毎年7月に提出する算定基礎届は、4月から6月の報酬をもとに社会保険料の基準となる標準報酬月額を決め直す、会社にとって欠かせない手続きです。被保険者が増えるほど集計の負担は大きくなり、「社労士に任せたら費用はいくらかかるのか」と気になった担当者の方も多いのではないでしょうか。
社労士への算定基礎届の依頼料は、被保険者数(社会保険に加入する従業員数)によって変わり、スポットで頼むか顧問契約の中で対応してもらうかでも金額の考え方が異なります。この記事では、被保険者数別の報酬相場、顧問契約に含まれるのか別料金なのかの違い、同じ時期にまとめて発生する社会保険・労働保険手続きの費用までを整理します。
そのうえで、算定基礎届だけをスポットで頼むのか、顧問契約や給与計算アウトソーシングでまとめて任せるのかを判断できるよう、社会保険手続きまで対応できる委託先の選び方も紹介します。自社に合った進め方を選ぶ材料としてお役立てください。
目次
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算定基礎届を社労士に頼むといくら?被保険者数別のスポット報酬相場
ここからは、算定基礎届をスポット(単発)で社労士に依頼した場合の報酬を、被保険者数別に見ていきます。金額は事務所ごとに公開されており、人数帯で定額を決める方式と、固定額に人数分を加算する方式があります。
被保険者数帯別の料金相場(複数事務所の公開料金から)
社労士事務所・社会保険労務士法人が公開している算定基礎届のスポット料金を、被保険者数帯ごとに並べました。税区分を揃えて見ると、同じ人数でも事務所や料金方式によって幅があり、1〜9人で税別おおむね1万7,000円台〜4万円前後、人数が増えるほど段階的に上がるのが実情です。
| 被保険者数 | 例A:社労士事務所 (人数帯別・税別) | 例B:社労士法人ALTIBEST (人数帯別・税込/括弧内は税別換算) | 例C:社労士法人 (固定額+対象者数×1,100円/原典に税区分の記載なし) |
|---|---|---|---|
| 1〜9人 | 30,000円 | 44,000円(税別約40,000円) | 17,600〜26,400円(1人〜9人) |
| 10〜19人 | 40,000円 | 55,000円(税別約50,000円) | 約27,500〜37,400円 |
| 20〜29人 | 50,000円 | 66,000円(税別約60,000円) | 約38,500〜48,400円 |
| 30〜39人 | 60,000円 | 77,000円(税別約70,000円) | 約49,500〜59,400円 |
| 40〜49人 | 70,000円 | 88,000円(税別約80,000円) | 約60,500〜70,400円 |
| 50人以上 | 別途相談 | 99,000円〜(税別約90,000円〜・50〜59人) | 71,500円〜 |
各事務所の公開料金ページ(2026年10月時点)をもとに作成。例A=社会保険労務士事務所、例B=社会保険労務士法人ALTIBEST(公開料金は税込。括弧内は税込÷1.1の税別換算の目安)、例C=社会保険労務士法人(固定額16,500円+対象者数×1,100円)。例Cは原典に税区分の記載がなく、横断比較のため公開額をそのまま併置(税別相当として比較)。
出典・参考資料(3件)
料金方式は2タイプ、同じ人数でも金額が割れる理由
算定基礎届のスポット料金は、大きく2つの決め方に分かれます。1つは被保険者数の人数帯ごとに定額を決める方式(例A・例B)で、もう1つは固定額に対象者1人あたりの単価を加算する方式(例C)です。
人数帯別の定額方式は、料金が一目で分かりやすい反面、同じ帯の中では人数が少なくても多くても同額になります。固定額+加算方式は、対象者が少ないほど割安になりやすく、人数に応じて金額が細かく変わります。自社の被保険者数がどの帯の境目に近いか、短時間労働者を含めて対象者が何人かによって、どちらの方式が割安かは変わります。
加えて、同じ人数帯でも事務所によって金額に差が出ます。これは電子申請への対応範囲、健康保険組合に加入している場合の加算の有無、顧問契約とセットかどうかといった前提が事務所ごとに異なるためです。見積もりを取る際は、提示額が税込か税別か、健保組合加入時の加算があるかまで確認しておくと、比較がぶれません。
顧問契約だと算定基礎届は料金に含まれる?別料金?
