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製造業向け給与計算ソフトおすすめ15選を比較|交替勤務・変形労働時間制・勤怠連携で選ぶ

製造業向け 給与計算ソフトのサムネイル画像
給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

主要14サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算ソフト比較表(2026年版)

交替勤務や夜勤の割増賃金、正社員・契約社員・パート・アルバイトが入り混じる雇用形態、工場ごとに異なる締め日や各種手当——製造・機械業の給与計算は、事務職中心の会社よりも複雑になりがちです。手計算や表計算ソフトでの対応に、計算ミスや集計の遅れを感じていませんか。

変形労働時間制や交替勤務の割増に正しく対応しつつ、現場の勤怠データを二重入力せずに給与へ反映するには、どの給与計算ソフトをどのような観点で選べばよいのでしょうか。

本記事では、製造・機械業の給与計算に向く給与計算ソフト15サービスを比較・解説します。変形労働時間制・交替勤務の割増賃金への対応、現場勤怠システムとの連携、複数工場・多拠点の管理といった製造現場に特有の選定軸を整理しました。自社の規模や基幹システム環境に合うソフトを見つけるための判断材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事は、製造・機械業の現場の働き方に対応できる給与計算ソフトを比較します。具体的には、変形労働時間制や交替勤務・夜勤の割増賃金、工場ごとに異なる締め日や各種手当、正社員から契約社員・パート・アルバイト、直接雇用の技能実習生までの多様な雇用形態といった、製造現場で生じやすい給与計算の要件に応えられる製品を取り上げます。

製造業に特有の要件が自社に当てはまらない場合や、給与計算ソフト全般の基本機能・費用相場から広く比較したい場合は、業種を絞り込まずに選び方をまとめた以下の記事をご覧ください。

製造業の給与計算が複雑になる理由

ここからは、製造・機械業の給与計算がなぜ煩雑になりやすいのかを整理します。工場の稼働を止めない働き方が、給与計算の難しさに直結しています。

第一に、勤務形態の多様さです。24時間稼働のラインを支える交替勤務(2交替・3交替)や夜勤では、深夜割増や交替手当の計算が毎月発生します。繁忙期と閑散期の差が大きい現場では、1か月単位や1年単位の変形労働時間制を採用し、所定労働時間を期間内で調整していることも珍しくありません。これらは割増賃金の計算基礎や残業の判定が通常の固定労働時間制と異なり、手計算ではミスが起こりやすい領域です。

第二に、雇用形態の混在です。正社員に加え、契約社員・パート・アルバイト、さらに直接雇用の技能実習生が同じ現場で働く職場では、雇用区分ごとに時給・日給・月給の計算方法、各種手当、社会保険の加入要件が変わります。区分ごとに計算ルールを切り替える必要があり、人数が増えるほど管理の負担が重くなります。

ただし、現場に派遣社員が加わっても、派遣社員の給与計算は派遣元が担うため、自社の給与計算ソフトで扱うのは直接雇用の従業員です。

第三に、拠点と手当の多さです。複数の工場や事業所を持つ企業では、拠点ごとに締め日や勤務シフト、危険作業手当・技能手当・通勤手当の支給基準が異なることがあります。拠点ごとにばらばらの集計を本社で突き合わせる作業は、転記ミスや締め日遅れの温床になりがちです。

第四に、勤怠管理との分断です。タイムカードやICカード、生体認証で打刻した現場の勤怠データを、給与計算ソフトへ手作業で再入力している場合、二重入力の手間と入力ミスが避けられません。勤怠と給与が連携していないことが、製造業の給与計算をさらに煩雑にしています。

給与計算ソフトで製造業の給与計算はどう変わるか

給与計算ソフトを導入すると、製造現場の給与計算は具体的にどう変わるのでしょうか。前章で挙げた課題が、どのように解消に向かうかを整理します。

まず、複雑な割増計算が自動化されます。交替勤務の深夜割増や休日労働の割増、変形労働時間制での残業判定を、あらかじめ設定した計算式とシフトの実績データから自動で算出できます。担当者が電卓や関数で積み上げていた作業が減り、計算根拠も記録として残ります。

次に、法改正や料率変更への追従が軽くなります。社会保険料率や所得税の計算ルールが変わっても、クラウド型であれば提供会社側で税率テーブルが更新されるため、担当者が改正内容を調べて設定し直す負担が小さくなります。製造現場の労務担当が制度改正を毎回追いかける必要が減ります。

さらに、勤怠データとの連携で二重入力がなくなります。勤怠管理システムと連携すれば、現場の打刻から集計された出勤日数・残業時間・深夜勤務時間がそのまま給与計算に取り込まれます。転記の手間と入力ミスが解消され、締め日から給与確定までの時間を短縮できます。

製造業が給与計算ソフトを選ぶときのポイント

製造・機械業が自社に合う給与計算ソフトを見極めるには、次の5つの選定軸が役立ちます。一般的な機能の有無だけでなく、製造現場の働き方に耐えられるかという観点が重要です。

