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EDIプロバイダーとは?主要サービスの一覧と選び方・料金の目安を解説

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受発注システム比較表(2026年版)のプレビュー

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受発注システム比較表(2026年版)

取引先との注文・出荷・請求のやり取りを電子化しようと調べていくと、必ず出てくるのが「EDIプロバイダー」という言葉です。提案書や展示会で耳にしたものの、それが具体的にどの会社・どのサービスを指すのか、どこに頼めばよいのかが分かりにくいと感じる担当者は少なくありません。

EDIプロバイダーには、一般的なEDI(電子データ交換)サービスを提供する事業者と、「中小企業共通EDI」という標準に適合すると民間団体から認証された「共通EDIプロバイダ」という立場の2つの意味が混在しています。この違いを押さえないまま比較すると、自社が何を選んでいるのかが見えづらくなります。

本記事では、EDIプロバイダーとは何かを結論から整理したうえで、EcoChange・EXtelligence EDIFAS・BtoBプラットフォーム・JSOL・NECといった実在する提供会社・サービスの顔ぶれを一覧で示します。そのうえで、共通EDIプロバイダ認証の有無・対応形態・料金の目安・選び方を整理し、FAX・電話や既存EDIでの受発注をWebにまとめる手段までを解説します。

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EDIプロバイダーとは?

EDIプロバイダーとは、企業間でEDI(電子データ交換)を行うための仕組みやサービスを提供する事業者を指します。そもそもEDIは、注文書や納品書、請求書といった取引データを、紙やFAXではなく通信回線を通じてシステム間でやり取りする仕組みです。

EDIはElectronic Data Interchange(電子データ交換)の略で、異なる企業間で取引のためのデータを、通信回線を介してコンピュータ間で交換することです。

出典:EDIとは?|GS1 Japan 一般財団法人流通システム開発センター

このデータ交換を自社だけで構築・運用するのは負担が大きいため、通信基盤やデータ変換、取引先との接続をまとめて請け負うのがEDIプロバイダーです。提供形態は、自社サーバーに導入するオンプレミス型から、ブラウザで使えるクラウド型、運用までを任せるフルマネージド型まで幅があります。

出典・参考資料(1件)

EDIプロバイダー・VAN・Web-EDI・EDIサービスの関係(用語整理)

EDIをめぐる言葉は似たものが多く、混同しやすいのが実情です。読み進める前に、よく登場する4つの言葉の関係を整理しておきます。

EDI関連の4用語の関係図。EDI(企業間で取引データを電子的に交換する仕組み)を、データを運ぶ通信網であるVANと、ブラウザ上で行う方式であるWeb-EDIが実現し、それらを事業として提供する会社・製品がEDIプロバイダー(=EDIサービス)であることを3層で示した図解。
  • EDI:企業間で取引データを電子的に交換する「仕組み」そのものを指す考え方です。
  • EDIプロバイダー・EDIサービス:そのEDIを実現する事業者やサービスの呼び方です。「プロバイダー」は提供する会社、「サービス」は提供される製品を指すことが多く、ほぼ同じ文脈で使われます。
  • VAN(付加価値通信網):取引データを中継し、フォーマット変換や複数取引先への振り分けといった付加価値をつけて運ぶ通信ネットワーク・中継サービスを指します。EDIのデータを「運ぶ」役割を担う部分と考えると整理しやすくなります。
  • Web-EDI:専用線や端末を用意せず、ブラウザ上の画面でEDIを行う方式です。取引先がブラウザから注文・出荷の情報を入力できるため、小規模な取引先も巻き込みやすいのが特徴です。

このように、EDIという仕組みをVANという通信網やWeb-EDIという方式で実現し、それを事業として提供するのがEDIプロバイダー(EDIサービス)です。4つの言葉の関係をこう捉えると、混同せずに読み進められます。

