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林業向け給与計算ソフトおすすめ12選を比較|出来高・日給月給・作業日報連動で選ぶ

林業向け給与計算ソフト おすすめ12選を比較のサムネイル画像
給与計算ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

主要14サービスの料金・機能を無料で一覧比較

給与計算ソフト比較表(2026年版)

林業や木材・製材業の給与計算は、ほかの業種にはない難しさを抱えています。素材生産の出来高(立米・トン)に応じた賃金、日給月給で働く作業員、造林・下刈りの季節雇用、熟練度に応じた手当、そして作業日報や出面簿からの集計など、月々の計算が煩雑になりがちです。

手計算やExcelでの管理に限界を感じ、オフコンや古い買切ソフトのサポート終了をきっかけに、給与計算ソフトの導入や乗り換えを検討する森林組合・林業事業体が増えています。

林業特有の給与形態に対応でき、作業日報とも連携できる給与計算ソフトは、どのような観点で選べばよいのでしょうか。本記事では、林業の給与計算に使える製品を、汎用クラウド給与・森林組合や林業に特化した業務システム・人事給与統合型の3つのタイプに分けて比較します。林業の給与形態への対応や作業日報との連携、料金を横断的に整理し、自社に合う1本を選ぶための判断材料をまとめました。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事では、林業・森林組合や木材・製材業で使える給与計算ソフトを比較します。素材生産の出来高払や日給月給、作業日報・出面簿からの給与計算に対応できるかを重視し、汎用的なクラウド給与から、森林組合や林業に特化した業務システムまでを対象にしました。

林業に限らず、給与計算ソフト全般を機能や料金で広く比較したい場合は、業種を問わない比較記事もあわせてご覧ください。

林業の給与計算が複雑になりやすい理由

ここからは、林業の給与計算が一般的な事務職中心の会社と比べて煩雑になりやすい理由を整理します。自社がどの点に手間取っているかを言葉にしておくと、後半のタイプ選びや製品比較がしやすくなります。

賃金の決め方が1つではない

林業の現場では、月給制だけでなく、日給月給、素材生産量(立米・トン)に応じた出来高払、班単位の請負など、複数の賃金の決め方が混在します。同じ事業体のなかでも、常用の作業員と季節雇用の作業員で計算方法が異なることも珍しくありません。給与計算ソフトには、こうした支給項目を計算式で自由に設定し、作業員ごとに適用できる柔軟さが求められます。

さらに、伐採・造材・運材といった工程や保有資格、習熟度に応じた技能手当を加える事業体もあります。固定の支給項目しか持てないソフトでは、こうした手当を毎月手作業で足し込むことになり、計算ミスの温床になります。

季節雇用・期間雇用の出入りが多い

造林や下刈りは作業の時期が限られ、その期間だけ人を雇う季節雇用・期間雇用が多くなります。入退社のたびに社会保険や雇用保険の手続き、年の途中での入退社に応じた計算が発生し、常用の従業員だけを前提にしたソフトでは手間が増えます。出入りの多い雇用形態でも、作業員情報の登録と資格取得・喪失の管理を無理なくこなせるかが重要になります。

作業日報・出面簿から給与へ転記する手間が大きい

林業では、誰が・どの現場で・何の作業を・どれだけ行ったかを、作業日報や出面簿で日々記録します。この就労データが勤怠や出来高の計算のもとになりますが、紙やExcelの日報を給与計算へ手で転記していると、月末にまとまった作業が発生し、転記ミスも起こりやすくなります。日報・出面のデータを給与計算に取り込めるかどうかで、毎月の負担は大きく変わります。

木材業の導入事例でも、取引先ごとに異なる木材の単位や熟練度に応じた手当、日報データの連携といった課題に、設定や外部連携で対応した例が報告されています。林業の給与計算は、こうした自社固有の事情をソフト側でどこまで吸収できるかが選定の分かれ目になります。

林業向け給与計算ソフトの3つのタイプ(どの仕組みで給与を回すか)

林業の給与計算に使える製品は、どの仕組みで給与を回すかという観点で、大きく3つのタイプに分けられます。自社がどのタイプに当てはまるかを見極めると、比較すべき候補が絞りやすくなります。

林業向け給与計算ソフトを、ソフトに任せる業務範囲で3タイプに整理した図。汎用クラウド給与ソフトは給与計算に絞り、設定で林業の給与形態に対応する。森林組合・林業特化型は作業日報・出面や事業精算・組合員管理と給与計算を同じシステムで一体に扱う。人事給与統合型は給与計算に人事・勤怠・会計や基幹業務まで統合する。右ほど任せる業務範囲が広い。

汎用クラウド給与ソフト(林業の給与形態に設定で対応)

業種を問わず使われているクラウド型の給与計算ソフトを、計算式やカスタム項目の設定で林業の給与形態に合わせて使うタイプです。月額料金で導入しやすく、年末調整・社会保険・法改正への対応が自動で更新される製品が多い点が強みです。日給月給や出来高、技能手当を支給項目として設定できるか、勤怠データを取り込めるかが、林業で使えるかどうかの見極めどころになります。

