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案件・プロジェクトの採算管理システム比較|型別の選び方とデモ・無料トライアルの有無

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管理会計システム比較表(2026年版)のプレビュー

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管理会計システム比較表(2026年版)

案件やプロジェクトごとの利益が、期末になるまで見えないという悩みはありませんか。見積もり時に想定した採算と実績がかみ合わず、赤字案件の発見が遅れてしまう現場は少なくありません。工数や外注費、経費が案件に紐づかないまま、Excelやスプレッドシートでの集計が属人化し、限界を迎えるケースも増えています。

こうした課題に応えるのが、案件・プロジェクト単位で売上と原価を積み上げ、採算(予実・着地見込み)を管理するシステムです。とはいえ、カタログスペックを眺めるだけでは、自社の業務フローに本当に合うかどうかまでは判断しきれません。実際の入力画面やレポートをデモや無料トライアルで試してから決めたい、というニーズが高まっています。

本記事では、案件採算管理システムを5つの型に分けて比較し、各製品のデモや無料トライアルの有無も横串で示します。案件別原価の積み上げ範囲・工数連携・予実から、デモ提供や無料トライアルの有無まで一覧で確認でき(すべてが今すぐ試せるわけではなく、要問い合わせや公式記載なしの製品も含みます)、デモを申し込む候補を2〜3社に絞り込むための材料としてご活用いただけます。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事では、案件・プロジェクトごとに売上と原価(工数×単価・外注費・経費)を積み上げて採算を管理できるシステムを5つの型に分けて比較し、各製品のデモ・無料トライアルの有無も横串で示します。

すべての製品が今すぐ試せるわけではなく、デモや無料トライアルが要問い合わせ・公式記載なしの製品も含めて、有無がわかる形で整理します。受託開発・制作・コンサルティング・SES・個別受注製造など、案件単位で売上と原価が立つ事業者が主な対象です。

紹介する製品は、販売管理・受注を起点とする型、会計や購買まで一体のERP型、収支管理に特化した型、工数・稼働の可視化を起点とする型、個別受注製造の個別原価型という5つの型にまたがります。

工数・稼働の記録を起点にする製品は、記録した時間を単価で人件費に換算して案件採算につなげられるもの(別製品や連携が前提の場合はその旨を本文・比較表で明記)を含みます。時間記録・進捗管理だけで採算につながらないものは含めていません。

案件・プロジェクト単位の採算という絞り込みにこだわらず、予実管理や原価管理まで含めて管理会計システム全般から選び直したい場合は、以下の記事で目的・規模別の選び方とタイプ別の違いを解説しています。

案件・プロジェクトの採算管理とは(売上と原価を積み上げて予実・着地見込みを見る)

ここでは、システムの比較に入る前に、案件採算管理の基本的な考え方を整理します。案件・プロジェクトの採算管理とは、一つひとつの案件を単位として売上と原価を積み上げ、そこから利益(採算)を把握する管理のことです。

案件ごとの原価は、労務費・外注費・経費・間接費を合計して積み上げ、売上と突き合わせることで案件単位の利益が見えてきます(費目ごとの積み上げ方は次章で詳しく説明します)。

採算管理では、見積もりや予算として立てた数値(予定)と、実際に発生した数値(実績)を比べる予実管理が中心になります。進行中の案件でも、残りの作業量と発生済みの原価から最終的な着地見込みを推定できれば、赤字になりそうな案件を早い段階で把握し、人の配置や見積もりの見直しといった手を打てるようになります。

案件採算管理システムでできること(案件別原価の積み上げ・工数連携・予実/着地見込み・請求連携)

案件採算管理システムは、前述の採算管理をExcelの手作業から切り離し、入力したデータから自動で採算を集計する仕組みです。ここからは、製品に共通して備わる主な機能を確認します。

中心となるのは、案件ごとに売上・外注費・経費・労務費を集約し、予算と実績、着地見込みを一画面で把握できる機能です。勤怠や工数の入力と連携させれば、作業時間が単価を介して労務費に変換され、案件の原価へ自動で反映されます。見積もりや請求、販売管理と連携する製品では、受注から請求までの金額が同じ案件に紐づき、二重入力を避けられます。

予算と実績の差が開いたときにアラートを出す製品や、部門別・担当者別の採算、要員のアサイン(配置計画)まで見られる製品もあります。どこまでを自動で積み上げ、どこを手入力で補うのかは製品ごとに差があるため、後半の比較表と対応可否で確認していきます。

案件別原価が積み上がる仕組み(工数×単価・外注費・経費・間接費の配賦)

案件別の原価は、性質の異なる4つの費目を同じ案件コードのもとに集めることで積み上がります。それぞれがシステムのどの入力とつながるかを押さえると、製品ごとの対応範囲の違いが読み取りやすくなります。

案件別原価が積み上がる仕組みを示した図解。労務費(工数×担当者・グレード別単価)・外注費(発注や支払のデータから割り当て)・経費(立替や購買のデータから割り当て)・間接費(工数の比率などの基準で配賦)の4つの費目を同じ案件コードに集約して案件別原価を積み上げ、売上と突き合わせて案件の利益(採算)を把握し、予算と実績の差や着地見込みまで確認する流れを表している。

まず労務費は、工数(作業時間)に担当者やグレードごとの単価を掛けて算出します。等級別の標準単価を使う製品もあれば、実際の人件費に近い単価を設定できる製品もあります。次に外注費は発注・支払のデータから、経費は立替や購買のデータから、それぞれ案件へ割り当てます。

最後に、特定の案件に直接ひもづかない間接費は、工数の比率などの基準で各案件に配賦します。この配賦をどこまで自動化できるか、配賦の基準を自由に設定できるかは製品差が大きく、間接費まで含めた正確な採算を求めるほど確認が重要になります。

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自社に合うのはどの型か(5型の選定軸)

案件採算管理システムは、製品の成り立ちや得意領域によっていくつかの型に分かれます。自社が今どの業務システムを使っていて、何を一番見たいのかを手がかりにすると、合う型を絞り込めます。ここでは5つの型を、どんな出発点の会社に向くかという視点で整理します。

案件採算管理システムの5つの型の選び分けマップ。1. 販売管理・受注起点型は受注・見積・請求が業務の中心でその延長で採算も見たい会社に、2. ERP一体型は会計・購買・勤怠・工数まで一つの基盤に集め全社・部門別の損益まで通して管理したい会社に、3. 収支管理特化型は会計・販売は既存を活かし採算の見える化だけを専用ツールで深く見たい会社に、4. 工数・稼働起点型は人の作業時間が原価の大半を占め工数を起点に労務費を案件へ紐づけたい会社に、5. 個別受注製造・ロット別原価型は受託加工や一品一様のものづくりで工番別に原価を積み上げたい製造業に向くことを示している。

販売管理・受注起点で案件採算まで見る型

すでに受注・見積・請求といった販売管理の業務が中心にあり、その延長で案件ごとの採算も見たい会社に向く型です。受注や発注のデータがそのまま案件に紐づくため、売上と仕入・外注費の対応を取りやすいのが特徴です。

「案件の売上と経費はだいたい販売管理で追えているが、工数を含めた本当の利益までは見えていない」という状態からの第一歩に適しています。見積から請求までの流れを崩さずに、採算の可視化を足したい場合の選択肢になります。

ERP一体で全社・部門・案件を通して管理する型

会計・購買・勤怠・工数・経費までを一つの基盤でまとめ、案件採算と全社の損益、部門別採算までを通して管理したい会社に向く型です。各業務のデータが同じシステムに集まるため、案件の原価から全社の決算までが一本でつながります。

複数のシステムに分かれたデータを突き合わせる手間をなくしたい中堅企業や、制度会計・連結まで見据えた全社最適を考えている会社に適しています。導入の範囲が広い分、既存システムの入れ替えを含めた検討になりやすい点は押さえておきましょう。

案件・プロジェクトの収支管理に特化する型

原価の積み上げ・予実・着地見込みといった、採算の見える化そのものを専業で厚く扱う型です。会計や販売の仕組みは既存のものを活かしつつ、採算管理だけを専用ツールで深く見たい会社に向いています。

実行予算の入力から仕掛中の損益把握、赤字案件の早期抽出まで、プロジェクト会計の観点で機能が作り込まれている製品が多いのが特徴です。「採算の精度を最優先したい」「案件管理の中核に収支を据えたい」という会社の軸になります。

工数・稼働の可視化を起点に採算へつなぐ型

人の作業時間が原価の大半を占める事業で、工数や稼働の記録を起点に労務費を案件へ紐づけ、採算につなげる型です。受託開発・制作・コンサルティングのように、人件費が利益を左右する会社に向いています。

