給与計算を外部に委託したいものの、「評判は実際のところどうなのか」「任せて失敗しないか」が気になって決めきれない担当者は少なくありません。給与計算アウトソーシングは、毎月の給与・賞与計算から年末調整、社会保険の手続きまでを外部の専門業者に任せるサービスです。従業員の生活に直結する領域だけに、委託先選びは慎重にならざるを得ません。
口コミサイトの星の数や「おすすめ」の並びをいくつ見ても、自社に合う委託先かどうかは判断しづらいものです。評判を手がかりにするとしても、その評判が「何に対する評価なのか」を読み分けなければ、導入後に「思っていた対応と違った」というミスマッチが起こります。
本記事では、給与計算アウトソーシングの評判・口コミの実態(口コミの数が少なく、星の数だけでは委託品質を測りにくいこと)をふまえ、評判を「対応業務範囲・料金・計算の正確さ・セキュリティ・サポート・導入実績」という実利の比較軸に翻訳して委託先を選ぶ方法を整理します。
あわせて、給与計算アウトソーシング32サービスをタイプ別に横並びで比較し、失敗・乗り換えで後悔しないための注意点までまとめました。委託先を比べて絞り込みたい方が、資料請求の判断材料にできる内容です。
また、自社の委託範囲や従業員規模に合うサービスを短時間で絞り込めるよう、選定診断ツールも用意しています。評判の読み分けとあわせてご活用ください。
目次
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給与計算アウトソーシングの評判・口コミは実際どうか(市場の実態と読み方)
ここでは、委託先選びで最初に気になる「評判は実際どうなのか」に正面から向き合い、口コミをどう読めば判断に使えるのかを整理します。
口コミの母数が薄い市場という前提
給与計算アウトソーシングは、口コミの「数」で判断しにくい市場です。導入すると数年単位で使い続ける性質のサービスで、頻繁に乗り換えるものではないため、レビュー投稿そのものが集まりにくい構造があります。レビュー比較サイトでも、1製品あたりの口コミが数件にとどまるケースは珍しくありません。
口コミが少ないと、たまたま投稿された1〜2件の印象が全体評価を左右しがちです。星の数が高くても母数が数件であれば、自社の委託で同じ満足が得られる保証にはなりません。逆に低評価が1件あっても、その内容が自社に関係ない運用上の行き違いであれば、避ける理由にはなりません。
そのため、評判は「星の数の高さ」ではなく「何に対する評価が、どんな立場の利用者から出ているか」を見るほうが、自社の委託判断に役立ちます。
評判が「何に対する評価か」を読み分ける
給与計算アウトソーシングの口コミは、評価の対象がサービスによって大きく異なります。同じ「満足」でも、何に満足しているかを切り分けると、自社が重視する点と重なるかどうかが見えてきます。おもな評価の対象は次の5つです。
- 対応してくれる業務の範囲:給与計算だけか、年末調整・社会保険手続き・住民税更新まで任せられるか
- 料金の納得感:提示された金額が、任せた業務量に見合っていると感じられるか
- 計算ミスの少なさ・正確さ:給与や控除額の誤りが起きず、従業員からの問い合わせが減ったか
- 問い合わせ対応の速さ・柔軟さ:イレギュラーな手当や急な変更に、どれだけ速く正確に応じてくれるか
- 従業員側の使いやすさ:給与明細のWeb閲覧や各種申請の操作が、従業員にとって分かりやすいか
このうち、システム提供一体型のサービスでは、給与明細のWeb閲覧や従業員側の操作性に関する口コミが集まりやすい傾向があります。これは従業員自身がシステムに触れるためで、委託先の計算品質そのものへの評価とは別の軸です。自社が重視するのが「経理担当者の工数削減」なのか「従業員の利便性」なのかによって、同じ口コミでも参考になる度合いが変わります。
評判を調べるときは、投稿者の企業規模や業種が自社に近いかも見ておきましょう。従業員数十名の企業の満足度と、数千名規模の企業の満足度では、評価している運用の前提が違うためです。
給与計算アウトソーシングとは?
評判の読み方を押さえたうえで、委託先を比べる前提として、給与計算アウトソーシングで何を任せられるのかを整理します。
給与計算アウトソーシングは、企業の給与計算まわりの実務を外部の専門業者・BPO事業者・社会保険労務士事務所などに委託するサービスです。給与計算ソフトを自社で運用する形とは異なり、人が業務を代行・運用する点が特徴です。属人化の解消や担当者の退職リスクの回避、法改正への追従負担の軽減を目的に、中小〜中堅企業のバックオフィス部門が委託先を検討します。
委託できる業務の範囲
委託できる業務の範囲はサービスによって幅があります。一般的には次の業務が対象になります。
- 毎月の給与計算:勤怠データの取り込み、各種手当・控除の計算、振込データの作成
- 賞与計算:賞与支給時の計算と、賞与支払届の作成
- 年末調整:各種申告書の回収・チェック、年税額の計算、源泉徴収票の作成
- 住民税の更新:特別徴収税額通知にもとづく月次の税額変更
- 社会保険・労働保険の手続き:資格取得・喪失届、算定基礎届、月額変更届などの作成・提出代行
委託範囲を確認するうえで押さえておきたいのが、社会保険・労働保険の申請書等を「他人の求めに応じ報酬を得て業として」作成・提出代行できるのは、原則として社会保険労務士(および法律で別に定められた者)に限られる点です。社会保険労務士法は、この業務制限を次のように定めています。
第二十七条 社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、第二条第一項第一号から第二号までに掲げる事務を業として行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び政令で定める業務に付随して行う場合は、この限りでない。
出典:社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第二十七条|e-Gov法令検索
給与計算そのもの(支給額や控除額の計算)は、この独占業務には当たらず、社会保険労務士の資格がない事業者でも受託できます。一方で、社会保険の手続きや雇用関係助成金の申請まで任せたい場合は、委託先が社会保険労務士、または社会保険労務士と提携しているかを確認しておくと、委託後に「その手続きは対応できない」と判明する事態を避けられます。
どこまでを自社で担い、どこからを任せたいのかを先に整理しておくことが、委託範囲のミスマッチを防ぐ出発点になります。
出典・参考資料(1件)
社会保険の手続きまで任せたい場合、委託先を社会保険労務士にするか、給与計算専門の代行会社にするかで迷うこともあります。社労士に依頼できる業務の範囲や、税理士・代行会社との違い、費用相場は、次の記事で整理しています。
評判を実利の比較軸に翻訳する|委託先の選び方・比較ポイント
ここからは、「評判が良い」という漠然とした印象を、自社が確かめられる具体的な比較軸に翻訳していきます。次の6つの軸で候補を見ていくと、信頼できる数社に絞り込めます。

