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内部通報窓口の外部委託にかかる費用は?弁護士・専門事業者の料金相場と委託先の選び方

内部通報窓口の外部委託にかかる費用のサムネイル画像

内部通報の窓口を社外に設けたいものの、「外部委託にいくらかかるのか」が分からず、予算化に踏み切れないという声は少なくありません。

公益通報者保護法では、常時使用する労働者が301人以上の事業者に内部通報への対応体制の整備が義務づけられています。さらに、2026年12月1日に施行される2025年の改正では、通報を妨げる行為や通報者を特定しようとする行為の禁止など、運用の実効性まで問われるようになります。

外部委託の費用は委託先によって幅があり、月額数千円で使える受付ツールから、受付から法的判断までを弁護士が担うものまで開きがあります。自社の規模や求める対応範囲に対して、どの委託先を費用の面から選べばよいのでしょうか。

本記事では、内部通報窓口の外部委託にかかる費用を、月額・通報1件あたり・初期費用・規程整備といった内訳と、委託先タイプ別(弁護士・法律事務所/専門事業者/受付ツール)の相場で整理します。そのうえで主要な委託先サービスを、実額と対応範囲(対応チャネル・対応時間・多言語・匿名性・調査対応)で横並びに比較しました。自社の体制に合う委託先を費用面から選ぶための材料としてご活用ください。

また、貴社の状況に合わせて最適な委託先タイプを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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内部通報窓口の外部委託にかかる費用の全体像

内部通報窓口の外部委託にかかる費用は、初期費用・月額費用・通報1件あたりの費用・規程整備費用といった要素の組み合わせで決まります。国が公表する費用相場の統計はなく、料金体系も委託先によって異なるため、各社が公開している料金から桁感をつかむのが実務的です。ここでは、後半の比較表で扱う各社の公開料金(いずれも2026年9月時点)をもとに、費用の考え方を整理します。

内部通報窓口の外部委託費用を構成する4要素の図解。初期費用3万〜10万円程度、月額費用は月3,000円台〜数万円、通報1件あたり1万円前後、規程整備費用15万〜33万円程度で、総額はこれらの合計として捉える。

費用は「初期費用+月額+通報1件あたり+規程整備」で決まる

外部委託の料金は、次の4つの要素で構成されます。まず契約時に発生する初期費用は、専用の受付アドレスの設定や通報規程の作成支援、従業員への周知準備などを含み、各社の公開料金ではおおむね3万円から10万円程度です。

次に毎月かかる月額費用は、従業員数に応じたプランで設定されることが多く、月額3,000円台の受付ツールから、受付代行では月額1万5,000円台〜数万円、弁護士への委託では月額2万円台〜が目安となります。

これに加えて、通報が入るたびに通報1件あたりの費用(1万円前後)を課す料金体系や、内部通報規程を新たに整備・改定する規程整備費用(15万円から33万円程度)を別立てにする委託先もあります。月額の安さだけで比較すると、通報が入った際の従量課金や規程整備の実費で総額が変わるため、自社で見込む通報件数と必要な準備作業まで含めて総額で捉えることが重要です。個別の金額は後半の比較表で確認できます。

月額固定と従量(通報1件あたり)の違い

料金体系は、通報件数にかかわらず一定額を支払う月額固定型と、受付や対応の件数に応じて費用が積み上がる従量型に大きく分かれます。月額固定型は予算が読みやすく、通報件数が想定しにくい導入初期の企業や、社内周知を進めて通報を受け止めたい企業に向いています。

一方、通報がほとんど発生しない見込みであれば、基本料を抑えて通報1件あたりの費用を支払う従量型のほうが総額を低く抑えられる場合もあります。自社の従業員規模と、過去の相談・通報の実績から件数の見込みを立て、どちらの体系が合うかを判断するとよいでしょう。

委託先タイプ別の費用相場

内部通報窓口の外部委託先は、委託先の性質と提供形態から、大きく3つのタイプに分けられます。「弁護士・法律事務所に委託するタイプ」「専門事業者に受付代行を委託するタイプ」「通報受付ツール・システムを導入するタイプ」です。費用帯と強み、向いている企業はタイプごとに異なるため、まず自社がどのタイプを軸に検討するかを決めると、委託先を絞り込みやすくなります。

内部通報窓口の外部委託先3タイプの費用と対応範囲のトレードオフを示す図解。通報受付ツール型は月額3,000円台〜で受付中心、受付代行型は初期4〜10万円と月額1.5万円台〜で運用力が高く、弁護士・法律事務所型は月額2万円台〜で受付から調査・法的判断まで一貫する。費用が上がるほど任せられる対応範囲が広がる。
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委託先タイプ別の費用と特徴弁護士・法律事務所に委託する専門事業者に受付代行を委託する通報受付ツール・システムを導入する
費用の目安月額2万円台〜。通報1件ごとの費用や規程整備費(新設で30万円台)が別立てのことが多い初期費用4万〜10万円+月額1万5,000円台〜。従業員数別プランが中心月額3,000円台〜。初期費用は数万円程度
強み受付から事実調査・法的判断・是正助言まで一貫。中立性と法的対応力が高い電話・Web・メールでの受付、24時間対応や多言語対応など運用力が高い低コストで匿名受付・案件の一元管理ができる。導入が速い
向いている企業重大な案件で法的判断まで任せたい企業、社外の独立性を重視する企業従業員が相談しやすい窓口を安定運用したい企業、拠点や外国人従業員が多い企業まず低コストで窓口を設置したい中小企業、自社で運用体制を組める企業

