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着地見込みの計算方法|3つの計算式と立場別の使い分け・計算例を解説

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予算管理システム比較表(2026年版)

月の途中で「今月の売上はいくらで着地しそうか」を聞かれても、すぐに数字で答えられずに困ったことはないでしょうか。決算期が近づいて「今期の利益はどのくらいで着地するのか」を経営から求められる場面も同じです。

着地見込みは、決まった1つの式で出すものではありません。営業が月次の売上を読むとき、営業案件を確度で積み上げるとき、経理が決算・通期の経営数値を読むときで、使う計算式が変わります。自分のケースに合う式を選べば、手元の数字を当てはめるだけで着地見込みは出せます。

本記事では、着地見込みの代表的な3つの計算式(按分法・パイプライン法・年間累計法)を、数字を当てはめた計算例とExcelでの組み方つきで解説します。あわせて、立場ごとにどの式を使えばよいかの早見表と、毎月の更新・予実比較を自動化する予実管理ツールについても整理します。

まずは自分が読みたい着地見込みがどの種類かを見極め、その式に手元の数字を入れるところから始めましょう。

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まず結論:着地見込みの計算式は3つ

着地見込みとは、期の途中の時点で「このままいくと最終的にどの数字で着地するか」を見積もった予測値です。実務でよく使われる計算式は、大きく次の3つに分かれます。いずれも管理会計・予実管理の現場で一般的に用いられる考え方で、特別な会計基準を必要とするものではありません。

まずは3つの式を並べて確認します。どの式を自分のケースで使うかは、次の章の早見表で判断できます。

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計算式按分法(日割り按分)パイプライン法(確度積み上げ)年間累計法(実績+残月見込み)
式当日までの売上 ÷ 経過日数 × 当月の日数確定受注 + Σ(商談金額 × 受注確度)実績の累計 + 残り月の見込み
主に使う場面月の途中で、当月の売上がいくらで着地しそうかを読む営業の商談・受注から、当月や四半期の売上着地を読む経理・経営が、決算や通期の売上・利益の着地を読む

※式の記号は本記事での表記です。各式の数値を当てはめた計算例は「各式で着地見込みを実際に計算してみる」で解説します。

着地見込みとは(30秒で)|営業と経理で指す数字が違う

3つの式に分かれる理由は、同じ「着地見込み」という言葉でも、立場によって見ている数字が違うためです。ここで用語を短く整理します。

営業の現場では、着地見込みは「今月(今四半期)の売上や受注が、最終的にいくらになりそうか」を指すことが多く、当期売上見込みや、略して「着地」とも呼ばれます。日々の売上や商談の状況から、期末の数字を先読みするための指標です。

一方、経理や経営企画では、着地見込みは「今期の決算がどの数字で着地するか」を指します。売上だけでなく、利益や費用まで含めた経営数値の見通しで、決算対策や資金繰り、金融機関への説明の土台になります。

同じ言葉でも、営業は「月次の売上・受注」、経理は「通期の経営数値」を見ているため、当てはめる計算式も変わります。自分がどちらの着地見込みを読みたいのかを最初に決めることが、正しい式を選ぶ出発点です。

どの式を使う?立場別の使い分け早見表

ここからは、自分のケースに合う式を1つ選べるよう、立場・読みたい対象ごとに使う式を整理します。あわせて、それぞれの式が成り立つ前提と弱点も示します。

読みたい着地見込みごとに使う計算式を示した図。営業が月の途中で当月売上を読むなら按分法(当日までの売上÷経過日数×当月の日数)、営業が商談・受注から読むならパイプライン法(確定受注+Σ商談金額×受注確度)、経理・経営が決算や通期の経営数値を読むなら年間累計法(実績の累計+残り月の見込み)を使う。
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使い分け営業:月の途中で当月売上を読む営業:商談・受注から売上を読む経理・経営:決算や通期の経営数値を読む
使う式按分法パイプライン法年間累計法
向く場面日々ほぼ均等に売上が積み上がる月次のストック型売上商談を積み上げて受注する案件型・BtoB営業月次で実績が固まる売上・利益など通期の経営数値
弱点・注意日々の売上が均等という前提。月初や大型案件・季節性がある月は過大・過小に振れやすい受注確度の精度に左右される。確度を主観で決めると数字がぶれる残り月の見込みの置き方で精度が決まる。見込みの前提は人が判断して置く必要がある