変形労働時間制・交替勤務・夜勤の割増賃金に正しく対応できるか

製造現場では、割増賃金の計算が給与計算ソフト選びの要になります。労働基準法と関連政令では、法定時間外労働に2割5分以上、法定休日労働に3割5分以上、深夜労働(原則午後10時〜午前5時)に2割5分以上の割増を求めています。

さらに、1か月に60時間を超える時間外労働には5割以上の割増が必要です。この月60時間超の5割以上という割増率は、2023年4月からは中小企業にも適用されており、交替勤務や夜勤が常態で残業が重なりやすい製造現場では影響が大きくなっています。

出典・参考資料(3件)

確認すべきは、雇用区分や勤務シフトごとに割増率や計算基礎を設定でき、変形労働時間制での残業判定にも対応できるかです。固定の残業計算しかできない製品では、変形労働時間制を採用する現場で正しい残業時間を算出できません。

自社が1か月単位・1年単位の変形労働時間制(一定期間を平均して週40時間以内に収める仕組み。労働基準法32条の2・32条の4)を採用している場合は、その期間設定に製品が対応しているかを個別に確かめましょう。割増の計算を誤ると未払い残業代につながるため、ここは妥協できない基準です。

現場の勤怠と連携し、複数工場・多拠点を一元管理できるか

現場の勤怠データを給与へスムーズに引き継げるかも、製造業では重要です。タイムカード・ICカード・生体認証など、工場で使っている打刻方法で集計した勤怠データを、給与計算ソフトへ自動で取り込めるかが、まず確認したいポイントです。勤怠システムとAPIやCSVで連携できれば、出勤日数・残業時間・深夜勤務時間を手入力し直す必要がなくなります。

複数の工場や事業所を持つ場合は、拠点ごとに異なる締め日やシフト、手当の支給基準を1つのシステムでまとめて管理できるかも確認しておきたい点です。拠点別に給与計算を分けつつ全社で集計できる製品であれば、本社での突き合わせ作業を減らせます。導入している勤怠システムが決まっている場合は、その製品との連携実績があるかを具体的に確認すると確実です。

多様な雇用形態の手当・控除・社会保険に対応できるか

正社員・契約社員・パート・アルバイト、直接雇用の技能実習生が混在する現場では、雇用区分ごとに計算ルールを切り替えられるかが効いてきます。時給・日給・月給の計算方法、区分ごとの手当や控除項目、社会保険の加入要件を、雇用区分のパターンとして設定できる製品であれば、人ごとに手作業で調整する必要がなくなります。

技能・危険作業・交替といった製造現場に固有の手当を、支給条件とあわせて柔軟に定義できるかも見ておきたい点です。手当や控除の項目数に上限があると、現場の実態に合わせきれないことがあります。自社の手当体系を洗い出し、それを項目として登録できる余裕があるかを見ておくと安心です。

製造業への導入実績とサポート体制があるか

製造業での導入実績は、自社の要件に耐えられるかを見極める手がかりになります。公式サイトの導入事例に製造業・メーカーが挙がっているか、交替勤務や多拠点といった近い課題を解決した事例があるかが手がかりになります。似た規模・業種の事例があれば、自社でも同様に使える見込みが高まります。

導入時の初期設定やサポート体制も重要です。製造業の給与計算は手当や勤務区分の設定が複雑になりやすいため、初期設定を支援してもらえるか、運用開始後に相談できる窓口や対応時間がどうなっているかも確認しておくと安心です。現場の労務担当者が専任でない企業ほど、サポートの手厚さが導入の成否を左右します。

自社の規模・基幹システム環境(ERPの有無)に合うか

最後に、製品を絞り込む前提として、自社の条件を棚卸しします。確認したいのは、従業員規模、会計や生産管理をERP(統合基幹業務システム)で動かしているか、すでにどの勤怠システムを使っているか、の3点です。これらは選択肢を大きく左右します。たとえば既存のERPや勤怠システムがあれば、それと連携できる製品かどうかが候補を絞る条件になります。

すでにERPや特定の勤怠システムを使っている場合は、それらとの連携可否が選択肢を絞る条件になります。この「自社環境の棚卸し」を踏まえると、次章のタイプ分類で自社がどちらに当てはまるかを判断しやすくなります。

製造業向け給与計算ソフトのタイプ

ここからは、製造業で検討される給与計算ソフトを2つのタイプに分けて、それぞれの特徴と向いている企業を示します。前章で棚卸しした自社の規模・基幹システム環境を地図に当てはめる感覚で、自社がどちらに近いかを確認してください。

1つ目は、勤怠・労務まで一体で効率化するクラウド型です。給与計算に加えて勤怠管理や労務手続き、年末調整までを1つの画面でつなげられ、現場の出退勤データをそのまま給与へ反映しやすいのが特徴です。従業員数が数十名〜300名規模で、短期間に導入したい中小メーカーに向いています。多くは月額課金でコストを抑えやすい一方、製品により初期費用の有無や料金の幅には差があります。

