数千万円から数億円規模の売掛金を資金化したいとき、ファクタリングで「いくらまで調達できるのか」は最初に気になる点です。小口・個人事業主向けのサービスでは買取上限が数百万円で頭打ちになることが多く、大口の資金ニーズには届きません。限度額は会社ごとに大きく異なり、同じ売掛金でも申込先によって調達できる額が変わります。
では、大口の売掛金をファクタリングで現金化するとき、限度額はどのように決まり、どの会社なら希望額に届くのでしょうか。「上限なし」とうたう会社は本当に青天井で買い取ってくれるのか、掛け目や手数料を差し引いた手取りはいくら残るのか、といった点も判断材料になります。
本記事では、大口・高額の売掛金に対応するファクタリング会社18社を、買取可能額・手数料率・入金スピードで横断比較します。限度額が「会社の取扱上限」「売掛先1社あたりの上限」「掛け目」の3つで決まる仕組みを整理したうえで、公式情報で確認できる各社の買取上限を実額で並べ、必要な調達額から合う会社を選べるよう構成しました。大口の資金調達を検討する際の、申込先を絞り込む材料としてご活用ください。
比較する18社は、買取可能額の規模別に「取扱上限を設けない青天井対応型」「億円超の大型買取に対応する会社」「数千万円規模の中口対応型」の3タイプへ整理しています。
また、自社の必要調達額に合うタイプを最短で見つけられるよう、「買取可能額から選ぶ診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、おおむね1,000万円〜数億円規模の大口の売掛金をファクタリングで資金化したい法人・事業者を対象に、限度額の決まり方と高額対応会社の選び方を扱います。建設・製造・卸売・人材派遣・運送など、1回の請求額が大きい取引が中心で、小口向けサービスの上限では足りないケースを想定しています。
数十万円〜数百万円程度の少額を即日で資金化したい場合や、ファクタリング会社全体から幅広く比較したい場合は、売掛金の規模を問わず主要サービスを網羅したまとめ記事のほうが選びやすくなります。本記事はあくまで「大口・高額」という切り口に絞って解説します。
大口・高額という絞り込みを外し、売掛金の規模を問わずファクタリング会社全体を手数料・入金スピード・買取可能額で比較したい場合は、以下の総合比較記事をご覧ください。
ファクタリングの限度額はいくらまで?上限は3つの要素で決まる
ファクタリングで調達できる限度額は、1つの基準で決まるわけではありません。実際には「ファクタリング会社ごとの取扱上限」「売掛先1社あたりの上限(与信限度額)」「掛け目」という3つの要素が重なって、その取引で現金化できる上限が決まります。まずこの3層を押さえると、「上限なし」の会社でも希望額に届かないことがある理由が見えてきます。
- 会社ごとの取扱上限:そのファクタリング会社が1件あたり・累計で買い取れる金額の上限。数百万円で頭打ちの会社もあれば、「上限なし」とうたう会社もあります。
- 売掛先1社あたりの上限(与信限度額):買い取る売掛金の支払い元(売掛先)の信用力に応じて設定される上限。会社の取扱上限が高くても、売掛先の与信が低ければその範囲までしか買い取れません。
- 掛け目:売掛金の額面に対して実際に買い取る割合。本記事の対象会社では原則として額面全額が買取対象(掛け目なし)で、実際に差し引かれるのは手数料です。
調達できる上限は「会社の取扱上限」と「売掛先1社あたりの上限」のうち低いほうで頭打ちになり、そこから手数料(掛け目を設ける会社ではその分も)を差し引いた額が手取りになります。大口を狙うほど、この3層のどこで上限が決まるかを見極めることが重要です。

