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士業向け給与計算ソフト比較14選|社労士・税理士事務所が顧問先の給与計算に使うソフトの選び方

士業向け 給与計算ソフトのサムネイル画像
給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

主要14サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算ソフト比較表(2026年版)

顧問先ごとに別々のソフトやExcelで給与計算を回し、管理が分散していませんか。社会保険料率や税制の改正があるたびに、担当するすべての顧問先の設定を直す作業は手間がかかり、計算ミスは顧問先からの信頼に直結します。顧問先が増えるほどソフトの費用も積み上がり、業務の負担とコストの両面から見直しを迫られている社労士事務所・税理士事務所は少なくありません。

複数の顧問先の給与計算を効率よく、正確に回すには、どのような観点で給与計算ソフトを選べばよいのでしょうか。

本記事では、社労士事務所・税理士事務所が顧問先の給与計算に使う給与計算ソフト14サービスを比較・解説します。複数顧問先(複数法人)の一元管理・社会保険手続き・年末調整・電子申請との連携・料金体系に加え、社労士事務所向けと税理士事務所向けで分けた選び方を整理しました。自事務所の顧問先数や受託する業務範囲に合ったソフトを選ぶための検討材料としてご活用ください。

また、自事務所の顧問先数や受託する業務範囲に合わせて最適なソフトを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事では、社労士事務所・税理士事務所が顧問先企業の給与計算を代行・受託するために使う給与計算ソフトを対象に比較します。顧問先の給与・賞与計算や社会保険手続き、年末調整を事務所側で回すことを想定した比較です。複数の顧問先(複数法人)を一つのソフトで管理できるか、料率や法改正に自動対応できるか、顧問先とデータを共有しやすいかといった、事務所ならではの観点を中心に整理しました。

自社1社分の給与計算に使うソフトを広く比較したい場合や、一般企業の給与担当者がソフトを探している場合は、本記事とは選び方の重点が異なります。士業事務所という絞り込みを外し、給与計算ソフト全般を機能・料金・選び方から比較したい場合は、以下の記事をご参照ください。

顧問先数と業務範囲から選ぶ給与計算ソフト診断

ここからは、自事務所に合う給与計算ソフトを絞り込むための診断ツールをご用意しました。抱えている顧問先の数、受託する業務の範囲(給与計算のみか、社会保険手続き・年末調整・電子申請まで含むか)、士業の種別といった質問に答えるだけで、条件に合うソフトを最短で確認できます。

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【比較表】士業向け給与計算ソフトの横並び比較

ここからは、社労士事務所・税理士事務所が顧問先の給与計算に使う主要な給与計算ソフトを横並びで比較します。複数顧問先(複数法人)を一元管理できるか、社会保険手続き・電子申請や年末調整と連携するか、提供形態や料金はどうかを一覧で確認し、気になるソフトは個別紹介で詳しく見ていきましょう。

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サービス名Cells給与社労夢オフィスステーション ProFORROU社労法務システム Lunoma弥生給与 Nextマネーフォワード クラウド給与給与奉行クラウドfreee人事労務ジョブカン給与計算ジンジャー給与PayBookフリーウェイ給与計算給料らくだシリーズ
提供形態インストール型(顧問先とはクラウド共有)クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型・オンプレミス型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型インストール型
複数顧問先の管理●顧問先を一元管理●基本台帳で一元管理△公式に明示なし●全顧問先を一覧・横断検索●最大32,700事業所(スタンダード)△弥生PAPは複数管理の明示なし●公認メンバー制度で顧問先管理●ASOS制度で一元管理●認定アドバイザーで顧問先管理△公式に明示なし△公式に明示なし●管理会社数無制限(プロプラン)●登録会社数無制限(有料プラン)●複数事業所に対応
社会保険手続き・電子申請(e-Gov)△別製品「台帳」で対応●e-Gov・マイナポータル対応△労務製品との連携で対応●社会保険・労働保険に対応●e-Gov・マイナポータル対応△弥生労務 Next連携(ベーシック以上)△別製品「クラウド社会保険」で対応●11種の書類を電子申請△スタータープラン以上で対応△書類作成に対応△別製品「人事労務」で対応△公式に記載なし×非対応(公式FAQ)×電子申請は非対応
年末調整●●●●●△ベーシックライト以上△別製品「クラウド年末調整」と連携●●従業員電子申告はスタータープラン以上△有料プランで対応●△計算は非搭載・データ出力のみ●●
料金の目安(事務所向けプランは明記)初年度81,400円(税込、本体+保守)、2年目以降は年額保守42,900円(税込)要お問い合わせ(3プラン、無料トライアル60日)給与機能のみの料金で登録料110,000円(税込、初回)+月額440円/名(税込)。他機能はアラカルトで追加初期費用0円、従業員登録数に応じた従量課金初期80,000〜180,000円+月額15,000〜31,000円(税抜、社労士向けASP)初期0円、年額20,400〜84,000円(税抜)。会計事務所向けは弥生PAP年会費96,000円(税抜)、顧問先代行の料金は要問い合わせ自社利用は初期0円・月額2,480円〜(ひとり法人・年払い、税抜)。士業向け代行プランは顧問先1社あたり月3,000円(税別、公認メンバー制度)初期0〜70,000円、月額5,500〜121,000円(規模別5プラン)。会計事務所向けASOSは年会費30,000円〜(区分別・税別)、顧問先用ライセンスは要問い合わせ初期0円、月額2,000円〜(5名分・年払い、6名目以降400円/名〜)。認定アドバイザー制度の会費は要問い合わせ無料プラン0円(5名まで)/有料は1人400円(税抜、最低2,000円)月額300円〜(税別、詳細は要お問い合わせ)無料(10名まで)/プロプラン 月3,300円(税込、管理会社数無制限)無料(5名・1社まで)/有料 月1,980円(税抜、会社数無制限)買い切り 税込21,780円(定価、実売は販売店により変動)
導入実績・事務所向け支援社労士事務所向けに特化(公式が「社労士が作った」と訴求)社労士事務所向け業務ソフトとして20年以上提供(公式訴求)シリーズ全体で利用社数2万社超(2021年11月時点・シリーズ全体、同社発表)社労士事務所向けクラウド(2023年提供開始)社労士事務所を起源とする開発元(導入事例に社労士事務所多数)税理士事務所の弥生会計や「達人」(年末調整)と連携できるクラウドシリーズ連携が前提(利用事業者はグループ全体で26万)奉行シリーズ累計導入82万(2025年8月時点・シリーズ全体)freee会計と一体運用できる労務クラウド(士業特化の実績は公式に明示なし)ジョブカンシリーズ累計導入30万社(シリーズ全体)統合型人事システム「ジンジャー」の給与計算製品税理士が運営、税理士・社労士向けプロプランを用意給与計算単体で約14万9千ユーザー(2026年9月時点)年次更新型の買い切りパッケージ(100名規模までを想定)
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士業向け給与計算ソフトのタイプと選び方

