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AI契約書レビューサービスおすすめ13選|利用目的別の選び方と料金を比較、弁護士法第72条の適法性も解説

AI契約書レビューサービス おすすめ13選のサムネイル画像
契約書レビュー比較表(2026年版)のプレビュー

主要15サービスの料金・機能を無料で一覧比較

契約書レビュー比較表(2026年版)

取引先から届いた契約書のレビューに時間がかかり、締結までのスピードや品質のばらつきに課題を感じていませんか。契約件数が増えるなかで法務の人手が追いつかず、不利な条項や抜け漏れの見落としへの不安から、AIで契約書をチェックするサービスの導入を検討する企業が増えています。

AI契約書レビューサービスは製品ごとに得意分野が異なり、レビュー精度に強いもの、自社の審査基準を反映できるもの、契約管理まで一気通貫で担うものなどさまざまです。自社の課題に合う製品を選ぶには、どのような観点で比較すべきでしょうか。

本記事では、AI契約書レビューサービスのおすすめ13製品を、利用目的別のタイプに分けて比較・解説します。機能・料金・対応範囲に加え、利用目的別の選び方や、弁護士法第72条との関係(適法性)まで整理しました。自社に合うサービスを選ぶための検討材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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AI契約書レビューサービスとは(仕組み・できること)

AI契約書レビューサービスとは、締結前の契約書をAIが読み取り、不利な条項や抜け漏れを検知して、修正案や解説を提示することでレビュー業務を支援するツールです。リーガルチェック支援サービスとも呼ばれます。Microsoft Wordや専用のエディタ上で契約書をアップロードすると、あらかじめ登録されたひな形やチェックリスト、自社の審査基準と照らし合わせて、確認すべきポイントを自動で洗い出します。

従来は担当者が自身の知識と経験に頼って一件ずつ確認していたため、レビューに時間がかかり、品質も担当者ごとにばらつきがちでした。AIによる一次チェックを挟むことで、確認すべき論点を短時間で把握でき、見落としの防止とレビュー品質の標準化が期待できます。最終的な判断は人が行う前提で、法務担当者や法務専任のいない管理部門の一次チェックを補助する位置づけの製品が中心です。

AI契約書レビューでできること(主な機能)

製品によって搭載する機能は異なりますが、AI契約書レビューサービスでは一般的に以下のことができます。

  • リスク条項・抜け漏れの検知:自社に不利な条項や、本来あるべき条項の抜け漏れをAIが指摘します。
  • 修正文例の提示:指摘した箇所について、修正案や代替となる条文例を提示します。
  • 自社の審査基準(プレイブック)との照合:自社の契約審査ルールや過去の判断を登録し、組織の基準に沿ったレビューを行います。
  • Microsoft Wordなど既存フローへの対応:Wordアドインやエディタ上で、普段の契約書作成フローを大きく変えずに利用できます。
  • 英文契約書への対応:製品によっては、英文契約書のレビューや和訳の支援にも対応します。

これらの機能のうち、どこに強みを持つかは製品ごとに違います。次の章では、利用目的に応じたタイプ分けで、自社に合う製品の方向性を整理します。

利用目的別に見るAI契約書レビューサービスのタイプと選び方

AI契約書レビューサービスは、「何を解決したいか」という利用目的で大きく5つのタイプに分けられます。まず自社がどのタイプを求めているかを掴むと、候補を効率よく絞り込めます。以下の表で、各タイプの特徴と代表的なサービスを整理しました。

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タイプレビュー品質・スピードを高めたい自社の審査基準・過去ナレッジを反映したい契約業務全体を一元化したい(契約ライフサイクル管理型)編集・体裁チェックやWord上の作業を効率化したい(エディタ型)法務リソース不足を専門家支援で補いたい(アウトソース型)
解決したい課題・特徴不利な条項や抜け漏れをAIが検知し、修正文例まで提示します。レビューそのものの精度と速度を上げたい場合に向きます。自社の契約審査ルール(プレイブック)や過去の判断を学習させ、組織基準に沿ったレビューにしたい場合に向きます。レビューに加えて、作成から締結・管理までを一つのプラットフォームで一元化したい場合に向きます。Wordなど既存の作成フロー上で、条文編集・差分比較・体裁の確認を効率化したい場合に向きます。AIと弁護士・専門家による支援を組み合わせ、レビュー実務の一部を外部に委ねたい場合に向きます。
代表的なサービスLegalOn Cloud、LeCHECK、クラウドサイン レビュー など法務オートメーション「OLGA」、MNTSQ などHubble、ContractS CLM などLAWGUE、BoostDraft などCLOUD LEGAL など

※上記は各タイプにおける一般的な傾向です。個別のサービスにおける実際の機能や提供形態については各社情報をご確認ください。

レビューの精度と速度を優先するのか、自社ルールの反映や契約管理まで求めるのか、あるいは専門家の支援まで含めたいのかによって、適した製品は変わります。

自社がどのタイプに当てはまるかの判断が難しい場合に備えて、以下に選定診断ツールをご用意しています。いくつかの質問に答えると、課題に合うタイプと製品を絞り込めます。

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AI契約書レビューサービスの比較ポイント(選び方の軸)

ここからは、タイプを絞り込んだうえで個別の製品を見比べる際に、確認しておきたい選定の軸を解説します。前章のタイプ分けが「自社はどの方向性か」という粗い自己同定だとすれば、本章は「候補製品を横並びで何を見比べるか」という細かい軸です。

