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福祉・介護向け給与計算ソフトおすすめ17選|処遇改善加算・夜勤手当に対応する特化型・記録一体型・汎用型の選び方

福祉・介護向け給与計算ソフト おすすめ17選を比較のサムネイル画像
給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

主要14サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算ソフト比較表(2026年版)

介護・障害福祉の事業所では、給与計算が一般的な企業よりも複雑になりがちです。処遇改善加算をどう賃金へ配分するか、夜勤手当や資格手当、常勤換算、複数事業所ごとの会計区分、勤怠や介護記録との連携など、福祉ならではの要件が給与計算に重くのしかかります。

これらを手計算や表計算ソフトでこなしていると、月末の事務負担が膨らみ、配分ミスや転記ミスの不安も消えません。こうした課題を解決する手段が、福祉の実務に合った給与計算ソフトです。福祉に特化した製品もあれば、手当や計算式を柔軟に設定できる汎用の給与ソフトもあり、自社の事業形態に合うものを選ぶ必要があります。

本記事では、介護・障害福祉事業所や社会福祉法人の給与担当者に向けて、福祉向け給与計算ソフト17製品を3つのタイプに分類し、処遇改善加算や各種手当への対応可否・料金とあわせて比較します。給与計算が複雑になる理由や、福祉要件を踏まえた選び方も整理しましたので、自社に合う製品を見つける材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」や「対応可否・料金の比較表」もご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事は、介護事業所・障害福祉サービス事業所・社会福祉法人で給与計算を担う方を対象に、福祉の実務要件に対応できる給与計算ソフトを比較します。訪問介護・通所・入所・障害者支援施設など、サービス形態を問わず参考にできる内容です。

処遇改善加算の配分、夜勤・資格・移動時間などの手当、常勤換算、複数事業所・拠点ごとの会計区分、勤怠や介護記録との連携といった、福祉ならではの要件を軸に製品を選びました。業種を絞らず給与計算ソフト全般を広く比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

福祉・介護の給与計算が複雑になる理由

福祉の給与計算は、一般的な企業の給与計算にはない要素が重なります。ここからは、介護・障害福祉の現場で給与計算が複雑になる主な理由を、制度の仕組みとともに整理します。

福祉・介護の給与計算が複雑になる6つの要因を整理した図。処遇改善加算の配分、夜勤・資格・移動時間などの多様な手当、昇給・規程改定に伴う遡及差額の計算、常勤換算と1か月単位の変形労働時間制、複数事業所・社会福祉法人の会計区分、勤怠・介護記録との連携の6項目を示す。

処遇改善加算の配分と明細への反映

福祉の給与計算で最も特徴的なのが、処遇改善加算の扱いです。2024年度(令和6年度)の報酬改定で、介護分野の従来の3加算(処遇改善加算・特定処遇改善加算・ベースアップ等支援加算)は「介護職員等処遇改善加算」へ一本化されました。

「処遇改善加算」の制度が一本化(介護職員等処遇改善加算)され、加算率が引き上がります

新加算の算定要件は、①キャリアパス要件、②月額賃金改善要件、③職場環境等要件、の3つです。

出典:介護職員の処遇改善(介護事業所向けリーフレット)|厚生労働省

加算で得た原資は、介護職員への配分を基本としつつ、事業所内で柔軟に配分できます。月額賃金改善要件では、新加算Ⅳ相当の加算額の2分の1以上を月給(基本給または毎月決まって支払われる手当)の改善に充てる必要があります。加算原資を職員ごとにどう割り振り、基本給や手当として明細にどう反映するかを、毎月の給与計算で処理しなければなりません。

障害福祉サービス事業所でも同様に加算が一本化されていますが、名称は「福祉・介護職員等処遇改善加算」で介護分野とは異なります。障害福祉を運営する法人は、この名称と算定要件に沿って配分・明細処理を行う必要があります。

出典・参考資料(1件)

夜勤・資格・移動時間などの多様な手当

福祉の現場では、手当の種類が多く、計算も一律ではありません。夜勤手当、介護福祉士や社会福祉士などの資格手当、役職手当、送迎や訪問にかかる移動の手当など、事業所ごとに独自の設計があります。これらを手当ごとのルールで正しく計算し、明細に反映する必要があります。

夜勤手当は、事業所が任意で設ける手当であり、労働基準法が定める深夜割増賃金とは別物です。深夜割増は、午後10時から翌午前5時までの労働に対して通常の賃金の2割5分以上を支払う法定の割増で(労働基準法第37条)、任意の夜勤手当とは別に計算・支給する必要があります。両者を混同すると支給漏れや二重払いの原因になります。

訪問介護など訪問系のサービスでは、移動時間の扱いも論点になります。厚生労働省の通知では、移動時間の労働時間性について次のように示されています。

移動時間とは、事業場、集合場所、利用者宅の相互間を移動する時間をいい、この移動時間については、使用者が、業務に従事するために必要な移動を命じ、当該時間の自由利用が労働者に保障されていないと認められる場合には、労働時間に該当する。

出典:訪問介護労働者の移動時間等の取扱いについて(基発第0827001号)|厚生労働省

移動時間が労働時間に該当する場合は賃金の支払いが必要になり、勤怠の記録と給与計算を連動させて把握しなければなりません。こうした手当・時間管理の幅広さが、福祉の給与計算を複雑にしています。

出典・参考資料(2件)

