACTIVE | HUE | Biz∫(ビズインテグラル) | EXPLANNER | MJSLINK DX |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | SAPジャパン株式会社 | 株式会社オービック | 日本オラクル株式会社 | 日本マイクロソフト株式会社 | インフォコム株式会社 | SCSK株式会社 | 株式会社ワークスアプリケーションズ | 株式会社NTTデータ・ビズインテグラル | 日本電気株式会社(NEC) | 株式会社ミロク情報サービス |
| 提供形態 | クラウド | 両対応(クラウド/オンプレミス) | クラウド | クラウド | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス/IaaS) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) | 両対応(クラウド/オンプレミス) |
| 対象企業規模 | 中堅〜大企業 | 中堅〜大企業 | 大企業 | 中小〜中堅企業 | 中堅〜大企業 | 中堅〜大企業(年商100億円以上) | 大企業 | 大企業(年商500億円以上) | 中堅〜大企業 | 中小〜中堅企業 |
| 販売管理のカバー範囲 | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・請求(輸出入対応) | 受発注・在庫・購買・原価(SCM・プロジェクト) | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・請求(貿易対応) | 受発注・購買・原価・生産(SCM・製造原価) | 受発注・在庫・購買・請求 | 受発注・在庫・購買・請求・原価・生産 | 受発注・在庫・購買・請求 |
| 会計(一体/連携) | 一体 | 一体 | 一体 | 一体(日本会計はパートナー対応) | 一体 | 一体 | 一体 | 一体 | 一体 | 一体 |
| 料金目安 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 月額11,994円〜/ユーザー(Essentials、年払い・税別) | 要問い合わせ | 初期費用2,000万円〜(目安)+月額は要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(買取/サブスク) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※提供会社・提供形態・機能・料金は各社公式の公開情報にもとづきます(2026年10月時点)。料金は税表記・プランにより異なり、「要問い合わせ」は公式に価格の記載がないものです。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
タイプ別|販売管理に対応する基幹システム(ERP)の個別紹介
ここからは、タイプ別に各製品の販売管理のカバー範囲・特徴・料金・提供会社を紹介します。自社の業務の重心に近いタイプから読み進めてください。
販売+会計・バックオフィスを一体化したいタイプ
販売管理と会計・バックオフィスを同じクラウド基盤でまとめたい企業に向く製品です。製品ごとに対象とする企業規模は中小から大企業まで幅があります。
1. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

会計・財務を中核に、受発注(注文管理)・在庫・倉庫・調達・サプライチェーンを単一のクラウド基盤に統合したクラウドERPです。日本国内での提供・サポートは日本オラクル株式会社が担い、ブラウザ上で利用するためサーバーの構築・保守は不要です。
販売管理の領域では、見積から受注・注文管理・発送までの流れに加え、在庫管理・購買管理・請求管理までを同じデータでつなぎます。在庫は FIFO・平均原価法などに対応し、購買は発注書・受領・請求の3方向照合、販売は請求書発行から入金消込までをカバーします。190以上の通貨に対応し、200か国以上で利用されており、海外拠点を含む連結・多通貨の経営管理を想定した設計です。
料金は年間ライセンス(コア・プラットフォーム+オプションモジュール+ユーザー数)と初期費用で構成され、金額は公開されておらず要問い合わせです。日本のインボイス制度・電子帳簿保存法への対応には追加の Japan Localization SuiteApp が前提となり、導入はパートナー経由になることが多い点も確認しておきましょう。
販売・在庫・会計を一つの基盤で一元管理することが、導入後の業務量にどう表れるのか。日本オラクル株式会社はMCB FinTechカタログの取材に次のように話しています。
数字で見ていただける例もあります。物流業の企業様では、年間およそ1,200時間の作業工数を削減いただいています。また、共通しているのは、それまで人手と時間をかけて集計・照合していた作業が大きく減り、その分のリソースを本来やるべき分析や判断に回せるようになった、という点です。
2. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

中小企業のバックオフィス業務を一つにまとめる統合型クラウドERPが、株式会社スマイルワークスの「SmileWorks(スマイルワークス)」です。販売・仕入・在庫・財務会計・給与計算・経費精算・勤怠・ワークフローを単一システムで扱い、各業務の入力が会計仕訳まで自動で連動します。
販売管理を担う「販売ワークス」では、見積から受注・売上・請求・入金消込までを管理し、受注と同時に複数の仕入先へ発注伝票を自動作成する受発注同時登録にも対応します。売上・仕入・経費・社内工数を案件単位で集計するプロジェクト別収支管理を標準で備える点も特徴です。
料金は、販売管理に絞った販売ERPプランが初期費用0円・月額5,000円から、販売・会計・給与を機能単位で選べる標準プランが初期費用30,000円・最初のモジュール月額10,000円からで、いずれも税別です。申込月の翌月末まで無料で試せます。
3. マネーフォワード クラウドERP(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウドERPは、会計・請求・経費・債権管理・債務支払・人事労務・勤怠・給与といったモジュールを必要な分だけ組み合わせて使うコンポーネント型のクラウドERPです。IPO準備から中堅・上場企業を主な対象としています。
販売まわりでは請求書発行や債権管理(入金消込)を自社モジュールで担う一方、受発注・在庫・購買・生産といった販売管理の業務は、他社のSFA・CRMや販売管理システムとAPIで連携してつなぐ構成です。会計・労務を軸にバックオフィスを統合したい企業に向きます。
電子帳簿保存法・インボイス制度に対応し(JIIMA認証取得)、最短1ヶ月での導入を公式に掲げています。料金は利用人数やプランで変わり、初期設定の導入支援費用を含めて要問い合わせです。
4. freee 統合型ERP(freee株式会社)