実際には、1つの式だけで完結しないこともあります。たとえば営業が按分法とパイプライン法を併用して数字を突き合わせたり、後述する年間累計法の残り月の見込みを按分法やパイプライン法で埋めたりと、複数の式を組み合わせて精度を高める使い方もあります。

各式で着地見込みを実際に計算してみる(数値例)

ここからは、3つの式に実際の数字を当てはめて着地見込みを出してみます。手元の数字に置き換えれば、そのまま自社の着地見込みを計算できます。

①按分法:月の途中で当月売上を読む

按分法は、月の途中までの売上ペースがそのまま続くと仮定して、当月の着地を割り戻す式です。式は「当日までの売上 ÷ 経過日数 × 当月の日数」で表します。

ここでは経過日数を稼働日(営業日)で数える前提で計算します。たとえば当月の営業日が20日で、15営業日を終えた時点の売上累計が900万円だったとします。このとき着地見込みは、900万円 ÷ 15日 × 20日 = 1,200万円と計算できます。1営業日あたり60万円のペースが残り5日も続くと見た数字です。

ここで注意したいのが「経過日数」の数え方です。土日祝を含む暦日で数えるか、稼働日(営業日)で数えるかで結果が変わります。業種によって売上の入り方が違うため唯一の正解はなく、自社の売上パターンに合わせて暦日ベースか稼働日ベースかを決め、社内で統一しておくことが大切です。

按分法は手軽な反面、日々の売上が均等に積み上がる前提に立っています。月初にまとめて売上が立つ月や、大型案件・季節要因で偏る月は、経過日数が少ない時期ほど着地見込みが過大・過小に振れやすい点に注意が必要です。

たとえば月初に大型案件がまとまって計上され、5営業日を終えた時点の売上が800万円だったとします。この数字を按分法に当てはめると、800万円 ÷ 5日 × 20日 = 3,200万円と、実力以上に過大な着地が出てしまいます。売上の入り方が偏る月は、按分法だけに頼らず、パイプライン法や前年同月のペースと突き合わせて補正すると、着地の読み違いを防げます。

季節性や月内の偏りが大きい事業では、「当月は日々均等」という前提を、前年同月の実際の売上の入り方(進捗率)で補正すると精度が上がります。前年同月の同じ時点までの売上が、その月の月末売上の何%にあたるかを進捗率として使い、着地見込み = 当日までの売上 ÷ 前年同月同時点の進捗率で計算できます。

たとえば前年同月は15営業日を終えた時点で月末売上の65%に達していたなら、今月も同じペースと見て、900万円 ÷ 0.65 = 約1,385万円と読めます。単純な日割り按分(1,200万円)より、月末にかけて売上が伸びる月の偏りを反映できます。

②パイプライン法:営業の受注を確度で読む

パイプライン法は、確定した受注に、商談中の案件を受注確度で割り引いて足し込む式です。式は「確定受注 + Σ(商談金額 × 受注確度)」で表します。案件型・BtoB営業のように、商談を積み上げて受注する売上に向いています。

ここでは当月末までにクローズを見込む案件を対象に、当月の売上着地を読むとします。たとえば次のような案件があるとします。

  • 確定受注:500万円(確度100%)→ 500万円
  • 商談A:100万円 × 確度80% → 80万円
  • 商談B:200万円 × 確度50% → 100万円

これらを合計すると、当月の着地見込みは 500万円 + 80万円 + 100万円 = 680万円となります。確定した売上に、商談の期待値を上乗せした数字です。四半期の着地を読むなら、対象を四半期末までにクローズ見込みの案件に広げて同じように積み上げます。

この式の精度は受注確度の決め方に左右されます。担当者の感覚で確度を置くとぶれやすいため、商談フェーズごとの過去の受注率を参考に確度を設定すると、数字の再現性が高まります。確度の考え方は「精度を上げる運用」で詳しく整理します。

