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ERPパッケージの選定の進め方|失敗しない選び方のチェック観点と導入ステップを解説

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ERPパッケージの導入は決まったものの、何を基準に、どういう順番で選べばよいのか。高額な投資だけに、選定でつまずいて「現場で使われないシステム」になってしまう事態は避けたいところです。

ERPパッケージは製品ごとに得意な業務領域も提供形態も費用の考え方も異なり、比較に入る前の準備や確認すべき観点を押さえておかないと、後から要件の抜け漏れやコストの膨張に気づくことになります。選定は「製品を見比べる」前の段取りで、その良し悪しの大半が決まります。

本記事では、ERPパッケージの選定を始める前にやることから、選び方のチェック観点と、要件定義・RFPを含む選定〜導入の進め方、よくある失敗の回避策まで整理します。クラウド型とオンプレミス型の選び分けや、主要なERPパッケージの提供形態・対応規模・費用感もまとめました。ERP選定を進める担当者が、候補を数本に絞り込むための判断材料としてご活用ください。

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ERP(ERPパッケージ)とは?基幹システムとの違い

ERP(Enterprise Resources Planning=企業資源計画)は、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を統合的に管理する考え方を指します。これをソフトウェアとして製品化したものがERPパッケージで、会計・販売・購買・在庫・生産・人事といった基幹業務を、ひとつのシステム・ひとつのデータ基盤の上で一元管理します。

混同しやすいのが「基幹システム」という言葉です。基幹システムは、会計システム・販売管理システムのように、企業の中核業務を支えるシステムの総称で、業務ごとに別々の製品を使っているケースも含みます。これに対してERPパッケージは、それらの業務を横断してデータをつなぎ、全体を統合する点が本質的な違いです。

各業務のデータが分断されていると、部門をまたいだ集計や二重入力が発生し、経営数字をリアルタイムに把握しにくくなります。

老朽化した基幹システムの刷新は、多くの企業にとって先送りできない課題になっています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のレガシーシステムモダン化委員会の資料でも、「2025年の崖」としてレガシーシステムの課題が取り上げられています。経済産業省の「DXレポート」が示したこの課題について、脱却は依然として進んでいないとされています。

ERPパッケージへの刷新は、この分断・老朽化・属人化をまとめて解消する手段として検討されます。

出典・参考資料(1件)

ERPパッケージの選定を始める前にやること

ここからは、製品の比較に入る前に社内で固めておくことを整理します。ERP選定の成否は、この準備の精度でほぼ決まります。候補製品の機能表を見比べる前に、まず自社が何を達成したいのかを言葉にしておきましょう。

導入目的を明確にする

最初に決めるのは「何のためにERPを入れるのか」です。決算を早期化したい、グループ全体の数字をリアルタイムに見たい、二重入力や手作業をなくして属人化を解消したい——目的によって、重視すべき機能も適した製品も変わります。目的が曖昧なまま製品選びに入ると、機能の多さや価格といった表面的な条件に判断が引きずられがちです。

目的は「達成したい状態」を具体的な言葉にしておくと、後の要件定義や製品比較の判断基準になります。経営層・各部門の責任者と目的を共有し、プロジェクトの到達点として合意しておくことが出発点です。

導入目的を「達成したい状態」として言葉にするとき、どんな状態を据えると選定の軸になるのでしょうか。製品を提供する立場からは、一例として次のような見方が示されています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

決め手という意味では、やはり経営者の方が「今見たい数字が、今すぐ見られるかどうか」を重視されます。現場の担当者にとっての使いやすさももちろん大事なのですが、最終的な意思決定の場面では、リアルタイムに正確な数字が出てくることが何より効いてきます。

自社の課題を洗い出す

次に、現状の業務のどこに問題があるのかを棚卸しします。部門ごとにシステムが分かれてデータがつながっていない、同じ情報を複数のシステムに入力している、特定の担当者しか処理できない業務がある——こうした現状の痛みを具体的に書き出すことで、ERPで解決すべき範囲がはっきりします。