クラウド会計 freee を提供する freee株式会社が、受託型・請負型ビジネス向けに2023年8月から提供しているクラウドERPが freee 統合型ERPです。会計・請求・工数管理・案件管理・経費・給与・人事労務を単一のプラットフォームで統合します。
販売管理は見積から受注・請求、契約管理までをカバーし、工数管理と案件別収益管理により、時間単価に基づく案件ごとの売上・原価・採算をリアルタイムに把握できます。IT・コンサル・広告など無形商材を扱うサービス業に機能を最適化しており、案件単位の採算を重視する場合は、後述のプロジェクト型タイプの製品もあわせて比較してください。
在庫・製造・物流を伴う有形商材のビジネスは主な対象外で、海外拠点の会計統合など多通貨・多言語への対応は限定的です。料金は企業ごとの個別見積もりで、数十万〜数百万円が目安とされ、一部モジュールで無料トライアルを利用できます。
5. クラウドERP GEN(ジェン)(GEN株式会社)

ノーコードで帳票や画面、掛け率設定をカスタマイズできるクラウドERPが、GEN株式会社の「クラウドERP GEN(ジェン)」です。販売管理・在庫管理・購買管理・生産管理・原価管理・ワークフローを備え、メーカー・商社・アパレルなど業種別の9ラインナップで提供します。
販売管理では見積・受注・売上から配送・出荷指示、回収・入金管理までを扱い、都度請求と締め請求の切り替えや適格請求書の発行に対応します。会計ソフト・ECサイト・EDIデータとの連携もワンクリックで行え、商社向けには輸入諸掛の按分やマルチ通貨にも対応します。
料金は基本料金が月額20,000円(税別)から、利用アカウント数に応じた従量課金が1アカウント3,500円(税別)からで、ラインナップにより単価が異なります。IT導入補助金の対象ツールとして案内されています。
6. 奉行V ERPクラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

奉行V ERPクラウドは、会計ソフト「奉行」シリーズを手がける株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)のSaaS型統合ERPです。会計・販売管理・人事労務の3領域を核に、証憑処理や固定資産管理、グループ経営管理までを一つの基盤で扱います。
販売管理モジュールは販売管理・仕入管理・入出荷在庫管理・案件別管理で構成され、会計側の個別原価管理や債権債務管理と連動します。IFRS対応や連結会計支援も備え、中堅から上場・グループ企業を主な対象としています。
奉行シリーズの累計導入は86万件、上場企業の導入は1,736社に達します(いずれも提供元公式、2026年8月末時点)。料金は業務要件に応じた個別見積もりです。
7. RobotERP ツバイソ(ツバイソ株式会社)

ツバイソ株式会社の「RobotERP ツバイソ」は、会計・販売・購買・資産・人事給与を扱うERPを中核に、案件管理のPSA、在庫管理のIMAなど5つのクラウドサービスをREST APIで連携させる構成です。各サービスは単独でも導入でき、必要に応じて組み合わせられます。
ERPモジュールの販売管理は、見積から受注・納品・請求・入金消込までの一連の業務と、残高一覧表や入金予定表による債権管理をカバーします。案件管理のPSAでは案件別の予算・実績管理や原価計算、工数・リソース管理に対応し、受注生産や卸売などの業種を想定しています。
料金は法人ライセンスとユーザーライセンスの従量制で、公式に金額は公開されておらず要問い合わせです(無料トライアルあり)。2026年8月には、外部のAIから自然言語でERPを操作できる「Tsubaiso Intelligence」の提供を開始しています。
在庫・生産・原価まで一気通貫で管理したいタイプ
卸売・製造・小売など有形商材を扱い、販売に在庫・仕入・生産・原価を強く結びつけたい企業に向く製品です。
特に製造業で、見込生産・受注生産といった生産形態に合わせて製品を絞り込みたい場合は、製造業に特化してERPを比較した以下の記事もご参照ください。
8. アラジンオフィス(株式会社アイル)

株式会社アイルの「アラジンオフィス」は、見積・受注・発注・在庫・売上・請求を1つのパッケージに統合した販売管理システムです。卸・小売・製造など業種ごとの商習慣に合わせた業種特化パッケージを多数そろえ、オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)のどちらでも導入できます。
販売管理では得意先別・納品先別の単価設定や請求・入金・回収予定の管理に対応し、発注・仕入管理を標準で備えます。在庫は複数倉庫の一元管理・倉庫間移動・在庫引当まで扱え、原価・採算を見るプロジェクト管理や生産管理はオプションで追加します。
会計ソフトやEC、WMS、EDI(流通BMS対応)との連携メニューも広く用意しています。導入実績は6,000社以上(提供元公式、時点明示なし)で、料金は企業規模や構成に応じた個別見積もりのため要問い合わせです。
9. SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition 販売は、株式会社OSKが開発し大塚商会が販売・サポートする統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの販売管理モジュールです。見積から受注・売上・入金、発注・仕入・支払、在庫管理までを一元管理します。
会計・給与・人事の各モジュールと共通データベースで連携でき、受注画面では倉庫別在庫や引当可能数量を自動計算します。ロット・サブロット・有効期限管理と先入れ先出しはオプションで追加でき、製造業・食品業・医療業界などでの利用を想定しています。
提供形態はオンプレミス版(SMILE V 2nd Edition)とクラウド版(SMILE V Air)の2種類です。クラウド版は初期費用158,000円から、月額はデータベース費20,620円・販売ベーシック19,360円から(いずれも税別)で、30日間の無料お試しを利用できます。
10. キャムマックス(株式会社キャム)

