自社が公開・運用するWebサービスや社内システムに弱点が残っていないか、攻撃を受ける前に専門のベンダーにテストしてほしい。そう考えても、依頼できるサービスには脆弱性診断からペネトレーションテスト(侵入テスト)まで幅があり、「自社に必要なのはどれか」「費用はどのくらいが妥当か」が見えにくいのではないでしょうか。
セキュリティテストサービスは、Webアプリケーション診断・プラットフォーム(ネットワーク)診断・ペネトレーションテスト・スマホアプリやAPI・生成AIの専門診断まで、テストの手法が幅広く分かれます。手法ごとに向く対象も費用も変わるため、何をどの深さでテストしてもらうかを決めてから依頼先を選ぶと、過不足のない見積もりにつながります。
本記事では、セキュリティテストサービスの種類と手法ごとの違い、専門家の手動診断とツール自動診断の使い分け、費用相場と選び方を整理し、委託先となる24サービスを比較します。脆弱性診断とペネトレーションテストのどちらを頼むべきか迷っている段階から、自社の規模・予算・求める精度に合う依頼先を決めるところまでの検討材料としてご活用ください。
また、自社に合う手法・サービスを絞り込める「30秒で終わる選定診断ツール」も記事内にご用意しています。
目次
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セキュリティテストサービスとは
セキュリティテストサービスとは、自社が公開・運用するWebサービス、社内システム、アプリケーション、ネットワークなどに存在する弱点(脆弱性)を、攻撃を受ける前に専門のベンダーが検査し、結果を報告書として受け取れるサービスです。検査の方法は、既知の弱点を網羅的に洗い出す脆弱性診断(スキャン)から、実際に攻撃者の視点で侵入を試みるペネトレーションテスト(侵入テスト)まで幅があります。
「セキュリティテスト」は、脆弱性診断より広い概念として使われます。ツールで機械的にスキャンするだけでなく、専門の技術者が手を動かして悪用の可否まで確かめたり、外部や内部から実際に侵入できるかを試したりと、「テスト」と呼ぶにふさわしい踏み込んだ検査までを含むためです。そのため、依頼先を選ぶときは「何を・どの手法で・どの深さまでテストしてもらうか」を先に定めることが出発点になります。
テストを委託する目的は、自社では気づきにくい弱点を第三者の視点で洗い出し、攻撃による情報漏えいやサービス停止を未然に防ぐことにあります。
取引先や監査から「第三者による診断結果を示してほしい」と求められる場面や、クレジットカード業界のセキュリティ基準であるPCI DSSのように定期的な診断が要件になっている場面でも、外部ベンダーのテストが必要になります。自社の開発チームがコードを把握していても、客観的な検査結果がなければ説明責任を果たしにくいためです。
脆弱性診断とペネトレーションテストの違い・使い分け
ここからは、依頼前に最も迷いやすい「脆弱性診断とペネトレーションテストのどちらを、あるいは両方を頼むべきか」を整理します。両者は似た言葉ですが、テストの前提と深さが異なります。
脆弱性診断は、対象のシステムに既知の弱点がどれだけ存在するかを網羅的に洗い出すテストです。ツールによる自動スキャンや、技術者が項目に沿って一つずつ確認する手動診断で、「どこに穴があるか」を漏れなく把握することを目的とします。対象の全体像を広く確認したいときに適しています。
ペネトレーションテスト(侵入テスト)は、実際の攻撃者になったつもりで、見つけた弱点を足がかりに「どこまで侵入できるか」「重要な情報まで到達できるか」を試すテストです。個々の弱点を並べるだけでなく、複数の弱点を組み合わせた現実的な攻撃シナリオが成立するか、攻撃を受けたときに自社が検知・対応できるかまでを確かめます。脆弱性診断より深く、攻撃の実害を具体的に把握したいときに選ばれます。
使い分けの目安としては、まず脆弱性診断で弱点の全体像を把握し、重要なシステムや侵入された場合の影響が大きい資産については、さらにペネトレーションテストで悪用可能性と組織の対応力まで検証する、という二段構えが基本になります。
予算や対象の重要度に応じて、全体は脆弱性診断、要所はペネトレーションテスト、と組み合わせる企業が多く見られます。どちらか一方で十分かは、テストしたい対象の重要度と、求める検証の深さによって変わります。
どちらを頼むべきか、費用や選び方まで含めてさらに踏み込んで整理したい場合は、両者を正面から比較した以下の記事もあわせてご覧ください。
セキュリティテストサービスの種類(テスト手法別タイプ)
ここからは、委託できるテスト手法の全体像を整理します。自社が「何をテストしてもらいたいか」から、必要な手法を見極める手がかりとしてご覧ください。多くのベンダーは複数の手法を提供しているため、以下のタイプは排他的なものではなく、対象や目的に応じて組み合わせて依頼できます。
Webアプリケーション脆弱性診断(委託)
公開しているWebサービスや会員サイト、業務システムのWeb画面を対象に、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングといった弱点を洗い出す診断です。セキュリティテストの依頼で最も件数が多い基本の手法で、専門家の手動診断とツールによる自動診断を組み合わせて実施されることが一般的です。ログイン後の画面や入力フォームなど、攻撃されやすい箇所を重点的に確認します。
プラットフォーム(ネットワーク・サーバー)診断(委託)
サーバー、ネットワーク機器、クラウド基盤などを対象に、設定の不備や既知の脆弱性を外部・内部から検査する診断です。アプリケーションそのものではなく、それが動く土台(プラットフォーム)側の弱点を対象にします。外部に公開しているサーバーへの攻撃経路の確認や、社内ネットワークに侵入された場合に被害が広がらないかの確認で用いられます。
ペネトレーションテスト(侵入テスト)の委託(外部侵入/内部侵入/シナリオ型)
攻撃者の視点で実際に侵入を試み、弱点の悪用可能性や組織の検知・対応力まで検証する手法です。インターネット側から侵入を試みる外部侵入テスト、社内に入り込んだ攻撃者を想定する内部侵入テスト、特定の攻撃シナリオに沿って目的達成までの経路を確かめるシナリオ型などがあります。高度な専門技術を要するため、自社で実施するより専門ベンダーへの委託が中心となります。
ツール自動診断型サービス(クラウド型・繰り返し診断)
ベンダーが提供するクラウド型のツールを使い、低コストで何度でも自動診断を繰り返せるサービスです。専門家による個別の手動診断に比べて1回あたりの費用を抑えやすく、機能のリリースや更新のたびに診断したい場合や、開発工程(CI)に組み込んで継続的に確認したい場合に向きます。
検査の深さは手動診断に及ばない面があるため、重要なシステムでは手動診断と併用する使い方もあります。手動診断とツール自動診断のどちらを選ぶかの判断軸は、次の章で整理します。
スマホアプリ・API・生成AI・ソースコードなどの専門特化診断
スマートフォンアプリ、API、生成AI(大規模言語モデル)を利用したシステム、ソースコードそのものなど、対象を特化した診断です。スマホアプリ特有の挙動、APIの認可の不備、生成AIへの不正なプロンプトの入力、コードに潜む欠陥など、汎用のWeb診断では捉えにくい弱点を対象にします。新しい技術を使った開発や、特定の対象を深く検査したい場合に選ばれます。
テストしたい対象がすでに決まっている場合は、対象を絞って診断項目・費用相場・依頼先の選び方を掘り下げた記事もあります。スマホアプリ脆弱性診断の費用相場と選び方・API脆弱性診断とは?Webアプリ診断で拾えない認可欠陥とサービスの選び方・ソースコード診断とは?費用相場と依頼先の選び方など、対象別の解説をあわせてご確認ください。
成果報酬型・無料のセキュリティテストの使いどころ
委託の定額型とは別に、脆弱性が見つかった分だけ費用が発生する成果報酬型や、無料で使えるオープンソースのツールもあります。成果報酬型は、予算が限られるスタートアップや新サービスの検証段階で、まず弱点の有無を確かめたい場合に向きます。
無料ツール(Vuls、OpenVAS、Niktoなど)は、自社での学習や一次的な確認に使えますが、検査精度や報告書の体裁、第三者による評価という点では有償の委託診断に及びません。取引先や監査に示す診断結果が必要な場合は、有償の委託サービスで補うとよいでしょう。
専門家の手動診断とツール自動診断の違い・使い分け
ここからは、テスト手法とは別の軸である「実施方法」を整理します。同じWebアプリケーション診断でも、専門家が手を動かす手動診断と、ツールによる自動診断では、精度・コスト・向く場面が異なります。
ツール自動診断は、あらかじめ定義された検査パターンに沿って機械的にスキャンする方法です。短時間で広い範囲を検査でき、費用を抑えやすく、繰り返しの実施に向きます。一方で、ツールが用意したパターンにない弱点や、業務ロジックの不備(本来権限のないユーザーが他人のデータを閲覧できてしまう、など)は見つけにくく、誤検知が混じることもあります。
専門家による手動診断は、技術者が対象の挙動を理解しながら検査する方法です。ツールでは捉えにくい業務ロジックの不備や、複数の弱点を組み合わせた攻撃の可否まで確認でき、誤検知を精査して悪用可能性を見極められます。その分、費用と期間はツール自動診断より大きくなります。
多くのベンダーは、両者を組み合わせたハイブリッド型で診断します。ツールで広く網羅的に弱点を洗い出し、重要な箇所や検出結果を専門家が手動で精査する方法です。
使い分けの目安として、リリースのたびに広く確認したい場面はツール自動診断、重要なシステムや侵入された場合の影響が大きい資産は手動診断を含むサービス、という組み合わせが考えられます。どちらを重視するかは、対象の重要度と予算、診断の頻度によって判断するとよいでしょう。
セキュリティテストサービスの選び方
ここからは、依頼先を絞り込むための判断軸を整理します。自社の状況に当てはめて確認してみてください。
診断してほしい対象と手法が提供されているか
まず、テストしたい対象(Webアプリケーション、ネットワーク、スマホアプリ、API、クラウド、ソースコードなど)と、求める手法(脆弱性診断かペネトレーションテストか)を明確にし、それをベンダーが提供しているかを確認しましょう。対象が複数にまたがる場合は、一社でまとめて委託できるベンダーを選ぶと、窓口が一本化でき、結果の整合も取りやすくなります。
手動診断とツール自動診断のどちらが自社に合うか
前の章で整理した手動診断とツール自動診断の違いを踏まえ、自社のリリース頻度と対象の重要度から基本線を決めるとよいでしょう。更新が多く広く確認したい場合はツール自動診断型が軸になり、重要なシステムで業務ロジックの不備まで精査したい場合は手動診断を含むサービスが軸になります。両方が必要なら、日常はツール自動・大きな変更時や節目は手動というハイブリッドが選択肢になります。
報告書・再診断・サポートの範囲はどこまでか
診断後に受け取る報告書の内容(検出した弱点の一覧だけか、再現手順や改善案まで含むか)、修正後に無償で再診断してもらえるか、報告会で質疑に応じてもらえるかは、ベンダーによって差があります。
社内に専門人材が少ない場合は、改善案の具体性や、修正後の再診断・問い合わせ対応の範囲が、実務での使いやすさを左右します。見積もり時に、報告書の体裁と再診断・サポートの範囲を具体的に確認しておくと、診断後の手戻りを防げます。
診断者のスキル・第三者が納得する実績や認定があるか
診断の品質は、実施する技術者のスキルに大きく左右されます。診断実績の件数、技術者の保有資格、情報セキュリティサービスの基準に適合しているかといった情報は、品質を推し量る手がかりになります。取引先や監査に診断結果を示す必要がある場合は、後述するIPAの適合リストに掲載されているかも、第三者に説明しやすい材料の一つです。
セキュリティテストサービスの費用相場(手法・実施方法別の価格帯)
ここからは、手法・実施方法別の費用の目安を整理します。セキュリティテストの費用は、対象の規模や画面数、求める深さによって幅が大きく、同じ診断名でも数万円から数百万円まで開きます。まず、本記事で紹介するサービスの公開料金をもとにした手法別の費用の目安を一覧にします。以下はあくまで目安であり、正確な金額は対象を伝えたうえでの見積もりで確認してください。
| 手法別の費用相場の目安 | Webアプリケーション診断(委託) | プラットフォーム(ネットワーク)診断(委託) | ペネトレーションテスト(委託) | ツール自動診断型(クラウド型) | 成果報酬型・無料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 費用の目安 | 数十万円〜(小規模サイト) 100万円超(画面・機能数が多い大規模システム) | 検査する対象ホスト数に応じて変動(要見積もり) | 300万円前後〜(対象を絞った侵入テスト) 1,000万円規模(内部・シナリオ型・広範囲) | 月額・年額の継続課金(月数万円規模〜) | 成果報酬型は発見した脆弱性の件数に応じた課金/無料のオープンソースツールは0円 |