課題の洗い出しは、経理・情シスだけで行わず、実際に業務を回している現場の担当者を巻き込むのが要点です。現場が感じている非効率は、管理部門からは見えにくいことが多いためです。洗い出した課題は「ERPで解決するもの」「運用やルールで解決するもの」に仕分けておくと、要件が過剰に膨らむのを防げます。

導入範囲と要件の下地を整理する

目的と課題が見えたら、ERPでカバーする業務の範囲を決めます。会計だけから始めるのか、販売・在庫・生産まで一度に統合するのか。全社一括で導入するのか、痛みの大きい業務からスモールスタートするのか。この導入範囲の判断が、必要なモジュールや概算費用、導入期間を大きく左右します。

あわせて、対象業務ごとに「どんな処理が必要か」を箇条書きで整理しておきます。この要件の一覧が、後の要件定義書やRFP(提案依頼書)の下地になります。この段階では精密さより網羅性を優先し、現場の要望を幅広く拾っておくと、製品比較のときに「自社に必要な機能が備わっているか」を具体的に照合できます。

ERPパッケージ選定で確認すべきチェック観点

候補製品を比較するときは、次の観点を確認します。それぞれ「なぜ見るのか」と「どう確認するのか」をセットで押さえると、資料請求や稟議の判断材料に落とし込めます。

チェック観点なぜ見るかどう確認するか
機能適合(標準機能でどこまで賄えるか)標準で足りない分はアドオンで埋めることになり、費用も保守負担も増えるため準備段階で整理した要件一覧を製品に突き合わせ、標準対応・設定で対応・アドオン必要のどれかをデモや資料で確認する
導入形態(クラウド/オンプレミス)の適合形態によって費用のかかり方や法改正への追従方法が変わるため自社のセキュリティ方針・運用体制・カスタマイズ要件に合うかを確認する(詳しい選び分けは次章)
コスト総額(初期・月額・導入・保守)本体より導入・カスタマイズの工数が総額を左右することが多いため利用人数・導入範囲を伝え、初期と月額を分けた見積もりを取り、数年単位の総保有コストで比較する
自社の業種・規模での導入実績近い要件に応えられる可能性が高く、導入の勘所をベンダーが理解しているため総導入社数だけでなく「自社に近い業種・規模の事例」を名指しで尋ね、可能なら効果まで聞く
サポート・導入支援の体制運用が定着して初めて効果が出るため直販か販売パートナーか、問い合わせの対応時間・言語、稼働後の定着支援やユーザー会の有無を尋ねる
拡張性・将来性導入時点の要件だけで選ぶと、数年後に作り直しが必要になりかねないためユーザー・モジュール追加の可否と費用、多通貨・多言語・連結への対応、アップデート方針を尋ねる
既存システムとの連携ERPに一本化しない業務が残ると、連携できなければ二重入力が解消されないためAPI連携・CSV連携の可否、連携実績のあるサービス名、連携にかかる追加費用を具体的に尋ねる
セキュリティ・内部統制基幹データを扱うERPは、情報漏えいや不正操作のリスクに直結するため権限設定の粒度、監査証跡の残り方、ISO/IEC 27001やSOC報告書などの認証の保有主体を確かめる

ERPパッケージの種類と導入形態の選び分け

ERPパッケージは「どこで動かすか(利用形態)」と「どこまで一体で持つか(構成)」の2つの軸で整理すると、自社に合うタイプを選びやすくなります。ここからは、それぞれの軸での違いと選び分けを解説します。

ERPパッケージを選ぶ2つの軸を整理した図解。軸1の利用形態はクラウド型とオンプレミス型、軸2の構成は統合型・コンポーネント型・業務ソフト型の3つに分かれ、それぞれの特徴と向く企業規模を示している。

利用形態で選ぶ:クラウド型とオンプレミス型

利用形態は、ベンダーが用意したサーバー上でインターネット経由で使う「クラウド型」と、自社の環境にシステムを構築する「オンプレミス型」に大きく分かれます。近年はクラウド型が主流になりつつあり、総務省の令和5年通信利用動向調査でも、クラウドサービスを利用している企業の割合は上昇傾向が続き「8割に近づいている」と報告されています。