製造・卸売・小売など有形商材を扱う中小企業を対象にするのが、株式会社キャムのクラウドERP「キャムマックス」です。販売・購買・在庫/倉庫・生産・財務会計を1つのシステムで扱い、EC・卸・実店舗など複数チャネルの受注を集約できます。
販売管理は見積から入金までを一元管理し、購買管理は発注点・発注数量の登録による発注データの自動作成や所要量計算に対応します。在庫は拠点別・状態別にリアルタイムで把握でき、Web-EDIやAPI、主要ECカートとの連携をオプションで追加できます。
料金は初期費用100,000円、月額基本料金70,000円+1ライセンス20,000円(いずれも税抜、1ライセンス=5アカウント)で、最小構成の月額は90,000円です。生産管理などの機能は月額オプションで加算され、60日間の無料トライアルを利用できます。
11. mcframe(ビジネスエンジニアリング株式会社)

mcframe は、ビジネスエンジニアリング株式会社(B-EN-G)が開発・販売する製造業向けの基幹業務パッケージです。生産管理・販売管理・原価管理を核とし、用途別の製品ファミリーで構成されます。組立加工からプロセス製造まで、中堅〜大企業の製造業を主な対象としています。
オンプレミス型の「mcframe 7」は、見込生産・受注生産に対応する生産管理(SCM)と、標準原価・実際原価や総合・個別原価計算に対応する原価管理(PCM)を備えます。クラウドERPの「mcframe X」は生産・販売・購買・在庫・品質・原価・会計管理をカバーし、プラグインやAPIで機能を拡張できます。
海外現地法人向けには、多言語・多通貨・複数会計基準に対応する「mcframe GA」などをそろえます。料金は導入形態やモジュール、ユーザー数で変わる個別見積もりで、公式サイトに価格の記載はありません。
12. Infor CloudSuite(インフォアジャパン株式会社)

業種ごとに作り分けた60を超えるマイクロバーティカル構成を持つ点が、クラウドERP「Infor CloudSuite」の特徴です。製造業・流通業・食品飲料・自動車・ファッションなど業界別のアプリケーションを提供し、中堅〜大企業の製造・流通・サービス領域を対象としています。
財務・製造・調達・販売といった中核業務の自動化に加え、クラウド上の計画や倉庫管理を含むSCM機能を備えます。あらかじめ業界ごとに用意されたプロセス・ワークフローを使うことでカスタマイズを減らす設計で、基盤となるInfor OSはAWS上で稼働します。
日本ではAWS東京リージョンで運用され、導入は国内パートナーが支援します。料金は公式サイトに記載がなく、問い合わせによる個別相談となります。
13. FutureStage(株式会社日立システムズ)

株式会社日立システムズが提供するFutureStageは、中堅・中小規模の製造業・卸売業・小売業に向けた基幹業務パッケージです。生産管理と販売管理に軸足を置き、受注から在庫引当・生産計画までをデータ連携でつなぎます。
販売管理(受注・在庫引当・売上・請求)に、生産・購買・原価・在庫・輸出入までを一気通貫で管理でき、製造業の受注〜生産〜出荷の流れに適合します。応研との協創によるクラウド版は、ノーコード・ローコード開発でコア領域に影響を与えずに機能を拡張できます。
機械器具・精密機械・医療機械・化学・金属など、幅広い製造業種での導入実績があります。料金は公開されておらず、導入規模や構成に応じて要問い合わせです。
14. スーパーカクテルCore(株式会社内田洋行ITソリューションズ)

会計・販売・生産・原価などをモジュール単位で組み合わせる製販一体型の統合基幹業務システムが、株式会社内田洋行ITソリューションズの「スーパーカクテルCore」です。中堅・中小企業を対象とし、オンプレミスとクラウド(スーパーカクテルクラウド)のどちらでも導入できます。
販売モジュールは受注から出荷・売上・請求までを一気通貫で管理し、複数締め請求や得意先別の掛け率設定、複数税率に対応します。食品業向けの「Core FOODs」や化学品・プロセス型製造業向けの「Core se」など、業種別に機能を作り分けたラインナップをそろえます。
会計のみ・販売のみといったモジュール単体での導入から段階的に始められます。料金はシステム構成やユーザー数で変わるため、個別見積もりとなります。
15. Plaza-i(株式会社ビジネス・アソシエイツ)

Plaza-i は、公認会計士が設立した株式会社ビジネス・アソシエイツが自社開発・直販する統合ERPです。販売・物流在庫・購買・会計・固定資産など11のモジュールを単一データベースと共有マスタで統合し、必要なモジュールを組み合わせて導入します。
販売管理(SOE)は見積から受注・出荷・請求まで、得意先別の締め日・支払条件や輸出インボイスの自動生成、三国間貿易に対応します。物流在庫(DRS)では複数倉庫の在庫引当やロット/シリアル管理を扱え、多通貨・バイリンガル切替・在外子会社連結・複数会計基準といったグローバル対応機能を標準で搭載します。
中堅・中小企業のほか、海外進出企業や外資系企業の日本法人も対象としています。導入実績は700社以上、延べ4,600システム以上(2026年5月時点、提供元公式)で、料金は構成に応じた個別見積もりです。
16. SKit FLEXi(株式会社NTTデータセキスイシステムズ)