ここからは、自事務所に合うソフトを選ぶための考え方を整理します。給与計算ソフトは、どこまでの業務を一体で扱えるか(対応範囲)と、クラウドかインストールか(提供形態)で、おおまかに3つのタイプに分けて捉えると選びやすくなります。

対応範囲と提供形態で3つのタイプを掴む

1つ目は、給与計算に加えて社会保険手続き・労働保険の電子申請・顧問先管理までを一体的に扱えるタイプです。社労士向けに作られた専用ソフトが中心で、クラウド型のほか長く使われるインストール型もあります。顧問先の労務まで受託する社労士事務所で、手続きと給与計算を分断せずに扱いたい場合に向きます。

2つ目は、複数法人を一つのアカウントで扱い、会計ソフトや年末調整ソフトと連携する汎用的なクラウド給与です。記帳や年末調整と一体で運用したい税理士事務所と相性がよいタイプです。3つ目は、顧問先数が多くても費用を抑えやすい、インストール型や低額のソフトです。

対応範囲と提供形態で見たときの3つのタイプの違いは、次のとおりです。

士業向け給与計算ソフトを対応範囲と提供形態で3タイプに整理した図解。社労士向け専用型は給与計算に社会保険・労働保険の手続き・電子申請・顧問先管理まで一体で扱えクラウド型とインストール型があり社労士事務所向き。汎用クラウド給与は複数法人を一元管理し会計・年末調整ソフトと連携でき税理士事務所向き。コスト重視・低額型はインストール型や低額ソフトで費用を抑えたい事務所向き。

どのタイプが合うかは、受託する業務の範囲と顧問先の規模で決まります。以下では、タイプを問わず共通して確認したい6つの観点を解説します。

複数の顧問先(複数法人)を一元管理できるか

事務所が顧問先の給与計算を受託する場合、複数の法人を一つのソフトで扱えるかどうかが使い勝手を大きく左右します。確認したいのは、1契約で登録できる会社数に上限があるか、顧問先ごとに従業員や給与体系を分けて管理できるか、顧問先を横断して従業員を検索・集計できるかの3点です。

一般企業の自社利用を主な想定にしたソフトは、1アカウント1社を前提にしていることがあり、顧問先ごとに契約が必要になると費用がかさみます。登録会社数が無制限か、あるいは事務所向けのプランが用意されているかを、契約前に公式情報で確かめておくと安心です。

社会保険手続き・年末調整・電子申請(e-Gov)と連携するか

顧問先の給与計算は、社会保険料の計算や年末調整、行政への電子申請とつながって初めて事務所の業務全体が効率化します。給与データが社会保険の資格取得・喪失届や月額変更届、年末調整の源泉徴収票の作成に自動で反映されるか、電子申請(e-Gov)やマイナポータル経由の手続きまで一体で行えるかを確認しておきましょう。

電子申請(e-Gov)やマイナポータル連携に対応していれば、窓口や郵送の往復を省けます。給与データが各届出や帳票にそのまま連動するかまで含めて確認しておくと、二重入力を避けられます。