売掛金の額面と掛け目(手取りの計算式)
ファクタリングで手元に入る金額は、売掛金の額面から手数料を差し引いた額です。本記事で比較する18社はいずれも額面全額を買取対象とし、別途の掛け目による留保は行わないため、手取りは「手取り=売掛金の額面 −(額面 × 手数料率)」で考えてよく、手数料率が低いほど手取りは増えます。
手数料率は契約方式で変わります。売掛先に通知しない2社間ファクタリングは高め(おおむね8〜18%が目安)、売掛先の承諾を得る3社間は低め(おおむね2〜9%が目安)とされます。大口では同じ会社でも手数料率が下がる傾向があり、3社間を選べるかが手取りを左右します。実際の率は売掛先の信用力や取引実績で変わるため、比較表と各社の見積りで確認してください。
ファクタリング会社ごとの取扱上限と「上限なし」の実際の意味
会社ごとの取扱上限は、公式サイトで「50万円〜3億円」のように明示する会社と、「上限なし」「買取金額に制限なし」とうたう会社に分かれます。ただし「上限なし」は、どんな金額でも無条件で買い取るという意味ではありません。実際には売掛先1社あたりの与信と掛け目の範囲内で決まるため、「売掛金の金額しだいで青天井に対応する(会社側で一律の上限を設けていない)」と理解するのが正確です。
では、取扱上限を設けない会社では、大口の相談が実際にどの規模まで及ぶのでしょうか。入金前払いシステムを手がける株式会社JTCの池田氏は、インタビューで次のように述べています。
そもそもファクタリングには、手数料の金額に法律上の明確な上限がありません。金融庁は、ファクタリングを次のように説明しています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
ファクタリングは貸付けではなく債権の売買にあたるため、利息制限法・出資法の上限金利はそのままでは及びません。ただし「手数料がいくら高くてもよい」という意味ではなく、金融庁も高額な手数料による資金繰り悪化に注意を促しています。取引の実態が貸付けと評価されれば規制の対象となりうるため、「上限なし」は買取可能額と手数料の妥当性を分けて見る必要があります。
売掛先1社あたりの上限(与信限度額)と分散
見落とされやすいのが、売掛先1社あたりの上限です。ファクタリング会社は、買い取る売掛金が本当に期日に支払われるかを、支払い元である売掛先の信用力で審査します。会社の取扱上限が「上限なし」でも、売掛先の与信が低ければ、その売掛先に対する買取額はその範囲までしか伸びません。
そのため、1社への大口売掛金を一度に資金化したい場合は、売掛先の信用力(上場企業・官公庁など)が調達額を左右します。逆に、複数の売掛先への債権を合算して申し込めば、1社あたりの与信に縛られずに総額を伸ばせることがあります。希望額が1社あたりの与信で頭打ちになりそうなときは、債権を分散して持ち込む方法も検討の余地があります。
調達額レンジ別の手取り試算(1,000万/5,000万/1億/3億)
ここからは、調達したい額の規模ごとに、手数料を差し引いた手取りがどの程度残るかを試算します。手数料率は会社・契約方式・売掛先の信用力で変わるため、ここでは目安として2社間を高め・3社間を低めに置いた計算例を示します。実際の率は各社の見積りで確認してください。
| 売掛金の額面 | 2社間の手取り目安(手数料率10%前後) | 3社間の手取り目安(手数料率3〜4%前後) |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 約900万円 | 約960万〜970万円 |
| 5,000万円 | 約4,500万円 | 約4,800万〜4,850万円 |
| 1億円 | 約9,000万〜9,200万円 | 約9,600万〜9,700万円 |
| 3億円 | 約2.7億〜2.76億円 | 約2.88億〜2.91億円 |
金額が大きくなるほど、手数料率のわずかな差が手取りに与える影響は大きくなります。たとえば3億円の売掛金では、手数料率が2%違うだけで手取りは600万円変わります。大口ほど3社間を選べる会社や、大口向けに手数料率を抑える会社を選ぶ意味が大きいといえます。
この「金額が大きいほど手数料を抑えやすい」という傾向は、提供側の実務でも語られています。株式会社JTCの池田氏は、同じ条件での金額差について次のように説明しています。
買取可能額の規模別タイプ(青天井対応型・億円超対応型・数千万円規模型)
大口対応をうたう会社も、買取可能額の設計には違いがあります。必要な調達額から逆算して、自社に合うタイプを見極めると選びやすくなります。本記事では公式情報で確認できる買取上限をもとに、次の3タイプへ整理しました。