観点クラウド型オンプレミス型
初期費用比較的抑えやすい(自社サーバー構築が不要)サーバー・インフラ構築の費用がかかる
ランニング費用月額・年額の利用料が継続的に発生保守費用のほか、インフラの更新費用が発生
法改正・バージョンアップベンダー側で自動対応される製品が多い自社で適用・更新の作業が必要になりやすい
カスタマイズの自由度標準機能中心。製品により拡張範囲は異なる自由度が高く、独自要件に作り込みやすい
利用場所インターネット環境があれば場所を選ばない原則として社内ネットワーク中心
セキュリティの責任分担基盤はベンダー、設定・運用は利用側が分担構築・運用・監視まで自社の責任範囲が広い
導入期間比較的短期で始めやすい構築工程を含むため長くなりやすい

標準機能に業務を合わせて短期間で始めたい、インフラの運用負担を抑えたい企業にはクラウド型が向きます。一方、独自の業務プロセスを作り込みたい、データを自社環境で管理したいといった要件が強い場合はオンプレミス型が選択肢になります。クラウド型でもセキュリティの設定・運用は利用側の責任範囲が残るため、「クラウドだから安全」と一括りにせず、自社の要件に照らして判断することが大切です。

出典・参考資料(1件)

構成で選ぶ:統合型・コンポーネント型・業務ソフト型

もう一つの軸が、ERPをどこまで一体で持つかという構成の違いです。大きく3つに整理でき、自社の導入範囲と規模、将来の拡張計画に照らして、どの構成が無理なく運用できるかで選びます。

  • 統合型:会計・販売・在庫・生産・人事などを最初からひとつの製品に統合する構成。データ連携の設計が不要で全体最適を図りやすい一方、導入範囲が広く相応の規模になりがちです。全社を一度に統合したい中堅〜大企業に向きます。
  • コンポーネント型:必要な業務モジュールを選んで組み合わせる構成。痛みの大きい業務から段階的に広げやすく、スモールスタートや段階拡張を前提とする企業に向きます。
  • 業務ソフト型:会計や販売管理など単一業務のソフトを中心に、必要に応じて周辺を連携させる構成。まず一領域だけ効率化したい小規模な企業に適しています。

この記事の比較表では各製品の「提供形態(クラウド/オンプレミス)」を示しています。統合型かモジュール選択型かは製品によって異なるため、構成の観点は個別紹介や資料請求で確かめるとよいでしょう。

こうした構成や導入範囲の切り分けを、実際の導入支援の現場ではどう判断しているのでしょうか。スモールスタートと全社統合の使い分けについて、次のような声があります。

株式会社マルウェブ
若林氏
独自インタビューより

判断の軸は大きく2点です。一つは、お客様が今どの業務をどのように運用していて、Odooのアプリで言えばどの領域を使うことになるのか。もう一つは、予算と優先順位です。この2点は要件定義とフィット&ギャップ分析の段階でお伝えしながら整理していきます。たとえば「まずは販売と在庫と会計だけでスタートしましょう」という形で始めて、使い方に慣れてきたら会計やCRMを段階的に追加していく、といった進め方をご提案することもあります。カスタマイズがあまり必要でなければスモールスタートをお勧めしますし、業務が特殊な場合はカスタマイズに時間はかかりますが、そこはしっかり作り込んでいきましょうとご提案しています。いずれにしても、お客様の今の状態と予算感をヒアリングした上で決めていく形です。

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ERPパッケージ選定〜導入の進め方(ステップ)