販売・仕入・在庫・会計・情報分析を1つに統合したクラウド基幹業務システムが、株式会社NTTデータセキスイシステムズの「SKit FLEXi」です。卸売業・製造業を主な対象とし、工業用ゴムやプラント製品、建築資材など明細量の多い産業財の卸売での導入事例を公開しています。
クラウドでありながら、顧客独自の業務プロセスに合わせて柔軟にカスタマイズできる点を訴求します。全員がSEのサービスデスクによる導入・運用サポートや、業務・アプリケーション・システム基盤の運用をまとめて委託できる提供形態も選べます。
料金は月額7,500円/人からで、ユーザー数や売上明細数に応じて変動します。初期費用は導入規模や機能によって変わるため、要問い合わせです。
17. InfiniOne(FutureOne株式会社)

FutureOne株式会社のInfiniOneは、販売・購買・在庫・債権債務・生産/製造・原価・財務会計・貿易までを1パッケージで扱う中堅企業向けのERPです。販売・仕入・生産・会計のデータをリアルタイムに連携し、部門をまたぐ処理を効率化します。
変化対応型ERPを掲げ、独自の業務にフィットさせやすい設計を特徴とします。食品業・鉄鋼業・木材業のほか、製造・小売・保守を組み合わせた複合業態にも対応します。
2017年のリリース以降、従来のOracle DB専用からオープンソースDB対応へと広げ、年間の運用コストを抑えられるようにしています。料金は公開されておらず、要問い合わせです。
プロジェクト型(受託・制作業)の販売〜原価〜請求を管理したいタイプ
web制作・コンテンツ制作・広告・IT開発など、案件単位で受注から原価・請求までを管理したい受託型の業種に向く製品です。
案件別の原価の積み上げ方や、工数をどう収支に反映するかといった収支管理の進め方そのものを詳しく知りたい場合は、プロジェクト収支管理システムを比較した以下の記事が参考になります。
プロジェクト収支管理システム比較20選|タイプ別の選び方と料金、案件別原価の作り方を解説
案件が終わって締めてみるまで、その仕事が黒字だったのか赤字だったのか分からない状態になっていませんか。受託でビジネスを回している企業では、珍しくありません。売上は請求書で追えても、そこにぶつける原価は、メンバーの作業時間と外注費と経費に散ら…
18. Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)

ベルギー発のオープンソースERP「Odoo」を、要件定義から運用定着まで一貫して導入支援するのが、株式会社マルウェブのサービスです。Odooは販売・会計・在庫・購買・CRM・ECなど80以上のアプリ(Odoo公式表記)から、必要な機能だけを選んで追加・統合できます。
プロジェクト型の業務では、Odooのプロジェクト・タイムシート機能で計画工数と実績工数を比較し、請求可能時間を案件・タスク別に把握できます。販売・在庫からスモールスタートし、慣れてから会計やCRMを段階的に広げる進め方にも対応します。
マルウェブは要件定義・Fit & Gap分析からカスタマイズ開発、外部連携、データ移行、運用定着、公開後の運用支援までを担い、日本とベトナムのハイブリッド体制で開発します。料金はOdoo本体ライセンス(公式表記でスタンダード22ドル・カスタム33ドル、1ユーザー月額)と、要件に応じた導入支援費用の個別見積もりに分かれます。
販売・在庫・会計の分断は、導入の現場でどのような相談として持ち込まれるのか。マルウェブの若林氏はMCB FinTechカタログの取材に次のように話しています。
一番多いのは、販売管理、在庫管理、会計がそれぞれの部門で分断されているので一元化したい、というご相談です。また、営業と店舗の連携に関するご相談もあります。たとえば営業担当が商品を販売して在庫が確保されたのに、実店舗側の在庫がリアルタイムで反映されていないために、実際にはない在庫を売ってしまう。そうした状態を目に見える形にしたい、というものです。
19. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACは、東証プライム上場の株式会社オロが提供する、案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化した統合型クラウドERPです。IT・システム開発、広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業、イベント・ディスプレイ制作などを対象とします。
プロジェクト別の収支管理を軸に、販売管理・購買管理・勤怠/工数管理・経費管理・管理会計を一元化します。案件ごとに外注費・仕入・労務費を紐付け、入力した工数は案件別の労務費へ自動集計され(直接作業は直課、間接作業は部門配下の案件へ再配賦)、案件損益をリアルタイムに可視化できます。
販売管理は見積から受注・売上・請求・入金消込・債権管理までを担い、販売管理ライセンス単体での契約もできます。料金は機能(モジュール)×ライセンス数の課金で、初期設定費用10万円・保守6万円〜/月、各モジュール単価は要問い合わせです。導入実績は1,100社超(提供元公式、基準時点の明示なし)。
20. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYES(エムエーアイズ)は、株式会社ビーブレイクシステムズが提供するプロジェクト型ビジネス特化のクラウド型ERPです。日々の工数登録から人件費・外注費・経費を案件原価に反映し、部門別・案件別・顧客別など複数の切り口で損益を可視化します。
工数はマスタに設定した基準時間単価(個人別またはジョブグレード別)と作業時間を掛けて労務費に変換し、月別に原価の予算と実績をグラフで比較できます。標準の原価単位はプロジェクトですが、製品・ジョブなど別の単位への変更や工事進行基準にも対応します。
受注〜売上〜請求〜入金を一元管理する販売管理モジュールも備え、導入形態はSaaS・SaaS+・一括の3種類から選べます。料金は公式非公開で、利用人数や機能により変わるため要問い合わせです(30日間の無料トライアルあり)。情報セキュリティはISO/IEC 27001を2025年3月に取得しています。
21. Reforma PSA(リフォルマ PSA)(株式会社オロ)

