サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

サービス比較の記事一覧

AIで顧客対応・サポート業務を自動化したい

経理・会計業務を効率化したい

給与計算アウトソーシング
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

労働保険概算保険料申告書の書き方|記入例・計算方法・提出期限と延納をわかりやすく解説

労働保険概算保険料申告書の書き方のサムネイル画像
給与計算アウトソーシング比較表(2026年版)のプレビュー

主要34サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算アウトソーシング比較表(2026年版)

会社を新しく設立したときや、毎年の年度更新のときに提出する「労働保険概算保険料申告書」を前にして、どの欄にいくら書けばよいのか、保険料はどう計算するのかで手が止まっていませんか。申告書は様式第6号の1枚で「概算・増加概算・確定」を兼ねているため、自分がどの場面で何を記入すべきかが分かりにくく、記入ミスや提出遅れが延滞金・追徴金につながる不安もつきまといます。

保険料の計算は、1年間の賃金総額の見込額に労災保険率と雇用保険料率を掛けて求めます。令和8年度は雇用保険料率が引き下げられ、端数処理や延納(分割納付)にも細かいルールがあるため、最新の率と正しい手順を押さえて進めることが欠かせません。

本記事では、労働保険概算保険料申告書の書き方・記入例・保険料の計算方法・提出先と提出期限・延納・電子申請を整理します。新規成立・年度更新・増加概算の3つの場面を横断し、場面ごとに「どの欄を埋め、どの欄を空欄にするか」まで示すので、はじめての担当者でも申告書を迷わず記入・提出できるようになります。

給与計算アウトソーシングの関連サービス資料
PR
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】給与計算アウトソーシングの資料を
一括ダウンロードする
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

労働保険の概算保険料申告書とは|新規成立・年度更新・増加概算の3つの場面

労働保険概算保険料申告書は、1年間に納める労働保険料をあらかじめ見込みで計算して申告・納付するための書類です。正式には「労働保険 概算・増加概算・確定保険料申告書(様式第6号)」といい、1枚の様式で概算保険料・増加概算保険料・確定保険料の3つを兼ねています。そのため、自分が今どの場面にいるかによって、記入する欄と提出のタイミングが変わります。

この申告書を使う場面は、大きく次の3つに分かれます。まず自社がどれに当たるかを確認すると、以降の記入がスムーズになります。

  • 新規成立:労働者を初めて雇い、労働保険の保険関係が成立したとき。その年度分の概算保険料を申告・納付します。
  • 年度更新:毎年6月〜7月に、前年度の確定保険料を精算しつつ、新年度の概算保険料を申告・納付します。1枚の様式で「確定」と「概算」を同時に扱います。
  • 増加概算:年度の途中で賃金総額の見込額が大きく増え、一定の要件に該当したとき、増えた分の保険料を追加で申告・納付します。
労働保険の概算保険料申告書を使う3つの場面の図解。新規成立は労働者を初めて雇い保険関係が成立したときでその年度分の概算保険料を成立日から50日以内に申告・納付、年度更新は毎年6月〜7月に前年度の確定保険料を精算し新年度の概算保険料を6月1日から40日以内に申告・納付、増加概算は年度途中で賃金総額の見込額が大きく増え要件に該当したときに増えた分を該当日から30日以内に申告・納付することを示す。

また、事業の種類によって労災保険と雇用保険を一体で扱うか別々に扱うかが変わります。多くの事業は両保険を一体で申告する「一元適用事業」ですが、建設業・農林水産業・港湾関係・官公署などは労災保険分と雇用保険分を別々に申告する「二元適用事業」に当たります。二元適用事業では申告書を保険ごとに分けて作成するため、自社がどちらかを最初に確認しておきましょう。

出典・参考資料(3件)

概算保険料の計算方法|賃金総額の見込額×保険料率【令和8年度】

ここからは、概算保険料をどう計算するかを、計算式・賃金総額の見込額の出し方・最新の保険料率・端数処理・実額の計算例の順に解説します。手順どおりに進めれば、自社の概算保険料をその場で算出できます。

計算式(賃金総額の見込額×保険料率)

