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売上と採算を管理できる販売管理システム比較|取引・案件別の採算管理を口コミで見極める選び方

売上と採算を管理できる 販売管理システム比較のサムネイル画像
販売管理システム比較表(2026年版)のプレビュー

主要16サービスの料金・機能を無料で一覧比較

販売管理システム比較表(2026年版)

売上は毎月集計できているのに、「どの取引や案件で利益が出て、どこで赤字になっているのか」が見えない——。そんな悩みから、売上管理に加えて採算(原価を差し引いた利益)まで管理できるシステムへの乗り換えを検討する企業が増えています。Excelや部門ごとのツールで売上だけを追っていると、赤字取引や採算割れの案件に気づくのが決算後になりがちです。

とはいえ、販売管理システムや売上管理ツールは製品数が多く、取引・案件ごとの原価や粗利までどこまで見えるかは製品によって大きく異なります。カタログスペックだけでは、導入後に自社で使いこなせるか、採算がほんとうに可視化できるのかまでは判断しきれません。

本記事では、売上と採算の両方を管理できる販売管理システム19製品を、採算の管理の仕方で3タイプに分けて比較します。機能・料金に加え、取引・案件ごとの採算をどこまで見られるか、口コミ・評判から導入後の定着をどう読み取るかを整理しました。経営者・管理部門・情シスはもちろん、受託・制作・コンサルなど案件単位で採算を見たい管理者も、自社に合う製品を絞り込む材料としてご活用ください。

また、自社の規模や採算管理の悩みに合うタイプを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。あわせてご活用ください。

販売管理システムの関連サービス資料
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売上管理と採算管理の違い

ここでは、本記事の切り口である「売上だけでなく採算まで管理する」とはどういうことかを整理します。似た言葉ですが、見ている対象が異なります。

売上管理は、受注・出荷・請求・入金といった販売に関わる数字を記録し、いつ・誰に・いくら売れたかを把握する業務です。一方の採算管理は、その売上から原価(仕入・外注費・労務費など)を差し引いた利益(粗利・案件損益)を見て、「その取引や案件は儲かっているのか」を判断する業務を指します。

売上管理と採算管理の違いを示す図。売上(受注・出荷・請求・入金)から原価(仕入・外注費・労務費など)を差し引くと粗利・利益となり、取引・案件・商品ごとに儲かっているかを把握できる。売上管理は売上までを記録する業務、採算管理は原価を差し引いた利益を取引・案件・商品の単位で把握する業務。

売上が伸びていても、原価が膨らめば利益は残りません。取引先ごとの値引き、案件ごとの外注費の超過、商品ごとの仕入単価の上昇などは、売上だけを見ていては気づけません。採算管理は、こうした「売上の裏側」を取引・案件・商品といった単位で見える化し、赤字の芽を早い段階でつかむための仕組みです。

販売管理システムの多くは売上管理を中心に設計されていますが、本記事で扱うのは、そこに原価・粗利の集計を組み合わせ、取引や案件ごとの採算まで追える製品です。カテゴリ全体の比較は販売管理システムの比較記事で扱っているため、本記事では採算管理の観点に絞って比較します。

売上+採算を管理するシステムの主な機能

ここからは、売上に加えて採算まで管理する製品が備える主な機能を整理します。製品によって得意領域は異なりますが、採算の可視化には次のような機能が関わります。

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採算管理での役割
受注・売上管理見積・受注から売上計上までを記録し、取引先・商品・案件ごとに売上を集計します。採算を見るための「収入側」の土台になります。
原価・仕入・外注の集計仕入・外注費・経費を取引や案件に紐づけて集計します。売上から差し引くことで、取引・案件ごとの粗利や損益が見えるようになります。
工数・労務費の配賦担当者の作業時間に労務単価を掛けて人件費を原価に反映します。受託・制作・コンサルなど人の工数が原価の中心になる事業で、案件採算の精度を左右します。
予算・実績の対比案件や部門ごとに予算(見込み)と実績を突き合わせ、仕掛中でも採算の悪化を早期に把握します。
在庫・粗利の管理仕入原価と在庫を管理し、商品別の粗利や在庫評価額を把握します。物販・卸売で採算を見るうえで重要です。
会計・外部システム連携会計ソフトやEC・販売チャネルと仕訳・受注データを連携し、二重入力を避けながら数字を一元化します。

採算管理で特に差が出るのは、「原価をどの単位で集計できるか」です。商品別の粗利までなら多くの販売管理システムが対応しますが、案件(プロジェクト)単位で外注費や工数まで積み上げて損益を出せる製品は限られます。自社がどの単位で採算を見たいかが、製品選びの出発点になります。

売上+採算を管理するメリット

ここでは、売上だけの管理から採算まで見える仕組みに切り替えることで得られる主なメリットを紹介します。

赤字取引・赤字案件を早期に発見できる

取引・案件ごとに原価を紐づけると、利益が薄い取引や採算割れの案件を、決算を待たずに把握できます。Excelで売上だけを追っていると、赤字が判明するのは数字を締めた後になりがちですが、採算が可視化されていれば、見積もり段階や進行中の時点で軌道修正の判断ができます。

粗利の改善につなげやすい

どの商品・取引先・案件で利益が出ているかが見えると、値引きの見直しや不採算取引の整理、利益率の高い商材への注力といった打ち手を、感覚ではなく数字にもとづいて検討できます。原価率の悪化をアラートで知らせる製品もあり、粗利を保つための早い対応につながります。

