ファイアウォールやアンチウイルスで入口を固めても、巧妙化する攻撃が社内に入り込んだとき、その動きに「気づいて対応する」仕組みがなければ被害は広がります。攻撃の監視・検知・対応を担うセキュリティ運用(セキュリティオペレーション)の製品・サービスは、端末向け・ネットワーク向け・ログ分析向け・運用代行型まで種類が多く、自社に何が必要なのか見極めづらいのが実情です。
監視・検知・対応を担う製品は、守る対象や自社の運用体制によって適した選択肢が変わります。自社の状況に合う候補を見つけるには、どのような観点で全体を見渡し、比較すればよいのでしょうか。
本記事では、セキュリティ運用を担う主要な製品・サービス18製品を、端末・ネットワーク・ログ統合・運用代行の4タイプ別に比較・解説します。各タイプが何を監視・検知・対応できるのか、自社運用とマネージド(運用代行)のどちらを選ぶべきかまで整理しました。セキュリティ運用の担当者が、自社に合う候補を絞り込むための材料としてご活用ください。
また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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セキュリティ運用(セキュリティオペレーション)とは?
セキュリティ運用とは、社内の端末・ネットワーク・システムで起きていることを継続的に監視し、攻撃の兆候を検知して、被害が広がる前に対応する一連の活動を指します(オペレーションセキュリティと呼ばれることもあります)。製品・サービスの文脈では、この監視・検知・対応を支えるツールや、その運用そのものを代行するサービスをまとめてこう呼びます。
監視・検知・対応という運用の役割
米国国立標準技術研究所(NIST)が公開するサイバーセキュリティフレームワーク(CSF 2.0)は、セキュリティ対策の機能を「識別」「防御」「検知」「対応」「復旧」「統治」の6つに分けています。このうちセキュリティ運用が担うのは、主に「検知」と「対応」です。
「検知」は、ネットワークや端末で起きている不審な挙動を見つけ出して分析する働きを指します。「対応」は、検知したインシデントに対して封じ込め・調査・復旧といった行動を取る働きです。入口で攻撃を止める「防御」とは別の機能として整理されており、防御をすり抜けた攻撃に気づき、手を打つのがセキュリティ運用の守備範囲だと分かります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:The NIST Cybersecurity Framework (CSF) 2.0(NIST CSWP 29)|米国国立標準技術研究所(NIST)(https://nvlpubs.nist.gov/nistpubs/CSWP/NIST.CSWP.29.pdf)
なぜ必要か:入口対策だけでは「入られた後」に気づけない
ファイアウォールやアンチウイルス、メールフィルタといった入口対策は、攻撃を「中に入れない」ことを目的とした防御の仕組みです。これらは今も欠かせませんが、未知のマルウェアや正規の認証情報を悪用した侵入など、入口をすり抜ける攻撃を完全には防ぎきれません。
侵入を許したあと、攻撃者は社内を横移動しながら情報を探り、数週間から数か月かけて目的を遂げることがあります。その間に不審な挙動を見つけて封じ込められるかどうかが、被害の大きさを左右します。入口対策が「防ぐ層」だとすれば、セキュリティ運用は「入られた後に気づいて対応する層」であり、両者は置き換えではなく補い合う関係にあります。
専任のセキュリティ担当を置きにくい中堅・中小企業では、この「気づいて対応する」運用をどう回すかが悩みどころになります。自社で運用する製品を導入するのか、監視・対応そのものを外部に任せるのか。次章では、その選択肢を製品のタイプとして整理します。
セキュリティ運用製品・サービスのタイプ(機能・用途別の全体地図)
セキュリティ運用の製品・サービスは、「何を監視・検知・対応の対象にするか」で大きく4つのタイプに分けられます。ここからは、端末・ネットワーク・ログ統合・運用代行の4タイプについて、それぞれが担う役割を解説します。自社がどこから整えるべきかを考える全体像として読み進めてください。