森林組合・林業に特化した業務システム

森林組合や林業事業体向けに作られた業務システムの一部として、給与計算を備えるタイプです。作業日報・出面簿や就労実績、事業精算・組合員管理までを一体で扱える点が特徴で、現場の記録から給与・精算までを同じシステムの中でつなげられます。給与計算そのものを本体に備える製品と、日報・出面を主役にして給与は外部システムへデータを渡す製品があるため、自社が必要とするのがどちらかを確かめて選ぶとよいでしょう。

人事給与統合・中堅規模や木材・製材業向け

給与計算に加え、人事・勤怠・会計や基幹業務まで統合して扱う中堅規模向けのタイプです。従業員数が多い製材・木材加工の事業体や、複数の事業所・雇用形態を抱える組織で、人事労務全体を1つの基盤にまとめたい場合に向きます。導入にあたっては機能が自社の規模に見合うか、初期費用やサポート体制が現実的かを確かめる必要があります。

以下は、3つのタイプの特徴と、本記事で紹介する主なサービスを整理したものです。

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汎用クラウド給与ソフト森林組合・林業に特化した業務システム人事給与統合・中堅規模や木材・製材業向け
特徴業種を問わないクラウド給与を、計算式・カスタム項目の設定で林業の給与形態に対応させる。月額制で導入しやすく、法改正・年末調整の自動更新が強み。作業日報・出面簿・就労実績や事業精算・組合員管理と給与計算を一体で扱う。現場の記録から給与・精算までを同じシステムでつなげる。給与計算に加え、人事・勤怠・会計や基幹業務まで統合。複数事業所・多様な雇用形態を1つの基盤でまとめられる。
向いている事業者常用中心で、日給月給や出来高を設定で扱えれば足りる森林組合・林業事業体日報・出面から給与・事業精算まで一体で回したい森林組合・林業事業体従業員数が多い製材・木材加工業や、人事労務全体を統合したい中堅事業体
該当する主なサービス弥生給与 Next、マネーフォワード クラウド給与、給与奉行クラウド、freee人事労務、ジョブカン給与計算、PCAクラウド 給与 など森林システム 給与計算システム(エヌディーエル株式会社)、森林組合向け総合管理システム「樹海」CYBER XEED給与、SMILE V 2nd Edition、SmileWorks、PROSRV

自社がどのタイプに当てはまるか迷う場合は、以下の選定診断をご利用ください。給与形態の複雑さや任せたい業務範囲、従業員規模に答えるだけで、候補となる製品を30秒ほどで絞り込めます。

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林業向け給与計算ソフトの比較

ここからは、本記事で紹介する給与計算ソフトを、料金や提供形態に加え、林業で重視したい項目(日給月給・出来高払のカスタム計算式、作業日報・出面や勤怠データの連携、年末調整・社会保険、法改正への対応)で横断的に比較します。

林業に特化した業務システムは料金を公開していない製品が多く、その場合は「要お問い合わせ」と記載しています。出来高払や技能手当、作業日報連携への対応可否は製品ごとに幅があり、公式に明示していないものは「要確認」としました。導入前に各社へ具体的な運用方法を確認してください。

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サービス名弥生給与 Nextマネーフォワード クラウド給与給与奉行クラウドfreee人事労務ジョブカン給与計算PCAクラウド 給与森林システム 給与計算(エヌディーエル)森林組合向け「樹海」CYBER XEED給与SMILE V 2nd EditionSmileWorksPROSRV
提供形態クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型クラウド型(サブスク版あり)要確認(パッケージ型と推察)要確認(オンプレ型と推察)クラウド型オンプレミス/クラウドクラウド型(統合ERP)クラウド型(BPO併用可)
初期費用0円0円0円〜70,000円(初年度のみ)0円要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ50万円〜要お問い合わせ30,000円〜(標準プラン、税別)要お問い合わせ
月額料金月額1,700円〜7,000円(税抜・年契約時の月あたり)月額2,480円〜(ひとり法人・年払い、税抜)月額5,500円〜121,000円(従業員規模別5プラン)月額2,000円〜(5名・ミニマムプラン)無料〜月額400円/人(最低2,000円、税抜)クラウド月額16,200円〜/サブスク月額3,900円〜(税抜)要お問い合わせ要お問い合わせ月額2万円〜要お問い合わせ月額10,000円〜(標準プラン・給与ワークス、税別)要お問い合わせ
給与形態月給ほか(計算単価・計算式で設定)月給ほか(カスタム項目で設定)月給ほか(計算式テーブルで設定)月給・時給(複数時給はスターター以上)月給ほか(自由な計算式で設定)月給ほか(支給項目で設定)月給・日給・時給(計算方法別に設定)要確認(勤怠データ入力で計算)要確認要確認要確認(給与ワークスで計算)要確認
出来高払の計算式●計算式で設定可(ベーシックライト以上)●独自計算式で設定可●計算式テーブルで設定可△要確認(計算式の自由度は非公開)●自由な計算式で設定可△支給項目は豊富(計算式の自由度は要確認)△計算式は自由設定可(99項目)だが出来高払は要確認△要確認△要確認△要確認△要確認△要確認
技能・熟練度手当●支給項目・計算式で設定可(ベーシックライト以上)●支給項目で設定可●手当を計算式で設定可△要確認●手当を自由に設定可●支給項目で設定可△支給項目で設定可(要確認)△要確認△要確認△要確認△要確認△要確認
作業日報・勤怠連携△勤怠はAPI連携(日報・出面は要確認)△勤怠20種以上と連携(日報・出面は要確認)△勤怠はAPI/CSV連携(日報・出面は要確認)△勤怠を内蔵(日報・出面は要確認)△同シリーズ勤怠と連携(日報・出面は要確認)△勤怠はAPI/CSV連携(日報・出面は要確認)要確認●作業管理(就労実績)と連携△自社勤怠(就業)と連携(日報・出面は要確認)△外部勤怠から取込(日報・出面は要確認)△勤怠を内蔵(日報・出面は要確認)要確認
年末調整・社会保険●年末調整・社保はベーシックライト以上△年末調整は別製品連携●社保関連書類を電子申請●●年末調整は有料プラン●e-Govで電子申請●△年末調整・社保はオプション連動●●マイナポータルAPIで電子申請●●代行も可
法改正の自動対応●自動更新●自動対応●自動更新・追加費用なし●自動対応●税率・保険料を自動更新要確認△年間保守契約で更新●迅速対応(税法改正)●無償アップデート●予約登録で自動切替●自動対応要確認
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイトサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は各サービスの一般的な機能傾向です。実際の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)、林業特有の給与形態への対応可否は各社情報をご確認ください。料金は記載時点の各社公式情報によります。