対応できる業務範囲・対応従業員規模で見る
最初に確認したいのが、自社が任せたい業務とサービスの対応範囲が重なっているかです。給与計算だけを安く請け負うサービスもあれば、年末調整・社会保険手続き・住民税更新までワンストップで引き受けるサービスもあります。「対応が丁寧」という評判が高くても、自社が任せたい年末調整に対応していなければ意味がありません。
対応従業員規模も重要な分岐点です。数名〜数十名の小規模企業を得意とするサービスと、数千名規模の大企業向けに全範囲へ対応するサービスでは、料金体系も運用の作り込みも異なります。自社の規模に近い企業の導入実績があるかは、比較表や各社の説明で確かめられます。
従業員数名〜数十名の小規模企業で委託先を探している場合は、小規模向けに絞って比較した次の記事で、人数別の費用相場や委託先タイプごとの選び方を確認できます。
料金体系の納得感で見る
給与計算アウトソーシングの料金は、主に「従業員数に応じた従量制」「規模別の定額制」「稼働時間に応じた課金」「個別見積もり」のいずれかです。評判で「コストパフォーマンスが良い」とされていても、料金体系が自社の従業員数の増減と合っているかも見ます。合っていないと割高になることがあります。
基本料金に含まれる業務と、オプション扱いになる業務(年末調整や各種手続きなど)の線引きも確かめておきましょう。見積もり時に「給与計算は安いが、年末調整や手続きが別料金で結局高くついた」という行き違いを避けられます。
計算の正確さ・ミスの少なさで見る
給与計算で最も避けたいのが、支給額や控除額の計算ミスです。評判で「ミスがない」「計算が正確」と語られても導入前に直接は確かめにくいため、間接的な手がかりで見極めます。給与計算の専任担当やダブルチェック体制があるか、社会保険労務士など有資格者が関与するか、長期の導入実績や高い継続率があるかは、正確さが保たれてきたことの裏づけになります。
契約前に、本稼働の前のテスト稼働(並行運用や検算)の期間を設けられるかも確かめておきましょう。自社の給与データで計算結果を実際に見てから本格移行でき、正確さを自分の目で確かめられます。
セキュリティ認証(Pマーク・ISMS)で見る
給与データは、氏名・住所・口座番号・マイナンバーといった機微な個人情報の集まりです。委託先がこれらを適切に扱う体制を整えているかは、評判の客観的な裏づけとして確認したいポイントです。目安になるのが、プライバシーマークとISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)という2つの第三者認証です。
プライバシーマークは、日本産業規格JIS Q 15001にもとづき、個人情報を適切に保護する体制を整えている事業者を第三者機関(JIPDEC)が評価して付与する制度です。ISMSは、JIS Q 27001(ISO/IEC 27001)にもとづき、情報セキュリティの管理体制を第三者の認証機関が評価する制度です。
いずれも「自社でセキュリティに取り組んでいる」という自己申告ではなく、外部の第三者が基準への適合を評価している点に意味があります。給与情報を預ける委託先選びでは、こうした認証の有無が評判を補う判断材料になります。
出典・参考資料(2件)
サポート・問い合わせ対応の速さで見る
給与計算では、イレギュラーな手当や中途入社・退職、急な制度変更など、想定外の対応が毎月のように発生します。このときに、問い合わせへの返答が速く、正確で、自社の事情をふまえて柔軟に動いてくれるかは、委託の満足度を大きく左右します。口コミで「対応が丁寧」「レスポンスが速い」という評価が多いサービスは、この軸での強みがある可能性があります。
専任の担当者が付くのか、窓口が共通なのか、問い合わせ手段(メール・電話・チャット)は何かも確認しておくと、導入後のやり取りのイメージがつかめます。
導入実績・継続率という「評判の裏づけ」で見る
導入社数や契約の継続率は、評判を補う客観的な指標になります。多くの企業に長く使われているという事実は、個々の星の数よりも安定したサービス品質を示唆します。公式サイトで導入実績や継続率、取引先の業種・規模を公開しているサービスは、比較の材料として確認する価値があります。
ただし実績値は各社が自ら公表するものなので、集計の基準(累計か現在契約数か、など)に差がある点には留意します。数値の大きさだけで比べず、自社に近い規模・業種の実績があるかを見るほうが、委託後のイメージに近づきます。
タイプ別の特徴と評判が集まりやすい側面(3タイプ)
給与計算アウトソーシングは、提供形態と委託範囲によって大きく3つのタイプに分かれます。どのタイプかによって、利用者が実際に接する部分が変わるため、評価が集まりやすい側面も構造的に異なります。自社がどのタイプを求めているかを見極めると、評判のどこを重視して読めばよいかが定まります。