属人化を防ぎ、引き継ぎやすくなる

担当者のExcelに採算の計算が閉じていると、その人が不在になると数字が見えなくなります。システムに入力ルールと計算ロジックを集約すれば、誰が見ても同じ採算が確認でき、担当交代や拠点展開のときにも引き継ぎがスムーズになります。

採算の管理の仕方で選ぶタイプ別分類

売上+採算を管理できる製品は、採算をどの単位でどう管理するかによって、大きく3つのタイプに分かれます。自社の事業がどのタイプに近いかを押さえると、候補をしぼり込みやすくなります。

採算まで管理できる販売管理システムの3タイプ分類。汎用・統合型は商品別・取引先別の粗利を管理し受注から会計まで一元管理したい企業向けで小規模から大企業まで対応。案件・取引採算特化型は案件・契約ごとに外注費や工数まで積み上げて採算を見る型で受託・制作・コンサルや継続課金事業向け。小規模・売上管理特化型は売上と仕入原価から商品別の粗利を手軽に把握する型で個人から小規模向け。

売上+採算を一元管理する汎用・統合型

受注・売上・仕入・在庫・請求を1つの製品で扱い、商品別・取引先別の粗利や、会計まで含めた管理会計を一元管理するタイプです。採算は商品別・取引先別の粗利が中心で、案件別の収支を扱える製品もありますが、工数(人件費)まで案件原価に積み上げる用途は次の特化型が得意です。

小規模向けの手頃な製品から中堅・大企業の統合ERPまで規模の幅が広いため、自社の規模に見合うものを選びます。提供形態はクラウド型・オンプレミス型の両方があります。

案件・取引ごとの採算を見える化する特化型

案件(プロジェクト)や契約ごとに、売上と外注費・仕入・工数(労務費)を紐づけ、案件損益をリアルタイムに把握するタイプです。受託開発・広告・コンサル・制作など、案件単位で損益が動く事業や、サブスクリプション・継続課金のように契約期間で採算を見る事業に向きます。工数×単価で人件費を原価に反映できる点が、汎用型との大きな違いです。

小規模から始める売上管理特化型

個人事業主〜小規模の事業者が、売上と仕入原価から粗利を手軽に把握できるタイプです。多機能さよりも導入のしやすさ・価格の手頃さを重視し、デスクトップ型や低価格のクラウド型が中心です。まずは売上と粗利の見える化から始めたい段階に適します。

自社がどのタイプに合うかは、採算を見たい単位(商品別か、案件別か)と企業規模で変わります。次の診断ツールで、いくつかの質問に答えると適したタイプと製品の見当がつきます。

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【比較表】売上+採算を管理できる販売管理システムの比較

ここからは、売上+採算を管理できる19製品を、先ほどの3タイプ別に比較します。採算を見られる単位(商品別・案件別)、会計・ECとの連携、料金などの軸で、自社に合う候補を見比べてください。

汎用・統合型の比較

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サービス名楽楽販売OBIC7 会計情報ソリューション商蔵奉行クラウドSMILE V 2nd Edition 販売アラジンオフィスPROACTIVEfreee販売Microsoft Dynamics 365 Business CentralGRANDITクラウドERP GEN
採算の管理単位商品別・案件別(受注・発注・間接費を案件に紐付け)部門別・プロジェクト別(管理会計)商品別(仕入原価・在庫)商品別(在庫・仕入原価)商品別・案件別(プロジェクト管理オプション)部門別・プロジェクト別(管理会計)案件別(売上・仕入から案件粗利)商品別・プロジェクト別(財務と一体)部門別・プロジェクト別(管理会計)商品(品目)別(間接費配賦)
対応規模中小〜中堅中堅〜大企業小規模〜中堅中小〜中堅中小〜中堅中堅〜大企業(年商100億円以上)個人〜中小中小規模中堅〜大企業規模問わず
提供形態クラウドクラウド/オンプレミスクラウドオンプレミス/クラウドオンプレミス/クラウドクラウド/オンプレミスクラウドクラウドクラウド/オンプレミスクラウド
初期費用200,000円(税抜)要お問い合わせ0〜70,000円(プランにより異なる)要お問い合わせ(クラウド版は158,000円〜・税別)要お問い合わせ約2,000万円〜(公式の目安)要お問い合わせ要お問い合わせ(パートナー見積)要お問い合わせ要お問い合わせ
月額70,000円〜(税抜)要お問い合わせ7,340円〜40,500円(プラン・ライセンス数による)クラウド版はDB費20,620円+販売19,360円〜/月(税別)、オンプレは買い切り要お問い合わせ要お問い合わせ(基本料金+ユーザー数従量)スターター約5,000円〜/月(3名)、スタンダード約40,000円〜/月(10名)(年払・税抜)1ユーザー1,199〜16,491円(プラン別・年払・税別)要お問い合わせ基本20,000円+従量(アカウント数)(税別)
会計・EC連携会計(勘定奉行・freee会計ほか)と連携OBIC7各システムと統合(会計が中核)勘定奉行シリーズ・EC(MakeShop等)と連携会計・給与モジュール連携、EDI/BtoB受発注連携会計(勘定奉行・MF・弥生ほか)、EC・EDIと連携会計・販売・生産等を統合(ERP)freee会計と連携(他社会計はデータ取込)財務を内蔵(ERP)、Shopify連携会計を内蔵(ERP)、EC連携会計・EC・EDIと連携(個別名は非公開)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