③年間累計法:決算・通期の経営数値を読む

年間累計法は、すでに確定した実績の累計に、残り月の見込みを足して通期の着地を出す式です。式は「実績の累計 + 残り月の見込み」で表します。経理・経営が、決算や通期の売上・利益を読むときに使います。

たとえば3月決算の会社で、4〜9月の月次売上を積み上げた実績累計が6,000万円で確定しているとします。残る10〜3月の見込みは、既存契約による確定分3,600万円と、新規で見込む売上1,800万円に分けて積み、合わせて5,400万円と置きます。このとき通期の着地見込みは、6,000万円 + 5,400万円 = 1億1,400万円です。

この式では、残り月の見込みをどう置くかで精度が決まります。新規で見込む部分は、按分法やパイプライン法で月ごとに読んで積み上げると精度が上がります。出した着地見込みを前年の通期実績と並べると、成長しているのか失速しているのかも読み取りやすくなります。

着地見込みをExcelで計算する

3つの式は、いずれもExcelの基本的な関数で組めます。ここでは、それぞれの式をExcelで計算するときの関数の使い方を整理します。

按分法は四則演算で組めます。暦日ベースで数えるなら、当月の日数は月によって変わるため =DAY(EOMONTH(TODAY(),0)) で当月末日を自動取得します。経過日数は =TODAY()-DATE(年,月,1)+1 で当日までの日数を求められます。

先ほどの計算例のように稼働日(営業日)ベースで数えるなら、=NETWORKDAYS(月初,当日) で経過稼働日、=NETWORKDAYS(月初,月末) で当月の稼働日数を求めます。3つ目の引数に祝日リストを渡すと、祝日も除いて数えられます。

パイプライン法は、商談金額の列と受注確度の列を掛けて合計する計算なので、=SUMPRODUCT(商談金額の範囲, 受注確度の範囲) が便利です。これに確定受注額を足せば、パイプライン法の着地見込みが1つの式で出せます。

年間累計法は、月ごとの数値を「実績」か「見込み」かで区別して集計します。実績・見込みの区分を示す行を用意し、=SUMIF(区分の範囲,"実績",金額の範囲) と =SUMIF(区分の範囲,"見込み",金額の範囲) を足すと、実績累計+残月見込みの着地が求められます。

Excelは手軽ですが、担当者ごとに入力のルールや数式がばらつくと、部門を横断した集計で数字が合わなくなります。フォーマットと数式を統一し、誰が見ても同じ手順で更新できる状態にしておくことが、精度を保つ前提になります。

着地見込みの精度を上げる運用

式に数字を入れれば着地見込みは出ますが、そのまま経営判断に使うには精度を高める運用が欠かせません。ここでは、精度を左右する4つのポイントと、最後にやりがちな間違いを整理します。

確度の定義を主観にしない

パイプライン法の精度は、受注確度をどう決めるかにかかっています。担当者の感覚で「たぶん受注できそう」と置くと、人によって基準がずれ、着地見込みが甘くも辛くもなります。商談フェーズごとに過去の受注率を集計し、「最終提案まで進んだ案件は確度70%」のように実績値で確度を定義すると、担当者が変わっても同じ基準で数字を積めます。

楽観・標準・保守の3シナリオで幅を見る

着地見込みは1点で当てにいくより、幅で持つほうが判断に使いやすくなります。受注確度や残月見込みを強めに見た楽観、通常想定の標準、堅めに見た保守の3通りで着地を出しておくと、最悪でもこの水準は確保できる、という下限を踏まえた意思決定ができます。

先ほどのパイプライン法の例なら、商談の確度を強め・標準・堅めに振ると着地見込みはおよそ730万〜630万円の幅で動きます。この下限630万円を最低ラインとして、資金繰りや先行投資の判断に使えます。

毎月更新して予実と突き合わせる

着地見込みは一度出して終わりではなく、毎月、確定した実績で更新し続けることで精度が上がります。予算・実績・着地見込みを並べ、差異と達成率を毎月確認すると、着地が目標を下回りそうな段階で早めに手を打てます。実績が積み上がるほど残りの見込み部分は小さくなり、着地見込みの確からしさも高まっていきます。