概算保険料は、その年度に使うすべての労働者に支払う賃金総額の見込額に、保険料率を掛けて計算します。労働保険徴収法第15条は、賃金総額の見込額に一般保険料率を乗じて算定すると定めています。

……その保険年度に使用するすべての労働者……に係る賃金総額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。)の見込額……に当該事業についての第十二条の規定による一般保険料に係る保険料率(以下「一般保険料率」という。)を乗じて算定した一般保険料

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第15条第1項第1号|e-Gov法令検索

一般保険料率は、労災保険率と雇用保険料率を合わせたものです。実務では、賃金総額の見込額に労災保険率を掛けた「労災保険分」と、雇用保険料率を掛けた「雇用保険分」をそれぞれ計算し、合計して概算保険料を求めると分かりやすくなります。

出典・参考資料(1件)

賃金総額の見込額の出し方

賃金総額には、基本給のほか残業手当・通勤手当・賞与など、労働の対償として支払うすべての賃金を含めます。一方で、役員報酬(労働者でない役員分)・退職金・結婚祝金や見舞金など、労働の対償に当たらないものは含めません。

見込額は本来その年度の支払予定から算出しますが、賃金総額の見込額が前年度の50%以上200%以下に収まる場合は、前年度の賃金総額をそのまま見込額として使えます。多くの事業ではこの範囲に収まるため、前年度の実績を用いて算定することが一般的です。

出典・参考資料(1件)

令和8年度の労災保険率・雇用保険料率・一般拠出金率

保険料率は、賃金総額に掛ける前に最新のものを確認しましょう。以下は令和8年度(令和8年4月1日〜令和9年3月31日に適用)の率です。雇用保険料率は全国一律で、事業の種類ごとに決まっており、一般の事業では令和7年度の合計14.5/1,000から13.5/1,000へ引き下げられました。

事業の種類労働者負担事業主負担雇用保険料率(合計)
一般の事業5/1,0008.5/1,00013.5/1,000
農林水産・清酒製造の事業6/1,0009.5/1,00015.5/1,000
建設の事業6/1,00010.5/1,00016.5/1,000

労災保険率も全国一律で、事業の種類によって1,000分の2.5〜88まで分かれており、令和8年度は令和7年度から変更されていません。たとえば卸売業・小売業や「その他の各種事業」は3/1,000、金融業・保険業・不動産業は2.5/1,000、建築事業は9.5/1,000です。自社の事業がどの区分に当たるかは、厚生労働省の労災保険率表と適用事業細目表で確認しましょう。

このほか、労災保険の適用事業主は、労働保険料と併せて「一般拠出金」を納めます。一般拠出金率は1,000分の0.02で、石綿による健康被害の救済に充てられる拠出金です。年度更新で確定保険料を精算する際に、労災保険の算定基礎額に0.02/1,000を乗じて算定します。

出典・参考資料(4件)

端数処理のルール

計算では2段階の端数処理が入ります。まず、賃金総額の見込額に千円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てます(これが保険料を計算する基礎額になります)。次に、算出した保険料に1円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てます。

出典・参考資料(2件)

実額の計算例

具体的な数字で計算の流れを見ていきます。ここでは、労災保険率が3/1,000の「その他の各種事業」で、雇用保険は一般の事業(13.5/1,000)に当たる会社を例にします。1年間の賃金総額の見込額が24,561,480円のケースです。

  1. 賃金総額の見込額の千円未満を切り捨て:24,561,480円 → 24,561,000円(これが算定基礎額)
  2. 労災保険分:24,561,000円 × 3/1,000 = 73,683円
  3. 雇用保険分:24,561,000円 × 13.5/1,000 = 331,573.5円 → 1円未満を切り捨て → 331,573円
  4. 概算保険料(合計):73,683円 + 331,573円 = 405,256円
概算保険料の計算の流れの図解。STEP1で賃金総額の見込額24,561,480円の千円未満を切り捨てて算定基礎額24,561,000円を出し、STEP2で保険料率を労災・雇用別々に掛け、労災保険分は24,561,000円×3/1,000=73,683円、雇用保険分は24,561,000円×13.5/1,000=331,573円(1円未満切捨て)、STEP3で合計し概算保険料73,683円+331,573円=405,256円になることを示す。