ここからは、顧問契約と算定基礎届の料金の関係を整理します。算定基礎届が顧問料に含まれるかどうかは事務所によって分かれるため、契約前に確認すべきポイントです。
「顧問に含む」事務所と「顧問でも別料金」の事務所がある
顧問契約を結んでいれば算定基礎届も料金に含まれる、とは限りません。たとえば、ある社会保険労務士法人は算定基礎届を顧問契約に含め(一部の軽量プランを除く)、別途のスポット料金はかからないと明記しています。一方で、別の社労士事務所は「社会保険の算定基礎届は別途費用がかかります」と明記し、顧問契約を結んでいても算定基礎届は別料金としています。
顧問料の中に年1回の算定基礎届まで含まれるかどうかは、事務所ごとに方針が異なります。顧問契約を検討する際は、算定基礎届や年度更新、賞与支払届といった定例の手続きが顧問料に含まれるのか、それとも都度のスポット料金になるのかを、契約書や料金表で確認することが欠かせません。
顧問契約にした場合の月額の目安
社会保険手続きの代行を含む顧問料は、従業員数に応じて段階的に上がります。相場の目安は、個人事業主で月額1万〜2万円、中小企業で月額2万〜5万円です。より具体的な水準の一例として、ある社会保険労務士の公開料金では、4名以内で月額15,000円前後、標準的な顧問で月額18,000円前後です。これに人数加算(5〜9人で5,000円、10〜19人で10,000円など)が乗ります。
算定基礎届を毎年スポットで頼むと、人数によっては1回あたり数万円かかります。手続きの頻度や社内の工数を踏まえ、年間の合計で見たときに顧問契約のほうが割安になるケースもあります。年1回の算定基礎届だけで判断せず、資格取得・喪失届や月額変更届など日常的に発生する手続きの量まで含めて比べると、どちらが合うか見えてきます。
たとえば被保険者10名なら、算定基礎届のスポットは1回4万円前後(例A・10〜19人帯)です。入退社に伴う資格取得・喪失届が年数件(1件1万5,000〜2万2,000円)加わると、年間合計はおおむね5万〜10万円台になります。
この程度で社内対応できるならスポット、月額変更届や資格得喪が毎月のように出るなら社会保険手続き込みの顧問(月1万8,000円〜)にまとめたほうが、年間の見通しは立てやすくなります。
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算定基礎届と同時期に発生する社会保険・労働保険手続きの費用
算定基礎届を社労士に頼むタイミングでは、ほかの社会保険・労働保険手続きもまとめて依頼できます。ここでは、同時期に発生しやすい手続きのスポット費用の目安を整理します。
社会保険のスポット手続き(資格取得・喪失届/月額変更届/賞与支払届/新規適用届)の費用
入退社に伴う資格取得・喪失届や、昇給などで標準報酬月額が変わったときの月額変更届は、社会保険手続きの中でも発生頻度が高い手続きです。公開料金の例では、1件あたりおおむね次のような水準です。
| 手続き | 費用の目安(公開料金の例) |
|---|---|
| 被保険者資格取得届・喪失届(1件) | 15,000円〜22,000円 |
| 被扶養者異動届 | 15,000円〜22,000円 |
| 月額変更届(随時改定) | 16,500円+対象者数×1,100円 など |
| 賞与支払届 | 1名2,000円〜(事務所により44,000円〜の例もあり) |
| 社会保険の新規適用(会社設立時) | 30,000円前後(初回限定割引で25,000円の例や、事務所により数万円台まで) |
各事務所の公開料金ページ(2026年10月時点)をもとに作成。税区分は各事務所の表記に従う。
賞与支払届のように、1名あたりの単価で設定する事務所と、1回あたりの定額で設定する事務所があり、金額の幅が大きい手続きもあります。複数の手続きを同時に頼む場合は、手続きごとの合算で見積もりを取ると、総額を把握しやすくなります。
労働保険の年度更新の費用
労働保険の年度更新は、毎年6月〜7月に前年度の確定保険料と当年度の概算保険料を申告・納付する手続きで、算定基礎届とほぼ同じ時期に発生します。社労士に依頼した場合の費用は、公開料金の例で30,000円前後が目安です。算定基礎届と年度更新を同じ時期にまとめて依頼すると、やり取りが一度で済み、社内の負担を抑えやすくなります。
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そもそも算定基礎届とは?定時決定の仕組みと提出期間
報酬相場の前提として、算定基礎届がどんな手続きで、いつまでに出すのかを押さえておきます。ここを理解しておくと、自分でやる場合の手間と委託の判断がしやすくなります。全体の流れは次のとおりです。