取扱上限を設けない・青天井対応型
公式に「上限なし」「買取金額に制限なし」と明示するタイプです。会社側で一律の上限を設けず、売掛金の額面と売掛先の与信しだいで対応します。数億円を超えるような特に大きな売掛金を持ち込みたい場合や、調達額が読みにくい場合の候補になります。
ただし、対応できる規模には会社差があります。数億円の買取実績を公表する会社もあれば、公式は上限なしでも公表実績は数千万円規模にとどまる会社もあるため、実際に数億円を狙う場合は比較表・個別紹介で各社の実績を確認してください。
億円超の大型買取に対応する会社
公式または実績で億単位の買取に対応するタイプです。1億円〜3億円の上限を公式に示す会社が中心ですが、上場グループの一事業や、上限を公式非公開として業界メディアの掲載値のみの会社も含みます。「1億円まで対応するか」を事前に判断しやすい会社が中心ですが、上限が非公開の会社は見積りで確認が必要です。
数千万円規模・中口対応型
1回あたりの買取上限が5,000万円規模のタイプです。1,000万円〜5,000万円程度の大口を、オンラインで手早く資金化したい場合に向きます。数億円規模の調達には届かないことがあるため、必要額が大きい場合は上記2タイプと併せて検討してください。
次の診断ツールでは、必要な調達額や重視する条件を選ぶと、合うタイプのサービスを提案します。
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大口・高額対応18社の限度額・手数料・入金スピード比較
ここからは、大口・高額に対応するファクタリング会社18社を、買取可能額(限度額)・手数料率・入金スピード・契約方式などで横断比較します。公式に上限を公表していない会社については、その旨を各社の欄に明記しています。
掛け目は18社いずれも原則なし(額面全額が買取対象)、売掛先1社あたりの上限はどの社も売掛先の与信で個別に判断されるため、表の列には含めていません。手数料率は下限のみを公開する会社が多く、実際の率は売掛金の規模や売掛先の信用力で変わるため、各社の見積りで確認してください。
| サービス名 | PAYTODAY | 入金前払いシステム(JTC) | ビートレーディング | OLTA クラウドファクタリング | QuQuMo | FACTOR⁺U | PMG | ネクストワン | Mentor Capital | No.1 | MSFJ | マネーフォワード早期入金 | ベストファクター | 電子請求書早払い | トップ・マネジメント | アクセルファクター | GMO BtoB早払い | えんナビ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 買取可能額 | 10万円〜上限なし | 100万円〜上限なし(売掛金額の範囲内。数億円の取引実績) | 1万円〜7億円(買取実績。公式は「制限なし」) | 上限・下限なし(少額から対応) | 上限なし(下限は公式非公開) | 上限・下限なし(1万円〜2億円の実績) | 50万円〜上限なし(公式内に「最大2億円」の表記もあり) | 30万円〜上限なし(5,000万円超は審査に日数を要する場合あり) | 30万円〜1億円(下限は公式内で表記揺れあり) | 50万円〜3億円(3億円以上は個別相談) | 10万円〜3億円(建設業向けは10万円〜5,000万円) | 数万円〜数億円 | 10万円〜1億円超 | 10万円〜1億円 | 公式非公開(業界メディアでは総額3億円・1社あたり1億円との紹介) | 公式非公開(業界メディアでは30万円〜1億円との紹介) | 100万円〜5,000万円(1回あたりの目安。事例で1億円) | 50万円〜5,000万円 |
| 手数料率 | 1%〜9.5% | 1.2%〜10%(非通知契約の場合) | 2社間4%〜/3社間2%〜 | 2%〜9% | 1%〜(上限は公式非公開) | 1.5%〜(上限は公式非公開) | 個別査定(固定レンジは公式非公開。最良ケースで手数料2%) | 2社間平均5%〜10%/3社間平均1.5%〜4% | 2%〜(上限・2社間3社間別の内訳は公式非公開) | 0.5%〜15% | 1.8%〜9.8% | 0.5%〜(上限は公式非公開) | 2社間2〜20%/3社間2〜15%(買取金額別の目安) | 1%〜6% | 2社間3.5%〜/3社間0.5%〜/電ふぁく1.8〜8%(上限は一部公式非公開) | 2社間5〜15%/3社間1〜10% | 請求書買取1%〜10%/注文書買取2%〜12% | 要問い合わせ(公式に具体率の掲載なし) |
| 入金スピード | 最短30分(書類提出完了後は最短1営業日以内) | 最短即日 | 審査最短10〜30分、資金調達最短50分 | 契約後、当日または翌営業日(見積り回答24時間以内) | 最速2時間(書類完備が前提) | 最短40分(FACTOR⁺U) | 最短30分(別記載で最短2時間)、平均約3日 | 最短即日(2社間) | 最短当日(審査結果は最短30分) | 最短30分 | 最短30分 | 最短即日(AI仮審査は約5分。本審査は最短1営業日) | 2社間は最短6時間、3社間は数日〜1週間が目安 | 最短2営業日(初回は最短5営業日) | 最短即日 | 最短即日 | 最短2営業日 | 最短1日 |
| 対応方式 | 2社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間 | 2社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間・3社間 | 2社間 | 2社間・3社間 | 公式に記載なし(取引先への通知は原則不要) | 2社間・3社間・2.5社間(電ふぁく) | 2社間・3社間 | 2社間 | 2社間中心 |
| 対象 | 法人・個人事業主 | 法人中心(個人事業主は3社間〔通知〕が前提) | 法人・個人事業主 | 法人・個人事業主 | 法人・個人事業主 | 法人・個人事業主(売掛先が法人であれば可) | 法人・個人事業主 | 法人のみ(個人事業主は対象外) | 法人・個人事業主 | 法人・個人事業主(申込フォームで個人事業主も選択可) | 法人・個人事業主 | 法人のみ(個人事業主は対象外) | 法人・個人事業主 | 法人のみ(個人事業主は対象外) | 法人・個人事業主(見積書・受注書系は設立半年以上・月商500万円以上の法人のみ) | 法人・個人事業主 | 法人のみ(個人事業主は対象外) | 法人・個人事業主 |
| 債権譲渡登記の留保 | 不要(登記を行わない) | 2社間は登記不要(どちらでも可能) | 3社間は原則不要/2社間は状況により必要 | 原則不要(規定の一部の場合を除く) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 原則必要(支障がある場合は登記留保も可能) | 要問い合わせ | 原則不要(登記留保にて契約可能) | 要問い合わせ | 2社間は登記不要 | 要問い合わせ | 個人事業主は2社間で登記不要(法人は公式に記載なし) | 原則不要 | 要問い合わせ | 2社間は原則必要(省略可の場合あり)/3社間は不要 | 原則不要 | 要問い合わせ |
| 運営会社の信頼性 | Dual Life Partners株式会社(2016年設立) | 株式会社JTC(2013年設立・資本金8,000万円・ISO27001) | 株式会社ビートレーディング(2012年設立・資本金7,000万円。累計買取1,824億円・取引9.1万社〔2026年3月〕) | OLTA株式会社(資本金70億5,305万円・ISMS。りそなHD等と資本業務提携) | 株式会社アクティブサポート(資本金1,000万円・ISO27001取得告知) | 一般社団法人日本中小企業金融サポート機構(経営革新等支援機関。支援総額543億円・24,670社〔2026年3月〕) | ピーエムジー株式会社(2015年設立・資本金1億円・従業員230名) | 株式会社ネクストワン(資本金1,000万円・主取引銀行みずほ銀行) | 株式会社Mentor Capital(資本金3,000万円。取引実績年間3,000件超〔2024年〕) | 株式会社No.1(2016年設立・資本金8,000万円。審査通過率95%以上〔2026年5月時点〕) | MSFJ株式会社(2015年創業・2017年設立・資本金900万円) | マネーフォワードケッサイ株式会社(東証プライム上場グループ・OFA認定) | 株式会社アレシア(2017年設立・資本金7,000万円・顧問弁護士監修) | インフォマート/GMOペイメントゲートウェイ(東証プライム上場2社の共同提供) | 株式会社トップ・マネジメント(2009年設立・資本金5,000万円) | 株式会社アクセルファクター(2018年設立・資本金2億7,052万円・経営革新等支援機関) | GMOペイメントゲートウェイ株式会社(東証プライム上場・OFA認定) | 株式会社インターテック(2017年創業) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
表で気になった会社は、各社の詳細で大口対応の実際(買取上限・実績・契約方式)を確認してください。
大口・高額対応ファクタリング会社の個別紹介
比較表に挙げた会社を、買取可能額の規模別タイプごとに紹介します。それぞれの取扱上限・実績・契約方式を押さえると、自社の希望額に届くかを判断しやすくなります。
取扱上限を設けない・青天井対応型
売掛金の額面と売掛先の与信しだいで、数億円規模まで柔軟に対応する会社です。
1. PAYTODAY(Dual Life Partners株式会社)