給与計算だけに特化したソフトは手続き面を別のシステムで補う必要があり、社労士事務所が労務手続きまで受託するなら、手続きと給与計算が一体のタイプを軸に検討すると二重入力を避けられます。

料率・法改正に自動対応するか

社会保険料率や所得税・住民税、労働保険料率は改定が重なります。顧問先を多数抱えるほど、改定のたびに全顧問先の設定を手作業で直すのは負担が大きく、更新漏れは計算ミスにつながります。料率テーブルや法改正への対応がソフト側で自動更新されるかは、事務所の運用負荷とミスのリスクを直接左右する観点です。

クラウド型は自動更新が基本で、インストール型は年次のアップデートで対応する製品が多いため、更新の手間とタイミングも確認が必要です。

社労士事務所・税理士事務所への導入実績があるか

同じ士業事務所での導入実績は、顧問先代行という使い方にソフトが耐えるかどうかの実務的な手がかりになります。導入事務所数を公式に公表している製品は、複数顧問先の運用や事務所特有の業務フローへの対応がこなれている可能性が高いといえます。実績の数値は各社が公表する最新の情報で確認し、事務所向けのサポートや導入支援があるかも併せて見ておくと、移行後のつまずきを減らせます。

顧問先とデータを共有しやすいか

給与計算の受託では、顧問先から勤怠データを受け取り、給与明細を顧問先の従業員へ届ける往復が毎月発生します。顧問先の担当者や従業員が自分でデータを入力・確認できる画面があるか、Web給与明細を配信できるか、勤怠管理サービスと連携できるかを確認すると、やり取りの手間と行き違いを減らせます。

クラウド型は顧問先との共有に向きますが、顧問先側の操作のしやすさやアクセス権限の設計も、実際の運用では重要になります。

料金体系が事務所の規模(顧問先数)に見合うか

料金は、顧問先数や従業員の総数が増えたときに費用がどう変わるかまで見て判断することが大切です。従業員数に応じた従量課金のソフトは、小規模なうちは割安でも、顧問先の従業員総数が増えると負担が膨らみます。

会社数無制限や定額制のソフトは、顧問先が多い事務所ほど割安になりやすい一方、小規模な事務所には固定費が重く感じられることもあります。料金体系の違いと損益分岐の考え方は、料金体系の見極めで詳しく解説します。

社労士事務所向け・税理士事務所向けで分けた選び方

同じ士業事務所でも、社労士事務所と税理士事務所では顧問先に提供する業務が異なり、給与計算ソフトに求める条件も変わります。ここでは、それぞれの事務所が重視したい観点を整理します。該当する具体的なソフトは、比較表と個別紹介で確認してください。

社労士事務所が重視する観点と向くタイプ

社労士事務所は、顧問先の給与計算に加えて社会保険・労働保険の手続きや労務相談を受託することが多く、給与データと手続きが一体で回るかが要になります。給与計算から社会保険の各種届出、年末調整、電子申請までを一つのソフトで完結でき、顧問先ごとの台帳を横断して管理できるタイプが向きます。後述の個別紹介で「社労士業務まで一体で扱える社労士向け専用型」としてまとめた製品が、この一体運用に強みを持ちます。

税理士事務所が重視する観点と向くタイプ

税理士事務所は、記帳代行や決算・年末調整と一体で給与計算を扱う場面が多く、会計ソフトや年末調整ソフトとの連携、複数法人の一元管理が重視されます。個別紹介で「複数法人を扱える汎用クラウド給与」としてまとめた製品や、会社数無制限の定額制の製品が向きます。すでに使っている会計ソフトや年末調整ソフトとの相性を起点に選ぶと、二重入力を避けられます。

主要な汎用クラウド給与では、会計事務所・アドバイザー向けのパートナープログラムを利用することで、顧問先ごとに担当者や権限を割り当てて複数の顧問先をまとめて扱えます。顧問先の管理方法や事務所向けの料金はこうしたプログラムで決まるため、自社利用の料金だけでなく、事務所向けプランの条件まで含めて比較表・個別紹介で確認してください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】給与計算ソフトの資料を
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士業向け給与計算ソフトの個別紹介

ここからは、比較表で取り上げた給与計算ソフトを、3つのタイプごとに個別に紹介します。それぞれの特徴や向いている事務所、料金の考え方を確認し、気になるソフトは資料請求や公式サイトで詳細を確かめてください。

社労士業務まで一体で扱える社労士向け専用型

給与計算に加え、社会保険手続き・電子申請・顧問先管理までを一体的に扱える、社労士向けに作られた専用ソフトです。クラウド型のほかインストール型もあります。顧問先の労務まで受託する社労士事務所に向きます。

1. Cells給与(株式会社セルズ)

Cells給与の公式サイト

「社労士が作った、社労士のための給与計算システム」を掲げる、株式会社セルズの給与計算ソフトです。社会保険労務士事務所が複数の顧問先企業の給与計算を一つのソフトで一元管理することを主眼に設計されています。