選定から本番稼働までの進め方を、工程の流れに沿って見ていきます。前半の準備工程は前章までと重なるため要点にとどめ、要件定義から先を具体的に解説します。

  1. 導入目的の明確化:何を達成したいのかを定義し、プロジェクトの到達点を経営層・各部門と合意します(詳細は前章)。
  2. プロジェクト体制づくり・現場の巻き込み:情シス・経理だけでなく、業務を担う各部門の担当者を巻き込んだ推進体制を作ります。現場の関与が薄いと、要件の抜けや稼働後の不使用につながります。
  3. 既存業務の棚卸:現状の業務フローとシステムを可視化し、ERPで統合する範囲と、残す業務を切り分けます。
  4. 要件定義:対象業務ごとに必要な機能・処理を整理し、要件定義書にまとめます。IPAの「ユーザのための要件定義ガイド」でも、要件を定義する責任はシステムを利用するユーザ側にあるとされ、ベンダー任せにせず業務部門が主体的に関与することが成否を分けます。
  5. 製品・ベンダーの比較/RFPの作成:要件をもとにRFP(提案依頼書)を作り、複数のベンダーに提案を依頼します。RFPは、自社の目的・要件・予算・スケジュールを提示して最適な提案を募る文書で、各社を同じ土俵で比較するための軸になります。
  6. 製品の選定(Fit to StandardかFit&Gapか):提案とデモを評価して製品を決めます。このとき、製品の標準機能に自社業務を合わせる「Fit to Standard」でいくのか、標準と業務の差をアドオンで埋める「Fit&Gap」でいくのか、カスタマイズの方針もあわせて決めておくと、以降の費用と期間が見通しやすくなります。近年はコストや保守負担を抑えられる Fit to Standard が選ばれやすく、独自の業務要件が強い企業ほど Fit&Gap に傾く傾向があります。
  7. 試験運用(テスト・移行):設定・データ移行を行い、実データに近い形で動作を検証します。この段階で現場が触り、運用に乗るかを確かめます。
  8. 本番稼働・定着:教育・マニュアル整備を行って本番に移行し、稼働後も改善を続けて運用を定着させます。
出典・参考資料(1件)

ここで挙げた進め方を自社に当てはめるにあたり、ERPを導入すべきかを判断する観点や必要な機能の整理、クラウド型とオンプレミス型の見極め、導入時に避けたいつまずきまでを、選定の各ステップに沿って確認したい方に向けた資料もあります。

ERPパッケージ選定でよくある失敗・注意点

最後に、ERP選定でつまずきやすいポイントを、回避の確認手順とあわせて整理します。いずれも、前章までの準備と進め方を押さえていれば防げるものです。

  • 価格の安さや機能の多さだけで選ぶ:目先の費用や機能数に引きずられると、自社に必要な機能が欠けていたり、使わない機能に費用を払い続けたりします。回避するには、準備段階で整理した要件一覧に照らし、「自社の目的を達成できるか」を基準に評価します。
  • 現状の業務に合わせて過度にカスタマイズする:今のやり方を変えたくないあまりアドオンを増やすと、費用と保守負担が膨らみ、アップデートへの追従も難しくなります。回避するには、標準機能に業務を合わせられないかを先に検討し、カスタマイズは本当に必要な範囲に絞ります。
  • 現場を巻き込まずに選ぶ:管理部門だけで決めると、現場の実務に合わず、稼働後に使われないシステムになりがちです。回避するには、要件定義や試験運用の段階で現場の担当者に関与してもらい、実際の業務で回るかを確かめます。
  • 導入目的が曖昧なまま進める:目的が定まっていないと、評価軸がぶれて製品選びが長期化し、導入後も効果を測れません。回避するには、最初に「達成したい状態」を言葉にし、プロジェクト全体の判断基準として共有します。
  • 導入後の運用・保守を軽視する:導入をゴールにすると、稼働後の定着やバージョンアップ対応で行き詰まります。回避するには、選定時にサポート体制・保守費用・アップデート方針まで確認し、運用まで含めた体制で臨みます。

主要なERPパッケージを比較する(提供形態・対応規模・費用感)

選定の観点と段取りが固まったら、実際の候補製品を見ていきます。ここでは主要なERPパッケージを、前章までに固めた「提供形態」「対応規模」「費用感」の観点で横並びにしました。まずは下記の比較表で全体像をつかみ、気になる製品の詳細を個別紹介で確認してください(一部の製品は比較表のみの掲載です)。