共通EDIプロバイダ(認証)と一般のEDIプロバイダの違い

EDIプロバイダーを調べると「共通EDIプロバイダ」という言葉に行き当たります。これは一般的なEDI提供会社とは意味が異なり、「中小企業共通EDI」という標準に関わる立場を指します。

中小企業共通EDIは、中小企業庁の委託事業を出発点に策定された、業種や地域をまたいで取引データを連携するための標準です。策定の経緯は、運営団体であるITコーディネータ協会の公式ポータルに記載されています。

平成28年度経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)にて、12地域・業界を選定し、国連CEFACTに準拠した共通辞書を用いて(中略)実証事業を行い(中略)この結果を受け、当事業の成果である「中小企業共通EDI標準(初版)」が2018年3月に公開されました。

出典:中小企業共通EDI|中小企業共通EDIポータルサイト(ITコーディネータ協会)

この標準に適合していることを確認する制度が「中小企業共通EDI認証制度」で、認証を受けたプロバイダが「共通EDIプロバイダ」と呼ばれます。運営はITコーディネータ協会に置かれた認証部会が担います。

ユーザー企業の方に安心して選定、利用いただくために、提供されるアプリケーション・サービスが、中小企業共通EDI標準の仕様に適合していることを認証するものである。

出典:中小企業共通EDI認証制度について|中小企業共通EDIポータルサイト(ITコーディネータ協会)

ここで押さえておきたいのは、この認証は国の許認可や事業に必須の免許ではなく、民間団体による任意の適合認証だという点です。認証を受けていない一般のEDIプロバイダーも数多く存在し、それらが劣るというわけではありません。認証は「中小企業共通EDIの標準に沿ってデータ連携できることが第三者に確認されている」という安心材料のひとつと位置づけるのが実態に近い理解です。

どのサービスが共通EDIプロバイダとして認証されているかは、ITコーディネータ協会が公開する公式の認証リストで確認できます。提案資料をまとめる際は、各社サイトの記載だけでなく、この公式の認証リストにあたって裏取りすると確実です。

出典・参考資料(3件)

主要なEDIプロバイダー・サービスの一覧

ここからは、実在する主要なEDIプロバイダー・サービスの顔ぶれを整理します。共通EDIプロバイダ認証を受けた中小企業向けのサービスから、大手SIer・ベンダーが提供するEDIサービスまで、代表的なものを横並びで見ていきます。

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サービス名EcoChange(エコチェンジ)EXtelligence EDIFASBtoBプラットフォーム 受発注JSOL EDIサービスNEC EDIサービス
運営会社株式会社グローバルワイズ株式会社エクス株式会社インフォマート株式会社JSOL日本電気株式会社(NEC)
共通EDIプロバイダ認証ありありありなしなし
対応形態クラウド型クラウド型クラウド型(ネットワーク型)クラウド型(SaaS+BPO・中継VAN)クラウド型(SaaS)
料金の目安初期150,000円〜/月額700円〜(税抜)初期0円〜/月額3,000円〜(税抜)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※ 共通EDIプロバイダ認証の有無は、中小企業共通EDIポータルサイト(ITコーディネータ協会)の公式認証リストに基づく(本記事作成時点)。料金は各社公式の公開情報(税抜・本記事作成時点)で、「要問い合わせ」の項目や最新の金額は各社へご確認ください。

ここに挙げたのは、認証を受けた中小企業向けサービスと大手ベンダー系から代表的なものを選んだもので、認証を受けた製品の全リストはITコーディネータ協会の公式認証リストで確認できます。各サービスの位置づけは次のように整理できます。