まずは工数の見える化から始めたい会社の入り口になりますが、記録した時間を単価で人件費に換算し、案件別の収支として見られるかどうかが分かれ目です。売上との突き合わせを外部の会計・販売システムとの連携で補う製品もあるため、採算まで完結するか、連携が前提かを確認することが重要です。

個別受注製造の案件(ロット)別原価型

受託加工や一品一様のものづくりで、案件(ロット)ごとに材料費・労務費・外注費・製造経費を積み上げて個別原価を出したい製造業に向く型です。工番(製造指図)を案件の単位として、受注から原価・利益までを追います。

量産品の標準原価や工程中心の管理ではなく、一件ごとに採算が変わる個別受注の現場に合わせて設計されています。製造経費を工数比で配賦したり、見積と実績を比較したりと、ものづくり特有の原価の見方に対応している点が選定の決め手になります。

しかし、自社がどの型に適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【型別】案件採算管理システムの紹介

ここからは、先ほどの5つの型ごとに、案件採算管理システムを個別に紹介します。自社の出発点に近い型から読み進めると、候補を見つけやすくなります。

販売管理・受注起点で案件採算まで見る型

受注・見積・請求を起点に、案件ごとの売上と原価を積み上げて採算まで見られる製品を紹介します。この型からまず検討するなら、工数で人件費まで原価化できるプロカン、無料トライアルで自社の運用を試せる楽楽販売、会計連携と無料のお試しが使えるfreee販売あたりが入り口になります。

1. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカンの公式サイト

案件ごとに予算・実績・原価・工数を集約し、収支をリアルタイムに可視化するクラウド型のプロジェクト収支管理システムです。提供元は株式会社PROCAN(旧・株式会社シービーティー)で、IT・システム開発向けの「プロカンIT」、制作・広告向けの「プロカン制作」、建設・工事向けの「プロカン建設工事」の3ラインナップを業種別に用意しています。

案件の工数に労務単価を掛けて人件費を原価に換算し、外注費や経費と合わせて案件ごとの粗利を見られる設計です。見積・請求・発注・経費精算・稟議承認までを1つの入力データから連続して処理でき、帳票の重複入力を避けられます。

料金は初期費用150,000円〜(税込165,000円〜)、月額30,000円〜(税込33,000円〜)で、利用人数(ID数)に応じて変動します。無料トライアルの制度は公式サイトに記載がなく、資料ダウンロードや無料デモンストレーションの申込窓口が用意されています。

2. SMILE V 2nd Edition Project Director(株式会社OSK/販売元 株式会社大塚商会)

SMILE V 2nd Edition Project Directorの製品ページ

大塚商会グループの株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売するプロジェクト収支管理システムです。案件単位で見込みの発生から受注・発注・仕入・売上・請求入金・支払までを一元管理し、進捗と収支を把握できます。

案件ポータル(コックピット画面)で業務フローや収支を一画面にまとめ、発生実績に受注残や見込案件を加えた見通しも出力できます。社員別に設定した単価と工数を掛け合わせてJOBごとの労務費を自動更新し、勤怠管理「Universal 勤次郎」と連携して工数を案件の原価へ反映します。

料金は公式に料金表がなく、見積もりは問い合わせとなります。実機でのデモンストレーションに対応し、約4分44秒の機能紹介動画やOSK公式サイトの無料体験版リンクが用意されています。問い合わせ窓口は大塚商会のコンタクトセンター(受付9:00〜17:30、土日祝を除く)です。

3. プロジェクト収支管理Rebo(株式会社ディータイド)

プロジェクト収支管理Reboの公式サイト

企画・制作業に特化した、案件別の収支を管理するパッケージソフトウェアです。提供元は株式会社ディータイドで、ソフトウェア開発・広告制作・TV番組制作・映画制作・イベント企画など、プロジェクト単位で企画・制作を行う企業を対象にしています。

案件の売上に対して仕入費用・外注費・社内発注分などの原価を紐づけ、受注金額に対する利益額・利益率を把握できます。売上予算・原価予算を月単位で登録し、案件収支管理表や予算実績対比表で予実の差異を確認します。原価は仕入・外注費が中心で、工数実績から人件費を原価化する機能は公式サイトに記載がありません。

提供形態はクライアントサーバ型のパッケージ(買い切り型)で、クラウドSaaSではありません。製品価格は非公開で問い合わせとなり、加入必須の年間サポート(DSS)はパッケージ価格の10%です。無料トライアルの記載はなく、デモ依頼を受け付けています。

4. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売の公式サイト

ノンプログラミングで管理画面や承認ワークフローを構築できる、株式会社ラクスのクラウド型販売管理システムです。見積・受注・請求から売上・発注・原価・収支までを一元管理し、自社の計上ルールに合わせた運用に対応します。

受注(売上)と発注(原価)、間接費などの追加原価を案件単位で紐づけ、収支(予実)を自動で集計します。見積から請求までを同一データで連続処理でき、金額や値引き率、部署による条件分岐を設けた承認ワークフローも利用できます。工数(人件費)管理機能はありますが、入力粒度や単価設定、計算式は公式に公開されていません。

料金は初期費用200,000円(税抜)、月額70,000円〜(税抜)で、月額は利用ユーザー数などによって変動します。初期費用には専任担当による3か月間の導入支援が含まれ、無料トライアルも用意されています(期間は公式に明示なし)。

5. freee販売(フリー株式会社)

freee販売の公式サイト

freee会計で知られるフリー株式会社が2022年11月に提供を開始した、クラウド型の販売管理システムです。見積・受注・売上・請求・入金に加え、案件(プロジェクト)単位の売上・原価・粗利を扱い、freee会計と連携します。

案件ごとに売上と仕入を登録すると案件別の粗利が作成され、見込みも確認できます。人件費を含む案件原価を見るには、別契約のfreee工数管理と連携し、スタンダードプランで利用する構成が前提となります。案件別の原価推移レポートや案件別人件費管理は、スタンダードプランでのみ利用できます。

料金はスタータープランが3名利用で約5,000円/月、スタンダードプランが10名利用で約40,000円/月(いずれも年払い・税抜の参考価格)で、利用ユーザー数に応じた課金です。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、無料でのお試しも用意されています(期間は料金ページに明記なし)。

ERP一体で全社・部門・案件を通して管理する型

会計・購買・勤怠・工数まで一体の基盤で、案件採算と全社損益を通して管理できる製品を紹介します。全社で統一したい場合は、資料や製品デモで中身を確かめやすいOracle NetSuite・クラウドERP ZAC、中小企業で無料トライアルから始めたいならSmileWorksが候補の先頭に来ます。

6. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuite の公式サイト

Oracle NetSuite は、会計・販売・在庫・CRM までを単一のクラウド基盤に統合したクラウドERPです。米国で生まれ、現在は200か国以上で利用されています(公式サイト、2026-10-01確認)。日本での提供・サポートは日本オラクル株式会社が担います。

案件採算は、PSA(プロフェッショナルサービスオートメーション)ソリューションの「SuiteProjects」をアドオンモジュールとして追加して扱います。プロジェクトの予算・見積・実績コスト・請求・収益性を監視でき、タイムシートに記録した工数は総勘定元帳へ転記されて会計と一体で処理されます。

料金は公開されておらず、会社規模に応じた年間ライセンス料と導入時の初期費用による個別見積もりです。導入は、中堅から大企業、海外拠点を含むグループ経営やIPO準備・M&A後のシステム統合など、全社最適を目指す企業が主な対象です。

ERP一体型が実際にどんなきっかけで検討されるのかについて、提供元である日本オラクルの福宮氏は、導入のきっかけを大きく3つのパターンで説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

大きく三つのパターンがあります。一つ目は、古くなったオンプレミスのシステムを刷新したいというケース。二つ目は、事業が成長してきて、バラバラだったシステムや業務のやり方を標準化したいというケース。三つ目は、M&Aのあとにグループ全体のシステムを統合して、データを可視化したいというケースです。

7. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZAC の公式サイト

クラウドERP ZAC は、IT・広告・コンサル・士業といった案件単位で業務が進むプロジェクト型ビジネスに特化した統合クラウドERPです。株式会社オロが提供し、公式サイトでは1,100社を超える導入実績を掲げています(2026-10-05確認、基準時点の明示なし)。