案件・取引採算特化型の比較

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サービス名Scalebase(スケールベース)クラウドERP ZACプロカンMA-EYESReforma PSA(リフォルマ PSA)SmileWorks(スマイルワークス)
採算の管理単位契約(継続課金)単位案件(プロジェクト)単位案件(プロジェクト)単位案件(プロジェクト)単位(製品・ジョブ別も可)案件(プロジェクト)単位案件(プロジェクト)単位
対応規模規模問わず(継続課金事業)中堅〜大企業(50名〜目安)中小中小〜大企業小規模〜中小(〜50名目安)小規模〜大企業
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウド
初期費用要お問い合わせ100,000円(初期設定費用)150,000円〜(税込165,000円〜)要お問い合わせ0円0円〜(プランにより異なる)
月額要お問い合わせ(売上規模に応じた個別設定)要お問い合わせ(モジュール×ライセンス+保守6万円〜/月)30,000円〜(税込33,000円〜)要お問い合わせ(利用人数・機能による)30,000円〜(税抜、ライセンス従量)5,000円〜(税別、プランによる)
会計・EC連携会計(freee・マネーフォワード等)と連携会計(勘定奉行クラウド等)と連携会計(弥生・freee・勘定奉行・MF)と連携会計(勘定奉行クラウド等)と連携会計(勘定奉行・弥生・MF)とファイル連携会計を内蔵(ERP)、他社会計とも連携
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

小規模・売上管理特化型の比較

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サービス名弥生販売board販売王
採算の管理単位商品別(仕入原価)案件単位(受注と発注を紐付け)商品別(仕入原価)
対応規模小規模〜中小個人〜中小個人〜中小
提供形態デスクトップ(買い切り)クラウドデスクトップ(買い切り)
初期費用60,000円〜(買い切り・税抜)0円66,000円(税込・買い切り)
月額買い切り(月額なし)1,200円〜(Personal・1名・税抜)買い切り(月額なし)
会計・EC連携弥生会計と連携会計(freee・MF・弥生・勘定奉行等)と連携会計王へ仕訳出力、銀行明細連携
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

サービス個別紹介

ここからは、各製品が売上管理に加えて採算で何ができるかを、タイプ別に紹介します。採算の管理単位・対象規模・特徴を軸に整理しました。

売上+採算を一元管理する汎用・統合型

業種を問わず、受注から会計までを一元管理しながら商品別・取引先別の採算を見たい企業に向く製品です。

1. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売の公式サイト

株式会社ラクスのクラウド型販売管理システムで、見積・受注・請求から発注・仕入・在庫までを1つの製品で扱えます。ノンプログラミングで入力フォームやワークフローを自社の業務に合わせて組み替えられる点が特徴です。

採算の面では、受注による売上と発注による原価、間接費などの追加原価を案件単位で紐づけ、収支を自動で集計します。公式は原価率の悪化をリアルタイムに察知できると案内しており、商品別だけでなく案件ごとの利益まで追えます。

料金は初期費用20万円(税抜)、月額7万円(税抜)からで、初期費用には専任担当による3か月間の導入支援が含まれます。無料トライアルも用意されています。

2. OBIC7 会計情報ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7 会計情報ソリューションの公式サイト

統合基幹業務システム「OBIC7」シリーズの会計領域を担うのが、この会計情報ソリューションです。株式会社オービックが、コンサルティングから開発・導入後のサポートまでを自社で一貫して提供します。

会計を中核に据え、財務会計から部門別採算やセグメント別分析といった管理会計までをカバーします。プロジェクト原価管理では、プロジェクト情報の登録から間接費の配賦、完成・仕掛の振替、原価収支の管理までを扱えます。

複数会社やグループ全体の会計を一元管理し、連結会計にも対応する構成です。料金は公式サイトに標準価格の掲載がなく、導入規模や構築範囲に応じた個別見積もりとなります。

3. 商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

商蔵奉行クラウドの公式サイト

販売管理の「商奉行クラウド」と、仕入・在庫管理の「蔵奉行クラウド」を統合したクラウド型システムです。株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供し、両製品はそれぞれ単体でも契約できます。

見積から受注・売上・請求・入金までの販売側と、発注・仕入・在庫・支払までの仕入側を同じ製品で扱い、得意先ごとの掛率や数量割引などの単価を自動で適用できます。仕入原価と在庫をあわせて管理し、勘定奉行クラウドと連携すれば会計まで数字をつなげられます。

料金は法人単位の年間契約で、プランにより月額7,340円から40,500円の範囲が公式に示されています(税込・税抜の表記なし)。30日間の無料体験が用意されています。

4. SMILE V 2nd Edition 販売(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition 販売の公式サイト

中堅・中小企業向けの統合業務パッケージ「SMILE V」シリーズの販売管理モジュールです。開発元は大塚商会グループの株式会社OSKで、販売とサポートは株式会社大塚商会が担います。

見積から受注・売上・入金、発注・仕入・支払、在庫管理までを一元化し、会計・給与・人事の各モジュールと共通のデータベースで連携します。複数倉庫の在庫を倉庫別に引き当てて管理でき、仕入・在庫の数字を会計までつなげられます。