林業向け給与計算ソフトの紹介

ここからは、本記事で取り上げる給与計算ソフトを3つのタイプ別に紹介します。各製品の提供形態や料金、林業の給与計算に関わる機能を確認し、比較表とあわせて検討の候補を絞り込んでください。

汎用クラウド給与ソフト

まずは、計算式やカスタム項目の設定で林業の給与形態に対応させる、汎用クラウド給与ソフトです。

1. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

弥生給与 Nextの公式サイト

弥生株式会社が提供するクラウド型の給与計算サービスで、給与・賞与計算から年末調整、法定調書の作成までを行えます。勤怠管理の「弥生勤怠 Next」、労務管理の「弥生労務 Next」をプランに応じて組み合わせられます(勤怠・労務の機能は他社が開発したサービスを組み込んで提供しています)。

支給・控除項目のカスタム計算式はベーシックライト以上のプランで設定でき、残業手当は1時間あたりの計算単価に倍率を掛ける形で組み込みます。作業員は全プランで人数の制限なく登録でき、季節雇用の出入りが多い現場でも登録自体に追加費用はかかりません。日給月給や出来高払、技能手当をこの方式でどこまで再現できるかは、林業の賃金体系に沿って確認しておくと確実です。

料金は年契約で月あたり1,700円のエントリーから、電話サポートと労務相談が付く月7,000円のベーシックプラスまでの4段階で、初期費用は0円です(いずれも税抜・年契約時の月あたり)。最大2か月の無料体験でベーシックプラス相当の機能を試せます。源泉徴収税額表の改正などの法令対応は自動で反映されます。

2. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド給与の公式サイト

マネーフォワード クラウドシリーズの一つとして、株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の給与計算ソフトです。給与・賞与計算、Web給与明細の発行、住民税情報のeLTAX連携に対応し、会計・勤怠・人事などの同シリーズとデータを連携できます(年末調整は別製品「クラウド年末調整」との連携で対応)。

支給項目・控除項目のカスタム設定と独自計算式に対応し、出来高や技能手当を計算式として組めます。支給・控除の前月差分を自動表示する前月比較機能があり、月によって金額が動く出来高払の確認に役立ちます。勤怠はAPI・CSVで20種類以上の外部システムと連携でき、既存の勤怠の仕組みを残したまま給与計算だけを切り替えることもできます。

料金は経営者1名向けのひとり法人プラン月額2,480円から、利用者4名以上のビジネスプラン月額6,480円までで、51名以上は個別見積もりです(いずれも年払い時の月額・税抜、初期費用0円)。ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せます。各種法改正への対応は自動で行われるとしています。

3. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

給与奉行クラウドの公式サイト

「奉行シリーズ」を手がける株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する、クラウド型の給与計算システムです。給与・賞与計算、年末調整の計算、賞与支払届・算定基礎届・月額変更届といった社会保険関連書類の電子申請に対応します。

手当の計算は、条件式を組み込んだ計算・社員情報を使った計算・計算式テーブルを使った計算の3通りで自動化でき、業種ごとに異なる支給ルールを細かく設定できます。賃金台帳などの管理帳票も出力できます。日給月給や出来高払、技能手当をこれらの計算で組めるかは、林業の運用に合わせて事前に見ておくとよいでしょう。

勤怠は「奉行APIコネクトサービス」経由でKING OF TIMEやジョブカン勤怠管理などと連携でき、連携には別途利用料がかかる場合があります。料金は従業員20名までの月額5,500円から1,000名までの月額121,000円まで、従業員規模別の5段階で、初期費用は0円から7万円(初年度のみ)です。30日間の無料体験があり、法令改正に伴うプログラム更新は追加費用なしで自動提供されます。