※上記は各タイプの一般的な傾向です。個別のサービスの料金・対応範囲は各社情報および後半の比較表をご確認ください。

弁護士・法律事務所に委託する場合の費用

弁護士や法律事務所に外部窓口を委託するタイプは、受付だけでなく、通報内容の法的評価や重大案件での調査・是正助言まで一貫して任せられる点が特徴です。費用は月額2万円台から設定されることが多く、対応する通報件数の上限(月2〜6件など)を超えると通報1件あたりの追加費用がかかる料金体系が一般的です。

あわせて、内部通報規程を新設する場合は30万円台、既存規程を改定する場合は15万円台といった規程整備費用が別立てになることもあります。経営陣からの独立性を担保しやすく、法的リスクの高い案件を想定する企業に向いています。

専門事業者に受付代行を委託する場合の費用

内部通報の受付を専門に担う事業者に委託するタイプは、電話・Web・メールでの受付や一次対応を代行してもらえます。費用は初期費用が4万円から10万円程度、月額は従業員数に応じたプランで1万5,000円台からが目安です。

24時間受付や多言語対応、有資格の相談員による対応など、運用面の手厚さで料金に差が出ます。従業員が安心して相談できる窓口を安定的に運用したい企業や、拠点・外国人従業員が多く多言語対応が必要な企業に向いています。

通報受付ツール・システムを導入する場合の費用

通報の受付・管理を行うツールやシステムを導入するタイプは、月払いで月額3,000円台から、年額制なら月あたり千円前後からと、最も低コストで窓口を設置できます。匿名での通報受付や案件の一元管理といった機能を備え、導入までの期間も短い傾向があります。

ただし、受付そのものを代行してもらえるわけではなく、通報への一次対応やその後の調査は自社で行う前提のものが多い点に注意が必要です。まず低コストで窓口の形を整えたい中小企業や、運用体制を自社で組める企業に向いています。なお、契約書レビューや法務相談といった法務業務の外部委託サービスの上位プランに、通報窓口が付帯メニューとして含まれる場合もあり、その際の費用はツール単体より高めの月額帯になります。

外部委託で任せられる業務と費用が変わる理由

同じ「内部通報窓口の外部委託」でも、どこまでの業務を任せるかによって費用は変わります。見積もりを比べる前に、外部委託で任せられる業務の範囲と、価格差を生む要因を押さえておくと、安い見積もりの背景にある「自社に残る作業」まで見通せます。

外部委託で任せられる業務の範囲

外部委託の中心となるのは、通報の受付と一次対応です。通報者からの連絡を電話・Web・メールで受け付け、内容を整理して企業の担当部署へ報告するところまでを担う委託先が多く見られます。その先の事実調査や関係者へのヒアリング、是正措置の検討・実施は、委託元の企業が自ら行うか、別途オプションや弁護士への依頼として切り出すのが一般的です。

弁護士・法律事務所に委託するタイプでは、この調査や法的判断まで一貫して任せられる場合があります。見積もりを取る際は、受付までなのか、調査・是正まで含むのかを明確にすると、費用と業務範囲のずれを防げます。

費用が変わる理由(対応チャネル・時間・多言語・匿名性・調査対応)

価格差は、主に対応範囲の広さから生まれます。受付チャネルが電話・Web・メールとすべてそろっているか、対応時間が平日日中のみか24時間365日か、外国語での通報に対応できるか、といった運用面の充実度が費用に反映されます。

通報者の匿名性をどこまで技術的に担保するか(送信元情報を保持しない設計など)や、受付にとどまらず事実調査まで担うかどうかも、料金を左右する要因です。安い見積もりは対応範囲が絞られていることが多く、その分の作業が自社に残ります。金額だけでなく、何が含まれ何が含まれないかをそろえて比べることが欠かせません。

内部通報窓口の外部委託とは?社内運用との違いとメリット

内部通報窓口とは、従業員などからの法令違反や不正に関する通報・相談を受け付ける窓口です。この窓口を自社内に置くのではなく、社外の事業者や弁護士に受付・運用を任せるのが外部委託です。公益通報者保護法にもとづく指針の解説でも、受付窓口を事業者の外部に設置することが体制整備の選択肢として認められています。

内部公益通報受付窓口については、事業者内の部署に設置するのではなく、事業者外部(外部委託先、親会社等)に設置することや、事業者の内部と外部の双方に設置することも可能である。

出典:公益通報者保護法に基づく指針(令和3年内閣府告示第118号)の解説|消費者庁

外部委託の主なメリットは、通報の受け止めやすさと中立性にあります。社内の上司や同僚に知られることを恐れて通報をためらう従業員でも、社外の窓口であれば相談しやすくなります。

通報対応にあたる従事者には、通報者を特定させる情報を漏らしてはならない守秘義務が課され、違反には罰則も定められているため、外部の専門窓口に任せることで秘密保持の体制を整えやすくなります。加えて、受付や一次対応の実務を外部に移すことで、担当部署の負担を抑えられる点も導入の動機になります。

社内窓口・社外窓口・併用の違い

窓口の設置方法は、社内窓口のみ・社外窓口のみ・両者の併用の3つに整理できます。社内窓口のみは自社の事情を把握したうえで対応できコストも抑えられますが、通報者が匿名性や中立性に不安を感じやすいという課題があります。