定時決定の計算(4〜6月の報酬から標準報酬月額を見直す)
算定基礎届は、社会保険料の計算の基礎となる標準報酬月額を、毎年1回見直すための届出です。実際の報酬と標準報酬月額が大きくずれないように、事業主が4月・5月・6月の報酬を届け出て、国が標準報酬月額を決め直します。この仕組みを定時決定といいます。
健康保険・厚生年金保険の被保険者および70歳以上被用者の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないように、事業主は、7月1日現在で使用している全被保険者の3カ月間(4月、5月、6月)の報酬月額を算定基礎届により届出し、厚生労働大臣はこの届出内容に基づき、毎年1回標準報酬月額を決定し直します。これを定時決定といいます。決定し直された標準報酬月額は、9月から翌年8月までの各月に適用されます。
出典:定時決定(算定基礎届)|日本年金機構
標準報酬月額は、4月・5月・6月のうち支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は11日以上)の月の報酬の平均から決まります。ここでいう報酬には通勤手当や残業手当が含まれますが、年3回以下の賞与は含みません(年4回以上支給される賞与は報酬に含まれます)。こうして決まった標準報酬月額が、その年の9月から翌年8月まで適用されます。
提出期間(7月1日〜7月10日)と社内処理の手間
算定基礎届の提出期間は、毎年7月1日から7月10日までです。厚生年金保険法施行規則第18条第1項は、7月1日現在で使用する被保険者の報酬月額に関する届出を「同月十日までに」行うと定めており、健康保険側にも同様の規定があります(10日が土日の場合は翌営業日が期限)。
提出期間は10日間と短く、6月に年金事務所から届出用紙が送られてきてから、全被保険者の4〜6月の報酬を集計し、標準報酬月額を当てはめて作成する必要があります。被保険者が多い会社ほど集計の工数は大きく、支払基礎日数の確認や短時間労働者の扱いなど、判断を要する部分もあります。この負担の大きさが、社労士への委託を検討する主な理由になっています。
社労士へのスポット依頼・顧問・まとめて委託、どれを選ぶ?
ここまでの費用を踏まえ、算定基礎届の依頼の仕方を3つの選択肢で整理します。自社の人数規模・手続きの頻度・社内の工数に当てはめて考えると、どれが合うかが見えてきます。

スポット依頼は、算定基礎届など必要な手続きだけを単発で頼む方法です。手続きの回数が少なく、日常の社会保険事務は社内で回せる会社に向きます。年1回の算定基礎届だけなら、被保険者数に応じた数万円のスポット料金で済みます。ただし、入退社が多い時期や月額変更届が頻発する場合は、その都度スポット料金が積み上がる点に注意が必要です。
顧問契約は、月額の顧問料で社会保険手続きを継続的に任せる方法です。資格取得・喪失届や月額変更届が日常的に発生する会社では、都度のスポット料金を気にせず相談できる安心感があります。年間の手続き量が多いほど、スポットの積み上げより割安になりやすい一方、算定基礎届が顧問料に含まれるかは事務所によって異なるため、契約内容の確認が欠かせません。
まとめて委託は、給与計算や経理まで含めてアウトソーシングし、その中で社会保険手続きにも対応してもらう方法です。給与計算と社会保険手続きはデータが連動するため、一体で任せると二重入力や転記ミスを減らせます。担当者の退職で業務が止まるリスクを避けたい会社や、バックオフィス全体の工数を圧縮したい会社に向いています。給与計算アウトソーシングの費用や選び方は、別記事で詳しく比較しています。
給与計算アウトソーシングおすすめ34選を比較|業務範囲・料金体系・規模別の選び方
毎月の給与計算や賞与計算、年末調整、社会保険の手続きに、特定の担当者が追われていないでしょうか。社会保険料率や税制は毎年のように改正され、その都度の確認作業まで含めると、経理や人事、総務の少人数体制では業務が属人化しやすくなります。担当者が…
判断の軸はシンプルです。手続きが年に数回で社内に余力があればスポット、日常的に手続きが発生するなら顧問、給与計算を含めて丸ごと負担を減らしたいならまとめて委託、が基本の考え方になります。
社会保険手続き・算定基礎届まで任せられるおすすめの委託先
ここからは、算定基礎届を含む社会保険手続きまで任せられる委託先を紹介します。まず選び方のポイントを押さえ、そのうえで主要なサービスを比較します。
委託先は大きく2つに分かれます。給与計算や経理までまとめて任せたい会社に向くアウトソーシング型と、社会保険手続きを主体に社労士へ頼みたい会社に向く社労士法人・事務所です。算定基礎届のスポット単体で頼みたいのか、給与計算ごと任せたいのかを念頭に読み進めると、選びやすくなります。算定基礎届の単体スポット料金は各社とも公表が少なく、見積もりで確認するのが確実です。