給与計算特化型(代行に集中)
給与計算・賞与計算・年末調整といった給与まわりの実務代行を中核とするタイプです。社会保険労務士事務所や給与計算専門のBPO事業者が提供することが多く、計算の正確さと専門性に強みがあります。社労士事務所系では社会保険の手続きまで、一部では勤怠管理や明細のWeb化まで含むところもあります。
利用者が日常的に接するのは計算結果と担当者の対応なので、評価も計算の正確さ・ミスの少なさ・担当者の専門性に向きやすくなります。
給与計算の品質そのものを重視する企業に向きます。既存の勤怠・会計システムを大きく変えずに代行だけを任せたい場合にも選ばれます。
システム提供一体型(ソフト+代行)
クラウド給与システムの提供と、その運用代行をセットで引き受けるタイプです。給与明細のWeb配信や勤怠連携など、システム面の機能が充実しています。従業員自身がシステムに触れるため、評価も明細のWeb化・従業員側の使いやすさ・勤怠システムとの連携に向きやすくなります。
給与計算の代行とあわせて、従業員の利便性や社内のデータ連携まで整えたい企業に向きます。
労務・バックオフィス代行型(周辺業務も)
給与計算に加えて、経理や人事労務、総務などバックオフィス業務を横断して代行するタイプです。給与計算を単独で切り出すのではなく、周辺業務とまとめて任せたい企業に向きます。窓口が一本化され相談できる範囲が広いため、評価も対応の柔軟さ・相談のしやすさ・属人化の解消に向きやすくなります。
専任のバックオフィス人材を置きにくい中小企業や、複数の管理業務をまとめて外部化したい企業に向きます。
給与計算アウトソーシング診断|自社に合うタイプを調べる
ここまでの評判の読み方とタイプの特徴を踏まえ、次の診断で条件を選ぶと、合いそうな代表的な委託先を短時間で絞り込めます。診断では条件に合う代表例を表示します。全32サービスは診断の下の比較表で確認できます。
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【比較表】評判の良い給与計算アウトソーシングを横並び比較
ここからは、給与計算アウトソーシング32サービスを3タイプ別に横並びで比較します。対応業務範囲・対応従業員規模・料金体系・セキュリティ認証・導入実績などを一覧にし、評判を実績や認証という裏づけとあわせて確認できるようにしました。気になるサービスは、表のサービス名から各社の詳しい紹介に移動できます。
給与計算特化型の比較
| サービス名 | ペイロール | NOC給与計算アウトソーシング | BPOソリューション(日本郵政コーポレートサービス) | COMIT HR | エスペイロール | MHCトリプルウィン | アクタス | シャノアス | イージーネット | さかえ経営 | YFPクレア 給与計算代行 | メイソンコンサルタント | An-field | つばさ会計事務所 | 小林労務 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 給与・賞与計算/年末調整補助/地方税の特別徴収補助/マイナンバー管理 | 給与・賞与計算/年末調整/社会保険・労働保険手続き(提携社労士が担当)。勤怠管理・入退社はオプション | 給与・賞与計算/社会保険手続き/年末調整/住民税/マイナンバー管理(総務・経理など周辺業務まで拡張可) | 給与計算/勤怠管理/社会保険手続き(提携社労士法人)/年末調整(電子申告は提携税理士法人)/入退社手続き/問い合わせ対応 | 給与・賞与計算/年末調整/有給休暇管理(標準)。社会保険手続きまで一体対応(社労士法人母体) | 給与計算/社会保険・労働保険手続き(提携社労士)/従業員問い合わせ窓口(実務支援型BPO) | 給与・賞与計算/社会保険手続き(社労士法人が契約主体)/年末調整。業務単位の部分委託も可 | 給与計算(社労士法人母体で社会保険手続きを一体対応)。Web明細発行・年末調整・住民税手続きはオプション | 給与・賞与計算/年末調整/住民税の年度更新/社会保険手続き/マイナンバー管理/勤怠管理/Web明細発行/助成金申請 | 給与計算/社会保険業務。社会保険手続きのみの部分委託も可。従業員直接連絡・勤怠管理はオプション | 給与・賞与計算/年末調整。社会保険手続きまで含む「給与計算フルサポート」も(税理士法人母体) | 給与・賞与計算/社会保険関連手続き/年末調整/住民税手続き(給与業務全般)。Web明細書作成を含む | 給与計算/社会保険手続き(社労士法人母体で一体対応)。手続き顧問は1名月額550円(税込)で追加 | 勤怠集計/給与・賞与計算/給与明細・Web明細作成/銀行振込データ作成/年末調整(源泉徴収票・給与支払報告書・住民税年度更新)/社会保険・労働保険(社労士が担当) | 給与・賞与計算/社会保険手続き(社労士法人母体)。労務コンサル・メンタルヘルス・電子申請ソフト提供 |
| 対応従業員規模 | 従業員数の多い大企業向け | 従業員300名以上が目安(300名以下も相談可) | 中堅〜大企業(大規模処理前提) | 導入事例は従業員400〜1,100名規模が中心 | 要問い合わせ | 要問い合わせ(オーダーメイド/パッケージ/SaaSの3方式) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 従業員100〜300名中心(最大5,000名規模まで) | 要問い合わせ | 従業員1名〜(100名以上も対応) | 要問い合わせ | 従業員10名〜(51名以上はテスト稼働費用あり) | 従業員100人未満の法人が得意 | 中小企業〜大手まで対応 |
| 料金体系 | 個別見積もり | 個別見積もり | 個別見積もり | 個別見積もり(価格シミュレーションあり) | 個別見積もり(3パッケージ制) | 個別見積もり | 個別見積もり | 個別見積もり | 個別見積もり(Webで概算見積もり取得可) | 個別見積もり | 従量制(1〜5名 月額10,000円一律、6〜20名 1名月額1,700円・税別、21名〜別途見積もり) | 個別見積もり | 規模別定額(10名まで月額33,000円、11〜50名 27,500円+770円×人数・税込) | 個別見積もり | 個別見積もり |
| セキュリティ認証 | プライバシーマーク | プライバシーマーク/ISO/IEC 27001/ISO 9001 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | プライバシーマーク/ISO/IEC 27001/SOC1 Type2報告書 | ISO/IEC 27001/プライバシーマーク | プライバシーマーク | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ISO/IEC 27001/ISO 9001 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 導入実績・運営体制 | 279社・123万人超の受託実績 | 芙蓉総合リースグループ(東証プライム上場) | 日本郵政グループ約40万名強の業務代行の知見 | BPO運営実績20年(最短3か月で運用開始) | 要問い合わせ | 三菱HCキャピタルグループ(2000年設立) | 勘定奉行クラウドのBPaaS認定事業者(稼働開始まで約3か月) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(社労士法人併設) | 要問い合わせ(お急ぎプランで最短1か月で開始) | 要問い合わせ | 20年以上の実績 | 要問い合わせ | 要問い合わせ(つばさ社労士事務所を併設) | 2022年に創業30年・全国7拠点 |
| サポート・問い合わせ対応 | 従業員向けコールセンターあり(身上変更・証明書発行) | 自社ASP「SMART LINKシリーズ」連携、CSV連携に対応 | 給与明細発行・Web明細配信を後処理工程に含む | 既存クラウド勤怠・給与の選定・移行を支援 | 標準/ビジネス/マネージメントの3段階で委託範囲を選択 | 従業員直接窓口。導入は最短4か月〜1年(平均6か月程度) | 導入時にアクタスITコンサルがシステム構築を伴走 | 給与項目変更・支給方法の調整に柔軟対応 | 社員数と業務を選んで概算見積もりを取得できる | 業務フロー見直しを含む「カイゼン給与計算」 | 新宿・四谷/さいたま・浦和/松本の各オフィス、訪問・ZOOM対応。年末調整の単発依頼は受付時期により要確認 | 従業員向け電子明細を成果物として提供 | 納品物は支給控除一覧表・個人別明細・振込明細。King of Time/マネーフォワード対応 | 税理士・社会保険労務士が連携しフルサポート | 社会保険手続きに専用サイトを設置 |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
システム提供一体型の比較
| サービス名 | ジョブカンBPO | freee人事労務アウトソース | PROSRV(プロサーブ) | CYBER XEED給与 | RoboRoboペイロール | 給与DX |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 勤怠データ確認/給与計算/給与明細のWeb発行/年末調整(賞与・社保・住民税・振込データは公式明示なし) | 月次給与計算・賞与計算/年末調整/住民税更新/入社・退職手続き/身上変更(社会保険手続き・振込データ作成は公式明示なし) | 給与・賞与・年末調整・社会保険の計算/銀行振込データ作成/従業員向けWebポータル。マイナポータルAPIで5帳票を電子申請 | 給与計算/Web明細/年末調整/住民税更新/銀行振込データ作成/マイナンバー管理(データ入力・マスター保守の代行はオプション) | 給与計算代行/給与計算システム/電子給与明細発行/人事情報管理(社労士監修)。CSVまたは給与明細管理システムに納品 | 給与・賞与計算の代行/業務のデジタル化支援(DX診断・計画・企画) |
| 対応従業員規模 | 公式に明記なし(導入事例は250名規模) | 要問い合わせ(基本料金に50名分を含む) | 要問い合わせ(月間55万人を処理) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 4,000名規模までの処理に対応 |
| 料金体系 | 個別見積もり(非公開) | 従量制(基本料金 月額95,000円〈50名分含む〉+追加1名 月額1,900円・税抜) | 個別見積もり | システム利用料(初期設定50万円〜・月次2万円〜〈給与プラン〉)+アウトソーシングは別途 | 従量制(基本料金なし・1名月額1,000円〜、初期費用0円) | 個別見積もり |
| セキュリティ認証 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ISMS(ISO/IEC 27001・27017) | ISO/IEC 27001(RoboRoboシリーズ) | 要問い合わせ |
| 導入実績・運営体制 | ジョブカンシリーズ累計30万社(社労士が234社受託) | 2022年開始(委託情報がソフトに蓄積し内製へ移行できる設計) | 導入社数約2,000社・月間給与処理55万人(1970年創業) | アマノグループ(法改正時に無償アップデート) | RoboRoboシリーズ累計5,000社超・継続率99.2%(シリーズ全体) | 給与BPO・システムの両方で約20年の実績 |
| サポート・問い合わせ対応 | クラウドアカウント共有で進捗確認。社労士監修、最短3か月で運用開始 | 既存顧問社労士とクラウドで連携、いなければfreeeが紹介 | 専門スタッフ400人以上が電話(平日9:00〜17:30)・メール・チャットで対応 | 勤怠「CYBER XEED就業」と同一DBで勤務データを自動連携 | 打刻エラーチェック、人事・勤怠・会計システムと連携 | kintoneアプリ「EMクラウド」で顧客とデータ共有 |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
労務・バックオフィス代行型の比較
| サービス名 | Tenbook(テンブック) | Wheat Accounting | マネーフォワード おまかせ経理 | ラクラス | トライアンフ | Chatwork労務アシスタント | BBS(ビジネスブレイン太田昭和) | StepBase | Remoba労務 | NMPスペシャリスト | ジャパン・ビジネス・サービス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対応業務範囲 | 記帳・月次・決算書作成・税務申告が主体。給与計算・賞与計算・年末調整・退職者の源泉徴収票はオプション | 記帳・請求書作成・経費精算・振込対応・給与計算・月次決算(賞与計算・年末調整はオプション)。税務申告は税理士、社保・労保は社労士と連携 | 記帳・請求・支払・給与計算・賞与計算・月次試算表(最短5営業日)・クラウド導入支援(年末調整・社会保険手続きは公式明示なし、税務申告は対象外) | 給与計算/社会保険手続き/年末調整/入退社手続き/勤怠管理(経理業務は対象外。社労士・税理士の独占業務は提携先と別契約) | 給与計算/社員窓口/年末調整/マイナンバー管理(社会保険手続きは提携社労士法人) | 給与計算・勤怠締め/入退社・休職復職手続き/従業員問い合わせ対応/年末調整(補助作業)。社会保険の独占業務は顧問社労士 | 人事給与BPO/経理・財務BPO(会計士参画モデル・シェアード経理モデル) | 給与計算/年末調整/勤怠管理/入退社手続き(人事労務)。全8分野のバックオフィス業務の一つ | 入退社手続き/勤怠データ集計/月次給与計算・賞与計算/年末調整の補助(社労士とのやり取りも代行) | 給与・賞与計算/年末調整/住民税処理/昇給処理(標準)。社会保険・労働保険手続きはオプション(社労士連携)。財務会計代行・採用事務局・人材研修も | システム選定/給与計算の実務/業務改善コンサルティング(フルアウトソーシング基本、委託範囲の調整可) |
| 対応従業員規模 | 中小企業・スタートアップ(課税は売上5億円以下が目安) | 法人のみ(年商数千万〜100億円/従業員1〜100名が目安) | 中小企業(公式事例は1〜50名規模) | 従業員1,000名以上の大企業中心 | 従業員1,000名未満が主対象(約300〜1,200名規模の事例) | 要問い合わせ(給与計算のみの目安は従業員50名規模) | 大企業・上場企業中心 | 要問い合わせ | 業界問わず(福祉施設〜IPO準備企業まで) | 導入事例は従業員30〜700名規模 | 中堅〜大企業 |
| 料金体系 | 月額定額(会計・税務で免税29,500円〜/課税43,500円〜・税別)。給与計算等は別途オプション(金額は公式未掲載) | 定額(月額30,000円〜、初期費用は初月のみ) | 個別見積もり(従業員5名規模で月10万円〜、25名規模で月20万円〜・税抜) | 個別見積もり(非公開) | 個別見積もり(運用設計に応じる) | 稼働時間制(チケット制、12か月プラン 月3.8万円〜〈実働10時間/月〜・税抜〉) | 個別見積もり(契約前の業務調査は有料) | 稼働時間制(人事労務は月30時間・要見積もり。経理は月30時間 月額5.5万円〜) | 稼働時間制(月30時間、12か月契約 月額180,000円/6か月契約 月額200,000円。土日・深夜対応は月額50,000円オプション) | 個別見積もり | 個別見積もり |
| セキュリティ認証 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ISO/IEC 27001/27701 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 導入実績・運営体制 | 要問い合わせ(原則3名のチーム体制) | 従業員100名規模で手作業1週間の給与計算を2〜3日に短縮(導入事例) | 導入実績200社超(実務はグループ会社キャシュモが担当) | 760社・86万人以上の受託実績 | 1998年設立(PKSHA Technologyグループ) | 要問い合わせ(Chatworkグループのkubellパートナー) | 国内10拠点・海外1拠点のBPOセンター | 顧客継続率98%以上(7,000以上の業務手順書を活用) | 要問い合わせ | 1963年発足・2000年設立(CENTRICグループ) | キャリアリンクグループ(東京・大阪・札幌の拠点から全国対応) |
| サポート・問い合わせ対応 | メール・チャット・Web会議・電話(平日9:30〜18:00)。オンライン完結・全国対応 | 全国オンライン対応。無料相談(45分)あり | Chatwork・Slack・ビデオ会議(緊急時は電話)。最短2か月で運用開始 | 従業員向けコンタクトセンター機能あり | 顧客ごとに原則2名以上の担当者が固定。既存の勤怠・マイナンバーシステムと連携 | Chatwork上で代行。freee/MFクラウド給与/SmartHR/KING OF TIME等と連携 | 公認会計士・税理士や上場企業の経理経験者が実務を担当 | 直雇用のアシスタントが担当。月10時間・最短3か月から | クラウドに詳しいオンラインワーカーのチーム体制。freee/SmartHR/MFクラウド給与/KING OF TIME対応 | 既存の社労士事務所からの切替にも対応 | システム選定から実務・コンサルまで一気通貫 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※上記3つの比較表の料金・対応範囲・認証・実績は、2026年10月時点の各社公式サイトの情報にもとづきます。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
サービス個別紹介
比較表で気になったサービスについて、提供元・対応範囲・料金の考え方・実績などを個別に紹介します。まずは、MCB FinTechカタログから資料請求やミーティング予約ができるサービスを取り上げ、続いて情報を掲載しているサービスを紹介します。
資料請求・相談ができる掲載サービス
MCB FinTechカタログを通じて資料請求やミーティング予約ができるサービスです。
1. Tenbook(テンブック)(シンアカウンティングサービス株式会社)