売上に外注費・仕入・労務費・経費を案件ごとに紐づけ、案件損益をリアルタイムに可視化します。工数を登録すると自動的に案件別の労務費として集計され、直接作業は指定案件へ直課、間接作業は部門配下の案件へ再配賦されます。予定と実績の労務費・作業時間・進捗率は同一画面で確認できます。

料金は初期費用10万円に、機能(モジュール)×ライセンス数の月額と、保守費(データセンター利用料6万円〜/月)を加える構成で、各モジュールの単価は製品資料での開示となります。無料トライアルは公開ページに記載がなく、無料相談・製品デモが用意されています。

8. OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションの公式サイト

OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションは、株式会社オービックの統合業務ソフトウェア「OBIC7」を構成するモジュールの一つで、IT関連業・コンサルティング業・設備工事業・広告関連業など、案件単位で収益を管理する業種に向けたものです。

引合いから受注・売上・開発・発注購買・旅費経費など、プロジェクトの全プロセスを案件ごとに一元管理し、案件ごとの進捗状況と収支をタイムリーに把握できます。同じOBIC7の会計情報ソリューション・人事給与情報ソリューションとシームレスに連携し、同一ERP内でデータがつながります。

提供形態は、オンプレミス型と、顧客個別のプライベートクラウド型から選べます。料金は初期・月額とも非公開で、個別の問い合わせとなります。

9. Biz∫(ビズインテグラル)(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

Biz∫(ビズインテグラル)の公式サイト

Biz∫(ビズインテグラル)は、株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する国産のERPパッケージです。会計・販売購買在庫・人事給与・経費精算を、ワークフロー基盤「intra-mart」の上で統合します。採用社数は2025年12月時点で2,000社を突破しています(公式)。

案件採算は、Biz∫会計のプロジェクト原価管理機能が担い、プロジェクト番号をキーに案件ごとの収支を管理できます。IT業向けには、プロジェクト別予算管理を備えた業種別テンプレートも用意されています(2024年8月提供)。会計・販売・経費のデータは共通基盤でつながります。

対象は、NTTデータの公式ラインアップで年商500億円以上とされる大手企業が中心で、2023年開始のサブスクリプション型「Biz∫Optima」で中堅企業へも間口を広げています。ライセンスは業務モジュール×ユーザー数で、一般会計のみといった最小単位からの段階導入ができます。料金は初期・月額とも要お問い合わせです。

10. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

SmileWorks(スマイルワークス)は、販売・在庫・会計・給与・経費など複数の業務を一つにまとめた中小企業向けの統合型クラウドERPです。提供元は株式会社スマイルワークスで、各業務の入力が会計仕訳まで自動で連動する設計です。

プロジェクト別収支管理を主軸に据え、売上・仕入・経費・社内工数を案件ごとに集計し、案件単位で予算を入力して実績と対比できます。ただし工数(稼働報告)を人件費として案件別に自動反映するには、給与ワークスの契約と配賦機能オプション(月額5,000円・税別)の追加が必要です。

料金は、販売管理に特化した販売ERPプランが初期0円・月額5,000円、カフェテリア方式の標準プランが初期30,000円・最初のモジュール月額10,000円からです(いずれも税別、オプション別)。申込月の翌月末まで無料で試せますが(表記上は最大2ヶ月)、恒久的な無料プランはありません。

11. アラジンオフィス(株式会社アイル)

アラジンオフィスの公式サイト

株式会社アイルが提供するアラジンオフィスは、販売・在庫・購買管理を中核とする統合型パッケージシステムです。業種ごとの商習慣に合わせた業種特化パッケージを多数そろえ、オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)のどちらでも導入できます。導入実績は6,000社以上です(公式特徴ページ、時点の明示なし)。

案件採算の管理は、販売・在庫パッケージに追加する「プロジェクト管理」オプションが担います。受注に紐づく商品仕入・外注仕入・在庫出庫を売上計上まで仕掛原価として案件別に管理し、作業日報で記録した社員の案件別作業時間に時間単価を掛けて労務費を原価へ反映します。案件への諸経費の付け替えにも対応します。

公式ページは「比較的工期が短く小規模工事を想定されているお客様に最適」と記しており、短工期・小規模の案件管理に向いた設計です。料金は初期・月額とも要お問い合わせで、企業規模や導入形態に応じた個別見積もりとなります。

12. eerp(株式会社コマースロボティクス)

eerp の公式サイト

eerp(イーイーアールピー)は、株式会社コマースロボティクスが提供する中小企業向けのクラウドERPで、2026年11月1日に正式提供が始まる予定です(本記事の公開時点では提供直前の段階)。商品販売・製造型とプロジェクト型の2エディションがあり、見積・販売・請求/入金を共通基盤に、倉庫管理や生産管理などをユニット単位で追加します。

プロジェクト型ERPでは、工数・タスクとプロジェクト原価を連動させ、原価管理(配賦・予実管理)まで扱えます。料金は公開されており(税抜)、プロジェクト型ERPは初期4万円・月額4万円から、製造型ERPは初期23万8,000円・月額7万3,000円からです。30日間の無料トライアル(クレジットカード登録不要)も用意されています。

公式が掲げる「導入実績2,000社」はコマースロボティクスの複数サービスを合計した数字で、eerp 単体の実績ではありません。提供開始直後の製品のため、最新の料金やプランは申し込み前に公式サイトで確認しておくと安心です。

13. GRANDIT miraimil(GRANDIT株式会社)

GRANDIT miraimil の公式サイト

GRANDIT miraimil(ミライミル)は、国産統合型ERP「GRANDIT」の知見を継いだクラウドERPです。公式サイトでは「GRANDITの進化系」と位置づけられ、国内実績は約1,500社とされています(時点の記載なし)。

経理・債権・債務・販売・調達在庫・プロジェクト原価・経費・人事・給与など11の基幹業務を、単一の共通マスタで連携させて扱います。案件採算は独立したプロジェクト原価管理のモジュールが担い、承認ワークフローは標準で搭載されています。

月額は、利用者10名・月間1万伝票・財務管理+販売管理という想定条件で45万円から、初期費用は個別見積もりです。導入作業にはおおむね3〜6か月を見込みます。恒久的な無料プランはありませんが、商社・卸売業とサービス業向けの環境で1か月の無料トライアルを試せます。

案件・プロジェクトの収支管理に特化する型

原価の積み上げ・予実・着地見込みを専業で厚く扱う、収支管理特化の製品を紹介します。採算だけを厚く見たいなら、30日の無料トライアルがあるMA-EYESとLEEAD、初期0円で小さく始められるReforma PSAから試すと、違いをつかみやすくなります。

14. OBPM Neo(株式会社システムインテグレータ)

OBPM Neoの公式サイト

システム開発業向けに2008年から提供される「SI Object Browser PM」を前身に、2021年にクラウド版として提供が始まったプロジェクト管理システムです。品質・進捗・採算・要員を一つのシステムで扱い、公式サイトは原価管理を強みに掲げています。

工数の入力を起点に原価や収支へ反映し、EVM(出来高をもとに予算と進捗を定量評価する手法)でプロジェクトごとの採算を把握できます。勤怠・販売管理・会計システムとデータ連携し、月次の仕掛原価や完成原価を会計システムへ出力する運用に対応します。

料金は月額10万5千円〜(税抜)で、最低10ライセンス・1年単位の契約です。原価管理の機能はEnterpriseエディションで使えます。全機能を試せる無料トライアルも用意されています。

15. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSAの公式サイト

株式会社オロが、大規模企業向けのクラウドERP「ZAC」で培った機能を案件型ビジネス向けに絞ってパッケージ化したシステムです。販売管理・購買・勤怠工数・経費管理を一元化し、プロジェクト別の予実と損益を可視化します。

従業員がプロジェクトと作業内容ごとに工数を入力すると、労務費配賦計算で案件原価に反映され、共通費の配賦にも対応します。実行予算を入力しておけば、仕掛中の案件でも予定と実績の差を追えます。

初期費用は0円、月額3万円(税抜)からで、導入期間は1〜2か月が目安とされています。従業員50名以下を目安とし、無料トライアルの提供は明記されておらず、無料のデモ・商談が案内されています。

16. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

日々の工数登録を起点に、人件費・外注費・経費を案件原価へ集約し、部門別・案件別・顧客別といった切り口で損益を可視化するクラウド型ERPです。システム開発・SES・コンサルティングなど、人件費が原価の中心を占めるプロジェクト型ビジネスを主な対象としています。

ERPですが、案件収支の見える化を主用途とする製品です(会計・購買まで広げてERP一体型として使うこともできます)。

労務費は、マスタに設定した基準時間の単価と作業時間を掛けて算出します。間接費の配賦では、工数・人数・売上高・人件費比率に加え、面積や机の数といった社内の情報も配賦基準として設定できます。