  • AIレビューの対応範囲:リスク条項の検知だけか、抜け漏れの指摘や修正文例の提示まで含むか。自社が求める確認の深さに合うかがポイントです。
  • 対応する契約類型・準拠法:秘密保持契約書・業務委託契約書など、自社でよく扱う契約類型に対応しているか。日本法を前提とした設計かもポイントになります。
  • 自社の審査基準を反映できるか:自社の契約審査ルールや過去の判断を登録し、組織の基準でレビューさせられるか。審査品質の統一を重視する企業では重要な軸です。
  • Microsoft Wordなど既存フローとの親和性:普段の契約書作成はWordが中心のことが多く、Wordアドインやエディタで既存フローを大きく変えずに使えるかで、現場の定着度が変わります。
  • 英文契約書への対応:海外取引がある場合、英文契約書のレビューや、英文特有の論点を踏まえた指摘に対応しているかがポイントです。
  • セキュリティ対策:契約書は機密情報を含むため、通信や保管の暗号化、入力データのAI学習への利用有無、第三者認証の取得状況が確認しておきたい軸です。
  • 料金体系:月額定額か従量課金か、利用人数や契約件数で費用がどう変わるか。無料で試せるプランの有無もあわせて見ておきたい点です。
  • レビュー以外の契約業務への対応:契約書の作成・締結・管理まで一元化したい場合、契約ライフサイクル管理の機能まで含むかもポイントになります。

これらの軸を実際の製品ごとに見比べられるよう、次章で主要13製品を横断的に比較します。

【比較表】AI契約書レビューサービスを横断比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、主要なAI契約書レビューサービス13製品の料金・機能・対応範囲を横断的に比較します。各サービス名をクリックすると、記事内の個別紹介に移動します。料金は個別見積もりの製品も多いため、確定額は各社への資料請求で確認してください。