| 費用のかかり方 | 診断の対象ごとにかかる一回費用 | 診断の対象ごとにかかる一回費用 | 案件ごとの一回費用。対象範囲やシナリオの作り込みで大きく変わる | 繰り返し利用する継続費用 | 成果報酬型は発見件数ベース。無料ツールは運用・報告を自社で負担 |
※本記事で紹介するサービスの公開料金・一般的な相場にもとづく目安です。実際の金額は対象範囲や診断の深さにより変わるため、各社の見積もりでご確認ください。
Webアプリケーション診断は、画面数や検査する機能の数に応じて費用が決まることが多く、小規模なサイトであれば数十万円から、規模が大きくなると百万円を超えることもあります。ツール自動診断型のサービスは、月額や年額で繰り返し診断できる料金体系が中心で、1回あたりの費用を抑えやすい傾向があります。
プラットフォーム(ネットワーク)診断は、検査するホスト(サーバーや機器)の数で費用が変わります。ペネトレーションテストは、専門技術者が時間をかけて実施するため費用は高めで、外部侵入テストと内部侵入テストでも金額帯が異なります。攻撃シナリオの設計や対象範囲が広がるほど費用は上がります。
そのため、同じ「ペネトレーションテスト」でも、対象を一部に絞った診断と、広い範囲やシナリオを作り込む侵入テストでは金額が大きく変わります。見積もりを比べるときは、対象範囲とシナリオの深さをそろえて確認すると、価格差の理由が読み取りやすくなります。
成果報酬型は、脆弱性が見つかった件数に応じて費用が発生する体系で、まず弱点の有無を低リスクで確かめたい場合に向きます。無料のオープンソースツールは費用こそかかりませんが、運用やレポート作成を自社で担う必要があります。費用を比べるときは、1回あたりの金額だけでなく、次に述べる診断の頻度まで含めて考えると実態に近づきます。
継続診断の頻度・費用設計(リリース/運用のたびの診断体制)
セキュリティテストは一度実施して終わりではなく、システムの変更や新たな脅威に合わせて継続的に行うことが前提になります。後述するJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)も、Webアプリケーションの診断について定期的な実施と変更時の実施をすすめています。費用を考えるときは、1回あたりの金額に加えて、年間でどのくらいの頻度で診断するかを含めて設計すると、実際の負担が見えてきます。
頻繁に機能を更新するサービスでは、更新のたびに専門家の手動診断を依頼すると費用がかさみます。そうした場合は、日常的な確認はツール自動診断型で高頻度に回し、大きな変更時や年に一度の節目で専門家の手動診断を組み合わせる、という設計が費用対効果の面で現実的です。対象の重要度と更新の頻度に応じて、スポットの診断と定期・自動の診断を組み合わせ、年間の費用と手間のバランスを取ることがポイントになります。
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自社に合うセキュリティテストサービスの選定診断
ここまでテストの種類・実施方法・費用相場を整理してきましたが、自社がどの手法を・どの精度で頼むべきか、判断が難しいケースもあります。そのような場合でも、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
【比較表】セキュリティテストサービス比較
ここからは、ご紹介するセキュリティテストサービスを、対応するテスト手法・診断対象・実施方法・費用帯・報告書や再診断の範囲・第三者の適合や認定などの軸で横並びに比較します。自社の課題や要件に照らして、候補を絞り込む際の参考にしてください。
| サービス名 | CoWorker 脆弱性診断サービス | NRIセキュア | ラック | MBSD | NTTセキュリティ・ジャパン | GMOサイバーセキュリティ byイエラエ | SQAT(BBSec) | NTTデータ先端技術 INTELLILINK | 三菱総研DCS | レイ・イージス | キヤノンITソリューションズ | GMO Flatt Security | Priv Tech | Aikido Security | Securify | AeyeScan | VAddy | SCT SECURE クラウドスキャン | Vex | Sky Webアプリケーション診断 | Cloudbric脆弱性診断 | セキュアスカイ・テクノロジー(SST) | セキュア・レントゲン | KATABAMI |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 主な診断手法 | Webアプリ診断・ペネトレ・ソースコード診断 | 脆弱性診断(網羅)・ペネトレ・レッドチーム | 脆弱性診断・ペネトレ・TLPT | 脆弱性診断・ペネトレ・TLPT | 脆弱性診断・RedTeam/TLPT | 脆弱性診断・ペネトレ・ASM | 脆弱性診断・ペネトレ | 脆弱性診断・ペネトレ・TLPT | 脆弱性診断・ペネトレ・生成AI診断 | ペネトレ(脆弱性診断含む) | ペネトレーションテスト | ペネトレーションテスト | ペネトレ・脆弱性診断 | ツール自動診断(SCA/SAST/DAST/CSPM等) | Webアプリ診断(ツール自動)・ASM/CSPM | Webアプリ診断(ツール自動) | Webアプリ・API診断(ツール自動) | プラットフォーム・Web診断(ツール自動) | Webアプリ・API診断(ツール/診断代行) | Webアプリケーション診断 | Webアプリ診断(ペネトレ等6種) | Webアプリケーション診断 | ネットワークリスク診断(NDR) | 内部ネットワーク脆弱性診断(パッケージ) |
| 診断対象 | ソースコード・Web・API | Web・NW・スマホ・API・クラウド・ソースコード・IoT/OT・LLM | Web・プラットフォーム・クラウド・スマホ・IoT | Web・NW・スマホ・IoT/OT・AI | Web・プラットフォーム・IoT/OT | Web・スマホ・クラウド・NW・IoT・ブロックチェーン | Web・NW・スマホ・IoT・クラウド・ソースコード | NW・Web・スマホ・OSS・スマートデバイス | Web・プラットフォーム・生成AI | Web・プラットフォーム | NW・システム(外部/内部) | Web・社内NW・プロダクト(ソースコード) | Web・モバイル・API・クラウド・LLM | ソースコード・依存関係・クラウド設定・コンテナ・Web(DAST) | Web・クラウド設定・外部公開資産 | Webアプリケーション | Webアプリ・REST API | Web・ネットワーク機器 | Web・API | Web(スマホ・IoT・クラウドも別メニュー) | Web・API・プラットフォーム・スマホ | Webアプリケーション | ネットワーク(IT/OT) | 内部ネットワーク |
| 実施方法 | ハイブリッド (AI+専門家) | 手動主体 | 手動主体 | 手動主体 | 手動主体(ハイブリッド) | 手動主体 | ハイブリッド (ツール+手動) | 手動主体 (マネージドはツール) | 手動主体+ツール選択可 | ハイブリッド (AI+手動) | 手動主体 | 手動主体 | ハイブリッド (ツール+手動) | ツール自動 | ツール自動 | ツール自動 | ツール自動 | ツール自動 | ツール自動(診断代行は手動併用) | 手動主体 | 手動主体(ツール併用) | ハイブリッド (ツール+手動) | 手動主体(アナリスト全数検査) | ツール自動(内部NW診断) |
| 費用帯 | 通常50万円〜 | ペネトレ800万円〜 他は要問い合わせ | ペネトレ700万〜1,000万円 TLPT 1,000万円〜(税抜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ASM 月額4万円〜 手動診断は要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | FQDN定額制 (要問い合わせ) | 300万円〜(税別) | 500万円〜(応相談) | 要問い合わせ | 月額5万円台〜 無料プランあり | 月額5万円〜(STARTER年60万円) | 要問い合わせ (回数無制限の定額制) | 月額19,800円〜99,800円(税別) | 年額504,000円〜 (初年度564,000円・税抜) | ライセンス年額66万円〜 診断代行42.5万円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 基本40万円〜(税抜) | 要問い合わせ | 月額1,250円/台〜 (100ノード以下 年90万〜150万円) |
| 成果報酬・無料トライアル | — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | ●無料プランあり(2ユーザーまで) | ●無料トライアルあり(最短即日) | ●無料トライアルあり(2サイトまで) | ●無料トライアルあり(1週間) | — | ●無料トライアルあり(14日間・ライセンス) | — | — | — | — | — |
| 報告書・再診断 | 報告書PDF(最短3営業日) 再診断プランあり | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり(最短7営業日メニュー) 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり Securifyは回数無制限 | 報告書あり 再診断(ペネトレは1年間・追加費用なし) | 報告書(NIST SP800-115/PTES準拠) 再現手順・改善策・優先度 | 報告書あり(根本原因・修正箇所まで) 再診断は要問い合わせ | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 画面上で検出・AutoFixでPR自動生成 継続診断 | 報告書あり 診断は回数無制限(定額) | 報告書あり 診断は回数無制限(定額) | 報告書あり スキャン回数無制限(初期費用0円) | 毎日自動診断・優先順位付け 継続診断 | 報告書あり スキャン回数無制限(ライセンス) | 報告書あり(速報あり) 最短5〜6営業日 | 報告書あり 再診断は要問い合わせ | 報告書あり(再現手順・改修方法) 改修後の再診断1回・QAサポート無償 | レポート・報告会 (スポット型) | 月次レポート(約600項目) 対策実装は別料金 |
| 認証・診断実績 | — | ISMS(ISO/IEC 27001) | TLPT実績(金融機関) | 診断実績8,000件超 JVN報告200件超 | ISMS認証 SCS評価制度対応 | 累計16,000件超 ホワイトハッカー200名以上 | ISMS・Pマーク PCI SSC QSA/PFI 実績10,300組織超 | 情報セキュリティサービス基準 適合 (JASA審査登録・SSSマーク) | — | CISSP/CISM/CEH保有エンジニア | ペネトレーションテスター認定資格保有 | 情報セキュリティサービス基準 登録 (019-0045-20) | HackerOne国内初パートナー | — | — | 有償契約500社以上 | — | PCI DSS ASV診断相当 (ASV資格の診断エンジン) | 国内シェアNo.1(ITR 2024年度) | 診断162項目(5段階リスク評価) | 情報セキュリティサービス基準 登録 (021-0017-20・委託先ranryu名義) | — | NDR全数検査(IT/OT対応) | サイバー保険自動付帯(賠償1億円) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 |
※上記は各サービスの一般的な提供内容の傾向です。個別の診断範囲・料金・提供形態(標準・オプション等)については各社情報をご確認ください。
おすすめセキュリティテストサービス
ここからは、主要なセキュリティテストサービスを個別に紹介します。テスト手法ごとに、委託先となるサービスをグループに分けて見ていきます。
複数の手法を一社に委託できる総合型
まずは、脆弱性診断からペネトレーションテストまで複数の手法を一社にまとめて委託できる、総合型のサービスです。
1. CoWorker 脆弱性診断サービス(CoWorker株式会社)