端末を監視・検知・対応する(EDR/XDR)
EDR(Endpoint Detection and Response:端末の検知・対応)は、パソコンやサーバーなどの端末に専用のソフトを入れ、端末上の不審な挙動を記録・検知し、感染した端末の隔離や調査までを支援する仕組みです。
従来のアンチウイルス(EPP:Endpoint Protection Platform)が「既知のウイルスを入れない」役割だったのに対し、EDRは「入り込んだ後の不審な動きに気づいて対応する」役割を担います。
XDR(Extended Detection and Response:拡張された検知・対応)は、端末だけでなくネットワークやクラウド、メールなど複数の領域から集めた情報を統合し、横断的に脅威を検知・対応へつなげる考え方です。端末単体では見えなかった攻撃の全体像を把握しやすくなります。
一方で、連携する範囲が広がるぶん導入・運用の設計も大きくなります。製品によってはEPP・EDR・XDRを一つのプラットフォームでまかなうものもあります。
EDRとXDRをどう使い分けるか、XDRで監視範囲を実際どこまで広げられるか、他社製品とどこまで連携できるかを製品ごとに見比べたい場合は、XDRに絞った比較記事が参考になります。
ネットワークを監視・検知する(NDR)
NDR(Network Detection and Response:ネットワークの検知・対応)は、社内ネットワークを流れる通信を解析し、侵入後の横移動や外部との不審な通信、内部に潜む異常をあぶり出す仕組みです。端末にソフトを入れられない機器(IoT機器や複合機など)も通信の観点から監視できる点が、端末型との違いになります。
通信を丸ごと記録しておき、インシデント発生時にさかのぼって調べられる製品もあります。端末型が「その端末で何が起きたか」を見るのに対し、ネットワーク型は「社内のどこで、どんな通信が交わされたか」という面から攻撃を捉えます。端末型と組み合わせて、見える範囲を補い合う使い方が一般的です。
ログを統合・分析し運用を自動化する(SIEM/SOAR)
SIEM(Security Information and Event Management:セキュリティ情報・イベント管理)は、各種機器やシステムが出力するログを一か所に集約し、相関分析によって単体のログでは見えない攻撃の兆候を可視化する仕組みです。端末・ネットワーク・サーバーなど複数の監視結果を突き合わせ、組織全体を横断して脅威を見つける土台になります。
SOAR(Security Orchestration, Automation and Response:セキュリティの連携・自動化・対応)は、検知後の対応手順をあらかじめ定義しておき、調査や初動対応を自動化・効率化する仕組みです。アラートが大量に出ても人手が追いつかない、という運用の負荷を軽くする役割を持ちます。
SIEMと一体で提供される製品や、XDRプラットフォームの中に同等の機能を備えるものもあります。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:Guide to Computer Security Log Management(NIST SP 800-92)|米国国立標準技術研究所(NIST)(https://nvlpubs.nist.gov/nistpubs/Legacy/SP/nistspecialpublication800-92.pdf)
- 参考資料:Incident Response Recommendations and Considerations for Cybersecurity Risk Management(NIST SP 800-61 Rev.3)|米国国立標準技術研究所(NIST)(https://nvlpubs.nist.gov/nistpubs/SpecialPublications/NIST.SP.800-61r3.pdf)
監視・運用を代行してもらう(マネージドSOC/MDR)
SOC(Security Operation Center:セキュリティ監視・対応を担う組織やその機能)を自社で構えるには、24時間365日の監視体制と専門人材が要ります。これを外部の専門家に委ねるのが、マネージドSOCやMDR(Managed Detection and Response:検知・対応のマネージドサービス)です。
マネージド型では、提供事業者が監視・検知・一次対応を代行し、必要に応じてインシデント対応まで支援します。専任担当を置けない企業でも運用を回せる点が利点で、月額型のサービスとして提供されることが多いです。自社で製品を運用する方式と、運用ごと任せる方式のどちらが合うかは、社内の体制や人材の有無で変わります。
運用代行を軸に検討する場合、どこまでを任せられるか(代行範囲)や課金の単位、24時間監視の中身はサービスごとに差があります。MDRサービスを条件別に見比べたい方は、以下の比較記事が参考になります。
用語(EDR・XDR・NDR・SIEM・SOAR・SOC・MDR)の違いを整理
ここまでに出てきた用語を、「何を対象に、どう守るか」の観点で一度整理します。似た略語が多く混同しやすいため、自社で検討する際のチートシートとしてご活用ください。
- EDR:端末(PC・サーバー)の不審な挙動を検知し、隔離・調査・対応を行う
- XDR:端末に加えネットワーク・クラウド・メールなど複数領域を統合して検知・対応する
- NDR:ネットワークを流れる通信を解析し、侵入後の横移動や不審な通信を検知する
- SIEM:各種ログを集約・相関分析し、組織横断で脅威の兆候を可視化する
- SOAR:検知後の対応手順を自動化・効率化し、運用の負荷を軽くする
- SOC:監視・検知・対応を担う組織・機能。自社構築と外部委託の両方がある
- MDR/マネージドSOC:監視・検知・一次対応を専門事業者が代行するサービス
セキュリティ運用製品・サービスの選び方
タイプの全体像を踏まえたうえで、自社に合う候補を絞り込む観点を整理します。ここからは、守る対象・運用体制・既存対策との関係・費用という4つの切り口で、選び方を解説します。
まず「何を守りたいか」で絞り込めるか
最初に決めたいのは、監視・検知・対応の対象をどこに置くかです。テレワークで持ち出すノートパソコンやサーバーの保護が急務なら端末型(EDR/XDR)、社内ネットワークに潜む不審な通信や、端末にソフトを入れられない機器まで見たいならネットワーク型(NDR)が候補になります。
すでに複数の対策を導入していて、それらのログをまとめて見渡し組織全体で脅威を捉えたい段階にあれば、ログ統合型(SIEM/SOAR)が選択肢に入ります。守りたい対象が一つに定まらない場合は、まず端末から着手し、必要に応じてネットワーク・ログ統合へ広げる進め方が現実的です。どのタイプが候補になるかは、比較表の「監視・検知の対象」列で見比べられます。
自社運用か、マネージド(運用代行)か
製品を導入しても、アラートの確認や調査・対応を担う人がいなければ運用は回りません。そこで、監視・対応を自社で行うのか、外部に任せるのかを早い段階で見極めることが重要です。専任のセキュリティ担当がいて社内で運用を完結できるなら、自社運用型の製品が適しています。
一方、専任者を置けない、あるいは24時間の監視まで手が回らない場合は、マネージドSOC/MDRのように運用ごと委託する方式が向きます。製品の導入コストだけでなく、「運用に割ける人の有無」を判断材料に含めると、導入後に使いこなせないという事態を避けられます。
自社運用型の製品に、提供事業者のマネージドサービスを組み合わせられるケースもあります。段階的に外部委託の比重を変えられるかも確認しておくとよいでしょう。各製品が自社運用向きか運用代行まで任せられるかは、比較表の「運用の担い手」列で見分けられます。
すでに専任の担当者や監視体制がある場合は、個々の製品を自社で運用しつつ、SIEMやXDRでログ・アラートを統合し、監視を高度化する方向が選択肢になります。逆に体制づくりから始める段階なら、マネージド型で運用を任せながら社内の知見を育てる進め方が無理のないスタートになります。
既存の対策と組み合わせて多層で監視できるか
セキュリティ運用の製品は、単体で完結させるより、既存の入口対策や他タイプの製品と組み合わせることで効果を高めます。たとえば端末型で端末の挙動を押さえつつ、ネットワーク型で通信の異常を捉えれば、一方では見えない攻撃をもう一方が補えます。
検討時は、すでに使っているアンチウイルスやファイアウォール、ログ基盤と連携できるか、XDRやSIEMで統合して見渡せるかを確認することが重要です。将来的に監視範囲を広げる見通しがあるなら、後から他領域と連携できる拡張性を持つ製品を選んでおくと、入れ替えの手戻りを抑えられます。
セキュリティ運用は、入口対策や認証・端末管理といった他の社内セキュリティ対策と組み合わせて初めて多層での守りになります。守る対象ごとにどんな対策・サービスがあるのかを全体像から見渡したい場合は、社内セキュリティ対策の全体を俯瞰した比較記事もご覧ください。
社内セキュリティソリューション比較|守る対象別のタイプ・代表サービスと選び方