提供形態はオンプレミス版(SMILE V 2nd Edition)とクラウド版(SMILE V Air)から選べます。クラウド版の費用はデータベース費が月額20,620円から、販売の基本機能が月額19,360円から(いずれも税別)で、オンプレミス版は買い切りです。

5. アラジンオフィス(株式会社アイル)

アラジンオフィスの公式サイト

販売・在庫・購買管理を中核に、業種ごとの商習慣に合わせた特化パッケージを多数そろえる統合型システムです。株式会社アイルが提供し、標準機能に生産管理や貿易管理などをオプションで追加できます。

得意先別・納品先別の単価設定や複数倉庫の在庫管理に対応し、商品や取引先ごとの売上と仕入を管理できます。オプションの「プロジェクト管理」機能を加えると、案件ごとに商品仕入・外注仕入・在庫出庫を仕掛原価として積み上げ、諸経費を付け替えて案件収支まで確認できます。

オンプレミスとクラウド(アラジンクラウド)の両方に対応し、導入実績は6,000社以上(集計時点の記載なし)です。料金は企業規模や構成によって変わるため、公式サイトでは公開されず個別の見積もりとなります。

6. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVEの公式サイト

PROACTIVE は、住友商事グループのSCSK株式会社が開発する統合型ERPです。公式は「AIネイティブな次世代型ERP」と位置づけ、会計・人事給与・販売・購買・在庫・生産を同じブランドでそろえ、必要なモジュールから段階的に導入できます。

会計モジュールでは、経費配賦を含む部門別・プロジェクト別の管理会計を扱い、売上と原価を部門や案件の単位で把握できます。販売・購買・在庫の実績と会計が同じ基盤でつながるため、統合的に採算を見たい企業に向きます。

対象は年商100億円以上の中堅〜大企業で、導入実績は7,500社を超えます。料金は利用する機能とユーザー数に応じた個別見積もりで、初期費用はおよそ2,000万円からが公式サイトでの目安とされています。

7. freee販売(フリー株式会社)

freee販売の公式サイト

フリー株式会社のクラウド型販売管理システムで、見積から受注・売上・請求・入金までを案件(プロジェクト)単位で扱えます。同社のfreee会計と連携する設計ですが、会計を使っていなくても単体で利用できます。

案件ごとに売上と仕入を登録すると、案件別の粗利と見込みが自動で作成されます。進行中の案件の月別原価を追う原価推移レポートはスタンダードプランが対象で、工数から人件費を原価に反映するにはfreee工数管理(別契約)との連携が必要です。

料金はスタータープランが3名利用で月額約5,000円から、スタンダードプランが10名利用で月額約40,000円から(いずれも年払い・税抜)の参考価格が示されています。無料で試してから導入を判断できます。

8. Microsoft Dynamics 365 Business Central(日本マイクロソフト株式会社)

Microsoft Dynamics 365 Business Centralの公式サイト

中小規模企業向けのERPとして、Microsoftが提供するのがDynamics 365 Business Centralです。財務・販売・購買・在庫・プロジェクト管理を1つの製品にまとめ、Essentialsプランだけで基幹業務を包括できます。

在庫やプロジェクトの原価を財務と同じ基盤で扱うため、商品や案件ごとの数字を会計まで一貫して管理できます。複数通貨や会社間取引にも対応し、海外拠点を含む管理にも使えます。

料金はEssentialsが1ユーザー月額11,994円、Premiumが16,491円、閲覧や承認が中心のTeam Membersが月額1,199円(いずれも年払い・税別相当)です。30日間の無料トライアルが用意されています。

9. GRANDIT(インフォコム株式会社)

GRANDITの公式サイト

複数のIT企業が参加するコンソーシアム方式で開発された、国産の統合型ERPです。インフォコム株式会社が開発・保守を担い、国内70社以上のパートナーが導入やカスタマイズを手がけます。

販売・購買・在庫・生産から会計・経費、債権債務、人事給与までをモジュールでそろえ、部門別・プロジェクト別の管理会計で経費配賦や採算の把握ができます。パートナーが提供する原価管理テンプレートを加えると、プロジェクト別の収支と個別原価の進捗まで見える化できます。

新版は「コンポーザブルERP GRANDIT V4」で、導入実績は1,500社以上です。導入・保守はパートナー経由が基本で、料金は公式サイトに記載がなく、問い合わせが必要です。

10. クラウドERP GEN(GEN株式会社)

クラウドERP GENの公式サイト

GEN株式会社が提供するノーコード型のクラウドERPで、販売・購買・生産・在庫・原価管理を統合し、商社向けや食品・化粧品向けなど業種別の9ラインで展開します。帳票や画面、掛け率をノーコードで設定できます。

品目別に原価を把握し、工場間接費や設備償却などの間接費を配賦できます。販売・在庫・購買・生産の数字がつながるため、商品ごとの採算を見ながら一連の業務を一貫して扱えます。

料金は公式サイトで公開されており、基本料金が月額20,000円に、利用するアカウント数に応じた従量課金が加わります(税別)。業種ラインごとにアカウント単価が異なり、無料トライアルも受け付けています。

案件・取引ごとの採算を見える化する特化型

受託・制作・コンサルや継続課金など、案件・契約ごとに損益が動く事業で、工数や外注費まで含めた採算を追いたい企業に向く製品です。

案件ごとの採算に絞ってさらに多くの製品を比べたい方は、プロジェクト収支管理に特化した製品だけを集めた以下の記事が参考になります。案件別に原価をどう積み上げるか(案件別原価の作り方)や、タイプ別の選び方・料金まで解説しています。

