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ハラスメント研修を東京で実施する方法|無料の公的支援・講師派遣・eラーニングを費用と形式で比較

ハラスメント研修 東京 の選択肢を徹底比較のサムネイル画像

職場のハラスメント防止は、法律で事業主に措置が義務づけられ、研修はその措置を果たす代表的な手段となっています。2026年10月にはカスタマーハラスメント対策も義務の対象に加わり、東京都では条例でカスハラ防止が求められるなど、東京の企業が研修に取り組む理由はこの数年で大きく増えました。

一方で、いざ研修を実施しようとすると、無料で使える公的な支援があるのか、講師を招くべきか、全社員へどう届けるかなど、東京で実際に申し込める受け先を見極める段階でつまずきがちです。管理職と全従業員では必要な内容も変わり、何をどの形式で実施すればよいか決めきれないという声もよく聞かれます。

東京都や東京労働局の無料セミナーから、講師派遣・集合研修、1名から参加できる公開講座、場所を問わず全社へ配信できるeラーニングまで、受け方は多様です。費用と手間を抑えつつ自社に合う受け先を選ぶには、どの選択肢をどう見比べればよいのでしょうか。

本記事では、東京で受けられるハラスメント研修を受け方別に整理し、形式・対象・費用・申込方法で比較します。無料で使える公的支援の中身から、有料で外注する場合の費用の目安、研修先を選ぶときの観点までをまとめました。自社に合う受け先を選ぶ判断材料としてご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事では、東京で受けられるハラスメント研修に絞って比較します。東京都・東京労働局が都内の企業向けに提供する公的支援や、東京で申し込める講師派遣・公開講座を中心に扱い、全国どこからでも受講できるeラーニングも「東京の企業が全社へ届ける選択肢」として取り上げます。

東京という地域で絞らず、全社配信のeラーニングを軸にコンプライアンス研修全般を幅広く比較したい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。

東京にこだわらず全国で受けられるハラスメント研修まで視野を広げて、受講対象・形式・料金で比べたい場合は、次の記事もご参照ください。

自社に向いた受け先は、記事後半の選定診断でも絞り込めます。

東京で受けられるハラスメント研修の4つの選択肢

東京でハラスメント研修を受ける方法は、大きく4つの受け方に分けられます。費用のかけ方や、誰にどう届けるかが受け方ごとに異なるため、まずは自社がどの受け方に近いかを押さえると、候補を素早く絞り込めます。

東京で受けられるハラスメント研修の4つの受け方の整理。公的支援(東京都・東京労働局、費用は無料)、講師派遣・集合研修(自社向けに実施、1回10万円台から)、公開講座(1名から参加、1名数万円から)、eラーニング(場所を問わず全社へ配信、1人月数百円から)の形式・対象・費用の方向性を比較した図解。

東京都・東京労働局などの公的支援(無料)

東京都や国(東京労働局)が、都内の企業向けに無料で提供している研修・セミナー・専門家派遣・相談窓口・学習動画です。費用をかけずに着手できるため、まず最初に検討したい受け皿といえます。まず無料で始めたい場合は、記事後半で東京都・東京労働局の無料の公的支援を詳しく紹介します。

開催時期や定員が決まっているもの、申込の締切があるものもあり、タイミングを逃すと次回まで待つ場合があります。自社の実態に合わせた細かいカスタマイズは難しい一方、法改正の要点を押さえた内容を無料で学べる点は大きな利点です。

講師派遣・集合研修(自社に合わせて実施)

講師が自社に出向く、あるいはオンラインでつなぎ、社員に向けて実施する研修です。弁護士や社会保険労務士、ハラスメント対応の専門家など、講師の専門性を選べるのも特徴になります。

対象(管理職・全従業員)やテーマ(パワハラ・セクハラ・カスハラなど)を自社の課題に合わせて調整しやすく、事例を自社の業種に寄せることもできます。費用は内容・時間・講師によって変わる見積制が中心です。

公開講座・オープンセミナー(1名から参加)

他社の参加者と合同で受講する、1名から申し込めるタイプの研修です。相談担当者や管理職を1人だけ学ばせたい、まず担当者が内容を見極めたいといった場面に向きます。

自社向けのカスタマイズはできませんが、少人数から参加でき、受講費も1名あたりで区切られているため、小規模に始めやすい受け方です。東京では対面・オンラインの両方で継続的に開催されています。

eラーニング(場所を問わず全社へ配信)

オンデマンドの動画・スライド教材を、場所や時間を問わず全社員へ配信できる受け方です。受講管理の機能を備えたものが多く、誰が受講済みかを記録として残せます。

拠点が分散している、全社一斉に短期間で受講させたい、受講履歴を証跡として残したいといった場合に現実的な選択肢になります。集合研修のような双方向性は弱まるため、管理職向けには別途演習を組み合わせる企業もあります。

自社がどの受け方に向いているか迷う場合でも、最適な受け先を最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】東京で受けられるハラスメント研修を比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせて比較・選定できるよう、東京で受けられるハラスメント研修を受け方別に一覧にまとめます。受け方・対象・テーマ・費用の目安・申込方法を横並びで確認してください。