委託先選びのポイント(期限内の提出・提出代行の主体・料金体系)
委託先を選ぶときは、まず算定基礎届を7月10日の期限内にミスなく提出できる体制があるかを確認しましょう。電子申請に対応していれば、やり取りがスムーズで提出の確実性も高まります。
次に重要なのが、社会保険の提出代行を誰が担うかです。社会保険手続きの提出代行は社会保険労務士の独占業務のため、委託先が自社に社労士を抱えているか、提携する社労士と連携して対応するのかで、窓口の一本化のしやすさが変わります。給与計算から社会保険手続きまで一つの窓口で完結したいなら、社労士法人や、社労士と連携するアウトソーシング会社が候補になります。
最後に、料金体系が自社の人数・頼み方に合うかも見ておきましょう。スポットで頼みたいのか、顧問や給与計算まで含めて任せたいのかによって、適した料金体系は変わります。公開料金がある委託先なら、見積もり前におおよその費用感をつかめます。
主要サービスの比較
社会保険手続き・算定基礎届に対応できる主要な委託先を、料金体系と対応形態で比較します。
| サービス名 | Wheat Accounting | An-field(アンフィールド) | 小林労務 | 東京丸の内社会保険労務士法人 | 社会保険労務士東京福寿事務所 | DIG社会保険労務士法人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 社会保険手続きの料金(体系・目安) | 要見積もり (社保は連携社労士が対応) | 社保等手続き顧問 550円×人数/月(税込) 算定基礎届のみは要問い合わせ | 1〜19名 月額20,000円〜(税別) 算定基礎届単体は要問い合わせ | 労務顧問 10名まで30,000円+1,000円/名(税別) 給与計算は10,000円+2,000円×人数 | 社保新規適用15,000円〜・労働保険成立10,000円〜(手続き単位) 月額顧問料1〜3名8,000円〜(税別) | 給与計算 1〜100名 〜100,000円/101名〜 90,000円〜(税別) 社保手続きは労務顧問併用 |
| 料金体系の型 | 工数・納期で決定 (年商レンジが目安) | 人数×単価+規模別定額 | 規模別の月額 (詳細は要見積もり) | 固定額+人数加算 | 手続き単位+規模別顧問料 | 人数レンジ別の定額 |
| 社会保険手続き全般の対応 | △連携社労士が対応 | ●各種手続込み(内訳は要確認) | ●入退社・扶養異動等の届出を代行 | ◎月変・算定基礎届・年度更新を一括電子申請 | ◎資格取得喪失・月変・算定基礎届・年度更新 | △労務顧問併用で対応 |
| 対応形態 | 提携社労士と連携 | 社労士法人が対応 | 社労士法人が提出代行 | 社労士法人が提出代行 | 社労士事務所が提出代行 | 社労士法人が提出代行 (労務顧問併用) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
対応列の記号:◎=算定基礎届を含む社会保険手続きに幅広く対応/●=社会保険手続きに対応/△=提携社労士が対応。料金は各社の公開情報(2026年10月時点)をもとにした目安で、算定基礎届の単体スポット料金は見積もりで確認を。
1. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

記帳や請求書発行、給与計算、月次決算まで経理業務全般を代行し、税務は税理士、社会保険・労務は社労士と連携して対応するのが、株式会社Wheatのワンストップ型アウトソーシング「Wheat Accounting」です。算定基礎届などの社会保険手続きは連携する社労士が担うため、算定基礎届だけを単発で頼むというより、経理・給与ごとバックオフィス全体をまとめて任せたい会社に向いています。
料金は年商レンジを目安に、実際の工数と納期に応じて決まる設計です。担当者の急な退職で経理が止まる、属人化してやり方が分からない、といった課題を抱える中小企業・スタートアップが、固定費を抑えつつ専門性を確保する選択肢として利用しています。社会保険手続きの範囲や算定基礎届の対応可否は、ヒアリングで確認するとよいでしょう。
退職や属人化による業務停止は、社会保険手続きを含めてまとめて委託するきっかけになりやすい論点です。社内で経理人材を抱える場合の負担について、株式会社Wheatの佃氏は次のように述べています。