Dual Life Partners株式会社が運営するPAYTODAYは、AI審査により面談・来店が不要なオンライン完結型のファクタリングです。買取金額は10万円から始まり、公式FAQでは上限を設けていないと明記しているため、売掛金の額面に応じて少額から大口まで資金化できます。
手数料率は1%〜9.5%で、2社間ファクタリングとして上限まで公式に開示されています。契約形態は、取引先に通知せず進める2社間が公式に確認できる方式です。累計の買取申込金額は、2021年1月のサービス開始から2026年2月18日時点で300億円を突破したと発表されています。
2. 入金前払いシステム(株式会社JTC)

株式会社JTCが名古屋・東京・大阪の拠点で手がけるファクタリングで、取引先に通知しない2社間方式を「入金前払いシステム」と呼んでいます。買取金額は100万円から、保有する売掛債権の範囲内まで対応し、取扱上限は設けていません。
高額取引の相談が多いことを自社の強みに挙げており、過去には数千万円だけでなく数億円単位の買取実績もあります。取扱対象は法人が中心で、年商7,000万円以上を利用の目安としています。
手数料率は取引先に通知しない契約で1.2%〜10%です。取引先の承諾を得る3社間にも対応しており、累計取扱額は500億円を超えています。
3. ビートレーディング(株式会社ビートレーディング)

株式会社ビートレーディングは2012年創業のファクタリング専業会社で、公式に買取金額の制限を設けていないと明記しています。買取実績は1万円から7億円まで幅があり、300万円以上の大型の資金調達は法人専用の窓口で最大30億円規模まで対応します。
手数料率は2社間が4%〜、3社間が2%〜で、売掛先の承諾を得られる3社間なら手取りを厚くしやすくなります。2社間・3社間に加え、注文書や医療・介護報酬を対象としたファクタリングも扱います。
累計買取額は1,824億円、取引社数は9.1万社以上(いずれも2026年3月時点)で、審査は最短10〜30分、資金化は最短即日に対応します。
4. OLTA クラウドファクタリング(OLTA株式会社)

OLTA株式会社が運営するオンライン完結型のファクタリングで、買取金額に上限・下限を設けていません。請求書の額面の範囲で全額・一部を自由に設定でき、少額から大口まで必要な分だけ資金化できます。
手数料率は諸経費込みで2%〜9%です。見積りは必要書類がそろってから24時間以内に回答し、契約後は当日または翌営業日に入金されます。
運営会社の資本金は70億5,305万円(2026年8月末時点)で、2026年8月にはりそなホールディングスと資本業務提携を結んでいます。大口の資金を扱ううえで、運営会社の資本力を確認したい場合の目安になります。
5. QuQuMo(株式会社アクティブサポート)

株式会社アクティブサポートが運営するQuQuMoは、請求書と通帳の2点で申し込めるオンライン完結型の2社間ファクタリングです。公式サイトでは買取金額の上限を設けていないとしています。
ただし公式サイトで公開されている契約事例は600万円・1,200万円・1,500万円で、数億円規模の実績は確認できません。入金は書類がそろっていれば最速2時間、手数料率は1%からとしています(上限は非公表)。
6. FACTOR⁺U(一般社団法人日本中小企業金融サポート機構)

一般社団法人日本中小企業金融サポート機構が運営するFACTOR⁺U(ファクトル)は、株式会社ではなく一般社団法人が提供するファクタリングです。買取可能額に下限・上限を設けておらず、買取実績は1万円から2億円まであります。
手数料率は1.5%から(上限は非公表)で、取引先に通知しない2者間と承諾を得る3者間の両方を案内しています。個人事業主も、売掛先が法人であれば利用できます。
支援総額は543億円、取引社数は24,670社(いずれも2026年3月時点)です。FACTOR⁺U は全工程がオンラインで完結し、申請から入金まで最短40分としています。
7. PMG(ピーエムジー株式会社)

ピーエムジー株式会社は、ファクタリングに加えて財務コンサルティングや販路拡大支援も手がける会社です。買取可能額は公式FAQで上限なく対応するとしており、50万円から大口まで対応します(手数料ページには最大2億円という表記もあります)。
契約形態は2社間・3社間の両方に対応し、償還請求権のないノンリコース型です。手数料は売掛金の条件に応じた個別査定で固定レンジは公開していませんが、最良のケースで買取率98%(手数料2%)としています。
運営会社の資本金は1億円、従業員数は230名(2026年6月時点)で、東京本社のほか全国に12の支店・営業所を構えています。
8. ネクストワン(株式会社ネクストワン)

株式会社ネクストワンは、東京・神田を拠点に法人専門でファクタリングを手がける会社です(個人事業主は対象外)。買取金額は30万円から上限なしで、5,000万円を超える場合は審査に日数を要することがあると公式に案内しています。
契約形態は2社間・3社間に対応し、手数料率は公式FAQで2社間が平均5%〜10%、3社間が平均1.5%〜4%としています。一般の売掛金のほか、介護報酬・診療報酬や輸出債権も買い取ります。
赤字決算や債務超過でも担保・保証人なしで審査対象とし、電子契約サービス「クラウドサイン」を用いたオンライン契約に対応します。償還請求権のないノンリコース契約です。
億円超の大型買取に対応する会社
公式に億単位の上限を示し、大型の買取実績を持つ会社です。「いくらまで対応するか」を事前に把握しやすいのが特徴です。
9. Mentor Capital(株式会社Mentor Capital)

株式会社Mentor Capitalが運営する、中小企業・個人事業主向けのファクタリングサービスです。2社間・3社間の両方式に対応し、赤字・債務超過・税金滞納中の事業者や創業1年未満でも申し込めます。
公式サイトでは買取金額の上限を1億円とし、手数料率は2%〜(上限は非公開)と示しています。審査は売掛先の信用力や支払い実績を中心に見て、売掛金の入金期日を待たずに最短当日の資金化に対応します(査定結果は最短30分)。
買取率最大98%・取引件数年間3,000件以上(いずれも2024年実績)を公表し、審査通過率も92%としています。償還請求権のないノンリコース契約である点もFAQで明記しています。
10. No.1(株式会社No.1)