給与明細や賃金台帳、支給控除一覧、年末調整までを扱え、顧問先とのデータ共有機能やWeb給与明細の配信(有料オプション)にも対応します。勤怠データはCSVで取り込む方式が基本です。

料金は初年度が本体38,500円(税込)と保守契約42,900円(税込)の合計81,400円で、2年目以降は年額保守42,900円(税込)がかかります。料金は年額一括前払いのみで月額払いはなく、顧問先5社で契約すると保守契約料が無料になります。

2. 社労夢(Shalom)(株式会社エムケイシステム)

社労夢(Shalom)の公式サイト

株式会社エムケイシステムの「社労夢(しゃろむ)」は、社会保険・雇用保険・労働保険の手続きと給与計算をまとめて扱うクラウド型のオールインワン電子申請システムです。社労士事務所が顧問先の手続きと給与計算を一つのシステムで回すことを想定しています。

給与計算は月次給与・賞与・年末調整に対応し、支給・控除項目を最大99項目まで設定できます。顧問先の従業員は基本台帳で一元管理・一括検索でき、社会保険・雇用保険・労働保険の電子申請はe-Gov API連携とマイナポータル経由の両方に対応します。

料金はハウス・ベーシック・ライトの3プランがあり、いずれも要お問い合わせです。無料トライアルは2ヶ月間(60日間)用意されています。給与計算を顧問先ごとに運用する際の画面操作は公式サイトに明示がないため、導入前のデモで確かめておくとよいでしょう。

3. オフィスステーション Pro(株式会社エフアンドエム)

オフィスステーション Proの公式サイト

株式会社エフアンドエム(東証スタンダード上場)が提供する人事労務クラウド「オフィスステーション」の、社労士事務所向けスイートがオフィスステーション Proです。労務・年末調整・給与・給与明細・勤怠などの機能から必要なものを選んで契約できるアラカルト型を基盤とし、顧問先の給与計算を給与機能で扱えます。

給与機能では社会保険料や所得税を自動計算し、法改正にも自動でアップデート対応します。同シリーズのオフィスステーション勤怠とAPI連携して勤怠データを取り込め、労務製品と組み合わせれば社会保険・労働保険の電子申請まで連携できます。

年末調整は従業員がPC・スマートフォンから最短3分で書類を提出でき、差分抽出機能で担当者の確認作業を効率化します。オフィスステーションシリーズ全体の利用社数は2万社を突破しています(2021年11月末時点のシリーズ全体の数値、同社発表)。

4. FORROU(フォロー)(株式会社セルズ)

FORROU(フォロー)の公式サイト

株式会社セルズが2023年8月に正式リリースした、社労士事務所向けのクラウド型労務管理ソフトです。顧問先の社会保険・労働保険の電子申請と給与計算を1つのクラウドで行い、会社・従業員・給与データのマスタを共通管理します。

全顧問先を一覧で表示し、顧問先を横断して従業員を検索できます。給与計算と電子申請のマスタが共通化されており、給与確定後に月額変更届や賞与支払届の電子申請データを作成できる点が特徴です。

初期費用は0円で、月額は従業員の登録数に応じた従量課金です。事務所内のスタッフ人数による追加料金はかかりません。全機能を50日間試せる無料体験があり、体験期間中はクレジットカードの登録が不要です。

5. 社労法務システム Lunoma(株式会社日本シャルフ)

社労法務システム Lunomaの公式サイト

社労士事務所を起源とする株式会社日本シャルフが自社開発する、社労士向けの給与計算・社会保険手続き・電子申請システムです。事業所・個人情報や賃金設定をマスター情報で一元管理し、給与計算・社会保険・電子申請に連動させます。クラウド(ASP)版とオンプレミス版があります。

給与・賞与計算や年末調整に加え、住民税の納付データ作成にも対応します。登録できる事業所数はスタンダードプランで最大32,700事業所と幅があり、電子申請はe-Govとマイナポータルに対応して複数事業所分を一括処理できます。

オプション製品のEsia-Zeroを併用すると、従業員が個人情報や扶養情報を直接入力して本体へ反映でき、Web給与明細の配信もできます。社労士向けのクラウド版の料金は、初期費用80,000〜180,000円、月額15,000〜31,000円(いずれも税抜)がプランにより変わります。

複数法人を扱える汎用クラウド給与(会計・年末調整連携重視)

会計ソフトや年末調整ソフトと連携でき、記帳・年末調整と一体で運用したい税理士事務所と相性がよい汎用クラウド給与です。複数の顧問先を扱う場合は、各製品の会計事務所向け・アドバイザー向けプログラムの利用が前提になることが多く、顧問先の管理方法や料金は事務所向けプランで確認することが重要です。

6. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Nextの公式サイト

弥生給与 Nextは、会計ソフトで広く使われる弥生株式会社が2023年10月に提供を開始したクラウド型の給与計算サービスです。給与・賞与計算から年末調整、Web給与明細の配信までを扱い、社会保険料率や税制の改正にはソフト側で自動対応します。