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サービス名OneCompliancemanebi eラーニングBUSINESS LAWYERS COMPLIANCELegal LearningJMAM eラーニングライブラリインソース 動画百貨店/LeafCAREERSHIPクオレ・シー・キューブ東京弁護士会東京海上ディーアール日本ハラスメントカウンセラー協会日本産業カウンセラー協会アガルートシナプスガイアシステム日本生産性本部坂本直紀社会保険労務士法人21世紀職業財団東京都 ハラスメント防止対策支援東京都 カスハラ防止対策推進事業東京労働局 ハラスメント対策セミナーTOKYOノーハラ企業支援ナビ
提供主体株式会社Oyster株式会社manebi弁護士ドットコム(監修: 弁護士法人 直)株式会社LegalOn Technologies日本能率協会マネジメントセンター株式会社インソース株式会社ライトワークスクオレ・シー・キューブ(専門コンサル)東京弁護士会(弁護士講師派遣)東京海上ディーアール(リスクコンサル)日本ハラスメントカウンセラー協会日本産業カウンセラー協会株式会社アガルート(弁護士・社労士)株式会社シナプス株式会社ガイアシステム日本生産性本部坂本直紀社会保険労務士法人21世紀職業財団東京都東京都東京労働局/働き方改革推進支援センター東京都
受け方eラーニング(オンデマンド)eラーニング+集合研修eラーニング教材(オンデマンド)eラーニング(オンデマンド)eラーニング(オンデマンド)eラーニング(オンデマンド)eラーニング(オンデマンド)講師派遣・集合/オンライン講師派遣(対面)講師派遣・集合/オンライン(WEB)講師派遣(出張)/公開・オンライン認定研修集合研修(講義+演習)講師派遣・集合/オンライン+eラーニング集合(対面)・eラーニング集合・オンライン・ハイブリッド集合・オンライン/eラーニング講師派遣・会場/オンライン/ハイブリッド公開講座(1名〜)+オーダーメイド研修専門家派遣・セミナー・相談窓口セミナー・相談窓口・奨励金・団体コンサル集合セミナー(会場)学習動画・オンラインセミナー(自己学習)
対象管理職・全従業員(別コース)一般〜管理職(管理職別コースあり)テーマ単位(管理職向けテーマあり)役員・管理職/従業員全社員向け全従業員・管理職(別立て)全社員・階層別(管理職ほか)経営層・管理職・一般・相談員管理職・全従業員(企業・団体)管理職/一般/全従業員(階層別)管理職・一般・幹部・相談員一般社員・管理監督者(6〜24名)管理職・全社員・経営層・顧客対応者記載なし(要問い合わせ)新入社員〜管理職(全階層)全社員(階層別は別メニュー)全社員・一般・管理職(要望に応じ設計)役員・管理職・全従業員・相談担当者都内の事業主・人事担当(体制づくり支援)都内の企業・業界団体都内の中小企業の事業主・人事労務担当全従業員(自己学習)・担当者
テーマパワハラ・セクハラ・マタハラ・SOGIハラ+カスハラ3コースパワハラ・セクハラ・マタハラ・パタハラ・カスハラパワハラ・セクハラ・マタハラ・パタハラ・カスハラ・LGBTQパワハラ・セクハラ・カスハラ(講座の詳細は非開示)パワハラ・セクハラ(カスハラはパッケージ外)パワハラ・セクハラ・マタハラ・アルハラ・ロジハラ・業界別カスハラパワハラ・セクハラ・スメハラ・リモハラ・カスハラ・SOGIハラパワハラ・セクハラ・マタハラ・SOGIハラ・カスハラ・就活セクハラパワハラ・セクハラ・マタハラ・ケア(育児介護)ハラパワハラ・セクハラ・マタハラパワハラ・セクハラ・カスハラ(相談員・認定研修)パワハラ・セクハラパワハラ・セクハラ・モラハラ・マタハラ・アルハラ・スメハラ・カスハラハラスメント防止・対応+アンコンシャスバイアスパワハラ・セクハラ・マタハラ・モラハラ・カスハラ・SNS・リモハラハラスメント基礎+心理的安全性・アンコンシャスバイアス等パワハラ・セクハラ・マタハラ・カスハラ・ジェンダーハラハラスメント全般・カスハラ・相談対応ハラスメント防止全般(職場環境づくり)カスタマーハラスメントパワハラ・法改正対応(カスハラ措置義務ほか)パワハラ・カスハラ・就活ハラ・SOGIハラ・マタハラ等
費用の目安初期費用0円+受講者数に応じた従量課金(10名〜・要問い合わせ)初期費用10万円+月額19,800円〜(39IDまで定額)1本60万円(税抜)〜要問い合わせ初期費用0円+100名で年396,000円(1名月330円相当)買い切り19.8万円〜/本・レンタル990円〜/名・LMS月67,500円〜要問い合わせ(教材は1,000ID 月350円/人〜・大企業向け)見積制(公開講座は75,000円(税別)〜)弁護士へ直接支払い(個別・非公開)見積制見積制(出張研修。公開研修は各申込ページ)見積制見積制見積制1人あたり数万円〜数十万円程度(見積制)見積制開催1回110,000円(税込)〜(見積制)養成講座77,000円(税込)〜(企業研修は見積制)無料無料無料無料
申込・対応資料請求・無料トライアル(全社配信)資料請求・無料デモ(全社配信)資料請求・デモ視聴(1本〜導入)無料デモ・問い合わせ(全社配信)30日無料トライアル・問い合わせ資料請求・問い合わせ(買切/レンタル/LMS)資料請求・問い合わせ(1,000名以下は別ライン)問い合わせ(東京・千代田区/オンライン)WEBフォーム・FAX/郵送(通年受付)WEBフォーム・電話問い合わせフォーム・各研修ページ問い合わせ(全国13支部・東京支部)問い合わせ(オンライン・派遣で東京対応)問い合わせ(東京・銀座/オンライン)見積もりフォーム(オンライン・派遣で東京対応)WEB見積もり・問い合わせフォーム・電話(東京・世田谷/オンライン)公開セミナー申込・問い合わせ(東京で対面開催)TOKYOはたらくネットから申込総合相談窓口(匿名可・平日日中)・各募集ページ専用フォーム(不定期・先着・各社2名まで)特設サイト閲覧(会員登録不要)
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

サービス個別紹介

比較表で挙げた受け先について、受け方ごとに特徴・対象・費用・申込方法を具体的に見ていきます。無料で使える公的支援の詳細は、この後の専用の章でまとめて取り上げます。

eラーニング(場所を問わず全社へ配信)