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製品名Oracle NetSuiteOdoo(導入支援)SAP S/4HANA CloudOBIC7GLOVIA OnePROACTIVESuperStream-NXクラウドERP ZACSmileWorksクラウドERP GENキャムマックス
提供形態クラウドクラウド(OSS)クラウド・オンプレミスクラウド・オンプレミスクラウド(SaaS)クラウド・オンプレミスクラウド・オンプレミスクラウドクラウドクラウド(ノーコード)クラウド
対応企業規模中堅〜大企業・IPO準備企業中小〜中堅企業中堅〜大企業・グローバル展開企業中堅〜大企業中堅企業(年商約30億〜1,000億円)中堅〜大企業中堅〜大企業・上場企業プロジェクト型企業(IT・広告・コンサル等)中小企業中小企業(業種別ライン)中小企業(製造・卸売・小売)
特徴会計・在庫・SFA/CRMを単一のクラウド基盤に統合
190以上の通貨に対応し海外拠点の統合も
80種類以上のアプリから必要な機能を選択
スモールスタートしやすい
財務・調達・生産・販売・人事を単一基盤で統合
連結・グローバル経営に強み
会計を中核に販売・人事給与・生産を連携
シリーズ累計29,000社超の導入実績
会計・人事給与・販売・生産の4領域を統合
AIエージェントを標準搭載
会計・人事給与・販売・生産・建設を同一ブランドで提供
7,500社超・業界特化の提供メニュー
統合会計・人事給与を中核に基幹業務を統合
最大5種類の台帳(日本基準・IFRS等)を並行運用
案件・プロジェクト単位の収支管理に特化
契約1,100社超、案件損益をリアルタイムに可視化
販売・財務会計・給与・経費・勤怠を統合
販売・仕入データから自動で会計仕訳
販売・購買・生産・在庫・原価を統合
業種別ライン・ノーコードで柔軟に設定
販売・購買・在庫・生産・財務会計を一元管理
EC・卸・店舗の複数チャネル受注を集約
費用の目安要問い合わせ
(年間ライセンス制)
要問い合わせ
(ライセンス+導入・保守費用)
要問い合わせ
(FUE換算の個別見積もり)
要問い合わせ
(個別見積もり)
要問い合わせ初期費用の目安 約2,000万円〜要問い合わせ
(個別見積もり)
初期設定費用10万円+月額
(機能×ライセンス数)
月額5,000円〜
(標準プランは月額10,000円〜・税別)
基本料金 月額20,000円+1アカウント月額3,800円
(税別)
初期費用10万円+月額9万円〜
(税抜)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る掲載ページを見る

※各製品の情報・費用は各社の公式情報にもとづく目安です(2026年10月時点)。費用が非公開の製品は「要問い合わせ」と記載しています。最新・詳細は各製品の公式資料でご確認ください。

費用が「要問い合わせ」の製品が多いのは、ERPは導入規模・対象業務・カスタマイズの度合いで総額が大きく変わり、個別見積もりが前提になるためです。目安としては、中小企業向けのクラウド型は月額数千円〜数万円から始められる製品がある一方、中堅〜大企業向けで導入支援を伴う場合は初期費用が数百万〜数千万円規模になることもあります。

1. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteのウェブサイト

Oracle NetSuiteは、会計・財務管理を中核に、受発注・在庫管理・営業支援(SFA)・CRMまでを単一のクラウド基盤へ統合したクラウドERPです。公式サイトによると200か国以上で利用され、27以上の言語と190以上の通貨に対応しており、海外拠点を含むグループ経営を一つの基盤で扱える点が特徴とされています。

オンプレミスの刷新、事業成長に伴う業務標準化、M&A後のグループ統合といった場面で検討されることが多く、中堅〜大企業やIPOを準備する成長企業が主な対象です。料金は、会社規模に応じたベースライセンスに、利用ユーザー数とデータ量を組み合わせて決まる年間ライセンス制で、金額は個別見積もりとなります。