税理士事務所との相性という点では、給与・賞与計算の結果を「弥生会計 Next」へ仕訳データとして連携でき、年末調整では会計事務所が使う「年調・法定調書の達人」シリーズ(NTTデータ社)とも連携します。弥生会計 Next とのセット購入なら初年度25%オフで導入できます。

料金は、年末調整を税理士等に委託する前提のエントリー(年額20,400円、税抜)から、年末調整・社会保険手続きに対応するベーシックライト、労務管理や電話サポートを含むベーシックプラスまで、複数の段階から選べます。最大2か月間、ベーシックプラス相当の全機能を試せる無料体験プランも用意されています。

7. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド給与の公式サイト

マネーフォワード クラウド給与は、会計・勤怠・人事管理などをそろえるマネーフォワード クラウドシリーズの一つで、同シリーズとのデータ連携を前提に設計されたクラウド給与計算ソフトです。勤怠から給与、会計までの転記作業を減らす構成になっています。

給与・賞与計算や所得税・社会保険料の計算に加え、住民税情報をeLTAXと連携して管理できます。勤怠管理はAPI連携・CSV連携を合わせて20種類以上の外部システムに対応しており、既存の勤怠システムを残したまま給与計算だけを切り替える使い方も可能です。

士業事務所向けには「公認メンバー制度」が用意され、顧問先管理画面から顧問先ごとに担当者を割り当てて運用できます。顧問先の給与計算を受託する場合の給与計算代行プランは顧問先1社あたり月額3,000円(税別)が基本料金で、公認メンバーの会員区分には一定数の顧問先分が含まれます(2026年10月時点の公式情報。会員の年会費や含まれる社数は区分により異なります)。

年末調整は別製品の「マネーフォワード クラウド年末調整」と連携し、過不足税額や還付金額の計算結果を給与へ反映できます。料金は経営者1名向けのひとり法人プランから、利用者数に応じたスモールビジネス・ビジネスの各プランがあり、年払いなら月額2,480円(税抜)から利用できます。

8. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

給与奉行クラウドの公式サイト

基幹業務システムの「奉行シリーズ」を手がける株式会社オービックビジネスコンサルタントが、クラウド型として提供する給与計算システムが給与奉行クラウドです。給与・賞与計算から年末調整の計算、社会保険関連書類の電子申請までをカバーします。

賞与支払届・算定基礎届・月額変更届のほか、資格取得届・喪失届や労働保険申告書など11種類の社会保険・労働保険の書類を電子申請できます。勤怠管理は「奉行APIコネクトサービス」経由で外部サービスと連携し、勤怠データの受け渡しを自動化できます。

料金は従業員規模に応じた5段階で、20名までのプランが月額5,500円、300名までのプランが月額30,000円などとなっています(公式料金ページ掲載額)。年末調整申告書のWeb回収や、法定調書合計表の電子申告には別製品の契約が必要で、給与奉行クラウド単体で完結する範囲は分けて確認しておきたい点です。

9. freee人事労務(フリー株式会社)

freee人事労務の公式サイト

勤怠管理・給与計算・年末調整・社会保険手続き・入社手続きといった毎月・毎年の労務事務を1つのクラウドに集約するのが、フリー株式会社の「freee人事労務」です。会計ソフト「freee会計」との給与仕訳連携にも対応します。

料金は5名分の基本料金に6名目以降を1名ずつ加える従量課金制で、ミニマムプランは年払いで月額2,000円(5名分)からです。従業員数の増減に合わせて費用が変わるため、顧問先の人数が流動的な場合に試算しやすい設計といえます。

年末調整は管理者が入力する方式が全プランで使え、従業員がスマホで回答する電子申告はスタータープラン以上、社会保険・雇用保険の電子申請もスタータープラン以上で対応します。勤怠打刻機能はスタンダード・アドバンスプランに内蔵され、別の勤怠システムを契約しない構成も選べます。

10. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

ジョブカン給与計算の公式サイト

勤怠管理や労務管理を含む「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフトが、株式会社DONUTSのジョブカン給与計算です。月例給与・賞与の自動計算やWeb給与明細の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成に対応します。

従業員5名以下なら期間の制限なく無料プランを使い続けられる点が特徴で、有料プランは1ユーザーあたり月額400円(税抜、最低利用料金2,000円)です。申込から30日間は有料プラン相当の全機能を試せ、終了後に申し込まなければ自動的に無料プランへ移行します。

同シリーズの「ジョブカン勤怠管理」「ジョブカン労務HR」とAPI連携でき、勤怠データの自動取り込みや年末調整情報の一元管理ができます。ただしAPI連携や年末調整は有料プランが前提で、無料プランでは利用できない点に注意が必要です。

11. ジンジャー給与(jinjer株式会社)

ジンジャー給与の公式サイト

雇用区分ごとに複数の給与計算式を設定できる点を打ち出すのが、jinjer株式会社のクラウド給与計算ソフト「ジンジャー給与」です。正社員・アルバイトなど区分別の計算パターンを作り込め、企業独自の手当や計算方法にも対応します。