4. freee人事労務(フリー株式会社)

freee人事労務の公式サイト

freee人事労務は、勤怠・給与計算・年末調整・入退社手続き・マイナンバー管理までを1つのIDで扱う、フリー株式会社のクラウド労務管理システムです。給与明細の作成から配布・確認までをWebで完結でき、従業員はスマートフォンアプリやLINEから打刻や明細確認を行えます。

給与計算は月給などの固定制に加えて時給制に対応し、曜日・時間帯別に異なる時給を設定する機能はスタータープラン以上で使えます。割増賃金は、深夜(22〜5時・25%)や時間外を勤怠データから自動計算します。日給月給や出来高払、技能手当といった林業特有の支給をどう設定するかは、導入前に問い合わせて確かめると安心です。

料金は5名利用時のミニマムプラン月額2,000円から、スタータープラン月額3,000円からで、初期費用はかかりません。無料でのお試しも用意されています。会計freeeと連携すると、給与から会計までをまとめて扱えます。

5. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

ジョブカン給与計算の公式サイト

クラウドの勤怠管理・労務管理・給与計算を展開する「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフトで、株式会社DONUTSが提供します。月例給与・賞与の自動計算、Web給与明細・源泉徴収票の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成に対応します。

支給項目・控除項目には計算式を自由に設定でき、残業代や手当のルールを数の制限なく組めるため、出来高や技能手当も計算式で扱えます。勤怠は同シリーズの「ジョブカン勤怠管理」から50種類以上の勤務データを自動取得できます(API連携は有料プランが前提で、他社の作業日報システムとの連携可否は要問い合わせです)。

従業員5名までは期限のない無料プランで利用でき、有料プランは1ユーザー月額400円(税抜・最低利用料金2,000円)です。ただし無料プランではシリーズのAPI連携・年末調整・チャットサポートなどが使えないため、連携や年末調整まで使うかで有料プランの要否を判断します。

6. PCAクラウド 給与(ピー・シー・エー株式会社)

PCAクラウド 給与の公式サイト

ピー・シー・エー株式会社が提供するクラウド型の給与計算ソフトで、中小企業向けの「PCAクラウド 給与」と中堅企業向けの「PCAクラウド 給与 hyper」があります。月次の給与・賞与計算、算定基礎届・月額変更届の作成、年末調整、社会保険のe-Gov直接連動による電子申請までを一通り扱えます。

勤怠項目20・支給項目50・控除項目30という項目数を備え、多様な給与体系に合わせて設定できます。勤怠は、ジョブカン勤怠管理やクロノスPerformance、HRBrain、KING OF TIMEなどとAPIやCSVで連携できます。

木材業の赤坂木材株式会社の事例では、取引先ごとに異なる木材の単位(立米・トン)や熟練度による手当の差、期間雇用といった給与計算の複雑さがありました。同社は作業日報データのCSV連携などで対応し、オフコンからの刷新につなげたと紹介されています。林業の素材生産や製材でも参考になる事例です。

出典・参考資料(1件)

料金はクラウドの標準版が月額16,200円(税抜)から、サブスク版の標準プランが月額3,900円(税抜)からで、2か月の無料体験があります。公式には25,000法人を超える利用実績が示されています(集計時点は非公表)。「PCA給与DX」はパッケージ版の名称で、2024年3月末に新規販売を終了し、上記のクラウド版・サブスク版が後継にあたります。

森林組合・林業に特化した業務システム

次に、作業日報・出面簿や事業精算と給与計算を一体で扱える、森林組合・林業に特化した業務システムです。

7. 森林システム 給与計算システム(エヌディーエル株式会社)

森林システム 給与計算システムの公式サイト

エヌディーエル株式会社が森林組合向けに提供する業務パッケージ「森林システム」の給与計算モジュールです。財務会計・組合員管理・事業精算・木材市売・林家台帳など全12種のソフトから必要なものだけを選べる構成で、給与計算はその1本として単体でも、他のモジュールと組み合わせても導入できます。

給与計算システムは、月給・日給・時給など計算方法別に、勤怠・支給・控除の項目を組合の給与体系に合わせて設定します。給与形態は99種類、勤怠・支給・控除の各項目は99項目まで登録でき、計算式による自動計算項目も支給・控除それぞれ99項目まで組めます。所属コードによって本・支店、部、課の三段階まで部門管理できます。

給与・賞与の入力画面では総支給額・社会保険料計・源泉所得税・差引支給額を即時計算し、扶養人数や税区分、単価、掛率はその場で変更できます。源泉徴収票と給与支払報告書はA4用紙1枚に4部を同時印刷し、年末調整の控除項目入力にも対応します。契約者には年間保守契約で税制・保険料改正のテーブル更新を無償提供します。

給与計算は「森林システム」内で完結する機能が中心で、出来高払や日給月給、熟練度手当、作業日報・出面簿からの集計を名指しで対応と示す記載は公式サイトにはなく、計算式の自由設定でどこまで組めるかは確認が必要です。料金・導入形態も公開されていないため、問い合わせの際は出来高払や作業日報との連携可否、導入形態、保守の範囲をあわせて確認するとよいでしょう。

8. 森林組合向け総合管理システム「樹海」(株式会社本島ビジネスセンター)