11. Scalebase(スケールベース)(Scalebase株式会社)

Scalebase(スケールベース)の公式サイト

サブスクリプションや従量課金型のビジネスに特化した販売管理システムで、提供はScalebase株式会社(2025年7月にアルプ株式会社から商号変更)です。見積・契約管理から料金計算・請求・決済・入金消込・収益認識(売上計上)までを1つのシステムでつなぎ、累計400社超が導入しています(公式トップページの記載、基準時点の明示なし)。

契約を過去・現在・未来の一本の時系列で管理し、プラン変更・アップセル・解約といった契約期間中の変化を追える点が特徴です。個別ディスカウントや日割り、段階型・上限付きの従量課金にも対応し、契約情報から毎月の請求データと売上を自動で作成します。売り切り型とは異なる、継続課金・契約単位の採算を扱える設計です。

契約・請求データをもとに、MRR(月次経常収益)・LTV(顧客生涯価値)・解約率(チャーンレート)などの事業指標をダッシュボードで算出します。初期費用・月額費用はいずれも管理件数や利用オプションに応じた個別見積で、公式には公開されていません。

契約期間を通じて採算を見るこの考え方について、提供元のScalebase株式会社は、一度きりの取引を扱う売り切り型の販売管理との設計の違いを、カタログ独自のインタビューで次のように説明しています。

辻本氏
Scalebase株式会社 Business Growth Group/Group Maneger
辻本氏
独自インタビューより

特徴として、期間契約を軸にデータを持っている点があります。売り切り型の販売管理システムは基本的に1回の取引を管理する仕組みですが、サブスクリプションモデルでは契約が続いていく前提になるため、プラン変更やアップセル、クロスセル、ディスカウント、解約といった契約期間中の変化を、過去・現在・未来を一本の時系列で管理できるようにしています。そのため、いつ誰にいくら請求すべきかを自動で計算し、請求や売上認識につなげていくことができます。

12. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイト

東証プライム上場の株式会社オロが提供する、IT・広告・コンサル・士業など案件単位で業務が進む業種向けのクラウドERPです。売上に外注費・仕入・労務費・経費を案件(プロジェクト)単位で紐付け、案件損益をリアルタイムに可視化します。導入実績は1,100社超・利用ライセンス約35万とされています(公式、基準時点の明示なし)。

工数管理では、担当者が案件と作業項目を指定して入力した工数を、自動で案件別の労務費として集計します。直接作業は指定案件に直課し、間接作業は部門配下の案件へ再配賦する個別原価計算の自動化に対応し、プロジェクト単位で予定・実績の労務費や作業時間、進捗率を同一画面で確認できます。

見積〜受注〜売上〜請求〜入金・債権管理までの販売プロセスも、案件別の原価・工数と突き合わせて扱えます。料金はモジュール(販売管理ライセンス等)×ライセンス数の課金で、初期費用10万円・保守6万円〜/月、各モジュール単価は製品資料での開示となります。

13. プロカン(株式会社PROCAN)

プロカンの公式サイト

案件(プロジェクト)単位で進む受託型ビジネス向けのクラウド型収支管理システムで、提供は株式会社PROCANです。IT・システム開発向けの「プロカンIT」、制作・広告向けの「プロカン制作」、建設・工事向けの「プロカン建設工事」の3ラインナップを業種別に用意しています。

案件(JOB)ごとに売上・原価・外注費・経費・工数を集約し、予算から実績までを一元管理します。社内人員の工数を「工数×労務単価」で人件費に換算し、外注費などの社外コストと合わせて案件ごとの粗利を可視化する設計です。予算実績対比表では昨年対比を含む収支を確認できます。

見積・請求・発注・経費精算・稟議承認までを1つの入力データから連続して処理でき、弥生会計・freee・勘定奉行・マネーフォワードとの会計連携にも対応します。料金は初期費用150,000円〜(税込165,000円〜)、月額30,000円〜(税込33,000円〜)で、利用人数に応じて変動します。

14. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYESの公式サイト

株式会社ビーブレイクシステムズが提供する、システム開発・SES・コンサルティングなどプロジェクト型ビジネス向けのクラウドERPです。日々の工数登録から人件費・外注費・経費を案件原価へ反映し、部門別・案件別・顧客別など複数の切り口で損益を可視化します。

工数はマスタに設定した基準時間の単価(個人別またはジョブグレード別)と作業時間を掛けて労務費に換算し、案件原価へ反映します。間接費の配賦基準には工数・人数・売上高・人件費比率に加え、面積や机の数といった非システム情報も設定できます。月別に原価の予算と実績をグラフで比較し、着地予測で締め後の赤字を防ぎます。

原価は標準でプロジェクト単位ですが、製品・ジョブなど別の単位にもカスタマイズできます。提供形態はSaaS・SaaS+・一括の3種類から選べ、30日間の無料トライアルがあります。料金は利用人数・利用機能により変動し、公式には非公開のため問い合わせが必要です。

15. Reforma PSA(リフォルマ PSA)(株式会社オロ)

Reforma PSA(リフォルマ PSA)の公式サイト

「クラウドERP ZAC」と同じ株式会社オロが提供する、案件・プロジェクト型ビジネス向けのクラウドERPです。ZACの機能のうち案件型ビジネス向けの標準機能に絞ってパッケージ化した製品で、従業員50名以下を目安に、販売管理・購買管理・勤怠工数管理・経費管理を一元化します。