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サービス名CLOUD LEGALLAWGUEOLGAHubbleContractS CLMLegalOn CloudLeCHECKMNTSQBoostDraftクラウドサイン レビューマネーフォワード クラウドAI契約書レビューLawFlowLegalBase
料金(初期費用/月額・無料枠)初期費用:0円
月額:11,000円〜(税込)
無料トライアル:7日間(AI機能のみ)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(個別見積もり)
短期トライアルあり(無料・有償は要問い合わせ)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(中小企業向けは月1万円〜・税別)
デモ体験あり
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ
無料トライアルあり(条件は要問い合わせ)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ
トライアルの有無は要問い合わせ
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(モジュール選択型)
デモ体験のみ(セルフ型の無料トライアルなし)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(個別見積もり)
無料トライアルあり(期間は要問い合わせ)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ
無料トライアルは要問い合わせ
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(端末数に応じた従量課金)
無料デモあり
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ
無料トライアルあり(期間は要問い合わせ)
初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ(3プラン制)
無料トライアルは要問い合わせ
初期費用:要問い合わせ
月額:無料〜33,000円(税込)
スターターは無料プランあり(チェック機能のみ)
初期費用:0円
月額:5,000円〜(税抜。個人事業主。従業員10名未満は10,000円)
無料デモ・資料あり(AIレビュー等は全プラン無制限)
AIレビューの対応範囲不利な条項・欠落条項を検出し修正案を提示(弁護士監修AI+弁護士レビューを併用)自社基準・過去契約に基づくAI補助レビュー(論点抽出・修正案・事業部への返答案)リスク箇所の自動検出・修正案提示。項目ごとにOK/NGと根拠を表示し、修正文生成〜Word反映まで自動化自社基準に基づくAIレビュー支援。プレイブック照合で不適合・記載漏れを指摘し修正案を提示締結前のリスク条項検出(要注意/要確認)、条文番号つきの根拠、修正案を提示弁護士監修チェックリストで不利・欠落条項を検出し、修正文案・交渉コメントを提示弁護士監修AIがリスク箇所・欠落条文を検出し、修正案・解説を提示論点整理・リスク評価。自社ナレッジ(過去契約・やり取り)を参照して提案条項内の不利益な条件を自動判定・リスク抽出し、修正案を提示(Word上のAIチャット)欠落条項・自社に不利な条項を検出し、解説と変更条文例を提示弁護士監修AIがリスク指摘・変更条文例・解説を提示(LeCHECKのエンジンを利用)契約書のリスク・不足条項を自動検出し解説を提示締結前契約書の抜け漏れ・リスクを自動検出し修正案を提示(LEGIEW、全プラン無制限)
対応する契約類型(和文・英文/類型数)和文・英文に対応(日英の契約書レビュー)。弁護士監修ひな型を提供(対応類型数は非公開)和文中心(過去契約を登録して類型を限定せず利用)。英文は表記揺れ・修正漏れチェック(AI翻訳)自社基準を設定して類型を限定せず利用。英文は契約台帳の作成に対応(英文レビューは要問い合わせ)和文中心。英文は秘密保持のひな型4点(有償)・翻訳支援に対応(英文のAIレビュー範囲は要問い合わせ)CLM上の社内ルール・過去契約を参照(契約類型別レビューは開発中)。英文対応は要問い合わせ和文・英文あわせて80類型以上。英文リスクチェック41類型(米国法30・英国法11)+30カ国語以上の翻訳レビュー和文・英文あわせて100類型以上に対応。英文は翻訳支援(英文レビューの現行対応は要確認)あらゆる種類の契約に対応(具体の類型リストは非公開)。日英+中国語・タイ語・ドイツ語等の多言語契約に対応対応類型の一覧は非公開。日本語・英語・韓国語の解析に対応(英文は別費用)公式に類型一覧なし(NDA・業務委託契約書などが例示)。英文対応プランで英文契約の翻訳・チェックに対応公式に対応類型・英文対応の明記なし(要問い合わせ)公式発表(2023年10月)で約94類型。英文契約への対応拡大を公表(現行範囲は要確認)和文に対応(Word・PDF・OCR取り込み)。対応類型数・英文対応は要問い合わせ
自社の審査基準の反映(プレイブック)●会社ごとのカルテ・プレイブックを登録●自社基準・過去契約を反映◎プレイブック・ひな型・文章指示の3方式●自社の契約データ・ひな型からAIが審査基準を生成△CLM上の社内ルール・過去契約を参照(プレイブック保守は提供予定)●弁護士監修チェックリスト+自社プレイブック●自社ひな型の登録・自社基準レビュー(β版)◎長島・大野・常松監修プレイブック+自社ナレッジ学習●雛形・ポリシーファイルに基づくレビュー●自社ひな型を登録して自社基準でチェック要問い合わせ●自社の契約・ひな形を登録して比較チェック要問い合わせ
Word等の既存フロー連携●Word上でレビュー完結(AIエディター)●Wordアドイン・Word運用を維持(エディタ型)●修正案のWord反映に対応●Wordアドイン+保存ごとの自動バージョン管理●Wordをそのまま利用・変更履歴付きWordを自動生成●Wordアドイン/Word for the web対応●Wordアドイン・Word上のAIエージェント●Wordアドインで過去ナレッジ・雛型比較●Word完結型アドイン(PCインストール型)△Wordアドインはオプション提供△Wordアドイン版あり(オプション)●Word連携(条項をドラッグ&ドロップで編集)△Word・PDF・OCRの取り込みに対応(アドインは要問い合わせ)
セキュリティ(認証・AI学習・暗号化)ISMS(ISO/IEC 27001)取得。生成AIは顧客情報を学習に利用しないと公式明記ISMS(ISO27001)・プライバシーマーク(FRAIM本体)。通信・保存データを暗号化(SSL/TLS・AES-256)。AI学習利用は要問い合わせISMS認証基準に準拠した認証を取得(範囲等は非公開)。TLS暗号化・IP制限・多要素認証・第三者脆弱性診断ISMS(ISO/IEC 27001)取得(本体)。二段階認証・SSO・IPアドレス制限、電帳法はJIIMA認証。AI学習利用は要問い合わせISMS(ISO/IEC 27001:2022)取得(本体)。TLS暗号化・SAML SSO・IPアドレス制限・アカウントロックISMS(ISO27001)・ISMSクラウド(ISO27017)・SOC2 Type2取得。外部AIモデルへ送るデータは学習に利用されないと公式明記ISO/IEC 27001・ISO/IEC 27017取得(本体)。SSL/TLS暗号化・WAF・IP制限・年1回の第三者脆弱性診断、SSO/多要素認証ISMS(ISO/IEC 27001:2022)取得(本体)。保存データを暗号化(AWS)。SAML SSO・IPアドレス制限を追加費用なしで利用可ISO/IEC 27001・SOC2等の取得は非公開。標準製品はローカル動作で外部にアップロードしない。AI機能は機密情報を匿名化し、AI側で保持・学習しないと公式明記レビュー単体の認証取得は非公開。姉妹サービスのクラウドサイン本体はISO27001・ISO27017・SOC2 Type1取得(レビューへの適用範囲は要確認)マネーフォワード クラウド基盤に準拠。本製品個別の認証・データ取り扱いは要問い合わせISO/IEC 27001等の認証・データの取り扱いは公式で要確認情報セキュリティ基本方針を公表。ISO認証・AI学習利用方針は要問い合わせ
レビュー以外の契約業務(CLM・管理)契約書作成・電子契約・契約管理(標準メニュー)、法務・労務相談なども提供案件管理・作成・締結連携(クラウドサイン)・ナレッジ管理(締結後の台帳・期限管理は限定的)依頼受付・契約管理・台帳自動生成・更新期限管理まで一気通貫作成〜締結〜管理まで一気通貫のCLM。台帳・更新期限通知・全文検索契約作成〜締結〜管理の一気通貫CLM。台帳・版管理・承認ワークフロー・全文検索案件管理・契約管理・台帳・更新期限アラート・全文検索・電帳法対応契約書のクラウド保管・AIラベル付与(締結後の管理はLeFILINGで提供)案件管理・契約管理(台帳自動生成・期限アラート)・データベースのCLMレビュー・文書比較に特化(CLM・契約管理機能は持たない)レビューに特化。電子契約「クラウドサイン」との締結連携はオプション締結前レビュー専用(電子契約「マネーフォワード クラウド契約」とは別契約の製品)レビュー中心。取引先フィルター・保存(案件管理・承認フローは限定的)契約管理(期限アラート・版管理)・反社チェック・弁護士チャット相談
提供形態法務BPaaS(AI+弁護士・専門家のアウトソース型)クラウド(契約業務プラットフォーム/エディタ型)クラウド(法務オートメーションSaaS)クラウド(AI契約業務・管理クラウド/CLM)クラウド(CLM+AIエージェント基盤)クラウド(AI法務プラットフォーム)クラウド+Wordアドイン(AI契約書レビュー)クラウド(大企業向けCLM)Wordアドイン(PCインストール型)クラウド(AI契約書レビュー支援)クラウド(AI契約書レビュー/LeCHECKのOEM)クラウド+Word連携(AI契約書チェック)クラウド(AI+弁護士のオールインワン)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約オンライン相談を予約オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※記号の意味:◎=標準搭載で手厚い/●=対応/△=一部・条件付きの対応。
※本比較表は各社の公式情報・公開資料をもとに作成しています(2026年10月時点)。料金・機能は改定される場合があるため、最新かつ正確な情報は各サービスの公式情報・資料でご確認ください。「要問い合わせ」は料金・仕様が公式に公開されていない項目です。

気になる製品が見つかったら、資料を取り寄せて機能・料金・対応範囲を具体的に確かめるのがおすすめです。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】契約書レビューの資料を
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利用目的別のおすすめAI契約書レビューサービス(個別紹介)

ここからは、前章のタイプ分けに沿って、各製品の特徴・料金・対応範囲を個別に紹介します。自社が重視する利用目的に近いタイプから読み進めてください。以下の番号は順位ではなく、利用目的タイプごとの並びを示すものです。

レビュー品質・スピードを高めたい(AIレビュー・リスク検知に強い)

不利な条項や抜け漏れの検知、修正文例の提示など、契約書レビューそのものの精度と速度を高めることに強みを持つ製品です。

1. LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

LegalOn Cloudのウェブサイト

AI契約審査「LegalForce」とAI契約管理「LegalForceキャビネ」で培った技術を土台にした法務向けAIプラットフォームです。株式会社LegalOn Technologiesが2024年4月に提供を開始しました。契約書レビューを軸に、案件管理・契約管理・電子契約・ひな形までを同一の基盤で扱えます。