昇給・改定に伴う遡及差額の計算

給与規程の改定や昇給が年度の途中で決まり、過去にさかのぼって適用される場合、すでに支払った給与との差額(遡及差額)を計算し直す必要があります。社会保険料や所得税の再計算も伴うため、手作業では負担の大きい処理です。

人事院勧告に準拠した給与規程を採用している法人では、国家公務員の給与改定にならって改定が年度途中に遡及適用されることがあり、遡及差額の計算が毎年のように発生します。たとえば令和6年の国家公務員の給与改定は、令和6年4月1日にさかのぼって適用されました。福祉特化型の給与計算ソフトが遡及差額計算を機能として掲げるのは、こうした実務があるためです。

出典・参考資料(1件)

常勤換算・シフト・変形労働時間制

福祉の事業所では、非常勤やパートを含む多様な勤務形態の職員が働いており、人員配置基準を満たすために常勤換算を把握する必要があります。常勤換算は、介護保険の基準通知で次のように定義されています。

当該事業所の従業者の勤務延時間数を当該事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数(32時間を下回る場合は32時間を基本とする。)で除することにより、当該事業所の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいうものである。

出典:指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について(老企第25号)|厚生労働省

常勤換算は勤務延時間数を基に算出するため、勤怠データと切り離せません。さらに、シフト制の現場では1か月単位の変形労働時間制が広く使われています。これは、1か月以内の期間を平均して1週間あたりの労働時間が法定(原則1週40時間)を超えないように定める制度で(労働基準法第32条の2)、週や日ごとの法定労働時間を平均で管理するため、時間外や割増の計算が通常よりも複雑になります。

出典・参考資料(2件)

勤怠・介護記録と給与の二重入力

訪問系では、サービス提供の記録や実績が給与の基礎データになります。介護記録や勤怠を別々のシステムや紙で管理していると、同じ情報を給与計算のために改めて入力し直す二重入力が生じ、転記ミスの温床になります。勤務実績から給与計算まで一つの流れでつなげられるかどうかが、現場の負担を大きく左右します。

福祉向け給与計算ソフトとは(汎用の給与ソフトとの違い)

福祉向け給与計算ソフトとは、介護・障害福祉の事業所が抱える給与計算の要件に合わせて設計された、または柔軟に設定できる給与計算ソフトを指します。

汎用の給与計算ソフトは、処遇改善加算の配分や常勤換算、社会福祉法人の会計区分といった福祉固有の処理を、手当や計算式を自社で設定して対応します。これに対し、福祉専用に作られた製品や、記録・請求と一体で給与を扱う製品もあり、本記事ではこれらを次の3つのタイプに分けて比較します。

福祉向け給与計算ソフトを導入するメリット

福祉の要件に合った給与計算ソフトを導入すると、手作業で生じていた負担とリスクを抑えられます。ここでは、導入によって何が変わるかを整理します。

加算の配分や手当の計算ミスを減らせる

処遇改善加算の配分や、夜勤・資格・移動時間などの手当は、ルールが複雑なほど手計算でのミスが起きやすくなります。計算ルールをソフトに設定しておけば、毎月同じ条件で自動計算でき、配分や明細反映の精度を保ちやすくなります。

勤怠・記録から給与までの流れをつなげられる

勤怠や介護記録と給与計算が連携できれば、勤務実績の転記や二重入力を減らせます。訪問系では移動時間や実績の集計が給与の基礎になるため、記録から給与へ一貫して処理できることが、事務時間の短縮に直結します。

法改正・制度改定への対応を任せられる

社会保険料率や所得税、処遇改善加算の制度は定期的に変わります。クラウド型の製品では税率テーブルや様式の更新が提供されることが多く、改定のたびに自社で設定を直す手間を抑えられます。制度改定の多い福祉分野では、更新対応の有無が運用負担を左右します。

福祉向け給与計算ソフトの種類(特化型/記録一体/汎用+勤怠連携)

福祉向けに使える給与計算ソフトは、福祉要件への対応の仕方によって大きく3つのタイプに分けられます。自社がどのタイプに合うかを把握すると、候補を絞り込みやすくなります。

福祉向け給与計算ソフトの3つのタイプを対比した図。福祉・介護特化型は福祉の給与実務を前提に設計され社会福祉法人や施設系に向く。記録一体型は介護記録・請求・勤務管理に給与計算を内蔵/連携し訪問系・在宅系に向く。汎用+勤怠連携型は汎用の給与ソフトを福祉の手当・計算式に設定し勤怠と連携、柔軟な設定や導入実績・サポートを重視する事業者に向く。

福祉・介護特化の給与計算ソフト

社会福祉法人や福祉事業所の給与実務を前提に作られた給与計算ソフトです。福祉施設向けの給与体系や、人事院勧告に準拠した給与規程への追従と遡及差額の計算、拠点やサービス区分ごとの会計処理などを想定して設計されている製品が多いタイプです。

ただし、処遇改善加算の配分まで標準機能として公式に明記している製品は限られ、料金も個別見積で非公開のことが多いため、具体的な対応範囲や費用は資料請求で確認するのが確実です。該当する主なサービスには、SWING給与計算システムや福祉見聞録 給与計算システムがあります。

給与計算機能を備えた介護・福祉システム(記録一体型)

介護・障害福祉の記録・請求・勤務管理を担う業務システムに、給与計算の機能が組み込まれている、または連携するタイプです。勤務実績や訪問記録から出勤日数や時間を集計し、そのまま給与計算につなげられる点が特徴で、記録から給与までを一つの流れで処理したい訪問系・在宅系の事業所に向いています。