着地見込みの精度が毎月の更新で高まる仕組みを示した図。期が進んで確定した実績が積み上がるほど、残り月の見込み部分が縮小し、着地見込みの確からしさが高まることを表す。

この「毎月見込みを更新し続ける」考え方を予算そのものにまで広げ、計画期間を先へずらしながら常に将来を見通す手法がローリングフォーキャストです。仕組みやメリット・運用のコツは、以下の記事で詳しく解説しています。

売上と粗利(P/L)を分けて着地を見る

売上の着地が目標どおりでも、原価や販管費の増加で利益は下振れすることがあります。売上だけでなく、原価・費用の着地も同じ考え方で見込み、粗利や営業利益の着地まで読むと、経営としての判断材料になります。とくに決算対策や資金繰りの場面では、利益ベースの着地見込みが欠かせません。

着地見込みでやりがちな間違い

最後に、着地見込みの精度を下げやすい代表的な間違いをまとめます。いずれも上で触れたポイントの裏返しですが、つまずきやすい点として確認しておくと防ぎやすくなります。

  • 売上が偏る月に按分法をそのまま当てはめる:月初に大型案件が計上された月などは、経過日数が少ない時期ほど着地が過大に出ます(前述の3,200万円の例)。前年同月のペースやパイプライン法と突き合わせて補正すると読み違いを防げます。
  • 受注確度を担当者の主観で置く:「たぶん受注できそう」で確度を決めると人によって基準がずれ、着地が甘くも辛くもなります。商談フェーズごとの過去の受注率という実績値で定義するのが基本です。
  • 売上の着地だけを見て利益を見落とす:売上が目標どおりでも、原価・販管費の増加で利益は下振れします。費用側の着地も見込み、粗利・営業利益まで読むことが重要です。
  • 一度出したら更新しない:着地見込みは毎月、確定した実績で置き換えてこそ精度が上がります。古い前提のまま放置すると、判断のタイミングを逃します。

予実管理ツールで着地見込みの更新・予実比較を自動化する

着地見込みは、毎月の実績で更新し、予算と突き合わせ続けてこそ役立ちます。ただしExcelでこれを続けると、部門ごとのデータ集計や数式のメンテナンスに手間がかかり、更新が滞りがちです。会計システムや各部門から実績を自動で取り込み、着地見込みの更新と予実比較を自動化するのが、予実管理ツール(経営管理クラウド)です。

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ここでは、着地見込みの管理・予実比較に対応した代表的なサービスを紹介します。まずは各サービスの特徴を比較表で確認します。

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サービス名DIGGLE(ディグル)X-KPI(クロスケーピーアイ)Scale Cloud(スケールクラウド)ManageboardLoglass 経営管理
着地見込み・フォーキャスト●見込(着地見込)管理を標準搭載(明細レベル・スナップショット)△見通し管理として対応(日次〜四半期)●複数パターンでフォーキャスト(着地見込み)を更新●予算編成・業績シミュレーションと一体で対応●見込・実績を統合して見通しを構築
予実管理・差異分析●予算策定〜予実突合を自動化●予実差・異常値を自動検知しチャット通知●多軸分析・異常値の自動検知●業績分析表で予算と実績を比較●ドリルダウンで仕訳・摘要まで遡及
実績データ連携(会計/Excel)会計API連携(freee・MFクラウド・勘定奉行 ほか)
Excel・CSV取込
会計ソフト・グループウェアとAPI連携
CSV取込は要確認
勘定奉行・freee・Salesforce(API)
Googleスプレッドシート・CSV連携
会計API連携(MFクラウド・freee・勘定奉行)
Googleスプレッドシート・CSV
会計ソフト・表計算ソフトと連携
ローデータのまま収集・統合
特徴予実管理特化の経営管理クラウド
属人的なExcel業務を削減
KPIと予実を横断管理
ノーコードでダッシュボード設計
PLとKPIを接続して管理
KPI積み上げで予算を作成
予算編成〜シミュレーションを1クラウド
財務三表とKPIを連動
散在する経営データを収集・統合
AI分析を標準搭載
料金の目安要お問い合わせ
(Standard/Enterpriseの見積制)
要お問い合わせ月額15万円〜(公式サイト)
初期費用は要お問い合わせ
要お問い合わせ
(3プラン・ユーザー数従量)
要お問い合わせ
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は各社の公式情報をもとに2026年9月時点でまとめたものです。料金・機能の詳細や最新の提供状況は各社の公式資料・サイトでご確認ください。