自社開発のAI「Red Agent」による自動解析に、社内のセキュリティ専門家による最終確認を組み合わせて実施する脆弱性診断サービスです。システム開発・ITコンサルティングとセキュリティを手がけるCoWorker株式会社が提供しています。
診断メニューは、ソースコードや設計書をAIが解析して本番環境に影響を与えずにリスクを洗い出すソースコードAI診断、稼働中のWebアプリケーション・APIを対象とする動的脆弱性診断、攻撃者視点で侵入可否と影響範囲を確かめる実践攻撃シミュレーション診断(ペネトレーションテスト)の3つです。静的なコード解析から侵入テストまで、対象と目的に応じて段階的に選べます。
料金は公式サイトに通常50万円〜と記載され、ソースコードのAI診断からWeb・APIの動的診断、再診断の回数に応じた複数のプランが本カタログの掲載情報として整理されています。診断開始から最短3営業日で報告書をPDFで受け取れる点も案内されています(プレスリリース記載)。
2. セキュリティ診断・ペネトレーションテスト(NRIセキュアテクノロジーズ株式会社)

野村総合研究所(NRI)グループのセキュリティ専業会社、NRIセキュアテクノロジーズが提供する診断サービス群です。診断は専門家による手動診断を主体とし、SANS Instituteのトレーニング修了者やCISSP・OSCP・OSEPなどの資格保有者が担当します。
Webアプリケーション診断では、手作業のみで実施するプロフェッショナル方式と、ツールを補助的に併用するハイブリッド方式を選べます。診断対象はWeb・プラットフォーム・スマホアプリ・API・クラウド設定・ソースコードから、ブロックチェーンやAI(LLM)、IoT/OTまで幅広く、攻撃者視点のペネトレーションテストやレッドチームオペレーションまで一社でカバーします。
料金は多くのメニューが個別見積りですが、ペネトレーションテストサービスは公式に800万円〜(税別)と明示されています。手動主体の高品質診断を求める金融機関や上場企業での実績が訴求されており、ISO/IEC 27001(ISMS)を取得しています。
3. 脆弱性診断・セキュリティ診断サービス(株式会社ラック)