該当する主なサービスには、介舟ファミリー、トリケアトプス、カイポケがあります。このうち一部の製品は、給与計算を自社では持たず、外部の給与サービスと連携して提供します(具体的な仕組みは各サービスの紹介で説明します)。

この型には、給与計算の対象が訪問系サービスに限られる製品もあります。通所・入所などの施設系が中心の事業所は、特化型や汎用型もあわせて検討すると候補を広げやすくなります。

勤怠連携で福祉の手当に対応する汎用給与ソフト

幅広い業種に対応する汎用の給与計算ソフトを、福祉の手当や計算式に合わせて設定して使うタイプです。手当や控除項目を柔軟にカスタマイズでき、勤怠管理システムと連携してシフトや深夜勤務を給与へ反映できます。

導入実績やサポート、法改正対応が充実した製品を選びたい場合に向いています。該当する主なサービスには、弥生給与 Next、マネーフォワード クラウド給与、給与奉行クラウド、freee人事労務などがあります。

福祉向け給与計算ソフトの選び方

ここからは、福祉の要件を踏まえて給与計算ソフトを選ぶ際に確認したいポイントを解説します。自社の事業形態や運用体制に当てはめながら読み進めてください。

処遇改善加算の配分・明細表示に対応できるか

処遇改善加算の原資を職員ごとに配分し、基本給や手当として明細へ反映する処理は、福祉特有の負担が大きい作業です。加算の配分計算や、配分結果を明細・賃金台帳へ反映する機能があるかを確認しましょう。

障害福祉を運営する場合は、名称の異なる「福祉・介護職員等処遇改善加算」にも対応できるかを公式情報や問い合わせで確かめると安心です。

処遇改善加算の配分そのものを標準機能として公式に明記している製品は、特化型を含めて多くはありません。特化型は福祉の給与体系や遡及差額を前提に設計されますが、配分まで対応するかは製品差があるため資料請求で確認し、汎用型では支給項目と計算式の設定で明細へ反映する運用になります。

遡及差額・常勤換算・各種手当を自動計算できるか

昇給や給与規程の改定にさかのぼって差額を再計算する遡及差額計算、勤怠データからの常勤換算、夜勤・資格・移動時間などの手当計算は、福祉で発生頻度の高い処理です。これらを自動で処理できるか、どこまでが標準機能でどこからが設定・オプションかを確認しておきましょう。人事院勧告に準拠した給与規程の法人では、遡及差額が毎年のように発生するため、遡及計算の自動化は選定の重要な軸になります。

勤怠・介護記録と連携できるか(二重入力の解消)

勤怠管理システムや介護記録・請求システムと給与計算が連携できれば、勤務実績の転記や二重入力を減らせます。訪問系では移動時間や実績の集計が給与に直結するため、記録から給与まで一貫して処理できるかを確認しましょう。記録一体型は一つのシステム内で完結し、汎用型は勤怠管理システムとの外部連携で対応するのが一般的です。

複数事業所・社会福祉法人の会計区分に対応できるか

社会福祉法人は、計算書類の作成にあたり会計を区分することが会計基準で定められています。

社会福祉法人は、計算書類の作成に関して、事業区分及び拠点区分を設けなければならない。

2 拠点区分には、サービス区分(社会福祉法人がその行う事業の内容に応じて設ける区分をいう。以下同じ。)を設けなければならない。

出典:社会福祉法人会計基準(平成28年厚生労働省令第79号)第10条|e-Gov法令検索

人件費も拠点やサービス区分ごとに配分・按分する必要があるため、複数の事業所や拠点を運営する法人では、区分ごとの集計や会計システムへの連携ができるかが選定の分かれ目になります。自社の事業区分・拠点区分の構成に合わせて管理できるかを確認しましょう。

出典・参考資料(1件)

料金とサポート・法改正対応で選べるか

料金は、初期費用と月額費用に加え、事業所単位か人数単位かといった課金方式も確認します。福祉は制度改定が多いため、社会保険料率や処遇改善加算の様式変更に合わせた更新が提供されるか、導入時や運用時のサポート体制があるかも重要です。クラウド型は更新が自動で提供されることが多く、パッケージ型は年次アップデートで対応する形が一般的です。自社の規模と運用体制に見合う料金・サポートかを見極めましょう。

自社に合うタイプがわかる選定診断

どのタイプが自社に合うか判断が難しい場合は、以下の選定診断をご利用ください。いくつかの質問に答えると、主要な製品の中から自社に合うタイプと候補を絞り込めます。

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【比較表】福祉向け給与計算ソフトの対応可否・料金比較

ここからは、福祉向け給与計算ソフト17製品を3つのタイプに分け、処遇改善加算の配分や常勤換算、会計区分などの福祉要件への対応可否と料金を、同じ観点で比較します。タイプをまたいで同じ項目で見比べられるようにしていますので、自社の要件に照らしてご確認ください。

公式サイトで対応可否がはっきり明記されていない項目は「要確認」としています。特に処遇改善加算の配分は機能として明記する製品が少なく、多くは支給項目や計算式の設定で明細に反映する運用になるため、導入前に資料請求や問い合わせで確認する優先度が高い項目です。

福祉・介護特化の給与計算ソフトの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名SWING給与計算システム福祉見聞録 給与計算システム
処遇改善加算の配分要確認要確認
遡及差額計算●人事院勧告の遡及に対応要確認
常勤換算要確認要確認
複数事業所・会計区分△会計区分は財務会計システム側△複数施設の一括管理に対応
勤怠・記録連携△オプションの外部データ連携●自社勤怠システムと連動
初期費用要問い合わせ要問い合わせ
月額要問い合わせ要問い合わせ
提供形態パッケージ型要確認
詳細情報公式サイト公式サイト