レビューでは、弁護士監修のチェックリストに基づいてAIが不利な条項や欠落している条項を洗い出し、修正文案・交渉コメントと、なぜ修正が必要かという理由をあわせて提示します。自社独自の審査基準(プレイブック)を登録してレビューに反映でき、Wordとブラウザのどちらでもツールを切り替えずに編集できます。

弁護士監修のひな形「LegalOnテンプレート」や、森・濱田松本法律事務所監修のライブラリも利用できます。情報セキュリティはISMS(ISO/IEC 27001)・ISMSクラウドセキュリティ(ISO/IEC 27017)・SOC 2 Type2を取得しています。料金はモジュール選択型の個別見積もりで、最低利用期間は1年です。導入前は営業担当によるデモ体験で機能を確認できます。

2. LeCHECK(株式会社リセ)

LeCHECK(リチェック)のウェブサイト

株式会社リセが提供する、契約書レビューに特化したクラウド型のAIサービスです(2026年10月にプロダクトブランド名を「Lisse法務AI 契約書レビュー」へ変更)。契約書ファイルをアップロードすると、弁護士監修のAIがリスク箇所や欠落している条文を指摘し、修正案を提示します。

自社が甲・乙どちらの立場かに応じた修正案や、自社の過去契約・ひな型を基準に登録してチェックする機能を備えます。使い慣れたWord上でもアドインでレビューや条文の修正ができ、弁護士監修のひな型は1,300種類以上を用意して契約書の作成段階も支援します。

公式は、総勢30名以上の専門弁護士の知見をAIに反映していると説明しています。2026年9月には、所属・提携する弁護士が修正案を最短翌営業日に返す月額2万円の契約書クイックレビューも追加されました。累計導入企業数は5,000社を突破しています(2026年1月時点の有償導入社数の累計)。料金は利用人数などに応じた個別見積もりで、無料トライアルも利用できます。

3. クラウドサイン レビュー(弁護士ドットコム株式会社)

クラウドサイン レビューのウェブサイト

契約書ファイルをアップロードすると、欠落している条項や自社に不利な条項をAIが検知し、修正・追加すべき箇所の解説と変更条文例を表示するレビュー支援サービスです。提供するのは、電子契約サービス「クラウドサイン」で知られる弁護士ドットコム株式会社で、レビューは弁護士監修のもとで行われます。

自社のひな型を登録して自社基準でチェックする機能や、変更前後の契約書を比べて修正箇所を把握する文書比較に対応します。英文契約書を機械翻訳したうえで国際取引特有のリスクを踏まえて指摘する英文対応プランもあり、2025年11月には生成AIによる条文案の自動生成や契約書の要約など3つの機能が有償オプションとして加わりました。

同社の電子契約サービス「クラウドサイン」とは契約・課金が分かれており、レビュー機能だけを単独で契約できます。レビュー完了後にそのまま締結へ進む連携などを使う場合は、別途オプションと本体プランの契約が必要です。料金は公式サイトでは非公開で、無料トライアルが用意されています。

4. マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウドAI契約書レビューのウェブサイト

株式会社マネーフォワードが2025年8月に提供を開始した、締結前の契約書レビューに特化したAIサービスです。実体は株式会社リセの「LeCHECK」のOEM提供で、30名以上の弁護士が監修したAIが契約書のリスク箇所を指摘し、変更条文例や解説を表示します。

業界・取引先ごとの注意点を反映した自社ひな型を登録し、受領した契約書との差分を画面上で確認できます。WordファイルとPDFファイルをまたいだ比較にも対応し、使い慣れたWord上で利用できるアドイン版もオプションとして用意されています。

料金はAIチェック件数が年間30件・300件・無制限の3プラン制で、金額は要問い合わせです。同社の電子契約サービス「マネーフォワード クラウド契約」と併用すると、法務相談から作成・締結・管理までを一連で運用できます(両者は料金・契約の異なる別製品です)。

5. LawFlow(LawFlow株式会社)

LawFlow(ローフロー)のウェブサイト

契約書のリスクや不足している条項の検出を中心に据えた、LawFlow株式会社のAI契約書チェックサービスです。バージョン間の差分比較や、登録したひな形と照らし合わせた比較チェックも行えます。2023年10月の公式発表時点では、約94種類の契約書に対応するとされていました。

料金は3段階で、個人向けの「スターター」は無料で使い続けられます。有料プランは、個人向けのスタンダードが月額16,500円(税込)、法人向けのエンタープライズが月額33,000円(税込・年間契約)で、2026年1月から有償化されました。

エンタープライズは年間契約で、公式発表では1年目の料金を年間198,000円と案内しています。新規申込では利用料が6か月分無料になる開始キャンペーンも公表されています。

6. LegalBase(株式会社アシロ)

LegalBase(リーガルベース)のウェブサイト

東証グロース市場に上場する株式会社アシロが2026年3月に提供を開始した、リーガルテックサービスです。独自のAI契約書レビュー「LEGIEW」が締結前の契約書の抜け漏れやリスクを自動で検出して修正案を提示し、Word・PDFのほかOCRにも対応します。

判断が難しい案件は、企業法務を扱う弁護士へオンラインで相談できる「THEMIL」を利用でき、回答までの目安は24時間以内です。AIレビュー・契約書ひな形(1,000種以上)のダウンロード・反社チェックは利用量の上限なく使え、契約書の一元管理機能も備えます。

料金は従業員規模に応じた月額定額制で、従業員10名未満は月額10,000円(税抜)、10〜100名未満は月額20,000円(税抜)など、初期費用や契約期間の縛りなく利用できます。従業員300名以上は個別見積もりのエンタープライズプランです。