案件ごとに外注費と労務費を管理し、実行予算(利益計画)の入力と案件別原価の自動計算で、仕掛中でも案件別損益を把握できます。工数登録を前提とした労務費配賦・共通費配賦に対応し、プロジェクト別に予定工数と実績工数を対比して労務費の上振れを確認します。

初期費用は0円、月額は最低30,000円(税抜)からで、販売管理6,000円・購買管理2,000円・勤怠管理300円・経費管理300円といった機能別ライセンスをユーザー単位で選びます。導入期間は1〜2か月程度、導入実績は500社以上とされています(公式、基準時点の明示なし)。

16. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

株式会社スマイルワークスが提供する、中小企業向けの統合型クラウドERPです。販売管理・仕入・在庫・財務会計・給与計算・経費精算・勤怠・ワークフローを1つのシステムに統合し、各業務の入力が会計仕訳まで自動で連動します。プロジェクト別収支管理を主軸の機能に据えています。

売上・仕入・経費・社内工数を案件(プロジェクト)単位で集計し、案件ごとの予算入力と実績対比、関連帳票の発行までを標準で提供します。従業員が作業を案件単位で入力する稼働報告も標準機能です。ただしその工数を人件費として案件別に自動配賦するには、給与ワークス契約と配賦機能オプション(月額5,000円・税別)の追加が必要になります。

料金は、販売管理に特化した販売ERPプラン(初期費用0円・月額5,000円〜)から、販売・会計・給与を機能単位で選ぶ標準プラン(初期費用30,000円・月額10,000円〜)まで、規模に応じて選べます(いずれも税別、オプション別)。案件管理は販売ワークス契約があれば追加費用なしで利用できます。

小規模から始める売上管理特化型

まずは売上と原価から粗利を手軽に把握したい、小規模の事業者に向く製品です。仕入原価から商品別の粗利を見るタイプと、案件単位で損益を見るタイプがあります。

小規模・個人事業主向けの製品をもっと多くの選択肢から比べたい方は、小規模向けの販売管理ソフトを集めた以下の記事もあわせてご覧ください。無料プランの有無や料金、選び方を中心に整理しています。

17. 弥生販売(弥生株式会社)

弥生販売の公式サイト

弥生株式会社が提供する、パソコンにインストールして使うデスクトップ型の販売管理ソフトです。見積・受注・売上・請求から仕入・在庫までを1本で扱い、売上と仕入原価から商品別の粗利を把握できます。最新版は「弥生販売 27」(2026年10月16日発売)で、対応OSはWindows 11です。

事業規模に応じてスタンダード・プロフェッショナル・ネットワークの3グレードを用意しています。仕入・発注・複数倉庫の在庫管理に対応するのはプロフェッショナル以上で、スタンダードは売上・入金管理までが対象です。弥生会計と連携すれば、売上・仕入・入出金の仕訳データを自動で取り込めます。

料金は買い切り型のパッケージで、弥生販売27スタンダードの初年度優待価格は60,000円(税抜、あんしん保守サポート1年分込み)です。30日間の無料体験版が用意されています。

18. board(ヴェルク株式会社)

boardの公式サイト

見積書・発注書・納品書・請求書の作成から入金・支払管理までを案件単位で一元管理する、ヴェルク株式会社提供のクラウド型サービスです。受注と発注を案件に紐づけて損益を把握でき、在庫を持たない受託・サービス業を主な対象としています。

個人事業主から中小企業向けで、freee会計やマネーフォワード クラウド会計、弥生会計などへの連携に対応します。請求漏れのアラートや定期請求の自動生成など、請求まわりの機能を備えています。

初期費用は0円で、月額料金はアカウント全体で、1名向けのPersonalが1,200円、3名まで利用できるBasicが2,400円(いずれも税抜)です。30日間の無料お試しが用意されています。

19. 販売王(ソリマチ株式会社)

販売王の公式サイト

ソリマチ株式会社が長年提供する買い切り型パッケージ「販売王」シリーズの販売管理ソフトです。見積・受注・売上・請求に対応し、仕入原価まで管理すれば商品別の粗利を把握できます。最新版は「販売王25」(2025年11月21日発売)です。

「販売王」には2つの製品があり、発注・入荷・棚卸・複数倉庫の在庫管理まで扱えるのは「販売王 販売・仕入・在庫」(66,000円・税込)です。見積から請求に特化した「販売王」(44,000円・税込)は在庫管理を含みません。

MoneyLink連携で銀行明細を自動取得して入金消込を行え、インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応します。年間保守「バリューサポート」は年額38,500円(税込)の任意加入で、購入後1年以内のユーザー登録で初年度は最大15ヶ月無償になります。30日間の無料体験版も利用できます。

口コミ・評判で見極める採算管理の実感

機能や料金は公式サイトで確認できますが、採算管理が実際に自社で回せるかは、導入した企業の口コミ・評判から読み取れる部分が大きいものです。ここでは、レビューサイト・口コミサイトで利用者の声を見るときに、採算管理の観点で注目したいポイントを整理します。

赤字取引・赤字案件が見えるようになったか

口コミでは、「案件ごとの利益が見えるようになった」「どんぶり勘定だった採算が数字で把握できるようになった」といった、導入前後の変化に注目します。採算の可視化は製品の売り文句になりやすい一方で、実際に現場で使えているかは利用者の声に表れます。自社と近い業種・規模のレビューを選んで読むと、効果を実感できているかの手がかりになります。