給与計算機能を備えた介護・福祉システム(記録一体型)の比較

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サービス名介舟ファミリートリケアトプスカイポケ
処遇改善加算の配分要確認要確認要確認
遡及差額計算要確認要確認要確認
常勤換算△月額550円のオプション要確認要確認
複数事業所・会計区分△事業所ごとに管理要確認要確認
勤怠・記録連携●記録・実績から自動集計●訪問系3種の実績から算出△給与はMFクラウド給与連携
初期費用55,000円〜0円本体0円
月額16,500円〜(標準パック・税込)利用者1人220円〜(税込、上限あり)本体1,000〜25,000円(税抜)+給与は会員0円〜
提供形態クラウドクラウドクラウド
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト

勤怠連携で福祉の手当に対応する汎用給与ソフトの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名弥生給与 Nextマネーフォワード クラウド給与給与奉行クラウドCYBER XEED給与PROSRV(プロサーブ)SmileWorksfreee人事労務PCAクラウド 給与ジョブカン給与計算ジンジャー給与KING OF TIME 給与Socia給与システム
処遇改善加算の配分△手当・計算式の設定で反映要確認△手当・計算式の設定で反映要確認要確認要確認△手当・計算式の設定で反映△手当・計算式の設定で反映△手当・計算式の設定で反映△手当・計算式の設定で反映要確認△手当・計算式の設定で反映
遡及差額計算要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認●給与改定の遡及計算に対応要確認●遡及支給処理に対応
常勤換算要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認
複数事業所・会計区分要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認要確認●複数会社・事業所を並行運用
勤怠・記録連携●勤怠API連携(KING OF TIME等)●クラウド勤怠と連携●勤怠システムとAPI/CSV連携●就業(勤怠)と自動連携△提携勤怠システムと連携●勤怠モジュールを内蔵●勤怠打刻はスタンダード以上●勤怠システムとAPI/CSV連携●ジョブカン勤怠と連携●ジンジャー勤怠と連携●KING OF TIME勤怠と自動連携●自社就業システムと連動
初期費用0円0円0円〜70,000円(初年度のみ)50万円〜要問い合わせ30,000円〜(税抜・給与利用時)0円0円要問い合わせ要問い合わせ0円要問い合わせ
月額1,700円〜7,000円(税抜・年契約月あたり)3,980円〜7,980円(税抜・5名分まで)5,500円〜(従業員規模別5プラン)2万円〜要問い合わせ10,000円〜(税抜・モジュール選択制)2,000円〜(5名分・年払い、6名目〜400円/人)16,200円〜(クラウド版・税抜)無料〜(5名まで無料、有料1人400円・最低2,000円、税抜)300円〜/人(税抜)300円/人要問い合わせ
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウド(アウトソース併用可)クラウド(事務代行併用可)クラウド(統合ERP)クラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウド
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

サービス個別紹介

ここからは、比較表で取り上げた17製品を3つのタイプごとに紹介します。各製品の特徴や対応範囲を確認し、自社の要件に合うかを見極める材料としてください。

福祉・介護特化の給与計算ソフト

福祉施設の給与実務を前提に設計された製品です。福祉要件を標準で想定している点が特徴です。

1. SWING給与計算システム(株式会社CIJ)

福祉総合システムSWINGの公式サイト

株式会社CIJが開発・販売する、福祉総合システムSWINGシリーズの給与計算システムです。社会福祉法人向けのパッケージシステムとして提供され、財務会計・経営分析・預り金管理といった同シリーズの各システムと標準でデータ連携します。

福祉の給与実務で負担の大きい遡及差額の計算に対応し、人事院勧告にともなう遡及差額を自動で算出します。支給済みの給与・賞与と新俸給表に基づく差額を計算し、差額にかかる賞与の社会保険料と所得税も再計算します。雇用形態ごとに計算式や明細項目を設定でき、オプションの外部データ連携を使えば、ExcelやタイムレコーダーのCSV、勤怠管理システムのデータを取り込めます。

一方、処遇改善加算の配分や常勤換算、夜勤・資格手当への対応は公式の給与計算ページには記載がないため、自社の要件に当てはまるかは導入前に確認しておくと安心です。料金は初期費用と保守料金で構成され、導入するシステムやライセンス数に応じた個別見積もりとなるため、具体的な金額は問い合わせが必要です。

2. 福祉見聞録 給与計算システム(株式会社東経システム)

福祉見聞録 給与計算システムの公式サイト

「福祉見聞録」は、介護施設・障害者施設向けの業務システムシリーズです。本記事で取り上げる給与計算システムはそのうちの一つで、株式会社東経システムが提供しています。

同シリーズの会計・勤怠管理・人事管理の各システムと連動し、勤怠管理システムで集計したデータを給与計算に取り込めます。支給項目・控除項目は各最大899個まで設定でき、掛率・固定額・端数処理を項目ごとに調整できるため、福祉の多様な手当を項目として作り込めます。夜勤回数の入力にも対応します。

同一法人で複数施設の給与計算を一括管理でき、部門間の兼務・異動にも対応します。一方、処遇改善加算の配分や常勤換算、遡及差額の計算は公式ページに記載がないため、必要な場合は導入前に確認しておくと安心です。料金は公式に掲載がないため、資料請求や問い合わせで確認します。

給与計算機能を備えた介護・福祉システム(記録一体型)