2つ目は、基幹システム(ERP)と連携する中堅・大規模向けです。会計・販売・生産管理と給与データを一元化でき、複数工場・多拠点の人員や原価と給与を統合管理しやすいのが強みです。システムの提供のみを受ける形から、給与計算業務そのものを委託する形まで、運用の範囲を段階的に選べる製品もあります。数百名を超え、基幹システムで全社の業務を動かしている中堅・大規模メーカーに適しています。

製造業向け給与計算ソフトを2タイプに分けた図。自社の従業員規模とERPの有無で分かれる。タイプ①は勤怠・労務まで一体のクラウド型で、給与・勤怠・労務・年末調整を1つのクラウドでつなぎ打刻を給与へ反映、月額課金で短期導入でき、数十名から300名規模でERPなしの中小メーカー向け。タイプ②は基幹システム(ERP)連携型で、会計・販売・生産管理と給与を一元化し複数工場・多拠点の人員や原価と統合管理、提供のみから業務委託まで選べ、数百名を超えERPで全社運用する中堅・大規模メーカー向け。
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タイプ勤怠・労務まで一体で効率化するクラウド型基幹システム(ERP)と連携する中堅・大規模向け
特徴給与計算・勤怠・労務・年末調整を1つのクラウド上でつなぎ、現場の打刻データをそのまま給与へ反映しやすい。導入が短期間で、月額課金でコストを抑えやすい。会計・販売・生産管理と給与データを一元化し、複数工場・多拠点の人員や原価と給与を統合管理できる。システム提供のみ〜業務委託まで運用範囲を段階選択できる製品もある。
向いている企業従業員数が数十名〜300名規模で、低コストかつ短期間に導入したい中小メーカー数百名を超え、基幹システムで全社業務を動かす中堅・大規模メーカー
該当する主なサービス弥生給与 Next/マネーフォワード クラウド給与/給与奉行クラウド/CYBER XEED給与/freee人事労務/KING OF TIME 給与/ジョブカン給与計算/ジンジャー給与/PCAクラウド給与/オフィスステーション給与SuperStream-NX/PROSRV/COMPANY/POSITIVE/GrowOne 人事SX・給与SX

※上記は各タイプにおける一般的な傾向です。個別のサービスにおける実際の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)については各社情報をご確認ください。

しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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製造業向け給与計算ソフト比較表

製造・機械業に向く給与計算ソフトを、対応する勤務形態・勤怠連携・提供形態・料金・年末調整といった観点で、タイプ別に比較します。

表の「変形労働・交替勤務への対応」列は、変形労働時間制や交替勤務の残業判定を製品の中で設定・計算できるものを●、勤怠管理システム側で判定した集計を連携で受け取る形のものを△、公開情報で確認できなかったものを「要問い合わせ」としています。△の製品は、変形労働の残業判定を担う勤怠システムと組み合わせることが前提になります。

勤怠管理システムと給与計算ソフトの役割分担を3段階で示した図。STEP1は現場の打刻で、タイムカード・ICカード・生体認証で出退勤を記録する。STEP2は勤怠管理システムで、変形労働・交替勤務の残業を判定し、出勤日数・残業・深夜時間を集計する。STEP3は給与計算ソフトで、集計済みの勤務データを受け取り割増賃金・支給額を算出する。変形労働や交替勤務の残業判定は勤怠システム側が担い、給与ソフトは集計を受け取る。

勤怠・労務まで一体で効率化するクラウド型の比較

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サービス名弥生給与 Nextマネーフォワード クラウド給与給与奉行クラウドCYBER XEED給与freee人事労務KING OF TIME 給与ジョブカン給与計算ジンジャー給与PCAクラウド給与オフィスステーション給与
提供形態クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型
対象規模中小企業小規模〜大企業20名〜1,000名要問い合わせ要問い合わせ制限なし(従量課金)小規模〜中堅要問い合わせ中小〜中堅企業中小企業
変形労働・交替勤務への対応●変形労働制に対応△独自計算式で対応△勤怠連携で集計を反映△CYBER XEED就業の勤務データを反映要問い合わせ△KING OF TIME勤怠の集計を反映△勤怠連携で集計を反映(API連携は有料プラン)△雇用区分ごとに計算式を設定可△豊富な項目で多様な給与体系に対応●深夜・休日の割増を項目別に反映
勤怠システム連携●API連携(KING OF TIME・ジョブカン勤怠ほか)●API・CSVで20種類以上に対応●奉行APIコネクト・CSVで連携(KING OF TIME・ジョブカン勤怠ほか)●CYBER XEED就業なら自動連携・他はCSV●勤怠打刻を標準搭載(スマホ・LINE)●KING OF TIME勤怠と自動連携●ジョブカン勤怠とAPI連携(有料プラン)●ジンジャー勤怠と連携●API・CSV連携(ジョブカン勤怠・KING OF TIMEほか)●自動連携(勤怠・KING OF TIME・Touch On Time)・他はCSV
初期費用0円0円0円〜70,000円(初年度のみ)50万円〜0円0円要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ110,000円(税込・初回のみ)
月額費用1,700円〜7,000円(税抜・年契約時の月あたり)2,480円〜6,480円(税抜・年払い、51名以上は要問い合わせ)5,500円〜121,000円(従業員規模別5プラン)2万円〜2,000円〜(5名・ミニマムプラン)300円/人(シリーズ共通の従量課金、給与は追加料金なし)無料プラン0円(5名まで)/有料1ユーザー400円(税抜・最低2,000円)要問い合わせ16,200円(税抜)〜(サブスク版は3,900円〜)1名440円(税込)/10名以下は一律4,400円(税込)
年末調整●ベーシックライト以上で対応△別製品(クラウド年末調整)と連携●計算は全プラン対応●対応●対応(従業員はスマホで回答)●標準対応(申告書Web収集〜給与支払報告書)●対応(有料プラン)●自動計算に対応●対応●対応(従業員はスマホで提出)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※本表は各社公式サイト等の公開情報をもとに作成しています(2026年10月時点)。料金は税抜・税込の別やプランにより異なります。「要問い合わせ」は公開情報で確認できなかった項目です。最新の価格・対応状況は各社の公式情報をご確認ください。