ここでは着地見込みの管理・予実比較に対応したサービスを取り上げましたが、予算編成から選び方・料金・機能まで含めて予算管理システム全般を広く比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

1. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLEの公式サイト

DIGGLEは、予算・実績・見込をクラウド上で一元管理する予実管理特化のクラウドサービスです。会計システムからのデータ取り込みと予実突合を自動化し、勘定科目より細かい粒度で損益を管理・分析できます。

見込(着地見込)管理を標準機能として備え、Excel中心の予実管理で起こりがちな属人化や集計の手間を抑えられる点が強みです。着地見込みを継続的に更新し、予算との差異をリアルタイムに分析したい企業に向いています。

2. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPIの公式サイト

株式会社パブリックアイデンティティが提供するX-KPIは、複数の部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上で集約し、リアルタイムに可視化するKPI・予実管理ツールです。予算と実績の差異分析を一元化し、経営指標の可視化と意思決定の迅速化を支援します。

予実比較と見通し管理を軸に、予実差を自動で検知できる仕組みを備えているため、着地の下振れに早く気づきたい企業に適しています。KPIと予算・実績をまとめて見える化したい場合の選択肢になります。

3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloudの公式サイト

財務数値(PL・BS・CF)と非財務のKPIを関連づけて一元管理する経営管理クラウドが、Scale Cloudです。各KPIの数値をもとにPLをシミュレーションでき、複数パターンでの予算作成と着地見込み(フォーキャスト)の更新がしやすい設計になっています。

予算・実績・見込を一元管理し、予実差異の分析や経営会議資料の自動化にも対応します。KPIと財務をつなげて着地見込みを回したい企業に向いた選択肢です。

Excelやスプレッドシートでの予実管理からツールに切り替えると、更新の手間はどの程度変わるのか。同社は独自インタビューで、乗り換え後の工数の変化を次のように挙げています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

数値的な効果で申し上げると、他社システムからの乗り換えでは、工数が約40%削減できたとおっしゃっていただいているケースがあります。Excelやスプレッドシートからのリプレースに関しても、工数が6分の1程度になったという声をいただいています。

4. Manageboard(マネーフォワードコンサルティング株式会社)

Manageboardの公式サイト

マネーフォワードコンサルティングが提供するManageboardは、予算編成・予実管理・着地見込み・財務分析・業績シミュレーションを1つのクラウド上で扱える予算管理・経営管理プラットフォームです。会計ソフトとのAPI連携やGoogleスプレッドシート連携で実績データを取り込めます。

予算編成から着地見込み、業績シミュレーションまでを1つの画面でつなげられるため、複数のシナリオで将来の数字を試算しながら経営管理を進めたい企業に適しています。KPIと財務が連動し、レポートの柔軟性が高い点も公式サイトが挙げる特徴です。

5. Loglass 経営管理(株式会社ログラス)

Loglass 経営管理の公式サイト

Loglass 経営管理は、散在するExcelや会計ソフトなどの予算・見込・実績・KPIデータを収集・統合し、予算策定から予実管理、多軸分析、レポーティングまでを支援するクラウド型の経営管理システムです。

会計ソフトや表計算ソフトのローデータをそのまま取り込んで統合でき、着地見込みの管理から予実の差異分析、多軸分析までを一続きで扱えます。部門ごとにばらばらな元データを1か所に集約したい企業の選択肢になります。

まとめ

着地見込みの計算方法は、読みたい数字によって使う式が変わります。月の途中で当月売上を読むなら按分法(当日までの売上 ÷ 経過日数 × 当月の日数)、営業の商談から読むならパイプライン法(確定受注 + 商談金額 × 受注確度)、決算・通期の経営数値を読むなら年間累計法(実績の累計 + 残り月の見込み)が基本です。

まずは自分のケースに合う式に手元の数字を当てはめて、着地見込みを1つ出してみることが第一歩です。そのうえで、確度を実績値で定義する、幅で見る、毎月更新するといった運用を重ねると精度が高まります。毎月の更新や予実比較の手間が大きくなってきたら、予実管理ツールでの自動化も検討してみましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 着地見込みとは何ですか?