最近特に多いご相談は、「急な退職で経理が止まってしまった」「担当者にしかやり方がわからない」といった、退職と属人化にまつわる切実な課題です。自走できる経理人材を新たに採用する場合、年収600万〜700万円程度の費用負担が生じるだけでなく、採用後の教育や管理負担も決して軽くはありません。中小企業にとって、これほどの人件費を「固定費」として抱え続けることは、経営上の大きなリスクになりかねません。
2. An-field(社会保険労務士法人An-field)

社会保険労務士法人An-fieldは、給与計算と社会保険手続きを社労士法人として一体で請け負うサービスです。算定基礎届を含む社会保険手続きにも社労士法人として対応するため、給与計算から届出までの窓口を一本化しやすいのが特長です。
料金は従業員規模別に公開されており、給与計算アウトソーシングは10名まで月額33,000円(税込)、11〜50名は27,500円+770円×人数といった体系です。これに加え、料金ページには「社保等手続き顧問」のメニューがあり、社会保険手続きを顧問として継続的に任せることもできます。給与計算と社会保険をまとめて社労士に委託したい中小企業に適しています。
3. 小林労務(社会保険労務士法人小林労務)

創業30年以上の実績を持つ社会保険労務士法人小林労務は、社会保険・労働保険手続きと給与計算のアウトソーシングを手がけるKBRグループの社労士法人です。算定基礎届などの社会保険手続きは自法人の社労士が担い、電子申請を活用して中小から大手まで対応すると訴求しています。
労務相談や就業規則の整備から手続き代行までを一貫して扱うため、社会保険手続きを軸に労務全般を相談できる体制が強みです。算定基礎届の個別料金は公開情報では目安にとどまるため、自社の人数での費用は見積もりで確認するのが確実です。
4. 東京丸の内社会保険労務士法人(Office Linx)

月次給与計算や賞与計算に加え、社会保険の月額変更届・算定基礎届、労働保険の年度更新を給与計算と併せて一括で電子申請できる点を打ち出すのが、東京丸の内社会保険労務士法人(Office Linx)の給与計算代行です。給与計算と社会保険手続きを一度の依頼でまとめて進めたい会社に向いています。
給与計算代行は月額10,000円+2,000円×対象者数(税別)が公開料金で、社会保険・労働保険の手続きを含めて任せる場合は10名まで月額30,000円の労務顧問が近い選択肢になります。算定基礎届を給与計算と切り離さず、年間を通して一貫して任せたいケースで候補になります。
5. 社会保険労務士東京福寿事務所

手続き単位の起点価格を公開しているのが、社会保険労務士東京福寿事務所の特徴です。社会保険新規適用は15,000円〜、労働保険成立は10,000円〜、給与計算代行は5,500円〜と、必要な手続きだけをスポットで頼みたいときに費用感をつかみやすい料金設計になっています。
SmartHRやマネーフォワード社会保険などのクラウド労務ソフト上での社労士アカウントによる電子申請に対応しており、既にこれらのソフトを使っている会社では社労士アカウントと連携して手続きを進められます。従業員数別の月額顧問料も公開しているため、スポットと顧問を比べながら検討できます。
6. DIG社会保険労務士法人

税理士法人などを含むDIGグループの社労士法人が提供する給与計算代行は、人数レンジ別の月額料金を公開している数少ない例です。1名〜100名で月額100,000円まで、101名〜で90,000円〜というように、従業員規模に応じた料金が明示されています。
勤怠集計結果や昇給情報を受け取り、給与明細と振込データを作成して納品する流れで、労務顧問契約がなくても給与計算のみの依頼が可能です。会計・税務まで含めたグループ体制のため、給与計算・社会保険を起点にバックオフィスを広く相談したい会社にも向いています。
まとめ
算定基礎届を社労士にスポットで依頼した場合の報酬は、被保険者数に応じて1〜9人でおおむね1万7,000円台〜4万円前後から始まり、人数が増えるほど段階的に上がります。料金は人数帯別の定額型と、固定額+対象者数加算型に分かれ、同じ人数でも事務所によって幅があります。
算定基礎届が顧問料に含まれるかは事務所ごとに方針が異なるため、顧問契約を検討する際は契約内容の確認が欠かせません。年1回の算定基礎届だけで判断せず、資格取得・喪失届や月額変更届など日常的に発生する手続きの量まで含めて、スポット・顧問・まとめて委託のどれが自社に合うかを比べるのが、費用と手間の両面で後悔しない選び方です。
給与計算や経理まで含めて任せたい場合は、社会保険手続きに対応する委託先の資料をまとめて取り寄せ、対応範囲と料金を比較してみてください。
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算定基礎届の社労士報酬に関するよくある質問(FAQ)