公認会計士・税理士の上田昌宏氏が代表を務めるシンアカウンティングサービス株式会社が、自社開発のクラウド会計ソフト「10book」を使って提供する会計・経理アウトソーシングです。記帳代行から決算書作成、法人税・消費税などの申告までを原則3名のチーム体制で引き受け、全工程でダブルチェックを行います。
給与計算は、賞与計算(賞与支払届の作成を含む)・年末調整・退職者の源泉徴収票作成とあわせて、会計・税務の月額料金とは別のオプションとして依頼する扱いです。オプションの料金は公式サイトに明示がないため、委託範囲とあわせて見積もりで確認する形になります。給与計算だけを切り出すより、記帳から決算・申告まで経理業務をまとめて任せたい中小企業・スタートアップに向く委託先です。
2. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

中小企業・スタートアップのバックオフィスを対象に、記帳・仕訳作成から請求書作成、売掛金管理、経費精算、振込対応、給与計算、月次決算までをまとめて代行する経理アウトソーシングです。運営は2019年設立の株式会社Wheat(東京都渋谷区)で、クラウド会計の導入と業務フローの再設計を初期に行ったうえで、その後の運用まで継続して担います。
給与計算は標準の対応業務に含まれ、賞与計算・年末調整は繁忙月のオプションとして対応します。税務申告は連携する税理士、社会保険・労働保険の代理申請は連携する社労士が担う体制で、freeeやマネーフォワード クラウドと連携して運用します。対象は法人のみで、全国にオンラインで対応します。
料金は月額30,000円からの定額プランを基本に、業務量に応じて個別に見積もる形で、初期費用は初月のみ発生します。同社が示す導入事例では、従業員100名規模でExcelの手作業により1週間かかっていた給与計算を2〜3日に短縮したケースを挙げています。経理担当者の退職や属人化に悩む企業の委託先として検討できます。
こうした退職・属人化を背景とした相談について、同社の佃誠吾代表取締役はMCB FinTechカタログの独自インタビューで次のように述べています。

最近特に多いご相談は、「急な退職で経理が止まってしまった」「担当者にしかやり方がわからない」といった、退職と属人化にまつわる切実な課題です。自走できる経理人材を新たに採用する場合、年収600万〜700万円程度の費用負担が生じるだけでなく、採用後の教育や管理負担も決して軽くはありません。中小企業にとって、これほどの人件費を「固定費」として抱え続けることは、経営上の大きなリスクになりかねません。
3. マネーフォワード おまかせ経理(株式会社マネーフォワード)

クラウド会計「マネーフォワード クラウド」を開発する株式会社マネーフォワードが2025年6月にラインナップへ加えた経理アウトソーシング(経理BPO)で、経理代行の実務はグループ会社の株式会社キャシュモが担います。クラウドの導入支援から、記帳・請求・支払・給与計算、月次試算表の作成(最短5営業日)までをチーム体制で一括して引き受けます。
給与計算・賞与計算は受託業務に含まれ、給与・賞与の振込まで運用フローに組み込まれます。一方で、年末調整や社会保険・労働保険の手続きは公式ページに記載がなく、社会保険労務士の独占業務は希望に応じて提携先を案内する扱いです。税務申告(決算申告など)は対象外で、必要な場合は提携する税理士を紹介します。
料金は委託する業務範囲とボリュームに応じた個別見積もりで、公式が示す目安は従業員5名規模で月額10万円から、25名規模で月額20万円から(いずれも税抜)です。初期費用は公式に記載がなく、見積もりで確認します。無料相談から最短2カ月を目処に運用を開始でき、経理業務とあわせて給与計算をまとめて外部化したい中小企業に向く委託先です。
情報を掲載しているサービス
給与計算の委託を公式に請け負っているサービスを、タイプを横断して紹介します。それぞれの対応範囲や強みを確認し、気になるものは公式サイトで詳細をご確認ください。
4. ペイロール(株式会社ペイロール)