入力の手間と定着のしやすさ

採算を正確に出すには、原価や工数のデータを漏れなく入力する必要があります。口コミでは、入力の負担や画面の使いやすさ、現場への定着しやすさに関する評価が参考になります。高機能でも入力が煩雑だと現場に根づかず、採算データの精度が上がりません。低評価の口コミも、どんな場面でつまずいたかを知る材料になります。

サポートと導入支援の手厚さ

採算管理の仕組みは、自社の原価構造に合わせた初期設定が成否を分けます。口コミでは、導入時のサポートや設定支援、問い合わせへの対応速度に関する評価が参考になります。特に案件採算型や統合型は設定の自由度が高いぶん、ベンダーの支援体制が定着のスピードに影響します。

レビューサイトや口コミサイトでは、製品名とあわせて「採算」「原価」「案件」「粗利」といった語で利用者の声を絞り込むと、採算管理に触れた声を見つけやすくなります。口コミは評価のばらつきも含めて複数件を読み、自社と条件の近い声を重視するのが、採算管理の実感を見極めるコツです。気になる製品は、資料請求で採算管理の機能詳細や導入事例を取り寄せ、口コミと照らし合わせて検討してください。

失敗しない選び方

ここでは、売上+採算を管理できる製品を選ぶときに確認したい4つの観点を紹介します。自社の状況に当てはめて、候補をしぼり込んでください。

採算をどの単位で管理したいか

最初に決めたいのは、採算を見たい単位です。商品別・取引先別の粗利で十分なら汎用・統合型で対応できますが、案件(プロジェクト)ごとに外注費や工数まで積み上げて損益を出したい場合は、案件採算特化型が必要です。人の工数が原価の中心になる受託・制作業では、工数×労務単価で人件費を原価に配賦できるかが分かれ目になります。自社の原価の大半が「仕入」なのか「外注・人件費」なのかを基準に判断しましょう。

会計・ECなど外部システムとの連携性で選ぶ

採算のデータは会計と地続きです。使っている会計ソフトと仕訳連携できるか、ECやPOSなど売上が発生するチャネルから受注データを取り込めるかを確認します。連携が弱いと、採算を出すために別システムへの再入力が発生し、二重入力の手間とミスの温床になります。APIやCSV連携の対応範囲、既存の基幹システムとのデータのやり取りの方法を、具体的な業務の流れに沿って確かめましょう。

自社の規模・業種への適合で選ぶ

製品には想定する企業規模があります。小規模向けの手軽な製品を大企業で使うと機能が足りず、逆に大企業向けの統合ERPを小規模で導入すると、初期費用や運用負担が過大になります。利用人数・取引量・拠点数に料金や機能が見合うかを確認しましょう。あわせて、自社の業種(物販・卸売・受託・サービス業など)に合ったテンプレートや導入事例があるかも、定着のしやすさに影響します。

口コミ・サポート体制で選ぶ

最後に、口コミ・評判と導入後のサポート体制を確認します。前の章で見たように、採算管理が実際に回せるかは利用者の声に表れます。自社と近い規模・業種のレビューで効果と使い勝手を確かめ、導入時の設定支援や問い合わせ対応といったサポートが自社の体制に合うかを見極めましょう。無料トライアルがある製品は、実際の入力の手間を試してから判断するのが確実です。

料金・費用相場

売上+採算を管理できる製品の費用は、提供形態と対象規模によって幅があります。ここでは、クラウド型とオンプレミス型に分けて費用感の目安を示します。具体的な料金は各製品の比較表・個別紹介を参照してください。

なお、本記事に記載した各製品の料金は記事作成時点(2026年10〜11月)に各社公式サイトで公開されていた情報に基づきます。料金は改定されることがあるため、導入前に各製品の公式サイトや資料で最新の金額をご確認ください。

クラウド型(月額・利用人数課金)の費用相場

クラウド型は、月額制で利用人数やプランに応じて課金される製品が中心です。小規模向けの売上管理特化型では月額数千円から、中小〜中堅向けの汎用・案件採算型では月額2万〜数万円程度が目安になります。初期費用を抑えて始めやすく、利用人数の増減に合わせて見直しやすいのが特徴です。採算管理まで扱う上位プランでは、利用機能や人数によって月額が上がる料金体系が一般的です。

オンプレミス型(初期費用・買い切り)の費用相場

オンプレミス型や買い切りのパッケージは、初期費用(ライセンス費・構築費)が中心の料金体系です。小規模向けのデスクトップ製品は数万円台から購入でき、中堅・大企業向けの統合ERPでは、カスタマイズや導入支援を含めて初期費用が数百万〜数千万円規模になることもあります。

中堅〜大企業向けの製品は料金を公開せず個別見積もりとするベンダーが多く、採算管理の要件やカスタマイズの範囲によって費用が変わります。自社の要件を整理したうえで見積もりを取り、総保有コストで比較することが大切です。

導入・運用の注意点

採算管理を軌道に乗せるには、導入後の運用で押さえておきたい点があります。

入力ルールを標準化する

採算は、原価や工数のデータが正しく入力されて初めて見えます。誰が・いつ・どの単位でデータを入力するかのルールを決めておかないと、担当者によって入力粒度がばらつき、採算の数字が信頼できなくなります。導入初期に入力ルールを定め、現場に共有することが欠かせません。