  • EcoChange(グローバルワイズ):共通EDIプロバイダ認証を受けたクラウド型で、製造業などの業務システムと連携するメニューを用意しています。月額700円台から利用できる料金体系です。
  • EXtelligence EDIFAS(エクス):生産管理「Factory-ONE 電脳工場」を提供するエクスのクラウド型認証サービスで、製造業の購買・受発注の電子化に対応します。
  • BtoBプラットフォーム 受発注(インフォマート):外食・流通などの企業間取引で利用されているネットワーク型のプラットフォームで、取引先がすでに使っているケースもあります。
  • JSOL EDIサービス:大手SIerが提供し、中継VANやSaaS、運用代行(BPO)まで組み合わせられます。業界VANや多様な通信手順を使う企業、運用まで任せたい企業に向きます。
  • NEC EDIサービス:大手ベンダーのクラウド型データ交換サービスで、取引量の多い企業の基盤として検討されます。

共通EDIプロバイダ認証の有無は、サービスの優劣を表すものではありません。認証を受けていないJSOLやNECのような大手は、業界VANや独自規格への対応、運用代行まで提供しています。また、認証を受けた中小企業向けサービスには料金を公開しているものが多い一方、同じ認証ありでもBtoBプラットフォームのように料金を個別見積もりとするサービスもあります。

FAX・電話・既存EDIをWebに集約できる受発注システム

ここまではEDIに特化したプロバイダーを見てきました。これとは別に、取引先ごとのFAX・電話・個別のWeb-EDI画面をまとめ、自社と取引先の双方がWebから受発注できる形に集約したい場合は、受発注業務そのものをWeb化する「受発注システム」も選択肢になります。

受発注システムはEDIプロバイダーとは別のカテゴリですが、既存EDIやFAX受発注のWeb集約という目的では有力な候補になります。ここからは、その代表的なサービスを紹介します。

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サービス名DX BtoB Web受発注システムHIT-MALLアラジンEC
提供形態パッケージ型(Magento/Adobe Commerce ベース、導入先サーバーに構築)クラウド版/パッケージ版(BtoB EC・受発注、ワンストップ支援)カスタマイズ型パッケージ(BtoB専用Web受発注、月額固定)
特徴(Web集約の観点)FAX・電話・メールや既存EDIの受発注をWebに移行。取引先別価格・見積・CSV発注を標準装備し、基幹システム連携にも対応法人会員別の掛け率・与信・決済設定や見積書発行に対応。EDI導入が難しい小規模仕入先ともAPI連携で受発注を自動化得意先別の価格・商品出し分け、掛売、最低ロット、見積に対応。基幹システム(アラジンオフィス等)と連携し紙・FAXの受発注をWeb化
対象・規模の目安FAX・電話・既存EDIの受発注が多く、基幹連携も見据える中堅企業小規模スタートから大規模ECまで(クラウド版→パッケージ版へ移行可)多数の取引先を抱える卸・製造業など(基幹連携前提のカスタマイズ導入)
詳細情報公式資料を見る詳細を見る詳細を見る

※ 提供形態・特徴・料金は各社公式情報に基づく(本記事作成時点)。料金は改定されることがあるため、最新の金額・適用条件は資料請求や各社サイトでご確認ください。

1. DX BtoB Web受発注システム(株式会社マルウェブ)

DX BtoB Web受発注システムのウェブサイト

DX BtoB Web受発注システムは、FAX・電話・メールや既存EDIでの受発注をWebに移行することを主眼に据えた、BtoB向けの受発注パッケージです。公式が解決すべき課題として「EDIの保守期限が迫っている」ことを挙げており、古いEDIの乗り換え先を探している企業と相性がよいサービスといえます。

取引先はブラウザから発注でき、受注側は注文データをシステムで一元管理できるため、電話やFAXの転記作業を減らせます。基幹システムとの連携も想定されており、受発注を起点に社内の業務をつなげたい企業に向いています。

こうしたサービスが生まれた背景には、BtoBの受注現場が抱える実態があります。開発元である株式会社マルウェブの前山氏は、FAX・電話での受注が残る現状と、既存の仕組みでは対応しきれない事情を次のように説明します。