社外窓口のみは相談しやすさと中立性を確保できる一方、社内事情の把握には社内担当との連携が必要です。両者を併用すると、通報者が連絡先を選べるようになり、相談しやすさと対応の効率を両立しやすくなります。費用は併用が最も高くなるため、自社の規模や通報の想定件数に応じて選びます。

ここまで費用の内訳とタイプ別の相場、社内外の使い分けを見てきましたが、自社の規模や想定件数に照らして「結局どのタイプが合うのか」の判断は迷いやすいところです。以下の診断では、いくつかの質問に答えるだけで、合う委託先タイプと費用帯の当たりをつけられます。

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【比較表】委託先タイプ・サービス別の費用と対応範囲

ここからは、自社の課題や要件に合わせて費用を軸に比較・選定できるよう、主要な内部通報窓口の外部委託サービスを、先に挙げた3つのタイプ別に整理してご紹介します。初期費用・月額費用・通報1件あたりの費用に加え、対応チャネルや多言語対応、匿名性、調査対応の有無まで横並びで確認できます。

料金を公開している委託先は実額を、個別見積もり制の委託先は「要問い合わせ」と記載しています。金額が非公開の場合も、対応範囲を並べて比べることで、見積もりを取る前の候補の絞り込みに役立ちます。弁護士・法律事務所に委託するタイプでは規程整備費用が別立てになりやすいため、その費用も表に含めています。

多言語対応・匿名対応・調査対応の欄の記号の意味は次のとおりです。◎は特に充実した対応、●は対応あり、△は一部・条件つきの対応(別料金や自社対応が残るなど)、×は本体では非対応を示します。いずれも記号のあとに具体的な対応範囲を併記しているので、あわせてご確認ください。

弁護士・法律事務所に委託するタイプの比較

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サービス名内部通報サービス(ZeLo)内部通報外部窓口(青葉法律事務所)Global Whistle-Blowing System(One Asia)内部通報 社外窓口サービス(渥美坂井法律事務所)
初期費用20万円(外部窓口の初期設定フィー)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用5万円
(年6件までの通報対応)
2万2,000円〜6万6,000円(税込)
対応範囲・従業員数で変動
要問い合わせ
(従業員数・通報方法で見積もり)
要問い合わせ
通報1件あたり3万円(税別)
年7件目以降
1万1,000円(税込)要問い合わせ要問い合わせ
規程整備費用20万円〜(規程作成)新設33万円/修正16万5,000円(税込)要問い合わせ
(規程作成支援あり)
要問い合わせ
(制度構築・規程改訂支援あり)
対応チャネルメール
(電話・Web会議で相談可)
要問い合わせ電話・メール・郵送要問い合わせ
対応時間要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
多言語対応●日・英・インドネシア語要問い合わせ●日英+各国のローカル言語●グローバル対応(GDPR等)
匿名対応●要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
調査対応●事実確認・調査・法的助言まで要問い合わせ△初動対応相談まで(法的アクションは別料金)●受付・調査・是正措置の検討まで
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

専門事業者に受付代行を委託するタイプの比較

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サービス名DQヘルプラインリスクホットラインディアログNHホットラインリスクフロント
初期費用要問い合わせ要問い合わせ10万円〜ベーシック4万円/スタンダード8万円(税込)10万円〜(税別)
周知ツールは別途
月額費用要問い合わせ
(Lite版あり)
要問い合わせ
(従業員数等で個別見積もり)
3万5,000円〜
(年額42万円〜)
1万5,000円〜(税込)
従業員数・プランで変動
1万円〜(税別)
メールのみ〜100人。電話追加で2万円〜
通報1件あたり要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
(件数超過時に従量課金の場合あり)
なし(従量課金なし)要問い合わせ
対応チャネルWeb・電話・メール電話・Web・メール電話・WebフォームWeb・メール・書面
電話はスタンダードのみ
メール・電話
対応時間24時間365日
(有人監視)
平日9:00〜18:00
(電話)
電話 平日12-21時・土日祝9-17時
Webは24時間365日
Web・メール 24時間
電話 平日10-18時(スタンダード)
平日9:00〜17:00
多言語対応●Web36言語以上/電話 英中韓×本体は日本語のみ(多言語は別サービス)●電話7言語・Web15言語以上(オプション)△Web・メールは機械翻訳で対応△英・中のメールのみ(追加費用)
匿名対応●●●匿名・半匿名・実名から選択●△原則実名(企業への報告時に匿名化可)
調査対応△受付・報告まで(調査は自社)△受付・助言(調査代行は別料金)△受付・報告+弁護士コメント(調査は自社)△受付・報告まで(調査は自社)△受付〜是正案報告(調査費用は要問い合わせ)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