1989年の設立以来、給与計算のBPO(業務の外部委託)を手がけてきた株式会社ペイロールのサービスです。従業員数の多い大企業向けに、給与・賞与計算から年末調整補助、地方税の特別徴収補助、マイナンバー管理までをまとめて請け負います。
自社の人事給与システムと計算代行を組み合わせて提供し、既存の人事・勤怠システムとはコネクタ連携・API連携・個別開発の3方式で接続できます。従業員からの身上変更や証明書発行の問い合わせに応じるコールセンターも備えています。
公式サイトでは279社・123万人を超える受託実績を掲げ、プライバシーマークを取得しています。料金は従業員数や委託範囲に応じた個別見積もりで、公式サイトに料金表の掲載はありません。大企業の給与業務を全範囲まとめて任せたい場合の委託先として検討できます。
5. NOC給与計算アウトソーシング(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

東証プライム上場の芙蓉総合リースグループに属する芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社(旧NOCアウトソーシング&コンサルティング、略称FOC)が提供します。旧称「NOC給与計算アウトソーシング」として知られた給与計算代行です。
給与・賞与計算や年末調整に加え、社会保険・労働保険の手続きに対応します。社会保険・労働保険業務はFOC自身ではなく、NOC社会保険労務士法人または提携する社会保険労務士事務所が担当します。勤怠管理や入退社対応はオプションで追加できます。
勤怠データをCSVで出力できるシステムであれば連携でき、自社ASP「SMART LINKシリーズ」との統合提供にも対応します。対応規模の目安は従業員300名以上で、300名以下も相談可能とされています。プライバシーマーク・ISO/IEC 27001・ISO 9001を保有し、料金は要見積もりです。
6. BPOソリューション(日本郵政コーポレートサービス株式会社)

日本郵政グループの日本郵政コーポレートサービス株式会社による、給与計算業務のアウトソーシングです。グループ約40万名強の業務を代行してきた知見を背景に、大量処理を前提とした体制を敷いています。
給与・賞与計算、社会保険手続き、年末調整、住民税、マイナンバー管理に加え、総務・経理など周辺業務まで委託範囲を広げられます。給与明細の発行やWeb明細の配信も後処理工程に含まれます。
「自動化」「二重化」「単純化」を品質担保の方針として掲げており、中堅〜大企業の大規模な給与業務に向きます。料金は従業員数・委託範囲に応じた要問い合わせです。
7. ラクラス(ラクラス株式会社)

自社開発の人事管理システム「Tokiwagi」と業務代行をセットにした、ラクラス株式会社(パーソルグループ)の人事労務サービスです。給与計算・社会保険手続き・年末調整・入退社手続き・勤怠管理の代行をまとめて引き受けます。
公式サイトでは従業員1,000名以上の企業への導入を多数掲げており、大企業向けに特化しています。従業員からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンター機能も備えます。社会保険労務士・税理士の独占業務は、提携先との別契約で対応する建付けです。
受託実績は公式サイト上で760社・86万人以上と示されています。料金は従業員数・利用機能に応じた個別見積もりで、公式サイトに料金表の掲載はありません。
8. ジョブカンBPO(株式会社DONUTS)

クラウド給与計算ソフト「ジョブカン給与計算」を提供する株式会社DONUTSの給与計算代行サービスです。自社のジョブカン給与計算と社会保険労務士が連携して運用する点が特徴です。
勤怠データの確認から給与計算、給与明細のWeb発行、年末調整までを一括して委託できます。顧客はクラウドのアカウントを共有して計算の進捗を確認でき、パートナーの社会保険労務士法人(日本社会保険労務士法人)の監修のもと専門チームが運用します。
課題や業務フローのヒアリングを経て、初回打ち合わせから最短3か月で運用を開始できます。料金や対応従業員規模は公式サイトに明示がなく、問い合わせでの確認となります(公式掲載の導入事例は250名規模)。
9. freee人事労務アウトソース(フリー株式会社)

フリー株式会社が2022年に開始した、クラウド人事労務ソフト「freee人事労務」上で給与計算・労務業務を代行するサービスです。ソフトの上で実務を代行し、委託した情報がソフトに蓄積される仕組みです。
月次給与計算・賞与計算、年末調整、住民税更新、入社・退職手続き、身上変更の代行に対応します。委託した情報がソフトに残るため、企業の成長に合わせて外注から内製へ移行できる設計です。既存の顧問社会保険労務士とはクラウド上で書類を共有して連携でき、いない場合はfreeeから紹介を受けられます。
料金は基本料金が月額95,000円(50名分の利用料を含む)で、追加1名あたり月額1,900円(税抜)です。社会保険手続きや振込データ作成は公式ページに記載がなく、対応可否は問い合わせで確認します。
10. PROSRV(プロサーブ)(三菱総研DCS株式会社)

三菱総研DCS株式会社が1970年の創業当初から主力事業として続けてきた、人事給与システムとアウトソーシングのサービスです。クラウド型の人事給与システム「PROSRV on Cloud」を軸に、年末調整などを代行するスポット事務、月次の人事給与事務を代行する月例事務を組み合わせられます。
給与・賞与・年末調整・社会保険の計算、銀行振込データの作成、給与明細を閲覧できる従業員向けWebポータルを備えます。マイナポータルAPIに対応し、算定基礎届・月額変更届・賞与支払届・資格取得届・資格喪失届の5帳票を電子申請できます。
公式サイトでは導入社数約2,000社、月間の給与処理人数55万人と示されています。専門スタッフ400人以上が電話(平日9:00〜17:30)・メール・チャットで対応します。料金は要問い合わせです。
11. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

アマノグループのアマノビジネスソリューションズ株式会社が提供する、クラウド給与計算システム「CYBER XEED」です。給与計算、Web明細、年末調整、住民税更新、銀行振込データ作成、マイナンバー管理といった給与まわりの機能をクラウドで利用できます。
給与・勤怠データの入力やマスター保守を専任オペレーターが代行する「給与アウトソーシングオプション」を、フル・部分から選んで追加できます。勤怠管理の「CYBER XEED就業」とは同一のデータベース上で運用でき、勤務データが自動連携されます。
料金は初期設定費用が50万円から、月次使用料が2万円からで(給与プラン)、アウトソーシングオプションは別途費用です。ISMS(ISO/IEC 27001・27017)認証を取得し、法改正時には無償でアップデートされます。
12. RoboRoboペイロール(オープン株式会社)

給与計算の代行、給与計算システム、電子給与明細の発行、人事情報管理をひとまとめにして提供する、オープン株式会社のサービスです。社会保険労務士の監修のもとで運用されます。
毎月の勤怠情報をもとに給与計算を行い、結果をCSVデータまたは給与明細管理システムに納品する代行型の運用です。打刻エラーのチェック機能を備え、人事・勤怠・会計システムとデータ連携できます。
料金は基本料金なしで従業員1名あたり月額1,000円から、初期費用は0円と公式サイトに記載があります。RoboRoboシリーズ全体では累計5,000社以上の導入、継続率99.2%と示されています。
13. トライアンフ(株式会社トライアンフ)

組織・人事・採用領域のコンサルティングとアウトソーシングを手がける株式会社トライアンフ(PKSHA Technologyグループ)のサービスです。1998年設立で、給与計算に加えて社員窓口・年末調整・マイナンバー管理まで人事労務業務をまとめて委託できます。
社会保険関連の手続きは提携の社会保険労務士法人が担当します。運用プロセスは1社ごとに設計され、顧客ごとに原則2名以上の担当者が固定でつく体制を敷いています。給与計算システムの指定はなく、既存の勤怠・マイナンバーシステムと連携できます。
公式サイトは従業員1000名未満の企業を主な対象として掲げ、約300〜1,200名規模の活用事例を紹介しています。料金は運用設計に応じた要見積もりです。
14. Chatwork労務アシスタント(株式会社kubellパートナー)