基幹システム(ERP)と連携する中堅・大規模向けの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名SuperStream-NXPROSRVCOMPANYPOSITIVEGrowOne 人事SX・給与SX
提供形態オンプレミス/クラウドクラウド型(+業務委託)要問い合わせオンプレミス/クラウドクラウド/オンプレミス
対象規模中堅〜大企業・上場企業中小〜大企業大手企業中堅〜大企業(300名以上)要問い合わせ
変形労働・交替勤務への対応△多様な雇用形態・賃金体系に対応△多様な雇用形態に対応●工場の交替勤務に標準対応●交替制勤務に標準対応(KOA事例)△項目・計算式を自在に設定
勤怠システム連携●人事給与に勤怠管理モジュールを含む●提携パートナーの勤怠システムと連携●COMPANY勤怠管理と自動連携●人事・給与・就業管理を一体提供●ALIVE SOLUTION TA等とAPI・CSV連携
初期費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ(2021年発表時 年額72万円〜)要問い合わせ(管理対象者数により変動)
年末調整要問い合わせ●計算・事務代行に対応●Web年末調整に対応要問い合わせ●モバイルで年末調整申告に対応
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト

※本表は各社公式サイト等の公開情報をもとに作成しています(2026年10月時点)。料金は個別見積もりのものが多く、「要問い合わせ」は公開情報で確認できなかった項目です。最新の価格・対応状況は各社の公式情報をご確認ください。

料金は製品ごとに幅がありますが、表のとおりクラウド型は初期費用を抑えやすく月額課金が中心、ERP型は初期費用がかかるぶん基幹システムと一体で使えるのが全体の傾向です。中堅・大規模向けやERP型は個別見積もりが多いため、候補を2〜3社に絞り、従業員規模や必要機能をそろえて見積もりを取ると比べやすくなります。

導入費用を抑えたい中小企業は、IT導入補助金の活用も検討できます。給与計算・労務のクラウドサービスは補助の対象ツールとして登録されている製品が多く、対象であれば導入費用の一部に補助を受けられます。対象可否は年度・製品で変わるため、IT導入補助金の公式サイトで対象ツールを確認してください。

サービス個別紹介

製造・機械業に向く給与計算ソフトを、2つのタイプ別に個別に紹介します。各サービスの機能・料金・製造業での対応を確認し、資料請求の判断材料としてください。

勤怠・労務まで一体で効率化するクラウド型

給与計算に勤怠・労務・年末調整を一体で載せ、現場の打刻をそのまま給与へつなげやすいクラウド型のサービスです。

1. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Nextのウェブサイト

弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算サービスです。給与・賞与計算、年末調整、法定調書の作成に対応し、勤怠管理の「弥生勤怠 Next」、労務管理の「弥生労務 Next」をプランに応じて組み合わせて使えます。

製造現場に関わる点として、固定時間制に加えてフレックス制・変形労働制・裁量労働制の給与計算に対応します(公式のプラン比較表)。残業手当は1時間あたりの単価を自動計算でき、月60時間を超える時間外労働の割増(1.5倍)なども明細項目の計算式に倍率を設定して扱います。勤怠データはAPIで取り込めます。

料金は初期費用0円で、年契約時の月あたりでエントリー1,700円〜ベーシックプラス7,000円(税抜)。初回申込時は最大2か月の無料体験を利用できます。

2. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド給与のウェブサイト

マネーフォワード クラウドシリーズ(会計・勤怠・人事管理など)と同じ基盤でデータ連携するクラウド型の給与計算ソフトです。所得税・社会保険料の計算、支給・控除項目のカスタム設定、独自計算式の設定に対応します。

勤怠との連携先が広く、API連携とCSVインポートを合わせて20種類以上の外部勤怠管理システムに対応します。KING OF TIME・ジョブカン勤怠管理・Touch On Timeなど、工場で使っている勤怠システムを変えずに給与計算だけを切り替えやすい設計です。変形労働や交替勤務の残業判定そのものは連携先の勤怠管理システムが受け持ち、クラウド給与は集計済みの勤務データをもとに支給額を算出します。