森林組合向け総合管理システム「樹海」の公式サイト

「樹海」は、東光コンピュータ・サービス株式会社が開発し、株式会社本島ビジネスセンターが販売する森林組合向けの総合管理システムです。会計・会計サブシステム、販売・事業管理、計画・図面作成、労務管理の4系統で構成され、組合員管理・財務会計・賦課金や出資金の管理から給与計算まで一体で扱えます。

給与計算は労務管理システムに含まれ、勤怠データを入力するだけで給与・賞与を自動計算し、法改正にも対応します。年末調整システムや社会保険システムとの連動はオプションとして用意されています。

給与計算が単体機能として組まれている森林システムに対し、「樹海」は同じ労務管理系に作業管理システムを備えます。作業管理システムは同一現場の作業履歴を管理し、就労・資材データの入力で精算請求書を作成、作業実績を月間・年間や就労者別・現場別に集計したうえで、給与計算システムと連携できます。現場の就労実績から賃金計算へつなぐ素地のある設計です。

ただし出来高払や日給月給、熟練度手当など林業特有の計算方式を名指しで示す記載は公式サイトにはなく、料金・導入形態も公開されていません。問い合わせの際は、出来高払や作業日報からの給与反映の範囲、導入形態、税法改正時のサポート内容をあわせて確認するとよいでしょう。

人事給与統合・中堅規模や木材・製材業向け

最後に、給与計算に人事・勤怠・会計や基幹業務まで統合できる、中堅規模や木材・製材業向けのシステムです。

9. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

CYBER XEED給与の公式サイト

勤怠・人事・給与をそろえたアマノのクラウドパッケージ「CYBER XEED」シリーズのうち、給与計算を担う製品です。提供元はアマノビジネスソリューションズ株式会社で、給与計算・Web給与明細・年末調整などの機能をクラウドで利用できます。

勤怠管理の「CYBER XEED就業」や人事管理と同一のデータベース上で運用でき、就業をあわせて導入すると勤務データが給与へ自動連携します。給与・勤怠データの入力やマスター保守を専任オペレーターに委ねる給与アウトソーシングオプションを、フルまたは部分で追加できる点も特徴です。

料金は初期設定費用50万円から、月次使用料は月額2万円からで、残業手当・社会保険料・所得税の自動計算や法改正時の無償アップデートに対応します。ただし、出来高払や技能手当など林業特有の支給項目を計算式で設定できるかは公式サイトで確認できないため、導入前に対応可否を問い合わせるのが確実です。

10. SMILE V 2nd Edition(株式会社大塚商会)

SMILE V 2nd Edition(人事給与)の公式サイト

株式会社大塚商会が販売する統合型基幹業務システム「SMILE V 2nd Edition」の人事給与モジュールです(開発は完全子会社の株式会社OSK)。給与・賞与計算から年末調整、社会保険・雇用保険・税の電子申請、マイナンバー管理、人事管理までを一体で扱う国産ERPの給与機能にあたります。

会計モジュールのSMILE会計と仕訳で連携し、給与から会計までを同じ基盤でつなげられます。一方で勤怠機能は内蔵せず、「勤革時」(API連携)やUniversal勤次郎、JOBEE勤怠管理といった外部の勤怠システムからデータを取り込む設計のため、作業日報・出面の集計をどの勤怠システムで行うかとあわせて検討します。

提供形態はオンプレミス版と、大塚商会のデータセンターから提供するクラウド版「SMILE V Air」があり、クラウド版には30日間の無料体験が用意されています。料金は公式サイトに記載がなく要問い合わせです。出来高払や技能手当など林業特有の給与形態を計算式で設定できるかも公式では確認できないため、個別に確かめてください。

11. SmileWorks(株式会社スマイルワークス)

SmileWorks(スマイルワークス)の公式サイト

販売管理・財務会計・給与計算・勤怠・経費精算などを1つにまとめた、中小企業向けの統合型クラウドERPです。株式会社スマイルワークスが2003年から提供し、必要な機能をモジュール単位で追加しながら小さく始められる構成を採っています。

給与計算は「給与ワークス」が担い、勤怠管理や給与・賞与計算、年末調整、社会保険の計算などに対応します。販売・購買や給与のデータから会計仕訳を自動生成する設計のため、日々の業務から会計までを同じシステム内でつなげられる点が特徴です。

料金は販売管理中心の販売ERPプランが月額5,000円から、販売・会計・給与を機能単位で選べる標準プランが初期費用3万円・月額1万円から(いずれも税別で、利用する機能に応じて加算)です。出来高払や技能手当など林業特有の給与形態への対応は公式に明示がないため、導入前に確認してください。

12. PROSRV(三菱総研DCS株式会社)

PROSRV(プロサーブ)の公式サイト

1970年の創業時から給与計算を主力事業としてきた三菱総研DCS株式会社による、クラウド型の人事給与システムと業務代行を組み合わせたサービスです。導入社数は約2,000社、月間の給与処理人数は55万人とされます(いずれも公式サイトが示すサービス全体の実績)。

クラウド型システム「PROSRV on Cloud」では、人事・給与情報の管理、給与計算、銀行振込データ作成、従業員向けWebポータルを利用できます。システムの利用だけにとどめることも、年末調整や月次の社会保険事務などの代行を加えることもでき、予算や検討段階に応じて委託範囲を段階的に広げられる設計です。