自社の審査基準・過去ナレッジを反映したい

自社の契約審査ルール(プレイブック)や過去の判断を学習させ、組織の基準に沿ったレビューを実現したい企業に向く製品です。

7. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

法務オートメーション「OLGA」のウェブサイト

GVA TECH株式会社が提供する「OLGA」は、契約書の依頼受付からレビュー、締結後の管理までを一つのプラットフォームに集約した法務オートメーションサービスです。同社は東証グロース市場に上場しています。

審査基準の反映には3通りの方法があり、担当者が顧客のひな型や過去のレビュー結果をもとに作る「プレイブック」、ひな型・チェックリスト・過去契約のアップロード、修正方針のテキスト指示から選べます。レビュー結果は項目ごとにOK/NGとその根拠を表示し、修正文の生成からWordへの反映まで自動化されます(2026年9月時点)。

標準プランの料金は利用する機能に応じた個別見積りで、要問い合わせです。契約件数が少ない企業向けには、初期費用10万円(税別・初年度のみ)、月額1万円〜(税別・年間契約)の中小企業向け契約管理プランも用意されています。

自社基準に沿ったレビューや修正の自動化が、導入後の業務時間にどの程度の削減をもたらすかについて、提供元のGVA TECH株式会社は具体的な数値を挙げています。

大沢氏
GVA TECH株式会社 法務オートメーション事業部 パートナーアライアンスチーム マネージャー
大沢氏
独自インタビューより

ある企業様では、法務相談の受付から回答までの工数が40%削減され、月間で数百時間の工数削減につながりました。また、数千件以上の契約更新管理を行っている企業様では、AIによる自動化によって、更新漏れによる不利益な契約更新やタイミングの失念がゼロになったという定量的な成果も出ています。

8. MNTSQ(MNTSQ株式会社)

MNTSQ(モンテスキュー)AI契約レビューのウェブサイト

MNTSQ(モンテスキュー)は、自社の過去契約や社内のやり取りをAIが収集・学習し、条項単位で過去の判断やナレッジを参考情報として提示する点に強みを持つサービスです。

契約書の作成・審査・管理までを一気通貫で支援する契約ライフサイクル管理プラットフォーム「MNTSQ CLM」の一機能として提供されています。開発・提供するMNTSQ株式会社には、長島・大野・常松法律事務所の弁護士が複数名参画しています。

レビュー支援では、自社の過去契約データや社内のやり取りを自動で収集し、条項単位で過去のナレッジをWord上に参考情報として提示します。あわせて、長島・大野・常松法律事務所が監修した審査基準(プレイブック)を標準搭載しており、導入初日から自社の基準に沿ったレビューに利用できます。

料金は「案件管理プラン」と「CLMプラン」の2種類で、いずれも初期費用と月額費用で構成されます。金額は公開されておらず、個別見積りとなります。導入実績は、グループ会社を含め採用企業2,000社を突破しています(2026年5月時点)。

契約業務全体を一元化したい(契約ライフサイクル管理型)

レビューに加えて、契約書の作成から締結・管理までを一つのプラットフォームで一元化したい企業に向く製品です。

9. Hubble(株式会社Hubble)

Hubbleのウェブサイト

Hubbleは、契約書の作成からレビュー・締結・締結後の管理までを1つのクラウド上で扱う、株式会社Hubbleの「AI契約業務・管理クラウド」です。Microsoft Wordで編集して保存するたびに版が自動で記録され、前の版からの変更点が自動で抽出されます。

AI契約書レビューの面では、自社の契約基準や許容ラインを登録する「法務向け契約プレイブック機能」を備えています。Word上のアドインから、プレイブックや類似契約書と照合して不適合箇所・記載漏れを指摘し、修正案の反映や誤字脱字・条番号ずれのチェックまで行えます。2026年9月にはAIとチャット機能をHubble AIとして刷新し、契約書をまたいだ検索・調査・分析にも対応しました。

契約依頼の受付から承認フロー、締結後の台帳化・更新期限の通知までを一元管理でき、契約業務全体を集約したい企業に向いています。締結はクラウドサインやGMOサインなど外部の電子契約サービスと連携する方式で、締結済みの契約書は台帳に自動で取り込まれます。料金はID数と契約書の格納件数に応じて変動し、金額は非公開のため問い合わせが必要です。

契約業務を法務部門だけでなく会社全体で扱うという設計の考え方について、提供元の株式会社Hubbleは次のように説明しています。

安田氏
株式会社Hubble Partner Sales Manager
安田氏
独自インタビューより

リーガルテックというと法務部門の方を対象にしたサービスが多いのですが、Hubbleは法務に閉じず、契約書に関わるすべての部署を対象としています。実際、累計で約9万人にIDを発行させていただいておりますが、このうちの90%以上が法務部門以外の方です。

10. ContractS CLM(ContractS株式会社)

ContractS CLMのウェブサイト

契約書の作成・社内承認・締結・台帳化・更新管理・全文検索までを1つのプラットフォームで扱う、ContractS株式会社のクラウド型CLM(契約ライフサイクル管理)システムです。法務部門に限らず、営業・経理・人事など契約に関わる部門での利用を想定しています。

AI契約書レビューを担うのは、2026年4月に提供を開始したContractS AI Agent Platformです。自社の過去契約・交渉履歴・社内ルールや法令を参照し、契約書を単体ではなく文脈を踏まえてレビューする点を特徴としています。

「要注意」「要確認」といったリスク区分で問題のある条項を検出し、条文番号つきの根拠とともに、変更履歴・コメント付きのWordファイルを自動生成して修正案を提示します。

このAIレビューはContractS CLMとの連携が前提で、単独では利用できません。レビューに使うAIはClaude・ChatGPT・Gemini・Copilotに対応します(導入企業向けに、外部のAIから社内データを参照できる連携を提供)。料金は初期費用・月額基本料金・オプションで構成され、月額はアカウント数や年間の契約数に応じて変動し、金額は公式では非公開です。

編集・体裁チェックやWord上の作業を効率化したい(エディタ型)