給与・賞与計算やWeb給与明細の配信、年末調整の自動計算に加え、同ブランドの「ジンジャー勤怠」「ジンジャー人事労務」と共通IDで連携できます。社会保険の届出書作成や電子申請は、ジンジャー人事労務側のオプションが担う立て付けのため、給与ソフト単体で完結するわけではない点は確認が必要です。

料金は「利用製品×利用人数」で決まり、公式ページでは月額300円(税別)からと案内されています。初期費用や1名あたりの単価は公開ページに金額の記載がなく、資料請求や問い合わせで確認する形です。法改正に伴う仕様変更には追加費用がかからないと明記されています。

12. PayBook(ペイブック)(合同会社Pay-book.jp)

PayBook(ペイブック)の公式サイト

PayBookは、税理士でもある代表が運営する合同会社Pay-book.jpが提供する、中小企業・スタートアップ向けのクラウド給与計算ソフトです。社会保険料・所得税・住民税の自動計算に対応します。

複数の顧問先を扱う税理士・社会保険労務士向けには、管理会社数・給与管理者数がともに無制限の「プロプラン」が月額3,300円(税込)の定額で用意されています。従業員数も無制限のため、顧問先が増えても料金が変わらない料金設計です。

従業員10名までの「フリープラン」は公式表記で永年無料とされ、別枠として登録から3か月間はクレジットカード登録なしでスタンダードプランの全機能を試せます。ただし年末調整ソフト用のデータ出力や賃金台帳の出力、サポートはフリープランでは利用できません。

コスト重視・インストール/低額型

顧問先数が多くても費用を抑えやすい、インストール型や低額のソフトです。クラウドの自動更新や共有機能よりも、1件あたりのコストを優先したい事務所に向きます。

13. フリーウェイ給与計算(株式会社フリーウェイジャパン)

フリーウェイ給与計算の公式サイト

株式会社フリーウェイジャパンが展開するフリーウェイシリーズの一つで、ブラウザから使うクラウド型の給与計算ソフトです。従業員5人までなら、登録会社数1社の範囲で期間の制限なく無料で利用できます。

有料プランは月額1,980円(税抜、年間23,760円)で、この料金のまま従業員数・登録会社数とも無制限になります。複数の顧問先を1契約でまとめて扱えるため、顧問先が増えてもソフト費用が積み上がりにくい点が、コストを抑えたい事務所に向きます。

給与・賞与計算や年末調整、Web給与明細の配信に対応する一方、社会保険関連の電子申請には製品として対応していません。手続きは別の方法で補いつつ、給与計算と年末調整を低コストで回したい事務所に適しています。

14. 給料らくだシリーズ(株式会社BSLシステム研究所)

給料らくだシリーズの公式サイト

PCにインストールして使う買い切り型の給与計算ソフトが、株式会社BSLシステム研究所の「給料らくだ」シリーズです。給与・賞与計算から社会保険料の算定、年末調整、賃金台帳や労働者名簿の作成までを1本で扱えます。

月額のクラウド利用料がかからない買い切り型で、現行版の定価は税込21,780円です(実売価格は販売店により変動します)。登録できる社員数に上限がなく複数事業所にも対応するため、顧問先の人数が増えてもソフト費用が積み上がりません。

法改正への対応は、毎年発売される新バージョンに買い替える年次アップデート型です。外部の勤怠データはCSVで取り込む方式で、インターコム社「Web給金帳Cloud」と連携すれば給与明細をWeb配信できます。クラウドの自動更新や常時のデータ共有よりも、ランニングコストと動作の安定を優先したい事務所に向きます。

料金体系の見極め:顧問先代行プランの料金と従量課金・定額制の比較

ここでは、顧問先の給与計算を受託する事務所の視点で、料金体系の違いと費用の見極め方を整理します。具体的な各ソフトの料金は比較表で確認してください。

事務所向け・顧問先代行プランの有無

給与計算ソフトには、一般企業の自社利用を想定した料金と、士業事務所が複数の顧問先を扱うことを想定した事務所向けプランの両方が存在します。事務所向けプランでは、顧問先1社あたりの月額で課金する形や、会社数を問わない定額の形など、代行を前提にした料金が用意されています。

自社利用の料金だけを見て顧問先数を掛け算すると実態とずれることがあるため、事務所向けプランの有無と条件を公式情報で確認することが望まれます。

従量課金と定額制の損益分岐

料金体系は、大きく従量課金と定額制に分かれます。従業員1人あたりの単価で積み上がる従量課金は、扱う人数が少ないうちは割安ですが、顧問先の従業員総数が増えるほど費用が比例して膨らみます。会社数無制限や定額制のソフトは、初期の固定費はかかっても、顧問先と従業員の総数が一定を超えると割安に転じます。