ビジネスチャット「Chatwork」を提供するグループの株式会社kubellパートナーが運営する、労務業務の代行サービスです。給与計算・勤怠締めから入退社・休職復職の手続き、従業員からの問い合わせ対応までを、Chatwork上のやり取りで代行します。
年末調整は申告書の抜け漏れ確認やデータ入力などの補助作業に対応し、社会保険労務士の独占業務は顧問社労士が担います。freee人事労務・マネーフォワード クラウド給与・SmartHR・KING OF TIMEなど主要な人事労務クラウドとの連携に対応します。
料金は契約期間を選べるチケット制で、12か月プランは月3.8万円から(実働10時間/月〜、税抜)。業務別の目安は、給与計算のみで月6万円から(従業員50名規模)です。ISO/IEC 27001・27701を取得しています。
15. BBS(株式会社ビジネスブレイン太田昭和)

国内10拠点・海外1拠点のBPOセンターを構える株式会社ビジネスブレイン太田昭和(BBS)が、人事給与と経理・財務のアウトソーシングを提供します。会計・経営コンサルティングを源流とする会社です。
人事給与BPOのほか、経理・財務BPOでは会計士がプロジェクトに参画する「会計士参画モデル」と、グループ会社の業務を一括代行する「シェアード経理モデル」を用意しています。公認会計士・税理士や上場企業の経理経験者が実務を担います。
導入はENEOS Xplora・東急・ミサワホームなど大企業・上場企業の事例が中心です。料金は要お問い合わせで、契約前の業務調査(BPO対象業務の抽出・概算費用の算出)は有料と明示されています。
16. StepBase(パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社)

パーソルグループのパーソルビジネスプロセスデザイン株式会社が運営する、オンライン業務代行サービスです。給与計算・年末調整・勤怠管理・入退社手続きを含む人事労務を、経理・採用・総務など全8分野のバックオフィス業務の一つとして代行します。
直雇用のアシスタントが担当し、社内に蓄積した7,000以上の業務手順書を活用することで、依頼側でのマニュアル準備を不要とする点を訴求しています。契約は月10時間・最短3か月から始められます。
人事労務単体の料金は公式サイトに専用ページがなく、「月30時間・要見積もり」と示されています(経理は月30時間で月額5.5万円から)。顧客継続率は98%以上と公式サイトに記載があります。
17. Remoba労務(株式会社Enigol)

株式会社Enigolが運営する、クラウドサービスに詳しいオンラインワーカーに労務業務をまとめて任せられる労務アウトソーシングです。入退社手続き、勤怠データの集計、月次給与計算・賞与計算、年末調整の補助などを月30時間単位のチーム体制で代行します。
既存の顧問社会保険労務士との契約変更は不要で、社労士とのやり取り自体をRemoba側が代行する「運用面の補完」という立ち位置です。freee人事労務・SmartHR・マネーフォワード クラウド給与・KING OF TIMEなど、主要な労務クラウドに幅広く対応します。
料金は月30時間の対応で、12か月契約が月額180,000円、6か月契約が月額200,000円です。土日・深夜対応は月額50,000円のオプションで追加でき、業界を問わず福祉施設からIPO準備企業まで導入実績があります。
18. COMIT HR(株式会社InfoDeliver)

給与計算を基盤に、勤怠管理・社会保険手続き・年末調整・入退社手続き・従業員からの問い合わせ対応まで組み合わせて委託できる、株式会社InfoDeliverの人事労務BPOサービスです。
社会保険・労働保険の申請と手続き代理は提携する社会保険労務士法人が、年末調整に伴う法定調書・給与支払報告書の電子申告は提携税理士法人が担います。Jobcan・King of Time・マネーフォワード クラウドなど、既存のクラウド勤怠・給与システムの選定や移行も支援します。
公式サイトには対象人数や業務件数を入力して概算を確認できる価格シミュレーションがあり、固定の料金表は非公開です。導入事例は従業員400〜1,100名規模の企業が中心で、契約から最短3か月で運用を開始できます。
19. エスペイロール(社会保険労務士法人エスネットワークス)

社会保険労務士法人エスネットワークスが提供する給与計算アウトソーシングで、委託範囲の異なる3つのパッケージを用意しています。社労士法人が母体のため、給与計算と社会保険手続きを一体で対応できます。
標準パッケージは毎月の給与・賞与計算、年末調整、有給休暇管理に対応します。上位の「ビジネス」では社内規程の構築支援や給与改訂シミュレーションが、「マネージメント」では人事制度の企画など人事部長に代わる業務まで範囲を広げられます。
給与計算だけを任せたい場合から、人事企画まで含めて委託したい場合まで、段階的に選べる構成です。料金はパッケージ・規模に応じた要問い合わせです。
20. 給与DX(株式会社エムザス)

給与業務の外部委託とDX(デジタル化)を同時に進めることをコンセプトにした、株式会社エムザスのサービスです。給与・賞与計算の代行と、業務のデジタル化支援をセットで提供します。
kintoneアプリ「EMクラウド」で顧客とデータを共有し、入力ミスや手戻りの削減と業務改革を進めます。給与BPOとシステムの両方を本業として約20年の実績があり、4,000名規模までの処理に対応します。
継続顧問型・プロジェクト型のDX診断・計画・企画の相談にも応じます。料金は委託範囲に応じた要問い合わせです。
21. MHCトリプルウィン(MHCトリプルウィン株式会社)

三菱HCキャピタルグループの給与計算・人事BPO専業会社、MHCトリプルウィン株式会社が提供します。2000年設立(旧・日立トリプルウィン)で、顧客の要件や予算に応じてオーダーメイド型・パッケージ型・SaaS型の3方式から選べます。
人事給与ワークフロー「POSITIVE」や就業管理「LYSITHEA」を基盤とし、これらを既に導入済みの企業はそのまま運用を引き継げます。社会保険・労働保険の手続きは提携の社会保険労務士と契約でき、従業員からの直接問い合わせ窓口まで請け負う「実務支援型BPO」を掲げています。
プライバシーマーク・ISO/IEC 27001・SOC1®Type2報告書を取得し、日立グループのデータセンターで24時間365日監視しています。導入期間は最短4か月〜1年(平均6か月程度)で、料金は統一メニュー単価を設けない個別見積もりです。
22. アクタス(アクタス社会保険労務士法人)

社会保険手続きの代理が社会保険労務士の独占業務であることから、アクタスグループのアクタス社会保険労務士法人自身が契約主体となって受託する給与計算アウトソーシングです。給与・賞与計算、社会保険手続き、年末調整を一元的に引き受けます。
給与計算だけ、社会保険手続きだけといった業務単位の部分委託にも対応します。導入時にはグループのアクタスITコンサルティング株式会社がシステム構築を伴走し、標準的な稼働開始まで約3か月です。
勘定奉行クラウドのBPaaS認定事業者で、ISO/IEC 27001とプライバシーマークを保有します。外国人従業員の国際税務にも対応し、料金は要問い合わせです。
23. NMPスペシャリスト(株式会社NMPスペシャリスト)

1963年に人材派遣事業として発足し、2000年に設立された株式会社NMPスペシャリストのBPOサービスです。2023年12月にコンタクトセンター運営のCENTRIC株式会社の完全子会社となりました。
給与・賞与計算、年末調整、住民税処理、昇給処理を標準業務とし、社会保険・労働保険の手続きは要望に応じたオプションで対応します。記帳・仕訳を担う財務会計代行や、採用事務局運営・人材研修まで、バックオフィス業務を横断して委託できます。
社会保険手続きでは社労士と連携し、既存の社労士事務所からの切替にも対応できるとしています。公式サイトの導入事例は従業員30〜700名規模で、料金は要見積もりです。
24. ジャパン・ビジネス・サービス(株式会社ジャパン・ビジネス・サービス)