料金は初期費用0円で、年払い時の月額はひとり法人プラン2,480円〜、ビジネスプラン6,480円(いずれも税抜)。従業員51名以上は個別見積もりです。ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せます。

3. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

給与奉行クラウドのウェブサイト

会計・給与などの「奉行シリーズ」で知られる株式会社オービックビジネスコンサルタントのクラウド型給与計算システムです。残業手当や遅刻・早退・欠勤の減額計算を含む給与・賞与計算、年末調整の計算、社会保険関連書類の電子申請に対応します。

20名までのiEから1,000名までのiS+社員数拡張まで、従業員規模に応じた5段階のプランがあり、拠点や従業員が増えても同じ製品で対応しやすいのが特徴です。勤怠は奉行APIコネクトサービスやCSVを介して、KING OF TIME・ジョブカン勤怠管理などと連携できます。変形労働時間制や交替勤務の残業の判定は連携する勤怠システム側に委ね、締め後の集計データを受け取って給与計算に反映します。

料金は月額5,500円(iE・20名まで)から121,000円(iS+社員数拡張・1,000名まで)で、初期費用はプランにより0円〜70,000円です。30日間の無料トライアルがあります。

4. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

CYBER XEED給与のウェブサイト

勤怠管理機器で知られるアマノグループのアマノビジネスソリューションズ株式会社が提供する、CYBER XEEDシリーズの給与クラウドです。給与計算・Web給与明細・年末調整など、給与に関わる一連の機能を担います。

同シリーズの勤怠管理「CYBER XEED就業」や人事と同一のデータベース上で運用でき、就業をあわせて使う場合は勤務データが給与計算へ自動連携されます。給与・勤怠データの入力やマスター保守を専任オペレーターが代行するアウトソーシングオプションも、フルと部分から選べます。

残業手当・社会保険料・所得税の自動計算や扶養人数の自動集計に対応します。料金は初期設定費用50万円〜、月次使用料2万円〜です。

5. freee人事労務(フリー株式会社)

freee人事労務のウェブサイト

勤怠・給与計算・年末調整・入退社手続き・マイナンバー管理までを1つのIDで一元管理するクラウド労務管理システムです。提供元はフリー株式会社で、給与明細の作成から配布・管理までをWebで完結できます。

従業員はスマートフォンアプリやLINEから勤怠打刻・給与明細の確認・各種申請まで行えます。有給や残業の申請・承認もWeb上で進められます。なお公式が機能として挙げるのは固定制の給与計算で、変形労働時間制や交替勤務の割増にどこまで対応できるかは公開情報からは読み取れないため、導入前に確認しておくと安心です。

会計freeeと連携してバックオフィス全体をつなげられる点も特徴です。料金は初期費用なしで、ミニマムプラン月額2,000円〜(5名利用時)、スタンダードプラン月額3,000円〜。無料でのお試しができます。

6. KING OF TIME 給与(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)

KING OF TIME 給与のウェブサイト

勤怠管理システム「KING OF TIME」の給与計算モジュールです。提供元は株式会社ヒューマンテクノロジーズで、KING OF TIME上の勤怠・人事労務データがそのまま連携します。

現場の打刻の集計から給与計算まで、二重入力なしでつなげられる設計です。交替勤務や変形労働の残業判定はKING OF TIME勤怠側の集計に委ね、給与モジュールはその結果を取り込んで処理します。年末調整は申告書のWeb収集から税額計算、給与支払報告書の出力まで対応し、保険料控除証明書のAI-OCR読み取りや電子的控除証明書(XML)の取り込みにも対応します。

料金は初期費用0円で、1人あたり月額300円です。これはKING OF TIMEシリーズ共通の従量課金で、勤怠管理を利用していれば給与機能は追加料金なしで使えます。30日間の無料体験があります。

7. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

ジョブカン給与計算のウェブサイト

クラウド勤怠・労務・給与を展開する「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフトです。株式会社DONUTSが提供し、月例給与・賞与の自動計算、Web給与明細・源泉徴収票の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成に対応します。

同シリーズの「ジョブカン勤怠管理」とAPI連携して勤怠データを自動で取り込めるため、現場の打刻を給与計算へ引き継げます(API連携は有料プランが前提)。変形労働や交替勤務の残業判定はジョブカン勤怠管理が受け持ち、給与計算はその集計を取り込んで反映する流れです。「ジョブカン労務HR」とは年末調整やマイナンバーの情報を連携できます。

料金は有料プランが1ユーザー月額400円(税抜、最低利用料金2,000円)。従業員5名以下であれば、一部機能に制限はあるものの無料プランを期限なく使い続けられます。

8. ジンジャー給与(jinjer株式会社)

ジンジャー給与のウェブサイト

正社員・アルバイトなど雇用区分ごとに複数の給与計算式パターンを設定できる、jinjer株式会社のクラウド型給与計算ソフトです。企業独自の手当や計算方法にも合わせられます。

正社員から契約社員・パートまで計算ルールが分かれる現場では、雇用区分ごとに計算式を用意できる点が効いてきます。給与改定時の遡及計算や社会保険の月額変更(随時改定)の算定にも対応します。勤怠は「ジンジャー勤怠」、社会保険手続きは「ジンジャー人事労務」と連携します。