料金は公式サイトに記載がなく要問い合わせです。勤怠管理は提携パートナーのシステムを組み合わせて提供する形で、提携先の具体名や作業日報との連携方式は公開されていません。出来高払や技能手当など林業特有の給与計算に対応できるかとあわせて、自社の運用に合うかを問い合わせで確認するとよいでしょう。

林業向け給与計算ソフトの選び方

ここからは、林業の給与計算ソフトを選ぶときに確認したい観点を順に整理します。林業固有の給与計算に対応できるかを確かめたうえで、タイプと規模の見極め、料金・乗り換えの条件へと検討を進めると判断しやすくなります。

林業の給与形態を計算式で設定できるか

日給月給・出来高払(立米・トン)・技能手当など、自社で使っている賃金の決め方を支給項目として設定できるかを、まず確認しておくとよいでしょう。支給・控除項目を計算式で自由に作れる製品なら、素材生産量に単価を掛ける出来高や、資格・習熟度に応じた手当も自動計算に組み込めます。固定項目しか持てない製品では毎月の手作業が残るため、自社の賃金体系をそのまま再現できるかが分かれ目になります。

期間雇用・季節労働・班請負の計算に対応できるか

造林・下刈りの季節雇用や班単位の請負が多い事業体では、年の途中での入退社や、短期間の作業員の登録・社会保険手続きを無理なくこなせるかが重要です。常用の月給者だけを前提にした製品だと、出入りの多い雇用形態で設定の手間が増えます。期間を定めた雇用の作業員でも、賃金の計算を同じ仕組みで扱えるかも見ておくと安心です。

作業日報・出面簿や勤怠データと連携できるか

日報・出面の就労データを給与計算に取り込めるかどうかで、毎月の転記作業の量が大きく変わります。CSVでの取り込みに対応しているか、林業の日報・作業管理システムと連携できるか、勤怠管理機能を内蔵しているかが確かめておきたい点です。日報から勤怠・出来高が給与へ流れる動線が作れれば、月末にまとまる集計作業と転記ミスを減らせます。

連携の形は大きく2通りに分かれます。森林組合・林業に特化した業務システムは、作業日報・出面簿や就労実績が給与計算と同じシステムの中でつながり、現場の記録から給与まで一体で流れます。

一方、汎用クラウド給与ソフトは、勤怠管理システムやCSVを介して勤怠・出来高のデータを取り込む形が中心で、林業専用の日報アプリで記録した就労データを出力して読み込ませる運用になります。日報・出面から給与へどこまで自動でつなげたいかで、どちらの連携が自社に合うかを見極めるとよいでしょう。

作業日報・出面簿の就労データを給与計算へつなぐ連携の2通りを示した図。森林組合・林業特化型は、作業日報・出面簿から就労実績の集計、給与計算までを同じシステム内で一体に扱う。汎用クラウド給与ソフトは、林業の日報アプリで記録した就労データを勤怠システムやCSVで取り込み、給与計算する。

特化型と汎用クラウド給与のどちらが自社に合うか

給与計算だけを効率化したいのか、作業日報・出面・事業精算・組合員管理まで一体で回したいのかで、選ぶタイプが変わります。現場の記録から精算までを同じシステムでつなげたい森林組合は特化型が候補になり、給与計算の設定で林業の賃金形態に対応できれば足りる事業体は、法改正対応が自動で導入しやすい汎用クラウド給与が候補になります。自社の業務のどこまでをソフトに任せたいかを基準に選ぶのがよいでしょう。

会計・事業精算・人事労務まで広げて使うか

将来的に会計や事業精算、人事・勤怠まで同じ基盤でまとめたい場合は、給与計算単体ではなく統合型や、同じ提供元で会計・勤怠と連携できる製品を選ぶと、後から別システムをつなぐ手間を避けられます。従業員数が増える見込みや、木材加工・製材といった別事業への展開がある場合も、拡張の余地を見ておくと長く使えます。

料金・提供形態とサポート体制は自社に合うか

月額制のクラウド型は初期費用を抑えて始めやすく、買切のインストール型は長く使うほど費用を抑えられる一方、法改正対応のアップデートや保守の条件を確認する必要があります。林業に特化した業務システムは料金を公開していない製品が多いため、自社の人数・業務範囲での見積もりを早めに取るのが確実です。導入時の設定支援や、計算方法の相談に応じてもらえるサポート体制もあわせて確かめます。

オフコンや古い買切ソフトから乗り換えられ、法改正に自動対応するか

オフコンやサポートの切れた買切ソフトからの乗り換えでは、過去データを引き継げるか、現在の税額表・社会保険料率・源泉徴収票の様式に対応しているかを確認します。クラウド型の多くは法改正に伴う計算ルールの更新が自動で反映されますが、インストール型や特化型では保守契約の範囲でアップデートが提供される形が一般的です。毎年の制度改正に自社でどこまで対応する必要があるかを見ておきます。

林業の給与計算で確認しておきたい賃金ルール

給与計算ソフトを導入する前提として、林業の賃金計算に関わる法律上のルールを押さえておくと、未払い賃金や計算誤りのリスクを避けられます。出来高払や季節雇用が多い林業で特に関わりの深い点を、労働基準法・最低賃金法の条文をもとに整理します。

林業は労働時間の規制を受ける(農業との違い)