株式会社No.1のファクタリングは、買取可能額を50万円〜3億円とし、3億円を超える案件は個別相談に応じています。数千万円規模の売掛金を一度に資金化したい場合に候補となります。
手数料率は0.5%〜15%で、2社間・3社間の両方式とオンラインの電子契約に対応します。申込後は最短30分での振込が可能と案内しています。
審査通過率は95%以上(2026年5月時点)、累計取引は12,000件以上としており、2025年2月には建設業の売掛金9,600万円を手数料1.8%・3日で資金化した事例を公開しています。東京・名古屋・福岡の3拠点で対面相談にも対応します。
11. MSFJ(MSFJ株式会社)

MSFJ株式会社が運営するファクタリングで、法人・個人事業主・フリーランス・建設業といった利用者区分と、2社間・3社間の契約形態ごとに申込メニューが分かれています。
買取可能額は10万円〜3億円(建設業向けは10万円〜5,000万円)、手数料率は1.8%〜9.8%です。オンラインで完結し、クラウドサインによる電子契約に対応します。
2社間でも債権譲渡登記をせずに利用できる旨を公式に明記し、償還請求権は基本的にないとしています。給与を対象とするファクタリングは取り扱っていません。
12. マネーフォワード早期入金(マネーフォワードケッサイ株式会社)

東証プライム上場の株式会社マネーフォワードを親会社とするグループが提供する、法人向けオンラインファクタリングです。企画・開発・運営はマネーフォワードケッサイ株式会社が担い、販売は株式会社マネーフォワードが行います。
買取可能額は数万円〜数億円(公式サイトの目安)、手数料率は0.5%〜で、その他の費用は発生しないとしています。取引先への通知・承諾は原則不要の2社間方式です。
AI仮審査では約5分で調達可能額と手数料率の目安を確認でき、必要書類の提出後は最短即日で入金されます。「マネーフォワード クラウド」会計との連携が発表されている一方、個人事業主は利用できず法人限定です。
13. ベストファクター(株式会社アレシア)

株式会社アレシアが運営するベストファクターは、買取金額に応じて手数料率が変わる体系をとっています。2社間は2〜20%、3社間は2〜15%で、1,000万円以上の買取では2社間2〜12%・3社間2〜8%まで下がります。
買取可能額は10万円〜1億円超、初期費用は0円です。入金は2社間で最短6時間、3社間は数日〜1週間を目安としています。償還請求権のないノンリコース型のみを取り扱います。
公式サイトでは2025年度の相談件数13,276件、審査通過率92.2%を公表しています(2026年10月時点の公表値)。契約後も入金前であればキャンセルできる点も案内しています。
14. 電子請求書早払い(株式会社インフォマート/GMOペイメントゲートウェイ株式会社)

東証プライム上場の株式会社インフォマートとGMOペイメントゲートウェイ株式会社が2020年に共同で始めた法人向けサービスです。発行済みの請求書をオンラインで申請すると、GMOペイメントゲートウェイが買い取ります。
買取可能額は10万円〜1億円、手数料率は1〜6%(審査後に決定)で、初期費用・月額費用はいずれも0円です。6か月以内に入金予定の確定債権が対象で、取引先への通知・債権譲渡登記は原則不要です。
入金までの日数は初回で最短5営業日、2回目以降は最短2営業日です。事前審査で利用枠を確保し、必要なときに資金化する使い方もできます。個人事業主は利用できず、法人専用です。
15. トップ・マネジメント(株式会社トップ・マネジメント)

株式会社トップ・マネジメントは2009年創業のファクタリング専業会社で、2社間・3社間に加え、電子記録債権を使う2.5社間「電ふぁく」や、見積書・受注書・発注書を対象とする将来債権ファクタリングなど幅広い商品を揃えています。
買取可能額は公式では非公開で、業界メディアの掲載値では1社あたり1億円・総額3億円までとされています。手数料率は2社間3.5%〜、3社間0.5%〜、電ふぁく1.8〜8%で、他商品の上限は公表されていません。
申込から契約までオンラインで完結し、2社間や電ふぁくは最短即日の資金化に対応します。見積書・受注書・発注書を対象とする商品は、設立半年以上・月商500万円以上の法人のみが利用できます。
16. アクセルファクター(株式会社アクセルファクター)

株式会社アクセルファクターは、ファクタリングに加えて財務コンサルティングや金融機関対策支援、助成金紹介など資金繰り全般の支援メニューを併設する会社です。中小企業庁認定の経営革新等支援機関(第79号)でもあります。
買取可能額は公式では非公開で、業界メディアの掲載値では下限30万円〜上限1億円とされています。手数料率は公式サービスページで2社間5〜15%、3社間1〜10%と示しています。
2社間・3社間の両方式に対応し、3社間は債権譲渡登記が不要、2社間は原則必要(省略できる場合あり)です。入金は最短即日で、法人・個人事業主が利用できます。
数千万円規模・中口対応型
1回あたり5,000万円規模まで、オンライン中心で手早く資金化したい場合に向く会社です。
17. GMO BtoB早払い(GMOペイメントゲートウェイ株式会社)

東証プライム上場のGMOペイメントゲートウェイ株式会社が運営する、企業間取引の売掛債権を買い取るサービスです。請求書の買取に加え、受注段階の注文書(発注書)を買い取るオプションも提供しています。法人向けのサービスで、個人事業主は対象外です。
1回あたりの買取金額は100万円〜5,000万円が目安で、公式サイトには売掛債権1億円の買取事例も掲載されています。手数料は請求書買取が1%〜10%、注文書買取が2%〜12%で、いずれも審査により決定します。
契約は取引先への通知が原則不要な2社間で、利用審査の完了後は最短2営業日で入金されます。2回目以降は利用審査が不要になります。
18. えんナビ(株式会社インターテック)