人材サービスを展開するキャリアリンクグループの株式会社ジャパン・ビジネス・サービス(JBS)による、人事・給与のBPOです。システム選定から給与計算の実務、業務改善のコンサルティングまでを一気通貫で引き受けます。
フルアウトソーシングを基本としつつ、企業の状況に合わせて委託範囲を調整できます。東京・大阪・札幌の拠点から全国の企業を支援します。
中堅〜大企業の人事給与業務の委託先として検討でき、料金は委託範囲に応じた要問い合わせです。
25. シャノアス(シャノアス社会保険労務士法人)

シャノアス社会保険労務士法人が提供する、給与計算に特化したアウトソーシングです。社会保険労務士法人が母体のため、給与計算と社会保険手続きを一体で対応できます。
給与項目の変更や支給方法の調整に柔軟に応じる点を強みとし、Web明細の発行、年末調整の代行、住民税手続きの支援などをオプションで組み合わせられます。
プライバシーマークの認定を受けています。料金は企業規模・従業員数に応じた要問い合わせです。
26. イージーネット(株式会社イージーネット)

社会保険労務士法人を併設する株式会社イージーネットのサービスで、従業員100〜300名を中心に、最大5,000名規模までの勤怠管理から給与計算に対応します。
月次給与・賞与計算、年末調整、住民税の年度更新に加え、資格の得喪や各種手当金申請といった社会保険手続き、マイナンバー管理、勤怠管理、Web明細の発行、助成金申請まで対応します。
公式サイトでは、社員数と委託したい業務を選んで概算見積もりを取得できます。料金は企業規模により異なる要問い合わせです。
27. さかえ経営(株式会社さかえ経営)

株式会社さかえ経営が提供する、給与・社会保険業務のアウトソーシングです。企業のニーズに応じてサービスプランと業務範囲を調整できます。
社会保険手続きだけを外注して給与計算は自社で続ける、といった部分委託にも対応します。従業員への直接連絡や勤怠管理をオプションで追加でき、計算体制や業務フローの見直しを含む「カイゼン給与計算」を掲げています。
お急ぎプランなら最短1か月で外注を開始できます。料金は業務範囲・規模に応じた要問い合わせです。
28. YFPクレア 給与計算代行(税理士法人YFPクレア)

毎月の給与計算・賞与計算・年末調整を、税理士法人YFPクレアが受託する給与計算代行です。従業員1名から依頼でき、100名以上の給与計算にも対応します。
必要なサービスだけを選んで組み合わせられるオプション制で、社会保険の手続きまで含む「給与計算フルサポート」も用意しています。料金は公開されており、給与計算の基本料金は1〜5名で月額10,000円(一律)、6〜20名で1名あたり月額1,700円(いずれも税別)、21名以上は別途見積もりです。
相談・面談は新宿・四谷、さいたま・浦和、松本の各オフィスのほか、訪問やZOOMからも選べます。年末調整だけの単発依頼にも対応します(受付時期は要確認)。
29. メイソンコンサルタント(メイソンコンサルタントグループ株式会社)

20年以上の実績を公式サイトで掲げる、メイソンコンサルタントグループ株式会社の給与計算代行です。給与・賞与計算から社会保険関連の手続き、年末調整、住民税手続きまで給与業務全般をカバーします。
処理フローにはWeb明細書の作成が含まれ、受託の成果物として従業員向けの電子明細を提供します。ISO/IEC 27001とISO 9001に基づく情報管理・品質管理の体制を敷いており、料金は委託範囲に応じた要問い合わせです。
30. An-field(社会保険労務士法人An-field)

社会保険労務士法人An-fieldが提供する給与計算アウトソーシングです。社労士法人として、給与計算と社会保険手続きを一体で対応します。
公式サイトで企業規模別の料金を公開しており、月額は従業員10名まで33,000円、11〜50名は27,500円に770円×人数を加えた額(いずれも税込)です。社会保険などの手続き顧問は1名あたり月額550円(税込)で追加でき、King of Timeやマネーフォワードの利用にも対応します。
基本の納品物は支給控除一覧表・個人別の給料明細・振込明細です。51名以上は導入時にテスト稼働の費用が設定されます。
31. つばさ会計事務所(株式会社つばさ会計事務所)

東京・千代田区の株式会社つばさ会計事務所が、つばさ社会保険労務士事務所を併設して提供する給与計算アウトソーシングです。従業員100人未満の法人を最も得意とすると掲げています。
勤怠集計、月次給与・賞与計算、給与明細・Web明細の作成、銀行振込データ作成に対応し、年末調整では源泉徴収票の作成、給与支払報告書の作成・提出、住民税の年度更新まで行います。社会保険・労働保険に関する業務は社会保険労務士が担います。
税理士・社会保険労務士が連携してフルサポートする体制で、料金は要問い合わせです。
32. 小林労務(社会保険労務士法人小林労務)