通報受付ツール・システムを導入するタイプの比較

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サービス名CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)AI通報窓口(NaLaLys)コンプラチェッカー完全匿名ヘルプライン
初期費用0円要問い合わせ要問い合わせ3万円(税別)
月額費用1万1,000円〜(税込)
内部通報窓口はゴールド(11万円)に含む
要問い合わせ年額9,600円(税込)
企業規模を問わず一律
3,000円〜(税別)
従業員数区分で変動
通報1件あたりなし(法務BPaaSに付帯)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
対応チャネルオンライン(Web)AIチャットボット(Web)WebフォームWebフォームのみ
(電話・メール・郵送は非対応)
対応時間平日9:00〜19:00
(電話サポート)
24時間365日
(AI一次受付)
要問い合わせ随時(Webフォーム)
多言語対応●日・英(弁護士が英語対応)要問い合わせ要問い合わせ●全言語対応(詳細は要確認)
匿名対応要問い合わせ●匿名・記名の双方向対応●氏名・メール不要の匿名通報◎IP・ログ非取得の完全匿名設計
調査対応△法務BPaaSに付帯(弁護士相談可)△AI一次受付・整理まで(調査は自社)△弁護士経由で代表者へ共有まで(調査は要確認)△ツール提供型(専門家相談は初回無料)
詳細情報公式資料を見る公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は各社公式サイトの公開情報(2026年9月時点)にもとづきます。料金・対応範囲は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。

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内部通報窓口の外部委託サービス

ここからは、比較表で取り上げた各サービスの特徴と費用、対応範囲を個別に紹介します。委託先タイプごとに、提供元・料金・対応の範囲を確認してください。

弁護士・法律事務所に委託するタイプ

1. 内部通報サービス(弁護士法人ZeLo・外国法共同事業)

内部通報サービス(弁護士法人ZeLo・外国法共同事業)のウェブサイト

弁護士法人ZeLo・外国法共同事業が提供する内部通報サービスは、通報規程の策定から外部窓口の設置・運営、通報後の事実確認・調査、処分の検討・法的助言までを同じ事務所内で担う弁護士委託型のサービスです。外部窓口は守秘義務を負う弁護士が担当し、日本語・英語・インドネシア語の3言語に対応します。

料金は段階制で、導入前のコンサルティングは無料、外部窓口の初期設定フィーが初回のみ20万円、内部通報規程の作成が20万円から、導入研修が10万円からです(2026年9月時点)。通報対応は月額5万円で年間6件までに対応し、7件目以降は1件あたり3万円(税別)が加算されます。事実確認・調査は1時間2万〜5万円のタイムチャージ制です。

契約は原則1年で、3か月間の有償トライアルプランも別途用意されています。税区分は7件目以降の3万円のみ税別と明記されており、その他の金額については公式サイトに税込・税別の記載がありません。

2. 内部通報外部窓口(弁護士法人青葉法律事務所)

内部通報外部窓口(青葉法律事務所)のウェブサイト

仙台に拠点を置く弁護士法人青葉法律事務所は、弁護士自身が内部通報の外部窓口を務めるサービスを提供しています。対象は民間企業に限らず、自治体や私立大学の外部窓口も担当しています。

月額費用は従業員数に応じて設定され、公益通報者保護法違反への対応のみであれば2万2,000円〜4万4,000円、セクハラ・パワハラや社内規程違反まで対象に含める場合は4万4,000円〜6万6,000円です(いずれも税込、2026年9月時点)。通報が発生した場合は1件あたり1万1,000円が別途加算されます。

内部通報規程の整備は月額とは別料金で、新設が33万円、既存規程の修正が16万5,000円です。受付チャネルや対応範囲の詳細は公式サイトに記載がないため、検討の際は直接確認するとよいでしょう。

3. Global Whistle-Blowing System(弁護士法人One Asia)

内部通報外部窓口(One Asia Lawyers)のウェブサイト

アジア各国に自社拠点と提携事務所を持つ弁護士法人One Asiaは、内部通報の外部窓口を「Global Whistle-Blowing System(GWS)」として専用サイトで提供しています。日本国内のみを対象とする日本国内版と、日本・アジア各国を対象とするグローバル版の2区分があり、各国のローカル言語での通報受付に対応します。

業務範囲は、電話・メール・郵送などでの通報受付、通報者保護や個人情報の取扱いを明記した規程・ポリシーの作成支援(GDPR対応を含む)、階層別・複数言語での周知セミナー、重要案件が発生した際の弁護士による初動対応相談までにおよびます。導入実績のページには、東証プライム上場企業を含む実名の事例が掲載されています。

料金は非公開で、いずれも個別見積もりです(2026年9月時点)。日本国内版は従業員数と通報方法、グローバル版はさらに対象となる法域に応じて見積もられ、初動対応後の法的アクションは規程作成や窓口設置とは別料金となります。

4. 内部通報制度(国内・グローバル)社外窓口サービス(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業)

内部通報制度(国内・グローバル)社外窓口サービスのウェブサイト

国内の総合法律事務所である渥美坂井法律事務所・外国法共同事業は、「内部通報制度(国内・グローバル)」を業務分野の一つに掲げ、社外窓口の運営を提供しています。ニューヨークやロンドン、ホーチミンなどの国際拠点を活かし、海外子会社を含むグローバルな内部通報制度の構築・運用にも対応します。

社外窓口の運営では、経営陣から独立した立場で、通報の受付・調査・是正措置の検討・会社への報告までを担います。あわせて、制度構築支援、社内窓口を運用する企業への助言、公益通報者保護法に対応した研修やマニュアル作成といった支援メニューを用意しています。

料金は公式サイトで公開されておらず、要問い合わせです(2026年9月時点)。なお公式サイトには、2022年9月末時点で過去6か月平均で毎月100件以上の新規通報・相談を受け付けたとの記載があります。対応チャネルの詳細は公表されていないため、検討時に確認が必要です。