株式会社インターテックが運営するファクタリングサービスで、法人と個人事業主の両方に対応します。2社間を中心に、建設業・運送業・不動産業など7業種向けの案内ページを設けています。
買取可能額は売掛債権の額面で50万円〜5,000万円、入金は最短1日とされています。償還請求権のないノンリコース契約のため、売掛先が支払えなくなった場合でも買い戻しを求められません。
電話窓口は24時間年中無休で、簡単査定フォームは24時間365日受け付けています。手数料率は公式サイトで公開されていないため、具体的な料率は問い合わせで確認が必要です。
銀行系・大手リース系のファクタリングも、大口の資金調達では選択肢になります。数億円を超える特に大きな資金を、低い手数料で調達したい場合に向きます。
ただし銀行系は審査が厳格で、最低利用額が高めに設定される傾向があり、資金化までに時間がかかります。スピードや柔軟性を優先する大口取引では、独立系・専業の会社が選択肢の中心になります。
高額・大口に対応できる会社の選び方
ここからは、大口の売掛金を確実に資金化するために、会社を見極める判断軸を整理します。小口向けの選び方と違い、「本当に希望額まで対応できるか」と「大口特有のリスクに対応できるか」が焦点になります。
必要調達額に届く取扱上限があるか
まず、自社が調達したい額に対して、会社の取扱上限と売掛先1社あたりの上限が届くかを確認します。「上限なし」の会社でも売掛先の与信で頭打ちになるため、希望額に近い買取実績が公表されているかを見ると実効性を判断しやすくなります。数億円規模を狙うなら、同規模の実績値を示している会社を優先するのが安全です。
運営会社の信頼性は十分か(資本金・資本力・上場・実績)
大口の買取には、ファクタリング会社側にそれだけの資金力が必要です。資本金や運営会社の規模、上場の有無、累計買取額や取引社数といった実績は、高額の資金を確実に用意できるかの目安になります。特に数億円規模では、資本力のある会社や上場企業グループが運営するサービスのほうが、審査から入金までが滞りにくい傾向があります。
高額特有の対応力があるか(3社間の可否・債権譲渡登記の留保)
大口では、手数料率を抑えられる3社間ファクタリングに対応しているかが手取りを左右します。3社間は売掛先の承諾を得る方式で、売掛先の信用力をそのまま審査に活かせるため、高額でも手数料率が下がりやすくなります。
また、2社間では売掛先に知られずに資金化するために、債権譲渡登記を用いて第三者対抗要件を備えるのが一般的です。会社によっては、取引開始時にこの登記を留保(後日に先送り)できる場合があり、取引先に知られたくない事情がある大口取引では重要な条件になります。ただし債権譲渡登記は法人がする債権譲渡に限って利用できる制度で、個人事業主の売掛金では利用できない点に注意が必要です。
取引先に知られずに大口を資金化したいなら、2社間・3社間で情報が伝わる経路の違いや、どんなときに取引先に知られてしまうのか、知られずに使える会社の選び方まで押さえておくと安心です。
掛け目・手数料後の手取りと入金スピードで最終比較したか(相見積り)
最後は、候補を2〜3社に絞って相見積りを取り、掛け目・手数料を差し引いた実際の手取りと入金までの日数で比較します。大口では手数料率のわずかな差が金額に大きく響くため、提示条件を同じ売掛金で並べて比べるのが有効です。資金が必要な期日から逆算し、審査から入金までのスピードが間に合うかも併せて確認してください。
希望額を確保するための実務(限度額を上げる・審査を通す)
比較で候補を絞っても、実際に希望額まで資金化できるかは申し込み方しだいで変わります。限度額を引き上げる工夫と、大口の審査を通すための準備を押さえておきましょう。
調達できる限度額を上げる手段
希望額が1社あたりの与信で頭打ちになりそうなときは、調達額を伸ばす手段がいくつかあります。
- 複数の売掛先への債権を合算して持ち込み、1社あたりの与信の制約を避ける
- 売掛先の承諾を得られるなら3社間に切り替え、手数料率を抑えつつ与信枠を広げる
- 上場企業・官公庁など信用力の高い売掛先への債権を優先して選ぶ
- 取引を重ねて実績を積み、継続利用で与信枠の拡大につなげる
大口で審査が遅れる・断られる原因と相談前の準備
大口になるほど、ファクタリング会社は売掛先の信用力や債権の実在性を慎重に確認します。審査が遅れる・断られる主な原因は、売掛先の与信が確認しにくい、債権の証拠書類が揃っていない、売掛金の実在を示す資料が不十分、といった点にあります。
そもそもファクタリングの審査で何が見られ、どういうケースで落ちるのかを事前に把握しておくと、大口でも通過の見込みを立てやすくなります。審査の通過条件と落ちる原因は、次の記事で詳しく解説しています。
相談前に、請求書・基本契約書・発注書・納品書・入金履歴(通帳)など、債権の実在と支払い実績を示す書類を揃えておくと、審査がスムーズに進みます。特に数億円規模では、売掛先との取引継続年数や過去の入金実績が判断材料になるため、取引の経緯を説明できるよう整理しておくと、希望額での資金化につながりやすくなります。
どの書類が必須で、どこで取得でき、準備にどれくらいの日数がかかるかは、法人・個人事業主別に整理しておくと取りこぼしを防げます。
大口ファクタリングを利用するときの注意点
大口の取引では、金額が大きいぶんトラブルの影響も大きくなります。契約前に押さえておきたい注意点を整理します。
第一に、償還請求権の有無を確認します。売掛先が支払えなかったときに利用者が買い戻す義務を負う契約(償還請求権あり・ウィズリコース)は、実質的に貸付けと評価される場合があり、ファクタリングとしては注意が必要です。金融庁も、貸金業に該当するかは契約書の文言だけでなく実態で判断されるとしています。
また、ファクタリングが貸金業に該当するかについては、契約書にノンリコース(売却した売掛債権等が返済不能になっても売却した事業者に返済義務は生じないこと)の規定があるかなどの形式的な要素だけでなく、経済的側面や実態に照らして判断されるものですので、注意が必要です。