この例では概算保険料が40万円以上になるため、後述の延納(分割納付)の対象になります。年度更新で確定保険料を精算する年には、同じ算定基礎額に0.02/1,000を乗じた一般拠出金(24,561,000円 × 0.02/1,000 = 491円、1円未満切捨て)も併せて納めます。自社の業種の労災保険率は率表で確認し、雇用保険料率と合わせて同じ手順で計算してください。

この計算例は、賃金総額をもとに保険料を求める継続事業(一般の事業)の場合です。建設の事業など一部の事業には、賃金総額を請負金額に労務費率を乗じて算定するなど、計算の基礎が異なる特例があります。建設業・二元適用事業・有期事業に当たる場合は、算定方法を所轄の労働局で確認してください。

出典・参考資料(1件)

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】給与計算アウトソーシングの資料を
一括ダウンロードする

申告書(様式第6号)の書き方|場面別の記入例

ここからは、様式第6号の記入方法を場面別に見ていきます。1枚の様式で概算・増加概算・確定を兼ねているため、自分の場面で「どの欄を埋め、どの欄を空欄にするか」を取り違えないことが記入の要点です。欄の位置は厚生労働省の記入見本と照らし合わせながら進めると確実です。

様式第6号は上下2段に分かれています。上段が「確定保険料・一般拠出金算定内訳」(⑦区分・⑧算定基礎額・⑨保険料率・⑩確定保険料額=⑧×⑨)で、前年度に実際にかかった保険料を精算する段です。下段が「概算・増加概算保険料算定内訳」(⑪区分・⑫保険料算定基礎額の見込額・⑬保険料率・⑭概算・増加概算保険料額=⑫×⑬)で、新しい年度の保険料を見込みで申告する段です。

これに加えて、⑰延納の申請(納付回数)、⑱申告済概算保険料額、⑳差引額((イ)充当額・(ロ)還付額・(ハ)不足額)、㉒期別納付額の欄があります。以下では、この段構成を踏まえて場面別に「どの段を記入し、どの段を空欄にするか」を見ていきます。

労働保険の様式第6号の段構成の図解。上段は確定保険料・一般拠出金算定内訳(⑦区分・⑧算定基礎額・⑨保険料率・⑩確定保険料額=⑧×⑨)で前年度に実際にかかった保険料を精算する段、下段は概算・増加概算保険料算定内訳(⑪区分・⑫算定基礎額の見込額・⑬保険料率・⑭概算・増加概算保険料額=⑫×⑬)で新しい年度の保険料を見込みで申告する段、このほかに⑰延納の申請・⑱申告済概算保険料額・⑳差引額(充当・還付・不足)・㉒期別納付額の欄があることを示す。

新規成立のときの記入例

労働者を初めて雇ったときは、まず「保険関係成立届」を所轄の労働基準監督署または公共職業安定所へ提出します(保険関係が成立した日から10日以内)。そのうえで、この概算保険料申告書を成立日から50日以内に提出し、その年度分の概算保険料を納めます。

出典・参考資料(1件)

新規成立のときは前年度の精算がないため、上段の確定保険料算定内訳(⑧〜⑩)と⑱申告済概算保険料額・⑳差引額は空欄にし、下段の概算・増加概算保険料算定内訳(⑫〜⑭)を記入します。先ほどの計算例(算定基礎額24,561,000円、労災保険率3.0/1,000・雇用保険料率13.5/1,000)であれば、次のように記入します。

欄記入内容
⑫ 保険料算定基礎額の見込額(労災保険分/雇用保険分)各 24,561(算定基礎額の欄は千円単位。24,561,000円を「24,561」と記入)
⑬ 保険料率(労災/雇用)労災 3.0/1,000 / 雇用 13.5/1,000
⑭ 概算・増加概算保険料額(労災分/雇用保険分)労災 73,683円 / 雇用 331,573円
⑭(イ) 概算・増加概算保険料額(合計)405,256円
⑰ 延納の申請(納付回数)40万円以上のため延納できる。延納するなら「3」、一括納付なら「1」