全社員へ均質な研修を届け、受講状況を記録として残したい企業に向く受け方です。拠点が分散している場合や、短期間で全社一斉に受講させたい場合に力を発揮します。

1. OneCompliance(株式会社Oyster)

OneComplianceの公式サイト

コンプライアンス研修に特化したeラーニングで、株式会社Oysterが運営します。法務・労務・情報セキュリティなどを横断する33コースを、1コンテンツ数分のマイクロラーニングで配信し、PC・スマートフォンの両方で受講できます。

ハラスメント予防は管理職向け(約70分・9セッション)と全従業員向け(約64分・8セッション)に分かれ、パワハラ・セクハラからSOGIハラ・オンラインハラスメントまでを扱います。カスタマーハラスメントは「規制と事業者の義務」「事業者間のカスハラ」「クレーム・カスハラ対応」の3コースを別立てで用意しています。

初期費用はなく、最低10名から利用できます(料金は受講者数に応じた課金で、具体額は要問い合わせ)。受講状況はダッシュボードで一元管理でき、未受講者への自動リマインドやCSV出力に対応します。導入前に無料トライアルで試せます。

こうした受講管理の仕組みが実際の受講状況にどうつながっているのか、提供元である株式会社Oysterの谷口氏はインタビューで次のように説明しています。

谷口氏
株式会社Oyster 代表取締役
谷口氏
独自インタビューより

数字でお伝えしやすいのは、受講完了率です。企業様によっては98%を超えるケースもあります。また、年間契約の継続率も97%を超えています。

2. manebi eラーニング(株式会社manebi)

manebi eラーニングの公式サイト

2,100コース・10,000本以上の教材を月額定額で見放題にできるLMS型のeラーニングです。株式会社manebiが提供し、コンプライアンス・ハラスメント・情報セキュリティからビジネススキルまでを1契約でカバーします。累計6,900社の導入実績があります。

ハラスメント研修は「ハラスメント基礎」「セクハラ対策」「厳しい指導か?パワハラか?」「カスハラ対応と対策」などをeラーニングで用意し、管理職対象のコースも別にあります。eラーニング40〜60分に加えて2時間の集合研修も提供し、全社員に配ったうえで管理職には集合研修を重ねる運用もできます。

料金はLITEが月額19,800円、STANDARDが月額39,800円で、いずれも39IDまで定額、初期費用は10万円です。全社へ均質に研修を配信しつつ費用を抑えたい企業に向きます。

3. BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE(弁護士ドットコム株式会社)

BUSINESS LAWYERS COMPLIANCEの公式サイト

ドラマ・漫画でコンプライアンス違反の事例を疑似体験する教材で、弁護士ドットコム株式会社が提供します。弁護士法人 直 法律事務所が監修し、1本約10分の動画に確認テストが付きます。自社で運用するLMSへの掲載や集合研修など、研修基盤を選ばず組み込めます。

ハラスメント関連は全50種類以上のラインナップの中で細かく分かれています。パワハラのグレーゾーン・逆パワハラ・精神的な攻撃、セクハラの制裁型・性的な発言から、マタハラ・パタハラ・カスハラ・LGBTQまでをテーマ単位で選べます。

料金は1本あたり60万円(税抜、付属資料込み)で、必要なテーマから1本単位で導入できます。扱いたい類型を絞って教材をそろえたい企業に向く構成です。

Legal Learningの公式サイト

弁護士が解説する動画講座を300件以上そろえた、法務・コンプライアンス領域の学習サービスです。契約審査AIを手がける株式会社LegalOn Technologiesが提供し、法改正を弁護士がニュース番組形式で解説する「法改正ステーション」も配信します。

全社員のコンプライアンス意識醸成に向けた「コンプライアンス推進プラン」では、専任担当が研修運用を支援します。ハラスメント研修は「役員・管理職向け」と「従業員向け」に分かれ、ドラマ仕立ての動画で学べます。

理解度確認テストや学習リマインド、進捗確認で受講状況を管理できます。料金は要問い合わせで、法務学習用とコンプラ研修用の2種類の無料デモを用意しています。

5. JMAM eラーニングライブラリ(株式会社日本能率協会マネジメントセンター)

JMAM eラーニングライブラリの公式サイト

CSR・法務・情報セキュリティ・ハラスメント防止・労務の5領域25コースを定額で受け放題にできるパッケージです。提供元は株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)で、法令改正に合わせた教材の更新や受講管理、修了証の自動発行まで含みます。

ハラスメント防止領域は、パワーハラスメント防止とセクシュアル・ハラスメント防止(知識編・事例編)の3コースで構成されます。カスタマーハラスメント対策コースはこのパッケージには含まれず、本体ライブラリ側に別途用意されている点に注意が必要です。

料金は受講者100名で年396,000円(税込、1名あたり月330円相当)、初期費用は0円で、最大30日の無料トライアルがあります。本体ライブラリは累計1.8万社以上の導入実績があります。

6. 動画百貨店/LMS「Leaf」(株式会社インソース)

インソース 動画百貨店/LMS「Leaf」の公式サイト

研修サービスを手がける株式会社インソースが提供するeラーニングで、動画教材「動画百貨店」と学習管理システム「Leaf」から成ります。動画は買い切り・レンタル・定額制の見放題から選べ、全社一斉の配信から少人数の単発受講まで対応します。

ハラスメント防止は独立したカテゴリとして整理されています。パワハラ・セクハラに加えてアルコールハラスメントやロジカルハラスメント、教育・医療・建設・不動産・福祉介護など業界別のカスタマーハラスメント講座(各30分前後)まで用意し、全従業員向けと管理職向けを別立てで選べます。

動画の買い切りは1本198,000円から、レンタルは1名990円から、LMS「Leaf」クラウド版は300IDまで月額67,500円(税込74,250円)からです。弁護士ドットコムが制作するドラマ型の教材も組み合わせられます。

7. CAREERSHIP(株式会社ライトワークス)

CAREERSHIPの公式サイト

株式会社ライトワークスが提供する大企業向けの統合型LMSで、定額教材「まなびプレミアム」(300タイトル・1,000本以上)と連携して全社へ研修を配信します。eラーニングのほか研修管理やスキルの可視化を1つのシステムに統合しています。