1995年から脆弱性診断を手がけ、セキュリティ監視センター「JSOC」やサイバー救急センターを運営する株式会社ラックの診断サービス群です。脆弱性を網羅的に洗い出す脆弱性診断と、攻撃者視点で侵入後の影響範囲まで確かめるペネトレーションテストを明確に区別して提供しています。
Webアプリケーション診断・プラットフォーム診断といった手動主体の診断に加え、情報システムペネトレーションテスト、レッドチームとブルーチームの攻防で組織の対応力(レジリエンス)を評価するTLPT(脅威ベースのペネトレーションテスト)までを揃えます。対象はWeb・プラットフォーム・クラウド・スマホアプリ・IoTと幅広く設定できます。
JSOCの監視やサイバー救急センターのインシデント対応で培った防御側の知見と、攻撃側の脅威情報の両方を持ち、金融機関のTLPT事例もあります。料金は公式に、情報システムペネトレーションテストが標準シナリオで700万〜1,000万円(税抜)、TLPTが1,000万円程度〜と示されています。
4. 脆弱性診断サービス(三井物産セキュアディレクション株式会社)

三井物産が100%出資するサイバーセキュリティ専門企業、三井物産セキュアディレクション(MBSD)が提供する脆弱性診断サービスです。2001年のWebアプリケーション診断から診断事業を続けています。
セキュリティエンジニアが攻撃者の視点で診断する手動診断を主体に、網羅性を担保するための独自補助ツール・商用ツールを併用します。メニューはWebアプリケーション診断・ネットワーク診断・スマホアプリ診断・ペネトレーションテスト・TLPT・IoT/OT診断・AIシステム診断などに分かれています。
診断実績は脆弱性診断累計で8,000件以上(2017年4月〜2024年3月の集計)で、内訳はWebアプリケーション診断4,300サイト以上、ネットワーク診断3,200案件以上などと公表しています。JVN(脆弱性情報データベース)への新規脆弱性の報告も累計200件以上です。料金は診断範囲・対象に応じた個別見積りで、要お問い合わせとなります。
5. セキュリティ診断・評価・調査(NTTセキュリティ・ジャパン株式会社)

NTTセキュリティホールディングスの100%子会社で、NTTグループのセキュリティ専業会社であるNTTセキュリティ・ジャパンが提供する診断・アセスメント群です。脆弱性診断からアセスメント、RedTeam、感染端末調査までを同じカテゴリで扱います。
脆弱性診断は、専門家が複数のツールを組み合わせて網羅的に診断する「脆弱性診断サービス(Webアプリケーション/プラットフォーム)」と、QualysやTenableを使い顧客自身が継続的に脆弱性を把握する「セルフ脆弱性診断」の二本立てです。攻撃者視点で人・プロセス・技術の耐性を評価するRedTeam/TLPTも提供します。
このほか、経済産業省の評価基準に基づくSCS評価制度アセスメントや、IoT・OT領域の脅威分析・脆弱性診断・ペネトレーションテストも扱います。料金は全メニューが非公開で、診断対象の範囲・規模に応じた個別見積り(要お問い合わせ)です。会社としてISMS認証を取得しています。
6. 脆弱性診断・ペネトレーションテスト(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)

国内のホワイトハッカーを多数擁する、GMOインターネットグループのサイバーセキュリティ専門企業です。ホワイトハッカーが診断ツールと独自の知見を使って実施する、手動主体の脆弱性診断・ペネトレーションテストを中核に据えています。
脆弱性診断・ペネトレーションテストは13のメニューを揃え、Webアプリケーション・スマホアプリ・クラウド・ネットワーク・NFT/ブロックチェーン・IoTデバイス・レッドチーム演習などに対応します。診断はASVSやOWASP Top 10といった国際基準に沿って行われます。
手動診断に加え、外部公開資産を継続的に可視化するツール型のASM「GMOサイバー攻撃ネットde診断 ASM」(ツールのみの自走プランが月額4万円〜、運用サポート付きの伴走プランが月額12万円〜)も提供し、スポットの手動診断と継続監視を使い分けられます。公式トップには累計診断件数16,000件超、ホワイトハッカー200名以上との記載があります。
7. SQAT(株式会社ブロードバンドセキュリティ)