目安としては、扱う従業員の総数と、従量課金の単価×総数が定額プランの金額を上回るかで損益分岐を見積もります。たとえば従業員1人あたり月300円程度の従量課金と、会社数・人数が無制限で月3,300円程度の定額制を比べると、扱う従業員の総数が11名ほどを超えたあたりから定額制が割安に転じる計算です(単価は製品により異なります)。

給与計算ソフトの従量課金と定額制の損益分岐を示した図解。従量課金は従業員1人あたり例として月300円程度で少人数なら割安だが総数が増えるほど費用が膨らむ。定額制は会社数・人数無制限で例として月3,300円程度で多人数なら割安。損益分岐の目安は従業員総数約11名で、月300円×11名が月3,300円とほぼ等しく、これを超えると定額制が割安に転じる。単価は製品により異なる。

これから顧問先を増やす計画がある事務所は、現時点の人数だけでなく、増えたときの費用まで試算して選ぶと、途中での乗り換えを避けられます。

士業事務所が給与計算ソフトを導入する意味とメリット

ここでは、顧問先の給与計算にソフトを使うことで事務所が得られる効果を整理します。比較検討の前提として、導入で何が変わるかを確認しておきましょう。

顧問先管理と手続きを効率化できる

複数の顧問先を一つのソフトで管理できれば、顧問先ごとにファイルやソフトを切り替える手間がなくなります。給与データが社会保険手続きや年末調整に自動で連携するタイプなら、同じ数字を何度も入力し直す作業も減り、繁忙期の負担を平準化できます。

料率・法改正への対応漏れとミスを防げる

社会保険料率や税制の改定にソフト側が自動対応すれば、全顧問先の設定を手で直す必要がなくなり、更新漏れによる計算ミスを防げます。給与計算のミスは顧問先の従業員の手取りに直結し、事務所の信頼を損ないかねないため、自動計算と自動更新は受託業務の品質を支える土台になります。

顧問先の信頼獲得と本来業務への集中につながる

正確で期日どおりの給与計算と、Web明細などの使いやすい仕組みは、顧問先からの信頼につながります。定型作業をソフトに任せることで、事務所は労務相談やコンサルティングなど付加価値の高い本来業務に時間を割きやすくなります。

士業事務所が導入・運用する際の注意点

導入後につまずかないために、事前に押さえておきたい観点を整理します。

クラウド型とインストール型の選択

クラウド型は、場所を問わず使え、料率や法改正への自動更新や顧問先とのデータ共有に向きます。一方で月額費用が継続的にかかり、通信環境に左右される面があります。インストール型は動作が安定し、ランニングコストを抑えやすい反面、アップデートやバックアップを自事務所で管理する必要があります。顧問先との共有を重視するか、コストと安定性を重視するかで選び分けます。

顧問先の個人情報とセキュリティ

給与計算では、顧問先の従業員の氏名・給与・マイナンバーといった機微な個人情報を事務所が預かります。アクセス権限を顧問先や担当者ごとに分けられるか、通信や保存データが暗号化されているか、情報セキュリティの認証を取得しているかを確認し、万一の際の責任範囲も契約時に把握しておく必要があります。

既存データからの移行と業務範囲の確認

乗り換えでは、既存のソフトやExcelから顧問先ごとの従業員・給与データを移す作業が発生します。移行ツールやインポート機能の有無、過去データの扱いを確認しておくと切り替えがスムーズです。

あわせて、受託する業務の線引きも整理しておきます。社会保険労務士法や税理士法が独占業務として定める事務の範囲に、給与計算そのものは列挙されていませんが、年末調整や税務書類の作成など、士業の種別によって扱える範囲が関わる業務もあります。顧問先と事務所の役割分担を契約で明確にしておくと、後の行き違いを防げます(業務範囲の根拠はFAQ「資格は必要ですか」を参照)。

自事務所でソフトを運用するか、代行(BPO)に出すか

顧問先が増えて人手が追いつかないときは、自事務所でソフトを使って給与計算を回す方法だけでなく、計算業務の一部を外部の代行サービスに委託する選択肢もあります。繁忙期だけ一部を外注する、担当者の急な離脱に備えるといった柔軟な使い方も可能です。

自事務所でソフトを運用する方法は、ノウハウが事務所に蓄積され、顧問先との距離も近く保てます。一方で、処理件数が一定を超えると人的な負担が増えます。どちらが適するかは、顧問先数・繁忙期の偏り・事務所の人員体制で変わるため、ソフト導入と代行の活用を組み合わせて検討すると、無理のない体制を組めます。

計算業務を外部に委託する選択肢を具体的に比べたい場合は、委託できる業務範囲や料金体系ごとの選び方をまとめた以下の記事が参考になります。

士業向け給与計算ソフトのよくある質問(FAQ)

Q. 士業向けの給与計算ソフトとは何ですか?

A. 士業向けの給与計算ソフトとは、社労士事務所・税理士事務所が顧問先企業の給与計算を代行・受託するために使う給与計算ソフトです。自社1社分の給与計算を想定した一般企業向けソフトとは重視する点が異なります。

複数の顧問先(複数法人)を一つのソフトで一元管理できること、社会保険手続き・年末調整・電子申請と連携すること、社会保険料率や法改正に自動対応することなどが、事務所ならではの選定観点になります。