ハラスメント対策シリーズは、パワハラ・セクハラに加えてスメルハラスメント・リモートハラスメント・カスタマーハラスメント・SOGIハラスメントまで幅広い類型をカバーします。1教材3〜5分のマイクロコンテンツが中心で、階層別の配信や全社一括展開に対応します。

教材のまなびプレミアムは1,000IDで1人あたり月350円からと大企業向けの価格設計で、1,000名以下の企業には別ラインの「CAREERSHIP GROWTH」が用意されています。LMS本体の料金は要問い合わせです。

講師派遣・集合研修(自社に合わせて実施)

講師を招いて自社向けに実施する受け方です。対象・テーマを自社の課題に合わせて調整でき、弁護士・社会保険労務士・カウンセラーなど、講師の専門性で選べる点も特徴になります。

8. ハラスメント研修・相談員養成講座(株式会社クオレ・シー・キューブ)

株式会社クオレ・シー・キューブのハラスメント研修 公式サイト

1990年に設立された、ハラスメント対策を専門とするコンサルティング会社です。本社を東京都千代田区に置き、研修の実施だけでなく、社外相談窓口の受託運営や教材制作、実態調査までを一体で手がけている点が特徴です。

集合研修(1日コース)やオンラインの短時間セミナー、eラーニング、企業ごとのオーダーメイド研修をそろえています。相談窓口の担当者向けには、相談対応やメール対応を学ぶ専門講座を別立てで用意しているのも特徴です。

公開講座には定価を示したものもあり、相談対応の1日コースで75,000円(税別)などが目安です。企業向けのオーダーメイド研修は要問い合わせで、相談窓口の整備まで含めて東京で相談できる受け先です。

9. ハラスメント防止研修(東京弁護士会)

東京弁護士会の公式サイト

東京弁護士会が、ハラスメント問題に詳しい弁護士を講師として企業・団体へ派遣する、対面の防止研修です。パワハラ・セクハラ・マタハラや育児介護に関するハラスメントの基礎を、弁護士の実務経験にもとづく事例とともに学べます。

所要時間は約50〜100分で、内容は依頼に応じて調整できます。ロールプレイやセルフチェック、被害者の声の紹介、質疑応答を取り入れた参加型の構成で、法改正や判例、事業主の義務といった法的な論点を扱えます。

講師料は、紹介を受けた弁護士へ申込者が直接支払う方式で、事前の金額は個別に決まります。申込は通年受け付けており、千代田区霞が関の弁護士紹介センターへWEBフォームまたはFAX・郵送で依頼します。

10. ハラスメント対策セミナー(東京海上ディーアール株式会社)

東京海上ディーアール株式会社の公式サイト

東京海上グループでリスクコンサルティングを手がける東京海上ディーアールが提供する、企業向けのハラスメント対策セミナーです。リスクコンサル会社として、法的責任や裁判例、リスクマネジメントの視点を取り入れています。

受講対象を管理職・一般従業員・全従業員の階層から選び、パワハラ・セクハラ・マタハラのテーマを自社の実状に合わせて組み合わせられます。全従業員向けはWEBで60分、管理職向けは集合形式で90分といった設計例が公式に示されています。

集合研修とWEB形式のいずれにも対応し、申込は問い合わせフォームまたは電話で受け付けています。料金は公式には示されておらず、内容に応じた見積もりとなります。

11. ハラスメント防止研修・認定研修(一般財団法人 日本ハラスメントカウンセラー協会)

一般財団法人日本ハラスメントカウンセラー協会の公式サイト

ハラスメント対策に特化した一般財団法人で、企業向けに講師を派遣する出張研修と、担当者個人が受講する公開会場・オンラインの認定資格研修の両方を提供しています。拠点は東京都千代田区です。

相談員・カウンセラー・マネージャーといった認定資格を体系的にそろえ、研修の受講から相談員の養成まで、企業の相談体制づくりを支援します。カスタマーハラスメント対応の認定研修もあり、2026年10月のカスハラ対策義務化に備えたい企業のニーズに合います。

企業向けの出張研修は見積もり制で、公開会場・オンライン研修の受講料は各研修の申込ページで確認します。申込は問い合わせフォームや各研修のページから行えます。

12. ハラスメント研修(一般社団法人 日本産業カウンセラー協会)

一般社団法人 日本産業カウンセラー協会のハラスメント研修 公式サイト

産業カウンセラーの資格認定や養成講座を主な事業とする一般社団法人が、企業・団体向けの教育・研修の一つとして提供するハラスメント研修です。1960年に設立され、会員数31,862人・全国13支部を持つ非営利の資格認定団体です。

ミニ講義と演習・グループワークを組み合わせた集合研修で、参加人数は6〜24名、所要時間は180〜360分が目安です。パワハラ・セクハラの定義や現状に加え、事例検討とロールプレイによる相談対応のふりかえりを含みます。

料金は公式ページに示されておらず、実施にあたっては問い合わせが必要です。カウンセリングの領域を長く手がけてきた団体が母体となっている研修です。

13. ハラスメント・コンプライアンス研修(株式会社アガルート)

株式会社アガルートのハラスメント・コンプライアンス研修 公式サイト

資格試験対策のオンライン講座を運営するアガルートグループが、弁護士や社会保険労務士といった有資格者のネットワークを活かして展開する企業研修メニューです。

ハラスメント分野は社会保険労務士、コンプライアンス・ガバナンス分野は企業法務の経験を持つ弁護士が講師を務めます。パワハラ・セクハラ・モラハラ・マタハラ・カスタマーハラスメントなど類型ごとにメニューを細分化し、事前ヒアリングをもとに企業向けに内容を組み立てます。

講師派遣型の集合研修をオンライン・対面のいずれでも実施でき、動画のeラーニング講座も用意されています。料金は公式には示されておらず、要問い合わせです。

14. ハラスメント研修(株式会社シナプス)