2. Odoo導入・開発・業務統合支援(株式会社マルウェブ)

Odoo導入・開発・業務統合支援のウェブサイト

株式会社マルウェブは、ベルギー発のオープンソースERP「Odoo」の導入を支援する事業者です。Odooは販売・会計・在庫・CRM・Web制作など80種類以上のアプリから必要なものだけを選んで導入できる構成で、スモールスタートしやすい点がコスト面の強みとされています。

マルウェブはOdooのラーニングパートナーとして、要件定義とフィット&ギャップ分析から、カスタマイズ開発、外部システム連携、データ移行、研修、保守・運用サポートまでを一貫して支援します。

海外製ERPを日本の商習慣に合わせて調整するノウハウを掲げており、中小企業を中心に、販売・在庫・会計の分断を一元化したい企業に向きます。費用はOdoo本体のライセンス料にマルウェブの導入・保守費用が加わる構成で、詳細は個別相談となります。

3. SAP S/4HANA Cloud(SAPジャパン株式会社)

SAP S/4HANA Cloudのウェブサイト

SAP S/4HANA Cloud(SAP Cloud ERP)は、ドイツSAP社が開発する統合基幹業務システムのクラウド版で、財務・調達・在庫・生産・販売・人事などを単一のデータ基盤で統合します。標準化志向の中堅・成長企業向けのPublic Edition、カスタマイズや既存SAPからの移行に対応する大企業向けのPrivate Edition、オンプレミスから提供形態を選べます。

世界で広く導入されており、連結・グループ経営管理やグローバル展開の要件が強い企業に適しています。料金は公式の定価表が公開されておらず、FUE(Full User Equivalent)というユーザー換算方式での個別見積もりが基本です。本体の購入に加えて導入パートナーによる構築を前提とするエンタープライズ向けの製品で、30日間の無償トライアルも用意されています。

4. OBIC7(株式会社オービック)

OBIC7のウェブサイト

会計を中核に据えた国産の統合基幹業務システムが、株式会社オービックのOBIC7です。会計から、連携する販売・人事給与・生産などのシステムへ広げ、財務会計から管理会計・連結会計までをカバーします。シリーズ全体で累計29,000社を超える導入実績を持ち、主に中堅〜大企業を対象としています。

コンサルティングからシステム企画・設計、開発、稼働後のサポートまでを自社で一貫して提供する体制が特徴で、豊富なソリューションをクラウドでも利用できます。すべての伝票でワークフロー承認機能が使える点など、内部統制の仕組みも備えます。統合基幹システムとして企業の要件に応じた個別構築が前提のため、料金は導入規模・構築範囲に応じた個別見積もりです。

5. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVEのウェブサイト

PROACTIVEは、SCSK株式会社が提供する国産ERPです。会計・人事給与・販売・生産・建設の各領域を同一ブランドでそろえ、モジュール単位での段階導入に対応します。提供形態はSaaS・IaaS・オンプレミス・ハイブリッドから選べ、領域ごとに使い分けることもできます。

7,500社を超える導入実績があり、建設業や卸売・商社、素材、電機・機械など、業界特化の提供メニューを持つ点が特徴です。初期費用の目安は公式FAQで「およそ2,000万円から」とされており、中堅〜大企業向けの位置づけです。SaaSでは法改正やバージョンアップが月額に含まれ、追加費用なしで対応されます。

6. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

SuperStream-NXのウェブサイト

統合会計・人事給与を中心に基幹業務を支える国産ERPが、キヤノンITソリューションズのSuperStream-NXです。シリーズ全体で累計11,000社以上の導入実績を持ち、30年以上にわたって市場で使われてきた製品です。

日本会計基準・IFRS・管理会計・税務など最大5種類の台帳を並行して運用できる設計が、中堅・大企業向けの差別化軸となっています。電子帳簿保存法に関する法的要件認証を取得するなど、制度対応にも力を入れています。提供形態は大企業向けから成長企業向けまで複数用意されており、料金は導入規模に応じた個別見積もりです。

7. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACのウェブサイト

クラウドERP ZACは、株式会社オロが提供する、案件・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化した統合型クラウドERPです。プロジェクト別の収支管理を軸に、販売管理・購買管理・勤怠/工数管理・経費管理・管理会計・内部統制を一元化します。