社内のセキュリティを強化したいものの、端末の保護から不正アクセス対策、情報漏えいの防止まで課題が広く、何から手をつければよいか判断がつかないという声は少なくありません。テレワークやクラウド利用が定着し、社外に持ち出される端末やIDが増えたこ…
費用の考え方(自社運用とマネージドで異なる)
費用は提供形態によって構造が変わります。自社運用型の製品は、端末台数やデータの取り込み量に応じたライセンス料が基本で、価格を公開せず個別見積もりとするベンダーも少なくありません。導入後は、運用を担う人件費も含めた総額で見積もる必要があります。
価格を公開している端末型の製品では、1台あたり月額で数百円から千円台程度が一つの目安です。ただし上位ライセンスに同梱される形や、台数・契約期間で単価が変わる製品も多く、正確な金額は各社の見積もりで確認するのが前提になります。
マネージド型は、監視・対応の人的コストを事業者側がまとめて提供するため、月額のサービス料として予算化しやすい反面、対応範囲や対応時間(平日のみか24時間かなど)によって金額が変わります。製品の金額だけでなく、「運用まで含めた総額」で比べると、自社運用とマネージドの損益分岐が見えてきます。
具体的な料金は各社で個別見積もりとなる場合が多いため、資料を取り寄せて要件に沿った見積もりを確認するのが確実です。
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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【比較表】セキュリティ運用製品・サービスを横断比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要なセキュリティ運用製品・サービス18製品を4つのタイプ別に分類してご紹介します。各タイプの比較表で、監視・検知の対象や提供形態、自社運用か運用代行かといった観点を見比べてください。表の内容は2026年11月時点の各社公式情報に基づくもので、最新の料金・仕様は各社にご確認ください。
端末を監視・検知・対応する製品(EDR/XDR)の比較
| サービス名 | Eye"247" Safety Zone | CrowdStrike Falcon | SentinelOne | Trend Vision One | Microsoft Defender XDR | Palo Alto Cortex XDR | Cybereason | ESET PROTECT | FFRI yarai | Deep Instinct |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 監視・検知の対象 | 端末(PC・サーバー) | 端末(XDRで拡張) | 端末(XDRで拡張) | 端末+複数領域(XDR) | 端末+ID・メール・クラウド(XDR) | 端末+NW・クラウド・ID(XDR) | 端末(XDRで拡張) | 端末(XDRで拡張) | 端末 | 端末(予防特化) |
| 主な機能 | EPP+EDR一体 振る舞い検知(ATC) ランサム時の自動復元 | NGAV+EDR 脅威ハンティング 遠隔隔離・プロセス停止 | AIが自律検知・隔離 攻撃可視化(Storyline) 1クリックロールバック | 複数領域のXDR相関分析 リスク可視化(CREM) | 自動攻撃かく乱 端末の自動隔離 横断相関 | 挙動学習による検知 アラート集約・根本原因分析 | 攻撃を単位化(MalOp) NGAV+IOB分析 一括端末隔離 | 予防(EPP)を基盤に段階的にEDR/XDR ランサム保護・修復 | 5つの振る舞い検知エンジン EDR標準搭載(隔離・レポート) | 実行前にマルウェアを予測・阻止 文書ファイル攻撃の防御 |
| 提供形態 | 製品導入(クラウド管理) | クラウド(単一エージェント) | クラウド(単一エージェント) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド (オンプレも可) | クラウド/オンプレ | オンプレ/クラウド/マネージド | クラウド/オンプレ |
| 運用の担い手 | 自社運用 | 自社運用 (運用代行も選択可) | 自社運用 | 自社運用 | 自社運用 | 自社運用 | 自社運用 (運用代行も選択可) | 自社運用 (運用代行も選択可) | 自社運用 (運用代行も選択可) | 自社運用 |
| 提供会社 | 国産 | 外資(米) | 外資(米) | 国産(トレンドマイクロ) | 外資(米) | 外資(米) | 外資(米) | 外資(スロバキア) | 純国産 | 外資(イスラエル) |
| 料金 | 要問い合わせ | 一部公開 (国内は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ (30日間無料体験あり) | 一部公開 (M365 E5等に包含) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ (最小5ライセンス) | 一部公開 (年額4,200円〜) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
ネットワークを監視・検知する製品(NDR)の比較
| サービス名 | Network Blackbox | Darktrace | Vectra AI | Deep Discovery Inspector |
|---|---|---|---|---|
| 監視・検知の対象 | ネットワーク通信(全パケット) | ネットワーク通信+横断(メール・クラウド等) | ネットワーク通信+クラウド・ID | ネットワーク通信(南北・東西) |
| 主な機能 | 全パケットを収集・保存 遡及フォレンジック調査 脅威ハンティング | 自己学習AIで逸脱検知 自動調査(AI Analyst) 自律対応で封じ込め | AI振る舞い分析 アラート絞り込み(Attack Signal Intelligence) | 全ポート・105超プロトコル監視 カスタムサンドボックス 優先度付け |
| 提供形態 | ミラーリング方式で導入 | 製品導入(アプライアンス/クラウド) | 製品導入(クラウド/オンプレ) | アプライアンス(物理/仮想) |
| 運用の担い手 | 自社運用 | 自社運用 | 自社運用 | 自社運用 |
| 提供会社 | 外資(韓国) ※日本法人が提供 | 外資(英) | 外資(米) ※国内はマクニカが窓口 | 国産(トレンドマイクロ) |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
ログを統合・分析する製品(SIEM/SOAR)の比較
| サービス名 | Splunk Enterprise Security | LogRhythm SIEM |
|---|---|---|
| 監視・検知の対象 | ログ横断(全社) | ログ横断(全社) |
| 主な機能 | ログ収集・相関分析 リスクベースアラート 上位でSOAR・UEBA | 既成の相関ルール1,100件以上 検知〜対応を一画面(TDIR) 規格対応レポート |
| 提供形態 | クラウド/オンプレ(セルフ管理) | セルフホスト(オンプレ/プライベートクラウド) |
| 運用の担い手 | 自社運用 | 自社運用 |
| 提供会社 | 外資(米・Cisco傘下) | 外資(米・Exabeam) |
| 料金 | 要問い合わせ (データ量に応じた従量課金) | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
監視・運用を代行するサービス(マネージドSOC/MDR)の比較
| サービス名 | Arctic Wolf Aurora Protect | NEC ActSecure χ |
|---|---|---|
| 監視・検知の対象 | 端末+運用全体(SOC監視) | 各種機器のログ(ICT+OT/IoT) |
| 主な機能 | 実行前のマルウェア検知・ブロック 24時間365日の監視・トリアージ・対応代行 | 24時間365日のアナリスト監視・分析 リスク判定・通知 緊急度に応じた対応支援 |
| 提供形態 | マネージド+製品(Auroraプラットフォーム) | マネージド(遠隔監視サービス) |
| 運用の担い手 | 運用代行(MDR) | 運用代行(マネージドSOC) |
| 提供会社 | 外資(米) ※国内はテクマトリックス | 国産(NEC) |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | 公式サイト |
主なセキュリティ運用製品・サービスの個別紹介
ここからは、タイプ別に代表的な製品・サービスを個別に紹介します。それぞれの特徴や得意領域を押さえ、自社に合う候補の資料請求や問い合わせの出発点としてご活用ください。
端末を監視・検知・対応する製品(EDR/XDR)
端末レイヤーの候補として、検知・対応(EDR)を中核に据えた製品に加え、端末を起点にXDRとして統合領域まで監視を広げる製品や、実行前に脅威を止める予防に軸足を置く製品も含めて紹介します。自社が端末のどこまでをカバーしたいかに合わせて見比べてください。
1. Eye”247″ Safety Zone(株式会社フーバーブレイン)