株式会社シナプスの公式サイト

ハラスメント防止に加えて、無意識の思い込みや偏見を扱うアンコンシャスバイアス研修まで含む、3つの標準プログラムを提供する研修です。企業研修・人材育成とマーケティングコンサルティングを手がける、東京都中央区銀座の会社が運営しています。

標準プログラムは、基準と防止策を学ぶハラスメント防止研修、無意識の偏見を見直すアンコンシャスバイアス研修、発生時の対応を学ぶハラスメント対応研修の3種類です。グループ会社のアガルートと提携して提供すると公式に示しています。

対面型の研修やeラーニングなど、複数の形式を組み合わせられます。料金や受講対象は公式の研修ページには示されておらず、問い合わせが必要です。

15. ハラスメント研修(株式会社ガイアシステム)

株式会社ガイアシステムの公式サイト

企業の課題に合わせたオーダーメイド研修を軸とする、法人向けの研修会社です。本社は兵庫県神戸市ですが、オンラインやハイブリッド形式に対応しており、東京の企業も講師による研修を受けられます。

パワハラ・セクハラ・マタハラに加え、カスタマーハラスメントやSNSハラスメント、指導との違い、心理的安全性まで幅広いテーマを扱います。新入社員から管理職までの階層別に、集合・オンライン・ハイブリッドで、半日から1日、半年・年単位の継続実施まで調整できます。

料金は内容や時間に応じて1人あたり数万円から数十万円程度が目安です。研修全体でこれまで2,000社以上に提供してきた実績があり、研修後のフォローアップや効果測定にも対応します。

16. ハラスメント研修・eラーニング(公益財団法人 日本生産性本部)

公益財団法人 日本生産性本部のハラスメント研修・eラーニング 公式サイト

ハラスメントの防止を目的そのものではなく、生産性やエンゲージメントの向上につなげる手段と位置づけた研修プログラムです。1955年に設立された公益財団法人が、企業内研修の一つとして提供しています。

ハラスメント基礎に加え、アンコンシャスバイアス、心理的安全性、シビリティ、アサーティブコミュニケーション、ペップトークの6つのプログラムから、企業の課題に応じて必要なものを選ぶ4ステップ構成です。管理職向け・一般社員向けに分けた基礎研修も別メニューとして並立しています。

オンラインや集合での企業内研修に加え、動画のeラーニングにも対応します。料金は公式には示されておらず、内容に応じた見積もり制です。

17. ハラスメント研修(坂本直紀社会保険労務士法人)

坂本直紀社会保険労務士法人の公式サイト

代表の坂本直紀氏が特定社会保険労務士・中小企業診断士で、厚生労働省のパワハラ対策企画委員会のメンバー(2016〜2018年度)などを務めた社会保険労務士法人です。東京都世田谷区に拠点を置きます。

研修ではパワハラ・セクハラ・マタハラ・カスタマーハラスメント・ジェンダーハラスメントを扱い、パワハラ防止法や、2026年10月からのカスハラ・求職者等へのセクハラ対策の義務化も内容に反映しています。全社員向け・管理職向けなど、対象を要望に応じて設計できます。

実施形式は会場・オンライン・ハイブリッドに対応し、欠席者向けの録画提供も可能です。料金は開催1回あたり110,000円(税込)からが目安で、東京都内の官公庁や企業での研修実績が多くあります。

公開講座・オープンセミナー(1名から参加)

他社と合同で、担当者単位で学べる受け方です。相談担当者や管理職を少人数だけ受講させたい場合に向きます。講師派遣・集合研修の会社でも公開講座・公開セミナーを併設していることがあるため、1名から受けたい場合は比較表の「受け方」列もあわせて確認するとよいでしょう。

18. ハラスメント防止コンサルタント養成講座・公開セミナー(公益財団法人21世紀職業財団)

公益財団法人21世紀職業財団の公式サイト

男女雇用機会均等法の施行を機に1986年に設立された公益財団法人で、ダイバーシティ推進とハラスメント防止を主要事業の一つとしています。企業向けのオーダーメイド研修に加え、1名から申し込める公開セミナーや、どなたでも受講できるハラスメント防止コンサルタント養成講座を設けており、担当者単位で学べる受け皿がそろっています。

資格認定につながるハラスメント防止コンサルタント養成講座では、基礎知識や法制度に加え、裁判例を踏まえた相談対応・事案解決の実践的なスキルまでを学べます。研修メニューの多くは料金が非公表のなか、この講座は受講料77,000円(税込、テキスト代別途)、認定試験の受験料11,000円(税込)と公表されています。

養成講座はどなたでも受講できますが、認定試験の受験には人事・労務管理経験5年以上や社会保険労務士などの資格が条件となります。相談担当者や管理職を少人数だけ学ばせたい、まず担当者が内容を見極めたいといった場面で、1名から他社と合同で受講できる受け先です。

無料で使える東京の公的支援を活用する

東京の企業がまず検討したいのが、東京都・東京労働局が無料で提供する公的支援です。無料セミナーや専門家の派遣、相談窓口、学習動画などがあり、費用をかけずにハラスメント対策へ着手できます。カスタマーハラスメント対策に特化した支援も用意されています。

19. 東京都のハラスメント防止対策支援(東京都)

東京都は、都内に事業所を置く企業に向けて、ハラスメント防止や働きやすい職場環境づくりの支援を無料で提供しています。中心となるのが、社会保険労務士または中小企業診断士を無料で派遣する専門家派遣で、職場環境や働き方の見直しについて助言を受けられます。

専門家の派遣は取組メニューごとに最大5回、全メニューを選ぶと最大15回まで、1回あたり原則30分以上2時間以内で利用できます。申込は情報ポータル「TOKYOはたらくネット」から行い、専門家派遣の受付期間は年度の4月1日から翌年1月31日までが目安です。