Q. 社労士・税理士事務所が顧問先の給与計算を代行するのに資格は必要ですか?

A. 給与計算そのものは、社会保険労務士法や税理士法が独占業務として列挙する事務には含まれていません。ただし、給与計算に付随する業務の一部は、士業の業務範囲に関わります。

社会保険・労働保険の申請書等の作成や提出代行は社会保険労務士の、年末調整に伴う税務書類の作成や税務相談は税理士の業務範囲に当たりうるため、資格の有無によって扱える範囲が変わります。顧問先と事務所の役割分担を契約で明確にしておくとともに、具体的な線引きの判断は所属する士業会や専門家に確認することをおすすめします。

出典・参考資料(2件)

Q. 税理士事務所の年末調整ソフト(達人など)や会計ソフトと連携できる給与計算ソフトはありますか?

A. 年末調整ソフトや会計ソフトと連携できる給与計算ソフトはあります。給与・賞与計算の結果を会計ソフトへ仕訳データとして連携したり、「年調・法定調書の達人」シリーズなど会計事務所で使われる年末調整ソフトと連携したりできる製品が存在します。

記帳や年末調整と一体で給与計算を扱う税理士事務所は、すでに使っている会計ソフト・年末調整ソフトとの相性を起点に選ぶと、同じ数字を何度も入力し直す手間を避けられます。連携の可否と連携できる具体的なソフト名は、各製品の公式情報で確認してください。

Q. 士業向けの給与計算ソフトは無料トライアルや無料プランで試せますか?

A. 多くの製品が無料トライアルや無料プランを用意しており、契約前に操作性を試せます。社労士向けの専用型には数十日間の無料体験を設ける製品があり、汎用クラウド給与や低額ソフトには従業員数の少ない範囲で無料のまま使い続けられるプランもあります。

ただし、試せる期間や無料で使える従業員数・会社数、体験中に使える機能の範囲は製品ごとに異なります。顧問先を複数登録する運用や、電子申請・年末調整まで実際の業務に近い形で試せるかを申し込み前に公式情報で確認しておくと、導入後のつまずきを減らせます。

Q. 今使っている給与計算ソフトやExcelから士業向けソフトへデータ移行するのはどの程度手間がかかりますか?

A. データ移行の手間は、移行元のデータ形式と製品の取り込み機能によって変わります。従業員情報や給与・賞与の過去データをCSVなどで取り込める製品は多い一方、顧問先ごとの支給・控除項目や社会保険の設定は、初期に手作業で整える必要が残るのが一般的です。

顧問先の数が多いほど初期設定の総量は増え、年の途中からの移行は過去の累計データの引き継ぎが煩雑になりがちです。取り込める項目の範囲、移行支援や初期設定代行の有無、年末調整に影響しにくい移行時期を導入前に各社へ確認しておくと安心です。

Q. 士業向けの給与計算ソフトは、顧問先の担当者や従業員にも操作してもらう必要がありますか?

A. 顧問先側がどこまで操作するかは製品と運用方針に応じて選べ、事務所が入力を巻き取る形にも、顧問先の従業員が自分で入力する形にもできます。クラウド型では、顧問先の従業員が住所・扶養情報や年末調整の申告をスマートフォン等から直接入力できる製品があり、入力の手間を顧問先側に分担できます。

一方で、顧問先に操作を求めるほど、担当者ごとに見える範囲を分けるアクセス権限の設計が重要になります。顧問先の従業員が他社の情報を見られない仕組みか、権限を役割ごとに細かく設定できるかを確認すると、個人情報の取り扱いと運用のしやすさを両立できます。

Q. 社労士向け専用ソフトのように料金が「要お問い合わせ」の場合、何を伝えて見積もりを取ればよいですか?

A. 顧問先の会社数と従業員の総数、必要な機能の範囲、事務所向けプランの有無を伝えると、実態に近い見積もりを得やすくなります。社労士向けの専用型やオールインワン型は料金を個別見積もりとしている製品が多く、扱う規模と使う機能で金額が変わるためです。

あわせて、初期費用と月額(または年額)の内訳、電子申請・年末調整・Web給与明細などオプションの要否、顧問先やスタッフの人数が増えたときの料金の変わり方も確認しておくと、導入後に費用が想定から膨らむのを防げます。

まとめ

士業事務所が顧問先の給与計算に使うソフトは、受託する業務の範囲と顧問先の規模で選ぶのが基本です。社会保険手続きや電子申請まで一体で回したい社労士事務所は社労士向けの専用型を、記帳や年末調整と連携したい税理士事務所は複数法人を扱える汎用クラウド給与を軸に検討するとよいでしょう。

顧問先数が多くコストを抑えたい場合は、定額制や会社数無制限のソフトも選択肢になります。複数顧問先の一元管理・料率の自動更新・顧問先とのデータ共有・料金体系の4点を、自事務所の状況に照らして見比べてみてください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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