Microsoft Wordなど既存の作成フロー上で、条文の編集・差分比較・体裁の確認を効率化したい企業に向く製品です。

11. LAWGUE(FRAIM株式会社)

LAWGUE(ローグ)のウェブサイト

FRAIM株式会社が開発したLAWGUEは、契約書の作成・レビュー・案件管理を一つの画面で扱うクラウド型の契約業務サービスです。文書の編集はLAWGUEの専用エディタのほかMicrosoft Wordでも行え、2026年7月に追加された組織単位のデフォルト設定により、普段のWord運用を大きく変えずに導入できます。

編集・体裁まわりでは、インデントや条番号のズレを自動で補正し、「または」と「又は」のような表記ゆれをAIが通知します。新旧バージョン間の差分を可視化し、新旧対照表を数クリックでWord形式に出力できるため、改訂のたびに手作業で差分を取る負担を減らせます。

自社のひな形は条項ごとに注意点や交渉時の判断基準を紐付けて一元管理でき、過去バージョンをワンクリックで呼び出せます。料金は利用人数や要件に応じた個別見積もりで、短期間のトライアルプランも用意されています。

12. BoostDraft(株式会社BoostDraft)

BoostDraft(ブーストドラフト)のウェブサイト

BoostDraftは、Microsoft Wordのアドインとして動作する、企業法務・弁護士向けの法務文書エディタです。株式会社BoostDraftが提供し、契約書の条項番号のズレや表記ゆれ、参照確認といった形式面の作業をWord上で自動化します。2026年にはリスク条項の抽出や修正案の作成を支援する「BoostDraft AI」も追加され、macOS版の提供も始まりました。

定義語や参照条項、関連法令をポップアップで表示し、未定義語・未使用語の検出や、見出しのない文書からの目次自動生成に対応します。インデントの自動調整、フォント・サイズの統一、表記ゆれの検知・統一など、契約書の体裁を整える作業をWord上で完結できます。

文書比較機能はWord・Excel・PowerPoint・PDFを横断した差分抽出に対応し、Word同士であれば新旧対照表を自動生成します。標準の形式チェック機能はインターネット接続を介さずローカル環境で動作するため、契約書を外部にアップロードせずに利用できます。料金は利用端末数に応じた月額費用で、金額は要問い合わせです。

法務リソース不足を専門家支援で補いたい(アウトソース型)

AIによるレビューと弁護士・専門家による支援を組み合わせ、レビュー実務の一部を外部にも委ねたい企業に向く製品です。

CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)のウェブサイト

CLOUD LEGAL(クラウドリーガル)は、生成AIと弁護士をはじめとする専門家の体制を組み合わせた、MOLTON株式会社(旧a23s株式会社)による企業法務アウトソーシングサービス(ALSP)です。契約書レビューや契約書の自動作成、法務・労務相談などをオンラインで依頼でき、法務の専任担当者がいない企業でも、実務の一部を外部の専門家に委ねられます。

契約書レビューの中心となる機能が、Microsoft Word上で使える「CloudLegal AIエディター」です。ファイルをアップロードせず、WordのサイドバーでAIと対話しながら、不利な条項や欠落した条項の検出と修正案の提示を受けられ、修正をそのままWord文書へ反映できます。同社の測定では、この機能により契約書レビューにかかる時間が3分の1になったとしています。

自社の審査基準をまとめた「カルテ・プレイブック」を登録すると、担当者ごとのレビューのばらつきを抑えられます。AIによるチェックに加えて、弁護士への契約書レビューや法務相談も依頼できるため、法務リソースが不足する場面を専門家の支援で補えます。料金は月額11,000円(税込)からで、日本語・英語の契約書レビューに対応します。

AIと専門家による支援を組み合わせる形が、契約書レビューの対応スピードにどう表れるかについて、提供元のMOLTON株式会社は次のように述べています。

金沢由樹氏
MOLTON株式会社 CSMO(最高営業・マーケティング責任者)
金沢由樹氏
独自インタビューより

特に分かりやすいのが対応スピードです。従来の顧問弁護士だと回答に1〜2週間かかることがありましたが、クラウドリーガルの弁護士相談や契約書レビュー・リーガチェックは1日、2日でお返しできています。また、クラウドリーガルで搭載しているリーガルAIも活用してさらに対応スピードを上げています。

AI契約書レビューサービスの料金の目安(無料で試せる製品を含む)

AI契約書レビューサービスの料金は、月額定額制のものが中心です。公表されている月額料金はおおむね数千円台から3万円台で、無料プランを備えた製品もある一方、上位プランや大企業向けは個別見積もり(要問い合わせ)の製品が多く見られます。

料金体系は製品によって考え方が異なります。利用できる機能や契約書の格納件数で決まる月額固定型、1アカウント(ID)あたりの単価で積み上がる型、レビューする契約件数に応じた従量型、AIレビューと弁護士の支援を組み合わせて依頼する範囲で変わるアウトソース型などがあり、同じ月額でも対象範囲が異なります。

個別見積もりの製品も多いため、具体的な金額は各製品の個別紹介と比較表、および各社の見積もりで確認してください。

まず試してみたい場合は、無料プランや無料トライアルを用意している製品から始める方法もあります。無料で使える範囲や対応する契約類型には製品ごとに違いがあるため、自社でよく扱う契約類型を試せるかを確認するとよいでしょう。費用対効果を見極めるには、2〜3製品に絞って見積もりを取り、レビューにかかる時間の削減幅と照らし合わせて判断するのが現実的です。

AI契約書レビューサービスを導入するメリット

AI契約書レビューサービスを導入すると、主に次の効果が期待できます。

  • レビュー時間の短縮:確認すべき論点をAIが短時間で洗い出すため、一次チェックにかかる時間を抑えられます。
  • 見落としの防止と品質の標準化:チェックすべき項目を網羅的に提示するため、担当者の経験差による見落としやばらつきを抑えやすくなります。
  • 属人化の解消:自社の審査基準をツールに登録することで、特定の担当者に依存しない審査体制をつくりやすくなります。
  • 人的コストの抑制:一次チェックを効率化することで、法務担当者がより重要な判断や交渉に時間を使えるようになります。