専門事業者に受付代行を委託するタイプ

5. DQヘルプライン(株式会社ディー・クエスト)

DQヘルプライン(ディー・クエスト)のウェブサイト

内部通報の第三者(社外)窓口サービスで、2003年に匿名で双方向のやり取りができるWeb通報システムを開発し、2007年に特許を取得しています。運営は企業リスクコンサルティングを手がける株式会社ディー・クエストで、導入実績は3,200社(2025年5月現在)です。

受付チャネルは電話・メールに加え、Web窓口は36言語以上、電話窓口は英語・中国語・韓国語に対応します。GDPRなど海外の法制度に対応するためドイツ・フランクフルトに拠点(DQヨーロッパ)を設けており、海外拠点や外国人従業員を抱える企業の通報窓口として検討しやすい設計です。情報管理面ではISMS(ISO/IEC 27001)を取得し、24時間365日の有人監視を行っています。

標準版のほか、機能を絞ったLite版が用意されています。料金の具体額は公開されていないため、従業員規模や必要な機能に応じて問い合わせで見積もりを確認する形になります。

6. リスクホットライン®(株式会社エス・ピー・ネットワーク)

リスクホットライン®(内部通報窓口の受託運営)のウェブサイト

企業危機管理の専門会社である株式会社エス・ピー・ネットワークが2003年から運営する、内部通報の社外受付窓口の受託運営サービスです。契約企業数は1,200社以上、累計の通報対応は17,000件以上とされています(同社公式サービスページ、2026年9月時点)。

受付は電話・Webフォーム・メールに対応し、電話の受付時間は平日9:00〜18:00です。通報を受け付けるだけでなく、内容を評価してコメントを付すリスクレポートの提供や、対応プロセスへの助言まで担います。運営会社が危機管理コンサルティングを手がける背景から、規程・マニュアル整備の支援や、公益通報対応業務従事者向けの研修なども別メニューとして用意されています。

料金は公開されておらず、従業員数などに応じて個別に見積もる形です。本体の受付は日本語での対応で、海外拠点向けの多言語受付は別サービスとして提供されています。

7. ディアログ(ダイヤル・サービス株式会社)

ディアログ(Dear-Log)のウェブサイト

内部通報(法令・社内規則違反の通報)とハラスメント相談を1つの窓口で受け付けるサービスで、1969年創業のダイヤル・サービス株式会社が2022年5月に提供を開始しました。改正公益通報者保護法とパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)の両方への対応を想定した設計です。

料金は初期費用100,000円〜、月額35,000円〜(年額換算で420,000円〜)です(2026年9月時点)。受付チャネルは電話(フリーダイヤル)とWeb専用フォームで、電話は平日12:00〜21:00・土日祝9:00〜17:00、Webフォームは24時間365日受け付けます。実名・匿名・半匿名から選んで通報できます。

通報受付後は原則翌日までに個別報告書を提供し、月次・年次の報告書もまとめます。提携弁護士による通報対応のリファレンスコメント(依頼から2営業日以内、法的観点からの一般的な留意事項)を追加料金なしで利用できる点も特徴です。多言語対応は電話7言語・Web15言語以上にオプションで対応します。

8. NHホットライン(株式会社サザンクルー)

NHホットラインのウェブサイト

株式会社サザンクルーが提供する内部通報・ハラスメント相談窓口の受付代行サービスです。母体はBPO・コールセンター事業で、通報の受付・内容整理・企業への報告までを外部に委託できます。事実調査や是正対応は委託元企業が行う受付代行型のサービスです。

料金プランは「ベーシック」「スタンダード」の2種類で、いずれも税込表記です(2026年9月時点)。初期費用はベーシックが40,000円、スタンダードが80,000円。月額は従業員100名未満でベーシック15,000円・スタンダード18,000円からで、従業員数に応じて上がります。通報件数による従量課金はなく、通報が何件でも月額は変わりません。

2つのプランの違いは電話受付の有無で、電話に対応するスタンダードは平日10:00〜18:00の受付です。Webフォーム・メールは両プランとも24時間受け付け、日本語以外の通報も機械翻訳で対応します。プライバシーマークとISMS(ISO/IEC 27001)を取得しています。

9. リスクフロント(株式会社リスクフロント)

リスクフロント(内部通報外部窓口サービス)のウェブサイト

名古屋市に拠点を置く株式会社リスクフロントが運営する内部通報の社外窓口サービスで、弁護士法人東海総合の監修のもとで提供されています。専用メールアドレスと専用ダイヤル(電話)で通報を受け付けます。

料金は従業員数別の月額プランが公式サイトに明示されています(いずれも税別、2026年9月時点)。専用メールアドレスのみのプランは従業員100人までで月額10,000円、専用ダイヤルを加えると月額20,000円で、従業員規模に応じて上がります。基本初期費用は100,000円で、社内掲示用ポスターや従業員配布カードなどの周知ツールは枚数単位のオプションです。

受付は原則実名制で、企業への報告の段階で匿名化する方法も選べます。対応時間は平日9:00〜17:00で、外国語は英語・中国語のメールに追加費用で対応します。セクハラ・パワハラ窓口や、これから内部通報制度を構築する企業向けのコンサルティングにも対応します(別途費用が生じる場合があります)。

通報受付ツール・システムを導入するタイプ

CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)のウェブサイト

CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)は、MOLTON株式会社が提供する法務BPaaS(企業法務アウトソーシングサービス)です。生成AIと弁護士・専門士業の体制を組み合わせ、契約書の作成・レビューや法務・労務相談などをオンラインで利用できます。内部通報の受付を専業とするサービスではなく、法務業務の外部委託の一環として通報の受け皿を含められる点が、他の3タイプとの違いです。