2000年創業のセキュリティ専業企業、株式会社ブロードバンドセキュリティ(BBSec)が「SQAT®(エスキュート)」のブランドで提供する脆弱性診断サービスです。手動診断と独自開発の自動診断を組み合わせたハイブリッド方式を採用しています。
診断対象はWebアプリケーション・ネットワーク・スマホアプリ・IoT・クラウド設定・ソースコード・ペネトレーションテストまで広く、ソースコード診断とWeb診断を組み合わせて内外両面から検証するGlassBoxや、報告書を最短7営業日で提出する短納期メニューのSwift Deliveryも用意されています。
診断実績は延べ10,300組織・64,280システム超(2025年6月時点)です。ISMSやプライバシーマークに加え、PCI SSCのQSA・PFIなどのアセッサー認定を持ち、クレジットカード関連の診断にも対応します。料金は診断対象・範囲に応じた個別見積り(要お問い合わせ)です。
8. INTELLILINK セキュリティ診断サービス(株式会社NTTデータ先端技術)

NTTデータの100%出資会社である株式会社NTTデータ先端技術が、「INTELLILINK」のブランドで提供するセキュリティ診断のラインアップです。システムの開発段階から運用後まで一貫して診断する構成をとっています。
メニューはネットワークペネトレーション診断・Webアプリケーション診断・スマートフォンアプリケーション診断・OSSライブラリ脆弱性診断・スマートデバイス診断・TLPTなどに分かれます。Webアプリケーション診断は独自の検査項目リストに基づく手動診断を中心に、専用スキャナーを併用してパラメータ単位で指摘します。
AIとRPAを使うツール「AeyeScan」による年間契約のWebアプリケーションマネージド診断もあり、契約期間中に多くの画面を繰り返し検査できます。ネットワーク・Web・スマホの各診断はJASA「情報セキュリティサービス基準」の審査登録制度に登録されています。料金は全メニュー非公開(要お問い合わせ)です。
9. セキュリティ診断サービス(三菱総研DCS株式会社)

三菱総合研究所と三菱UFJフィナンシャル・グループを株主に持つ三菱総研DCSが提供する、診断対象・手法別に分かれたセキュリティ診断サービスです。1970年設立の情報処理会社が運営しています。
専門家が手作業で診断するWebアプリケーション診断・プラットフォーム診断・ペネトレーションテストと、利用者自身がクラウド型ツール「Securify」を操作して繰り返し診断できるWebアプリケーション診断を、診断対象に応じて選べる構成です。Securifyは約4,000項目に対応し、診断回数の制限がありません。
生成AIを組み込んだシステムを対象に、診断員が敵対的プロンプトによる疑似攻撃でリスクを確かめる生成AI利用システムセキュリティ診断も、ライトからアドバンスドまでのプランで提供します。料金はいずれも要件のヒアリング後の個別見積りで、要お問い合わせとなります。
ペネトレーションテスト専門
続いて、侵入テストに特化したペネトレーションテスト専門のサービスです。攻撃者の視点で深く検証したい場合の依頼先となります。
10. 脆弱性診断・ペネトレーションテスト(レイ・イージス・ジャパン株式会社)

台湾発のセキュリティベンダーRayAegisの日本法人、レイ・イージス・ジャパン株式会社が提供する脆弱性診断・ペネトレーションテストです。台湾のRayAegis Information Securityと株式会社アリスの合弁として設立されました。
ペネトレーションテストは、プラットフォーム診断とWebアプリケーション脆弱性診断を標準で含みます。AI搭載ツールで基本的な脆弱性を洗い出したうえで、エンジニアが攻撃シナリオを想定して侵入を試みる手動主体の手法をとり、診断項目はOWASP WSTG 4.2に基づきます。CISSP・CISM・CEHなどの資格を持つエンジニアが診断を担当します。
料金はFQDN単位の定額制で、ページ数が多いサイトでも金額が変わらない設計です。ペネトレーションテストでは初回報告書の作成後1年間、追加費用なしで再診断を受けられます。料金は診断範囲によって変わるため、要お問い合わせとなります。
11. ペネトレーションテストサービス(キヤノンITソリューションズ株式会社)

サイバー攻撃者と同じ視点でシステムへの侵入を試み、設定不備や権限管理の甘さ、複合的な攻撃経路といった脆弱な要素を特定するペネトレーションテストサービスです。1982年設立のキヤノンITソリューションズ株式会社が、キヤノングループの一員として提供します。
既知の脆弱性を網羅的に検査する脆弱性診断に対し、本サービスは未知の脆弱性や複合的な攻撃シナリオの発見に重点を置きます。外部・内部という攻撃の起点と、認証突破・管理者権限の奪取・機密ファイルの窃取といったゴールを組み合わせ、固定メニューではなくオーダーメイドでテストシナリオを設計します。
診断は手動を主体とし、国際的なペネトレーションテスター認定資格を持つエンジニアが担当します。報告書はNIST SP 800-115とPTESに準拠し、再現手順・改善策・優先度をまとめます。参考価格は300万円〜(税別)で、対象範囲を確認したうえでの個別見積りとなります。
12. ペネトレーションテスト(GMO Flatt Security株式会社)

ソースコードを読み込むホワイトボックス診断を強みに掲げる、GMO Flatt Security株式会社のペネトレーションテストです。2023年にGMOインターネットグループの子会社となったセキュリティ専門企業が運営しています。
社内ネットワークやプロダクトを対象に、攻撃者による侵入や特権奪取のリスクを模擬攻撃で検証します。外部起点・内部起点、ブラックボックス・ホワイトボックスといった複数の形態から、事前ヒアリングを踏まえて最適なテストプランを個別に設計する提案型で、固定パッケージは持ちません。
コードレベルで根本原因を特定し、どの部分を修正すべきかまで示す方針を打ち出しています。経済産業省の「情報セキュリティサービス基準」に登録済みです(登録番号019-0045-20)。実施期間は1週間〜数カ月で、料金は最低500万円からの応相談型となります。
13. セキュリティ診断(Priv Tech株式会社)

HackerOneと日本で初めてパートナーシップを締結したPriv Tech株式会社が提供する、サイバーセキュリティサービスです。同意管理プラットフォームなどプライバシーテックを主力とする同社が、ペネトレーションテストと脆弱性診断を手がけています。
ツールによる自動診断と、セキュリティエンジニアによる手動診断を組み合わせたハイブリッド型です。ツールでは見つからない脆弱性やビジネスロジックの不備も確認し、その脆弱性がどのような攻撃につながるかまで検証します。診断対象はWebアプリケーション・モバイル・API・クラウド・LLMアプリケーションに及びます。
診断は、世界的なバグバウンティハンターとしても活動するエンジニアが中心となって実施します。HackerOneのプラットフォームを用いた継続的な脆弱性管理も訴求しています。料金は公式に公開されておらず、診断範囲に応じて要お問い合わせとなります。
ツール自動診断型(クラウド型・繰り返し診断)
次に、クラウド型のツールで繰り返し診断できる、ツール自動診断型のサービスです。リリースのたびの確認や継続的な診断に向きます。
14. Aikido Security(株式会社AndGo)