上段の確定保険料の段(⑧〜⑩)と⑱・⑳は、精算する前年度分がないため空欄のままで構いません。前年度の精算がないぶん、年度更新より記入箇所はシンプルです。

年度更新のときの記入例

年度更新では、前年度の確定保険料と新年度の概算保険料を1枚で申告します。まず確定保険料欄に、前年度に実際に支払った賃金総額の確定額と確定保険料を記入し、すでに納めた前年度の概算保険料と比較します。

前年度の確定保険料と、前年度に納めた概算保険料との差額は、次の3つのいずれかで処理します。

  • 不足(確定>概算):不足額を新年度の概算保険料と併せて納付します。
  • 充当(確定<概算):納めすぎた分を新年度の概算保険料に充てます。
  • 還付:充当しきれない納めすぎ分は、還付請求書を提出して返還を受けられます。

数字で見ると、たとえば前年度の確定保険料(⑩(イ))が420,000円で、前年度に納めた申告済概算保険料額(⑱)が405,256円だった場合、差額の14,744円が不足額(⑳(ハ))になります。新年度の概算保険料(⑭(イ))が430,000円なら、不足額を合わせて444,744円を納付します。

逆に、確定保険料が納めた概算を下回る場合は、その差額が充当額(⑳(イ))となり、新年度の概算保険料に充てられます。充当しても納めすぎが残るときは、還付額(⑳(ロ))として還付請求できます。

あわせて、確定保険料の精算時には一般拠出金(算定基礎額×0.02/1,000)も申告・納付します。新年度の概算保険料欄には、新しい賃金総額の見込額と最新の保険料率にもとづく概算保険料を記入します。

増加概算のときの記入例

年度の途中で事業規模が拡大し、賃金総額の見込額が当初の見込みの2倍を超え、かつ増加後の概算保険料と既に納めた概算保険料との差額が13万円以上になった場合は、増加概算保険料の申告が必要です。この要件に該当した日から30日以内に、増加後の見込額にもとづく保険料との差額を増加概算保険料欄に記入して申告・納付します。

出典・参考資料(3件)

そのほかの記入欄(事業の情報・識別番号)

算定内訳の段(⑦〜⑭)以外にも、事業を特定するための欄があります。年度更新の用紙は労働保険番号などがあらかじめ印字されて送られてきますが、新規成立のときは自分で記入するため、どの欄に何を書くかを押さえておきましょう。欄の通し番号は様式・年度で前後するため、名称で確認してください。

欄記入内容
労働保険番号府県・所掌・管轄・基幹番号・枝番号。保険関係成立届の控えや、送付された納付書に記載された番号を転記(年度更新の用紙は印字済み)
常時使用労働者数事業の規模を示す労働者数。年度中の各月末の使用労働者数の平均で求める(役員や事業主は含めない)
雇用保険被保険者数雇用保険の被保険者である労働者の数
事業の名称・所在地事業所の名称と所在地(支店・営業所単位で成立している場合はその事業所)
事業主の住所・氏名法人は主たる事務所の所在地・法人名称・代表者氏名、個人事業は事業主の住所・氏名
法人番号国税庁から通知された13桁の法人番号。個人事業主は法人番号がないため、13桁すべてに「0」を記入する(マイナンバー=個人番号の記入は不要)
事業の種類労災保険率表の「事業の種類」。ここで選んだ事業の種類により労災保険率が決まるため、算定内訳の保険料率と整合させる
保険関係成立年月日労働者を初めて雇い、保険関係が成立した日(新規成立のときに記入)
事業廃止等年月日・理由事業の廃止・終了などで保険関係が消滅したときに、その年月日と理由を記入(該当する場合のみ)

これらの識別・事業情報の欄は、金額の計算そのものには関わりませんが、提出先や保険料率の判定の前提になります。特に事業の種類は労災保険率に直結するため、算定内訳で使った保険料率と食い違わないかを提出前に確認しておくと確実です。