料金は初期費用0円で、月額11,000円(税込)のブロンズから、シルバー(月額55,000円)、ゴールド(月額110,000円)と段階が分かれます(いずれも税込、2026年9月時点)。内部通報窓口は最上位のゴールドプランに含まれるメニューとして料金表に記載がありますが、単体の通報受付として費用を切り出す料金体系ではありません。

提供内容は改定されることがあり、現在の公開情報では内部通報窓口まわりの詳細が確認しづらい部分もあります。法務相談やレビューまで一体で外部委託したうえで通報の受け皿も確保したい企業は、対応範囲を資料で確認したうえで検討するのが確実です。ISMS(ISO/IEC 27001)認証を取得しています。

11. AI通報窓口(NaLaLys)(株式会社NaLaLys)

AI通報窓口(NaLaLys)のウェブサイト

AIチャットボットで内部通報の一次受付を行うのが、株式会社NaLaLysの「AI通報窓口」です。通報者への初回ヒアリングから内容の整理、レポート作成までをAIが担い、24時間365日の一次受付に対応します。有人対応に頼らないため、受付対応の標準化と担当者の負担軽減を訴求しています。

通報内容は5W1Hで整理され、案件はダッシュボードで一元管理できます。記名・匿名を問わず通報者と継続的にやり取りできる双方向のコミュニケーション機能を備え、社内窓口としても、外部弁護士が設置する社外窓口としても組み込める設計です。

料金は公式サイトで公開されておらず、初期費用・月額とも要問い合わせです(2026年9月時点)。データは国内サーバーで管理し、入力データをAIの学習に使わない方針を掲げています。導入社数は公表されていません。

12. コンプラチェッカー(アトム法律事務所弁護士法人)

コンプラチェッカーのウェブサイト

コンプラチェッカーは、アトム法律事務所弁護士法人が運営する内部通報の受付ツールです。契約した企業ごとに同事務所のサイト内へ専用の通報ページを用意し、従業員が匿名で通報フォームを送信できる仕組みを提供します。

料金は企業規模を問わず年額9,600円(税込)の一律で、従業員が3人でも3万人でも同額です(2026年9月時点)。3か月間の無料トライアルが用意されています。初期費用や通報1件あたりの従量課金についての記載は公式サイトにありません。

対応チャネルはWebフォームで、氏名やメールアドレスの入力が不要な匿名通報に対応します。寄せられた通報は弁護士の守秘義務のもとで同事務所が受け取り、企業の代表者へ共有される流れです。月1回、社内不正事例や解説記事を従業員へ配信するメールマガジンも標準で用意されています。多言語対応や通報後の調査・是正支援の有無は公式サイトで確認できません。

13. 完全匿名ヘルプライン(株式会社リンクファシリティーズ)

完全匿名ヘルプラインのウェブサイト

従業員規模に応じた月額制でWeb通報プラットフォームを利用できるのが、株式会社リンクファシリティーズの「完全匿名ヘルプライン」です。窓口担当者と通報者がプラットフォーム上で直接やり取りする仕組みで、運営会社が一次対応を代行するのではなく、自社で使う通報受付システムを借りて運用する形態にあたります。

料金は初期費用30,000円(税別)に、従業員数区分別の月額が加わります。月額は1〜29名で3,000円、30〜99名で8,000円、100〜299名で15,000円、300〜499名で20,000円、500〜999名で30,000円(いずれも税別、2026年9月時点)で、1,000名以上は要見積もりです。年払いは月額11か月分相当で1か月分が割引になり、30日間の無料体験も用意されています。

受付はPC・スマートフォンのWebフォームで、電話・メール・郵送での通報受付には対応していません。メールアドレスやIPアドレス、ログを取得しない設計で匿名性を高めているほか、弁護士・社労士・税理士などへの専門家相談(初回無料)や通報件数の月次レポートを利用できます。ISO/IEC 27001などの第三者認証の取得は公式サイトで確認できません。

内部通報窓口に関する法令(公益通報者保護法と2025年改正)

費用をかけて内部通報窓口を整える前提として、公益通報者保護法が事業者に何を求めているかを押さえておきます。制度の内容を正しく理解しておくと、外部委託にどこまでの対応を求めるべきかの判断にもつながります。

公益通報者保護法が求める体制整備義務(常時301人以上)

公益通報者保護法は、事業者に対し、公益通報に応じ適切に対応するために必要な体制の整備を求めています。

事業者は、前項に定めるもののほか、公益通報者の保護を図るとともに、公益通報の内容の活用により国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法令の規定の遵守を図るため、第三条第一号及び第六条第一号に定める公益通報に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとらなければならない。

出典:公益通報者保護法(平成十六年法律第百二十二号)第十一条第二項|e-Gov法令検索

この体制整備義務は、常時使用する労働者の数が300人以下の事業者については努力義務に読み替えられます。つまり、常時301人以上の事業者には体制整備が義務として課され、300人以下の事業者は努力義務にとどまります。

この体制整備の選択肢として、前述のとおり受付窓口を外部委託先に設置することが指針で認められています。中小企業については、複数社が共同で法律事務所や専門機関に窓口を委託する方法も想定されています。