AI契約書レビュー導入・運用の注意点(デメリット)

一方で、AI契約書レビューサービスを使ううえでは、あらかじめ押さえておきたい注意点もあります。

  • AIの指摘が必ず正しいとは限らない:AIの検知結果には見落としや過剰な指摘が含まれることがあり、最終的な判断は人が行う前提で使う必要があります。
  • 情報漏えいへの対策が必要:契約書は機密情報を含むため、入力データの暗号化やAI学習への利用有無、第三者認証の取得状況を確認したうえで利用します。
  • 特殊な契約・個別事情への対応には限界がある:取引の背景や個別の事情を踏まえた判断は、AIだけでは難しく、複雑な契約ほど人による確認が重要になります。
  • AIに任せ切りにしない:AIによるレビューはあくまで一次チェックの補助であり、最終的な内容の確認と判断は法務担当者や弁護士が行う運用が基本です。

AIによるレビューと、弁護士に依頼するレビューとでは、対応できる範囲や費用、精度の担保のされ方が異なります。AIだけで足りるのか、どの場面で弁護士によるレビューと組み合わせるべきかまで含めて全体像を把握したい場合は、以下の記事で両者の違い・使い分けと費用の目安を整理しています。

AI契約書レビューは弁護士法第72条に違反しないのか(適法性)

AIに契約書のレビューを任せることが、弁護士でない者による法律事務の取り扱いを禁じた弁護士法(昭和24年法律第205号)第72条に触れないか、という不安を持つ担当者は少なくありません。この点については、法務省が考え方を示しています。

弁護士法第72条は、弁護士でない者が「報酬を得る目的」で「その他一般の法律事件」に関して「鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務」を取り扱うことを、業として行うことを禁じています。AI契約書レビューサービスがこの要件に当たるかどうかが論点になります。

法務省は2023年(令和5年)8月に「AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について」を公表し、判断の枠組みを示しました。契約書の審査業務を支援するサービスについては、以下のように整理されています。

本件サービスが、下記1から3までに記載した「報酬を得る目的」、「訴訟事件…その他一般の法律事件」又は「鑑定…その他の法律事務」の各要件のいずれかに該当しない場合には、本件サービスの提供は、弁護士法第72条に違反せず、本件サービスが下記1から3までの要件のいずれにも該当する場合であっても、下記4に該当する場合には、当該サービスの提供は、同条に違反しないと考えられる。

出典:AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について|法務省

契約書レビュー製品が「鑑定…その他の法律事務」に当たるかどうかは、機能の設計によって線が引かれます。同ガイドラインは、個別の事案に応じた法的リスクの有無や程度を表示したり、個別事案を法的に処理した具体的な修正案を表示したりする場合には該当し得るとする一方、あらかじめ登録したひな形やチェックリストとの一致・類似の結果を表示するにとどまる場合には、通常は該当せず違反しないと考えられるとしています。

整理すると、「情報提供にとどまるから一律に適法」なのではなく、個別事案を法的に処理した判断を提示するのか、登録済みの基準との照合結果を示すにとどまるのかで線引きされます。

AI契約書レビューが弁護士法第72条に触れるかの線引きを示した図。個別の事案に応じた法的リスクの有無・程度や、それを法的に処理した具体的な修正案を表示する場合は同条に該当し得る一方、あらかじめ登録したひな形やチェックリストとの一致・類似の結果を表示するにとどまる場合は通常は該当しないと整理される(法務省の令和5年ガイドライン)。いずれの場合もAIに任せ切りにせず最終判断は人が行う運用が前提。

さらに法務省は2026年(令和8年)8月21日に「ビジネス分野におけるAI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係について」を公表しました。これは令和5年のガイドラインを置き換えるものではなく、補完・拡充する関係にあります。

本ガイドラインは、令和5年ガイドラインを補完・拡充するものであり、令和5年ガイドラインと併せて参照されるべきものである。その上で本ガイドラインが令和5年ガイドラインの内容を補完・拡充している部分については、本ガイドラインによるものとする。

出典:ビジネス分野におけるAI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係について|法務省

令和8年のガイドラインでは、書面の作成・審査・管理業務の支援などについて、サービスの設計が紛争などの「事件性」のある案件での利用に特化したものでなく、価値中立的といえること、そして不適切な利用を避けるためのガバナンス体制が整っていることを満たす場合には、一般的に弁護士法第72条に抵触しないと考えられる、と整理されています。

通常の締結前のビジネス契約のレビューは、紛争が顕在化していない場面での利用にあたり、この整理に沿うものといえます。

加えて同ガイドラインは、サービス提供者に対し、弁護士資格を有する者が監修・関与すること、弁護士に代わる判断を提供するかのように誤認させる表示を避けることなどを推奨しています。製品を選ぶ際には、弁護士監修の有無や、提供事業者が適法性にどう対応しているかも、信頼性を見極める一つの手がかりになります。

また、これらのガイドラインは、弁護士や社内弁護士がAIの結果も踏まえて自ら契約書を精査し、必要に応じて自ら修正する使い方であれば通常は問題ないとも整理しており、AIに任せ切りにせず最終判断を人が行う運用が、適法性の面からも重要です。

法務省は2026年8月に、今後の継続的な検討に向けたロードマップもあわせて策定しており、AI等を活用した法務業務支援のルール整備は今後も段階的に進む見込みです。

出典・参考資料(3件)

まとめ

AI契約書レビューサービスは、契約書のレビュー時間の短縮と品質の標準化に役立つツールです。製品ごとに、レビュー精度に強いもの、自社の審査基準を反映できるもの、契約管理まで一元化できるもの、Word上の作業を効率化するもの、専門家支援を組み合わせるものと方向性が分かれます。

まずは自社が解決したい課題からタイプを絞り、対応範囲・自社基準の反映・既存フローとの親和性・セキュリティ・料金といった軸で候補を見比べるのが、失敗の少ない選び方です。

適法性の面では、通常の締結前の契約書レビューは法務省のガイドラインの整理に沿って利用できると考えられますが、AIに任せ切りにせず最終判断を人が行う運用が前提です。気になる製品が見つかったら、資料を取り寄せて機能・料金・対応範囲を具体的に比較してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. AI契約書レビューと弁護士による契約書レビューは何が違いますか?