EPP(マルウェアの防御)とEDR(侵入後の検知・対応)を1つの製品にまとめた、株式会社フーバーブレインのエンドポイントセキュリティソフトです。検知エンジンにはBitdefenderと共同開発した機械学習ベースのものを採用し、アプリケーションの不審な動作を常時監視する振る舞い検知(ATC)を備えます。
ランサムウェア対策として、ファイルを自動でバックアップし、被害時にクライアント側から直近のバックアップへ復元できる機能を標準搭載します。フィッシングサイトの自動ブロックやWebアクセスの時間帯制御も含み、ブラウザベースの管理画面で各端末の状況を一元管理できます。
専任のセキュリティ担当者を置きにくい中堅・中小企業を主な対象としています。料金は導入台数や契約期間に応じた個別見積もりで、資料で詳細を確認できます。
2. CrowdStrike Falcon(クラウドストライク合同会社)

CrowdStrike Falconは、クラウド上で動く単一の軽量エージェントから、次世代アンチウイルス(NGAV)・EDR・脅威ハンティングなどを提供するエンドポイント保護プラットフォームです。機械学習とIOA(攻撃の兆候)を組み合わせ、未知のマルウェアやファイルレス攻撃を実行前に止める設計をとります。
侵入後はエンドポイントを継続的に監視し、プロセスの連鎖で攻撃経路を可視化します。遠隔でプロセスを終了したり、端末をネットワークから切り離したりする対応をリアルタイムに行えます。上位プランでは、専門アナリストが24時間365日体制で脅威を追う「Falcon OverWatch」も利用できます。
料金はグローバル公式価格でFalcon Goが月額7.99米ドル/デバイス〜、日本円建ての価格は国内代理店経由の個別見積もりが基本です。カタログのサービスページで詳細を確認できます。
3. SentinelOne(SentinelOne Japan株式会社)