株式会社マルウェブ 代表取締役
前山和範氏
独自インタビューより

BtoBの現場では、今もFAX・電話・メールによる受注が多く残っています。注文内容の転記や確認、取引先ごとの価格・条件の管理などを人の手で行っている企業は少なくありません。一方で、完全なスクラッチ開発ではコストも期間も大きくなりますし、一般的なSaaSでは企業固有の商流や取引条件に合わせきれないケースがあります。

2. HIT-MALL(アイテック阪急阪神株式会社)

HIT-MALL(ヒットモール)のウェブサイト

BtoB向けのECと受発注をまとめて構築できるのが、アイテック阪急阪神のHIT-MALLです。得意先ごとの掛率や与信、見積といったBtoB特有の取引条件に対応し、クラウド版なら小規模から始められます。

EDI導入が難しい小規模な仕入先ともWebやAPIでつなげる点を訴求しており、大手取引先はEDI、小規模取引先はWeb発注といった混在環境を一本化したい企業の受け皿になります。

3. アラジンEC(株式会社アイル)

アラジンECのウェブサイト

卸・製造業のBtoB取引をWeb化するのが、アイルのアラジンECです。得意先別の価格表示や見積機能を備え、紙やFAX中心だった既存EDIの代替として使えるよう設計されています。

基幹システムとの連携を前提としており、受発注データをそのまま在庫や販売管理につなげたい企業に向いています。多数の取引先を抱える卸売業での導入実績がある点も、検討材料になります。

EDIプロバイダーの選び方(比較軸)

ここからは、自社に合うEDIプロバイダーを2〜3社に絞り込むための比較軸を整理します。すべてを満たす必要はなく、自社の取引実態に照らして優先順位をつけることが大切です。

  • 対応している取引先・業界:主要な取引先が特定の業界VANや規格を指定してくることがあります。取引先が求める接続方式に対応しているかが、まず確認すべき点です。
  • 共通EDIプロバイダ認証の有無:中小企業共通EDIで取引先とつなぐ予定がある、あるいは標準準拠を社内要件にしているなら、認証の有無が目安になります。必須ではないため、他の要件とのバランスで判断するとよいでしょう。
  • 対応規格・通信手順:全銀手順、流通BMS、JX手順、EDIFACTなど、EDIには複数の規格があります。流通BMSは流通業界の国内標準として推進されている規格で、取引先がどの規格を使うかに合わせて選びます。
  • 接続先の追加しやすさ:取引先が増えたときに、追加の接続設定やコストがどの程度かかるかを確認しておきます。小規模な取引先をWeb-EDIで手軽に巻き込めるかも、運用負担を左右します。
  • サポート・運用体制:EDIは止まると受発注が止まる業務基盤です。障害時の対応窓口や稼働監視、運用代行の有無を確認しておくと安心です。

対応プロトコルやデータ形式、取引先ごとに異なる規格をどう吸収するかをもう一歩踏み込んで比べたい場合は、EDIシステムを横並びで比較した次の記事が役立ちます。全銀手順や流通BMSなどへの対応状況から選ぶ観点をまとめています。

クラウドかオンプレミスか、アウトソーシングか

提供形態は、EDIプロバイダーを選ぶうえで費用と運用負担を大きく左右します。大きく3つに分けて考えると判断しやすくなります。

  • クラウド型:自社にサーバーを持たず、ブラウザで利用します。初期費用を抑えやすく、短期間で始められるため、中小企業や初めてEDIを導入する企業に向いています。
  • オンプレミス型:自社のサーバーにEDIシステムを構築します。既存システムと密に連携したい、独自の要件が多いといった場合に選ばれますが、初期投資と運用の手間は大きくなります。
  • アウトソーシング型(フルマネージド):EDIの運用そのものを事業者に任せる形です。専任のIT担当を置きにくい企業でも、安定運用を維持しやすくなります。

自社に専任のIT担当がいない場合はクラウド型やアウトソーシング型、既存の基幹システムと深く連携させたい場合はオンプレミス型、というように、自社の体制から逆算して絞り込むと判断しやすくなります。