記録・請求・勤務管理と給与計算を一つのシステムで扱える製品です。勤務実績から給与までをつなげたい事業所に向いています。

3. 介舟ファミリー(株式会社日本コンピュータコンサルタント)

介舟ファミリーの公式サイト

介護保険と障害福祉の両制度を一つのソフトで扱えるクラウド型の業務支援システムで、計画・記録・請求・スタッフ管理に給与計算を加えて運用できます。提供元は株式会社日本コンピュータコンサルタントです。

給与計算は標準パックの事業所管理機能に含まれ、スケジュールに登録したヘルパーの実績時間と単価情報から自動計算します。単価は身体介護や家事支援などサービス内容・時間帯別、5分・15分刻み、資格別に設定でき、夜勤・資格・役職・交通費・移動時間の各手当にも対応します。

ただし給与計算の対象として明記されているのは訪問介護・障害者居宅サービス・自費サービスで、通所・施設・グループホームの職員給与に同じ機能で対応できるかは公式に記載がなく、確認が必要です。常勤換算は月額550円(税込)のオプション機能で扱い、全銀フォーマットの振込データ作成や他の給与ソフト向けCSV出力も行えます。

4. トリケアトプス(岡谷システム株式会社)

トリケアトプスの公式サイト

岡谷システム株式会社が「現場の声から生まれた介護業務支援ソフト」として提供するクラウド型システムで、介護記録・計画書・国保連伝送を含む請求を同じソフト内で扱えます。

全44項目の機能一覧にヘルパー給与計算が含まれ、サービス実績から訪問スタッフの給与を自動計算します。ただし公式の説明では給与計算に対応するのは訪問介護・訪問介護(障がい福祉)・訪問看護の訪問系3種のみで、通所・入所・施設系は対象外とされています。

割増は土日祝・夜間・深夜・早朝に対応し、交通費や各種手当も登録でき、給与一覧表や明細書はCSVで出力できます。料金は初期費用0円、月額は利用者1人あたりA種220円・B種440円(いずれも税込、上限あり)です。給与計算の別料金は公式料金ページに記載がなく、処遇改善加算の配分や社会保険・年末調整への対応も公式では確認できません。

5. カイポケ(株式会社エス・エム・エス)

カイポケの公式サイト

介護・看護・障害福祉向けに記録と請求データの連動を中心とするソフトで、株式会社エス・エム・エスが提供しています。給与計算はカイポケ自前の機能ではなく、株式会社マネーフォワードの「マネーフォワード クラウド給与」を会員向けに利用する形で提供されます。

カイポケ本体の月額は事業種別ごとに税別1,000円〜25,000円で、給与計算はこれに含まれません。給与・勤怠は「マネーフォワード クラウド」の会員限定価格(基本料金0円〜、通常は月額7,980円・税抜)として別枠で提供されます。在籍従業員が6名以上になると従量課金が加わるため、詳細は問い合わせが必要です。

マネーフォワード クラウド給与は、社会保険料率や税率の毎年の自動反映、所得税控除額の自動計算、Web給与明細に対応し、クラウド勤怠と連携して勤務実績から給与・振込までを扱えます。一方、処遇改善加算の配分や資格手当・常勤換算といった福祉特有の要件への対応は、公式ページでは確認できません。

勤怠連携で福祉の手当に対応する汎用給与ソフト

手当や計算式を柔軟に設定でき、勤怠管理システムと連携して福祉の勤務形態に対応できる汎用の製品です。福祉で使う場合は、処遇改善加算の配分を支給項目・計算式の設定で明細に反映します。夜勤・資格・移動時間などの手当も手当項目として登録でき、シフトや深夜割増は勤怠連携で給与へ取り込めます。各製品は導入実績やサポート、他システムとの連携の強みで選びます。

6. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Nextの公式サイト

会計・給与ソフトを提供する弥生株式会社による、クラウド型の給与計算サービスです。給与・賞与計算やWeb明細の配信、年末調整に加え、勤怠管理の「弥生勤怠 Next」や労務管理の「弥生労務 Next」をプランに応じて組み合わせられます(勤怠・労務機能は他社製品のOEM提供)。

明細項目はカスタムの計算式で設定でき、割増手当なども倍率を組み込んだ計算式で扱えます。勤怠データはAPI連携で取り込め、弥生勤怠 NextのほかKING OF TIMEやジョブカン勤怠管理などとも連携します。社会保険料率や所得税率の改定には自動で対応します。

料金は年契約時の月あたりで、エントリー1,700円からベーシックプラス7,000円まで(税抜)です。初期費用は0円で、最大2か月間はベーシックプラス相当の全機能を無料で試せます。

7. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド給与の公式サイト

株式会社マネーフォワードが展開する統合クラウド「マネーフォワード クラウド」の給与モジュールが、マネーフォワード クラウド給与です。月給・時給・日給・賞与に対応し、所得税や残業手当・深夜残業手当・固定残業手当を自動で計算します。

勤怠は「マネーフォワード クラウド勤怠」から勤怠集計データをワンクリックで取り込めるほか、他社の労務ソフトからのデータ連携も案内されています。給与単体での契約はなく、会計や経費などを含む「マネーフォワード クラウド」の統合契約の一部として提供される点に注意が必要です。

料金は月払いでひとり法人3,980円、スモールビジネス5,980円、ビジネス7,980円(いずれも税抜)です。初期費用は0円で、5名分までを基本料金に含み、6名目以降は1名月額300円(税抜)が加算されます。無料トライアルは1ヶ月です。

8. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

給与奉行クラウドの公式サイト

「奉行シリーズ」で知られる株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する、クラウド型の給与計算システムです。給与・賞与計算や年末調整の計算に加え、賞与支払届・算定基礎届・月額変更届などの社会保険関連書類を電子申請できます。

残業手当や通勤手当などの手当は、条件式や計算式テーブルを使って自動計算する方式です。勤怠管理システムとは「奉行APIコネクトサービス」経由で連携でき、KING OF TIMEやジョブカン勤怠管理など複数のサービスとデータを受け渡せます。法令改正にはプログラムの自動更新で対応し、更新費用は利用料に含まれます。

20名以下なら月額5,500円から利用でき、従業員規模に応じて5段階のプランが用意されています。初期費用はプランにより0円〜70,000円(初年度のみ)で、30日間の無料体験があります。

9. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

CYBER XEED給与の公式サイト

アマノの勤怠・人事・給与クラウド「CYBER XEED」シリーズのうち、給与計算にかかわる機能をクラウドで提供する製品です。給与計算やWeb明細、年末調整などを扱い、CYBER XEED就業(勤怠)やCYBER XEED人事と同一のデータベース上で一元管理できます。

CYBER XEED就業を併用する場合、勤務データは給与へ自動で連携されます。勤怠・給与データの入力やマスター保守を専任オペレーターへ委託できる「給与アウトソーシングオプション」を、フル・部分から選んで追加できる点が特徴です。法改正時は無償でアップデートされます。

料金は初期設定費用50万円から、月次使用料2万円から(CYBER XEED給与)です。中堅から大企業の規模が主な対象で、無料トライアルの記載は公式サイトで確認できませんでした。導入後のサポートは無料と案内されています。

10. PROSRV(プロサーブ)(三菱総研DCS株式会社)

PROSRV(プロサーブ)の公式サイト

三菱総研DCS株式会社が、1970年の創業以来主力としてきた給与計算を軸に提供する、人事給与システムとアウトソーシングのサービスです。クラウド型の「PROSRV on Cloud」で、人事給与管理・給与計算・銀行振込データ作成・従業員向けWebポータルを扱えます。

これに、年末調整などを代行する「スポット事務サービス」、月次の人事給与事務を代行する「月例事務サービス」を組み合わせられます。システムの提供だけを使う形から、月次の事務作業まで委託する形まで、予算や段階に応じて委託範囲を選べる設計です。導入は約2,000社、月間の給与処理は55万人と公式に記載されています。

料金は初期費用・月額とも公式サイトでは非公開で、状況に応じた見積もりを提示する形です。マイナポータルAPI対応により、算定基礎届や月額変更届など社会保険の5帳票を電子申請できます。

11. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

SmileWorksは、株式会社スマイルワークスが提供する中小企業向けの統合型クラウドERPで、給与計算はその機能モジュール(給与ワークス)の一つです。給与ワークスは、勤怠管理・給与計算・賞与計算・年末調整・賃金台帳・社会保険・マイナンバー管理を扱います。

販売管理・財務会計・給与計算を機能単位で選べる「カフェテリア方式」で、必要な機能だけを組み合わせて導入できます。給与計算を会計や勤怠、販売管理などと同じシステム上で扱える統合型ERPである点が、単体の給与ソフトとの違いです。

料金は標準プランで初期費用30,000円、月額は最初のモジュールが10,000円、2つ目以降は各7,000円(5ID、税別、オプション別)です。販売管理に特化した販売ERPプランは月額5,000円から利用できます。申込月の翌月末まで(表記上は最大2ヶ月)無料で試せます。

12. freee人事労務(フリー株式会社)

freee人事労務の公式サイト

勤怠管理から給与計算、年末調整、社会保険・雇用保険の手続きまでを1つに集約したクラウドソフトが、フリー株式会社のfreee人事労務です。会計ソフト「freee会計」との給与仕訳連携にも対応します。

時間外労働や深夜・休日労働の割増賃金を自動で計算し、給与計算に反映できると公式に明記されています。勤怠データは自社の勤怠管理システムや他社サービスから連携でき、変動手当などのカスタム項目はスタンダードプラン以上で設定できます。

料金は5名分を基本料金とする設計で、ミニマムプランは年払いで月額2,000円から(6名目以降は1名400円から)、初期費用は0円です。無料で使えるのは初回1ヶ月のお試しのみで、恒久的な無料プランはありません。

13. PCAクラウド 給与(ピー・シー・エー株式会社)

PCAクラウド 給与の公式サイト

「PCA給与DX」の名称で知られてきた製品で、現在はクラウド型の「PCAクラウド 給与」「同 hyper」として提供されています(買い切りのパッケージ版は2024年3月末に新規販売を終了)。提供元は、東証プライム上場のピー・シー・エー株式会社です。

勤怠項目の入力から月次の給与・賞与計算、算定基礎届・月額変更届の作成、年末調整、社会保険のe-Gov直接連動による電子申請までを扱います。勤怠20・支給50・控除30という豊富な項目に対応し、多様な業種の給与体系を組めます。勤怠管理システムとは、APIやCSVでKING OF TIME・ジョブカン勤怠管理などと連携できます。

料金はクラウド標準版が月額16,200円(税抜)から、サブスクリプション版が月額3,900円(税抜)からで、2ヶ月の無料体験があります。公式製品ページには25,000法人・15年の利用実績が掲載されています。

14. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

ジョブカン給与計算の公式サイト

勤怠管理や労務管理などを展開する「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフトで、株式会社DONUTSが提供しています。月例給与・賞与の自動計算、Web給与明細・源泉徴収票の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成に対応します。

支給項目・控除項目には自由に計算式を設定でき、残業代や手当のルールも無制限に設定できます。勤怠は「ジョブカン勤怠管理」から50種類以上の勤務データを自動取得できます(API連携は有料プランのみ)。

有料プランは1ユーザー月額400円(税抜、最低利用料金2,000円)です。従業員5名以下であれば、期間の制限なく無料プランで利用できます(API連携や年末調整など一部機能の制限あり)。30日間のお試しでは、有料プラン相当の全機能を使えます。

15. ジンジャー給与(jinjer株式会社)

ジンジャー給与の公式サイト

正社員やアルバイトなど、雇用区分ごとに給与計算式を分けて設定できるのが、jinjer株式会社のクラウド型給与計算ソフト「ジンジャー給与」です。給与・賞与計算、Web給与明細の配信、年末調整、給与改定の遡及計算などに対応します。

勤怠は「ジンジャー勤怠」、従業員情報や社会保険情報は「ジンジャー人事労務」と、共通のIDとデータベースで連携します。企業独自の手当や計算方法にも、複数の計算式パターンの設定で対応できます。法改正に伴う仕様変更には追加費用なしで対応するとしています。

公式では料金を「ご利用製品×ご利用人数」で決まるとし、月額300円〜(税別)を目安として案内しています。初期費用や1名あたりの単価は問い合わせで確認する形です。無料トライアルは1ヶ月間です。

16. KING OF TIME 給与(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)

KING OF TIME 給与の公式サイト

勤怠管理で広く使われる「KING OF TIME」に、給与計算を担うモジュールとして組み込まれているのがKING OF TIME 給与です。提供元は株式会社ヒューマンテクノロジーズです。

KING OF TIMEに登録した勤怠・人事労務のデータがそのまま連携されるため、勤怠から給与計算まで二重入力なしで処理できます。給与・賞与明細の発行や総合振込データの作成に対応し、年末調整では申告書のWeb収集(AI-OCR・電子的控除証明書に対応)から税額計算、給与支払報告書の出力までを扱います。

料金は初期費用0円、1人あたり月額300円の従量課金で、KING OF TIMEシリーズの各機能を追加料金なしで使えます。30日間の無料体験があります。シリーズ全体の導入実績は64,000社・410万ID(2026年7月1日時点)です。

17. Socia給与システム(株式会社エフエム)

Socia給与システムの公式サイト

Socia給与システムは、株式会社エフエムが提供する「Sociaクラウド」シリーズの給与計算モジュールです。1994年に発売した人事給与システムをクラウド化したもので、人事・就業管理・マイナンバー管理などと組み合わせて使えます。

複数の給与体系や雇用形態、複数の会社・事業所を1つのシステムで並行して運用できます。項目名称や計算ロジック、支給月、明細書の印字位置を任意に設定でき、甲欄・乙欄・日額表にも対応します。給与改定の遡及支給処理にも対応します。

勤怠は自社の「Socia就業・申請」システムと連動するほか、Excelなどで管理した勤怠情報をCSVで一括取り込みできます。料金は初期費用・月額とも公式サイトでは非公開で、問い合わせで確認する形です。

まとめ

福祉の給与計算は、処遇改善加算の配分、夜勤や移動時間などの手当、常勤換算、複数拠点の会計区分、勤怠・記録との連携といった要件が重なり、一般的な給与計算よりも複雑になります。これらにどこまで対応するかは製品によって異なります。

福祉要件を標準で想定したい法人は特化型、記録から給与まで一貫して処理したい事業所は記録一体型、手当や連携を柔軟に設定しサポートや法改正対応を重視する場合は汎用型が候補になります。自社の事業形態・規模・運用体制に照らし、対応可否と料金を比較して選びましょう。まずは気になる製品の資料を取り寄せ、自社の要件を満たすかを確認することをおすすめします。

少人数で事務を兼務しており、処遇改善加算の配分や遡及差額の計算といった作業そのものを自社で抱えたくない場合は、給与計算業務を外部に委託するアウトソーシングも選択肢になります。業務範囲(計算のみか、社会保険手続きまでか)や料金体系、規模別の選び方は以下の記事で解説しています。

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よくある質問(FAQ)

Q. 福祉向け給与計算ソフトとは何ですか?

A. 福祉向け給与計算ソフトとは、介護・障害福祉の事業所が抱える処遇改善加算の配分・常勤換算・各種手当といった給与計算の要件に、標準で対応した、または柔軟に設定して対応できる給与計算ソフトです。

福祉の実務を前提に設計された特化型のほか、介護記録や請求と一体になった記録一体型、手当や計算式を自社で設定して福祉要件に対応する汎用型が含まれます。どのタイプが合うかは事業の規模や運用体制によって変わります。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは処遇改善加算の配分や明細表示に対応できますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトが処遇改善加算に対応できるかは製品によって異なり、配分そのものを標準機能として公式に明記している製品は特化型を含め多くなく、汎用型は手当・計算式の設定で明細に反映するのが一般的です。

2024年度(令和6年度)の報酬改定で、介護分野の従来の3加算は「介護職員等処遇改善加算」に一本化され、障害福祉では名称が「福祉・介護職員等処遇改善加算」と異なります。加算原資を職員ごとに配分する計算や、配分結果を基本給・手当として賃金台帳や明細へ反映する処理にどこまで対応するかを、公式情報や問い合わせで確認すると安心です。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは福祉特化型と汎用型のどちらを選ぶべきですか?