また、通報対応にあたる従事者には守秘義務が課され、正当な理由なく通報者を特定させる情報を漏らした場合は30万円以下の罰金の対象になります。外部委託先が従事者に指定される場合、この守秘義務は委託先にも及びます。費用をかけて外部の専門窓口に委託する意義の一つは、こうした秘密保持の体制を整えやすくなる点にあります。

出典・参考資料(2件)

2025年改正のポイント(通報妨害・通報者探索の禁止、不利益取扱いの救済強化)

2025年に成立した改正公益通報者保護法は、2025年6月11日に令和7年法律第62号として公布され、2026年12月1日から施行されます。改正は、体制整備の徹底と実効性の向上、公益通報者の範囲拡大、公益通報を阻害する要因への対処、不利益な取扱いの抑止・救済の強化を柱としています。

このうち通報を阻害する要因への対処として、公益通報を妨げる行為の禁止(新設の第11条の2)と、通報者を特定することを目的とする行為の禁止(新設の第11条の3)が定められました。改正概要では、次のように説明されています。

事業者が、正当な理由がなく、公益通報者を特定することを目的とする行為をすることを禁止する。【第11条の3関係】

出典:公益通報者保護法(平成16年法律第122号)の概要(令和7年改正)|消費者庁

さらに、公益通報を理由とする解雇や懲戒に対しては、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金という直罰が新設され、法人には3,000万円以下の罰金が科されます。通報を受け止める体制の実効性が、これまで以上に問われるようになります。外部委託を検討する際も、受付の実務だけでなく、通報者を保護し秘密を守れる運用になっているかを確認することが重要です。

出典・参考資料(1件)

窓口を設けても、従業員がその存在と使い方を知らなければ通報は集まらず、体制の実効性も高まりません。窓口の周知とあわせて、公益通報者保護法やハラスメントといったテーマを従業員に学んでもらうコンプライアンス研修も、通報しやすい風土づくりの手段になります。研修の教材テーマや料金体系、選び方は以下の記事で詳しく解説しています。

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費用で失敗しない委託先の選び方

内部通報窓口の外部委託には公的な費用相場がなく、料金体系も委託先によって異なります。だからこそ、見積もりを比べる前提を整え、自社の想定に合った料金体系を選ぶことが、費用で失敗しないための鍵になります。

見積もりを同じ条件にそろえて比べる

委託先ごとに、料金に含まれる範囲は異なります。ある委託先は受付のみを月額に含み、別の委託先は規程整備や周知支援まで初期費用に含む、といった違いがあるため、提示額をそのまま比べると実態がつかめません。

対応チャネル(電話・Web・メール)、対応時間、多言語対応、通報1件あたりの費用の有無、規程整備費用の扱いといった項目をそろえたうえで、同じ条件での総額を出してもらうと、委託先間の差が正しく見えてきます。安い見積もりについては、含まれない作業が自社に残っていないかを確認しましょう。

月額固定か従量か、自社の想定通報件数で判断する

料金体系が月額固定か、通報1件あたりの従量かによって、通報件数が増えたときの総額は変わります。従業員数が多く一定の通報が見込まれる企業や、社内周知を進めて通報を積極的に受け止めたい企業は、件数が増えても費用が読みやすい月額固定型が向いています。

反対に、通報の発生が少ないと見込まれる小規模な企業では、基本料を抑えた従量型のほうが総額を低く抑えられることもあります。自社の従業員規模と過去の相談実績から件数の見込みを立てて判断するとよいでしょう。

稟議に書ける費用の内訳と自社に残る作業を整理する

社内で予算を承認してもらうには、費用の内訳と、外部委託後も自社に残る作業を明確にしておくことが役立ちます。初期費用・月額費用・通報1件あたりの費用・規程整備費用を分けて示し、受付までを委託するのか、調査・是正まで含めるのかを整理すると、費用対効果を説明しやすくなります。

受付を外部に任せても、通報を受けた後の事実調査や是正措置は自社の担当部署が担う場合が多いため、その運用体制まで含めて検討しておくと、導入後のギャップを防げます。

求める対応範囲から委託先タイプを絞る

費用の見方と自社の想定件数が整理できたら、求める対応範囲から委託先タイプを絞り込めます。重大案件で事実調査や法的判断まで一貫して任せたい、経営陣からの独立性を重視するなら、月額2万円台からで通報1件ごとの費用や規程整備費が加わる弁護士・法律事務所への委託が軸になります。

従業員が相談しやすい窓口を24時間や多言語で安定運用したいなら、初期費用4万〜10万円に月額1万5,000円台からが目安の専門事業者への受付代行が向いています。まず低コストで匿名の受付だけ整え、一次対応や調査は自社で担えるなら、月額3,000円台からの通報受付ツールが選択肢になります。いずれのタイプでも、複数社から同じ条件の見積もりを取り、対応範囲と総額で最終判断するのが失敗を避ける近道です。

まとめ

内部通報窓口の外部委託にかかる費用は、初期費用・月額費用・通報1件あたりの費用・規程整備費用の組み合わせで決まり、委託先タイプによって費用帯と対応範囲が大きく異なります。弁護士・法律事務所に委託するタイプは法的判断まで一貫して任せられ、専門事業者に受付代行を委託するタイプは運用面の手厚さに強みがあり、通報受付ツールを導入するタイプは低コストで窓口を設置できます。

公的な費用相場がないぶん、見積もりの条件をそろえ、自社の想定通報件数と必要な対応範囲に合った委託先を選ぶことが重要です。2026年12月1日に施行される改正法も見据え、受付だけでなく通報者を保護できる運用になっているかまで確認しましょう。各サービスの詳しい料金や機能は、資料請求で比較検討を進めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 内部通報窓口の外部委託とは何ですか?