提出先・提出期限と納付方法

記入が済んだら、提出先・提出期限・納付方法を確認しましょう。3つとも場面によって扱いが変わるため、順に整理します。

提出先

概算保険料申告書は、保険料を添えて、所轄の都道府県労働局・労働基準監督署・金融機関のいずれかに提出します。金融機関は保険料の納付を伴う場合の窓口です。労働保険事務組合に事務処理を委託している場合は、事務組合が申告書を作成・提出します。

二元適用事業では、労災保険分と雇用保険分を別々に扱うため、雇用保険分は都道府県労働局で手続きするなど、保険ごとに提出先が分かれます。自社が二元適用事業に当たる場合は、所轄の労働局に提出先を確認しておくと確実です。

提出期限

提出期限は場面で異なります。新規成立の場合は、保険関係が成立した日から50日以内に申告・納付します。年度更新の場合は、毎年6月1日から40日以内(例年6月1日〜7月10日)が期限です。期限を過ぎると、後述の延滞金や追徴金の対象になることがあるため、余裕をもって準備しましょう。

納付方法

保険料は、金融機関の窓口で現金納付するほか、口座振替やPay-easy(ペイジー)による電子納付も利用できます。口座振替を利用すると納付の手間と納め忘れを減らせます。保険料が一定額以上になる場合は、次に説明する延納(分割納付)を選べます。

出典・参考資料(2件)

延納(分割納付)の条件と納付スケジュール

概算保険料は、一定の条件を満たすと年3回に分けて納める「延納(分割納付)」を選べます。継続事業では、次のいずれかに当てはまる場合に延納が可能です。

  • 概算保険料の額が40万円以上(労災保険か雇用保険の一方のみ成立している事業は20万円以上)
  • 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している(その年度の10月1日以降に保険関係が成立したものを除く)

有期事業以外の事業であつて法第十五条第一項の規定により納付すべき概算保険料の額が四十万円(労災保険に係る保険関係又は雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業については、二十万円)以上のもの又は当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているもの……の事業主は、同項の申告書を提出する際に……延納の申請をした場合には、その概算保険料を、四月一日から七月三十一日まで、八月一日から十一月三十日まで及び十二月一日から翌年三月三十一日までの各期……に分けて納付することができる。

出典:労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第27条第1項|e-Gov法令検索

納付の期は4月1日〜7月31日、8月1日〜11月30日、12月1日〜翌年3月31日の3期です。各期の納期限は、第1期が6月1日から40日以内(年度の途中に成立した事業の最初の期は成立日の翌日から50日以内)、第2期が10月31日、第3期が翌年1月31日です。労働保険事務組合に委託している場合は、第2期が11月14日、第3期が翌年2月14日と、納期限が少し後ろにずれます。

ただし、年度の途中(10月1日以降)に保険関係が成立した事業は延納できず、一括で納付します。有期事業や増加概算保険料の延納には別の規定があるため、該当する場合は所轄労働局に確認してください。

出典・参考資料(1件)

電子申請(e-Gov・GビズID)での提出方法

概算保険料申告書は、紙だけでなく、e-GovやGビズIDを使って電子申請でも提出できます。e-Govでは、マイページから「年度更新申告」などの手続を検索し、労働保険番号とアクセスコードを入力して申告書を作成します(アクセスコードは、送付される申告書や年度更新の案内に印字されています)。

入力支援機能を使うと前年度の情報を自動で引き継げます。GビズID(プライム・メンバー)を利用すると、電子証明書を添付しなくても手続きが可能です。

電子申請は、資本金が1億円を超える法人など「特定の法人」については、令和2年4月から法令で義務づけられています。さらに、電子申請が義務づけられている事業場では、令和8年度の年度更新から紙の申告書が送付されなくなり、原則として従来の紙様式による申告ができなくなります(電子申請に必要な情報は引き続き送付されます)。自社が義務化の対象かどうかを確認し、早めに電子申請の準備を進めておくと安心です。

出典・参考資料(2件)