研修そのものの外注ではなく、体制づくりや計画策定に伴走する性格が強い支援です。費用をかけずに自社のハラスメント防止体制づくりの助言を受けられるため、まず着手したい企業の出発点として検討できます。

20. 東京都カスタマー・ハラスメント防止対策推進事業(東京都)

2025年4月に施行された東京都カスタマー・ハラスメント防止条例を踏まえ、東京都が都内の企業・業界団体のカスハラ防止対策を無料で支援する事業です。奨励金・コンサルティング・セミナー・相談窓口を組み合わせた総合的な支援として提供されています。

支援メニューには、カスハラ対策を実施した企業に支給される奨励金(40万円)や、業界団体向けの奨励金(最大100万円)・専門家派遣、未然防止や発生時対応をテーマにした年4回のセミナー、匿名でも利用できる総合相談窓口があります。相談窓口は平日の日中に専門相談員が対応します。

企業が単独で使えるのは奨励金と無料の総合相談窓口が中心で、研修やマニュアル作成の専門家支援は業界団体を通じた提供が中心です。カスハラ対策は2026年10月に全事業主の措置義務となったため、まず無料の相談窓口から着手する使い方が考えられます。

21. 職場のハラスメント対策セミナー(厚生労働省 東京労働局・東京働き方改革推進支援センター)

東京労働局の公式サイト

国の委託事業として東京働き方改革推進支援センター(受託は全国社会保険労務士会連合会)が、都内の中小企業向けに開催する参加費無料のハラスメント対策セミナーです。東京労働局が協力し、会場での対面形式で実施されます。

プログラムは、法改正のポイントを東京労働局の担当職員が解説し、社会保険労務士がハラスメントの定義やパワハラと指導の境界線などの対策を解説する構成です。セミナー終了後には、希望者が社会保険労務士に個別相談できる相談会も設けられます。

対象は都内の中小企業の事業主・人事労務担当者で、各社2名まで・先着順の会場開催です。恒常的に申し込める研修ではなく不定期の開催のため、全社一斉の教育よりも、担当者がまず最新の法対応を押さえる用途に向きます。次回の開催はセンターや東京労働局のサイトで案内されます。

22. TOKYOノーハラ企業支援ナビ(東京都)

ハラスメント防止を学べる無料の学習コンテンツを集めた、東京都の特設サイトです。会員登録なしで、ドラマと解説を組み合わせた短編動画や基本解説、企業の取組事例、チェックシートを閲覧できます。

動画はパワハラ・カスハラ・就活ハラ・SOGIハラなど幅広い類型を扱い、全13本が用意されています。パワハラや就活ハラをテーマにしたオンラインセミナー(無料・先着)も受講でき、厚生労働省のカスタマーハラスメント対策企業マニュアルを解説する動画もあります。

受講管理や修了証、理解度テストといった運用機能はないため、受講履歴を証跡として残す全社研修には別途eラーニングなどが必要です。研修を外注する前の社内啓発や、予算をかけずに学びたい場合の素材として活用できます。

対象別(管理職・全従業員)に必要な研修内容

ハラスメント研修は、受講する相手が管理職か全従業員かで、押さえるべき内容が変わります。両者に同じ内容を一律に流すと、管理職には物足りず、一般従業員には細かすぎるといったズレが起きがちです。

ハラスメント研修で対象別に必要な内容の違い。管理職向けは、部下の相談を受け止める姿勢と事後対応(事実確認・再発防止)、指導と不適切な言動の線引き、ケース演習・ロールプレイ。全従業員向けは、ハラスメントの定義と該当行為の理解、相談・通報窓口の使い方の周知、全社での共通認識づくり。

管理職向けに必要な内容

管理職は、自らがハラスメントの加害者にならないことに加え、職場で問題が起きたときに対処する責任を負う立場です。部下からの相談を受け止める姿勢、事実確認や再発防止といった事後対応、評価や指導と不適切な言動の線引きなど、役割に即した内容が求められます。

とくにパワーハラスメントは、業務上必要かつ相当な範囲の指導との境目が判断しづらいため、具体的な場面に即したケース演習やロールプレイを取り入れると理解が深まります。相談対応の手順を学ぶことは、相談を受けた管理職が二次被害を招かないためにも重要です。

全従業員向けに必要な内容

全従業員向けでは、ハラスメントの定義と、どのような行為が該当するのかを正しく理解することが土台になります。パワハラ・セクハラ・マタハラに加え、近年はカスタマーハラスメントも身近なテーマです。

加えて、自分が被害者・加害者のどちらにもなりうることを前提に、困ったときに社内の相談・通報窓口をどう使うかを周知しておくと、問題の早期発見につながります。全社員が共通の認識を持つことで、職場全体でハラスメントを許さない風土づくりが進みます。

費用の目安と申込方法(無料の公的支援〜有料の外注)

ここでは、受け方ごとの費用の目安と申込の流れを整理します。無料で使える範囲と、有料で外注する場合の費用感を分けて把握しておくと、予算の計画が立てやすくなります。受け方別の目安は次のとおりです。

  • 公的支援(東京都・東京労働局):無料
  • 講師派遣・集合研修:1回あたりおおむね10万円台〜(見積制。時間・人数・講師で変動)
  • 公開講座:1名あたり数万円〜
  • eラーニング(全社配信):1人あたり月数百円〜、または年額制(人数が多いほど1人あたりは下がる)

東京都・東京労働局の公的支援は原則無料で、申込は各事業の案内ページや都・労働局の窓口から行います。開催日程や定員、申込締切が決まっているものが多いため、早めの確認が必要です。

有料の外注では、講師派遣・集合研修は1回あたりの見積制が中心で、公開講座は1名あたりの受講費、eラーニングは1人あたりや定額制が基本です。申込は問い合わせや見積もり、資料請求、各回の申込ページから行います。

受け先ごとの具体的な費用は、本記事の比較表で個社別に確認できます。

東京で研修先を選ぶときの観点

対象と予算の整理がついたら、残る判断軸で受け先を絞り込みます。ここでは、受け方を選び分けるうえで効いてくる観点を順に確認します。

拠点が分散していて全社へ一斉に届ける必要があるか?