Q. 算定基礎届とは何ですか?
A. 算定基礎届とは、社会保険料の基礎となる標準報酬月額を毎年1回見直すために、全被保険者の4〜6月の報酬を届け出る手続きです。この見直しは定時決定と呼ばれ、事業主が7月1日現在で使用する全被保険者の報酬を届け出て、国が標準報酬月額を決め直します。決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年8月までの各月に適用されます。
Q. 算定基礎届だけをスポットで社労士に頼めますか?
A. 算定基礎届は、顧問契約を結んでいなくても単発(スポット)で社労士に依頼できます。費用は被保険者数によって変わり、1〜9人でおおむね1万7,000円台〜4万円前後が目安で、人数が増えるほど段階的に上がります。日常の社会保険事務は社内で回せて、年1回の算定基礎届だけを外注したい会社に向いた頼み方です。
Q. 個人事業主や従業員が少ない会社でも算定基礎届を社労士に依頼できますか?
A. 算定基礎届は、社会保険の適用事業所であれば、個人事業主や従業員が少ない会社でも社労士に依頼できます。被保険者が少ないほどスポット料金も顧問料も抑えられ、固定額に対象者数を加算する料金方式なら、対象者が少ない会社ほど割安になりやすいです。顧問料の目安も個人事業主で月額1万〜2万円程度からで、規模に応じた頼み方を選べます。
Q. 算定基礎届を提出期限の7月10日に間に合わせるには、いつ社労士に依頼すればよいですか?
A. 算定基礎届を期限内に提出するには、6月に年金事務所から届出用紙が届く前後、遅くとも6月中には社労士に依頼し、4〜6月の報酬データを渡せるよう準備しておくのが安心です。提出期間は7月1日から7月10日までの10日間と短く、全被保険者の報酬集計や標準報酬月額の当てはめに時間がかかるためです(10日が土日の場合は翌営業日が期限)。
電子申請に対応する委託先なら、やり取りがスムーズで提出の確実性も高まります。
Q. 算定基礎届は顧問契約とスポット依頼のどちらが安いですか?
A. 算定基礎届だけならスポット依頼のほうが割安ですが、日常的に社会保険手続きが発生する会社では顧問契約のほうが年間の合計で安くなることがあります。年1回の算定基礎届だけで判断せず、資格取得・喪失届や月額変更届など日常的に発生する手続きの量まで含めて比べるのがポイントです。顧問料の目安は、個人事業主で月額1万〜2万円、中小企業で月額2万〜5万円です。
Q. 算定基礎届を自分で作成するのと社労士に頼むのは何が違いますか?
A. 自分で作成すれば費用はかかりませんが、全被保険者の4〜6月の報酬集計や、支払基礎日数・短時間労働者の扱いの判断を自社で担う必要があります。社労士に頼むと報酬はかかるものの、こうした集計・判断と期限内の提出まで任せられ、ミスや提出遅れのリスクを抑えられます。被保険者が多い会社ほど社内処理の工数が大きくなるため、委託を検討する主な理由になっています。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