出典:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
原則として、売掛先の支払い不能リスクがファクタリング会社に移る(利用者に買戻し義務がない)ノンリコース型が本来のファクタリングです。契約前に、買戻しの定めや償還請求権の有無を必ず確認してください。
第二に、債権の二重譲渡を避けることです。同じ売掛金を複数のファクタリング会社に譲渡すると、二重譲渡として重大なトラブルになります。民法上、債権譲渡は債務者への通知または承諾がなければ第三者に対抗できず、確定日付のある証書による通知・承諾を先に備えた側が優先されます。
債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百六十七条
第三に、「上限なし」の表記だけで判断しない点です。買取可能額に上限がなくても、実際に資金化できる額は売掛先の与信で決まるため、自社の売掛金でいくら調達できるかを見積りで確認してください。
最後に、悪質業者への注意です。買取代金が債権額に比べて著しく低い(手数料・掛け目が相場からかけ離れている)場合は、ファクタリングを装ったヤミ金融の疑いがあります。相場からかけ離れた条件を提示する業者は避けてください。
また、個人(労働者)の給与を対象にする「給与ファクタリング」は、事業者向けの売掛債権ファクタリングとは別物です。給与ファクタリングは貸金業に該当し違法となりうると金融庁が注意喚起しており、最高裁も令和5年2月20日の決定で、貸金業法上の「貸付け」にあたると判断しています。
「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
出典:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
大口ほど被害額も大きくなるため、ファクタリングが違法になるのはどんなケースか、合法な取引と悪質業者をどう見分けるかを、契約前にひととおり押さえておくと安全です。
まとめ
大口のファクタリングで調達できる限度額は、「会社ごとの取扱上限」「売掛先1社あたりの上限」「掛け目」の3つで決まります。「上限なし」の会社でも売掛先の与信と掛け目で実額は変わるため、表記だけでなく、希望額に近い買取実績や3社間の可否、運営会社の資本力まで見て選ぶことが重要です。
必要な調達額が決まっているなら、同規模の実績を持つ会社を2〜3社に絞って相見積りを取り、掛け目・手数料後の手取りと入金スピードで比較するのが近道です。自社に合う会社の候補を効率よく集めたい場合は、各社の資料をまとめて請求して条件を見比べてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 大口ファクタリングとは何ですか?
A. 大口ファクタリングとは、おおむね1,000万円から数億円規模の売掛金を期日前に資金化する取引を指します。建設・製造・卸売・人材派遣・運送など1回の請求額が大きい業種で使われ、小口向けサービスの買取上限(数百万円)では足りないケースが対象になります。制度としては通常のファクタリング(債権の売買)と同じで、買取可能額の大きい会社を選ぶ点が異なります。
Q. ファクタリングの限度額(買取可能額)は、いくらまで対応してもらえますか?
A. ファクタリングの買取可能額は会社によって大きく異なり、数百万円で頭打ちの会社から、1億〜数億円規模、さらに「上限なし」で対応する会社まで幅があります。本記事の比較では、買取実績が1万円〜7億円に及ぶ会社や、50万円〜3億円と上限を明示する会社などがあります。ただし実際に資金化できる額は、会社の取扱上限だけでなく、売掛先1社あたりの与信と掛け目で決まる点に注意が必要です。
Q. ファクタリングの「上限なし」は、いくらでも買い取ってもらえるという意味ですか?
A. 「上限なし」は、会社側が一律の買取上限を設けていないという意味で、無条件に青天井で買い取る保証ではありません。実際の買取額は、売掛先1社あたりの与信限度額と掛け目の範囲内で決まります。表記だけで判断せず、自社の売掛金で実際にいくら調達できるかを見積りで確認してください。
Q. 大口の請求が売掛先1社に集中していても、希望額まで資金化できますか?
A. 売掛先1社に集中している場合は、その売掛先の信用力(与信限度額)までしか買い取れず、希望額に届かないことがあります。会社の取扱上限が「上限なし」でも、支払い元である売掛先の与信が低ければその範囲で頭打ちになります。上場企業・官公庁など信用力の高い売掛先の債権を選ぶか、複数の売掛先への債権を合算して持ち込むと、1社あたりの与信に縛られず総額を伸ばせることがあります。
Q. 1億円の売掛金をファクタリングすると、手取りはいくら残りますか?
A. 1億円の売掛金の手取りは、2社間なら手数料率10%前後で約9,000万〜9,200万円、3社間なら手数料率3〜4%前後で約9,600万〜9,700万円が目安です。金額が大きいほど手数料率のわずかな差が手取りに大きく響くため、3社間を選べる会社や大口で料率を抑える会社ほど有利になります。実際の率は売掛先の信用力や取引実績で変わるため、各社の見積りで確認してください。
Q. 大口・高額のファクタリングでも即日で入金されますか?
A. 大口でも、2社間であれば最短即日〜数時間での資金化に対応する会社があります。ただし5,000万円を超えるような高額案件は審査に日数を要することがあり、書類の不足や申込時間帯によっては翌営業日以降になる場合もあります。資金が必要な期日から逆算し、審査から入金までのスピードが間に合うかを事前に確認してください。
Q. 大口でファクタリングの審査が遅れる・断られるのはどんなときですか?
A. 大口の審査が遅れる・断られる主な原因は、売掛先の与信が確認しにくい、債権の実在を示す証拠書類が揃っていない、売掛金の裏付け資料が不十分といった点にあります。金額が大きいほど、売掛先の信用力や債権の実在性が慎重に確認されます。請求書・基本契約書・発注書・納品書・入金履歴(通帳)など、債権の実在と支払い実績を示す書類を揃えておくと、審査がスムーズに進みます。