受講させたい社員が複数の拠点に分かれている場合、会場を押さえて集める集合研修は日程調整の負担が大きくなります。拠点が多い、全社一斉に短期間で受講させたいというときは、場所を問わず配信できるeラーニングが現実的です。一方、東京の1拠点に社員が集まっている、双方向の演習を重視したいという場合は、講師派遣・集合研修が向きます。

実施までにどれくらいの時間の余裕があるか?

講師派遣・集合研修は、日程や内容の調整に数週間から1か月程度を見込む必要があります。期末までに実施済みの形にしたい、急いで着手したいという場合は、申し込んですぐ受講できる公開講座やeラーニング、開催予定が決まっている公的支援のセミナーが選択肢になります。いつまでに何を済ませたいかを先に決めると、間に合う受け方が見えてきます。

最新の法改正に対応した内容になっているか?

ハラスメント関連の法制度は、2026年10月のカスタマーハラスメント対策の義務化や、東京都のカスハラ防止条例など、近年も動いています。研修で「対応した」と言える形にするには、こうした最新の制度を反映した内容かを確認しておくことが望まれます。教材やセミナーがいつ時点の内容に更新されているか、カスハラまでカバーしているかを、申込前にチェックしておくと安心です。

自社の実態に合わせて内容を調整できるか?

自社の業種で起こりやすい事例や、過去に社内で生じた課題に即して研修を行いたい場合は、内容をカスタマイズできるかが分かれ目になります。講師派遣・集合研修は対象やテーマ、事例を自社向けに調整しやすい受け方です。既製の内容で足りるのか、自社固有の事情を織り込みたいのかで、既製教材中心のeラーニングや公開講座とを使い分けます。

講師やコンテンツの専門性は十分か?

ハラスメントは法的な判断や相談対応の実務が関わるテーマのため、講師や教材の専門性が内容の信頼性を左右します。弁護士・社会保険労務士・産業カウンセラーなど、どの立場の専門家が関わっているかを確認すると、自社が重視したい論点(法的な正確さ、相談対応のスキル、組織づくりなど)に合う受け先を選びやすくなります。教材型の場合は、監修者や更新体制が公表されているかも手がかりになります。

ハラスメント研修が必要とされる背景(パワハラ防止法・カスハラ措置義務)

ここからは、研修が求められる背景となっている法令・制度を整理します。事業主にはハラスメント防止のための措置が義務づけられており、研修はその措置を果たす代表的な手段として位置づけられています。

国の指針(令和2年厚生労働省告示第5号)は、事業主が講ずべき措置の一つである方針の周知・啓発の方法として、研修の実施を挙げています。

職場におけるパワーハラスメントを行ってはならない旨の方針を労働者に対して周知・啓発するための研修、講習等を実施すること。

出典:事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)|厚生労働省

このように、法律が義務づけているのは「雇用管理上必要な措置」であり、研修はその措置を果たすために広く用いられる手段だという関係です。

ハラスメント対策の義務化の時系列。2020年6月1日にパワハラ防止法の措置義務が大企業に適用、2022年4月1日に中小企業にも適用、2025年4月1日に東京都カスタマー・ハラスメント防止条例が施行、2026年10月1日にカスタマーハラスメント対策の措置義務が全事業主に適用。

パワーハラスメント防止措置の義務化

パワーハラスメントについては、労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)が事業主に防止のための措置を義務づけています。

第三十一条 事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

出典:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第31条|e-Gov法令検索

この措置義務は、大企業では2020年(令和2年)6月1日から、中小企業では2022年(令和4年)4月1日から適用されています。企業規模にかかわらず、パワハラ防止に取り組むことが求められる状況です。

セクハラ・マタハラの防止措置義務

セクシュアルハラスメントとマタニティハラスメントについても、男女雇用機会均等法が事業主に防止のための措置を義務づけています。セクハラは同法第11条、妊娠・出産等に関するハラスメント(マタハラ)は同法第15条が根拠です。いずれも、労働者からの相談に応じる体制の整備など、雇用管理上必要な措置を講じることが求められます。

カスタマーハラスメント対策の義務化(2026年10月)

顧客や取引先などからの著しい迷惑行為であるカスタマーハラスメントについても、事業主の雇用管理上の措置義務が新たに設けられ、2026年(令和8年)10月1日に義務化されました。労働施策総合推進法に次の条文が加わっています。

第三十三条 事業主は、職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者(次条第五項において「顧客等」という。)の言動であつて、その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたもの(以下この項及び次条第一項において「顧客等言動」という。)により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備、労働者の就業環境を害する当該顧客等言動への対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措置その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

出典:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第33条|e-Gov法令検索

東京都では、東京都カスタマー・ハラスメント防止条例(令和6年東京都条例第140号)が2025年(令和7年)4月1日に施行され、条例に基づく指針(ガイドライン)も公表されています。東京で事業を営む企業にとって、カスハラへの備えは国の法律と都の条例の両面から求められるテーマになっています。

カスタマーハラスメントは、顧客や取引先からの著しい迷惑行為を指し、2026年10月の義務化で全事業主に相談・対応体制の整備が求められるようになりました。何がカスハラにあたるのかの定義や具体例、企業が取るべき対策の全体像は、次の記事でまとめて確認できます。

こうした制度の動きを踏まえると、研修を通じて社員の理解を揃え、相談・対応の体制を整えることは、法対応の実効性を高めるうえで欠かせない取り組みといえます。

ハラスメント研修を提供する会社でも、近年その需要は高い水準が続いています。研修サービスを手がける株式会社リスキルの担当者は、インタビューで需要の推移を次のように述べています。

山田氏
株式会社リスキル ビジネスプロデューサー
山田氏
独自インタビューより

当社では年間でどのテーマの研修がどれくらい実施されたかをランキングにしているのですが、コンプライアンス・ハラスメントは2019年頃からずっと1位が続いています。

出典・参考資料(4件)
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まとめ

本記事では、東京で受けられるハラスメント研修を、公的支援(無料)・講師派遣・集合研修・公開講座・eラーニングの4つの受け方に分けて比較しました。

費用をかけずに始めるなら、東京都・東京労働局の無料の公的支援が出発点になります。受け方ごとの向き不向きは、本記事の選び方の章と選定診断で整理できます。

自社の対象・予算・拠点・急ぎ度を整理したうえで、比較表と診断ツールを使って、東京で申し込める受け先を見比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. ハラスメント研修とは何ですか?