SentinelOneの統合プラットフォーム「Singularity」は、端末側で動くAIが脅威を自律的に検知し、不正なプロセスやファイルをリアルタイムに隔離・停止する点を中核に据えます(国内提供はSentinelOne Japan株式会社)。EPP・EDR・XDRを単一の軽量エージェントと統合コンソールで扱います。
検知した個々のイベントを時系列と因果関係で自動的に結びつけ、1つの攻撃の流れとして可視化する特許技術「Storyline」を備えます。ランサムウェア被害時には、OSの再構築をせずに暗号化前の状態へファイルを自動復旧する「1クリックロールバック」を上位パッケージで提供します。
公式サイトは、Gartnerのエンドポイント保護部門マジック・クアドラントで6年連続リーダーに選出されたと記載しています。料金は公式では非開示で、国内は代理店経由の見積もりとなります。
4. Trend Vision One(トレンドマイクロ株式会社)

トレンドマイクロ株式会社が提供する統合サイバーセキュリティプラットフォームで、XDR(拡張検知・対応)を中核に据えます。エンドポイント・サーバー・クラウド・メール・ネットワークなど複数の領域で集めたテレメトリを相関分析し、攻撃の全体像と対処すべき対象を可視化します。
検知・対応に加え、資産やリスクを継続的に洗い出すCyber Risk Exposure Management(CREM)などのモジュールを、同じ基盤の上でまとめて扱えます。ライセンスはクレジット型の「TrendAI Flex」に一本化され、1回の購入で複数のソリューションを有効化できます。
全機能を30日間試せる無料体験が用意されています。クレジットの単価や割り当ては公開されていないため、具体的な料金は問い合わせで確認する形です。
5. Microsoft Defender XDR(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Defender XDRは、ID・エンドポイント・メール・クラウドアプリを横断して脅威の検知・調査・対応を一元化するXDRレイヤーです。単独で購入する製品ではなく、複数のDefender製品を組み合わせることで自動的に有効化される点に特徴があります。
複数の領域からの高信頼度シグナルを相関させ、人の判断を待たずに進行中の攻撃を封じ込める「自動攻撃かく乱」や、侵害端末を自動でネットワークから切り離す機能を備えます。ランサムウェアの横展開を遮断する設計で、暗号化済みのファイルそのものを復元する機能ではない点は確認が必要です。
XDRはMicrosoft 365 E5(月額8,995円/ユーザー・年払い、Teams込み)などに含まれる形で提供されます。価格は改定されやすいため、導入時は公式の料金ページで確認するのが確実です。
6. Palo Alto Cortex XDR(パロアルトネットワークス株式会社)

エンドポイント保護(EPP/EDR)を基盤に、ネットワーク・クラウド・アイデンティティのデータをネイティブに統合して相関分析するXDRプラットフォームが、パロアルトネットワークス株式会社のCortex XDRです。機械学習で端末やユーザーの平常時の挙動を学習します。
学習した挙動からの逸脱をもとに、マルウェア感染後の動きや内部不正、ラテラルムーブメント(横移動)、データの持ち出しなどを検出します。関連する複数のアラートを1つのインシデントにまとめ、根本原因を示すことで調査の手間を抑えます。
未知ファイルの隔離実行検査は、別サービスの「WildFire」と組み合わせて行う構成です。料金は公開されておらず、販売代理店経由の個別見積もりが基本となります。
7. Cybereason(サイバーリーズン合同会社)

攻撃の始まりから暗号化・身代金要求までの一連の活動を「MalOp(悪意ある操作)」として1つのインシデントにまとめて示す、という検知の考え方を核にしたのが、サイバーリーズン合同会社のプラットフォームです。個別のアラートを都度出すのではなく、攻撃シナリオ単位で全体像を把握できる設計です。
次世代アンチウイルス(NGAV)と振る舞いの痕跡(IOB)分析による多層防御で暗号化前の遮断を狙い、侵入後はワンクリックでの複数端末隔離で被害拡大を抑えます。エンドポイントに加え、ネットワーク・クラウド・IDのログを横断分析するXDRや、24時間365日のMDR(運用代行)も提供します。
日本・ボストン・テルアビブのSOC拠点による日本語での24時間365日対応や、エアギャップ環境向けのオンプレミス提供にも対応します。料金は要問い合わせで、カタログのサービスページで確認できます。
8. ESET PROTECT(イーセットジャパン株式会社)