提供形態はSaaS・SaaS+・一括の3種類から選べ、料金は利用人数と機能で変わるため公式では非公開です。公式サイトでは30日間の無料トライアルが案内されており、実データに近い形で操作を試せます。

17. HUE Classic Project Management(株式会社ワークスアプリケーションズ)

HUE Classic Project Managementの公式サイト

案件ごとの採算の可視化から原価計上までを一つに統合することを掲げる、プロジェクト収支管理システムです。SI・工事・コンサルティング・研究開発など、請負や準委任といった契約形態の異なるプロジェクト型業務に対応します。

予定原価は、必要な工程と配属する人員を積み上げて作成します。勤怠・経費・売上を月次決算で集約して人件費の算出や配賦を行い、案件ごとの予算と実績を月別・勘定科目別に対比して、赤字が見込まれる案件を事前設定の基準値で抽出します。

原価の算出から仕訳作成、会計システムへの連携まで一連で処理できる点も特徴です。提供形態はオンプレミス型のパッケージに加え、クラウド基盤での運用を代行するHUE Classic Cloudを選べます。料金は公式では非公開で、デモのリクエスト導線が用意されています。

18. LEEAD(株式会社ETVOX)

LEEADの公式サイト

案件ごとの収支管理に機能を絞った、プロジェクト会計クラウドです。プロジェクトごとに売上・工数・費用の計画値と実績値を登録して予実を比べ、今後半年から1年の収支見通しや人員計画まで見通せる点を掲げています。

組織を横断した分析のほか、顧客別や独自のグループ別でプロジェクトの収益性を分析できます。2025年10月に加わった工数管理機能では、従業員が日単位で実績工数を入力し、そのデータが本体へ自動連携されます。

クラウド型で最短即日の導入に対応し、料金は企業の状況に応じたプラン制で公式では非公開です。利用開始後30日間の無料トライアルがあり、訪問またはオンラインの画面共有によるデモも受けられます。

19. BLENS(株式会社h2ワークス)

BLENSの公式サイト

2024年9月に提供が始まった、案件型ビジネス向けの収支管理クラウドです。案件ごとに計画の売上・原価(計画収支)と実績の売上・原価(実績収支)を登録し、両者を突き合わせて採算のズレを把握できます。

計画段階で各メンバーの稼働負荷を色分けで確認しながらアサインでき、マルチデバイスの工数入力アプリで実績原価のもとになる作業時間を集めます。利益を生む案件とは別に、間接費・共通費を集計するためのコスト部門プロジェクトも定義できます。

料金は人数区分で決まり、50名まで月額35,000円、100名まで60,000円、200名まで100,000円(いずれも税込)で、プロジェクト数は無制限です。一方で、原価の積み上げ単位や配賦、会計システムとの連携は公式サイトでは詳細が確認できないため、導入前の問い合わせで確かめておく必要があります。

工数・稼働の可視化を起点に採算へつなぐ型

工数・稼働の記録を起点に、労務費を案件へ紐づけて採算につなげる製品を紹介します。工数から採算まで一つで完結させたい場合は、デモサイトと30日トライアルのあるLychee Redmine、7日間試せるクラウドログ、登録不要のデモと1ヶ月の試用があるBeWorksが手を付けやすい製品です。

20. Lychee Redmine(ライチ・レッドマイン)(株式会社アジャイルウェア)

Lychee Redmineの公式サイト画面

株式会社アジャイルウェアが開発する、オープンソースのプロジェクト管理ツール「Redmine」をベースに、ガントチャートやカンバンのUIを拡張したプロジェクト管理ツールです。クラウド版とオンプレミス版の両方を提供しています。

プレミアムプラン以上で使えるコストマネジメント機能では、コストグループごとに工数単価を設定し、単価×作業時間で人件費を自動算出します。交通費や外注費などの経費も入力でき、プロジェクトレポート画面で予算・コスト予想金額・収支予測を確認できます。

料金は1ユーザーあたり月額0〜2,100円(税別、10ユーザー単位、別途クラウド利用料5,000円/月〜)で、工数から人件費を積み上げる原価・収支の機能はプレミアムプラン(1,400円)以上で利用できます。全有料プランに30日間の無料トライアル(クレジットカード登録不要)があり、デモサイトで操作を試すこともできます。

21. マネーフォワード クラウド個別原価(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド個別原価の公式サイト画面

IPO準備企業や中堅〜上場企業のプロジェクト型ビジネスに向けて、株式会社マネーフォワードが提供する個別原価管理システムです。IT・システム開発やSaaS、コンサルティングなど、プロジェクト単位で原価を管理する事業を対象としています。

ワンクリックで労務費・外注費・経費からプロジェクト別の原価を算出し、勘定科目ごとに従業員別の単価を設定して労務費を按分できます。間接費は工数比率や従業員数比率などの基準で部門・プロジェクトへ多段階に配賦します。工数入力は日次・月次・一括インポートに対応し、勤怠管理システム4種と連携できます。

売上と対比した収支や予実管理は、同社のクラウド会計Plusと共通マスタで連携させる構成が前提で、予算実績の対比や進行基準による売上計上は、原価管理の公式機能ページには記載がありません。料金は利用人数や契約内容により変わり、公式サイトでは公開されていないため、問い合わせでの確認が必要です。

22. TimeCrowd(タイムクラウド)(タイムクラウド株式会社)

TimeCrowdの公式サイト画面

打刻による工数記録を起点に、誰が・何に・どれだけ時間を使ったかを可視化する、タイムクラウド株式会社の時間管理ツールです。案件(カテゴリ)やチーム単位でタスクを分類しながら作業時間を記録します。

メンバーごとの時間単価をワークスペース単価とチーム単価の2階層で設定でき、稼働時間×単価で人件費を自動計算して案件ごとにリアルタイム集計します。将来の昇給などを見越し、未来日付での単価改定を事前登録することもできます。

売上と突き合わせた案件ごとの収支・粗利は、請求・案件管理システムのboardなど外部ツールとの連携で補う構成で、TimeCrowd側で集計した人件費を連携先の案件原価に同期します。料金は公式サイトで公開されておらず、無料トライアルの期間を含め、問い合わせでの確認が必要です。

23. TeamSpirit 工数(チムスピ工数)(株式会社チームスピリット)

TeamSpirit 工数の公式サイト画面

Salesforce Platform上に構築された株式会社チームスピリットのバックオフィスSaaSで、勤怠・工数・経費を単機能プランや複数機能のパッケージプランから選べる構成です。このうち「TeamSpirit 工数」は、案件・作業単位の工数入力と記録、集計を担います。

工数はスケジューラーからの自動割り当てやPC・モバイルから入力でき、勤怠と1画面で入力して労働時間と工数時間を一致させる設計です。プロジェクト・作業分類は最大4階層で定義し、プロジェクト別・従業員別の工数実績を自動集計します。

標準単価×工数実績による原価計算や、売上予定額・目標利益率を含む予実管理は、別製品「TeamSpirit プロジェクト原価管理」との組み合わせが前提で、工数単体では案件の収支までは見えません。料金はチムスピ工数単体で月額18,000円〜(税抜、50ユーザー分のライセンス込み)で、初期費用や無料トライアルの期間は問い合わせでの確認が必要です。

24. プロジェクトマネジメントDX Flagxs(フラッグス)(フラッグス株式会社)

プロジェクトマネジメントDX Flagxsの公式サイト画面

フラッグス株式会社が提供する、WBS(作業分解構成図)を成果物・工程・タスクの3階層で標準化し、タスクと工数のデータを一元管理するクラウド型のプロジェクト管理プラットフォームです。計画立案から進捗管理、レポート作成までを一つの流れで扱います。

2024年10月に追加されたプロジェクト損益管理(プロジェクトP/L)では、要員グレード別に単価を設定し、工数実績から人件費を自動で金額換算します。進行中のプロジェクト単体の損益計算書を確認でき、当初予算と実績をリアルタイムに比較できます。複数プロジェクトを横断するリソースアサイン管理では、メンバーの過剰な割り当ても特定できます。

情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO/IEC 27001と、クラウドセキュリティのISO/IEC 27017を取得しています。工数管理ツールの多くが収支を後付けするのに対し、WBSによる計画の標準化とプロジェクトP/Lを一つの流れで持つ点が、同じ工数起点の製品との違いです。料金や想定企業規模は公式サイトで公開されておらず、無料トライアルの有無を含め、導入前に問い合わせでの確認が必要です。