A. ハラスメント研修とは、パワハラ・セクハラ・カスタマーハラスメントなどを防ぐために必要な知識と対応方法を、従業員や管理職が学ぶための教育です。

事業主に義務づけられたハラスメント防止措置を果たす代表的な手段として実施され、ハラスメントの定義や該当する行為の理解、相談・対応の手順などを扱います。東京では、公的機関の無料セミナーから講師派遣・集合研修、1名から参加できる公開講座、全社へ配信できるeラーニングまで、さまざまな形で受けられます。

Q. ハラスメント研修の実施は法律上の義務ですか?

A. 研修の実施そのものが直接義務づけられているわけではありませんが、事業主にはハラスメント防止のための雇用管理上の措置が義務づけられており、研修はその措置を果たす代表的な手段です。

国の指針は、方針の周知・啓発の方法として研修・講習等の実施を挙げています。パワーハラスメントは中小企業も含めて2022年4月から措置義務の対象となり、セクハラ・マタハラも男女雇用機会均等法で防止措置が義務づけられています。研修は、これらの措置を実効性のある形にするために広く用いられています。

出典・参考資料(2件)

Q. 東京のハラスメント研修は無料で受けられますか?

A. 東京都・東京労働局が、無料のセミナーや専門家派遣、相談窓口、学習動画を提供しており、費用をかけずに着手できます。

東京都は社会保険労務士・中小企業診断士を無料で派遣して体制づくりを助言し、「TOKYOノーハラ企業支援ナビ」では無料の学習動画を閲覧できます。国の委託事業として開催される東京労働局協力のセミナーも参加費無料です。

ただし、開催時期・定員・申込締切が決まっているものが多く、受講管理や全社一斉配信には向かないため、証跡を残したい場合や全社展開には有料のeラーニング・講師派遣と使い分けるとよいでしょう。申込は各事業の案内ページや都・労働局の窓口から行います。

Q. ハラスメント研修を外注する場合の費用相場はどのくらいですか?

A. 受け方によって幅がありますが、講師派遣・集合研修は1回あたりおおむね10万円台から、公開講座は1名あたり数万円程度から、eラーニングは1人あたり月数百円程度からや定額制が目安です。

講師派遣・集合研修は、研修時間・対象人数・講師の専門性によって変わる見積制が中心です。eラーニングは受講人数が多いほど1人あたりの負担を抑えやすくなります。具体額は要問い合わせとしている受け先も多いため、受け先ごとの費用の目安は本記事の比較表で確認してください。

Q. 集合研修・講師派遣・公開講座・eラーニングはどう違い、どう選べばよいですか?

A. 講師派遣・集合研修は自社向けに内容を作り込めて双方向、公開講座は1名から少人数で受講でき、eラーニングは場所を問わず全社へ配信できる点が主な違いです。

拠点が分散している、全社一斉に短期間で受講させたい場合はeラーニングが現実的です。1拠点に社員が集まっていて双方向の演習を重視するなら講師派遣・集合研修、相談担当者や管理職を少人数だけ学ばせたい、まず担当者が内容を見極めたい場合は公開講座が向きます。自社の対象・予算・拠点・急ぎ度に合わせて、本記事の選定診断ツールで絞り込むこともできます。

Q. 管理職と全従業員で、ハラスメント研修の内容は変えるべきですか?

A. 対象によって押さえるべき内容が異なるため、管理職と全従業員で内容を分けるのが望ましいです。

管理職には、部下からの相談を受け止める姿勢や事実確認・再発防止といった事後対応、評価や指導と不適切な言動の線引きなど、役割に即した内容が求められます。全従業員には、ハラスメントの定義と該当する行為の理解、困ったときの相談・通報窓口の使い方が土台になります。一律に同じ内容を流すとズレが生じやすいため、eラーニングや研修会社の多くは管理職向けと全従業員向けのコースを別立てで用意しています。

Q. 少人数で、または短期間ですぐにハラスメント研修を受けたい場合はどうすればよいですか?

A. 少人数なら1名から参加できる公開講座、急いで受講させたいなら申込後すぐ始められるeラーニングや、開催予定が決まっている公的支援のセミナーが向きます。

講師派遣・集合研修は、日程や内容の調整に数週間から1か月程度を見込む必要があります。期末までに実施済みの形にしたい、担当者単位で素早く学びたいという場合は、申し込んですぐ受講できる受け方を選ぶと間に合わせやすくなります。いつまでに何を済ませたいかを先に決めると、適した受け方が見えてきます。

Q. 2026年10月のカスタマーハラスメント対策の義務化に、研修でどう対応すればよいですか?

A. カスタマーハラスメント対策は2026年10月1日に事業主の雇用管理上の措置義務となったため、カスハラを扱う内容の研修を加え、相談・対応体制とあわせて整えることが対応の柱になります。

東京都では、これに先立ち東京都カスタマー・ハラスメント防止条例が2025年4月に施行されており、東京の企業は国の法律と都の条例の両面から備えが求められます。カスハラコースを備えたeラーニングや、カスハラ対応を扱う講師派遣・認定研修が選択肢になるほか、東京都のカスタマー・ハラスメント防止対策推進事業では無料の相談窓口や奨励金も利用できます。

出典・参考資料(3件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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