記入・計算で間違えやすい点と、期限・延滞金で損しないための確認

最後に、提出前に確認しておきたい間違えやすいポイントを整理します。延滞金や追徴金を避けるためにも、次の点を見直しておきましょう。

  • 場面の取り違え:新規成立・年度更新・増加概算のどれに当たるかを確認し、確定保険料欄を使うか空欄にするかを間違えない。
  • 最新の保険料率:雇用保険料率は年度で変わります。令和8年度の率を使っているか、労災保険率は自社の業種区分に合っているかを確認する。
  • 端数処理:賃金総額は千円未満切捨て、保険料は1円未満切捨て。2段階の切り捨てを正しく行う。
  • 賃金に含めるもの:通勤手当・賞与は含め、役員報酬・退職金・慶弔見舞金などは含めない。対象の線引きを確認する。
  • 提出期限:新規成立は成立日から50日以内、年度更新は6月1日から40日以内。超過すると政府による認定決定や追徴金、延滞金の対象になり得る。

これらの確認は毎年発生し、法改正や料率改定のたびに見直しが必要です。計算と記入の負担が大きい場合や、年度更新を含む手続きを社内で抱えきれない場合は、専門家に任せる選択肢もあります。

労働保険の手続きをまとめて任せる|給与計算アウトソーシングの活用

毎年の年度更新や、社会保険・労働保険の各種届出は、給与計算アウトソーシングに任せることもできます。社会保険・労働保険の書類作成・提出代行は社会保険労務士の独占業務のため、委託先が自法人の社労士、または公式に明示された提携社労士を通じて手続きを担うかどうかが選定のポイントです。

ここでは、社会保険・労働保険の手続きを受託する給与計算アウトソーシング5社を紹介します。労働保険の年度更新まで明記する社、申告書の作成・提出まで代行する社、社会保険・労働保険の手続き代理の一環として扱う社があり、どこまで任せられるかは社によって異なります。次の比較表と各社の公式情報で確認してください。

委託できる業務範囲や料金体系、得意な企業規模は会社ごとに異なります。この5社に限らず給与計算アウトソーシング全体を広く見比べて選びたい場合は、以下の記事で選び方とあわせて確認できます。

← 横にスクロールできます →
サービス名NOC給与計算アウトソーシング(現FOC)アクタスエスペイロール(エスネットワークス)COMIT HR東京丸の内社会保険労務士法人
運営形態給与計算BPO
(社保・労保はNOC社労士法人/提携社労士)
社会保険労務士法人
(契約主体)
社会保険労務士法人給与計算BPO
(社保・労保は提携社労士法人)
社会保険労務士法人
労働保険の年度更新
(申告書の作成・提出)
△「年度更新処理」を明記(申告・提出の範囲は要確認)△社労士法人が社会保険・労働保険の手続き代理を一元受託。年度更新の個別明記は要確認◎集計から申告書の記入まで代行と公式に明記△保険料の計算・納付書の作成まで明記(提出は要確認)●給与計算と併せて一括で電子申請と明記
社会保険・労働保険の
届出代行
●社会保険算定・月額変更・資格取得/喪失届の作成(NOC社労士法人・提携社労士)●資格取得・喪失・算定基礎届・月額変更届等を代理(社労士法人)●算定基礎届・月額変更届・入退社手続き等を代行(別サービス)●資格取得・喪失・随時改定・定時決定等(提携社労士法人)●月額変更届・算定基礎届を一括電子申請(社労士法人)
給与計算の範囲給与・賞与計算、年末調整、住民税、法定調書、マイナンバー管理給与・賞与計算、年末調整(部分委託も可)月次給与・賞与計算、年末調整、勤怠集計、有給管理
(3パッケージで範囲を選択)
給与・賞与計算、年末調整、勤怠管理
(業務を組み合わせて委託可)
月次給与・賞与計算、住民税処理、経理用資料作成
(年末調整は記載なし)
料金の目安要問い合わせ(金額非公開・個別見積)要問い合わせ(金額非公開)要問い合わせ(相談・見積は無料)要問い合わせ(価格シミュレーションあり)月額 10,000円+(2,000円×対象者数)
※消費税別・賞与は別途
対応規模・特徴主に300名以上が目安(300名以下も相談可)。芙蓉総合リースグループのBPO100名超〜1,000名超の導入事例(規模制限の明記なし)。社労士法人が社保・労保を一元受託中小〜中堅(事例150〜500名)。社労士法人母体で年度更新の申告書記入まで代行導入事例は400〜1,100名(下限・上限の明記なし)。給与を軸に業務を組み合わせ可能中小企業向け。給与計算と社保・労保手続きをまとめて一括電子申請
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