ZACと同じ株式会社オロが、中小・成長企業向けに提供するのがクラウド型ERP「Reforma PSA(リフォルマ PSA)」です。ZACの機能のうち案件・プロジェクト型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化した製品で、IT・広告・イベント・コンサルティング・制作・設計業などを対象とし、従業員50名以下が目安とされます。
販売管理・購買管理・勤怠工数管理・経費管理を一元化し、工数登録を前提とした労務費配賦・共通費配賦で案件ごとの原価を自動計算します。実行予算(利益計画)を入力でき、仕掛中の案件でもプロジェクト別の工数予実と損益をタイムリーに把握できます。
料金は初期費用0円・月額30,000円(税抜)からで、販売管理6,000円・購買管理2,000円・勤怠管理300円・経費管理300円といった機能別ライセンスをユーザー単位で組み合わせます(導入期間1〜2か月が目安)。会計は勘定奉行クラウドやマネーフォワード クラウド会計など複数システムへの仕訳ファイル連携に対応します。
22. プロカン(株式会社PROCAN)

案件単位で進む受託型ビジネスの収支管理に特化したクラウドシステムが、株式会社PROCAN(旧・株式会社シービーティー)の「プロカン」です。案件ごとに予算・実績・工数原価・外注費・経費を集約し、収支をリアルタイムに可視化することを主眼とします。
IT・システム開発向けの「プロカンIT」、制作・広告向けの「プロカン制作」、建設・工事向けの「プロカン建設工事」の3ラインナップを展開します。社内人員の工数はGoogleカレンダー連携で入力を支援し、工数×労務単価で人件費を原価に換算して、外注費と合わせ案件ごとの粗利を可視化します。
見積書・請求書・発注書などの帳票作成からデジタル稟議・承認までを一つの入力で連続処理でき、弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードとの会計連携にも対応します。料金は初期費用150,000円(税込165,000円)から、月額30,000円(税込33,000円)からで、利用人数(ID数)に応じて変わります。
多業界対応で全社基幹を統合したいタイプ
複数拠点・多通貨や、複雑な業務を全社横断で標準化したい企業に向く製品です。大企業向けが中心ですが、中小・中堅企業から使える製品も含みます。
23. SAP S/4HANA Cloud(SAP Cloud ERP)(SAPジャパン株式会社)

SAP SE(ドイツ)が開発し、日本ではSAPジャパン株式会社が提供する統合基幹業務システム(ERP)のクラウド版です。財務会計・管理会計に加え、調達・在庫・生産・販売・サプライチェーンなどの業務を、SAP HANAを基盤とする単一のデータ基盤上で統合管理します。
導入形態は、業界標準の運用に合わせて標準化導入するPublic Edition(中堅・成長企業向けのGROW with SAP)と、独自開発・カスタマイズに対応するPrivate Edition(大企業向けのRISE with SAP)に分かれます。受発注や在庫などの業務データは会計へ連動し、グループ全体の連結・管理会計まで同じ基盤上で扱えます。
Public Editionは60の国・地域のローカルバージョンをSAPが標準提供し、30以上の言語に対応します。料金は公式の定価表が公開されておらず、ライセンス費・導入費・運用保守費を含む個別見積もりが前提です。
24. OBIC7(オービックセブン)(株式会社オービック)

株式会社オービックが自社開発から直接販売・保守までを一貫体制で手がける国産の統合基幹業務システム(ERP)です。会計・人事給与・販売・生産などの業務を、最も必要な部門から順次導入できるコンポーネント型の構成を取ります。
販売情報ソリューションは、受注・出荷・請求・在庫・仕入といった販売プロセスを管理し、会計マスターを内蔵して売上計上と同時に自動仕訳を生成する会計一体型の設計が特徴です。化学・鉄鋼・食品・商社/物流・建設工事など、業種別のテンプレートを用意しています。
代理店取引・帳合取引など国内の商習慣に対応した仕入管理に加え、L/C管理・為替予約・前払/前受金管理など輸出入業務を国内販売と一体で運用できます。シリーズ全体の累計導入社数は29,000社超とされ、料金は個別見積もりで公式の価格表は公開されていません。
25. Oracle Fusion Cloud ERP(日本オラクル株式会社)

日本オラクル株式会社が提供するクラウド型のERPスイートです。財務(会計ハブ・買掛/売掛・経費・収益管理)を中核に、調達、プロジェクト管理、リスク管理、SCM、経営管理(EPM)を同じスイートの領域として扱います。
導入事例は上場大企業やグローバルグループが中心で、JTBグループ(国内外計54社)や兼松(グループ33社)といったグループ横断での採用が公表されています。財務プロセスには生成AI・AIエージェントを組み込み、取引処理から予測・レポート作成までを支援します。
導入は日本IBM・TISなどのSIパートナーが支援する事例が公表されています。料金は公式の公開価格が確認できず、導入規模に応じた個別の問い合わせが前提です。
26. Microsoft Dynamics 365 Business Central(日本マイクロソフト株式会社)