25. SPREYON Profit(GAKU Consulting 合同会社)

SPREYON Profitの公式サイト画面

GAKU Consulting 合同会社が2025年に立ち上げた、受託・制作・コンサルティングなど中小規模の事業者向けの案件採算・アサイン管理ツールです。SaaSではなく、Googleスプレッドシートとその上で動くプログラム(GAS)のファイル一式を買い切りで購入し、自社のGoogle Drive内で動かす形で提供されます。

同一データから全社・アカウント・プロジェクトの3つの視点でダッシュボードを切り替えて確認でき、アサイン工数から原価を算出します。原価には等級ベースの単価に加え、法定福利費や部門共通費の配賦を反映し、利益率・稼働率から理論上の提示価格と採算価格も算出します。

料金は買い切りで、定価49,800円に対し数量限定の早期割引価格39,800円(税抜、割引の終了時期は公式に記載なし)となり、月額費用はかかりません。画面を操作できるデモは保存ができず実データでの試用はできない点、技術サポートが価格に含まれない点は、導入前に押さえておきましょう。

26. クラウドログ(CrowdLog)(株式会社クラウドワークス)

クラウドログの公式サイト画面

株式会社クラウドワークスが運営する、工数管理を起点としたプロジェクト管理・収支管理のクラウドサービスです。メンバーの作業時間をカレンダー連携などで記録・集計し、その工数実績データを土台に原価管理を組み立てる設計です。

メンバーごとに設定した単価と工数実績を掛け合わせて工数原価を算出し、プロジェクトごとの売上予算・原価予算と実績を登録して損益や利益率をレポート化します。予算と実績はタイムラインで一覧でき、超過が見込まれる場合はアラートで知らせます。勤怠管理ツール(KING OF TIMEやジョブカンなど)と連携して勤務時間データを取り込めます。

ただし、間接費の配賦や、会計・給与システムとの連携は公式情報では確認できず、連携は勤怠管理ツールが中心です。料金はベーシックプランが1ユーザー月額600円〜、プレミアムプランが1,500円〜で、別途初期費用(要問い合わせ)と最低利用期間12ヶ月があり、7日間の無料トライアルを利用できます。導入実績は900社以上(2026年1月末時点)です。

27. BeWorks(ビーワークス)(株式会社BELLSOFT)

BeWorksの公式サイト画面

株式会社BELLSOFTが提供する、日報を中心とした業務日報グループウェアです。スケジュールやワークフロー、見積・請求書などの機能を備え、案件の採算管理(損益管理)はそれらと並ぶ機能の一つとして用意されています。

日報を案件に紐づけることで、案件ごとに費やした労務時間を自動で集計し、労務費として可視化します。集計した労務時間をもとに案件単体の損益分析が行え、見積書・請求書も案件に紐づけて承認付きで作成できます(入金管理の機能はありません)。要員計画・工程計画をガントチャートで作成する機能もあります。

ただし、労務費の時間単価の設定方法や利益率の算出式は、公式サイトでは確認できません。料金は初期費用が無料で、月額は1契約あたりの基本料金5,000円(税込5,500円)に、1ユーザーあたり1,000円(税込1,100円)を加えた体系です。1ヶ月・ユーザー数無制限の試用版と、登録不要のオンラインデモが用意されています。

個別受注製造の案件(ロット)別原価型

受託加工や一品一様の製造で、案件(ロット)ごとに個別原価を積み上げる製品を紹介します。この型の候補はCosmilとFactory Advanceの2製品で、どちらも無料のオンラインデモから検討でき、工番・ロット単位の原価の見せ方を見比べて選べます。

28. Cosmil(株式会社Whitebell)

Cosmilの公式サイト

受託加工や個別受注型の製造業に絞り、案件(ロット)ごとの利益を可視化するクラウド型の個別原価管理システムです。見込み生産や繰り返し生産で標準原価を用いる製造業は対象外と公式サイトで明記しています。

受注金額と材料費・工数を入力すると、材料費・労務費・外注費・製造経費の4区分で案件ごとの原価・利益・利益率を自動計算します。製造経費については、月次で入力した額を工数比で各案件に配分する仕組みです。

料金は公式サイトで公開されており、初期費用198万円・月額5万円(いずれも税抜、1拠点あたり・利用人数無制限)です。無料トライアルの記載はなく、オンラインのデモ依頼と製品資料(A4・19ページ)のダウンロードで検討を進められます。運営する株式会社Whitebellは2026年4月設立で、導入社数は公表されていません。

29. Factory Advance(株式会社イーポート)

Factory Advanceの公式サイト

2008年設立の株式会社イーポートが提供する、個別受注生産や多品種少量生産の製造業向けの生産管理・収益管理クラウドです。受注・製造案件ごとの管理番号である「工番」を起点に、受注から工程進捗・出荷・請求までを一元管理します。

受注時に工番を自動発行し、見積から請求までを一気通貫で連携させることで、二重入力や請求漏れを抑えられます。工番ごとの製造原価レポートや、顧客別・案件別の売上・原価分析、限界利益管理まで公式サイトで案内されています。

料金は公式サイトで公開されており、月額3万〜8万円・初期費用50万円〜(プレミアムプランは200万円〜、いずれも税別・各プラン20アカウント付属)の3プラン構成です。上位プランには注文書のAI-OCRが標準搭載されます。検討は無料のオンラインデモと資料請求から進められますが、無料トライアルの有無は公式サイトでは確認できません。

【比較表】案件採算管理システムの横串比較

ここからは、紹介した製品を横串で比較します。案件別原価の積み上げ範囲・予実や着地見込み・工数連携・請求連携・提供形態・料金に加え、デモ提供(オンライン/画面サンプル)や無料トライアルの有無まで一覧で確認できるように整理しました。非公開や未確認の項目は推測で埋めず、その旨を明記しています。