A. 内部通報窓口の外部委託とは、従業員などからの不正・法令違反に関する通報を受け付ける窓口を、社外の弁護士や専門事業者に委託して運営してもらう仕組みです。

通報の受付や一次対応を社内ではなく社外の窓口が担うことで、通報者が上司や同僚に知られる不安なく相談しやすくなり、中立性も確保しやすくなります。公益通報者保護法にもとづく指針でも、受付窓口を事業者の外部に設置することが体制整備の選択肢として認められています。

Q. 内部通報窓口の外部委託の費用相場はいくらですか?

A. 内部通報窓口の外部委託の費用は、受付ツールなら月額3,000円台から、専門事業者への受付代行なら月額1万5,000円台から、弁護士への委託なら月額2万円台からが目安です(各社公開料金、2026年9月時点)。

これに初期費用(3万〜10万円程度)、通報1件あたりの費用(1万円前後)、内部通報規程の整備費用(15万〜33万円程度)が別立てで加わることがあります。国が公表する費用相場の統計はないため、各社の公開料金から桁感をつかむのが実務的です。

Q. 弁護士と専門事業者では、内部通報窓口の外部委託の費用はどう違いますか?

A. 弁護士・法律事務所への委託は法的判断まで一貫して任せられる分だけ費用が高くなりやすく、専門事業者への受付代行は受付・一次対応の運用力に費用がかかるのが基本的な違いです。

弁護士委託は月額2万円台からで、対応件数の上限を超えると通報1件あたりの追加費用がかかり、規程整備費(新設で30万円台など)が別立てになることが多く見られます。専門事業者の受付代行は初期費用4万〜10万円に月額1万5,000円台からが中心で、24時間受付や多言語対応など運用面の手厚さで料金に差が出ます。

Q. 小規模な企業でも導入できる安い内部通報窓口の外部委託はありますか?

A. あります。年額1万円弱で使える受付ツールや、従業員29名まで月額3,000円台といった小規模企業向けの低コストなプランが提供されています。ただし、こうした低価格帯の多くは通報の受付・一元管理が中心で、通報後の事実調査や是正対応は自社で行う前提です。また、中小企業では複数社が共同で法律事務所や専門機関に窓口を委託する方法も想定されており、コストを抑えつつ中立性を確保する選択肢になります。

Q. 内部通報窓口の外部委託は月額固定と従量課金のどちらが得ですか?

A. 通報件数が読みにくい導入初期の企業や、社内周知を進めて通報を積極的に受け止めたい企業は月額固定型、通報がほとんど発生しない見込みの企業は従量型のほうが総額を抑えやすい傾向があります。

月額固定型は件数が増えても費用が読みやすく予算化しやすいのが利点です。一方、従量型は基本料を抑えられるものの、通報が入るたびに1件あたりの費用が積み上がります。自社の従業員規模と過去の相談・通報の実績から件数の見込みを立てて判断するとよいでしょう。

Q. 常時301人未満の企業でも内部通報窓口を設置すべきですか?

A. 常時使用する労働者が300人以下の企業は体制整備が努力義務にとどまりますが、設置しておくことが推奨されます。公益通報者保護法では、常時301人以上の事業者に内部通報への対応体制の整備が義務として課され、300人以下の事業者は努力義務に読み替えられます。

ただし努力義務の企業でも、不正の早期発見やハラスメント対策の観点から窓口を設ける意義は大きく、低コストのツールや複数社での共同委託を使えば負担を抑えて設置できます。

出典・参考資料(1件)

Q. 2025年の公益通報者保護法改正で、内部通報の運用は何が変わりますか?

A. 2026年12月1日に施行される改正では、公益通報を妨げる行為や通報者を特定しようとする行為が禁止され、通報を理由とする解雇・懲戒には直罰(個人は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、法人は3,000万円以下の罰金)が新設されます。

体制整備の徹底と実効性の向上、公益通報者の範囲拡大なども柱に含まれます。外部委託を検討する際も、受付の実務だけでなく、通報者を保護し秘密を守れる運用になっているかまで確認することが重要になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 内部通報窓口の外部委託で匿名の通報に対応できますか?

A. 対応できます。多くの外部委託サービスが、Webフォームなどで匿名・半匿名の通報受付に対応しています。送信元のメールアドレスやIPアドレス、ログを取得しない設計で匿名性を技術的に高めたツールもあります。

一方で、受付は原則実名制とし、企業への報告の段階で匿名化する方式のサービスもあります。匿名性の担保は委託先ごとに考え方が異なるため、通報者にどこまでの匿名性を約束できるかを事前に確認しておくと安心です。

Q. 内部通報窓口を外部委託しても社内に残る作業はありますか?

A. あります。外部委託の中心は通報の受付と一次対応で、その後の事実調査・関係者へのヒアリング・是正措置の検討や実施は、自社の担当部署が担うのが一般的です。

弁護士・法律事務所に委託するタイプでは、調査や法的判断まで一貫して任せられる場合もありますが、その分費用は高くなります。見積もりを取る際は、受付までなのか調査・是正まで含むのかを明確にし、外部委託後も自社に残る運用体制まで含めて検討しておくと、導入後のギャップを防げます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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