イーセットジャパン株式会社が窓口を担う、法人向けのエンドポイント保護プラットフォームです。予防(EPP)を基盤に、上位プランでEDR・XDR・運用代行のMDRまで段階的に選べる構成をとり、クラウドとオンプレミスの両方の管理に対応します。
プランはEntry・Advanced・Complete・Elite・MDRの5段階で、XDRはElite以上、監視・運用の代行はMDRプランで利用できます。全プランでランサムウェアからの保護に対応し、暗号化開始後のファイルの修復はEntryを除くプランに含まれます。
料金は公式・販売代理店とも非公開で、見積もりは問い合わせとなります。2026年12月1日からの価格改定が案内されているため、導入時は最新の条件を確認するとよいでしょう。
9. FFRI yarai(株式会社FFRIセキュリティ)

ウイルス定義ファイル(シグネチャ)に依存せず、プログラムの挙動を解析して脅威を検知する純国産の次世代エンドポイントセキュリティ製品です。開発元は東証グロース上場の株式会社FFRIセキュリティで、開発・サポート拠点が国内にある点を訴求しています。
ZDP・Static分析・Sandbox・機械学習・HIPSという5つの振る舞い検知エンジンを組み合わせ、標的型攻撃やゼロデイ攻撃、ランサムウェアなど定義ファイル型では捉えにくい攻撃への対応を狙います。脅威ハンティング・端末隔離・レポートを含むEDR機能を、追加費用なしの標準機能として搭載します。
Microsoft Defenderなどのシグネチャ型対策ソフトとの共存にも対応し、オンプレミス・クラウド・マネージドサービスから提供形態を選べます。料金は要問い合わせで、最小5ライセンスから導入できます。
10. Deep Instinct(ディープインスティンクト株式会社)

マルウェア検知に特化して設計した独自のディープラーニングにより、脅威を「実行前」の段階で予測・阻止する「予防ファースト」を掲げる製品です。悪性ファイルを20ミリ秒未満で判定し、実行そのものを止める点を中核に訴求しています。
保護範囲はエンドポイントに加え、クラウドストレージ・NAS・API連携のアプリケーションへ広がる「DSX」として構成されます。標的型攻撃メールで多用されるMicrosoft Office文書やPDFについて、マクロやDDE/OLEオブジェクトを悪用した攻撃への防御を備えます。
他社のEDR(Microsoft DefenderやTaniumなど)と併用する予防層としての位置づけです。国内は代理店のエムオーテックス(LANSCOPE)経由で年額4,200円(税抜)/1ライセンス〜の価格が公開され、30日間の無料体験も用意されています。
ネットワークを監視・検知する製品(NDR)
11. Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackbox は、ネットワークを流れる全パケットを収集・保存し、侵入後の不審な通信をさかのぼって調査できるNDR製品です。提供元の株式会社クワッドマイナージャパンは韓国Quad Miners社の日本法人で、2024年には東証グロース上場のフーバーブレインが資本参加しています。
収集・検知・ハンティング・フォレンジック・対応の5つの機能を1製品に備え、検知はシグネチャに加えてユーザー行為ベースの検出(BAD)とコンテンツ分析を併用します。MITRE ATT&CKに基づくシナリオで脅威を探すハンティングにも対応します。
ミラーリング方式で導入するためエージェントが不要で、端末にソフトを入れられない機器も通信から監視できます。保存したパケットを後から検索してフォレンジック調査ができる点が、イベントログだけを残す製品との違いです。EDR・SIEMとはSyslogやREST APIで連携します。
12. Darktrace(Darktrace Limited)

英国ケンブリッジで2013年に設立されたDarktraceは、自己学習型AI(Self-Learning AI)を中核とするセキュリティ製品です。組織ごとの正常な通信を学習し、その逸脱から既知・未知の脅威を検知します。グローバルで約10,000社、国内でも240社超が導入しています(2026年2月時点)。
NDRの中核となるDarktrace/NETWORKは、2026年版のGartner Magic Quadrant for NDR でLeaderに選出されたと公式に発表しています(2年連続)。検知したアラートはCyber AI Analystが自動で調査・優先度付けし、Autonomous Responseがデバイスの隔離などの封じ込めを自律的に実行します。
ネットワークを起点に、メール・クラウド・OT・エンドポイントを横断して相関分析する点が特徴です。CrowdStrikeやMicrosoft Defender、Splunkといった他社のEDR・SIEMと連携でき、既存のセキュリティ基盤に組み込めます。料金は監視するデバイス数に応じた個別見積もりです。
13. Vectra AI(Vectra AI, Inc.)