労働基準法では、農業や畜産・水産の事業に従事する人は、労働時間・休憩・休日の規定の適用から除外されています。一方で林業はこの適用除外に含まれず、週40時間・1日8時間の原則や、時間外・休日・深夜の割増賃金の規定が適用されます。

同法第41条第1号は、適用除外の対象を「別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者」と定めており、第六号の「農林の事業」から林業だけが除かれています。「農林業だから労働時間の規制はかからない」という理解は誤りで、林業では労働時間の管理が必要になります。

このため、作業日報や出面簿から日々の労働時間を正確に把握し、時間外労働などの割増賃金を計算できる体制が求められます。日報・出面と給与計算を連携できるソフトが林業で役立つのは、この労働時間管理の裏づけがあるためです。

出来高払でも一定額の賃金保障が必要

素材生産量に応じた出来高払や班請負で賃金を定める場合でも、働いた時間に応じた一定額の賃金を保障しなければなりません。悪天候などで出来高が上がらなかった月に賃金が極端に下がることを防ぐための規定で、労働基準法第27条に定められています。

出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。

出典:労働基準法 第27条|e-Gov法令検索

保障する金額の具体的な水準は条文には定められておらず、個別の判断が必要です。出来高払を採用する場合は、保障給の設定額を支給項目として管理できるかも確認しておくと安心です。

時間外・休日・深夜には割増賃金がかかる

林業は労働時間の規制を受けるため、法定の労働時間を超えて働かせた場合や休日・深夜に働かせた場合には、割増賃金の支払いが必要です。労働基準法第37条は、時間外・休日労働について通常の賃金の2割5分以上5割以下の範囲で政令が定める率以上、深夜労働について2割5分以上の割増を求めています。

使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

出典:労働基準法 第37条|e-Gov法令検索

出来高払で賃金を定めている部分の割増賃金は、まず出来高賃金の総額を総労働時間数で割って1時間あたりの単価を求め、その単価に割増率を掛けて計算します(労働基準法施行規則第19条)。

出来高払の賃金には働いた時間分の対価がすでに含まれているため、割増として上乗せするのは2割5分以上の増し分となる点が、月給・時給の時間外(1.25倍)と異なります。こうした計算を正確に行うには、出来高部分と時間外労働の時間を切り分けられるソフトが助けになります。

出来高払・日給でも最低賃金を下回れない

賃金を出来高払や日給で定めている場合でも、時間あたりの金額に換算したときに、その地域の最低賃金額(地域別最低賃金)を下回ってはなりません。労働基準法上の割増と並んで、最低賃金法が賃金の支払形態を問わず最低限の水準を保障しています。

使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。

出典:最低賃金法 第4条|e-Gov法令検索

出来高払の賃金は、賃金算定期間の出来高賃金の総額を、その期間に出来高払で働いた総労働時間数で割って時間額に換算し、最低賃金額と比べます(最低賃金法施行規則第2条)。地域別最低賃金の金額は毎年改定されるため、自社の都道府県の最新の金額を確認し、出来高が低かった月でも最低賃金を満たしているかを点検しておくことが大切です。

たとえば、ある月の出来高払の賃金総額が16万円で、その月に出来高払で働いた総労働時間が160時間だったとします。時間額に換算すると16万円÷160時間=1,000円です。事業所のある地域の最低賃金が時給1,050円であれば、この1,000円は最低賃金を下回るため、不足分の50円に160時間を掛けた8,000円を補わなければなりません。

悪天候で出来高が伸びなかった月ほどこの逆転が起きやすいため、月ごとに時間額を点検できる仕組みがあると、こうした不足の見落としを防げます。

期間雇用の作業員にも同じ賃金ルールが適用される

造林・下刈りなどの季節雇用で期間を定めて雇う場合、契約期間は原則3年を上限としつつ、「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」はその例外として扱われます(労働基準法第14条)。工期や作業の季節に合わせた有期の契約を結ぶこと自体は想定されています。

重要なのは、期間を定めた有期雇用の作業員でも、出来高払の保障給・割増賃金・最低賃金といった賃金ルールが、期間の定めのない労働者と同じように適用される点です。短期間の雇用だからといって、これらの計算を省略することはできません。給与計算ソフトを選ぶときは、短期の作業員も含めて賃金ルールに沿った計算が行えるかを確認しておくことが大切です。

本節の内容は制度の一般的な整理です。自社の賃金規程や個別の事例への当てはめは、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士などの専門家に確認してください。

出典・参考資料(4件)

まとめ

林業の給与計算ソフトは、日給月給・出来高払・技能手当といった賃金形態を計算式で設定でき、作業日報・出面簿のデータを給与へつなげられるかどうかが選定の要になります。給与計算の設定で林業の賃金形態に対応できれば足りる事業体は法改正対応が自動の汎用クラウド給与、日報・出面から事業精算まで一体で回したい森林組合は特化型の業務システム、人事労務まで統合したい中堅・木材製造業は統合型が候補になります。

自社の賃金体系・雇用形態・業務範囲を整理したうえで、気になる製品の資料を取り寄せ、出来高払や作業日報連携への具体的な対応を確認して比較するのが近道です。以下から、複数の給与計算ソフトの資料をまとめて請求できます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 林業向けの給与計算ソフトとは何ですか?