EDIプロバイダーの料金の目安

EDIプロバイダーの料金は、提供形態や取引量、取引先の数によって幅があります。大手ベンダー系のEDIサービスは「要お問い合わせ」で個別見積もりとなることが多い一方、中小企業向けのクラウド型サービスには料金を公開しているものもあり、相場感をつかむ手がかりになります。

たとえば、共通EDIプロバイダ認証を受けたクラウド型サービスでは、公式に次のような料金が示されています(いずれも税抜・本記事作成時点)。

  • EcoChange(グローバルワイズ):初期登録費用150,000円、月額は利用プランに応じて700円台から(2024年12月改定の公式料金表)。
  • EXtelligence EDIFAS(エクス):月額基本料は取引社数に応じた段階制で3,000円から、初期導入支援費は標準利用で0円から。

一方で、JSOLやNECといった大手が提供するEDIサービスは、データ量に応じた従量課金や個別構成が前提で、公式サイトに実額を掲載していません。利用規模が固まった段階で見積もりを取り、クラウド型の公開料金と比較するのが現実的な進め方です。料金は改定されることがあるため、最終的な金額は各社の最新の料金ページや見積もりで確認してください。

ブラウザで使うWeb-EDIに絞って、初期費用・月額・従量課金がどのくらいかかるのかを相場から押さえておきたい方は、料金内訳を主要サービスごとに整理した次の記事もあわせて確認すると、見積もりを取る前の目安がつかめます。

出典・参考資料(2件)

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EDIプロバイダー導入の進め方(FAX・電話・既存EDIからのWeb集約)

EDIプロバイダーの導入は、自社の受発注の現状を整理するところから始めます。FAX・電話・個別のWeb-EDIが取引先ごとに混在している場合は、どの取引をどの手段でさばいているかを棚卸しし、集約の優先順位をつけると進めやすくなります。

とくに、ISDN回線を使った従来型EDIを運用してきた企業は、移行が必要になっています。NTT東日本・西日本は、ISDNの「INSネット ディジタル通信モード」の提供を2024年1月に終了しました。これを機に、従来型EDIをクラウド型EDIや受発注システムへ見直す動きが広がっています。

「INSネット ディジタル通信モード」の提供終了時期は2024年1月となります。

出典:固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて|東日本電信電話株式会社・西日本電信電話株式会社

導入のステップは、おおむね次の流れになります。まず自社の取引と取引先が求める規格を整理し、候補となるプロバイダー・サービスを2〜3社に絞り込みます。次に資料請求やデモで対応規格・料金・サポートを比較し、取引先への案内方法まで含めて検討するとよいでしょう。接続は小さな範囲から始め、問題がなければ対象を広げていくと、受発注を止めずに移行できます。

EDIに特化したプロバイダーだけでなく、受発注業務そのものをWeb化する受発注システムも含めて比較したい場合は、費用や機能、取引先の使いやすさを横断的に整理すると選びやすくなります。次の記事では、受発注システム24サービスをこれらの軸で比較しているので、EDIと受発注システムを同じ土俵で検討したい方の参考になります。

出典・参考資料(1件)

まとめ

EDIプロバイダーは、企業間のデータ交換を支える提供会社・サービスの総称であり、そのなかに国の中小企業共通EDI標準で認証を受けた「共通EDIプロバイダ」が含まれます。認証は任意のため、認証の有無だけでなく、取引先が求める規格・対応形態・料金・サポートを自社の実態に照らして見極めることが、失敗しない選び方につながります。

FAX・電話・既存EDIが混在した受発注を一本化したいなら、EDIに特化したサービスに加え、受発注業務そのものをWeb化する受発注システムも候補に入ります。まずは資料を取り寄せ、自社の取引先と取引量に合うかを具体的に確かめるところから始めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. EDIプロバイダーとは何ですか?