Vectra AIは、米Vectra AI, Inc.(2011年創業)が開発するAI駆動型のNDR製品で、国内ではマクニカ株式会社が販売・サポートを担います。ネットワークの通信をAIで振る舞い分析し、ランサムウェアやラテラルムーブメント(侵入後の横移動)、認証情報の悪用などを検知します。
検知エンジン「Attack Signal Intelligence」は150以上のAIモデルで攻撃者の振る舞いを捉え、大量のアラートを対応すべき脅威へ絞り込みます。対象範囲はオンプレミスに加え、AWS・Azureなどのマルチクラウド、ID基盤、Microsoft 365、IoT/OTまで広がります。
CrowdStrikeやMicrosoft DefenderなどのEDR、SplunkやMicrosoft SentinelなどのSIEMと連携し、既存のセキュリティ運用に組み込めます。グローバルで2,000社超が導入し、2026年のGartner Magic Quadrant for NDR でLeaderに選出されたと公式に発表しています。国内の導入相談やトライアルはマクニカが窓口となります。
14. Deep Discovery Inspector(トレンドマイクロ株式会社)

すべてのネットワークポートと105種類を超えるプロトコルを監視するDeep Discovery Inspectorは、トレンドマイクロ株式会社が提供するネットワーク型の脅威検出アプライアンスです。外部とやり取りする通信(南北)と、社内を移動する通信(東西)の両方を可視化します。
公式の製品ページ上では現在「Network Detection and Response」の名称でも案内されています(旧製品名称 Deep Discovery)。検知では、顧客環境に近いOSやアプリ構成を再現するカスタムサンドボックスで、不審なファイルや通信を分析します。
検知したイベントは相関付けと重大度による優先順位付けが行われ、標的型ランサムウェアや攻撃の流れを可視化します。物理・仮想の両アプライアンスに対応し、AWS向けの導入ガイドも用意されています。検出した脅威の情報はXDR基盤のVision Oneなどへ連携でき、料金は要問い合わせです。
ログを統合・分析する製品(SIEM/SOAR)
15. Splunk Enterprise Security(Splunk/Cisco傘下)

Splunk Enterprise Security(ES)は、各種機器やシステムが出力するログ・イベントを収集・統合し、相関分析によって脅威の検出・調査・対応までを担うSIEM製品です。Splunk Enterprise もしくは Splunk Cloud Platform 上で動作し、クラウドと自己管理・オンプレミスのどちらの形態でも利用できます。
エディションはEssentialsとPremierの2構成で、Premierではログ分析に加えてSOAR(対応の自動化)、UEBA(ユーザー行動分析)、自動脅威分析まで統合されます。多数のアラートをリスクスコアで束ねるリスクベースアラート(RBA)を備え、ログ横断の相関から優先度の高い脅威へ絞り込む運用を想定した設計です。
提供元のSplunkは2024年にCiscoが買収し、現在はCisco傘下で展開しています。国内ではSCSKセキュリティなどのパートナーが構築・チューニングやSOC運用の支援を担います。料金は公式に金額の記載がなく、取り込みデータ量やワークロードに応じた課金モデルのため、具体的な費用は問い合わせや見積もりで確認する必要があります。
16. LogRhythm SIEM(Exabeam)

LogRhythm SIEM は、サーバーやネットワーク機器、エンドポイント、クラウドのログ・イベントを収集・統合し、脅威の検知・調査・対応を行うSIEMです。提供元のLogRhythmは2024年7月にExabeamと統合し社名はExabeamに統一されましたが、LogRhythm SIEM は製品として継続提供されています。
MITRE ATT&CKやコンプライアンス要件にマッピングされた1,100件以上の相関ルールをあらかじめ備え、検知・調査・対応を一つの画面(TDIRワークベンチ)で進められます。ISO 27001やPCI DSS、GDPR、NISTなど各種規格に対応したレポート・ダッシュボードも用意され、UEBAなどの行動分析は追加製品のLogRhythm Intelligenceで補えます。
提供形態はオンプレミスまたはプライベートクラウドのセルフホスト型で、ログデータを自社環境に置いたまま運用できる点を公式が訴求しています(クラウド版は別製品として案内)。国内では代理店経由で導入・構築・ヘルプデスクの支援を受けられます。料金はサブスクリプションと永久ライセンスから選べますが金額は非公開のため、費用は問い合わせで確認します。
監視・運用を代行するサービス(マネージドSOC/MDR)
17. Arctic Wolf Aurora Protect(Arctic Wolf Networks, Inc.)

Arctic Wolf Aurora Protect は、米国の Arctic Wolf Networks 社が提供する Aurora プラットフォーム上のエンドポイントセキュリティ製品です。2025年のBlackBerry Cylance事業の買収を経て、旧Cylance AI系の予測型AI(Alpha AI)により、ファイルの実行前にマルウェアを検知・ブロックする仕組みを備えます。
上位のマネージドプランでは、Aurora Agentic SOC を軸に24時間365日の監視・アラートのトリアージ・調査・対応アクションまでを専門チームが代行します。自社に専任のセキュリティ担当を置きにくい場合でも、検知から一次対応までの運用を外部に任せられる構成です。
第三者評価機関Tolly Groupの2025年8月の検証では、直近のマルウェア1,000件に対し100%の検出・防御と報告されています。日本では2025年2月からアークティックウルフジャパンと国内代理店のテクマトリックスを通じて提供されており、料金は要問い合わせです。
18. NEC ActSecure χ(カイ)マネージドセキュリティサービス(日本電気株式会社)