A. 林業向けの給与計算ソフトとは、日給月給・出来高払(立米・トン)・技能手当といった林業特有の賃金形態を計算でき、作業日報・出面簿のデータを給与計算につなげられる給与計算ソフトのことです。専用の製品があるわけではなく、林業の給与実務に設定や連携で対応できる製品を指します。

仕組みの面では、業種を問わない汎用クラウド給与を設定で対応させるタイプ、森林組合・林業向けの業務システムに給与計算を含むタイプ、人事・勤怠・会計まで統合するタイプの3つに大きく分かれます。自社がどのタイプに当てはまるかで、比較すべき候補が絞りやすくなります。

Q. 林業の出来高払(立米・トン)や技能手当は給与計算ソフトで計算できますか?

A. 支給項目を計算式で自由に設定できる給与計算ソフトなら、素材生産量に単価を掛ける出来高払や、資格・習熟度に応じた技能手当も自動計算に組み込めます。一方、固定の支給項目しか持てない製品では、こうした手当を毎月手作業で足し込むことになり、計算ミスの温床になります。

ただし、計算式でどこまで再現できるかは製品ごとに幅があり、公式に「林業の出来高払・技能手当に対応」と名指しで示している製品はほとんどありません。自社で使っている賃金の決め方をそのまま再現できるかを、導入前に各社へ具体的に確認するのが確実です。

Q. 林業の給与計算ソフトは日給月給・期間雇用・班請負の賃金にも対応できますか?

A. 日給月給や班請負は支給項目の設定で扱え、造林・下刈りなどの期間雇用(季節労働)の作業員も、年の途中の入退社や社会保険の手続きとあわせて計算できる給与計算ソフトを選べます。常用の月給者だけを前提にした製品では、出入りの多い雇用形態で設定の手間が増えるため、短期の作業員も同じ仕組みで扱えるかを確かめておきたい点です。

期間を定めた有期雇用の作業員でも、出来高払の保障給・割増賃金・最低賃金といった賃金ルールは、期間の定めのない労働者と同じように適用されます。短期の雇用だからといって、これらの計算を省略することはできません。

Q. 作業日報・出面簿のデータを給与計算に連携できますか?

A. CSV取り込みや勤怠システム連携に対応した給与計算ソフトなら、作業日報・出面簿の就労データを給与計算に取り込み、月末にまとまる転記作業と転記ミスを減らせます。日報から勤怠・出来高が給与へ流れる動線を作れるかどうかで、毎月の負担は大きく変わります。

森林組合・林業に特化した業務システムは、作業日報・出面簿から給与・事業精算までを同じシステムで一体に扱える点が強みです。汎用クラウド給与では、勤怠システムや日報システムとのCSV・API連携で対応します。林業の日報・作業管理システムと直接つながるかは製品ごとに異なるため、連携方式を含めて要確認です。

Q. 林業の出来高払や日給でも最低賃金や保障給は必要ですか?

A. 必要です。出来高払や班請負で賃金を定める場合でも、使用者は労働時間に応じた一定額の賃金を保障しなければならず(労働基準法第27条)、時間あたりの金額に換算したときに地域別最低賃金を下回ることも認められません(最低賃金法)。出来高が低かった月でも最低賃金・保障給を満たしているかを点検する必要があります。

林業は農業と違い、労働時間・休憩・休日の規定の適用除外には含まれないため、時間外・休日・深夜の割増賃金(労働基準法第37条)も支払いが必要です。給与計算ソフトを選ぶ際は、保障給を支給項目として管理でき、出来高部分と時間外労働を切り分けて割増を計算できるかを確認しておくと安心です。根拠となる条文は本文「林業の給与計算で確認しておきたい賃金ルール」で出典とともに整理しています。

Q. 森林組合向けの特化システムと汎用クラウド給与は、どちらを選べばよいですか?

A. 給与計算だけを効率化したいなら汎用クラウド給与、作業日報・出面・事業精算・組合員管理まで一体で回したいなら森林組合・林業特化型が向いています。給与計算の設定で林業の賃金形態に対応できれば足りる事業体は、法改正対応が自動で導入しやすい汎用クラウド給与が候補になります。

現場の記録から精算までを同じシステムでつなげたい森林組合は特化型が、人事・勤怠・会計まで統合したい中堅規模や木材・製材業は人事給与統合型が選択肢になります。自社の業務のどこまでをソフトに任せたいかを基準に選ぶと、迷いにくくなります。

Q. オフコンや古い買切ソフトから給与計算ソフトに乗り換えられますか?

A. 乗り換えられます。多くのクラウド型の給与計算ソフトは過去データの引き継ぎに対応し、税額表・社会保険料率・源泉徴収票の様式といった制度改正を自動で反映します。オフコンやサポートの切れた買切ソフトを機に乗り換える林業事業体は多く、クラウド型なら毎年の制度改正に自社で個別対応する手間を抑えられます。

一方、インストール型や林業特化型では、保守契約の範囲でアップデートが提供される形が一般的です。乗り換えにあたっては、過去データを移行できるか、現在の税額表・社会保険料率・様式に対応しているか、法改正対応がどの範囲まで含まれるかをあわせて確認しておきます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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