複数のセキュリティ検査を1つのSaaSにまとめた、開発者向けのクラウド型診断ツールです。開発元はベルギーのAikido Security BVで、日本では株式会社AndGoが正規代理店として提供しています。依存関係の脆弱性検査(SCA)、静的解析(SAST)、シークレット検出、クラウド設定の検査(CSPM)、コンテナイメージ検査、DASTなどを一つの画面で扱えます。
ソースコードの変更やリリースのたびに自動で検査を走らせる使い方を想定しており、開発パイプラインに組み込んで継続的に診断を回せます。検出した脆弱性については、AutoFixが修正コードのプルリクエストを自動生成するところまで進めます(マージは人のレビューが前提です)。
日本市場ではAndGoが窓口となり、管理画面・ドキュメントの日本語対応や、日本語での導入・運用支援を提供します。料金はAndGo経由で月額5万円台から(年間契約・利用者10人まで)で、2ユーザーまでの無料プランも用意されています。
開発パイプラインに組み込んだ継続的な検査が広がった先について、同社の原氏は、AI時代の侵入テストの展望を次のように語っています。

AIコーディングが当たり前になるほど、「AIが書いたコードも含めて、日常的に検証できる仕組み」が重要になります。その文脈で、AIエージェントがハッカーをエミュレーションして侵入テストを行い、ログや証跡を残す“AIペンテスト”の方向性も出てきています。これが進むと、コストや時間の都合で「リリース前に1回」が限界だった侵入テストを、ビルドパイプラインに組み込み、毎日回す世界が見えてきます。
15. Securify(株式会社スリーシェイク)

画面遷移の巡回から疑似攻撃の送信、応答の検証までを自動で実行する、クラウド型の脆弱性診断サービスです。運営は株式会社スリーシェイク。Webアプリケーションの診断を中核に、外部公開資産を把握するASMやクラウド設定を監視するCSPMなども同じサービス内で扱えます。
診断は実施する日時や頻度を指定できるスケジュール実行に対応し、API経由で診断を実行する機能によってCI/CDパイプラインに組み込めます。ログイン後の画面やSPAの診断にも対応します。
料金は脆弱性診断のSTARTERが月額5万円(年間60万円、検査対象1 IP/FQDN)で、診断回数は無制限です。BASICは月額10万円〜(検査対象3 IP/FQDN〜)。最短即日で使える無料トライアルも用意されています。
16. AeyeScan(株式会社エーアイセキュリティラボ)

専門知識がなくても自社で脆弱性診断を回せることを掲げる、クラウド型のWebアプリケーション脆弱性診断ツールです。開発・提供は株式会社エーアイセキュリティラボで、公式サイトは有償契約500社以上の導入実績(2026年10月時点)を挙げています。専用サーバーの構築やソフトのインストールは不要で、ブラウザから診断を始められます。
AIが利用者の操作に近い形でサイト内を巡回して診断シナリオを自動生成し、診断対象の画面遷移図も自動で作成します。スケジュール機能による定期診断や、CI/CDツールとのAPI連携によるテスト自動化にも対応すると公式が説明しています。
料金は用途やサイト数に応じた個別見積もりで、回数無制限の定額制です。プランはOne Shot(15日間・1サイト)とBusiness(1年間・サイト数無制限)に分かれ、2サイトまでの無料トライアルも利用できます。
17. VAddy(株式会社ビットフォレスト)

開発パイプラインに組み込んで繰り返しスキャンを回せる、クラウド型のWebアプリケーション脆弱性診断ツールです。運営は株式会社ビットフォレストで、クラウド型WAF「Scutum」と同じチームが開発・運用しています。利用者自身が診断対象を検査する方式で、事前研修や複雑な設定なしにブラウザ操作で診断を始められます。
WebAPI・コマンドラインツール・cronと連携させれば、リリース前や夜間に自動でスキャンを実行する環境を作れます。初期費用は0円、スキャン回数は無制限で、頻繁に定期実行しても費用は変わりません。Webアプリケーションに加え、REST APIのAPIサーバー単体の検査にも対応します。
契約は1ヶ月単位で、料金は月額19,800円(Professional、診断5項目)から99,800円(Advanced、診断18項目)まで(いずれも税別)です。1週間の無料トライアルも用意されています。
18. SCT SECURE クラウドスキャン(三和コムテック株式会社)

Webサイトに加え、ルータやファイアウォールなどのネットワーク機器までをインターネット経由で毎日自動診断する、クラウド型のスキャンサービスです。提供は三和コムテック株式会社。機器の設置やソフトのインストールは不要で、IP/FQDN単位で診断します。
最新の脆弱性情報に基づいて毎日検査を実行し、検知した脆弱性の優先順位付けまで自動で行います。PCI DSSが規定する外部脆弱性診断(ASV診断)と同じテスト内容を採用し、ASV資格を持つ診断エンジンを使用します。公式は手動診断を人間ドック、本サービスを定期健康診断に例え、スポット診断の間を埋める継続診断と位置づけています。
料金は年単位の契約で、3IP/FQDNまでの標準構成が初年度は年額564,000円(税抜)、2年目以降は年額504,000円です(初年度にはライセンス費用と初期設定費用を含みます)。別途、提供元の技術者がリモートで行う簡易検査のキャンペーンもあります(製品機能の試用版ではありません)。
19. Vex(株式会社ユービーセキュア)

対象URLに疑似攻撃リクエストを送り、レスポンスを解析して脆弱性を確認するDAST型の脆弱性検査ツールです。開発は株式会社ユービーセキュア。公式は「脆弱性診断・セキュリティ診断 国内シェアNo.1ツール」(ITR調べ、2024年度実績のWebアプリケーション脆弱性診断・管理市場 ベンダー別売上金額シェア)と訴求しています。
自動クローリングに加え、ログイン後や複数ステップの画面遷移を記録して再現するシナリオスキャン、OpenAPI/Swagger定義を読み込むAPI診断、SPA/Ajax対応のHandlerを備えます。診断スケジュール管理による定期診断にも対応し、2026年4月に旧VexCloudを統合して自動診断中心のVex Teamなど3プランへ再編しました。
自社で運用するライセンス(年額:Team 66万円〜/Enterprise 300万円〜/Auditor 400万円〜)に加え、ツールと診断士の手動診断を組み合わせた診断代行(5画面程度で425,000円・税込467,500円〜の個別見積もり)も選べます。ライセンスには14日間・機能制限なしの無料トライアルがあります。
Webアプリケーション診断に強い専門サービス
続いて、Webアプリケーション診断に強みを持つ専門サービスです。手動診断を主体に、公開サービスや会員サイトの弱点を洗い出します。
20. Webアプリケーション診断サービス(Sky株式会社)

IT資産管理ソフト「SKYSEA Client View」で知られるSky株式会社が、2022年1月に提供を開始したセキュリティ診断ソリューションのメニューの一つです。セキュリティエンジニアが顧客のWebアプリケーションをリモートで診断し、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの脆弱性を横断的に検出します。
診断は162項目をベースに実施し、検出した脆弱性をCRITICALからINFOまでの5段階のリスクレベルに分類して報告します。高レベルの脆弱性を検出した場合はメールで速報し、開発者向けに再現手法や対処方法のアドバイスを含めたレポートを作成します。診断開始から報告までは最短5〜6営業日程度です。
Webに加えスマートフォンアプリ・IoT・クラウドまでを対象とする診断ソリューションの一部で、重要なインシデントがある箇所にはオプションでペネトレーションテストを追加できます。料金は公式サイトに金額の掲載がなく、要問い合わせです。
21. Cloudbric脆弱性診断(ペンタセキュリティ株式会社)