日本マイクロソフト株式会社と導入パートナーが提供する、小中規模企業向けのERPです。財務管理・販売・購買・在庫・プロジェクト管理・製造を1つの製品で扱い、公式ページでは「55,000社に信頼される」と記載されています。
販売では受注受付から見積・販売注文の生成までを支援し、購買・在庫ではAIを活用した需要・在庫予測やバーコードによる入出庫に対応します。財務・販売・購買・在庫・プロジェクト・製造の各領域に対応するPower BIアプリが用意され、予算と実績の比較や収益性の指標をレポートできます。
料金はEssentialsが1ユーザーあたり月額11,994円、Premiumが16,491円(いずれも年払い・税別)です。日本の会計・税制への対応と日本語画面はパートナー提供のローカライズアプリによるため、導入時に対応範囲の確認が必要です。
27. GRANDIT(グランディット)(インフォコム株式会社)

複数のIT企業が参加するコンソーシアム方式で開発され、インフォコム株式会社が開発・保守を担う国産の統合型ERPです。販売・調達・在庫・製造、経理・資産・経費、債権・債務、人事・給与などのモジュールを備えます。
国内70社以上のプライムパートナーが販売権・改変権を持ち、業種別・個別要件のカスタマイズを手がける体制を取ります。卸売・商社、情報サービス、小売、建設、製造など幅広い業種に対応し、電子帳簿保存法対応・内部統制・多通貨・グループ展開などのソリューション項目を公式に掲げています。
設備工事業向けには、工事別の実行予算管理や、総予定原価に対する実績原価の進捗率に応じて進捗売上を計上する工事進行基準への対応があります。導入実績は1,500社以上で、料金は公式に記載がなく問い合わせが前提です。
28. PROACTIVE(プロアクティブ)(SCSK株式会社)

住友商事グループのSCSK株式会社が1993年から提供する国産の統合型ERPです。会計・人事給与・販売管理・生産管理など基幹業務全般をカバーし、2024年11月に生成AI支援機能を中核に据えた現行の「PROACTIVE」へ刷新されました。
公式は対象を年商100億円以上の中堅〜大企業と明示し、SaaS・オンプレミス・IaaSを業務領域ごとに組み合わせる「ハイブリッド導入」を提示しています。販売管理モジュールは販売・購買・在庫を一元化し、国内の販売・購買から請求・回収・支払、貿易取引までを対象とします。
商社・卸売業向けテンプレートでは、住友商事グループの業務ノウハウを反映して受発注同時・売買同時計上に標準対応し、標準6工程を3〜4工程に削減できると説明されています。初期費用は公式FAQで2,000万円からが目安とされ、月額は基本料金+ユーザー数の従量課金で金額は個別見積もりです。
29. HUE(ヒュー)(株式会社ワークスアプリケーションズ)

株式会社ワークスアプリケーションズが開発する、大手企業向けの国産統合基幹業務システム(ERP)です。会計(AC)とサプライチェーン(SCM)を中核に、AIエージェントや業務アプリ開発基盤、データ基盤を必要な領域から段階的に導入できる構成を取ります。
サプライチェーン領域では購買・調達管理、販売管理、製造原価管理、プロジェクト収支管理などをカバーし、会計領域では財務・管理会計から債権債務・固定資産・経費精算・資金管理・連結決算までを扱います。経費精算では自社開発のAI-OCRによる証憑の読み取り・入力自動化を訴求しています。
保守契約の範囲内でのバージョンアップを標準とし、導入実績は2,400社以上(2026年1月時点の公式発表)とされます。料金は公式に金額の記載がなく、処理件数・導入する製品領域・グループ会社数などに応じた個別見積もりが前提です。
30. Biz∫(ビズインテグラル)(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する国産のERPパッケージです。会計、販売・購買・在庫、経費精算、人事給与の各モジュールを備え、intra-martのワークフローを共通基盤として他システム連携やBIと組み合わせます。
会計領域は、複数支払サイトや手形・電子記録債権、最大7台帳の資産管理、日本基準とIFRSの複数元帳に対応します。ライセンスは「業務モジュール×指定ユーザー数」で、一般会計のみといった最小単位から段階的に導入できます。
NTTデータ公式では年商500億円以上の大手企業を主対象とし、サブスクリプション型の「Biz∫Optima」で中堅企業へも対象を広げています。採用社数は2,000社を突破(2025年12月時点)とされ、料金は公式に記載がなく問い合わせが前提です。
31. EXPLANNER(エクスプランナー)(日本電気株式会社)

日本電気株式会社(NEC)が開発し、NECグループのNECネクサソリューションズ株式会社が販売・サポートを担う国産ERPのブランド総称です。会計・販売・生産管理・人事給与・ワークフローなどの基幹業務を、企業規模・業種別に分かれた複数の製品でカバーします。
汎用ERPの現行主力「EXPLANNER/Ax」は会計・販売・債権債務・人事給与を、「EXPLANNER/Z(NX)」は生産・原価・販売・債権債務・会計を統合し、IFRS対応の複数帳簿機能やグループ会計機能を備えます。生産管理の「EXPLANNER/Jx」はマルチサイト対応を標準搭載します。
大企業のグループ会社への横展開実績が公表されており、阪急阪神ホールディングスでは標準テンプレートと移行ツールを用いて2年でグループ60社への共通経理システム導入を完了しています(旧製品EXPLANNER/Aiでの実績)。料金は各製品とも公式に具体額の記載がなく、問い合わせが前提です。
32. MJSLINK DX(株式会社ミロク情報サービス)