IT・システム開発、広告・クリエイティブ、コンサルティング・士業など、プロジェクト型のビジネスを主な対象とし、契約社数は1,100社を超えています。売上に外注費・労務費・経費を紐付けて案件損益をリアルタイムに可視化できる点が、汎用ERPとの違いです。料金は初期設定費用10万円に、機能(モジュール)×ライセンス数の月額が加わる構成で、必要な機能だけを選んで利用できます。

8. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

SmileWorksのウェブサイト

中小企業のバックオフィスを一本化する統合型クラウドERPが、株式会社スマイルワークスのSmileWorksです。販売管理・財務会計・給与計算・経費精算・勤怠管理・ワークフローをひとつのシステムで統合し、販売や仕入のデータから自動で会計仕訳を生成する設計が、会計特化型のサービスとの違いです。

必要な機能を必要なときに追加して「小さく始めて徐々にステップアップ」できる点を掲げ、売上・仕入・経費を案件単位で集計するプロジェクト別の収支管理も備えます。料金は、販売管理に特化した販売ERPプランが月額5,000円から、機能を選べる標準プランが月額10,000円からと、小規模から中規模まで段階的なプランが用意されています(いずれも税別・基本料金)。

9. クラウドERP GEN(GEN株式会社)

クラウドERP GENのウェブサイト

クラウドERP GENは、GEN株式会社が提供するノーコード型のクラウドERPです。販売・購買・生産・在庫・原価管理を統合し、メーカー向け・商社向け・アパレル向け・化粧品/食品向けなど、業種別のラインで展開しているのが特徴です。

帳票編集や画面追加、掛け率設定などをノーコードで行える柔軟性があり、事業規模を問わず利用できるとされています。料金は基本料金が月額20,000円、1アカウントあたり月額3,800円が目安で(税別・業種ラインにより単価は異なる)、IT導入補助金の対象ツールにも採用されています。製造・卸売・商社など有形商材を扱う企業の基幹業務統合に向きます。

10. キャムマックス(株式会社キャム)

キャムマックスのウェブサイト

「中小企業のためのクラウドERP」を掲げるのが、株式会社キャムのキャムマックスです。製造・卸売・小売など有形商材を扱う事業者を対象に、販売管理・購買管理・在庫/倉庫管理・生産管理・財務会計を1つのシステムで一元管理します。

EC・卸・実店舗など複数チャネルの受注を集約でき、主要なECカートやモール、WMSなどとの連携オプションを備える点が強みです。料金は初期費用10万円、月額は基本料金7万円に1ライセンス(5アカウント)あたり2万円が加わる構成で、最小構成の月額は9万円が目安です(いずれも税抜)。60日間の無料トライアルで標準機能を試せます。

まとめ

ERPパッケージの選定は、製品を見比べる前の準備で大半が決まります。導入目的を明確にし、自社の課題と導入範囲を整理したうえで、機能適合・導入形態・コスト総額・導入実績・サポート・拡張性・既存システムとの連携・セキュリティという観点で候補を比べていくと、判断の軸がぶれません。

要件定義とRFPを軸に、現場を巻き込みながら進めることが、稼働後に使われるERPへの近道です。クラウド型とオンプレミス型、統合型とコンポーネント型の違いも押さえたうえで、気になる製品は資料を取り寄せ、デモで実データに近い形を確かめながら数本に絞り込んでいきましょう。

より多くの製品を同じ基準で見比べて候補を絞り込みたい場合は、以下の比較記事が参考になります。主要なERPを企業規模・提供形態・費用の観点で一覧化し、条件を選ぶと自社に合う製品を提案する診断も用意しています。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】ERP(統合基幹業務システム)の資料を
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ERPパッケージ選定に関するよくある質問

Q. ERPとERPパッケージの違いは何ですか?

A. ERPは経営資源を統合的に管理する「考え方」を指し、ERPパッケージはその考え方をソフトウェアとして製品化したものです。

会計・販売・在庫・人事などの基幹業務を、ひとつのシステム・ひとつのデータ基盤で一元管理できるよう製品化したものがERPパッケージで、各社から提供形態や得意な業務領域の異なる製品が提供されています。一から作り込むスクラッチ開発に対し、完成された製品を導入する分、短期間で導入しやすいのが特徴です。