A. AI契約書レビューはAIが短時間で一次チェックするのに対し、弁護士によるレビューは法律の専門家が個別の事情まで踏まえて精査する点が異なります。

AIは登録済みのひな形や審査基準との照合で確認すべき論点を素早く洗い出すのが得意で、件数の多い定型契約のスクリーニングに向きます。一方、紛争リスクの高い重要な契約や個別事情の判断は弁護士によるレビューが適しており、AIで一次チェックしたうえで必要な契約だけ弁護士に回す、といった使い分けが現実的です。

Q. AI契約書レビューサービスを導入すれば、弁護士や法務担当者は不要になりますか?

A. 不要にはなりません。AIによるレビューは一次チェックの補助で、最終的な内容の確認と判断は法務担当者や弁護士が行う運用が基本です。

AIは確認すべき論点を短時間で洗い出して担当者の負担を軽くしますが、指摘には見落としや過剰な検出が含まれることもあり、取引の背景や個別事情を踏まえた判断、複雑な契約への対応には限界があります。精度を過信せず人による最終確認とセットで使うことが、次の弁護士法第72条との関係でも重要になります。

Q. AI契約書レビューは弁護士法第72条(非弁行為)に違反しませんか?

A. 通常の締結前の契約書レビューは、法務省のガイドラインの整理に沿って利用できると考えられますが、「情報提供だから一律に適法」というわけではありません。

法務省の2023年(令和5年)ガイドラインは、個別の事案を法的に処理した具体的な判断を提示する場合には弁護士法第72条に該当し得る一方、あらかじめ登録したひな形やチェックリストとの一致・類似の結果を示すにとどまる場合は通常は該当しないと整理しています。

2026年(令和8年)8月のガイドラインは、サービスが紛争などの事件性のある案件に特化せず価値中立的で、不適切な利用を避けるガバナンス体制が整っている場合は一般に抵触しないと、これを補完しました。いずれもAIに任せ切りにせず人が最終判断を行う運用を前提としています。

出典・参考資料(2件)

Q. AIが提示した修正案をもとに、取引先と契約条件の交渉を進めてもよいですか?

A. AIの修正案は検討のたたき台であり、採用するかどうかの最終判断や取引先との交渉は、自社(必要に応じて弁護士)が責任をもって行う必要があります。

AIの指摘には誤りや、自社の事情・交渉方針に合わない提案が含まれることもあるため、そのまま相手に提示する前に内容を精査することが欠かせません。特に紛争リスクの高い重要な契約や個別性の強い案件では、弁護士によるレビューを併用すると安心です。

Q. AI契約書レビューサービスの料金はいくらくらいですか?

A. 料金は月額定額制が中心で、利用人数・契約件数・搭載機能の範囲によって幅があり、月額1万円程度から始められる製品もあります。一方で、個別見積もりで料金を公開していない製品も多くあります。費用対効果を見極めるには、2〜3製品に絞って見積もりを取り、レビュー時間の削減幅と照らし合わせて判断するのが現実的です。具体的な金額は各製品の個別紹介と比較表、各社の見積もりで確認してください。

Q. AI契約書レビューサービスは無料で試せますか?

A. 無料プランや無料トライアルを用意している製品があり、そこから始める方法があります。本記事で紹介した製品でも、個人向けに無料で使い続けられるプランを持つものや、無料トライアルを提供するものがあります。無料で使える範囲や対応する契約類型は製品ごとに異なるため、自社でよく扱う契約類型を試せるかを確認したうえで導入を判断するとよいでしょう。

Q. AI契約書レビューサービスは英文契約書にも対応していますか?

A. 対応は製品によって分かれ、英文契約書のレビューや和訳の支援まで対応する製品もあれば、日本語の契約のみを対象とする製品もあります。海外取引がある場合は、英文契約書のレビューに加えて、国際取引特有の論点を踏まえた指摘に対応しているかを確認するとよいでしょう。

英文契約書のレビューに対応する製品もありますが、翻訳支援にとどまる製品もあります。各製品の対応状況は、比較表の「対応する契約類型(和文・英文)」列と個別紹介でご確認ください。

Q. 法務の専任担当者がいない中小企業でもAI契約書レビューサービスを導入できますか?

A. 導入できます。従業員規模に応じた低価格の月額プランや、AIと弁護士など専門家の支援を組み合わせた製品があり、法務専任のいない企業の一次チェックを補えます。契約件数が少ない企業向けの小規模プランを用意する製品や、判断の難しい案件を弁護士へ相談できる製品もあります。まずは無料プランや低価格プランから試し、自社の契約件数や扱う契約類型に合うかを確かめる進め方が現実的です。

Q. AI契約書レビューサービスに契約書をアップロードしても、セキュリティは大丈夫ですか?

A. 契約書は機密情報を含むため、通信・保管の暗号化、入力データのAI学習への利用有無、第三者認証(ISMSなど)の取得状況を確認したうえで利用することが重要です。製品によっては、形式チェックをインターネットに接続せずローカル環境で処理し、契約書を外部にアップロードせずに使えるものもあります。導入前にセキュリティ体制を比較し、自社の情報管理ルールに合う製品を選びましょう。

Q. AI契約書レビューサービスは、導入してからどのくらいで使い始められますか?

A. クラウド型の製品は契約後まもなく使い始められるものが多い一方、自社の審査基準(プレイブック)を反映させる設定には一定の準備期間がかかります。まずは標準搭載のひな形やチェックリストでレビューを始め、運用しながら自社基準や過去契約を取り込んでいく進め方が一般的です。導入時の設定支援やサポート体制の手厚さも立ち上がりの早さを左右するため、資料請求の際にあわせて確認しておくとよいでしょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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