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サービス名プロカンSMILE V Project Directorプロジェクト収支管理Rebo楽楽販売freee販売Oracle NetSuiteクラウドERP ZACOBIC7 プロジェクト管理Biz∫(ビズインテグラル)SmileWorksアラジンオフィスeerpGRANDIT miraimilOBPM NeoReforma PSAMA-EYESHUE Classic PMLEEADBLENSLychee Redmineマネーフォワード クラウド個別原価TimeCrowdTeamSpirit 工数FlagxsSPREYON ProfitクラウドログBeWorksCosmilFactory Advance
型販売管理起点販売管理起点販売管理起点販売管理起点販売管理起点ERP一体ERP一体ERP一体ERP一体ERP一体ERP一体ERP一体ERP一体収支管理特化収支管理特化収支管理特化収支管理特化収支管理特化収支管理特化工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点工数・稼働起点個別受注製造個別受注製造
案件別原価の積み上げ範囲工数×労務単価・外注費・経費外注費・仕入・工数×社員別単価の労務費(配賦は記載なし)仕入・外注費・社内発注分(工数→人件費は記載なし)受注・発注・間接費を案件に紐づけ(工数の単価・計算式は非公開)売上・仕入(人件費はfreee工数管理連携が前提)直接費・間接費を案件予算へ配賦(購買発注を紐付け)外注費・仕入・労務費・経費(直課+間接作業を再配賦)開発工数・外注・経費を案件へ(進捗・収支を把握)プロジェクト番号をキーに案件収支を管理(多段階間接費配賦)売上・仕入・経費・社内工数(人件費配賦はオプション)商品仕入・外注仕入・在庫出庫+作業日報×時間単価の労務費・諸経費工数・タスクとプロジェクト原価を連動(配賦・予実)実行予算・実績・見込・差異(費目別実績)工数起点の原価(社員ランク別標準原価・実行予算)工数×単価の労務費配賦・共通費配賦・外注費・経費人件費・外注費・経費(工数×単価、間接費を多基準で配賦)予定原価=工程×人員の積み上げ、人件費算出・配賦、売上集約売上・工数・費用の計画値/実績値(プロジェクト会計)計画収支と実績収支(積み上げ単位・配賦は未確認)工数単価×作業時間の人件費+経費(間接費配賦は記載なし)労務費・外注費・経費をワンクリック原価計算(多段階配賦)稼働×2階層単価の人件費(売上との収支は外部連携)工数の集計(原価計算は別製品「プロジェクト原価管理」前提)要員グレード別単価×工数実績の人件費(プロジェクトP/L)アサイン工数×等級単価のフルコスト人件費+外注費・法定福利費・共通費配賦メンバー単価×工数の工数原価+経費(間接費配賦は未確認)日報の労務時間→労務費+経費(単価設定は未確認)材料費・労務費・外注費・製造経費(製造経費は工数比で配賦)工番別の製造原価(原価5要素の自動配賦は未確認)
予実・着地見込み●予算・実績をリアルタイム●予実・見通し(受注残・見込含む)●予算実績対比・早期シミュ●収支(予実)を自動集計●粗利・見込・赤字予兆●予算・実績・収益性●予定/実績/進捗を同一画面●進捗・収支・着地見通し●プロジェクト別予算・収支●予算・実績対比△予実差異レポートは未確認●予実管理●実行予算・実績・見込・差異●EVMで採算・予実●実行予算と実績●損益・着地予測●予算実績対比・赤字案件抽出●予実・収支見通し(半年〜1年)●計画収支と実績収支の対比●予算・コスト予想・収支予測△予実・進行基準は原価管理の公式機能ページに記載なし(会計Plus連携が前提)×収支・粗利は外部連携が前提×予実は別製品が前提●プロジェクトP/L・予実リアルタイム●目標/実績/見込で採算●予実・利益率・超過アラート△案件別損益(算出式は未確認)●原価・利益・利益率(見積実績比較)●売上・原価照合・限界利益
工数連携(労務費の原価化)●●公式記載なし△単価・計算式は非公開△freee工数管理(別契約)が前提●タイムシート→総勘定元帳●●△プロジェクト原価管理で対応(詳細要確認)△給与ワークス+配賦オプションが必要●作業日報×時間単価で労務費計上●△プロジェクト原価モジュールで対応(詳細要確認)●●●●●日単位の実績工数を本体連携△工数入力アプリで実績原価(積み上げ単位は要確認)●●従業員別単価×工数で労務費●×原価計算は別製品が前提●●●△労務時間を集計(単価設定方法は要確認)●工数で労務費を算出△労務費の原価化は要確認
請求・販売管理連携●見積〜請求・発注を一元●受注〜請求入金・支払を一元△案件収支管理が中心●見積〜請求・発注を一元●freee会計連携・見積〜入金●販売・請求・会計が一体(ERP)●受注〜請求・会計が一体●引合〜受注・売上・購買を一元●販売購買・会計と共通基盤●販売・会計まで自動連動●受注〜売上計上・仕入を一元●見積・販売・請求/入金が共通基盤●販売・調達・会計を共通マスタ●勤怠・販売・会計とデータ連携●販売管理・購買を一元△外注費・経費を集約(請求連携は要確認)●売上集約・会計連携(仕訳作成)△収支管理に特化△計画/実績収支が中心(会計連携は未確認)公式記載なし△クラウド会計Plus連携が前提△請求・案件管理はboard等と連携公式記載なし公式記載なし公式記載なし△勤怠連携が中心(会計・給与連携は未確認)△見積・請求書を案件に紐づけ(入金管理なし)△見積実績比較(販売管理連携は限定)●受注〜請求を一気通貫(工番)
提供形態クラウド公式記載なしパッケージ(買切・クライアントサーバ型)クラウドクラウドクラウドERP(PSAはアドオン)クラウドERPオンプレ/プライベートクラウドERPパッケージ(intra-mart基盤・サブスク型Optimaあり)クラウドERPオンプレ/クラウドクラウドERPクラウドERPクラウドクラウドSaaS/SaaS+/一括オンプレ/クラウド(HUE Classic Cloud)クラウドクラウドクラウド/オンプレクラウドクラウドクラウド(Salesforce基盤)クラウド買切(Googleスプレッドシート+GAS)クラウドクラウド(日報グループウェア)クラウドクラウド
料金(初期・月額)初期15万円〜/月額3万円〜(税抜)要問い合わせ要問い合わせ(年間サポートは価格の10%)初期20万円/月額7万円〜(税抜)スターター約5千円/月〜・スタンダード約4万円/月(10名・年払い税抜参考)要問い合わせ(規模別の年間ライセンス+初期費用)初期10万円+モジュール×ライセンス月額+保守6万円〜/月要問い合わせ(初期・月額とも非公開)要問い合わせ(業務モジュール×ユーザー数)初期0〜3万円/月額5千円〜(税別・オプション別)要問い合わせ(規模・形態で個別見積)初期4万円/月額4万円〜(プロジェクト型・税抜)月額45万円〜(想定条件)/初期は個別見積月額10万5千円〜(税抜・最低10ライセンス)初期0円/月額3万円〜(税抜)要問い合わせ(人数・機能で変動)要問い合わせ(公式非公開)要問い合わせ(プラン制)月額3.5万円〜(50名まで・税込、人数区分)月額0〜2,100円/人(原価・収支はプレミアム1,400円〜・別途クラウド利用料5千円〜/月)要問い合わせ(公式非公開)要問い合わせ(公式非公開)月額1.8万円〜(工数単体・50ユーザー分込・税抜)要問い合わせ(公式非公開)買切39,800円〜(早期割引・税抜、月額なし)月額600円〜/人(別途初期費用・最低12ヶ月)月額5,000円+1,000円/人(税込5,500円+1,100円)初期198万円/月額5万円(税抜・1拠点)初期50万円〜/月額3〜8万円(税別)
デモ提供無料デモンストレーション(オンライン)実機デモ・機能紹介動画デモ依頼(要申込)要問い合わせ要問い合わせ製品デモ・資料DL(オンライン)製品デモ・無料相談(オンライン)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ(提供直前)要問い合わせ要問い合わせ無料デモ・商談(オンライン)要問い合わせデモリクエスト(オンライン)訪問/オンラインデモ要問い合わせデモサイトで操作可デモ・資料DL要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ閲覧専用デモ(保存不可)要問い合わせ登録不要オンラインデモオンラインデモ依頼・資料DL無料オンラインデモ・資料請求
無料トライアル公式記載なし△体験版あり(OSK提供・条件不明)公式記載なし●期間は公式記載なし●期間は公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし公式記載なし●翌月末まで(表記上最大2ヶ月)公式記載なし●30日間(クレカ不要)●1ヶ月(対象業種の環境)●全機能を試せる公式記載なし●30日間公式記載なし●30日間公式記載なし●30日間(クレカ不要)公式記載なし公式記載なし●検証環境(期間は公式記載なし)公式記載なし×実データ試用なし●7日間●1ヶ月(ユーザー無制限)公式記載なし公式記載なし(未確認)
対象規模・得意業種中小の受託業(IT開発・制作・建設工事)ソフト・IT/広告・制作/サービス業企画・制作業(広告・映像・イベント等)販売管理を持つ中小〜中堅中小のプロジェクト型事業中堅〜大企業・海外拠点(全社最適)IT・広告・コンサル・士業のプロジェクト型(1,100社超)IT・コンサル・設備工事・広告(中堅〜大)年商500億円以上目安の大手〜中堅中小企業小規模・短工期の案件管理(公式が明示)中小企業(2026年11月提供開始予定)中小企業(約1,500社)システム開発業従業員50名以下目安のプロジェクト型システム開発・SES・コンサルSI・工事・コンサル・研究開発(中堅〜大)プロジェクト型全般(収支特化)IT・広告・制作・コンサル・士業プロジェクト型(IT・開発等。フリープランあり)IPO準備・中堅〜上場のプロジェクト型工数の多いプロジェクト型勤怠と工数を統合したい企業公式記載なし(プロジェクト型)中小の受託・制作・コンサルプロジェクト型(約900社)日報運用のプロジェクト型受託加工・個別受注製造(2026年設立)個別受注生産・多品種少量の製造業
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイトオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイトサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※本表は2026年10月時点の各社公式情報をもとに作成しています。料金・デモ/無料トライアルの提供状況や機能の対応範囲は変更される場合があるため、最新の内容は各社の公式情報でご確認ください。公開されていない項目・公式で確認できない項目は「要問い合わせ」「公式記載なし」と記載し、推測では補っていません。

デモ・無料トライアルで試せる製品の早見

上の比較表のうち、導入前に実際の操作や画面を確かめやすい製品を、試し方のタイプ別にまとめました。同じ製品がトライアルとデモの両方を用意している場合は、どちらにも挙げています。

無料トライアルで自社データを試せる製品

  • 楽楽販売(期間は公式記載なし)
  • freee販売(期間は公式記載なし)
  • SmileWorks(申込月の翌月末まで)
  • OBPM Neo(全機能を試せる)
  • MA-EYES(30日間)
  • LEEAD(30日間)
  • Lychee Redmine(30日間・クレジットカード登録不要)
  • GRANDIT miraimil(1ヶ月・対象業種向けの環境)
  • eerp(30日間・クレジットカード登録不要。2026年11月提供予定の提供直前)
  • TeamSpirit 工数(検証環境で試用)
  • クラウドログ(7日間)
  • BeWorks(1ヶ月・ユーザー数無制限)