A. 福祉特化型と汎用型のどちらが向くかは事業形態と運用体制で変わり、福祉要件を設定の手間少なく扱いたい法人は特化型、記録から給与まで一貫して処理したい訪問系・在宅系は記録一体型、手当や連携を柔軟に設定しサポート・法改正対応を重視するなら汎用型が候補になります。

小規模で業種が福祉に閉じる場合は特化型・記録一体型が運用しやすく、将来の事業拡大や導入実績・サポートを重視する場合は汎用型が選ばれる傾向です。判断が難しい場合は、本記事の選定診断で自社に合うタイプを絞り込めます。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは障害福祉サービスの給与計算にも使えますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトは障害福祉サービスでも使えますが、製品ごとに対応するサービス種別が異なるため、居宅介護・重度訪問介護・施設系など自社のサービス形態に対応するかの確認が必要です。

障害福祉は処遇改善加算の名称が「福祉・介護職員等処遇改善加算」と介護分野と異なり、記録一体型の製品では給与計算の対象が訪問系に限られ通所・施設系は対象外というケースもあります。介護と障害福祉の両制度を一つのソフトで扱える製品もあるため、自社が運営するサービスの範囲に合うかを導入前に確かめましょう。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは夜勤手当や資格手当、移動時間などの手当を計算できますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトの多くは、夜勤手当・資格手当・役職手当・移動時間手当などを、手当ごとの計算ルールを設定して自動計算できます。

ただし、事業所が任意で設ける夜勤手当と、労働基準法が定める深夜割増賃金(午後10時から翌午前5時までの労働に通常の2割5分以上)は別物で、両方を正しく扱えるかの確認が必要です。訪問系では、移動時間が労働時間に該当する場合の賃金計算も論点になるため、勤怠記録と連動して手当・割増を計算できるかを見ておきましょう。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは昇給や給与規程改定の遡及差額計算を自動化できますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトには遡及差額計算を自動化できる製品があり、支給済みの給与・賞与と改定後の金額との差額だけでなく、差額にかかる社会保険料や所得税の再計算まで自動で処理できるものもあります。

人事院勧告に準拠した給与規程を採用する法人では、国家公務員の給与改定にならった遡及適用が毎年のように発生するため、遡及計算の自動化は選定の重要な軸になります。どこまでが標準機能で、どこからが設定やオプションになるかを確認しましょう。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは常勤換算や社会福祉法人の会計区分に対応できますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトが常勤換算や会計区分に対応できるかは製品によって異なり、常勤換算は勤怠データからの自動算出に対応するか、会計区分は事業区分・拠点区分ごとの人件費の集計・按分に対応するかを確認します。常勤換算は勤務延時間数をもとに算出するため勤怠データと切り離せず、オプション機能として提供される製品もあります。

社会福祉法人会計基準では計算書類の作成にあたり事業区分・拠点区分・サービス区分を設けることが定められており、複数事業所を運営する法人では、区分ごとの集計や会計システムへの連携ができるかが選定の分かれ目になります。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは勤怠や介護記録と連携して二重入力を減らせますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトは勤怠や介護記録と連携でき、記録一体型は一つのシステム内で勤務実績から給与まで完結し、汎用型は勤怠管理システムとの外部連携(APIやCSV)で勤務データを取り込んで二重入力を減らせます。

訪問系では移動時間や訪問実績の集計が給与の基礎データになるため、記録から給与まで一貫して処理できるかが事務負担を大きく左右します。自社で使っている勤怠・記録システムと連携できるかを、対応サービスの一覧で確認しておくと安心です。

Q. 福祉向け給与計算ソフトの料金相場はどのくらいですか?

A. 福祉向け給与計算ソフトの料金は、汎用のクラウド型で月額数千円〜2万円程度、または1人あたり月額300円前後の従量課金が中心で、特化型やアウトソーシングを併用する製品は個別見積もりとなることが多いです。

ここで示した相場は汎用クラウド型の目安で、中堅向けや福祉特化型、複数拠点での利用はこれより高くなる場合があります。初期費用は0円の製品から数十万円かかる製品まで幅があり、事業所単位か人数単位かといった課金方式も製品によって異なります。

無料トライアルを用意する製品も多いため、自社の人数・事業所数で実際の金額を試算し、資料請求で確認することをおすすめします。

Q. 福祉向け給与計算ソフトは法改正や社会保険料率の変更に自動で対応しますか?

A. 福祉向け給与計算ソフトの多くは法改正に対応しますが、クラウド型は社会保険料率・税率や各種様式の更新が自動で提供されることが多く、パッケージ型(インストール型)は年次アップデートで対応するのが一般的です。福祉は処遇改善加算の様式変更など制度改定が多い分野のため、更新が追加費用なしで受けられるか、改定のたびに自社で設定を直す必要がないかを確認しておくと、運用負担を抑えられます。

Q. 小規模な福祉事業所でも福祉向け給与計算ソフトは導入できますか?

A. 小規模な福祉事業所でも福祉向け給与計算ソフトは導入でき、従業員5名以下なら無料または月数千円で使える汎用クラウド型もあり、少人数で事務を兼務する事業所ほど自動化による負担軽減の効果を得やすいです。

一方で、複数拠点の会計区分や社会福祉法人特有の要件まで必要になる場合は、特化型が適することもあります。まずは自社の人数・事業所数・必要な福祉要件を整理し、料金プランと対応範囲が見合う製品を選びましょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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