Q. 大口の売掛金でも、取引先に知られない2社間ファクタリングは使えますか?
A. 大口でも、取引先に通知しない2社間ファクタリングに対応する会社は多くあります。ただし2社間では、売掛先に知られずに第三者対抗要件を備えるため債権譲渡登記を求められるのが一般的で、手数料率も3社間より高めになります。会社によっては取引開始時にこの登記を留保(後日に先送り)できる場合があり、取引先に知られたくない大口取引では重要な確認点になります。
Q. 高額・大口に対応できるファクタリング会社はどう見分ければよいですか?
A. 高額・大口対応の会社は、希望額に近い買取実績が公表されているか、運営会社に十分な資本力(資本金・上場・累計買取額など)があるか、3社間や債権譲渡登記の留保に対応できるかで見分けます。「上限なし」の表記だけでなく、自社が狙う調達額と同規模の実績値を示している会社を優先すると、審査から入金までが滞りにくくなります。
Q. 債権譲渡登記は個人事業主でも利用できますか?
A. 債権譲渡登記は、法人がする債権譲渡に限って利用できる制度で、個人事業主の売掛金では利用できません。そのため個人事業主が2社間を利用する場合は、登記を使わない方式に対応する会社を選ぶ必要があります。そもそも法人専門で個人事業主を対象外とする会社もあるため、申込前に利用対象を確認してください。
Q. 大口のファクタリングでは、3社間と2社間のどちらが有利ですか?
A. 手取りを重視するなら、売掛先の承諾を得る3社間のほうが手数料率を抑えやすく、大口では有利になりやすいです。3社間は売掛先の信用力をそのまま審査に活かせるため、高額でも料率が下がりやすくなります。一方、取引先に知られたくない場合は2社間が選択肢になりますが、手数料率は高めで、債権譲渡登記を求められることが多くなります。
Q. 複数の売掛先への売掛金をまとめてファクタリングできますか?
A. 複数の売掛先への債権は、合算して申し込める会社があり、1社あたりの与信に縛られずに総額を伸ばせることがあります。売掛先1社への集中で希望額が頭打ちになりそうなときに有効な方法です。ただし売掛先ごとに与信限度額が確認されるため、各債権の支払い元の信用力も調達額に影響します。
Q. 希望する調達額に会社の限度額が届かないときはどうすればよいですか?
A. 限度額が届かないときは、複数の売掛先への債権を合算する、売掛先の承諾を得て3社間に切り替える、信用力の高い売掛先の債権を優先する、継続利用で与信枠の拡大につなげる、といった手段があります。それでも届かない場合は、より買取可能額の大きい会社への切り替えや、銀行融資・補助金との併用も検討してください。
Q. ファクタリングの手数料や買取額に、法律上の上限はないのですか?
A. ファクタリングは貸付けではなく債権の売買にあたるため、利息制限法・出資法の上限金利はそのままでは及びません。金融庁もファクタリングを債権の売買(債権譲渡)契約と説明しています。ただしこれは手数料がいくら高くてもよいという意味ではなく、金融庁は高額な手数料によって資金繰りが悪化する危険に注意を促しています。相場からかけ離れた条件を提示する業者は避けてください。
出典・参考資料(1件)
Q. 償還請求権あり(買戻し義務あり)のファクタリング契約は問題ありますか?
A. 利用者が買い戻す義務を負う償還請求権ありの契約は、実質的に貸付けと評価される場合があり本来のファクタリングとしては注意が必要です。金融庁は、貸金業該当かは契約書の文言だけでなく経済的側面や実態に照らして判断されるとしています。契約前に買戻しや償還請求権の有無を必ず確認し、原則として支払不能リスクがファクタリング会社に移るノンリコース型を選んでください。
出典・参考資料(1件)
Q. 赤字決算や税金滞納があっても、大口のファクタリングは利用できますか?
A. 赤字決算や債務超過、税金滞納があっても、売掛先の信用力と債権の実在を中心に審査するため、相談できる会社があります。ファクタリングの審査は、利用者本人の財務状況よりも、支払い元である売掛先が期日に支払えるかを重視するためです。ただし最終的な可否は個別判断となるため、該当する場合は申込前に相談しておくと確実です。
Q. 複数のファクタリング会社から相見積もりを取っても問題ありませんか?
A. 相見積もりは問題なく、大口では手数料率のわずかな差が金額に大きく響くため、2〜3社から同じ売掛金で条件を比べることが推奨されます。ただし、同じ売掛金を複数の会社に譲渡すると二重譲渡として重大なトラブルになるため、実際の契約・債権の譲渡は1社に限ってください。
Q. 給与ファクタリングは、事業者の大口資金調達に使えますか?
A. 給与ファクタリングは、事業者向けの売掛債権ファクタリングとは別物で、貸金業に該当し違法となりうるため、資金調達の手段にはなりません。金融庁は、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付する「給与ファクタリング」が貸金業に該当すると示しています。事業者の大口資金調達では、事業者間の売掛債権を対象とする正規のファクタリングを利用してください。
出典・参考資料(1件)
Q. ファクタリングの利用は信用情報に記録され、今後の融資審査に影響しますか?
A. ファクタリングは融資(借入れ)ではなく債権の売買のため、CICやJICCなどの信用情報機関には登録されず、今後の融資審査に直接影響しません。負債を増やさずに資金調達できる点は、銀行融資と併用しやすいファクタリングの利点のひとつです。ただし、売掛金を資金化した事実は資金繰り全体の一部として捉え、過度な依存にならないよう計画的に利用してください。
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松嶋真倫
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