法改正に伴う税率や計算式の変更には追加費用なしで対応するとしています。具体的な料金は公開ページに掲載がなく、資料請求・問い合わせで確認する形です。1か月の無料トライアルがあります。

9. PCAクラウド給与(ピー・シー・エー株式会社)

PCAクラウド給与のウェブサイト

中小企業向けの「PCAクラウド給与」と中堅企業向け上位版「PCAクラウド給与 hyper」をそろえる給与計算ソフトです。提供元はピー・シー・エー株式会社で、月次の給与・賞与計算から算定基礎届・月額変更届の作成、年末調整までをカバーします。

勤怠項目20・支給項目50・控除項目30と項目数が多く、技能手当や危険作業手当など項目が増えがちな現場の給与体系にも設定を広げやすくなっています。社会保険はe-Govと直接連動して電子申請でき、勤怠はAPIやCSVでジョブカン勤怠管理・KING OF TIMEなどと連携します。変形労働や交替勤務の残業の判定自体は連携する勤怠管理システムが担い、締め処理後の勤務データを取り込んで給与計算に用います。

料金はクラウド標準版が月額16,200円(税抜)〜、買い切りソフトのサブスクリプション版が月額3,900円(税抜)〜です。2か月の無料体験があります。

10. オフィスステーション給与(株式会社エフアンドエム)

オフィスステーション給与のウェブサイト

株式会社エフアンドエムの人事労務クラウド「オフィスステーション」シリーズのうち、給与計算に特化した製品です。「労務」「年末調整」「有給管理」など機能ごとに分かれた製品から、必要なものだけを選んで契約できます。

勤怠の自動連携はオフィスステーション勤怠・KING OF TIME・Touch On Timeに対応し、それ以外はCSVで取り込みます。オフィスステーション勤怠からは、法定内・法定外の残業や深夜勤務、法定休日勤務などを区分して受け渡せるため、割増計算の基礎データを細かく引き継げます。

料金は初回のみの登録料110,000円(税込)と、従業員1名あたり月額440円(税込)の従量課金です。従業員10名以下は一律で月額4,400円(税込)。無料トライアル環境があります。

基幹システム(ERP)と連携する中堅・大規模向け

会計・生産管理などの基幹システムと給与を一元化し、複数工場・多拠点の統合管理に向く中堅・大規模向けのサービスです。

11. SuperStream-NX(スーパーストリーム株式会社)

SuperStream-NX(会計・人事給与)のウェブサイト

会計から人事給与までを一連のモジュールとして備える、中堅〜大企業・上場企業向けの国産の統合型バックオフィス基盤です。キヤノングループが提供し、公式表記で11,000社以上の導入実績を掲げています。

人事給与ソリューションは人事管理・給与計算・人事諸届・勤怠管理で構成され、公式は多様な雇用形態・賃金体系への対応を掲げています。

会計データとシステム共有マスタを統合会計で一元管理するため、複数工場・多拠点の人員や原価と給与を同じ基盤で扱いやすくなります。変形労働や交替勤務の残業集計は、同ソリューションに含まれる勤怠管理モジュール側で扱う構成で、製品単体での対応可否は見積もり時に確認しておくのが確実です。

提供形態はオンプレミス(エンジンライセンス型・パッケージ型)とクラウド型(SuperStream-NX Cloud)から選べます。料金は公開されておらず、販売パートナーまたは提供元への見積もり依頼が必要です。

12. PROSRV(三菱総研DCS株式会社)

PROSRV(プロサーブ)のウェブサイト

三菱総研DCS株式会社が提供する、人事給与システムとアウトソーシングを組み合わせたサービスです。クラウド型の人事給与システム「PROSRV on Cloud」を中核に、年末調整などを代行するスポット事務、月次の人事給与事務を代行する月例事務を用意します。

システムだけを導入する形から、給与計算業務そのものを委託する形まで、委託範囲を段階的に選べます。導入社数は約2,000社、月間の給与処理は55万人規模とされ、人事情報は最大6,000項目まで管理できます。

社会保険はマイナポータルAPIで、算定基礎届・月額変更届・賞与支払届など5帳票を電子申請できます。勤怠管理は提携パートナーのシステムを組み合わせて提供します。変形労働や交替勤務の残業判定も、この提携先の勤怠システムで集計した結果を受け取る前提になります。料金は公開されておらず、状況に応じた個別見積もりとなります。

13. COMPANY(株式会社Works Human Intelligence)

COMPANYのウェブサイト

人事管理・勤怠管理・給与計算・タレントマネジメントを1つにまとめた、大手企業向けの統合人事システムです。株式会社Works Human Intelligenceが提供し、給与モジュールは大手法人の複雑な給与・賞与計算を標準機能で自動化します。

勤怠管理モジュールはフレックス・裁量労働・変形労働や在宅勤務を1システムで管理でき、店舗シフトや工場の交替勤務にも標準対応します。勤怠を利用していれば勤怠情報が給与計算へ自動連携され、別途のデータ取り込みは不要とされています。