Q. ERPパッケージの導入費用の相場はどれくらいですか?

A. ERPパッケージの費用は製品・企業規模・導入範囲・カスタマイズの度合いによって異なり、一律の相場はありません。

目安として、中小企業向けのクラウド型には月額数千円〜数万円から始められる製品がある一方、中堅〜大企業向けで導入支援やカスタマイズを伴う場合は、初期費用が数百万〜数千万円規模になることもあります。多くの製品が価格を非公開にしているため、利用人数と導入範囲を伝えて初期費用と月額を分けた見積もりを取り、数年単位の総保有コストで比較するのが確実です。

Q. ERPパッケージの導入から本稼働までどれくらいの期間がかかりますか?

A. 導入期間は製品の提供形態と導入範囲によって変わり、標準機能中心のクラウド型なら数か月〜半年程度、大規模なカスタマイズや業務改革を伴うオンプレミス型では1年以上かかることもあります。

期間を左右するのは、対象業務の広さ・カスタマイズの量・データ移行の複雑さ・現場を巻き込む体制です。会計などの一領域からスモールスタートすれば短期間で始められ、全社を一括で統合する場合は相応の期間を見込む必要があります。

Q. 海外製ERPと国産ERPの違いは何ですか?

A. 大きな違いは、海外製は多言語・多通貨などグローバル標準の業務プロセスに強く、国産は日本の商習慣や法制度への標準対応に強い点です。

海外拠点を含むグループ経営やグローバル展開の要件が強ければ海外製が、日本の会計基準・税制・電子帳簿保存法などへの標準対応を重視するなら国産が合いやすい傾向です。ただし製品ごとに対応範囲は異なるため、自社の要件に照らして個別に確認してください。

海外拠点を含むグループ経営を前提に候補を絞り込みたい場合は、以下の記事で海外拠点対応に強い主要製品を比較できます。

Q. 中小企業でもERPパッケージは必要ですか?

A. 企業規模の大小ではなく、部門ごとのデータ分断・二重入力・属人化といった課題があるかどうかが導入を検討する基準になります。

限られた人員で業務を回す中小企業ほど、こうした非効率の解消や経営数値の見える化の効果は大きく表れます。近年は初期費用を抑えられる中小企業向けのクラウド型ERPも増えており、必要な機能から小さく始めて段階的に広げることも可能です。

Q. ERPパッケージは既存の会計・給与システムと連携できますか?

A. 多くのERPパッケージはAPI連携やCSV連携に対応しており、既存の会計・給与・販売などのシステムとデータを連携できます。

ただし連携の可否や方式、追加費用は製品によって異なります。ERPに一本化しない業務が残る場合は、API/CSV連携の可否・連携実績のあるサービス名・連携にかかる費用を事前に具体的に確認しておくと、導入後に二重入力が残るのを防げます。

Q. ERPパッケージの導入にIT導入補助金は使えますか?

A. 製品によってはIT導入補助金などの対象ツールに登録されており、導入費用の一部に補助金を活用できる場合があります。

補助金の対象になるかは製品やその年度の制度によって異なるため、候補製品が対象ツールに登録されているか、申請要件を満たすかを、ベンダーや公募要領で確認する必要があります。

Q. ERPパッケージはクラウド型とオンプレミス型のどちらを選ぶべきですか?

A. 標準機能に業務を合わせて短期間・低コストで始めたいならクラウド型、独自の業務プロセスを作り込みたい・データを自社環境で管理したいならオンプレミス型が向きます。

クラウド型は初期費用を抑えやすく法改正やバージョンアップがベンダー側で対応される一方、オンプレミス型はカスタマイズの自由度が高い反面、構築・運用の負担と費用が大きくなります。自社のセキュリティ方針・運用体制・カスタマイズ要件に照らして選ぶのが基本です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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