A. EDIプロバイダーとは、企業間のEDI(電子データ交換)を行うための通信基盤・データ変換・取引先との接続をまとめて提供する事業者やサービスの総称です。自社サーバーに導入するオンプレミス型、ブラウザで使えるクラウド型、運用まで任せるフルマネージド型まで提供形態に幅があり、提供される製品を指す「EDIサービス」とほぼ同じ文脈で使われます。

Q. EDIプロバイダーとVANの違いは何ですか?

A. EDIプロバイダーは企業間データ交換の仕組み全体を提供する事業者を指すのに対し、VAN(付加価値通信網)はその取引データを中継し、フォーマット変換や複数取引先への振り分けをして「運ぶ」通信ネットワークを指します。EDIを実現する仕組みのうち、データを運ぶ部分がVANだと捉えると整理しやすく、多くのEDIプロバイダーはVANやクラウド基盤を使ってサービスを成り立たせています。

Q. 中小企業共通EDIと一般のEDIの違いは何ですか?

A. 中小企業共通EDIは、業種や地域をまたいで取引データを連携するために国の委託事業を出発点に策定された標準で、一般のEDIはこの標準に縛られず各社が独自の規格・方式で行うデータ交換を広く指します。

中小企業共通EDIは国連CEFACTに準拠した共通辞書を用いるため、異なる業種・地域の企業間でもつながりやすく、その標準(初版)は2018年3月に公開されました。取引先と中小企業共通EDIでつなぐ予定があるかどうかが、両者を使い分ける目安になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 共通EDIプロバイダ認証は取得が必須ですか?

A. 共通EDIプロバイダ認証は必須ではなく、認証を受けていない一般のEDIプロバイダーも数多く存在します。

これは運営団体であるITコーディネータ協会が、サービスが中小企業共通EDI標準の仕様に適合していることを確認する任意の適合認証で、国の許認可や事業に必要な免許ではありません。標準準拠を社内要件にする場合は目安になりますが、それ以外は対応規格・料金・サポートなど他の条件とのバランスで判断すれば十分です。

出典・参考資料(2件)

Q. EDIプロバイダーの料金相場はどれくらいですか?

A. EDIプロバイダーの料金は、中小企業向けのクラウド型なら月額数千円程度から、大手ベンダー系は個別見積もりが中心で、提供形態・取引量・取引先数によって幅があります。

たとえば共通EDIプロバイダ認証を受けたクラウド型では、初期150,000円+月額700円台から(EcoChange)、初期0円+月額3,000円から(EXtelligence EDIFAS)といった公開料金があります(いずれも税抜・本記事作成時点)。

一方、JSOLやNECなど大手の提供するEDIサービスは実額を公開しておらず、従量課金や個別構成が前提のため、利用規模が固まった段階で見積もりを取って比較するのが現実的です。

Q. FAX・電話や既存EDIからEDIプロバイダーへはどう移行しますか?

A. 自社の受発注をどの手段でさばいているかを棚卸しし、取引先が求める規格を整理したうえで候補を2〜3社に絞り、小さな範囲から接続を始めて段階的に広げるのが基本の進め方です。

取引先ごとにFAX・電話・個別のWeb-EDIが乱立している場合は、EDIに特化したプロバイダーだけでなく、受発注業務そのものをWeb化する受発注システムも移行先の選択肢になります。一度に全取引先を切り替えず、優先順位をつけて進めると、受発注を止めずに移行できます。

Q. ISDN(INSネット)の終了でEDIはどうなりますか?

A. NTT東日本・西日本はISDNの「INSネット ディジタル通信モード」の提供を2024年1月に終了しており、この回線を使った従来型EDIは移行が必要になっています。

ただし終了したのはディジタル通信モードであり、すべてのEDIが即時に使えなくなるわけではありません。ISDN回線で従来型EDIを運用してきた企業は、これを機にクラウド型EDIや受発注システムへの乗り換えを検討する動きが広がっています。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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