技術者による手動診断を軸に、独自に収集した脅威インテリジェンスに基づく項目でWebサイトやWebアプリケーションを検査するセキュリティ診断サービスです。提供はクラウド型WAF「Cloudbric WAF+」などを手がけるペンタセキュリティ株式会社で、診断の実施は株式会社ranryuに委託しています。
診断メニューはWebサイト/Webアプリケーション/API/プラットフォーム/スマートフォンアプリ/ペネトレーションテストの6種類で、Webアプリケーション診断はクイックツールスキャンからアドバンスまでの4段階を用意します。メニューによっては自動スキャンツールも併用し、検出後はCloudbric WAF+などの対策提案まで支援します。
診断サービスは委託先のranryu名義で情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト(登録番号021-0017-20)に登録されています(ペネトレーションテストは登録対象外)。料金は公式サイトに記載がなく、要問い合わせです。
22. Webアプリケーション診断(株式会社セキュアスカイ・テクノロジー)

Webアプリケーションのセキュリティに特化した株式会社セキュアスカイ・テクノロジー(SST)が提供する脆弱性診断です。自社開発の診断ツールと診断員の手動診断を組み合わせ、認証・承認系などツールで検出しにくい脆弱性は手動で補います。診断はインターネット経由のリモートが基本です。
事前調査で診断対象のリクエストを絞り込んだうえで、ツール診断と手動診断を経て報告書を提出します。診断中に危険度Medium以上の脆弱性が見つかれば都度速報し、報告書には再現手順と改修方法を記載します。改修後の再診断(1案件1回)とQAサポートは無償で、QAサポートはメールに加えSlack・Microsoft Teamsにも対応します。
料金は2026年1月以降の新料金で、基本料金40万円(10HTTP(S)リクエストまたは5API、報告書作成込み)から、追加診断は30万円、報告会は1回15万円です(いずれも税抜)。改修後の再診断が料金内に含まれる点も特徴です。
ネットワーク・プラットフォーム診断・統合パッケージ型
最後に、ネットワーク・プラットフォーム側の診断や、予防から復旧までを含むパッケージ型のサービスです。
23. セキュア・レントゲン(株式会社クワッドマイナージャパン)

実際にネットワークを流れている通信を100%フルパケットキャプチャで収集し、専門のアナリストが全数検査するネットワークリスク診断サービスです。提供は株式会社クワッドマイナージャパンで、NDR製品「Network Blackbox」のフルパケットキャプチャ技術を土台にしています。
Webアプリケーション診断やペネトレーションテストとは異なり、外部からの脅威だけでなく、すでに内部へ侵入・潜伏している脅威や不審な通信までを検出対象とします。
IT環境に加えてOTプロトコルにも対応し、工場などの制御系ネットワークを含めて診断できる一方、クラウド・コンテナ環境や依存ライブラリは対象外です。スイッチのミラーポートに接続するミラーリング方式のため、万が一障害が発生してもネットワーク本体に影響しません。顧客側の作業はミラーリング設定が中心で、機器の設置から分析、レポート、報告会までを同社が担います。
成果物は、総合サマリや検出脅威、シナリオベースのリスク分析などで構成するレポートと報告会です。公式は最短1カ月でのリスク把握と対策提案を掲げるスポット型の診断で、対策案の提示までを担い、パッチ適用などの対応実行は顧客または既存ベンダー側が行います。料金は分析手法(オンライン/持ち帰り/設置場所での分析)やトラフィック量に応じた設置台数で変わるため、要問い合わせです。
ネットワークの内部まで検査対象とする背景について、同社の白垣氏は、境界やエンドポイントの対策を固めた企業にも内部の弱さが残る現場の実態を次のように語っています。

金融機関のお客様は、脆弱性診断やペネトレーションテストをすでに実施されていたり、ネットワーク分離によって、境界防御やエンドポイント、つまり入り口と出口の対策はしっかり固めていらっしゃるところが大多数です。ただ、お話を伺うと「侵入されない前提で設計しているからこそ、そこを突破されてひとたび中に入られてしまうと、内部は弱いんだよね」という現状があるとおっしゃいます。
24. KATABAMI サイバーセキュリティ対策パッケージ(株式会社SYNCHRO)

株式会社SYNCHROが提供するKATABAMIは、ランサムウェア対策を中心に「予防・復旧・補償」の3本柱を1つにまとめた統合パッケージ型のサービスです。ここでのセキュリティテストは、予防にあたる月次の内部脆弱性診断「KATABAMI VDP」として提供されるもので、診断単体ではなくパッケージの一部という位置づけです。診断専業のツールやベンダーとは成り立ちが異なる点に注意が必要です。
VDPは、鍵から生成する特殊なIPv6アドレスで通信を隔離する独自技術を使い、ネットワークの内部から月次(年12回)で脆弱性を検査します。外部スキャンでは見つけにくい、メールやUSB経由のマルウェアなど内部起点の脅威も検出対象とし、約600項目の検査結果と対策案を毎月レポートします。ただし検出した脆弱性への対策の実装(パッチ適用等)は標準の範囲外で、希望する場合は別料金での委託になります。
復旧面では、隔離した経路を通じてデータを自動バックアップし、24時間前の状態から復旧できる「KATABAMI CRA」を用意します。
補償面では、あいおいニッセイ同和損保のサイバー保険(賠償1億円・費用損害3,000万円)を自動付帯し、VDPのA〜E評価でD判定以上に改善した事業者が対象です。料金は1台あたり月額1,250円から、100ノード以下の場合は年額90万〜150万円が目安で、初期費用などの詳細は要問い合わせです。
内部ネットワークの診断を継続的に行うことの難しさについて、同社の北口氏は、従来の訪問型診断の実情を次のように説明しています。