大手約1,200法人グループが導入し、従業員3,000人以上の法人の3社に1社が利用しています(ITR調べでERP市場の人事・給与業務分野シェア1位、2024年度)。料金は非公開で、法改正対応やシステム拡張に伴う追加開発費が発生しない料金モデルを掲げています。

14. POSITIVE(株式会社電通総研)

POSITIVEのウェブサイト

人事・給与・就業管理を中核に、ワークフローやタレントマネジメント、モバイル対応を備える統合人事パッケージです。株式会社電通総研が提供し、オンプレミスとクラウド(POSITIVE on CLOUDiS)の両方で利用できます。導入社数は3,000社とされています。

製造・機械業の導入事例が多く、電子部品メーカーのKOAでは同社独特の交替制勤務を標準機能で対応できたとされています。三菱重工業では国内8社、KOAではグループ4社・約2,000名で利用されるなど、複数拠点・グループ横断での運用事例があります。

従業員300名以上のライセンスモデル(2021年発表)から数万名規模の導入事例まで、中堅から大規模までを対象とします。料金は個別見積もりで、公開されているのは2021年発表時の年額72万円〜(1モジュール・300名〜、税別)という値にとどまります。

15. GrowOne 人事SX・給与SX(株式会社ニッセイコム)

GrowOne 人事SX・給与SXのウェブサイト

人事情報を管理する「人事SX」と給与計算を担う「給与SX」で構成される、人事・総務部門向けのシステムです。株式会社ニッセイコムが提供し、2製品を連携させると異動・昇給・手当変更などの人事情報を給与計算へ反映できます。

給与SXは項目や計算式を自在に設定でき、給料表管理・通勤費管理・労働保険・退職金管理に対応します。在留カード等を登録して外国人労働者の雇用歴を管理する機能や、複数法人を一元的に集計する法人コード機能も備えます。

提供形態はクラウド(SaaS、月額課金)とオンプレミスの両方です。勤怠は就業管理システム「ALIVE SOLUTION TA」などとAPI・CSVで連携します。交替勤務や変形労働の残業判定は連携先の就業管理システムが担い、給与SXは受け取った集計をもとに支給額を組み立てます。料金は管理対象者数に応じて変わり、具体額は問い合わせで確認する形です。

ここまで紹介したソフトのなかには、給与計算業務そのものの代行を選べる製品もあります。専任の労務担当者を置きにくく、複雑な設定や運用ごと外部に任せたい場合は、委託先を選ぶという方向もあります。業務範囲・料金体系・規模別の選び方から委託先を比較したい場合は、以下の記事をご覧ください。

製造業で給与計算ソフトを導入する際の注意点

製造・機械業で給与計算ソフトを導入する際につまずきやすい点を、最後に整理します。製品選定と同じくらい、導入時の準備と運用の定着が成否を左右します。

第一に、初期設定の作りこみに時間を見込むことです。交替勤務のシフトパターン、拠点ごとの締め日、雇用区分別の計算ルール、技能・危険作業などの手当を、自社の実態に合わせてマスタとして登録する必要があります。現行の給与計算で使っている項目を事前に洗い出しておくと、設定作業がスムーズに進みます。

第二に、既存の勤怠システムや基幹システムとの連携を事前に検証することです。打刻データの受け渡し方式(API・CSVなど)や、連携で引き継げる勤怠項目の範囲は製品によって異なります。導入前に自社の勤怠システムとの連携可否とデータ項目を確認し、二重入力が本当に解消されるかを見極めておくと安心です。

第三に、運用ルールを現場に定着させることです。せっかく勤怠と給与を連携しても、現場での打刻漏れや申請の遅れがあると、締め日前の修正作業が残ります。打刻・申請のルールを明文化し、勤怠と会計の連携手順を定型化しておくと、拠点ごとの二重管理を避けられます。

まとめ

製造・機械業の給与計算は、交替勤務や夜勤の割増、変形労働時間制、多様な雇用形態、複数工場の手当差といった要件が重なり、一般的な事務職中心の会社より複雑になりがちです。給与計算ソフトを選ぶ際は、これらに正しく対応でき、現場の勤怠と連携できるかを軸に確認することが大切です。

従業員数が数十名〜300名規模であれば勤怠・労務まで一体で使えるクラウド型が、数百名を超えて基幹システムで全社業務を動かしているなら基幹(ERP)連携型が、それぞれ検討の出発点になります。自社の規模・勤務形態・既存システムを棚卸しし、比較表と診断ツールを使って候補を絞り込んでください。気になるサービスは資料を取り寄せ、自社の要件に合うかを具体的に確かめることをおすすめします。

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よくある質問(FAQ)

Q. 製造業向けの給与計算ソフトは、一般的な給与計算ソフトと何が違いますか?

A. 製造業向けの給与計算ソフトは、交替勤務・夜勤の割増賃金や変形労働時間制、正社員から契約社員・パート・アルバイトまでの多様な雇用形態の混在、拠点ごとに異なる締め日や手当といった製造現場特有の要件に対応できる点が、一般的なソフトとの違いです。