原価データの精度を保つ

外注費や労務費の計上が遅れたり漏れたりすると、採算が実態より良く見えてしまいます。工数の入力を日次・週次で習慣づける、外注費を発生のつど登録するなど、原価データを遅れなく反映する運用が、採算管理の精度を左右します。

定着までの工数を見込む

新しいシステムは、現場が入力に慣れ、採算の数字を意思決定に使えるようになるまで一定の時間がかかります。導入直後は設定やデータ移行、教育の工数が発生します。ベンダーの導入支援やサポート体制を活用しつつ、定着までの期間を見込んで計画を立てることが、採算管理を根づかせるうえで大切です。

まとめ

売上だけでなく採算まで管理できる販売管理システムを選ぶときは、まず「採算をどの単位で見たいか」を決めることが出発点になります。商品別の粗利で十分なら汎用・統合型、案件や契約ごとの損益を追いたいなら案件採算特化型、まず売上と粗利から始めたいなら小規模向けの製品が候補です。そのうえで、会計・ECとの連携、自社の規模・業種への適合、そして口コミ・評判から読み取れる定着のしやすさを確かめて絞り込みます。

気になる製品が見つかったら、資料請求で採算管理の機能詳細や料金、導入事例を取り寄せ、口コミと照らし合わせて検討してください。複数製品の資料をまとめて取り寄せると、採算の管理範囲や連携の違いを横並びで比較できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 採算管理とは何ですか?

A. 採算管理とは、売上から原価(仕入・外注費・労務費など)を差し引いた利益を、取引・案件・商品といった単位で把握し、その取引や案件が儲かっているかを判断する業務です。売上の金額だけを追う売上管理と異なり、原価まで見える化して赤字の芽を早い段階でつかむことを目的とします。採算管理に対応した販売管理システムなら、決算を待たずに取引・案件ごとの利益を確認できます。

Q. 売上管理と採算管理は何が違いますか?

A. 売上管理が「いくら売れたか」を記録するのに対し、採算管理は「その売上から原価を差し引いていくら利益が残ったか」まで見る点が違いです。売上が伸びても原価が膨らめば利益は残らないため、取引先ごとの値引きや案件ごとの外注費超過に気づくには、売上に加えて採算まで管理する必要があります。

Q. 採算管理ができる販売管理システムは、案件・取引ごとの採算まで管理できますか?

A. 案件(プロジェクト)単位で外注費や工数まで積み上げて損益を出せるのは、案件・取引採算特化型の製品です。商品別・取引先別の粗利までなら多くの汎用・統合型が対応しますが、工数を「工数×労務単価」で人件費に換算して案件原価に反映するには案件採算特化型が必要です。自社の原価の大半が仕入か外注・人件費かで、合うタイプが分かれます。

Q. 採算管理システムの口コミ・評判はどこを見ればよいですか?

A. 採算管理システムの口コミは、「赤字取引・赤字案件が見えるようになったか」「原価や工数の入力の手間と定着のしやすさ」「導入時のサポートと設定支援の手厚さ」の3点に注目して読むのがポイントです。採算の可視化は製品の売り文句になりやすいため、自社と近い業種・規模のレビューを選び、低評価の声も含めて複数件を読み比べると、導入後に実際に使えるかを見極めやすくなります。

Q. 採算管理ができる販売管理システムは、会計ソフトやECと連携できますか?

A. 採算管理ができる販売管理システムの多くは、会計ソフトとの仕訳連携やEC・POSからの受注データ取り込みに対応しています。ただし連携できる範囲は製品ごとに異なり、連携が弱いと採算を出すために別システムへの再入力が発生し、二重入力の手間とミスの温床になります。使っている会計ソフトと仕訳連携できるか、APIやCSVでの連携の対応範囲を、自社の業務の流れに沿って確認してください。

Q. 採算管理ができる販売管理システムの費用相場はどれくらいですか?

A. クラウド型は小規模向けで月額数千円から、中小〜中堅向けの汎用・案件採算型で月額2万〜数万円程度、オンプレミス型・買い切りは数万円台から、中堅・大企業向けの統合ERPでは初期費用数百万〜数千万円規模まで幅があります。中堅〜大企業向けは料金非公開のベンダーが多いため、要件を整理して見積もりを取り、総保有コストで比較することが大切です。

Q. 中小企業や小規模の事業者でも採算管理システムは使えますか?

A. 中小企業や小規模の事業者でも使える採算管理システムはあります。個人事業主〜小規模向けには、売上と仕入原価から粗利を手軽に把握できる小規模・売上管理特化型があり、初期費用0円・月額数千円から始められる製品もあります。まずは売上と粗利の見える化から始め、事業の拡大に合わせて機能の充実した製品へ移行する進め方が現実的です。

Q. Excelでの採算管理にはどんな限界がありますか?

A. Excelでの採算管理は、赤字取引や採算割れの案件に気づくのが数字を締めた後になりやすく、担当者に計算が閉じて属人化しやすい点が限界です。取引・案件ごとに原価を自動で紐づけるシステムに切り替えると、見積もり段階や進行中の時点で採算を把握でき、誰が見ても同じ数字を確認できます。取引量が増えて赤字の発見が遅れていると感じ始めたら、乗り換えを検討するタイミングです。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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