KBRグループの社会保険労務士法人小林労務が提供する、社会保険手続き・給与計算のアウトソーシングです。2022年に創業30年を迎え、全国7拠点で対応します。
給与・賞与計算と社会保険手続きの代行に加え、労務コンサルティングやメンタルヘルスのサポート、電子申請ソフトの提供まで、労務管理を幅広く支援します。社会保険手続きのアウトソーシングには専用のサイトも設けています。
中小企業から大手まで対応し、料金は委託範囲に応じた要問い合わせです。
給与計算アウトソーシングの費用相場と料金体系
評判や対応範囲で候補を絞ったら、料金が自社の予算と見合うかが最後の確認ポイントになります。ここでは、給与計算アウトソーシングの費用の考え方と相場感を整理します。
料金体系は、大きく次の4つのパターンに分かれます。
| 従業員数に応じた従量制 | 規模別の定額制 | 稼働時間に応じた課金 | 個別見積もり | |
|---|---|---|---|---|
| 課金の考え方 | 「基本料金+従業員1人あたり単価」で、人数に比例して変動 | 従業員数の区分ごとに月額を固定 | 代行にかかった工数(時間)で課金 | 委託範囲・規模をふまえて個別に算定 |
| 向いている企業 | 従業員数の増減が読みにくい企業 | 人数が安定していて予算を固定したい企業 | 業務量に波がある企業 | 大規模・複雑な要件の企業 |
従量制の場合、従業員1人あたり月額1,000円前後から数千円程度が目安となるケースが多く見られます。ただし、基本料金の有無、年末調整や社会保険手続きがオプションか標準かによって総額は変わります。多くのサービスが要件に応じた個別見積もりを基本としているため、2〜3社から相見積もりを取り、同じ委託範囲で比較するのが確実です。
料金を比べるときは、月額だけでなく初期費用(導入時のデータ移行・初期設定費用)も含めた総額で見ておくことが大切です。安さだけで選ぶと、対応範囲が狭く結局追加費用がかさむことがあるため、委託範囲と料金はセットで確かめましょう。
従業員数ごとの具体的な料金の目安や、年末調整などオプション費用を含めた実例をさらに詳しく知りたい場合は、料金相場にしぼって解説した次の記事もご覧ください。
給与計算アウトソーシングのメリット・デメリット
委託の判断材料として、給与計算アウトソーシングの便益と注意点を対で整理します。
導入するメリット
- 属人化の解消:給与計算の手順が特定の担当者に依存している状態を解消し、業務を標準化できます。
- 担当者の退職リスクの回避:担当者の急な休職・退職で給与計算が止まるリスクを減らせます。
- 法改正への追従:社会保険料率や税制の改正に、専門知識を持つ委託先が対応します。
- コア業務への集中:定型業務を外部化し、社内の人員を本来注力したい業務に振り向けられます。
導入前に押さえるデメリット・注意点
- 社内の業務負担はゼロにはならない:勤怠データの受け渡しや変更連絡など、委託先とのやり取りは残ります。
- 急な変更への融通が利きにくい場合がある:締め日や処理スケジュールが決まっているため、ギリギリの修正依頼に対応できないことがあります。
- 社内にノウハウが蓄積しにくい:給与計算を外部に任せ続けると、社内に実務知識が残りにくくなります。
- 情報漏えいのリスク:個人情報を外部に預けるため、委託先のセキュリティ体制の確認が欠かせません。
デメリットの多くは、委託範囲を明確にし、セキュリティ体制や対応スケジュールを事前に確認することで抑えられます。次の注意点とあわせて、導入前にチェックしておきましょう。
失敗・乗り換えで後悔しないための注意点
「任せたのに期待と違った」という失敗や、既存の委託先からの乗り換えで後悔しないために、実務でつまずきやすいポイントを押さえておきます。
- 締め日・提出期限(カットオフ日)を守れるか:委託先が設定する勤怠データの提出期限に、自社の業務フローが合うかを確認します。期限が早すぎると、社内の勤怠確定が間に合わない事態が起きます。
- 解約予告の期間:乗り換えを検討する際、現在の委託先の解約予告期間(数か月前の通知が必要なケースもある)を確認しておきます。
- 移行時の二重費用・引き継ぎ:乗り換え時は、旧委託先と新委託先の費用が一時的に重なることや、過去データの引き継ぎに手間がかかることを見込んでおきます。
- 問い合わせ対応の遅れ:導入後に「質問への返答が遅い」という不満が出やすいため、契約前に対応窓口と標準的な返答時間を確認します。
委託開始までの流れ
委託をスムーズに始めるには、次のステップで進めると失敗を減らせます。
- 課題の整理:現状の給与計算業務の工数・属人化の状況・困りごとを洗い出します。
- 委託範囲の確定:給与計算だけか、年末調整・社会保険手続きまでかを決めます。
- 比較・選定:対応範囲・料金・認証・サポートで複数社を比較し、相見積もりを取ります。
- 運用ルールの策定:データの受け渡し方法・締め日・連絡体制を委託先と取り決めます。
- テスト稼働:1〜2か月は並行運用や検算を行い、計算結果に問題がないかを確認します。
- 本稼働:問題がなければ本格的に移行し、定期的に対応品質を振り返ります。
まとめ
給与計算アウトソーシングの評判は、口コミの数が少ない市場であるため、星の数だけでは委託品質を判断できません。評判を「対応業務範囲・料金・計算の正確さ・セキュリティ・サポート・導入実績」という実利の比較軸に翻訳し、自社が重視する点と重なるかを確かめることが、失敗しない委託先選びにつながります。
給与計算特化型・システム提供一体型・労務バックオフィス代行型という3つのタイプごとに、評価が集まりやすい側面は構造的に異なります。自社がどのタイプを求めているかを見極めたうえで、セキュリティ認証や導入実績を評判の裏づけとして確認し、2〜3社から相見積もりを取って比較するのが確実です。各サービスの資料は、以下からまとめて請求できます。
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よくある質問(FAQ)
Q. 給与計算アウトソーシングとは何ですか?
A. 給与計算アウトソーシングとは、毎月の給与・賞与計算から年末調整、社会保険の手続きまでを、外部の専門業者や社会保険労務士事務所に委託するサービスです。
給与計算ソフトを自社で運用する形とは異なり、人が業務を代行・運用する点が特徴です。給与計算の属人化の解消、担当者の急な退職・休職で業務が止まるリスクの回避、社会保険料率や税制の改正への追従負担の軽減を目的に、中小〜中堅企業のバックオフィス部門が導入します。
Q. 給与計算アウトソーシングの評判・口コミはどう見れば委託先選びに使えますか?
A. 給与計算アウトソーシングの評判は、星の数の高さではなく「何に対する評価が、どんな立場の利用者から出ているか」を読み分けると委託先選びに使えます。
この市場は導入すると数年単位で使い続ける性質上、口コミの母数が薄く、たまたま投稿された1〜2件の印象が全体評価を左右しがちです。評価の対象(対応業務範囲・料金の納得感・計算ミスの少なさ・問い合わせ対応の速さ・従業員側の使いやすさ)を切り分け、投稿者の企業規模や業種が自社に近いかを確認すると、自社の委託判断に役立ちます。
とくにシステム提供一体型のサービスでは従業員の明細閲覧システムへの評価が集まりやすく、委託先の計算品質そのものへの評価とは別の軸である点に注意します。
Q. 「給与計算代行」「給与計算アウトソーシング」「BPO」に違いはありますか?
A. いずれもほぼ同義で、給与計算業務を外部の専門会社に任せることを指します。
厳密には、単発・一部業務の委託を「代行」、業務プロセス全体の継続的な外部化を「BPO/アウトソーシング」と呼び分けることもありますが、委託先を選ぶうえでは同じものと考えて差し支えありません。呼称よりも、各社が実際にどこまでの業務を引き受けるか(対応業務範囲)で比べるほうが実務的です。
Q. 給与計算アウトソーシングは社会保険労務士の資格がない業者に任せても違法ではありませんか?
A. 給与計算そのもの(支給額・控除額の計算)の委託は、資格がない事業者でも受託でき違法ではありませんが、社会保険・労働保険の手続きや助成金の申請を、他人の求めに応じ報酬を得て業として行えるのは、原則として社会保険労務士(および法律で別に定められた者)に限られます(社会保険労務士法第27条)。
そのため、社会保険手続きや雇用関係助成金の申請まで任せたい場合は、委託先が社会保険労務士、または社会保険労務士と提携しているかを確認しておくと、委託後に「その手続きは対応できない」と判明する事態を避けられます。また、同条には他の法律に別段の定めがある場合や政令で定める業務に付随して行う場合を除くとするただし書きがある点にも留意します。
出典・参考資料(1件)
Q. 給与計算アウトソーシングの料金相場はどのくらいですか?
A. 給与計算アウトソーシングの料金は、従量制の場合で従業員1人あたり月額1,000円前後から数千円程度が目安ですが、委託範囲によって総額は大きく変わります。
料金体系は「従業員数に応じた従量制」「規模別の定額制」「稼働時間に応じた課金」「個別見積もり」の4パターンが中心です。年末調整や社会保険手続きが基本料金に含まれるかオプションか、初期費用(導入時のデータ移行・初期設定)が別途かかるかで総額が変わるため、月額だけでなく初期費用を含めた総額で、同じ委託範囲のまま2〜3社から相見積もりを取って比べるのが確実です。
Q. 従業員数が少ない会社でも給与計算アウトソーシングを使う意味はありますか?
A. 従業員数名までは無料ソフトや表計算でも対応できますが、おおむね従業員30〜50名を超えると、委託を現実的な選択肢として検討する企業が増えます。
雇用形態ごとの計算や社会保険・法改正への対応、担当者への属人化リスクが、人数とともに重くなるためです。従業員1名から従量制で請け負う小規模向けサービスもあるため、現在の人数だけでなく今後の増員見込みも含めて、委託の要否とタイミングを判断すると、早すぎず遅すぎない形で外部化できます。
Q. 給与データを外部に預けて情報漏えいの心配はありませんか?
A. 給与データは氏名・住所・口座番号・マイナンバーなど機微な個人情報の集まりで漏えいリスクはゼロではありませんが、委託先が第三者認証のプライバシーマークやISMS(ISO/IEC 27001)を取得しているかが、安全性を客観的に確かめる目安になります。
これらは「自社でセキュリティに取り組んでいる」という自己申告ではなく、外部の第三者機関が基準への適合を評価した認証である点に意味があります。契約前に、認証の有無とあわせて、勤怠・給与データをどの手段で受け渡すか(システム連携か、暗号化ファイルか)まで確認しておくと安心です。
Q. 既存の委託先から給与計算アウトソーシングを乗り換えるときに注意すべきことはありますか?
A. 乗り換えでは、現在の委託先の解約予告期間の確認と、移行期間に旧・新の費用が一時的に重なる二重費用・過去データの引き継ぎを見込んでおくことが重要です。
解約予告は、数か月前の通知を求める契約もあります。新しい委託先では1〜2か月の並行運用や検算を行い、計算結果に問題がないかを確認してから本稼働に移すと、乗り換え時のトラブルを減らせます。あわせて、委託先が設定する勤怠データの提出期限(カットオフ日)に自社の業務フローが合うかも、契約前に確認しておきます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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