製品名として「製造業向け」と区切られているわけではなく、一般的な給与計算ソフトのうち、これらの要件を設定で満たせるものが製造・機械業に向きます。自社の勤務形態や手当体系に当てはめて、必要な計算が設定できるかを確認することが選定の出発点になります。

Q. 給与計算ソフトを導入すると、現場の勤怠と給与の二重入力はなくせますか?

A. 勤怠管理システムと連携できる給与計算ソフトを選べば、現場の勤怠と給与の二重入力はなくせます。タイムカード・ICカード・生体認証などで打刻した出勤日数・残業時間・深夜勤務時間を、API連携やCSVインポートで給与計算へ自動で取り込めるためです。

ただし、連携できる勤怠システムや引き継げるデータ項目は製品によって異なります。すでに工場で使っている勤怠システムが決まっている場合は、その製品との連携実績があるか、法定内・法定外の残業や深夜・休日勤務を区分して受け渡せるかを、導入前に具体的に確認しておくと確実です。

Q. 変形労働時間制や交替勤務の割増賃金に対応できる給与計算ソフトは、どう見分ければよいですか?

A. 変形労働時間制や交替勤務に対応できる給与計算ソフトは、雇用区分や勤務シフトごとに割増率・計算基礎を設定でき、1か月単位・1年単位の変形労働時間制での残業判定に対応しているかで見分けます。固定の残業計算しかできない製品では、変形労働時間制を採用する現場で正しい残業時間を算出できません。

労働基準法と関連政令は、法定時間外労働に2割5分以上、法定休日労働に3割5分以上、深夜労働(原則午後10時〜午前5時)に2割5分以上、1か月に60時間を超える時間外労働に5割以上の割増を求めています。これらが毎月重なる現場では、割増の計算を誤ると未払い残業代につながるため、自社が使っている変形労働時間制の期間設定に対応しているかを個別に確かめることが重要です。

出典・参考資料(3件)

Q. 正社員・契約社員・パート・アルバイトが混在していても、給与計算ソフトで対応できますか?

A. 雇用区分ごとに計算ルールを切り替えられる給与計算ソフトであれば、正社員・契約社員・パート・アルバイトなどが混在していても対応できます。時給・日給・月給の計算方法、区分ごとの手当や控除項目、社会保険の加入要件を、雇用区分のパターンとして設定できる製品を選ぶのがポイントです。ただし、派遣社員の給与は派遣元が計算・支給するため、自社の給与計算ソフトで扱うのは直接雇用の従業員です。

あわせて、技能手当・危険作業手当・交替手当など製造現場に固有の手当を、支給条件とともに柔軟に定義できるかも確認します。手当や控除の項目数に上限がある製品もあるため、自社の手当体系を事前に洗い出し、項目として登録できる余裕があるかを見ておくと安心です。

Q. 複数の工場・事業所の給与計算を、1つの給与計算ソフトでまとめて管理できますか?

A. 拠点ごとに異なる締め日・シフト・手当の支給基準を1つのシステムで管理でき、拠点別に給与計算を分けつつ全社で集計できる製品であれば、複数の工場・事業所をまとめて一元管理できます。本社で各拠点の集計を突き合わせる作業が減り、転記ミスや締め日遅れを防ぎやすくなります。

拠点数が多い場合や、会計・生産管理と人員・原価を統合して管理したい場合は、基幹システム(ERP)と連携するタイプのほうが運用の整合を取りやすい傾向があります。自社の工場数と既存の基幹システム環境を踏まえて、どちらのタイプが合うかを判断してください。

Q. Excelや手計算から給与計算ソフトへ移行するには、どんな準備が必要ですか?

A. 給与計算ソフトへの移行には、従業員マスタ・過去の給与実績・支給/控除のルール・勤怠項目をあらかじめ整理し、提供会社の移行支援の有無を確認しておくことが必要です。現行の給与計算で使っている手当や勤務区分を洗い出しておくと、初期設定がスムーズに進みます。

製造業では、交替勤務のシフトパターン、拠点ごとの締め日、雇用区分別の計算ルール、技能・危険作業などの手当をマスタとして登録する作業に時間がかかりやすいため、初期設定に余裕を見込みます。労務担当者が専任でない企業ほど、初期設定の支援や運用開始後の相談窓口があるかが、移行の成否を左右します。

Q. 従業員数が増えても、同じ給与計算ソフトを使い続けられますか?

A. 規模に応じてプランや登録人数を拡張できるクラウド型の給与計算ソフトであれば、従業員数が増えても同じ製品を使い続けやすいです。従業員規模に応じた複数段階のプランを用意している製品なら、拠点や人員が増えても乗り換えずに対応できます。

ただし、数百名を超えて会計・生産管理をERPで動かす規模まで成長する見込みがある場合は、早い段階から基幹システムと給与を一元管理できるタイプを視野に入れておくと、将来の移行負担を抑えられます。導入時点の人数だけでなく、数年先の規模や基幹システム環境も見据えて選ぶことをおすすめします。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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