株式会社ミロク情報サービスが提供する中堅・中小企業向けのクラウド型ERPです。「財務大将」「販売大将」「給与大将・人事大将」「資産管理」を同一製品群で構成し、クラウド(Microsoft Azure環境)とオンプレミスの両方で利用できます。
販売大将は、見積・受注・売上の伝票リレー入力、受注時の自動発注、債権・債務管理、請求管理、複数税率対応、在庫・倉庫管理などをカバーします。財務大将は管理会計と制度会計の両方に対応し、部門・支店・セグメント・プロジェクト別の管理や、建設業・医療・社会福祉などの会計基準に対応します。
AI仕訳やMJS AI監査支援による仕訳の自動化・検証に加え、生成AIを活用した問い合わせ対応の「MJS AIアシスト」を備えます。料金は公式に金額の記載がなく、5年間の使用許諾の買取プランと月額/年額のサブスクリプションプランが用意され、金額は機能・事業規模で変動します。
販売管理を担う基幹システム(ERP)の費用相場
基幹システムの費用は、提供形態・開発方式・企業規模によって大きく幅があります。本記事で紹介した製品のうち料金を公開しているものを目安にすると、タイプごとの相場感は次のとおりです。
- 販売+会計・バックオフィスを一体化したいタイプ:クラウド型が中心です。SmileWorks は初期費用0円・月額5,000円から、GEN は月額基本料金20,000円からなど、中小企業向けは月額数万円規模から始められます。上位プランや大規模向けは個別見積もりとする製品が多くなります。
- 在庫・生産・原価まで一気通貫で管理したいタイプ:SMILE V は初期費用158,000円から・販売管理の月額19,360円から、キャムマックスは初期費用100,000円・月額基本料金70,000円から(いずれも税別)など、初期十数万円・月額2万〜9万円規模が目安です。生産管理まで含む製品は個別見積もりが中心です。
- プロジェクト型(受託・制作業)の販売〜原価〜請求を管理したいタイプ:Reforma PSA は初期費用0円・月額30,000円から、プロカンは初期費用150,000円(税込165,000円)・月額30,000円(税込33,000円)から、ZAC は初期費用100,000円からなど、月額3万円前後から利用できる製品があります。
- 多業界対応で全社基幹を統合したいタイプ:中小・中堅向けの Microsoft Dynamics 365 Business Central は1ユーザー月額11,994円から(年払い・税別)といった公開料金がある一方、全社統合のオンプレミス型やスクラッチ開発では、初期費用が数百万円から2,000万円規模(PROACTIVE の公式目安)に達することもあります。
多くの製品は、業務範囲やカスタマイズの度合い、利用人数によって費用が変わるため、料金を公開せず個別見積もりとしています。価格が公開されていないこと自体は珍しくなく、要件次第で金額が変わる基幹システムの性質によるものです。
正確な費用は、自社の要件を提供会社に伝えたうえで見積もりを取るのが確実です。なお、公開されている料金は税抜・税込の表記が製品ごとに異なるため、比較の際は各社の表記をあわせて確認してください。
販売管理の基幹システム(ERP)を提供するベンダー(提供会社)の選び方
基幹システムは、製品そのものだけでなく、導入を支援し運用を支える提供会社(ベンダー・SIer)選びが成否を分けます。見積もりが要件次第で変わり、導入後も長く付き合うことになるため、次の観点で見極めると失敗を防げます。
その前提として、製品を開発した会社が自ら導入まで手がける直販型と、開発元が認定したパートナー(販売店・SIer)が導入・サポートを担う間接販売型があることを押さえておきます。大手の製品ほどパートナー経由が多く、同じ製品でも依頼するパートナーによって得意業種や支援体制が変わります。
製品の候補を絞ったら、それを誰が導入・サポートするのか(開発元の直販か、どのパートナーか)を資料請求や問い合わせの段階で確認しておくと、稼働後の相談窓口で迷いません。
同業種・同規模の導入実績を確認する
まず見ておきたいのが、自社と同じ業種・近い規模での導入実績の有無です。販売管理は業種ごとの商習慣(締め請求・掛率・ロット管理など)が色濃く出るため、同業での実績があるベンダーは要件のすり合わせが速く、想定外の追加開発を抑えられます。公式サイトの導入事例や、業種別のテンプレート・パッケージの有無が判断材料になります。
支援範囲(導入設計〜開発〜保守・運用)を確認する
要件定義や導入設計から、カスタマイズ開発、稼働後の保守・運用、さらに業務改善の伴走までを、どこまで一社で担えるかも確認したいポイントです。製品の提供元と導入支援を行う会社が別のこともあるため、問い合わせ・導入・サポートの窓口がどう分かれるかも押さえておくと、稼働後の相談先で迷いません。
リファレンスチェック・プロジェクト管理体制・サポート品質を確認する
可能であれば、過去の導入先に直接話を聞くリファレンスチェックを行うと、納期やコミュニケーションの実態を確かめられます。あわせて、プロジェクトの進め方や体制、障害時の対応やサポートの受付時間などの運用面も見ておきたいところです。見積もりの内訳が明確で、仕様変更への対応方針を事前に示してくれるベンダーほど、導入後のトラブルを避けやすくなります。
導入支援にかかる費用の考え方を把握する
製品のライセンス費用とは別に、要件定義・導入設計・カスタマイズ開発・データ移行・教育などの導入支援費が、提供会社(ベンダー・SIer)への費用としてかかります。