SOC(セキュリティオペレーションセンター)にアナリストを配置し、各種セキュリティ機器のログを収集・分析する遠隔監視サービスが、NEC ActSecure χ(カイ)マネージドセキュリティサービスです。提供元は日本電気株式会社(NEC)で、運用はNECグループが担います。
ファイアウォールやIDS/IPS、クラウドゲートウェイなどのログを24時間365日分析し、リスクレベルを判定して顧客に通知する体制が中心です。2023年4月からは工場設備などのOT/IoT環境の監視にも対応し、異常や攻撃を検知するとNECのアナリストが分析して緊急度に応じた対応を支援します。
大企業から中小企業、官公庁まで幅広い顧客に利用されており、専任のセキュリティ担当を置かずに監視・運用を外部へ委ねたい組織が対象です。料金は監視対象や構成に応じるため、公式サイトでは要問い合わせとなっています。
まとめ
セキュリティ運用は、入口対策をすり抜けた攻撃に気づいて対応する「入られた後」の守りを担います。製品・サービスは監視・検知・対応の対象によって、端末向け・ネットワーク向け・ログ統合向け・運用代行型の4タイプに整理できました。
選ぶ際は、まず守りたい対象を定め、自社で運用するかマネージドに任せるかを体制と人材から見極め、既存対策と組み合わせて多層で監視できるかを確認するのが基本の流れです。費用は製品料金だけでなく運用まで含めた総額で比べると、自社に合う方式が見えてきます。気になる候補が絞れたら、資料を取り寄せて要件に沿った機能・料金を確認するのが確実です。
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よくある質問(FAQ)
Q. セキュリティ運用(セキュリティオペレーション)とは何ですか?
A. セキュリティ運用(セキュリティオペレーション)とは、社内の端末・ネットワーク・システムを継続的に監視し、攻撃の兆候を検知して被害が広がる前に対応する一連の活動です。製品の文脈では、この監視・検知・対応を支えるツールや、運用そのものを代行するサービスをまとめてこう呼びます。
Q. セキュリティ運用製品のEDRとSIEMは何が違いますか?
A. EDRは端末(PC・サーバー)の不審な挙動を検知・対応する製品、SIEMは各種機器のログを集約・相関分析して組織全体で脅威を可視化する製品です。EDRが「個々の端末で何が起きたか」を深く見るのに対し、SIEMは複数の監視結果を突き合わせ、単体のログでは見えない攻撃の兆候を横断的に捉えます。
両者は競合するものではなく、EDRなどが集めた情報をSIEMで統合して見渡す、という組み合わせで使われることが一般的です。
Q. セキュリティ運用のEDRは、既存のアンチウイルス(EPP)と併用が必要ですか?
A. EDRとアンチウイルス(EPP)は役割が異なり、両方を備えて初めて「入口で防ぐ」と「侵入後に気づいて対応する」の両面をカバーできます。EPPは既知のウイルスを入口で止める役割、EDRは入り込んだ後の不審な挙動を検知・調査・対応する役割を担います。
近年はEPPとEDRを1つの製品にまとめた一体型も多く、別々に導入するか一体型を選ぶかは、すでに使っているアンチウイルスの資産や管理のしやすさを踏まえて判断します。
Q. セキュリティ運用では端末型(EDR)とネットワーク型(NDR)の両方が必要ですか?
A. 両方そろえるのが必須ではありませんが、端末型(EDR)とネットワーク型(NDR)は見える範囲が異なるため、組み合わせると一方では捉えきれない攻撃をもう一方が補えます。EDRは端末上の挙動を、NDRは社内を流れる通信を監視します。
端末にソフトを入れられないIoT機器や複合機まで見たい場合はネットワーク型が、個々の端末の調査を深めたい場合は端末型が向きます。まず守りたい対象が多い側から着手し、段階的にもう一方で補う進め方が現実的です。
Q. セキュリティ運用を外部委託(マネージドSOC/MDR)すると、ログやアラートの対応はどこまで任せられますか?
A. マネージドSOC/MDRでは、ログの監視・脅威の検知・アラートの一次対応(切り分けや初動)まで事業者が代行するのが一般的で、感染端末の隔離など緊急対応まで支援するサービスもあります。
ただし、業務への影響を踏まえた最終判断や復旧は自社に残る場合が多く、どこまで任せられるか(代行範囲)や監視の対応時間はサービスごとに差があります。契約前に、代行範囲と自社が担う役割の線引きを確認しておくことが大切です。
Q. セキュリティ運用は中小企業でも始められる費用感ですか?
A. 端末型(EDR)には1台あたり月額で数百円から千円台程度が目安の製品もあり、守りたい端末から小規模に始められます。専任担当を置きにくい場合は、月額型のマネージドサービスで監視・対応ごと委託する選択肢もあります。
ただし自社運用では運用を担う人件費も含めた総額で、マネージド型では対応範囲・対応時間によって金額が変わります。価格を公開せず個別見積もりとするサービスも多いため、資料を取り寄せて要件に沿った見積もりを確認するのが確実です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