オンライン/実機デモで画面を確認できる製品(多くは申込制)

  • プロカン(無料デモンストレーション)
  • SMILE V 2nd Edition Project Director(実機デモ・機能紹介動画)
  • プロジェクト収支管理Rebo(デモ依頼・要申込)
  • Oracle NetSuite(製品デモ・資料ダウンロード)
  • クラウドERP ZAC(製品デモ・無料相談)
  • Reforma PSA(無料デモ・商談)
  • HUE Classic Project Management(デモリクエスト)
  • LEEAD(訪問/オンラインデモ)
  • Lychee Redmine(デモサイトで操作可)
  • マネーフォワード クラウド個別原価(デモ・資料ダウンロード)
  • SPREYON Profit(閲覧専用デモ・保存不可)
  • BeWorks(登録不要のオンラインデモ)
  • Cosmil(オンラインデモ依頼)
  • Factory Advance(無料オンラインデモ)

現時点はデモ・資料請求が要問い合わせの製品:OBIC7 プロジェクト管理・Biz∫(ビズインテグラル)・アラジンオフィス・Flagxs・TimeCrowd は、デモや無料トライアルの提供有無が公式サイトで確認できず、まずは個別の問い合わせが必要です。

型が決まったら、比較表のどこを優先して見るか

比較表には多くの項目が並びますが、すべてを同じ重さで見る必要はありません。自社に合う型が決まったら、次の3つの優先順位で比較表を絞り込んで読むと、候補を手早く比べられます。

人件費が原価の大半を占める事業なら、まず「工数連携(労務費の原価化)」と「案件別原価の積み上げ範囲」を最優先で見るとよいでしょう。工数から労務費が自動で積み上がるか、間接費の配賦まで対応するかで、見える採算の正確さが決まります。受託開発・制作・コンサルティングのように人が原価の中心になるほど、ここが合否の分かれ目です。

見積から請求、入金までを採算と一体で回したいなら、「請求・販売管理連携」の範囲から優先して確認すると候補を絞り込めます。同じ案件のデータとしてつながると二重入力を避けられ、売上計上と原価の対応も取りやすくなります。販売管理や会計を別々に運用している場合は、連携方式と自動化の度合いをあわせて確かめます。

進行中の赤字を早く掴みたいなら、「予実・着地見込み」から優先して確認するとよいでしょう。確定した実績を集計するだけでなく、残作業と発生済み原価から着地を示せるか、予算との差でアラートを出せるかが、赤字案件の早期発見につながります。過去を振り返る採算管理か、先回りできる採算管理かという差として表れる項目です。

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案件採算管理システムをデモで試す前に押さえる実務ポイント

機能の一覧を見比べただけでは、自社の業務フローに合うかどうかまでは分かりません。ここでは、デモや無料トライアルを有効に使い、導入で失敗しないために押さえておきたい実務の論点を整理します。

デモ・無料トライアルで確認すべきこと(採算アラート・工数修正・月次再集計)

デモでは、画面のきれいさよりも、自社で日々起きる操作を再現して確かめることが大切です。たとえば、予算を超えそうな案件でアラートがどう表示されるか、過去に入力した工数を後から修正したときに採算が正しく再計算されるか、月次で締めた後に修正が入ったときの再集計がどれだけ手間かといった場面です。

自社の案件の進め方に沿って、見積の変更・追加発注・担当者の入れ替わりといった実際に起こり得る流れをなぞると、カタログスペックでは見えない運用の負担が分かります。無料トライアルが使える製品では、実データに近い形で数件の案件を登録し、入力する人の立場で手数を確かめておくと、導入後のつまずきを減らせます。

Excel・スプレッドシート管理の限界と移行で失敗しやすい点

Excelやスプレッドシートで案件採算を管理していると、関数やマクロが複雑になるほど作成者以外には仕組みが見えにくくなり、担当者の異動で更新が止まる属人化が起きがちです。原価の入力元が複数に分かれて二重入力が発生し、集計が月末にずれ込むうちに、赤字案件の発見が遅れてしまいます。

システムへ移行する際は、既存の管理方法をそのまま持ち込もうとして、入力項目や採算の定義があいまいなまま乗り換えると、かえって現場が混乱します。どの費目をどこまで案件に紐づけるか、工数は誰がいつ入力するかといった運用ルールを先に決めておくことが、移行の成否を分けます。

見積採算と実績採算のつなぎ方

採算管理を「実績の集計」で終わらせず、見積もり時に想定した採算と実績を同じ土台でつなぐと、管理の価値が一段上がります。見積の前提(想定工数・単価・外注費)を案件の予算として取り込み、進行とともに実績と並べて差を追えるかどうかがポイントです。

見積と実績がつながると、どの案件で見積もりが甘かったのか、どの工程で想定より工数がかかったのかが振り返れます。その気づきを次の見積もりや価格設定に反映できれば、採算管理は過去の記録から、次の受注の精度を上げる仕組みへと変わります。デモでは、見積の数値を予算として持ち込めるか、実績との対比がどう見えるかを確かめておきましょう。

料金・提供形態の選び分け(クラウド/買切/スクラッチ/ERP一体型)

案件採算管理システムは、提供形態によって費用のかかり方と向き不向きが変わります。ここでは、代表的な4つの形態を、初期費用と運用後の総費用の観点から整理します。

クラウド型(SaaS)は、初期費用を抑えて月額で利用でき、法改正や機能のアップデートが自動で適用されます。新しく採算管理を仕組み化する会社や、まず小さく始めたい会社に向いています。買切型は初期に費用を支払って長く使う形で、月々のランニングコストを抑えたい会社や、手元にデータやツールを置いて運用したい会社の選択肢になります。

スクラッチ開発は自社の業務に合わせて一から作る形で、独自の採算ルールに完全に合わせられる一方、初期費用と保守の負担は大きくなります。紹介する製品にスクラッチ開発型は該当しませんが、形態の違いを押さえる参考として触れます。

ERP一体型は、会計や購買まで含めて導入するため費用の規模は大きくなりますが、全社でシステムを統一できる価値があります。料金を公開していない製品も多いため、見積もりを取る際は、初期費用だけでなく利用人数の増減や保守まで含めた総費用で比べることが大切です。

型のステップアップ指針

案件採算管理の仕組みは、事業の成長に合わせて段階的に乗り換えていくのが現実的です。最後に、どの型からどの型へ広げていくかの目安を整理します。

Excelやスプレッドシートでの管理が限界に来たら、まずは収支管理に特化した型か、工数・稼働の可視化を起点とする型で、採算を見える化するところから始めるのが入りやすい段階です。人件費が原価の中心なら工数起点、採算の精度を最優先するなら収支特化が合います。

受注や請求の業務と一体で回したくなってきたら販売管理・受注起点の型へ、さらに会計・購買・部門別採算まで全社で統一したくなったらERP一体の型へと広げていきます。個別受注製造の会社は、はじめから案件(ロット)別原価の型を軸にすると、ものづくり特有の原価の見方に無理なく合わせられます。自社が今どの段階にいて、次にどこまで見たいのかを基準に、乗り換えのタイミングを判断しましょう。

ここまでの型選びを踏まえ、デモの有無で絞り込まずにプロジェクト収支管理システムそのものを広く見比べたい場合は、以下の記事が参考になります。全社・部門まで通して管理するERP型も含めたタイプ別の選び方と料金に加え、案件別原価の作り方まで整理しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 案件採算管理システムとは何ですか?