A. 着地見込みとは、期の途中の時点で「このままいくと最終的にどの数字で着地するか」を見積もった予測値です。月次の売上、四半期の受注、決算・通期の利益など、読みたい対象に応じて営業・経理それぞれの現場で使われます。実績が固まりきる前に着地を先読みすることで、目標に届かない兆しに早く気づき、対策を打てるようになります。

Q. 着地見込みの計算方法にはどのような式がありますか?

A. 着地見込みの計算式は、按分法・パイプライン法・年間累計法の大きく3つに分かれます。月の途中で当月売上を読むなら按分法(当日までの売上 ÷ 経過日数 × 当月の日数)、営業の商談から読むならパイプライン法(確定受注 + 商談金額 × 受注確度)、決算・通期の経営数値を読むなら年間累計法(実績累計 + 残り月の見込み)を使います。自分がどの数字を読みたいかで、当てはめる式を選びます。

Q. 着地見込みの計算で、営業と経理では式が違うのはなぜですか?

A. 着地見込みの式が営業と経理で違うのは、営業は月次の売上・受注を、経理は利益まで含めた通期の経営数値を見ており、読む対象が異なるためです。営業は日々の売上ペースや商談から当月・当四半期の売上を先読みするので按分法やパイプライン法を、経理・経営は決算全体の着地を読むので年間累計法を使います。まず自分がどちらの着地を読みたいかを決めることが、正しい式選びの出発点です。

Q. 着地見込みの按分法で、経過日数に土日祝は含めますか?

A. 按分法の経過日数は、土日祝を含む暦日で数えても、稼働日(営業日)で数えてもよく、唯一の正解はありません。売上が平日中心に立つ事業なら稼働日ベース、日々ほぼ均等に立つなら暦日ベースが実態に合います。大切なのは、自社の売上パターンに合わせてどちらで数えるかを決め、担当者や月ごとにばらつかないよう社内で統一しておくことです。

Q. 着地見込みのパイプライン法で使う受注確度は、どう決めればよいですか?

A. 受注確度は、担当者の感覚ではなく、商談フェーズごとの過去の受注率という実績値で定義するのが基本です。たとえば「最終提案まで進んだ案件は確度70%」のようにフェーズと確度を対応づけておくと、担当者が変わっても同じ基準で数字を積め、着地見込みの再現性が高まります。感覚で確度を置くと人によって基準がずれ、着地が甘くも辛くもなります。

Q. 着地見込みは、売上だけでなく粗利や利益の着地も出せますか?

A. 着地見込みは、売上と同じ考え方で原価や販管費の着地を見込めば、粗利や営業利益の着地も出せます。売上の着地が目標どおりでも、原価や費用の増加で利益は下振れすることがあるため、費用側も実績累計+残月見込みで積み上げます。とくに決算対策や資金繰りの判断では、売上だけでなく利益ベースの着地見込みが欠かせません。

Q. 着地見込みが毎月ブレてしまうのはなぜですか?

A. 着地見込みが毎月ブレる主な原因は、受注確度や残り月の見込みといった「まだ確定していない部分」の置き方が、そのつど変わるためです。とくに月初や経過日数が少ない時期は、按分法でわずかな売上の増減が着地全体に大きく響きます。確度を実績値で定義し、残月の前提を決めたうえで、毎月確定した実績で更新していくと、実績が積み上がるほど見込み部分が小さくなり、着地見込みは安定していきます。

Q. 着地見込みはExcelと予実管理ツールのどちらで管理するのがよいですか?

A. 少人数・単一部門ならExcelで十分ですが、部門横断で毎月更新し予実と突き合わせるなら予実管理ツールが向いています。Excelは手軽な反面、担当者ごとに数式や入力ルールがばらつくと集計で数字が合わなくなり、更新も手作業で滞りがちです。会計システムや各部門から実績を自動で取り込み、着地見込みの更新と予実比較を自動化できる予実管理ツールなら、属人化と集計の手間を抑えられます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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