「労働保険の年度更新」の列は、各社の公式情報での明記の度合いを示しています。◎=申告書の記入・作成まで代行すると明記、●=申告書の提出(電子申請を含む)まで明記、△=労働保険の手続きの受託は確認できるものの、申告書の作成・提出の範囲は要確認。

1. NOC給与計算アウトソーシング(現FOC)(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

NOC給与計算アウトソーシングのウェブサイト

芙蓉総合リースグループの芙蓉アウトソーシング&コンサルティング(旧NOCアウトソーシング&コンサルティング、略称FOC)が運営する給与計算特化型のBPOです。基本サービスに「労働保険年度更新処理」や「社会保険算定」を掲げ、社会保険・労働保険の手続きはNOC社会保険労務士法人または提携社労士が担うと公式に示しています。給与計算を軸に、年度更新まで含めて委託したい企業に向きます。

2. アクタス(アクタス社会保険労務士法人)

アクタス給与計算アウトソーシングのウェブサイト

税理士法人・社会保険労務士法人・ITコンサルティング会社などで構成されるアクタスグループのうち、社会保険労務士法人が契約主体となって提供するアウトソーシングです。給与計算・賞与計算に加え、社労士の独占業務である社会保険・労働保険の手続き代理、年末調整までを一元的に受託します。

給与計算だけ、社会保険手続きだけといった部分委託にも対応し、導入時のシステム構築はグループのITコンサルティング会社が伴走します。

3. エスペイロール(社会保険労務士法人エスネットワークス)

エスペイロールのウェブサイト

社会保険労務士法人エスネットワークスが運営する給与計算アウトソーシングで、労働保険の年度更新について「金額の集計から申告書の記入まで代行する」と公式に明記している点が特徴です。申告書の記入・提出まで任せたい場合に適しています。算定基礎届や月額変更届にも対応し、作成は自社で行い届出のみを代行する部分委託の方式も用意しています。

4. COMIT HR(株式会社InfoDeliver)

COMIT HRのウェブサイト

給与計算を基盤に、勤怠管理・社会保険手続き・年末調整・入退社手続きなど、委託したい業務を組み合わせて利用できる人事労務BPOです。運営元の株式会社InfoDeliverは「BPO運営実績20年」をうたっています。

社会保険・労働保険の手続きでは、資格取得・喪失の届出や随時改定・定時決定に加え、労働保険の年度更新(概算・確定保険料の計算、納付書の作成)を標準業務として示しています。これらの手続きは提携する社会保険労務士法人が担います。

5. 東京丸の内社会保険労務士法人(給与計算代行)

東京丸の内社会保険労務士法人の給与計算代行のウェブサイト

中小企業を対象とした給与計算代行で、運営元は東京丸の内社会保険労務士法人です。月次給与計算・賞与計算に加え、社会保険の月額変更届・算定基礎届、労働保険の年度更新を給与計算と併せて一括で電子申請できる点を打ち出しています。

給与計算と年度更新をまとめて1か所に任せたい企業に向きます。給与計算代行の料金は月額「10,000円+(2,000円×対象者数)」(消費税別)が公式に示されています。

まとめ

労働保険概算保険料申告書は、様式第6号の1枚で概算・増加概算・確定を兼ねるため、まず自社が新規成立・年度更新・増加概算のどの場面かを見極めることが出発点です。保険料は、賃金総額の見込額に令和8年度の労災保険率・雇用保険料率を掛け、賃金総額は千円未満・保険料は1円未満を切り捨てて計算します。

提出先は所轄の労働局・労働基準監督署・金融機関、提出期限は新規成立が成立日から50日以内、年度更新が6月1日から40日以内です。概算保険料が40万円以上なら延納(年3回の分割納付)も選べます。計算や記入、毎年の年度更新の負担が大きいときは、労働保険の手続きまで受託できる給与計算アウトソーシングの活用も検討してみてください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】給与計算アウトソーシングの資料を
一括ダウンロードする