A. 案件採算管理システムとは、案件・プロジェクトごとに売上と原価(工数×単価・外注費・経費・間接費)を積み上げ、利益を予算と実績で管理するシステムです。

Excelの手作業に頼らず、工数や発注のデータから案件別の原価を自動で集計し、赤字になりそうな案件を早い段階で把握できます。受託開発・制作・コンサルティング・SES・個別受注製造など、案件単位で売上と原価が立つ事業で使われます。

Q. 案件採算管理システムでは、案件ごとの原価はどこまで自動で積み上がりますか?

A. 案件採算管理システムで案件別原価がどこまで自動で積み上がるかは、製品によって差があり、工数×単価の労務費までを自動化するものから、外注費・経費・間接費の配賦まで含めて自動集計するものまで幅があります。

労務費は工数(作業時間)に担当者やグレードごとの単価を掛けて算出し、外注費は発注・支払データ、経費は立替・購買データから案件へ割り当てます。特定の案件に直接ひもづかない間接費は工数比などの基準で配賦しますが、この配賦をどこまで自動化・自由設定できるかは製品差が大きいため、間接費まで含めた正確な採算を求めるほどデモでの確認が重要になります。

Q. 案件採算管理システムは、予算と実績・着地見込みをリアルタイムに確認できますか?

A. 多くの案件採算管理システムは、案件ごとの予算と実績、着地見込みを一画面でリアルタイムに確認できます。

進行中の案件でも、残りの作業量と発生済みの原価から最終的な着地を推定でき、予算との差が開いたときにアラートを出す製品もあります。ただしリアルタイム性は入力のタイミングに左右されるため、工数や経費がいつ採算へ反映されるか(即時か月次か)をデモで確かめておくと安心です。

Q. 案件採算管理システムで、見積時の採算と実績の採算はつなげられますか?

A. 案件採算管理システムの多くは、見積もり時に想定した採算を案件の予算として取り込み、進行中の実績と並べて差を追えます。

見積と実績がつながると、どの案件で見積もりが甘かったのか、どの工程で工数が超過したのかを振り返り、次の見積もりや価格設定の精度を上げられます。デモでは、見積の数値(想定工数・単価・外注費)を予算として持ち込めるか、実績との対比がどう見えるかを確認しておきましょう。

Q. Excel・スプレッドシートでの案件採算管理には、どのような限界がありますか?

A. Excel・スプレッドシートでの案件採算管理は、関数やマクロが複雑になるほど属人化し、二重入力や集計の遅れから赤字案件の発見が遅れる点が限界になります。

作成者以外には仕組みが見えにくく、担当者の異動で更新が止まりがちです。原価の入力元が複数に分かれて月末に集計がずれ込むと、手を打てるタイミングを逃します。案件数や関係者が増えて集計が追いつかなくなったら、専用システムへの移行を検討する時期といえます。

Q. 案件採算管理システムへExcelから移行するとき、失敗しやすい点は何ですか?

A. Excelから案件採算管理システムへ移行するときに失敗しやすいのは、入力項目や採算の定義があいまいなまま、既存の管理方法をそのまま持ち込もうとすることです。

どの費目をどこまで案件に紐づけるか、工数は誰がいつ入力するかといった運用ルールを先に決めずに乗り換えると、かえって現場が混乱します。移行前に採算の計算ルールと入力の担当・タイミングを整理し、まず数件の案件で試してから全面展開すると、つまずきを減らせます。

Q. 案件採算管理システムのデモや無料トライアルでは、何を確認すべきですか?

A. 案件採算管理システムのデモや無料トライアルでは、採算アラートの出方・入力済み工数を修正したときの再計算・月次で締めた後の再集計といった、自社で日々起きる操作を再現して確かめることが大切です。

見積の変更・追加発注・担当者の入れ替わりなど、実際に起こり得る流れをなぞると、カタログスペックでは見えない運用の負担が分かります。無料トライアルが使える製品では、実データに近い形で数件の案件を登録し、入力する人の立場で手数を確かめておきましょう。

Q. 案件採算管理システムのデモと無料トライアルは、どう違いますか?

A. 案件採算管理システムのデモと無料トライアルの違いは、デモは担当者の説明付きで画面を見せてもらう場、無料トライアルは自社で実際にデータを入力して操作を試す場という点です。

機能の全体像や自社要件への適合をまず知りたい段階はデモ、入力の手数や自社データでの採算の見え方まで確かめたい段階は無料トライアルが向きます。製品によってはデモのみ・トライアルのみの場合や、閲覧専用のサンプル画面だけの場合もあるため、どちらを提供しているかは申し込み前に確認しましょう。

Q. 案件採算管理システムは、クラウド型・買切型・スクラッチ開発のどれを選べばよいですか?

A. 案件採算管理システムは、初期費用を抑えて小さく始めるならクラウド型、ランニングコストを抑え手元で長く使うなら買切型、独自の採算ルールに完全に合わせたいならスクラッチ開発が向きます。

クラウド型は機能のアップデートが自動で適用され、新しく採算管理を仕組み化する会社に入りやすい形です。買切型は初期に費用を払って長く使い、月額を抑えたい会社の選択肢になります。

スクラッチは自由度が高い反面、初期費用と保守の負担が大きいため、いずれも初期費用と運用後の総費用で比べることが大切です。スクラッチ開発はここで紹介する製品には該当しませんが、形態の違いを押さえる参考として触れています。

Q. 案件採算管理システムは、ERP一体型と採算管理に特化した型をどう選び分ければよいですか?

A. 案件採算管理システムのERP一体型と採算特化型の選び分けは、会計・購買・部門別採算まで全社で統一したいならERP一体型、採算の見える化だけを厚く行い既存の会計・販売システムと連携したいなら採算特化型が基準になります。

ERP一体型は各業務のデータが同じ基盤に集まり、案件の原価から全社の決算までが一本でつながりますが、既存システムの入れ替えを含む大きな検討になります。採算特化型は導入が比較的軽く、採算の精度を最優先する会社や、まず採算管理だけを仕組み化したい会社に向きます。

Q. 案件採算管理システムで、部門別・担当者別の採算やアサイン(要員計画)まで見られますか?

A. 一部の案件採算管理システムは、部門別・担当者別の採算や、要員のアサイン(配置計画)まで確認できます。

人件費が原価の中心になる受託・制作・コンサルティングでは、誰をどの案件に配置すれば採算と稼働が両立するかを見られると便利です。ただしアサインや稼働計画まで対応する製品は限られるため、必要な場合は比較表の対応可否と、デモでの実画面で確かめてください。

Q. 案件採算管理システムは、会計システムと連携して二重入力を避けられますか?

A. 多くの案件採算管理システムは、会計システムと連携し、採算管理と制度会計の二重入力を避けられます。

見積・受注・請求・原価のデータが同じ案件に紐づき、仕訳や請求の金額を再入力せずに済みます。ただし連携の方式(自動連携かCSV出力か)や、対応する会計ソフトは製品ごとに異なります。すでに使っている会計システムと無理なくつながるかを、導入前に確認しましょう。

Q. 案件採算管理システムの料金はどのくらいかかりますか?

A. 案件採算管理システムの料金は、クラウド型で月額3万円前後から、ERP一体型では月額数十万円規模まで幅広く、初期費用や料金を非公開として見積もり対応とする製品も多くあります。

料金は利用人数(ID数)や使う機能の範囲で変わるのが一般的で、原価管理を上位プランやオプションでのみ提供する製品もあります。公開価格だけで判断せず、利用人数の増減や保守まで含めた総費用で比べ、非公開の製品は資料請求や見積もりで確認するのが確実です。

Q. 案件採算管理システムは、工数管理ツールや日報ツールとどう違いますか?

A. 案件採算管理システムと工数管理・日報ツールの違いは、記録した作業時間を単価で人件費に換算し、外注費や経費と合わせて案件別の利益まで見られるかどうかです。

時間の記録や進捗・タスク管理だけで、記録した時間を採算に換算しないツールは、採算管理システムとは目的が異なります。工数・稼働の可視化を起点とする製品でも、採算まで自社で完結するか、会計・販売システムとの連携が前提かは分かれるため、原価と売上の突き合わせまでできるかを確認しましょう。

Q. 自社に合う案件採算管理システムは、どうやって絞り込めばよいですか?

A. 自社に合う案件採算管理システムは、今どの業務システムを使い、何を一番見たいのかから出発点となる型を定め、候補を2〜3社に絞ってデモや無料トライアルで試すことで絞り込めます。

販売管理・受注起点/ERP一体型/採算・予実の可視化特化/工数・稼働起点という型のどれに近いかを見極めると、候補を効率よく絞れます。本記事の「30秒で終わる選定診断ツール」で業種や見たい粒度から自社に合う型と上位候補を確認してから、比較表とデモで最終判断を進めてください。

まとめ

本記事では、案件・プロジェクトの採算管理システムを5つの型に分けて整理し、デモや無料トライアルで試せる製品を比較しました。案件別原価の積み上げ範囲・工数連携・予実から、デモ・トライアルの有無までを横串で確認できる形にまとめています。

自社に合う製品を見極める近道は、今どの業務システムを使い、何を一番見たいのかから出発点となる型を定め、候補をデモや無料トライアルで実際に操作してみることです。採算アラートや工数修正、月次の再集計といった日々の操作を自社の業務になぞらえて確かめれば、カタログスペックだけでは見えない適合まで判断できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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