このようなオフィス内の脆弱性を調べるために、従来はお客様先まで足を運び、中に入って席を借りて調査する必要がありました。専門家が2人で出向いて期間中拘束されるため、どうしてもコストが高くなり、頻繁にはお願いしづらいのが実情です。結果として、年に1回程度の実施が一般的でした。一方で、新しい脆弱性は日々生まれており、生成AIの登場でそのスピードもさらに上がっています。
信頼できる依頼先の裏づけ(IPA情報セキュリティサービス基準適合リスト・JPCERT/CC指針)
取引先や監査に対して「第三者が納得する診断を受けた」と示すには、依頼先そのものの信頼性も判断材料になります。ここでは、依頼先選びの足場として使える公的な情報を整理します。
情報処理推進機構(IPA)は、経済産業省が策定した「情報セキュリティサービス基準」に適合すると審査されたサービスを一覧にした「情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト」を公開しています。
リストは、情報セキュリティ監査サービス、脆弱性診断サービス、デジタルフォレンジックサービス、セキュリティ監視・運用サービス、機器検証サービスの区分で構成されます。ペネトレーションテスト(侵入試験)は独立した区分ではなく、脆弱性診断サービスのオプションとして位置づけられています。
このリストで注意したいのは、IPAの掲載が品質そのものの保証を意味するわけではない点です。適合性の審査は、特定非営利活動法人日本セキュリティ監査協会(JASA)が運営する審査登録機関が行い、IPAは審査・判定には関与していません。
IPA自身が、掲載にあたって再確認や検証を行わない旨を明記しています。したがって適合リストは、「IPAのお墨付き」ではなく、第三者の審査を経た事業者を参照できる足場として使うのが正確な位置づけです。
情報セキュリティサービス基準に適合するか否かの審査・判定は、各審査登録機関がその責任において実施します。この審査・判定にIPAは何ら関与しておりません。IPAは、登録台帳からの掲載に際してサービス基準適合性の再確認・検証等を行っておりません。以下の各リストに掲載された事業者及びサービスについて、IPAによるいかなる保証等をも意味するものではありません。
出典:情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト|情報処理推進機構(IPA)
また、Webサイトへの攻撃への備えとして、JPCERT/CCは脆弱性診断(セキュリティ診断)の実施をすすめており、その頻度の目安も示しています。自社で診断の頻度を設計する際の参考になります。
(3) Web アプリケーションのセキュリティ診断
出典:Web サイトへのサイバー攻撃に備えて|JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)
目的:自社の Web アプリケーションに脆弱性や設定の不備が存在しないか確認するため
対象:Web アプリケーション
頻度:1年に1回程度、および機能追加などの変更が行われた時
依頼先を選ぶときは、適合リストへの掲載や公的な指針を一つの手がかりとしつつ、前の章で整理した診断の手法・実施方法・報告書やサポートの範囲とあわせて総合的に判断するとよいでしょう。
出典・参考資料(2件)
まとめ
セキュリティテストサービスは、脆弱性診断(スキャン)からペネトレーションテスト(侵入テスト)まで手法が幅広く、対象や求める深さによって向くサービスも費用も変わります。まずは「何を・どの手法で・どの深さまでテストしてもらうか」を定め、全体像を把握したい箇所は脆弱性診断、侵入の実害まで確かめたい要所はペネトレーションテスト、というように組み合わせて依頼先を選ぶのが基本です。
実施方法は手動診断とツール自動診断で精度・費用・向く場面が異なり、継続して診断するなら頻度まで含めた費用設計が欠かせません。依頼先の信頼性は、IPAの適合リストや公的な指針を足場に、報告書やサポートの範囲とあわせて見極めるとよいでしょう。本記事の比較表と診断ツールを、自社の規模・予算・求める精度に合う依頼先を決める手がかりとしてご活用ください。
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よくある質問(FAQ)
Q. セキュリティテストサービスとは何ですか?
A. セキュリティテストサービスとは、自社が公開・運用するWebサービスやシステムに潜む弱点(脆弱性)を、攻撃を受ける前に専門のベンダーが検査し、結果を報告書として受け取れるサービスです。検査の方法は、既知の弱点を網羅的に洗い出す脆弱性診断(スキャン)から、攻撃者の視点で実際に侵入を試みるペネトレーションテスト(侵入テスト)まで幅があります。
依頼先を選ぶときは「何を・どの手法で・どの深さまでテストしてもらうか」を先に定めることが出発点になります。
Q. 脆弱性診断とペネトレーションテストは、どちらを依頼すればよいですか?
A. まず脆弱性診断で弱点の全体像を把握し、侵入された場合の影響が大きい重要なシステムは、さらにペネトレーションテストで悪用可能性まで検証する二段構えが現実的です。脆弱性診断は既知の弱点を網羅的に洗い出すテスト、ペネトレーションテストは実際の攻撃者の視点で「どこまで侵入できるか」を試す、より深いテストです。
全体は脆弱性診断、要所はペネトレーションテスト、というように、対象の重要度と求める検証の深さに応じて組み合わせる企業が多く見られます。
Q. セキュリティテストは、手動診断とツール自動診断のどちらを選べばよいですか?
A. 業務ロジックの不備まで精査したい重要なシステムは手動診断を含むサービス、リリースのたびに広く繰り返し確認したい場合はツール自動診断型が向きます。ツール自動診断は短時間・低コストで広く検査できる一方、パターンにない弱点や業務ロジックの不備は見つけにくく、専門家の手動診断はそうした弱点や複数の弱点を組み合わせた攻撃の可否まで確認できる分、費用と期間が大きくなります。
多くのベンダーは両者を組み合わせたハイブリッド型で診断するため、対象の重要度・予算・診断の頻度から判断するとよいでしょう。
Q. セキュリティテストサービスの費用相場はどのくらいですか?
A. 同じ診断名でも対象の規模や求める深さによって幅が大きく、数万円から数百万円まで開きます。Webアプリケーション診断は小規模なサイトで数十万円から、規模が大きくなると百万円を超えることもあり、ペネトレーションテストは専門技術者が時間をかけて実施するため費用は高めになります。
ツール自動診断型は月額・年額で繰り返し診断できる体系が中心で1回あたりの費用を抑えやすく、正確な金額は対象を伝えたうえでの見積もりで確認するのが前提です。
Q. セキュリティテストはどのくらいの頻度で実施すればよいですか?
A. JPCERT/CCは、Webアプリケーションのセキュリティ診断について「1年に1回程度、および機能追加などの変更が行われた時」を頻度の目安として示しています。セキュリティテストは一度実施して終わりではなく、システムの変更や新たな脅威に合わせて継続的に行うことが前提です。
頻繁に機能を更新するサービスでは、日常的な確認をツール自動診断型で高頻度に回し、大きな変更時や年に一度の節目で専門家の手動診断を組み合わせる設計が、費用対効果の面で現実的です。
Q. 無料のセキュリティ診断ツールではなく、有償の委託サービスを使うべきなのはどんな場合ですか?
A. 取引先や監査に示す診断結果が必要な場合は、有償の委託サービスを使うのが現実的です。Vuls、OpenVAS、Niktoなどの無料のオープンソースツールは、自社での学習や一次的な確認には使えますが、検査精度や報告書の体裁、第三者による評価という点では有償の委託診断に及びません。
予算が限られる場合は、脆弱性が見つかった分だけ費用が発生する成果報酬型で、まず弱点の有無を低リスクで確かめる選択肢もあります。
Q. セキュリティテストの依頼先が信頼できるかは、どこを見て判断すればよいですか?
A. 診断実績の件数や技術者の保有資格に加え、IPAの「情報セキュリティサービス基準適合サービスリスト」への掲載が、第三者に説明しやすい手がかりになります。ただし、このリストへの掲載はIPA自身の品質保証を意味するものではありません。
適合性の審査は日本セキュリティ監査協会(JASA)が運営する審査登録機関が行い、IPAは審査・判定に関与しないと明記しています。したがって適合リストは「IPAのお墨付き」ではなく、第三者の審査を経た事業者を参照できる足場として使い、診断の手法・報告書・サポートの範囲とあわせて総合的に判断するのが正確な位置づけです。
Q. セキュリティテストの診断後に受け取る報告書や再診断は、どこまで対応してもらえますか?
A. 報告書の内容や再診断の範囲はベンダーによって差があるため、見積もり時に具体的に確認しておくことが重要です。報告書は検出した弱点の一覧だけのものから、再現手順や改善案まで含むものまであり、修正後の無償再診断や報告会での質疑対応の有無も分かれます。
社内に専門人材が少ない場合は、改善案の具体性や再診断・問い合わせ対応の範囲が実務での使いやすさを左右するため、契約前に確認しておくと診断後の手戻りを防げます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