よくある質問(FAQ)

Q. 概算保険料と確定保険料の違いは何ですか?

A. 概算保険料は、その年度に納める保険料を賃金総額の見込額で先に計算して前払いするものです。これに対し、確定保険料は年度の終了後に、実際に支払った賃金総額で計算し直して精算します。

労働保険料は、年度の初めに概算で納め、翌年度の年度更新で確定額と比べて過不足を精算する「概算・確定方式」をとっています。差額は、不足なら追加納付、納めすぎなら新年度の概算保険料への充当または還付で処理します。

Q. 労働保険の概算保険料申告書は役員だけの会社でも提出が必要ですか?

A. 労働者を一人も雇っていない役員だけの会社では、労働保険の保険関係が成立しないため、概算保険料申告書の提出は必要ありません。労働保険は労働者を使用する事業に成立する保険で、代表者や役員は原則として労働者に当たらないためです。ただし、パート・アルバイトを含めて労働者を一人でも雇い入れた時点で保険関係が成立し、その時点から申告・納付が必要になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 労働保険の概算保険料申告書に押印は必要ですか?

A. 概算保険料申告書への事業主の押印は、原則として不要です。行政手続きの押印見直しにより、労働保険の申告書は令和2年12月以降、押印がなくても受理されるようになりました。ただし、提出先の窓口から求められた場合には押印に応じます。

Q. 概算保険料申告書の提出期限を過ぎたらどうなりますか?

A. 提出期限を過ぎると、政府が保険料額を決める「認定決定」が行われ、本来の保険料に加えて追徴金や、納付の遅れに応じた延滞金が課されることがあります。期限に間に合わなかった場合は、放置せず速やかに所轄の労働基準監督署または都道府県労働局に連絡し、指示に従って申告・納付してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 概算保険料申告書の計算や記入を間違えたら訂正できますか?

A. 提出前であれば、紙の申告書は誤った箇所を二重線で消して正しい内容を書き直すことで訂正でき、電子申請の場合は正しい内容で入力し直して提出できます。すでに提出・納付した後に誤りに気づいた場合は、所轄の労働基準監督署または都道府県労働局に連絡し、修正の方法や過不足の精算について指示を受けてください。

Q. 概算保険料申告書(年度更新)の用紙はいつ頃届きますか?

A. 年度更新の申告書は、例年5月下旬から6月上旬にかけて事業主あてに郵送されます。ただし令和8年度からは、電子申請が義務づけられている資本金1億円超の法人などには紙の申告書が送付されず、電子申請に必要な情報の通知のみが届きます。期限が近づいても届かない場合は、所轄の労働基準監督署または都道府県労働局に問い合わせてください。

出典・参考資料(1件)

Q. 概算保険料の見込額が実際の賃金と大きくずれたらどうなりますか?

A. 概算保険料はあくまで見込みで計算するものなので多少のずれは問題なく、年度終了後の確定保険料の精算で過不足が調整されます。ただし年度の途中で賃金総額の見込額が当初の見込みの2倍を超え、かつ増える保険料の差額が13万円以上になった場合は、その時点で増加概算保険料の申告・納付が必要になります。

Q. 事業を廃止・廃業したときの労働保険の手続きはどうなりますか?

A. 事業を廃止した場合は、廃止した日の翌日から50日以内に確定保険料申告書を提出し、すでに納めた概算保険料との差額を精算します。確定保険料が概算保険料を下回っていれば、還付請求により納めすぎた分の返還を受けられます。保険関係の消滅にともなう届出とあわせて、所轄の労働基準監督署または都道府県労働局で手続きしてください。

出典・参考資料(1件)

給与計算アウトソーシングの料金・資料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、労働保険の年度更新や社会保険・労働保険の手続きまで任せられる給与計算アウトソーシングの最新資料を無料で一括請求できます。受託できる業務範囲や料金体系を一度に比べられます。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】給与計算アウトソーシングの資料を
一括ダウンロードする

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

関連記事

新着記事

給与計算アウトソーシング
おすすめの診断サービス