この費用は作業量に応じた人月単価で見積もられることが多く、カスタマイズや移行の範囲、プロジェクトの規模によって大きく変わるため、各社とも個別見積もりが基本です。パッケージを標準に近い形で使えば抑えられ、独自の商習慣に合わせた作り込みが増えるほど高くなります。
製品の料金だけで判断せず、この導入支援費と稼働後の保守・運用費まで含めた総額で比較することが大切です。見積もりを依頼する際は、どこまでが製品費用で、どこからが導入支援費なのかを分けて提示してもらうと、各社の費用を同じ土俵で比べられます。
まとめ
販売管理を担う基幹システム(ERP)は、受注・在庫・購買・請求・会計を一つの基盤でつなぎ、販売から経営数字までを一貫して把握できる点が、単機能の販売管理ソフトとの違いです。選ぶ際は、自社の販売業務の重心(会計一体/在庫・原価/プロジェクト型/全社統合)と企業規模からタイプを見極め、販売業務のカバー範囲・会計連携の深さ・案件別の採算管理といった販売管理に特有の観点で比較するのが近道です。
製品選びと同じくらい、導入を支える提供会社(ベンダー)選びも重要です。同業種・同規模の実績、支援範囲、プロジェクト体制を確認し、自社の業務を理解してくれる会社を選びましょう。まずは気になる製品の資料を取り寄せ、機能と費用を具体的に比べることから始めてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 販売管理を担う基幹システム(ERP)とは何ですか?
A. 販売管理を担う基幹システム(ERP)とは、受注・出荷・請求・入金から在庫・購買・会計までを一つの基盤で統合管理する仕組みです。部門ごとに分かれていた販売の数字を全社でそろえ、受注が在庫・仕入・会計仕訳まで自動で連動するため、二重入力や転記のミスを抑えながら、販売から経営数字までを一貫して把握できます。
Q. 基幹システム(ERP)と販売管理システムの違いは何ですか?
A. 基幹システム(ERP)と販売管理システムの違いは、扱える業務の範囲にあります。単機能の販売管理システムが見積・受注・売上・請求など販売まわりに特化するのに対し、基幹システム(ERP)は販売を在庫・購買・会計と同じ基盤で一体に扱います。販売管理の範囲だけで足りるなら単機能のソフトでも対応できますが、在庫や会計まで含めて全社の業務を統合したい場合は基幹システムが選択肢になります。
Q. 販売管理の基幹システム(ERP)の費用相場はどれくらいですか?
A. 販売管理の基幹システム(ERP)の費用は、提供形態・開発方式・企業規模によって幅があり、クラウド型のパッケージは月額数万円程度から、中堅・大企業向けでは月額数十万円規模になることもあります。オンプレミス型やスクラッチ開発では初期費用が数百万円以上の場合もあります。要件次第で金額が変わるため個別見積もりの製品が多く、正確な費用は自社の要件を伝えて見積もりを取るのが確実です。
Q. 販売管理の基幹システム(ERP)は導入にどれくらいの期間がかかりますか?
A. 販売管理の基幹システム(ERP)の導入期間は、製品の業務範囲やカスタマイズの度合い、データ移行の量によって変わります。標準機能をそのまま使うクラウド型のパッケージは比較的短期間で始めやすく、スクラッチ開発や多拠点・大規模の全社統合では長めの期間を見込みます。既存データの移行や現場が操作に慣れる期間も考慮し、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
Q. 販売管理の基幹システム(ERP)はクラウド型とオンプレミス型のどちらを選べばよいですか?
A. 販売管理の基幹システム(ERP)の提供形態は、初期費用を抑えて短期間で始めたいならクラウド型(SaaS)、独自要件やセキュリティ方針に合わせて作り込みたいならオンプレミス型が向きます。近年はクラウド型が主流ですが、両方に対応する製品もあります。自社の要件・予算・情報システムの体制に照らして選ぶとよいでしょう。
Q. web制作やコンテンツ制作などの受託業でも販売管理の基幹システム(ERP)は使えますか?
A. web制作やコンテンツ制作などの受託業でも、プロジェクト型(案件単位)に対応した基幹システム(ERP)を使えば、案件ごとの受注・工数・外注費・原価・請求を一元管理できます。これらの業種は有形商材の在庫管理よりも案件別の採算管理が重要になるため、案件収支をリアルタイムに把握できるプロジェクト型のERPが適します。本記事でも、このタイプの製品をタイプ別に比較しています。
Q. 販売管理の基幹システム(ERP)を導入すると既存の業務フローは見直す必要がありますか?
A. 販売管理の基幹システム(ERP)を導入する際は、自社の業務フローを一定程度見直すことが有効です。パッケージ型の製品は標準機能に業務を合わせるほど追加開発や運用の負荷を抑えられるため、独自の商習慣をそのまま持ち込むより、標準に寄せられる部分は見直す進め方が定着しやすくなります。一方で、締め請求や掛率など自社に欠かせない商習慣は、製品が対応できるかを事前に確認しておく必要があります。
Q. 販売管理の基幹システム(ERP)を提供するベンダー(提供会社)はどう選べばよいですか?
A. 販売管理の基幹システム(ERP)を提供するベンダー(提供会社)は、自社と同じ業種・近い規模での導入実績、導入から保守・運用までの支援範囲、プロジェクト管理体制とサポート品質の3点で見極めます。販売管理は業種ごとの商習慣が色濃く出るため、同業での実績があるベンダーほど要件のすり合わせが速く、追加開発を抑えられます。過去の導入先に直接話を聞くリファレンスチェックも有効です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















